JP3301303B2 - 電動機 - Google Patents
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- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
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- H02K21/02—Details
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- Power Engineering (AREA)
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- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
- Control Of Electric Motors In General (AREA)
- Control Of Ac Motors In General (AREA)
- Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁極子間に電機子
を配設し、所定の出力トルクを発生させることができる
電動機に関する。
を配設し、所定の出力トルクを発生させることができる
電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、対向配置された一対の磁極子間に
電機子を配設する電動機においては、実開昭61−55
460号公報に開示されるように、アキシャルギャップ
型のプリントモータがある。
電機子を配設する電動機においては、実開昭61−55
460号公報に開示されるように、アキシャルギャップ
型のプリントモータがある。
【0003】この電動機においては、出力トルクを可変
制御する場合、電機子への電圧(電流)の供給を制御す
ることによって任意の出力トルクを得ることが可能であ
る。しかしながら、電機子への電圧(電流)の供給を制
御するためのパワーユニットが必要となり、高コストと
なっていた。
制御する場合、電機子への電圧(電流)の供給を制御す
ることによって任意の出力トルクを得ることが可能であ
る。しかしながら、電機子への電圧(電流)の供給を制
御するためのパワーユニットが必要となり、高コストと
なっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、電機子への電圧(電流)の供給を制御するための
高価なパワーユニットを用いることなく、出力トルクを
簡単な構成によって変更可能な電動機を得ることが目的
である。
慮し、電機子への電圧(電流)の供給を制御するための
高価なパワーユニットを用いることなく、出力トルクを
簡単な構成によって変更可能な電動機を得ることが目的
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の電
動機は、対向配置されて対向面に向け磁束を発生する第
1及び第2の磁極子と、前記第1及び第2の磁極子間に
配置された電機子とから成り、前記第1及び第2の磁極
子と電機子との一方が固定子とされ、他方が出力トルク
を発生する回転子とされた電動機において、入力軸から
の入力トルクの大きさに基づいて、前記第1及び第2の
磁極子の何れか一方の磁極子を、前記入力軸の左右の回
転方向に拘わらず初期位置から軸線周りの一方向側に回
動させて前記第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置
を相対的に変更し、前記第1及び第2の磁極子間の磁束
密度を変更して前記回転子の出力トルクを出力軸に出力
する磁極制御手段を備え、前記第1及び第2の磁極子
は、前記初期位置においてNSの磁極が部分的に異極状
態でオーバーラップして設けられ、かつ、前記磁極制御
手段は、前記入力軸からの入力トルクの大きさに応じて
前記第1及び第2の磁極子のオーバーラップ部分を拡大
するように回動させる、ことを特徴としている。
動機は、対向配置されて対向面に向け磁束を発生する第
1及び第2の磁極子と、前記第1及び第2の磁極子間に
配置された電機子とから成り、前記第1及び第2の磁極
子と電機子との一方が固定子とされ、他方が出力トルク
を発生する回転子とされた電動機において、入力軸から
の入力トルクの大きさに基づいて、前記第1及び第2の
磁極子の何れか一方の磁極子を、前記入力軸の左右の回
転方向に拘わらず初期位置から軸線周りの一方向側に回
動させて前記第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置
を相対的に変更し、前記第1及び第2の磁極子間の磁束
密度を変更して前記回転子の出力トルクを出力軸に出力
する磁極制御手段を備え、前記第1及び第2の磁極子
は、前記初期位置においてNSの磁極が部分的に異極状
態でオーバーラップして設けられ、かつ、前記磁極制御
手段は、前記入力軸からの入力トルクの大きさに応じて
前記第1及び第2の磁極子のオーバーラップ部分を拡大
するように回動させる、ことを特徴としている。
【0006】請求項1記載の電動機では、入力軸が操作
されると、この入力軸からの入力トルクに応じて磁極制
御手段が作動し、第1の磁極子と第2の磁極子との対向
位置が軸線周りに相対的に変更される。
されると、この入力軸からの入力トルクに応じて磁極制
御手段が作動し、第1の磁極子と第2の磁極子との対向
位置が軸線周りに相対的に変更される。
【0007】この場合、第1の磁極子と第2の磁極子と
の対向磁極がN−N極またはS−S極の関係からN−S
極またはS−N極の関係となるよう変更されることによ
って、第1の磁極子と第2の磁極子との間の磁束密度
(磁界の強さ)が増加する。このため、電機子に供給す
る電圧(電流)を可変制御しなくても、第1の磁極子と
第2の磁極子との間の磁束密度(磁界の強さ)に応じて
所定の出力トルクを得ることが可能となる。
の対向磁極がN−N極またはS−S極の関係からN−S
極またはS−N極の関係となるよう変更されることによ
って、第1の磁極子と第2の磁極子との間の磁束密度
(磁界の強さ)が増加する。このため、電機子に供給す
る電圧(電流)を可変制御しなくても、第1の磁極子と
第2の磁極子との間の磁束密度(磁界の強さ)に応じて
所定の出力トルクを得ることが可能となる。
【0008】
【0009】
【0010】また、磁極制御手段の作動は、入力軸から
の入力トルクの大きさに対応しており、第1の磁極子と
第2の磁極子との対向位置は入力トルクの大きさに対応
して変更される。したがって、入力トルクに応じて第1
の磁極子と第2の磁極子との間の磁束密度(磁界の強
さ)が増減する。このため、出力軸に出力される出力ト
ルク(電動機の駆動力)は、入力軸からの入力トルクの
大きさに比例して増減することになり、入力トルクに応
じた出力トルクが出力される。
の入力トルクの大きさに対応しており、第1の磁極子と
第2の磁極子との対向位置は入力トルクの大きさに対応
して変更される。したがって、入力トルクに応じて第1
の磁極子と第2の磁極子との間の磁束密度(磁界の強
さ)が増減する。このため、出力軸に出力される出力ト
ルク(電動機の駆動力)は、入力軸からの入力トルクの
大きさに比例して増減することになり、入力トルクに応
じた出力トルクが出力される。
【0011】
【0012】さらに、入力軸の左右の回転方向に拘わら
ず、第1及び第2の磁極子の何れか一方の磁極子を初期
位置から軸線周りの一方向側に回動させるため、出力ト
ルクを調節するための磁極子の回動範囲を狭くすること
ができる。このため、装置の信頼性が向上する。
ず、第1及び第2の磁極子の何れか一方の磁極子を初期
位置から軸線周りの一方向側に回動させるため、出力ト
ルクを調節するための磁極子の回動範囲を狭くすること
ができる。このため、装置の信頼性が向上する。
【0013】
【0014】またしかも、第1の磁極子と第2の磁極子
との対向位置は初期状態において完全な同極状態で対向
せず、僅かにズレた状態(N極とS極が若干オーバーラ
ップする状態)で対向配置されているため、初期駆動時
における必要入力トルクを小さくでき、かつ入力軸から
の入力トルクに応じた出力トルクを出力軸に速やかに出
力することができる。なお、電動機を車両の操舵装置と
して適用した場合には、操舵フィーリングを向上させる
ことができ、さらに初期状態における第1の磁極子と第
2の磁極子との対向位置を任意に設定(調節)すること
で、操舵フィーリングを任意に設定することが可能にな
る。
との対向位置は初期状態において完全な同極状態で対向
せず、僅かにズレた状態(N極とS極が若干オーバーラ
ップする状態)で対向配置されているため、初期駆動時
における必要入力トルクを小さくでき、かつ入力軸から
の入力トルクに応じた出力トルクを出力軸に速やかに出
力することができる。なお、電動機を車両の操舵装置と
して適用した場合には、操舵フィーリングを向上させる
ことができ、さらに初期状態における第1の磁極子と第
2の磁極子との対向位置を任意に設定(調節)すること
で、操舵フィーリングを任意に設定することが可能にな
る。
【0015】請求項2に係る発明の電動機は、対向配置
されて対向面に向け磁束を発生する第1及び第2の磁極
子と、前記第1及び第2の磁極子間に配置された電機子
とから成り、前記第1及び第2の磁極子と電機子との一
方が固定子とされ、他方が出力トルクを発生する回転子
とされた電動機において、入力軸からの入力トルクの大
きさに基づいて、前記第1及び第2の磁極子の何れか一
方の磁極子を、前記入力軸の左右の回転方向に対応して
初期位置から軸線周りの左右両方向側に回動させて前記
第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を相対的に変
更し、前記第1及び第2の磁極子間の磁束密度を変更し
て前記回転子の出力トルクを出力軸に出力する磁極制御
手段を備えた、ことを特徴としている。
されて対向面に向け磁束を発生する第1及び第2の磁極
子と、前記第1及び第2の磁極子間に配置された電機子
とから成り、前記第1及び第2の磁極子と電機子との一
方が固定子とされ、他方が出力トルクを発生する回転子
とされた電動機において、入力軸からの入力トルクの大
きさに基づいて、前記第1及び第2の磁極子の何れか一
方の磁極子を、前記入力軸の左右の回転方向に対応して
初期位置から軸線周りの左右両方向側に回動させて前記
第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を相対的に変
更し、前記第1及び第2の磁極子間の磁束密度を変更し
て前記回転子の出力トルクを出力軸に出力する磁極制御
手段を備えた、ことを特徴としている。
【0016】請求項2記載の電動機では、入力軸の左右
の回転方向に対応して、磁極制御手段が第1及び第2の
磁極子の何れか一方の磁極子を初期位置から軸線周りの
左右両方向に回動させるため、出力トルクを調節するた
めに磁極子を回動させる機構を簡素化することができ
る。このため、装置の低コスト化を図ることができる。
の回転方向に対応して、磁極制御手段が第1及び第2の
磁極子の何れか一方の磁極子を初期位置から軸線周りの
