JP3307186B2 - 半導体表面処理用治具 - Google Patents

半導体表面処理用治具

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JP3307186B2
JP3307186B2 JP23278095A JP23278095A JP3307186B2 JP 3307186 B2 JP3307186 B2 JP 3307186B2 JP 23278095 A JP23278095 A JP 23278095A JP 23278095 A JP23278095 A JP 23278095A JP 3307186 B2 JP3307186 B2 JP 3307186B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体表面処理用治
具に関し、より詳細には半導体レーザの端面に光学薄膜
を作製する半導体表面処理用治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体レーザの端面に光学薄
膜を作製するために、半導体表面処理用治具が使用され
ている。このような半導体表面処理用治具は、例えば、
特公平6ー7619号公報に開示されているように、半
導体レーザウエハとスペーサを交互に並べ、光学薄膜を
作製する端面を同じ高さに合わせて該治具に取付けるよ
うに構成されている。そして、こうした半導体表面処理
用治具を使用することによって、光学薄膜を作製してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の半導体表面処理用治具では、前後の端面に光
学薄膜を作製する場合に、上述した治具への取付け作業
を行う必要があり、工程数が増えてしまう。加えて、劈
開面を平板の上に載置するために、半導体レーザウエハ
の端面に傷が付くという課題を有していた。
【0004】また、実公平6ー25971号公報には、
治具に半導体レーザウエハの劈開面を露出させるための
窓を有した半導体端面処理用治具が開示されている。こ
の治具によれば、窓を有しているため、前後の端面に光
学薄膜を作製する場合、治具に半導体レーザウエハを取
付けた状態で表裏面を反転させることにより、治具を交
換することなく両端面に光学薄膜を作製することができ
る。このため、半導体レーザウエハとスペーサを並べる
作業工程は1回ですむ。
【0005】しかしながら、ストッパに半導体レーザウ
エハとスペーサを並べる場合に、半導体レーザウエハと
スペーサをスライドさせている。そのため、半導体レー
ザウエハの端面に傷が付いてしまうという課題を有して
いる。
【0006】また、従来の半導体表面処理用治具では、
半導体レーザウエハの光学薄膜を作製すべく端面を、ス
ペーサと同じ高さに合わせて治具に取付けるか、或いは
スペーサの方の高さを高くして治具に取付けて、光学薄
膜を作製している。
【0007】ところが、上記光学薄膜を作製すべく端面
をスペーサと同じ高さに合わせて治具に取付ける場合、
光学薄膜を作製後、半導体レーザウエハとスペーサを治
具から取外す時に、光学薄膜が剥がれ易いという課題を
有している。これは、特に光学薄膜の膜厚が厚くなると
剥がれ易いものとなっていた。更に、スペーサの方の高
さを高くして治具に取付けて光学薄膜を作製した場合、
スペーサが影となって発光層に所定の膜厚の光学薄膜が
作製できないという課題を有していた。
【0008】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、光学薄膜を作製する工程が長くなることなく、半
導体レーザウエハの端面に傷を付けることなく安定した
特性の光学薄膜を再現良く作製することのできる半導体
表面処理用治具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、半導
体レーザの端面に光学薄膜を作製する半導体表面処理用
治具に於いて、半導体レーザウエハの劈開面を露出させ
るために治具本体に形成された窓部と、この窓部に第1
の方向及びこの第1の方向と反対側の第2の方向に摺動
自在に設けられるもので、バー状に劈開した少なくとも
1つの上記半導体レーザウエハを保持する第1の保持手
段と、この第1の保持手段上に保持されるもので、上記
半導体レーザウエハと交互に配置されるスペーサと、上
記第1の方向及び第2の方向と異なる第3の方向及びこ
の第3の方向と反対側の第4の方向に摺動自在に設けら
れるもので、上記第1の保持手段に保持された上記半導
体レーザウエハとスペーサを押圧して挟持する固定手段
と、を具備し、上記スペーサは、I型の形状に構成され
ことを特徴とする。
【0010】請求項1に記載の発明によれば、半導体レ