左右両方向に回動させるため、出力トルクを調節するた
めに磁極子を回動させる機構を簡素化することができ
る。このため、装置の低コスト化を図ることができる。
【0017】請求項3に係る発明の電動機は、請求項1
または請求項2記載の電動機において、前記入力軸から
の入力トルクの大きさを検出するトルク検出手段を備
え、前記磁極制御手段は、前記トルク検出手段による検
出トルクに基づいて、前記第1及び第2の磁極子の何れ
か一方の磁極子を制御用モータによって回動させる、こ
とを特徴としている。
または請求項2記載の電動機において、前記入力軸から
の入力トルクの大きさを検出するトルク検出手段を備
え、前記磁極制御手段は、前記トルク検出手段による検
出トルクに基づいて、前記第1及び第2の磁極子の何れ
か一方の磁極子を制御用モータによって回動させる、こ
とを特徴としている。
【0018】請求項3記載の電動機では、トルク検出手
段による検出トルクに基づいて、磁極制御手段が第1及
び第2の磁極子の何れか一方の磁極子を制御用モータに
よって回動させるため、装置の簡素化及び省スペース化
を図ることができる。
段による検出トルクに基づいて、磁極制御手段が第1及
び第2の磁極子の何れか一方の磁極子を制御用モータに
よって回動させるため、装置の簡素化及び省スペース化
を図ることができる。
【0019】請求項4に係る発明の電動機は、請求項1
または請求項2記載の電動機において、前記磁極制御手
段は、前記入力軸からの入力トルクに基づいて、前記第
1及び第2の磁極子の何れか一方の磁極子を機械的に回
動させることを特徴としている。
または請求項2記載の電動機において、前記磁極制御手
段は、前記入力軸からの入力トルクに基づいて、前記第
1及び第2の磁極子の何れか一方の磁極子を機械的に回
動させることを特徴としている。
【0020】請求項4記載の電動機では、入力軸からの
入力トルクに基づいて、磁極制御手段が第1及び第2の
磁極子の何れか一方の磁極子を機械的に回動させるた
め、磁極子を回動させるための制御用モータが不要とな
り、低コスト化を図ることができる。
入力トルクに基づいて、磁極制御手段が第1及び第2の
磁極子の何れか一方の磁極子を機械的に回動させるた
め、磁極子を回動させるための制御用モータが不要とな
り、低コスト化を図ることができる。
【0021】請求項5に係る発明の電動機は、請求項1
乃至請求項4の何れかに記載の電動機において、前記入
力軸はステアリングホイールに連結される操舵入力軸と
され、前記出力軸は転舵輪を転舵するための操舵出力軸
とされ、かつ、前記操舵入力軸の左右の操舵方向に応じ
て前記電機子への通電方向を切り換える通電切換機構を
備えたことを特徴としている。
乃至請求項4の何れかに記載の電動機において、前記入
力軸はステアリングホイールに連結される操舵入力軸と
され、前記出力軸は転舵輪を転舵するための操舵出力軸
とされ、かつ、前記操舵入力軸の左右の操舵方向に応じ
て前記電機子への通電方向を切り換える通電切換機構を
備えたことを特徴としている。
【0022】請求項5記載の電動機では、操舵装置のパ
ワーアシストを行うための駆動源として適用したもので
ある。
ワーアシストを行うための駆動源として適用したもので
ある。
【0023】ステアリングホイール(操舵入力軸)が操
舵されると、この操舵直後においては、操舵出力軸(す
なわち、転舵輪側)の抵抗が大きいため操舵出力軸は不
動であり、このため、操舵入力軸の操舵トルクに応じて
磁極制御手段が作動し、第1の磁極子と第2の磁極子と
の対向位置が軸線周りに相対的に変更される。さらにこ
の際に、通電切換機構が作動して電機子へ通電され、回
転子が駆動される。これにより、操舵出力軸へ回転子の
駆動力が作用し、補助駆動力として操舵出力軸(転舵
輪)へ付与される。したがって、操舵入力軸(ステアリ
ングホイール)の操舵力が軽減される。
舵されると、この操舵直後においては、操舵出力軸(す
なわち、転舵輪側)の抵抗が大きいため操舵出力軸は不
動であり、このため、操舵入力軸の操舵トルクに応じて
磁極制御手段が作動し、第1の磁極子と第2の磁極子と
の対向位置が軸線周りに相対的に変更される。さらにこ
の際に、通電切換機構が作動して電機子へ通電され、回
転子が駆動される。これにより、操舵出力軸へ回転子の
駆動力が作用し、補助駆動力として操舵出力軸(転舵
輪)へ付与される。したがって、操舵入力軸(ステアリ
ングホイール)の操舵力が軽減される。
【0024】この場合、磁極制御手段の作動は、操舵入
力軸からの入力トルクの大きさに対応しており、第1の
磁極子と第2の磁極子との対向位置は入力トルクの大き
さに対応して変更される。したがって、入力トルクに応
じて第1の磁極子と第2の磁極子との間の磁束密度(磁
界の強さ)が変化する。このため、操舵出力軸に出力さ
れる出力トルク(電動機の駆動力)は、操舵入力軸から
の入力トルクの大きさに比例して増減することになり、
操舵入力軸からの入力トルクに基づいたパワーアシスト
を行って所定の出力トルクを操舵出力軸に出力すること
ができる。
力軸からの入力トルクの大きさに対応しており、第1の
磁極子と第2の磁極子との対向位置は入力トルクの大き
さに対応して変更される。したがって、入力トルクに応
じて第1の磁極子と第2の磁極子との間の磁束密度(磁
界の強さ)が変化する。このため、操舵出力軸に出力さ
れる出力トルク(電動機の駆動力)は、操舵入力軸から
の入力トルクの大きさに比例して増減することになり、
操舵入力軸からの入力トルクに基づいたパワーアシスト
を行って所定の出力トルクを操舵出力軸に出力すること
ができる。
【0025】また、通電切換機構は、操舵方向に基づい
て電機子への通電方向を切り換えているため、回転子の
回転方向を容易に切り換えることができる。このため、
操舵入力軸が操舵された場合には、操舵方向に基づいて
操舵出力軸が操舵されることになる。
て電機子への通電方向を切り換えているため、回転子の
回転方向を容易に切り換えることができる。このため、
操舵入力軸が操舵された場合には、操舵方向に基づいて
操舵出力軸が操舵されることになる。
【0026】このように、請求項5記載の電動機では、
操舵入力軸からの入力トルクの大きさに応じて磁極制御
手段が作動して、第1の磁極子と第2の磁極子との対向
位置が変更されることにより、ステアリングホイール
(操舵入力軸)の操舵トルクに応じた出力トルクを得る
ことができ、操舵力の補助を良好に行うことができる。
操舵入力軸からの入力トルクの大きさに応じて磁極制御
手段が作動して、第1の磁極子と第2の磁極子との対向
位置が変更されることにより、ステアリングホイール
(操舵入力軸)の操舵トルクに応じた出力トルクを得る
ことができ、操舵力の補助を良好に行うことができる。
【0027】請求項6に係る発明の電動機は、請求項5
記載の電動機において、前記操舵入力軸からの入力トル
クの大きさに応じて前記第1の磁極子と第2の磁極子と
の対向間隙を調整する間隙制御手段を備えたことを特徴
としている。
記載の電動機において、前記操舵入力軸からの入力トル
クの大きさに応じて前記第1の磁極子と第2の磁極子と
の対向間隙を調整する間隙制御手段を備えたことを特徴
としている。
【0028】請求項6記載の電動機では、操舵入力軸か
らの入力トルクの大きさに応じて間隙制御手段が作動
し、第1の磁極子と第2の磁極子との対向間隙(所謂、
エアギャップ)が変更される。このため、第1の磁極子
と第2の磁極子との間の磁束密度(磁界の強さ)の変更
範囲を大幅に拡大することができる。したがって、操舵
特性に応じた制御を実現することができる。
らの入力トルクの大きさに応じて間隙制御手段が作動
し、第1の磁極子と第2の磁極子との対向間隙(所謂、
エアギャップ)が変更される。このため、第1の磁極子
と第2の磁極子との間の磁束密度(磁界の強さ)の変更
範囲を大幅に拡大することができる。したがって、操舵
特性に応じた制御を実現することができる。
【0029】請求項7に係る発明の電動機は、請求項6
記載の電動機において、前記間隙制御手段は、前記操舵
入力軸からの入力トルクの増加に応じて、前記第1の磁
極子と第2の磁極子との対向間隙が狭くなるように調整
することを特徴としている。
記載の電動機において、前記間隙制御手段は、前記操舵
入力軸からの入力トルクの増加に応じて、前記第1の磁
極子と第2の磁極子との対向間隙が狭くなるように調整
することを特徴としている。
【0030】請求項7記載の電動機では、操舵入力軸か
らの入力トルクの大きさに応じて間隙制御手段が作動
し、第1の磁極子と第2の磁極子との対向間隙が狭くな
るように移動される。このため、初期駆動時における第
1の磁極子と第2の磁極子の反発力を低減でき、車両直
進時の手応え感を安定化することができる。また、前記
初期状態においては、対向間隙を任意に設定(調節)す
ることで、操舵フィーリングを任意に設定することが可
能になる。
らの入力トルクの大きさに応じて間隙制御手段が作動
し、第1の磁極子と第2の磁極子との対向間隙が狭くな
るように移動される。このため、初期駆動時における第
1の磁極子と第2の磁極子の反発力を低減でき、車両直
進時の手応え感を安定化することができる。また、前記
初期状態においては、対向間隙を任意に設定(調節)す
ることで、操舵フィーリングを任意に設定することが可
能になる。
【0031】請求項8に係る発明の電動機は、請求項6
記載の電動機において、前記間隙制御手段は、車速の増
加に応じて、前記第1の磁極子と第2の磁極子との対向
間隙が広くなるように調整することを特徴としている。
記載の電動機において、前記間隙制御手段は、車速の増
加に応じて、前記第1の磁極子と第2の磁極子との対向
間隙が広くなるように調整することを特徴としている。
【0032】請求項8記載の電動機では、車速に応じて
間隙制御手段が作動し、第1の磁極子と第2の磁極子と
の対向間隙が広くなるように移動される。このため、車
速に基づいて操舵出力を抑制する車速感応制御が可能に
なる。
間隙制御手段が作動し、第1の磁極子と第2の磁極子と
の対向間隙が広くなるように移動される。このため、車
速に基づいて操舵出力を抑制する車速感応制御が可能に
なる。
【0033】請求項9に係る発明の電動機は、請求項5
記載の電動機において、前記操舵入力軸からの入力トル
クの大きさを検出するトルクセンサと、車速を検出する
車速センサを備え、前記磁極制御手段は、前記トルクセ
ンサによる検出トルク及び車速センサによる車速に基づ
いて、前記第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を
軸線周りに相対的に変更することを特徴としている。
記載の電動機において、前記操舵入力軸からの入力トル
クの大きさを検出するトルクセンサと、車速を検出する
車速センサを備え、前記磁極制御手段は、前記トルクセ
ンサによる検出トルク及び車速センサによる車速に基づ
いて、前記第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を
軸線周りに相対的に変更することを特徴としている。
【0034】請求項9記載の電動機では、トルクセンサ
による検出トルク及び車速センサによる車速に基づいて
磁極制御手段が作動し、第1の磁極子と第2の磁極子と
の対向位置が軸線周りに相対的に変更される。このた
め、車速に基づいて操舵出力を抑制する車速感応制御が
可能になる。
による検出トルク及び車速センサによる車速に基づいて
磁極制御手段が作動し、第1の磁極子と第2の磁極子と
の対向位置が軸線周りに相対的に変更される。このた
め、車速に基づいて操舵出力を抑制する車速感応制御が
可能になる。
【0035】請求項10に係る発明の電動機は、請求項
7記載の電動機において、前記間隙制御手段は、前記第
1の磁極子または第2の磁極子の回転軸に設けられると
共に前記操舵入力軸に連結され前記操舵入力軸の回転ト
ルクに応じて変移するカム機構とされ、前記カム機構の
変移によって前記第1の磁極子と第2の磁極子との対向
間隙が変更されることを特徴としている。
7記載の電動機において、前記間隙制御手段は、前記第
1の磁極子または第2の磁極子の回転軸に設けられると
共に前記操舵入力軸に連結され前記操舵入力軸の回転ト
ルクに応じて変移するカム機構とされ、前記カム機構の
変移によって前記第1の磁極子と第2の磁極子との対向
間隙が変更されることを特徴としている。
【0036】請求項10記載の電動機では、操舵入力軸
の回転トルクに応じてカム機構が変移し、これにより第
1の磁極子と第2の磁極子との対向間隙が変更される。
したがって、カム機構を車両の要求特性に対応して適宜
設定すれば、操舵特性(操舵力−操舵出力軸の出力特
性)を最適化することができる。
の回転トルクに応じてカム機構が変移し、これにより第
1の磁極子と第2の磁極子との対向間隙が変更される。
したがって、カム機構を車両の要求特性に対応して適宜
設定すれば、操舵特性(操舵力−操舵出力軸の出力特
性)を最適化することができる。
【0037】請求項11に係る発明の電動機は、請求項
5記載の電動機において、磁極制御手段は、前記操舵入
力軸に連結され前記操舵入力軸の回転トルクに応じて変
位する変位部材と、前記第1及び第2の磁極子の何れか
の回転軸と前記変位部材とを連結し前記変位部材の変位
を伝達して前記第1及び第2の磁極子の何れかを軸線周
りに移動させるベルトと、を備えることを特徴としてい
る。
5記載の電動機において、磁極制御手段は、前記操舵入
力軸に連結され前記操舵入力軸の回転トルクに応じて変
位する変位部材と、前記第1及び第2の磁極子の何れか
の回転軸と前記変位部材とを連結し前記変位部材の変位
を伝達して前記第1及び第2の磁極子の何れかを軸線周
りに移動させるベルトと、を備えることを特徴としてい
る。
【0038】請求項11記載の電動機では、操舵入力軸
の回転トルクに応じて変位する変位部材の変位がベルト
を介して伝達されて、第1及び第2の磁極子の何れかが
軸線周りに移動される。したがって、歯車等に不可欠な
潤滑やバックラッシュ低減のための複雑な機構が不要に
なり、簡単な機構により円滑な操舵感を得ることができ
る。
の回転トルクに応じて変位する変位部材の変位がベルト
を介して伝達されて、第1及び第2の磁極子の何れかが
軸線周りに移動される。したがって、歯車等に不可欠な
潤滑やバックラッシュ低減のための複雑な機構が不要に
なり、簡単な機構により円滑な操舵感を得ることができ
る。
【0039】請求項12に係る発明の電動機は、請求項
11記載の電動機において、前記ベルトが連結された前
記第1及び第2の磁極子の何れかの回転軸が偏芯して設
けられていることを特徴としている。
11記載の電動機において、前記ベルトが連結された前
記第1及び第2の磁極子の何れかの回転軸が偏芯して設
けられていることを特徴としている。
【0040】請求項12記載の電動機では、第1及び第
2の磁極子の何れかの回転軸の偏芯量(位置)を車両の
要求特性に対応して適宜設定すれば、操舵特性(操舵力
−操舵出力軸の出力特性)を最適化することができる。
2の磁極子の何れかの回転軸の偏芯量(位置)を車両の
要求特性に対応して適宜設定すれば、操舵特性(操舵力
−操舵出力軸の出力特性)を最適化することができる。
【0041】請求項13に係る発明の電動機は、請求項
5記載の電動機において、前記磁極制御手段は、前記操
舵入力軸に連結され前記操舵入力軸の回転トルクに応じ
て変移する傘歯車機構と、前記モータと傘歯車機構との
間に配置され前記傘歯車機構の変移によって前記第1及
び第2の磁極子の何れかに係合して前記第1の磁極子と
第2の磁極子との対向位置を軸線周りに変更する伝達部
材と、を備え、前記通電切換機構は、前記傘歯車機構に
設けられていることを特徴としている。
5記載の電動機において、前記磁極制御手段は、前記操
舵入力軸に連結され前記操舵入力軸の回転トルクに応じ
て変移する傘歯車機構と、前記モータと傘歯車機構との
間に配置され前記傘歯車機構の変移によって前記第1及
び第2の磁極子の何れかに係合して前記第1の磁極子と
第2の磁極子との対向位置を軸線周りに変更する伝達部
材と、を備え、前記通電切換機構は、前記傘歯車機構に
設けられていることを特徴としている。
【0042】請求項13記載の電動機では、磁極制御手
段の作動は、傘歯車機構と伝達部材とによって行われ
る。すなわち、ステアリングホイール(操舵入力軸)が
操舵されると、この操舵直後においては、操舵出力軸
(転舵輪)の抵抗が大きいため操舵出力軸は不動であ
り、このため、操舵入力軸の回転トルクに応じて傘歯車
機構が変移し、さらにこの変移が伝達部材によって伝達
されて第1または第2の磁極子の何れかが移動される。
このため、第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置が
軸線周りに変更される。
段の作動は、傘歯車機構と伝達部材とによって行われ
る。すなわち、ステアリングホイール(操舵入力軸)が
操舵されると、この操舵直後においては、操舵出力軸
(転舵輪)の抵抗が大きいため操舵出力軸は不動であ
り、このため、操舵入力軸の回転トルクに応じて傘歯車
機構が変移し、さらにこの変移が伝達部材によって伝達
されて第1または第2の磁極子の何れかが移動される。
このため、第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置が
軸線周りに変更される。
【0043】この場合、傘歯車機構の変移は操舵入力軸
の回転トルクに対応しており、伝達部材は操舵入力軸の
回転トルクに応じて移動されるため、操舵出力軸からの
出力(補助駆動力)は、操舵入力軸の操舵力に比例して
増減することになる。
の回転トルクに対応しており、伝達部材は操舵入力軸の
回転トルクに応じて移動されるため、操舵出力軸からの
出力(補助駆動力)は、操舵入力軸の操舵力に比例して
増減することになる。
【0044】また、操舵入力軸が左右で切り換えられた
場合には、傘歯車機構に設けられた通電切換機構によっ
て電機子への通電方向が切り換えられ、操舵出力軸の操
舵方向が切り換えられて、操舵入力軸の操舵方向に対応
できる。
場合には、傘歯車機構に設けられた通電切換機構によっ
て電機子への通電方向が切り換えられ、操舵出力軸の操
舵方向が切り換えられて、操舵入力軸の操舵方向に対応
できる。
【0045】このように、請求項13記載の電動機で
は、傘歯車機構と伝達部材とによって、操舵トルクに応
じて第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を変更し
て操舵トルクに応じた回転子の駆動制御を行っているた
め、トルクセンサや電動機のコントローラ等を必要とし
ない簡単な構造であり、大幅にコストの低減や小型軽量
化を図ることができる。
は、傘歯車機構と伝達部材とによって、操舵トルクに応
じて第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を変更し
て操舵トルクに応じた回転子の駆動制御を行っているた
め、トルクセンサや電動機のコントローラ等を必要とし
ない簡単な構造であり、大幅にコストの低減や小型軽量
化を図ることができる。
【0046】請求項14に係る発明の電動機は、請求項
5記載の電動機において、前記磁極制御手段は、前記操
舵入力軸に連結され前記操舵入力軸の回転トルクに応じ
て変移するカム機構と、前記カム機構の変移によって前
記第1及び第2の磁極子の何れかに係合して前記第1の
磁極子と第2の磁極子との対向位置を軸線周りに変更す
る伝達部材と、を備え、前記通電切換機構は、前記カム
機構に設けられていることを特徴としている。
5記載の電動機において、前記磁極制御手段は、前記操
舵入力軸に連結され前記操舵入力軸の回転トルクに応じ
て変移するカム機構と、前記カム機構の変移によって前
記第1及び第2の磁極子の何れかに係合して前記第1の
磁極子と第2の磁極子との対向位置を軸線周りに変更す
る伝達部材と、を備え、前記通電切換機構は、前記カム
機構に設けられていることを特徴としている。
【0047】請求項14記載の電動機では、磁極制御手
段の作動は、カム機構と伝達部材とによって行われる。
すなわち、ステアリングホイール(操舵入力軸)が操舵
されると、この操舵直後においては、操舵出力軸(転舵
輪)の抵抗が大きいため操舵出力軸は不動であり、この
ため、操舵入力軸の回転トルクに応じてカム機構が変移
し、さらにこの変移が伝達部材によって伝達されて第1
または第2の磁極子の何れかが移動される。このため、
第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置が軸線周りに
変更される。
段の作動は、カム機構と伝達部材とによって行われる。
すなわち、ステアリングホイール(操舵入力軸)が操舵
されると、この操舵直後においては、操舵出力軸(転舵
輪)の抵抗が大きいため操舵出力軸は不動であり、この
ため、操舵入力軸の回転トルクに応じてカム機構が変移
し、さらにこの変移が伝達部材によって伝達されて第1
または第2の磁極子の何れかが移動される。このため、
第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置が軸線周りに
変更される。
【0048】この場合、カム機構の変移は操舵入力軸の
回転トルクに対応しており、伝達部材は操舵入力軸の回
転トルクに応じて移動されるため、操舵出力軸からの出
力(補助駆動力)は、操舵入力軸の操舵力に比例して増
減することになる。
回転トルクに対応しており、伝達部材は操舵入力軸の回
転トルクに応じて移動されるため、操舵出力軸からの出
力(補助駆動力)は、操舵入力軸の操舵力に比例して増
減することになる。
【0049】また、操舵入力軸が左右で切り換えられた
場合には、カム機構に設けられた通電切換機構によって
電機子への通電方向が切り換えられ、操舵出力軸の操舵
方向が切り換えられて、操舵入力軸の操舵方向に対応で
きる。
場合には、カム機構に設けられた通電切換機構によって
電機子への通電方向が切り換えられ、操舵出力軸の操舵
方向が切り換えられて、操舵入力軸の操舵方向に対応で
きる。
【0050】このように、請求項14記載の電動機で
は、カム機構と伝達部材とによって、操舵トルクに応じ
て第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を変更して
操舵トルクに応じた回転子の駆動制御を行っているた
め、トルクセンサや電動機のコントローラ等を必要とし
ない簡単な構造であり、大幅にコストの低減や小型軽量
化を図ることができる。
は、カム機構と伝達部材とによって、操舵トルクに応じ