ーザウエハの劈開面を露出させるための窓部が形成され
た治具本体上で、バー状に劈開した少なくとも1つの半
導体レーザウエハをスペーサとを交互に第1の保持手段
に配置する。そして、固定手段の押圧により、半導体レ
ーザウエハとスペーサを固定し、端面コートを行う。こ
の治具は、半導体レーザウエハの劈開面を露出させるた
めの窓部を有しているため、前後の端面に光学薄膜を作
製する場合、治具本体の表裏面を反転させることによ
り、治具を交換することなく両端面に光学薄膜を作製す
ることができる。したがって、前後の端面コートを行う
毎に半導体レーザウエハを治具に取付ける必要がなく、
半導体レーザウエハとスペーサを配置する工程は1回で
済む。
【0011】更に、半導体レーザウエハとスペーサを挟
持する固定手段と、半導体レーザウエハとスペーサを保
持する第1の保持手段は、何れも摺動自在であるため、
半導体レーザウエハのサイズと本数が変化しても、何れ
の場合にも対応が可能である。
【0012】また、スペーサがI型の形状に構成される
ことにより、端面全体に光学薄膜を均一に作製すること
が可能である。
【0013】更に、請求項に記載の発明によれば、前
後の端面に光学薄膜を作製する場合、治具本体の表裏面
を反転させたときに、第2の保持手段が第1の保持手段
上から半導体レーザウエハとスペーサが離脱することを
防止することができるので、半導体レーザウエハの端面
に傷を付けることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明による半導体表面
処理用治具の一例を示す模式図であり、図1(a)は上
面図、図1(b)は同図(a)の窓部の部分の側断面図
である。
【0015】治具の本体1の略中心部には、半導体ウエ
ハの劈開面を露出させるための、例えば方形状に形成さ
れた窓部2を有している。上記本体1には、図示矢印A
及びA′方向に摺動自在の保持台3が設けられており、
それぞれの一端には切欠き部4が形成されている。この
切欠き部4は、窓部2より露出されるもので、この切欠
き部4上にバー状の半導体レーザウエハ5及びスペーサ
6が交互に配列されて載置されるようになっている。
【0016】そして、図示矢印B及びB′方向に摺動自
在の固定治具7が、本体1に設けられている。上記固定
治具7は、最も外側のスペーサ6に対して押圧されるも
ので、この押圧力によって半導体レーザウエハ5及びス
ペーサ6が固定されるようになっている。
【0017】また、上記治具の本体1には、図2に示さ
れるように、本体1の表裏面を反転させた状態で半導体
レーザウエハ5とスペーサ6の落下防止用に、保持板8
が設けられることが望ましい。
【0018】次に、このように構成された半導体表面処
理用治具を使用して半導体レーザウエハの前後の発光端
面に光学薄膜を作製する作用について説明する。本体1
の窓部2に配置された保持台3の切欠き部4上に、バー
状に劈開された1個以上の半導体レーザウエハ(図1で
は3個が示されている)5とスペーサ(図1では4個が
示されている)6とが交互に配列される。そして、これ
ら半導体レーザウエハ5とスペーサ6は、保持台3及び
固定治具7により、図示矢印A、A′方向及びB、B′
方向に押圧されて固定される。この後、半導体ウエハ5
の端面に光学薄膜が作製される。
【0019】上記光学薄膜は、半導体レーザウエハ5の
発光端面に、端面の保護と光出力の効率を向上させるた
めに作製されるものである。ここで、半導体レーザウエ
ハ5の一方の出力端面には低反射膜が、他方の端面には
高反射膜が設けられる。
【0020】反射率は、低反射膜が2〜25%程度、高
反射膜は80〜100%程度が望ましい。また、反射膜
は、単層膜、多層膜の何れの構成でも良いが、低反射膜
はAl23 、Si02 、SiNx、SiC、C、Mg
O等の単層膜が、一方、高反射膜はAl23 、Si0
2 、SiNx、C、MgO等とa−Si、Cr23
TiO2 等の屈折率差のある多層膜が望ましい。端面コ
ート膜の作成は、電子ビーム蒸着、抵抗加熱蒸着、スパ
ッタ法、CVD方等の作製方法がある。
【0021】こうして、上記半導体レーザウエハ5の一
方の発光端面に光学薄膜を作製した後、反対側の面の光
学薄膜を作成するために、治具の本体1の表裏面を、例
えば図2(c)に示される状態を図2(d)に示される
状態に反転させる。そして、上述したのと同様にして、
半導体レーザウエハ5の他方の発光端面に光学薄膜が作
製される。
【0022】このように本実施の形態の半導体表面処理
用治具によれば、半導体ウエハ5の劈開面を露出させる
ための窓部2を有しているため、前後の端面に光学薄膜
を作製する場合、治具本体1の表裏面を反転させること
により、半導体表面処理用治具を交換することなく両端
面に光学薄膜を作製することができる。このため、前後