て第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を変更して
操舵トルクに応じた回転子の駆動制御を行っているた
め、トルクセンサや電動機のコントローラ等を必要とし
ない簡単な構造であり、大幅にコストの低減や小型軽量
化を図ることができる。
【0051】請求項15に係る発明の電動機は、請求項
5記載の電動機において、前記操舵出力軸は転舵輪を転
舵するためのラック部材であり、前記回転子の出力軸を
前記操舵入力軸とは独立して前記ラック部材に連結した
ことを特徴としている。
5記載の電動機において、前記操舵出力軸は転舵輪を転
舵するためのラック部材であり、前記回転子の出力軸を
前記操舵入力軸とは独立して前記ラック部材に連結した
ことを特徴としている。
【0052】請求項15記載の電動機では、回転子の出
力軸が操舵入力軸とは独立してラック部材に連結されて
いる。このように、電動機を操舵入力軸と分離独立して
配置することができるため、車両への搭載性が向上す
る。またこのため、電動機を大型化して高出力化するこ
とが容易に可能になる。
力軸が操舵入力軸とは独立してラック部材に連結されて
いる。このように、電動機を操舵入力軸と分離独立して
配置することができるため、車両への搭載性が向上す
る。またこのため、電動機を大型化して高出力化するこ
とが容易に可能になる。
【0053】請求項16に係る発明の電動機は、請求項
5記載の電動機において、前記磁極制御手段は、前記第
1及び第2の磁極子の何れかと前記操舵入力軸とを連結
し前記操舵入力軸の左右の回転に起因する揺動を伝達し
て前記第1及び第2の磁極子の何れかを軸線周りに移動
させる連結部材を備え、前記通電切換機構は、前記連結
部材に連結され連結部材によって作動されることを特徴
としている。
5記載の電動機において、前記磁極制御手段は、前記第
1及び第2の磁極子の何れかと前記操舵入力軸とを連結
し前記操舵入力軸の左右の回転に起因する揺動を伝達し
て前記第1及び第2の磁極子の何れかを軸線周りに移動
させる連結部材を備え、前記通電切換機構は、前記連結
部材に連結され連結部材によって作動されることを特徴
としている。
【0054】請求項16記載の電動機では、操舵入力軸
の左右の回転に起因する揺動が連結部材を介して伝達さ
れて、第1及び第2の磁極子の何れかが軸線周りに移動
される。さらに、通電切換機構は、連結部材の揺動によ
って電機子への通電を切り換える。すなわち、第1及び
第2の磁極子の対向位置変更及び通電切換機構の作動
は、連結部材の揺動によって行なわれる。したがって、
通電切換機構全体を回転させる必要がなくなるため、通
電切換機構にブラシを設ける必要がなく、装置の簡素化
を図ることができる。
の左右の回転に起因する揺動が連結部材を介して伝達さ
れて、第1及び第2の磁極子の何れかが軸線周りに移動
される。さらに、通電切換機構は、連結部材の揺動によ
って電機子への通電を切り換える。すなわち、第1及び
第2の磁極子の対向位置変更及び通電切換機構の作動
は、連結部材の揺動によって行なわれる。したがって、
通電切換機構全体を回転させる必要がなくなるため、通
電切換機構にブラシを設ける必要がなく、装置の簡素化
を図ることができる。
【0055】請求項17に係る発明の電動機は、請求項
16記載の電動機において、前記連結部材が連結された
前記第1及び第2の磁極子の何れかを、前記連結部材の
左右の変位方向に拘わらず初期位置から軸線周りの一方
向側に回動させる回動変換手段を備えたことを特徴とし
ている。
16記載の電動機において、前記連結部材が連結された
前記第1及び第2の磁極子の何れかを、前記連結部材の
左右の変位方向に拘わらず初期位置から軸線周りの一方
向側に回動させる回動変換手段を備えたことを特徴とし
ている。
【0056】請求項17記載の電動機では、操舵入力軸
の左右の回転に起因する揺動によって連結部材が変位す
ると、この変位は回動変換手段によって回動力に変換さ
れて、第1及び第2の磁極子の何れかが連結部材の左右
の変位方向に拘わらず軸線周りの一方向側に回動され
る。
の左右の回転に起因する揺動によって連結部材が変位す
ると、この変位は回動変換手段によって回動力に変換さ
れて、第1及び第2の磁極子の何れかが連結部材の左右
の変位方向に拘わらず軸線周りの一方向側に回動され
る。
【0057】したがって、初期状態における第1の磁極
子と第2の磁極子との対向位置を僅かにズレた状態(N
極とS極が若干オーバーラップする状態)とする機構が
成立できる。このため、初期駆動時における必要入力ト
ルクを小さくでき、かつ操舵入力軸からの入力トルクに
応じた出力トルクを操舵出力軸に速やかに出力すること
ができ応答性が向上する。また、直進時の安定性が良好
となり、操舵フィーリングが向上する。さらに、初期状
態における第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を
任意に設定(調節)することで、操舵フィーリングを任
意に設定することが可能になる。またさらに、出力トル
クを調節するための磁極子の回動範囲を狭くすることが
でき、装置の信頼性が向上する。
子と第2の磁極子との対向位置を僅かにズレた状態(N
極とS極が若干オーバーラップする状態)とする機構が
成立できる。このため、初期駆動時における必要入力ト
ルクを小さくでき、かつ操舵入力軸からの入力トルクに
応じた出力トルクを操舵出力軸に速やかに出力すること
ができ応答性が向上する。また、直進時の安定性が良好
となり、操舵フィーリングが向上する。さらに、初期状
態における第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を
任意に設定(調節)することで、操舵フィーリングを任
意に設定することが可能になる。またさらに、出力トル
クを調節するための磁極子の回動範囲を狭くすることが
でき、装置の信頼性が向上する。
【0058】
(第1の実施の形態)図1には本発明の第1の実施の形
態に係る電動機10の全体構成が概略的に断面図にて示
されており、図2には図1の2−2線に沿った電動機1
0の概略断面図が示されている。
態に係る電動機10の全体構成が概略的に断面図にて示
されており、図2には図1の2−2線に沿った電動機1
0の概略断面図が示されている。
【0059】この電動機10は、直流を電源とする電動
機とされると共に、例えば、車両の電動パワーステアリ
ング装置として用いられており、入力軸12及び出力軸
14を備えている。入力軸12はハウジング16に軸受
18によって回転可能に支持されており、図示しないス
テアリングホイールが取り付けられて操舵入力軸とされ
ている。また、出力軸14は、ハウジング16に軸受2
0によって回転可能に支持されており、ラックギヤ22
が設けられると共に転舵棒24に連結されて操舵出力軸
とされている。これらの入力軸12と出力軸14とは、
同一軸線上に配置されており、入力軸12と出力軸14
との間には図示を省略したマニアル(機械的)ストッパ
が設けられて軸の回転角度を規制している。
機とされると共に、例えば、車両の電動パワーステアリ
ング装置として用いられており、入力軸12及び出力軸
14を備えている。入力軸12はハウジング16に軸受
18によって回転可能に支持されており、図示しないス
テアリングホイールが取り付けられて操舵入力軸とされ
ている。また、出力軸14は、ハウジング16に軸受2
0によって回転可能に支持されており、ラックギヤ22
が設けられると共に転舵棒24に連結されて操舵出力軸
とされている。これらの入力軸12と出力軸14とは、
同一軸線上に配置されており、入力軸12と出力軸14
との間には図示を省略したマニアル(機械的)ストッパ
が設けられて軸の回転角度を規制している。
【0060】入力軸12の先端には、磁極制御手段とし
て傘歯車機構を構成する傘歯車26が取り付けられてい
る。また、出力軸14の先端には傘歯車28が取り付け
られている。
て傘歯車機構を構成する傘歯車26が取り付けられてい
る。また、出力軸14の先端には傘歯車28が取り付け
られている。
【0061】また、電動機10のハウジング16には、
磁極制御手段として傘歯車機構を構成するスライド傘歯
車30を備えている。スライド傘歯車30は、軸受32
によって回転可能でかつ軸線方向にスライド移動可能に
支持されており、前述した入力軸12の傘歯車26に噛
み合っている。このため、入力軸12が回転すると、こ
の回転に起因するスラスト力によってスライド傘歯車3
0が軸線方向に移動される構成である。
磁極制御手段として傘歯車機構を構成するスライド傘歯
車30を備えている。スライド傘歯車30は、軸受32
によって回転可能でかつ軸線方向にスライド移動可能に
支持されており、前述した入力軸12の傘歯車26に噛
み合っている。このため、入力軸12が回転すると、こ
の回転に起因するスラスト力によってスライド傘歯車3
0が軸線方向に移動される構成である。
【0062】さらに、電動機10は、モータ部34を備
えている。モータ部34は直流を電源とする所謂プリン
トモータとされており、電機子36とこの電機子36の
両側に対向して設けられた第1の磁極子38及び第2の
磁極子40とから構成されている。電機子36の中心に
はモータ回転軸42が固着されており、このモータ回転
軸42が軸受44によってハウジング16に回転自在に
支持されている。電機子36のモータ回転軸42はスラ
イド傘歯車30を貫通して出力軸14へ向けて延出され
ており、先端部には傘歯車46が取り付けられている。
この傘歯車46は、出力軸14に設けられた傘歯車28
に噛み合っている。このため、電機子36が回転するこ
とで出力軸14が回転される構成である。
えている。モータ部34は直流を電源とする所謂プリン
トモータとされており、電機子36とこの電機子36の
両側に対向して設けられた第1の磁極子38及び第2の
磁極子40とから構成されている。電機子36の中心に
はモータ回転軸42が固着されており、このモータ回転
軸42が軸受44によってハウジング16に回転自在に
支持されている。電機子36のモータ回転軸42はスラ
イド傘歯車30を貫通して出力軸14へ向けて延出され
ており、先端部には傘歯車46が取り付けられている。
この傘歯車46は、出力軸14に設けられた傘歯車28
に噛み合っている。このため、電機子36が回転するこ
とで出力軸14が回転される構成である。
【0063】これに対し、第1の磁極子38は、電機子
36に対向してハウジング16に固定されている。一
方、第2の磁極子40には保持板48が取り付けられて
おり、この保持板48が軸受50によって回動可能にハ
ウジング16に支持されている。このため、第2の磁極
子40は、保持板48と共に回転することで、第1の磁
極子38に対する対向位置を軸線周りに相対的に変更可
能となっている。
36に対向してハウジング16に固定されている。一
方、第2の磁極子40には保持板48が取り付けられて
おり、この保持板48が軸受50によって回動可能にハ
ウジング16に支持されている。このため、第2の磁極
子40は、保持板48と共に回転することで、第1の磁
極子38に対する対向位置を軸線周りに相対的に変更可
能となっている。
【0064】第2の磁極子40を保持する保持板48に
は係合溝52が形成されており、さらに、図2にも示す
如く、伝達部材としての押圧レバー54が入り込んでい
る。押圧レバー54は、支軸56によってハウジング1
6に回動可能に支持されており、先端部が保持板48の
係合溝52に入り込んでいる。このため、押圧レバー5
4が支軸56周りに回動することにより保持板48を押
圧し第2の磁極子40を強制的に回転移動させることが
できる。
は係合溝52が形成されており、さらに、図2にも示す
如く、伝達部材としての押圧レバー54が入り込んでい
る。押圧レバー54は、支軸56によってハウジング1
6に回動可能に支持されており、先端部が保持板48の
係合溝52に入り込んでいる。このため、押圧レバー5
4が支軸56周りに回動することにより保持板48を押
圧し第2の磁極子40を強制的に回転移動させることが
できる。
【0065】押圧レバー54の他端部には、レバー軸線
から若干偏芯した位置にローラ58が取り付けられてお
り、前述したスライド傘歯車30の背面に当接してい
る。このため、入力軸12の回転に起因してスライド傘
歯車30が軸線方向に移動された場合には、ローラ58
がスライド傘歯車30に押圧されて押圧レバー54が支
軸56周りに回動される構成である。この押圧レバー5
4はスプリング60(図2参照)によって付勢されてお
り、第1の磁極子38と第2の磁極子40の極性が同極
状態(N極−N極状態、またはS極−S極状態)となる
ように、第2の磁極子40を保持している。
から若干偏芯した位置にローラ58が取り付けられてお
り、前述したスライド傘歯車30の背面に当接してい
る。このため、入力軸12の回転に起因してスライド傘
歯車30が軸線方向に移動された場合には、ローラ58
がスライド傘歯車30に押圧されて押圧レバー54が支
軸56周りに回動される構成である。この押圧レバー5
4はスプリング60(図2参照)によって付勢されてお
り、第1の磁極子38と第2の磁極子40の極性が同極
状態(N極−N極状態、またはS極−S極状態)となる
ように、第2の磁極子40を保持している。
【0066】なお、この場合、電動機10の非作動時に
おいて、第1の磁極子38と第2の磁極子40の極性
は、完全な同極状態では対向せず、僅かにズレた状態
(N極とS極が若干オーバーラップする状態)で対向配
置されている。
おいて、第1の磁極子38と第2の磁極子40の極性
は、完全な同極状態では対向せず、僅かにズレた状態
(N極とS極が若干オーバーラップする状態)で対向配
置されている。
【0067】一方、スライド傘歯車30の側方のモータ
回転軸42の周囲には、通電切換機構部62が設けられ
ている。ここで、図5にはこの通電切換機構部62の構
成が概略的に斜視図にて示されている。
回転軸42の周囲には、通電切換機構部62が設けられ
ている。ここで、図5にはこの通電切換機構部62の構
成が概略的に斜視図にて示されている。
【0068】通電切換機構部62では、一対の給電リン
グ64、給電リング66が隣接して配置されている。各
給電リング64、66は互いに電気的に独立しており、
モータ回転軸42と一体的に回転する。各給電リング6
4、66には、給電ターミナル68、給電ターミナル7
0がそれぞれ電気的に独立して接続されており、共に給
電リング66の側方へ延出されている。また、これらの
給電リング64、66には、ハウジング16に設けられ
たブラシ72、ブラシ74がそれぞれ摺接している。さ
らに、一方のブラシ72は、電機子36に摺接するブラ
シ76に接続されており、他方のブラシ74は電機子3
6に摺接するブラシ78に接続されている。これによ
り、給電ターミナル68は一方の給電リング64、一方
のブラシ72及びブラシ76を介して電機子36(コン
ミテータ)に電気的に接続され、また、給電ターミナル
70は他方の給電リング66、他方のブラシ74及びブ
ラシ78を介して電機子36(コンミテータ)に電気的
に接続されている。
グ64、給電リング66が隣接して配置されている。各
給電リング64、66は互いに電気的に独立しており、
モータ回転軸42と一体的に回転する。各給電リング6
4、66には、給電ターミナル68、給電ターミナル7
0がそれぞれ電気的に独立して接続されており、共に給
電リング66の側方へ延出されている。また、これらの
給電リング64、66には、ハウジング16に設けられ
たブラシ72、ブラシ74がそれぞれ摺接している。さ
らに、一方のブラシ72は、電機子36に摺接するブラ
シ76に接続されており、他方のブラシ74は電機子3
6に摺接するブラシ78に接続されている。これによ
り、給電ターミナル68は一方の給電リング64、一方
のブラシ72及びブラシ76を介して電機子36(コン
ミテータ)に電気的に接続され、また、給電ターミナル
70は他方の給電リング66、他方のブラシ74及びブ
ラシ78を介して電機子36(コンミテータ)に電気的
に接続されている。
【0069】給電ターミナル68及び給電ターミナル7
0の側方には、通電切換機構部62を構成する一対の給
電リング80、給電リング82が隣接して設けられてい
る。各給電リング80、82は互いに電気的に独立して
おり、前述したスライド傘歯車30と一体的に回転す
る。また、各給電リング80、82には、一対の+給電
接点84A、84Bと、一対の−給電接点86A、86
Bがそれぞれ電気的に独立して接続されている(図1に
はそれぞれ一方のみを示してある)。図6に示す如く、
これらの一対の+給電接点84A、84Bと、一対の−
給電接点86A、86Bは、前述した給電リング66の
側方に延出する給電ターミナル68、70に対応してお
り、それぞれ給電ターミナル70、給電ターミナル68
を挟むようにして対向している。このため、給電リング
80、82(すなわち、スライド傘歯車30)が左右に
回転した場合には、+給電接点84A、84B、−給電
接点86A、86Bのそれぞれ何れかがそれぞれ給電タ
ーミナル68、給電ターミナル70に接触する状態とな
る構成である。
0の側方には、通電切換機構部62を構成する一対の給
電リング80、給電リング82が隣接して設けられてい
る。各給電リング80、82は互いに電気的に独立して
おり、前述したスライド傘歯車30と一体的に回転す
る。また、各給電リング80、82には、一対の+給電
接点84A、84Bと、一対の−給電接点86A、86
Bがそれぞれ電気的に独立して接続されている(図1に
はそれぞれ一方のみを示してある)。図6に示す如く、
これらの一対の+給電接点84A、84Bと、一対の−
給電接点86A、86Bは、前述した給電リング66の
側方に延出する給電ターミナル68、70に対応してお
り、それぞれ給電ターミナル70、給電ターミナル68
を挟むようにして対向している。このため、給電リング
80、82(すなわち、スライド傘歯車30)が左右に
回転した場合には、+給電接点84A、84B、−給電
接点86A、86Bのそれぞれ何れかがそれぞれ給電タ
ーミナル68、給電ターミナル70に接触する状態とな
る構成である。
【0070】さらに、これらの給電リング80、82に
は、ハウジング16に設けられた+ブラシ88、−ブラ
シ90がそれぞれ摺接しており、さらに、これらの+ブ
ラシ88、−ブラシ90は車両に設けられた直流電源に
電気的に接続されている。
は、ハウジング16に設けられた+ブラシ88、−ブラ
シ90がそれぞれ摺接しており、さらに、これらの+ブ
ラシ88、−ブラシ90は車両に設けられた直流電源に
電気的に接続されている。
【0071】次に本第1の実施の形態の作用を説明す
る。上記構成の電動機10では、ステアリングホイール
が取り付けられる入力軸12はスライド傘歯車30に連
結されており、また、転舵棒24(転舵輪)に連結され
た出力軸14は、モータ部34の電機子36のモータ回
転軸42に連結されている。
る。上記構成の電動機10では、ステアリングホイール
が取り付けられる入力軸12はスライド傘歯車30に連
結されており、また、転舵棒24(転舵輪)に連結され
た出力軸14は、モータ部34の電機子36のモータ回
転軸42に連結されている。
【0072】ここで、ステアリングホイール(入力軸1
2)が操舵されると、操舵トルクに応じてモータ部34
が作動される。
2)が操舵されると、操舵トルクに応じてモータ部34
が作動される。
【0073】例えば、ステアリングホイール(入力軸1
2)が右切り方向に操舵されると、この操舵直後におい
ては、出力軸14(すなわち、タイヤ側)の抵抗が大き
いためモータ回転軸42は不動である。このため、入力
軸12の回転に起因し傘歯車26とスライド傘歯車30
に生じるスラスト力によって、図3に示す如く、入力軸
12の操舵トルクに応じてスライド傘歯車30が軸線方
向に移動される。これにより、図4に示す如く、押圧レ
バー54(ローラ58)が押圧されて支軸56周りに回
動され、保持板48が押圧されて軸線周りに回転され
る。このため、第2の磁極子40が軸線周りに回転され
て、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対向位置
が軸線周りに相対的に変更され、各磁極子の極性が同極
状態(N極−N極状態、またはS極−S極状態)から異
極状態(N極−S極状態、またはS極−N極状態)へ次
第に変更される。
2)が右切り方向に操舵されると、この操舵直後におい
ては、出力軸14(すなわち、タイヤ側)の抵抗が大き
いためモータ回転軸42は不動である。このため、入力
軸12の回転に起因し傘歯車26とスライド傘歯車30
に生じるスラスト力によって、図3に示す如く、入力軸
12の操舵トルクに応じてスライド傘歯車30が軸線方
向に移動される。これにより、図4に示す如く、押圧レ
バー54(ローラ58)が押圧されて支軸56周りに回
動され、保持板48が押圧されて軸線周りに回転され
る。このため、第2の磁極子40が軸線周りに回転され
て、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対向位置
が軸線周りに相対的に変更され、各磁極子の極性が同極
状態(N極−N極状態、またはS極−S極状態)から異
極状態(N極−S極状態、またはS極−N極状態)へ次
第に変更される。
【0074】さらにこの際に、スライド傘歯車30と共
に給電リング80、82が右方向に回転し、一方の+給
電接点84が給電ターミナル70に接触しかつ一方の−
給電接点86が給電ターミナル68に接触する。このた
め、電源に接続された+ブラシ88、給電リング80、
+給電接点84、給電ターミナル70、給電リング6
6、ブラシ74及びブラシ78が電気的に接続されてブ
ラシ78は+側となり、一方、−ブラシ90、給電リン
グ82、−給電接点86、給電ターミナル68、給電リ
ング64、ブラシ72及びブラシ76が電気的に接続さ
れてブラシ76は−側となる。これにより、モータ部3
4の電機子36が右方向に回転する。
に給電リング80、82が右方向に回転し、一方の+給
電接点84が給電ターミナル70に接触しかつ一方の−
給電接点86が給電ターミナル68に接触する。このた
め、電源に接続された+ブラシ88、給電リング80、
+給電接点84、給電ターミナル70、給電リング6
6、ブラシ74及びブラシ78が電気的に接続されてブ
ラシ78は+側となり、一方、−ブラシ90、給電リン
グ82、−給電接点86、給電ターミナル68、給電リ
ング64、ブラシ72及びブラシ76が電気的に接続さ