の端面の処理を行う毎に半導体レーザウエハ5を治具に
取付ける必要がなく、半導体レーザウエハ5とスペーサ
6を配置する工程は1回で済み、作業工程を短縮するこ
とができる。
【0023】また、半導体レーザウエハ5とスペーサ6
を挟持する固定治具7と、半導体レーザウエハ5とスペ
ーサ6を保持する可動式の保持台3を備えているので、
半導体レーザウエハ5のサイズと本数が変化しても、何
れの場合にも対応が可能である。
【0024】ところで、半導体レーザウエハの光学薄膜
を作成する端面をスペーサと同じ高さに合わせて治具に
取付ける場合、光学薄膜を作製した後に半導体レーザウ
エハとスペーサを治具から取外す時、光学薄膜が剥がれ
易いという現象があった。これは特に、膜厚が厚くなる
と剥がれ易いものである。この光学薄膜の剥離現象を防
ぐには、スペーサの高さを半導体レーザウエハの光学薄
膜を作製する端面の高さより低くして、光学薄膜を作成
する。
【0025】図3は、半導体レーザウエハを、端面の高
さが低いスペーサで挟んだ状態の模式図である。図3で
は、半導体レーザウエハ5の前後(同図では上下方向)
の端面の高さが、スペーサ6の高さよりも高くなってい
る。すなわち、スペーサ6の形状は、後述するようにI
型の形状に構成されている。しかしながら、半導体レー
ザウエハ5とスペーサ6の高さは二方向共に差を有する
ものでなくとも、少なくとも半導体レーザウエハ5の一
方の端面をスペーサ6の高さより高し、他方を同じ高さ
にするだけでも効果がある。特に、多層膜となる高反射
膜側の端面をスペーサの高さより高くする場合に効果が
大きく、図3に示されるように、両方の端面が露出して
いるのが望ましい。
【0026】次に、上記スペーサ6について説明する。
スペーサ6の材料は、均一な厚さに加工可能で所定の形
状に加工可能なものであれば特に制限はされない。しか
し、端面コート膜は真空成膜を用い、光学薄膜を作成す
るため、膜の特性に影響がなく、ガスの放出の少ないも
のが望ましい。したがって、スペーサ6の材料として
は、例えば、金属、セラミック、半導体ウエハ等があ
る。金属としては、SUS、Cu、Fe、Zn、Al、
Ni、Ni−Cr、Zn−Cu等が望ましい。また、半
導体ウエハでは、Si、GaAs等が望ましい。
【0027】スペーサ6の加工は、半導体レーザウエハ
5の一方の端面をスペーサ6の高さより高くして他方を
同じ高さにする場合は、スペーサ6の幅を半導体レーザ
ウエハ5よりも短くして、短冊状の直方体を作成して行
う。
【0028】次に、スペーサを図4に示される形状に加
工する方法について説明する。スペーサ6を加工する方
法は、機械加工、またはウエットエッチング、ドライエ
ッチングがある。スペーサ6は、半導体レーザウエハ5
と同じか同程度の厚さが望ましく、数10μmから50
0μm程度の厚さのものが望ましい。
【0029】次に、図5を参照して、ウエットエッチン
グ、ドライエッチングによる作製方法を説明する。先
ず、図5(a)に示されるように、金属または半導体ウ
エハを所定のパターンにエッチングする。エッチング方
法には、ウエットエッチング、ドライエッチングがある
が、垂直加工が可能なウエットエッチングによる異方性
エッチング、またはドライエッチングによる垂直加工エ
ッチングが望ましい。尚、所定のパターンに加工できる
ものであれば、この限りではない。
【0030】次に、図5(b)に示されるように、ダイ
シング、スクライブ、劈開等を用いて、例えば破線に沿
って分離し、所定の形状とする。すると、図5(c)に
示されるように、完成品としてのスペーサ6が作製され
る。
【0031】以上、図5(a)〜(c)に示される作製
方法によれば、図4のように加工しなくともスペーサを
得ることができる。そして、上記作製方法によるスペー
サを用いても、半導体レーザウエハの端面に光学薄膜を
作製することができる。
【0032】すなわち、先ず、スペーサの幅を半導体レ
ーザウエハよりも短くして短冊状の直方体を作成する。
そして、半導体レーザウエハ5の上方の端面をスペーサ
6の高さより高く、下方を同じ高さにして、短冊状の直
方体と半導体レーザウエハ5を、治具の保持台3の切欠
き部4上に配置し、固定治具7で押圧した後、保持板8
を取付ける。そして、治具本体1の表裏面を反転させ、
半導体レーザウエハ5の端面がスペーサ6の高さより高
い保持板8側を蒸着方向に向けてセットし、端面コート
膜を成膜する。
【0033】次に、固定治具7を緩めてスペーサ6を端
面コート膜を成膜した半導体レーザウエハ5の端面と同
じ高さにし、反対側の半導体レーザウエハ5の端面をス
ペーサ6の高さより高くした状態で、固定治具7を再度
押し当てて固定を行う。そして、治具本体1の表裏面を
反転させて、反対側の光学薄膜を成膜する。