れてブラシ76は−側となる。これにより、モータ部3
4の電機子36が右方向に回転する。
【0075】これにより、モータ回転軸42に連結され
た出力軸14へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として転舵棒24へ付与される。したがって、入力
軸12(ステアリングホイール)の操舵力が軽減され
る。
た出力軸14へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として転舵棒24へ付与される。したがって、入力
軸12(ステアリングホイール)の操舵力が軽減され
る。
【0076】この場合、磁極制御手段すなわち傘歯車機
構を構成するスライド傘歯車30の作動(軸線方向変
移)は、入力軸12からの入力トルクの大きさに対応し
ており、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対向
位置は入力トルクの大きさに対応して変更される。した
がって、入力トルクに応じてモータ部34(第1の磁極
子38及び第2の磁極子40と電機子36)の磁束密度
(磁界の強さ)が変化する。このため、出力軸14から
出力されるパワーアシスト力(モータ部34の駆動力)
は、入力軸12からの入力トルクの大きさに比例して増
減することになり、従来の油圧式の電動機と同様に、入
力軸12からの入力トルクに基づいたパワーアシストを
行って所定の出力トルクを出力軸14から出力すること
ができる。また、第1の磁極子38と第2の磁極子40
との対向位置は初期状態において完全な同極状態では対
向せず、僅かにズレた状態(N極とS極が若干オーバー
ラップする状態)で対向配置されているため、入力軸1
2からの入力トルクに応じてより速やかにモータ部34
が駆動する。
構を構成するスライド傘歯車30の作動(軸線方向変
移)は、入力軸12からの入力トルクの大きさに対応し
ており、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対向
位置は入力トルクの大きさに対応して変更される。した
がって、入力トルクに応じてモータ部34(第1の磁極
子38及び第2の磁極子40と電機子36)の磁束密度
(磁界の強さ)が変化する。このため、出力軸14から
出力されるパワーアシスト力(モータ部34の駆動力)
は、入力軸12からの入力トルクの大きさに比例して増
減することになり、従来の油圧式の電動機と同様に、入
力軸12からの入力トルクに基づいたパワーアシストを
行って所定の出力トルクを出力軸14から出力すること
ができる。また、第1の磁極子38と第2の磁極子40
との対向位置は初期状態において完全な同極状態では対
向せず、僅かにズレた状態(N極とS極が若干オーバー
ラップする状態)で対向配置されているため、入力軸1
2からの入力トルクに応じてより速やかにモータ部34
が駆動する。
【0077】また、ステアリングホイール(入力軸1
2)が左右で切り換えられた場合には、通電切換機構部
62によってモータ部34の電機子36への通電方向が
切り換えられ、モータ回転軸42の回転方向が切り換え
られて入力軸12の操舵方向に対応できる。
2)が左右で切り換えられた場合には、通電切換機構部
62によってモータ部34の電機子36への通電方向が
切り換えられ、モータ回転軸42の回転方向が切り換え
られて入力軸12の操舵方向に対応できる。
【0078】すなわち、ステアリングホイール(入力軸
12)が左切り方向に操舵されると、前述と同様に、入
力軸12の操舵トルクに応じてスライド傘歯車30が右
切り操舵時と同様に軸線方向に移動される。これによ
り、押圧レバー54(ローラ58)が押圧されて支軸5
6周りに回動され、保持板48が押圧されて軸線周りに
回転される。このため、第2の磁極子40が軸線周りに
回転されて、第1の磁極子38と第2の磁極子40との
対向位置が軸線周りに相対的に変更され、各磁極子の極
性が同極状態(N極−N極状態、またはS極−S極状
態)から異極状態(N極−S極状態、またはS極−N極
状態)へ次第に変更される。
12)が左切り方向に操舵されると、前述と同様に、入
力軸12の操舵トルクに応じてスライド傘歯車30が右
切り操舵時と同様に軸線方向に移動される。これによ
り、押圧レバー54(ローラ58)が押圧されて支軸5
6周りに回動され、保持板48が押圧されて軸線周りに
回転される。このため、第2の磁極子40が軸線周りに
回転されて、第1の磁極子38と第2の磁極子40との
対向位置が軸線周りに相対的に変更され、各磁極子の極
性が同極状態(N極−N極状態、またはS極−S極状
態)から異極状態(N極−S極状態、またはS極−N極
状態)へ次第に変更される。
【0079】さらにこの際に、スライド傘歯車30と共
に給電リング80、82が左方向に回転し、他方の+給
電接点84が給電ターミナル68に接触しかつ他方の−
給電接点86が給電ターミナル70に接触する。このた
め、電源に接続された+ブラシ88、給電リング80、
+給電接点84、給電ターミナル68、給電リング6
4、ブラシ72及びブラシ76が電気的に接続されてブ
ラシ76が+側となり、一方、−ブラシ90、給電リン
グ82、−給電接点86、給電ターミナル70、給電リ
ング66、ブラシ74及びブラシ78が電気的に接続さ
れてブラシ78が−側となる。これにより、モータ部3
4の電機子36への通電方向が切り換えられ、電機子3
6が左方向に回転する。
に給電リング80、82が左方向に回転し、他方の+給
電接点84が給電ターミナル68に接触しかつ他方の−
給電接点86が給電ターミナル70に接触する。このた
め、電源に接続された+ブラシ88、給電リング80、
+給電接点84、給電ターミナル68、給電リング6
4、ブラシ72及びブラシ76が電気的に接続されてブ
ラシ76が+側となり、一方、−ブラシ90、給電リン
グ82、−給電接点86、給電ターミナル70、給電リ
ング66、ブラシ74及びブラシ78が電気的に接続さ
れてブラシ78が−側となる。これにより、モータ部3
4の電機子36への通電方向が切り換えられ、電機子3
6が左方向に回転する。
【0080】これにより、モータ回転軸42に連結され
た出力軸14へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として転舵棒24へ付与される。したがって、入力
軸12(ステアリングホイール)の操舵力が軽減され
る。この場合にも、前述と同様に、磁極制御手段すなわ
ち傘歯車機構を構成するスライド傘歯車30の作動(軸
線方向変移)は、入力軸12からの入力トルクの大きさ
に対応しており、第1の磁極子38と第2の磁極子40
との対向位置は入力トルクの大きさに対応して変更され
る。したがって、入力トルクに応じてモータ部34(第
1の磁極子38及び第2の磁極子40と電機子36)の
磁束密度(磁界の強さ)が変化する。このため、出力軸
14から出力されるパワーアシスト力(モータ部34の
駆動力)は、入力軸12からの入力トルクの大きさに比
例して増減することになり、従来の油圧式の電動機と同
様に、入力軸12からの入力トルクに基づいたパワーア
シストを行って所定の出力トルクを出力軸14から出力
することができる。
た出力軸14へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として転舵棒24へ付与される。したがって、入力
軸12(ステアリングホイール)の操舵力が軽減され
る。この場合にも、前述と同様に、磁極制御手段すなわ
ち傘歯車機構を構成するスライド傘歯車30の作動(軸
線方向変移)は、入力軸12からの入力トルクの大きさ
に対応しており、第1の磁極子38と第2の磁極子40
との対向位置は入力トルクの大きさに対応して変更され
る。したがって、入力トルクに応じてモータ部34(第
1の磁極子38及び第2の磁極子40と電機子36)の
磁束密度(磁界の強さ)が変化する。このため、出力軸
14から出力されるパワーアシスト力(モータ部34の
駆動力)は、入力軸12からの入力トルクの大きさに比
例して増減することになり、従来の油圧式の電動機と同
様に、入力軸12からの入力トルクに基づいたパワーア
シストを行って所定の出力トルクを出力軸14から出力
することができる。
【0081】また、第1の磁極子38と第2の磁極子4
0との対向位置は初期状態において完全な同極状態で対
向せず、僅かにズレた状態(N極とS極が若干オーバー
ラップする状態)で対向配置されているため、入力軸1
2からの入力トルクに応じてより速やかにモータ部34
が駆動し、操舵フィーリングが向上する。さらに、この
初期状態における対向位置を任意に設定(調節)するこ
とで、操舵フィーリングに応じたモータ部34の初期駆
動状態とすることが可能になる。
0との対向位置は初期状態において完全な同極状態で対
向せず、僅かにズレた状態(N極とS極が若干オーバー
ラップする状態)で対向配置されているため、入力軸1
2からの入力トルクに応じてより速やかにモータ部34
が駆動し、操舵フィーリングが向上する。さらに、この
初期状態における対向位置を任意に設定(調節)するこ
とで、操舵フィーリングに応じたモータ部34の初期駆
動状態とすることが可能になる。
【0082】このように、本第1の実施の形態に係る電
動機10では、入力軸12からの入力トルクの大きさに
応じて磁極制御手段すなわち傘歯車機構を構成するスラ
イド傘歯車30が作動(軸線方向変移)して、第1の磁
極子38と第2の磁極子40との対向位置が変更される
ことにより、ステアリングホイール(入力軸12)の操
舵トルクに応じたモータ部34の駆動制御を行ってお
り、操舵力の補助を良好に行うことができる。また、従
来の如きトルクセンサやモータコントローラ等を必要と
しない簡単な構造であり、大幅にコストの低減や小型軽
量化を図ることができる。
動機10では、入力軸12からの入力トルクの大きさに
応じて磁極制御手段すなわち傘歯車機構を構成するスラ
イド傘歯車30が作動(軸線方向変移)して、第1の磁
極子38と第2の磁極子40との対向位置が変更される
ことにより、ステアリングホイール(入力軸12)の操
舵トルクに応じたモータ部34の駆動制御を行ってお
り、操舵力の補助を良好に行うことができる。また、従
来の如きトルクセンサやモータコントローラ等を必要と
しない簡単な構造であり、大幅にコストの低減や小型軽
量化を図ることができる。
【0083】さらに、電動機10では、ステアリングホ
イール(入力軸12)が左右で切り換えられた場合であ
っても、磁極制御手段すなわち傘歯車機構を構成するス
ライド傘歯車30の移動方向は一定であり、したがっ
て、入力軸12が左右で切り換えられた場合でも第2の
磁極子40の移動方向は一方向となっている。このた
め、第1の磁極子38と第2の磁極子40との初期状態
における対向位置を、完全な同極状態で対向せず僅かに
ズレた状態(N極とS極が若干オーバーラップする状
態)で対向配置させることができ、入力軸12からの入
力トルクに応じてより速やかにモータ部34を駆動させ
ることができる。
イール(入力軸12)が左右で切り換えられた場合であ
っても、磁極制御手段すなわち傘歯車機構を構成するス
ライド傘歯車30の移動方向は一定であり、したがっ
て、入力軸12が左右で切り換えられた場合でも第2の