【0034】このようにして、光学薄膜を作製しても良
い。以上のように、スペーサの光学薄膜を作製される領
域を半導体レーザウエハの端面よりも短くすることによ
り、光学薄膜の膜剥がれを防止することができる。
【0035】次に、本実施の形態の半導体表面処理用治
具を使用した具体例について説明する。先ず、具体例1
を説明する。
【0036】500μm幅に短冊状に劈開された板厚1
20μmの半導体レーザウエハと、480μm幅に短冊
状に劈開された板厚150μmのGaAsスペーサと
を、治具の保持台3の切欠き部4上に交互に配置し、固
定治具7を押圧して治具に固定し、端面コートを行っ
た。
【0037】そして、半導体レーザウエハとスペーサの
端面の高さが等しい側に、低反射膜のAl23 膜85
0オングストロームを成膜する。続いて、治具本体の表
裏面を反転させ、高反射膜の多層膜Al23 /a−S
i/Al23 /aーSiを650オングストローム/
1400オングストローム/650オングストローム/
1400オングストローム成膜した。成膜後、半導体レ
ーザウエハとスペーサを治具から取外したが、端面に傷
はなく、端面コート膜の剥がれも発生しなかった。
【0038】次に、具体例2を説明する。スペーサを作
成するために、300μmのSiウエハにウエットエッ
チングの異方性エッチングを用い垂直加工により、長方
形の貫通穴を作成した。次いで、ダイシングによりI型
の形状にして、これをスペーサとした。このときのスペ
ーサの細部の幅は、550μmとした。次に、このスペ
ーサと、600μm幅に短冊状に劈開された板厚120
μmの半導体レーザウエハとを、治具の保持台3の切欠
き部4上に交互に配置し、固定治具7で固定した後、端
面コートを行った。
【0039】先ず、一方の端面に低反射膜を成膜し、次
に治具の表裏面を反転させ、高反射膜の多層膜を成膜し
た。成膜後、半導体レーザウエハとスペーサを治具から
取外したが、端面に傷はなく、端面コート膜の剥がれも
発生しなかった。
【0040】次に、上述した半導体表面処理用治具によ
り作製された半導体レーザウエハを用いた半導体レーザ
について説明する。図6は、本発明の実施の形態の半導
体表面処理用治具により作製された半導体レーザの構造
図である。
【0041】半導体レーザ素子は、GaAsやInP基
板の上にエピタキシャル成長が行われ、結晶中に各動作
領域が設けられる。一般的に、基板にはn型の基板が使
用される。材料系としては、GaAs−AlGaAs
系、InGaAsP−InP系、InGaP−InGa
AlP系等があるが、特に限定されるものではない。
【0042】エピタキシャル成長方法は、液層エピタキ
シャル、分子線エピタキシ(MBE:molecular beam e
pitaxy)、有機金属気相エピタキシ(MOCVD:meta
l organic chemical vapor deposition )等があるが、
どの方法を用いてもよい。更に、活性相の構造について
も、ダブルヘテロ構造、量子井戸構造等があるが、何れ
の構造を用いてもよい。
【0043】図6を参照すると、半導体レーザ素子10
は、n型基板11上に、n+ 型バッファ層12、n-
クラッド層13、活性層14、p- 型クラッド層15、
+型キャップ層16等の所定のエピタキシャル層が連
続的に結晶成長され、更にp+ 型キャップ層16上の端
部側には酸化膜17形成されている。そして、この半導
体レーザ構造に、オーミックコンタクト電極が形成され
る。
【0044】上記p+ 型キャップ層16上及び酸化膜1
7上に、所定のストライプ幅を有したp型電極18が、
電子ビーム蒸着、スパッタ法等により、所定の厚さに成
膜される。次いで、パターン化が必要な場合は、フォト
レジスト加工、ケミカルエッチング、イオンビームエッ
チング等が用いられて所定のパターンに加工される。そ
の後、合金化の必要な材料についてはアニール処理が行
われる。p型電極18としては、例えばAu−Zn/A
u、Cr/Au、Mo/Au、Ti/Pt/Au、Cr
/Pt/Au等があるが、オーミックコンタクトが得ら
れればこの限りではない。
【0045】次に、チップ化の際の劈開を容易にするた
めに、基板11側が研磨され、ウエハ厚が100μm程
度にされる。この厚さは、キャビティ長(共振器長)の
約1/3以下で良い。キャビテイ長は300μm〜1m
m程度であるが、薄い方が放熱性が良いので、加工性か
らも50μm〜200μmが望ましい。但し、劈開面を
使用せず、ドライエッチにより反射面を作製する場合は
この限りではない。
【0046】次いで、基板11に対してp型電極18と
反対側に、電子ビーム蒸着、スパッタ法等により、n型
電極19が所定の厚さに成膜される。n型電極19とし
ては、例えばAu−Ge/Ni/Au、Au−Sn/A