磁極子40の移動方向は一方向となっている。このた
め、第1の磁極子38と第2の磁極子40との初期状態
における対向位置を、完全な同極状態で対向せず僅かに
ズレた状態(N極とS極が若干オーバーラップする状
態)で対向配置させることができ、入力軸12からの入
力トルクに応じてより速やかにモータ部34を駆動させ
ることができる。
【0084】次に、本発明の他の実施の形態を説明す
る。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部品
には前記第1の実施の形態と同一の符号を付与しその説
明を省略する。 (第2の実施の形態)図7には本発明の第2の実施の形
態に係る電動機100の全体構成が概略的に断面図にて
示されている。
る。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部品
には前記第1の実施の形態と同一の符号を付与しその説
明を省略する。 (第2の実施の形態)図7には本発明の第2の実施の形
態に係る電動機100の全体構成が概略的に断面図にて
示されている。
【0085】この電動機100は、モータ部102を備
えている。モータ部102は、前述した電動機10のモ
ータ部34と同様に、電機子36とこの電機子36の両
側に対向して設けられた第1の磁極子38及び第2の磁
極子40を備えると共に、更にこれに加えて、第2の磁
極子40の側方にはこの第2の磁極子40に対向して第
2電機子104及び第3の磁極子106が設けられてい
る。すなわち、モータ部34は、各電機子及び磁極子が
二重に配列された構成となっている。
えている。モータ部102は、前述した電動機10のモ
ータ部34と同様に、電機子36とこの電機子36の両
側に対向して設けられた第1の磁極子38及び第2の磁
極子40を備えると共に、更にこれに加えて、第2の磁
極子40の側方にはこの第2の磁極子40に対向して第
2電機子104及び第3の磁極子106が設けられてい
る。すなわち、モータ部34は、各電機子及び磁極子が
二重に配列された構成となっている。
【0086】中間に位置する第2の磁極子40には保持
板108が取り付けられており、この保持板108が軸
受120によって回動可能にハウジング16に支持され
ている。このため、第2の磁極子40は、保持板108
と共に回転することで、第1の磁極子38及び第3の磁
極子106に対する対向位置を軸線周りに相対的に変更
可能となっている。第2の磁極子40を保持する保持板
108は、前述した第1の実施の形態に係る電動機10
と同様に、押圧レバー122によって回転移動される。
板108が取り付けられており、この保持板108が軸
受120によって回動可能にハウジング16に支持され
ている。このため、第2の磁極子40は、保持板108
と共に回転することで、第1の磁極子38及び第3の磁
極子106に対する対向位置を軸線周りに相対的に変更
可能となっている。第2の磁極子40を保持する保持板
108は、前述した第1の実施の形態に係る電動機10
と同様に、押圧レバー122によって回転移動される。
【0087】さらに、第2電機子104にはブラシ12
4、ブラシ126が摺接しており、電機子36と同様
に、それぞれブラシ72、ブラシ74に接続されてい
る。
4、ブラシ126が摺接しており、電機子36と同様
に、それぞれブラシ72、ブラシ74に接続されてい
る。
【0088】次に本第2の実施の形態の作用を説明す
る。上記構成の電動機100では、前述した電動機10
と同様に、ステアリングホイール(入力軸12)が操舵
されると、操舵トルクに応じてモータ部102が作動さ
れ、モータ回転軸42に連結された出力軸14へモータ
部102の駆動力が作用し、補助駆動力として転舵棒2
4へ付与される。したがって、入力軸12(ステアリン
グホイール)の操舵力が軽減される。
る。上記構成の電動機100では、前述した電動機10
と同様に、ステアリングホイール(入力軸12)が操舵
されると、操舵トルクに応じてモータ部102が作動さ
れ、モータ回転軸42に連結された出力軸14へモータ
部102の駆動力が作用し、補助駆動力として転舵棒2
4へ付与される。したがって、入力軸12(ステアリン
グホイール)の操舵力が軽減される。
【0089】この場合にも、磁極制御手段すなわち傘歯
車機構を構成するスライド傘歯車30の作動(軸線方向
変移)は、入力軸12からの入力トルクの大きさに対応
しており、第1の磁極子38及び第3の磁極子106と
第2の磁極子40との対向位置は入力トルクの大きさに
対応して変更される。したがって、入力トルクに応じて
モータ部102(第1の磁極子38及び第2の磁極子4
0と電機子36、並びに、第2の磁極子40及び第3の
磁極子106と第2電機子104)の磁束密度(磁界の
強さ)が変化する。このため、出力軸14から出力され
るパワーアシスト力(モータ部102の駆動力)は、入
力軸12からの入力トルクの大きさに比例して増減する
ことになり、従来の油圧式の電動機と同様に、入力軸1
2からの入力トルクに基づいたパワーアシストを行って
所定の出力トルクを出力軸14から出力することができ
る。
車機構を構成するスライド傘歯車30の作動(軸線方向
変移)は、入力軸12からの入力トルクの大きさに対応
しており、第1の磁極子38及び第3の磁極子106と
第2の磁極子40との対向位置は入力トルクの大きさに
対応して変更される。したがって、入力トルクに応じて
モータ部102(第1の磁極子38及び第2の磁極子4
0と電機子36、並びに、第2の磁極子40及び第3の
磁極子106と第2電機子104)の磁束密度(磁界の
強さ)が変化する。このため、出力軸14から出力され
るパワーアシスト力(モータ部102の駆動力)は、入
力軸12からの入力トルクの大きさに比例して増減する
ことになり、従来の油圧式の電動機と同様に、入力軸1
2からの入力トルクに基づいたパワーアシストを行って
所定の出力トルクを出力軸14から出力することができ
る。
【0090】また、ステアリングホイール(入力軸1
2)が左右で切り換えられた場合には、通電切換機構部
62によってモータ部102の電機子36及び第2電機
子104への通電方向が切り換えられ、モータ回転軸4
2の回転方向が切り換えられて入力軸12の操舵方向に
対応できる。
2)が左右で切り換えられた場合には、通電切換機構部
62によってモータ部102の電機子36及び第2電機
子104への通電方向が切り換えられ、モータ回転軸4
2の回転方向が切り換えられて入力軸12の操舵方向に
対応できる。
【0091】このように、本第2の実施の形態に係る電
動機100では、入力軸12からの入力トルクの大きさ
に応じて磁極制御手段すなわち傘歯車機構を構成するス
ライド傘歯車30が作動(軸線方向変移)して、第1の
磁極子38及び第3の磁極子106と第2の磁極子40
との対向位置が変更されることにより、ステアリングホ
イール(入力軸12)の操舵トルクに応じたモータ部1
02の駆動制御を行っており、操舵力の補助を良好に行
うことができる。また、従来の如きトルクセンサやモー
タコントローラ等を必要としない簡単な構造であり、大
幅にコストの低減や小型軽量化を図ることができる。
動機100では、入力軸12からの入力トルクの大きさ
に応じて磁極制御手段すなわち傘歯車機構を構成するス
ライド傘歯車30が作動(軸線方向変移)して、第1の
磁極子38及び第3の磁極子106と第2の磁極子40
との対向位置が変更されることにより、ステアリングホ
イール(入力軸12)の操舵トルクに応じたモータ部1
02の駆動制御を行っており、操舵力の補助を良好に行
うことができる。また、従来の如きトルクセンサやモー
タコントローラ等を必要としない簡単な構造であり、大
幅にコストの低減や小型軽量化を図ることができる。
【0092】さらに、電動機100では、ステアリング
ホイール(入力軸12)が左右で切り換えられた場合で
あっても、磁極制御手段すなわち傘歯車機構を構成する
スライド傘歯車30の移動方向は一定であり、したがっ
て、入力軸12が左右で切り換えられた場合でも第2の
磁極子40の移動方向は一方向となっている。このた
め、第1の磁極子38及び第3の磁極子106と第2の
磁極子40との初期状態における対向位置を、完全な同
極状態で対向せず僅かにズレた状態(N極とS極が若干
オーバーラップする状態)で対向配置させることがで
き、入力軸12からの入力トルクに応じてより速やかに
モータ部102を駆動させることができる。
ホイール(入力軸12)が左右で切り換えられた場合で
あっても、磁極制御手段すなわち傘歯車機構を構成する
スライド傘歯車30の移動方向は一定であり、したがっ
て、入力軸12が左右で切り換えられた場合でも第2の
磁極子40の移動方向は一方向となっている。このた
め、第1の磁極子38及び第3の磁極子106と第2の
磁極子40との初期状態における対向位置を、完全な同
極状態で対向せず僅かにズレた状態(N極とS極が若干
オーバーラップする状態)で対向配置させることがで
き、入力軸12からの入力トルクに応じてより速やかに
モータ部102を駆動させることができる。
【0093】またさらに、本第2の実施の形態に係る電
動機100では、モータ部102が電機子及び磁極子を
二重に配列した構成であるため、大きなトルク(パワー
アシスト力)を出力することができ、また要求トルクが
同じであればモータ部102の径寸法を小型化すること
ができる。 (第3の実施の形態)次に、図8には本発明の第3の実
施の形態に係る電動機130の全体構成が概略的に断面
図にて示されている。
動機100では、モータ部102が電機子及び磁極子を
二重に配列した構成であるため、大きなトルク(パワー
アシスト力)を出力することができ、また要求トルクが
同じであればモータ部102の径寸法を小型化すること
ができる。 (第3の実施の形態)次に、図8には本発明の第3の実
施の形態に係る電動機130の全体構成が概略的に断面
図にて示されている。
【0094】この電動機130は、基本的構成は前述し
た第1の実施の形態に係る電動機10と同一であるが、
磁極制御手段として傘歯車機構を構成するスライド傘歯
車30及び通電切換機構部62が電機子36に接近して
設けられており、通電切換機構部62は第2の磁極子4
0の内周部分に位置した構成となっている。このため、
第2の磁極子40の内周部分にデッドスペースが存在し
ない構成となっている。
た第1の実施の形態に係る電動機10と同一であるが、
磁極制御手段として傘歯車機構を構成するスライド傘歯
車30及び通電切換機構部62が電機子36に接近して
設けられており、通電切換機構部62は第2の磁極子4
0の内周部分に位置した構成となっている。このため、
第2の磁極子40の内周部分にデッドスペースが存在し
ない構成となっている。
【0095】この電動機130では、前述した電動機1
0、100と同様に、ステアリングホイール(入力軸1
2)が操舵されると、操舵トルクに応じてモータ部34
が作動され、モータ回転軸42に連結された出力軸14
へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆動力として転
舵棒24へ付与される。
0、100と同様に、ステアリングホイール(入力軸1
2)が操舵されると、操舵トルクに応じてモータ部34