u等があり、成膜後、アローイングが行われてn型電極
が形成される。
【0047】更に、はんだ層に薄膜を形成する場合は、
電子ビーム蒸着、抵抗加熱蒸着、スパッタ法等により、
はんだ層20が形成される。はんだ層20の材料として
は、AuーSn、PbーSn等が用いられる。
【0048】次に、所定のキャビティ長の長さに短冊化
が行われる。このとき、レーザ光の出力面は鏡面でない
とレーザ発振が起こらないので、劈開面とするかドライ
エッチングにより発光端面が作製される。発光端面に
は、上記したように、本発明の半導体表面処理用治具を
使用して、端面の保護と光出力の効率を向上させるため
に出力端面に低反射膜、他方の端面に高反射膜が設けら
れる。
【0049】このようにして作製された半導体レーザチ
ップを、ヒートシンク、他の半導体基板や回路基板等に
接合して実装(ダイボンド)する。ダイボンドの次には
半導体レーザと電気的コンタクトを得るために、上部電
極(p型電極18)と駆動回路配線(図示せず)とがA
u、Pt等のワイヤでボンディングされる。そして、最
後に、必要に応じてカン封入が行われることにより、半
導体レーザの完成品とされる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光学薄膜
を作製する工程が長くなることなく、半導体レーザウエ
ハの端面に傷を付けることなく安定した特性の光学薄膜
を再現良く作製することのできる半導体表面処理用治具
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体表面処理用治具の一例を示
す模式図であり、(a)は上面図、(b)は同図(a)
の窓部の部分の側断面図である。
【図2】図1の半導体表面処理用治具を示す模式図であ
り、(a)は下面図、(b)は同図(a)の保持板8の
部分の拡大図、(c)は側断面図、(d)は同図(c)
に於ける表裏面を反転させた状態の側断面図である。
【図3】半導体レーザウエハを、端面の高さが低いスペ
ーサで挟んだ状態の模式図である。
【図4】スペーサの形状の一例を示した図である。
【図5】ウエットエッチング、ドライエッチングによる
スペーサの作製方法を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態の半導体表面処理用治具に
より作製された半導体レーザの構造図である。
【符号の説明】
1…本体、2…窓部、3…保持台、4…切欠き部、5…
半導体レーザウエハ、6…スペーサ、7…固定治具、8
…保持板、10…半導体レーザ素子、11…n型基板、
12…n+ 型バッファ層、13…n- 型クラッド層、1
4…活性層、15…p- 型クラッド層、16…p+ 型キ
ャップ層、17…酸化膜、18…p型電極、19…n型
電極、20…はんだ層。
フロントページの続き (72)発明者 高木 守 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 金森 勝彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−45690(JP,A) 実開 昭63−84971(JP,U) 実公 平6−25971(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザの端面に光学薄膜を作製す
    る半導体表面処理用治具に於いて、 半導体レーザウエハの劈開面を露出させるために治具本
    体に形成された窓部と、 この窓部に第1の方向及びこの第1の方向と反対側の第
    2の方向に摺動自在に設けられるもので、バー状に劈開
    した少なくとも1つの上記半導体レーザウエハを保持す
    る第1の保持手段と、 この第1の保持手段上に保持されるもので、上記半導体
    レーザウエハと交互に配置されるスペーサと、 上記第1の方向及び第2の方向と異なる第3の方向及び
    この第3の方向と反対側の第4の方向に摺動自在に設け
    られるもので、上記第1の保持手段に保持された上記半
    導体レーザウエハとスペーサを押圧して挟持する固定手
    段と、 を具備し、 上記スペーサは、I型の形状に構成される ことを特徴と
    する半導体表面処理用治具。
  2. 【請求項2】 上記第1の保持手段に設けられて、上記
    半導体レーザウエハとスペーサが上記第1の保持手段か
    ら離脱するのを防止する第2の保持手段を更に具備する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体表面処理用治
    具。
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