が作動され、モータ回転軸42に連結された出力軸14
へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆動力として転
舵棒24へ付与される。
【0096】この場合にも、磁極制御手段すなわち傘歯
車機構を構成するスライド傘歯車30の作動(軸線方向
変移)は、入力軸12からの入力トルクの大きさに対応
しており、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対
向位置は入力トルクの大きさに対応して変更されるた
め、出力軸14から出力されるパワーアシスト力は、入
力軸12からの入力トルクの大きさに比例して増減する
ことになり、入力軸12からの入力トルクに基づいたパ
ワーアシストを行って所定の出力トルクを出力軸14か
ら出力することができる。
車機構を構成するスライド傘歯車30の作動(軸線方向
変移)は、入力軸12からの入力トルクの大きさに対応
しており、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対
向位置は入力トルクの大きさに対応して変更されるた
め、出力軸14から出力されるパワーアシスト力は、入
力軸12からの入力トルクの大きさに比例して増減する
ことになり、入力軸12からの入力トルクに基づいたパ
ワーアシストを行って所定の出力トルクを出力軸14か
ら出力することができる。
【0097】また、ステアリングホイール(入力軸1
2)が左右で切り換えられた場合には、通電切換機構部
62によってモータ部34の電機子36への通電方向が
切り換えられ、モータ回転軸42の回転方向が切り換え
られて入力軸12の操舵方向に対応できる。
2)が左右で切り換えられた場合には、通電切換機構部
62によってモータ部34の電機子36への通電方向が
切り換えられ、モータ回転軸42の回転方向が切り換え
られて入力軸12の操舵方向に対応できる。
【0098】さらに、本第3の実施の形態に係る電動機
100では、スライド傘歯車30及び通電切換機構部6
2が電機子36に接近して設けられており、通電切換機
構部62は第2の磁極子40の内周部分に位置してこの
部位にデッドスペースが存在しない構成となっているた
め、装置内部のスペースが有効に利用されて、装置を全
体として小型化することができる。 (第4の実施の形態)次に、図9には本発明の第4の実
施の形態に係る電動機140の全体構成が概略的に断面
図にて示されている。
100では、スライド傘歯車30及び通電切換機構部6
2が電機子36に接近して設けられており、通電切換機
構部62は第2の磁極子40の内周部分に位置してこの
部位にデッドスペースが存在しない構成となっているた
め、装置内部のスペースが有効に利用されて、装置を全
体として小型化することができる。 (第4の実施の形態)次に、図9には本発明の第4の実
施の形態に係る電動機140の全体構成が概略的に断面
図にて示されている。
【0099】この電動機140は、基本的構成は前述し
た第3の実施の形態に係る電動機130と同一である
が、入力軸12及び出力軸14の配置方向が異なってい
る。すなわち、前記第1乃至第3の実施の形態において
は、モータ回転軸42に対し入力軸12及び出力軸14
が直交して設けられていたが、電動機140では傾斜し
て設けられている。
た第3の実施の形態に係る電動機130と同一である
が、入力軸12及び出力軸14の配置方向が異なってい
る。すなわち、前記第1乃至第3の実施の形態において
は、モータ回転軸42に対し入力軸12及び出力軸14
が直交して設けられていたが、電動機140では傾斜し
て設けられている。
【0100】入力軸12は軸受142によって回転可能
に支持されており、出力軸14は軸受144によって回
転可能に支持されている。入力軸12の先端には、磁極
制御手段として傘歯車機構を構成する傘歯車146が取
り付けられており、スライド傘歯車30に噛み合ってい
る。また、出力軸14の先端には傘歯車148が取り付
けられており、モータ回転軸42の傘歯車46に噛み合
っている。
に支持されており、出力軸14は軸受144によって回
転可能に支持されている。入力軸12の先端には、磁極
制御手段として傘歯車機構を構成する傘歯車146が取
り付けられており、スライド傘歯車30に噛み合ってい
る。また、出力軸14の先端には傘歯車148が取り付
けられており、モータ回転軸42の傘歯車46に噛み合
っている。
【0101】この電動機140では、前述した電動機1
0、100、130と同様に、ステアリングホイール
(入力軸12)が操舵されると、操舵トルクに応じてモ
ータ部34が作動され、モータ回転軸42に連結された
出力軸14へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆動
力として転舵棒24へ付与される。
0、100、130と同様に、ステアリングホイール
(入力軸12)が操舵されると、操舵トルクに応じてモ
ータ部34が作動され、モータ回転軸42に連結された
出力軸14へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆動
力として転舵棒24へ付与される。
【0102】この場合にも、磁極制御手段すなわち傘歯
車機構を構成するスライド傘歯車30の作動(軸線方向
変移)は、入力軸12からの入力トルクの大きさに対応
しており、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対
向位置は入力トルクの大きさに対応して変更されるた
め、出力軸14から出力されるパワーアシスト力は、入
力軸12からの入力トルクの大きさに比例して増減する
ことになり、入力軸12からの入力トルクに基づいたパ
ワーアシストを行って所定の出力トルクを出力軸14か
ら出力することができる。
車機構を構成するスライド傘歯車30の作動(軸線方向
変移)は、入力軸12からの入力トルクの大きさに対応
しており、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対
向位置は入力トルクの大きさに対応して変更されるた
め、出力軸14から出力されるパワーアシスト力は、入
力軸12からの入力トルクの大きさに比例して増減する
ことになり、入力軸12からの入力トルクに基づいたパ
ワーアシストを行って所定の出力トルクを出力軸14か
ら出力することができる。
【0103】また、ステアリングホイール(入力軸1
2)が左右で切り換えられた場合には、通電切換機構部
62によってモータ部34の電機子36への通電方向が
切り換えられ、モータ回転軸42の回転方向が切り換え
られて入力軸12の操舵方向に対応できる。
2)が左右で切り換えられた場合には、通電切換機構部
62によってモータ部34の電機子36への通電方向が
切り換えられ、モータ回転軸42の回転方向が切り換え
られて入力軸12の操舵方向に対応できる。
【0104】さらに、本第4の実施の形態に係る電動機
140では、モータ回転軸42に対して入力軸12及び
出力軸14が傾斜して設けられるため、換言すれば入力
軸12及び出力軸14の傾斜状態を任意に設定できるた
め、ステアリングホイール等の配置位置に応じて電動機
140を配置することができ、適用の範囲や設計の自由
度が向上する。 (第5の実施の形態)次に、図10には本発明の第5の
実施の形態に係る電動機150の全体構成が概略的に断
面図にて示されている。
140では、モータ回転軸42に対して入力軸12及び
出力軸14が傾斜して設けられるため、換言すれば入力
軸12及び出力軸14の傾斜状態を任意に設定できるた
め、ステアリングホイール等の配置位置に応じて電動機
140を配置することができ、適用の範囲や設計の自由
度が向上する。 (第5の実施の形態)次に、図10には本発明の第5の
実施の形態に係る電動機150の全体構成が概略的に断
面図にて示されている。
【0105】この電動機150では、入力軸12はハウ
ジング16に軸受152によって回転可能に支持されて
おり、また、出力軸14はハウジング16に軸受15
4、156によって回転可能に支持されている。出力軸
14の先端にはウォームホイール158が取り付けられ
ており、モータ回転軸42に設けられたウォームギヤ1
60に噛み合っている。
ジング16に軸受152によって回転可能に支持されて
おり、また、出力軸14はハウジング16に軸受15
4、156によって回転可能に支持されている。出力軸
14の先端にはウォームホイール158が取り付けられ
ており、モータ回転軸42に設けられたウォームギヤ1
60に噛み合っている。
【0106】一方、入力軸12の先端には、磁極制御手
段としてカム機構部162が設けられている。カム機構
部162は、入力軸12に設けられた立体カム164
と、出力軸14に設けられたカムフォロア166とによ
って構成されている。立体カム164はU字形に切欠か
れて形成されており、この立体カム164内にカムフォ
ロア166が入り込んでいる。このため、入力軸12と
共に立体カム164が回転すると、カムフォロア166
が立体カム164の傾斜面を登り上がり、入力軸12の
操舵トルクに応じてカムフォロア166が軸線方向に移
動される構成である。
段としてカム機構部162が設けられている。カム機構
部162は、入力軸12に設けられた立体カム164
と、出力軸14に設けられたカムフォロア166とによ
って構成されている。立体カム164はU字形に切欠か
れて形成されており、この立体カム164内にカムフォ
ロア166が入り込んでいる。このため、入力軸12と
共に立体カム164が回転すると、カムフォロア166
が立体カム164の傾斜面を登り上がり、入力軸12の
操舵トルクに応じてカムフォロア166が軸線方向に移
動される構成である。
【0107】なお、前記カム機構部162の構成として
は、既に本出願人が特開平6−321123号、あるい
は特開平6−255508号等に詳細に提案したものが
適用可能である。
は、既に本出願人が特開平6−321123号、あるい
は特開平6−255508号等に詳細に提案したものが
適用可能である。
【0108】立体カム164の周囲にはスライド筒16
8が設けられており、カムフォロア166と共に軸線方
向に移動する。このスライド筒168の周囲にはリング
状の係止溝170が形成されており、さらに、係止溝1
70には伝達部材としての押圧レバー172が入り込ん
でいる。押圧レバー172は、支軸174によってハウ
ジング16に回動可能に支持されており、基端部が係止
溝170に入り込んでいる。このため、入力軸12の回
転に起因してスライド筒168(カムフォロア166)
が軸線方向に移動された場合には、押圧レバー172が
支軸174周りに回動される構成である。
8が設けられており、カムフォロア166と共に軸線方
向に移動する。このスライド筒168の周囲にはリング
状の係止溝170が形成されており、さらに、係止溝1
70には伝達部材としての押圧レバー172が入り込ん
でいる。押圧レバー172は、支軸174によってハウ
ジング16に回動可能に支持されており、基端部が係止
溝170に入り込んでいる。このため、入力軸12の回
転に起因してスライド筒168(カムフォロア166)
が軸線方向に移動された場合には、押圧レバー172が
支軸174周りに回動される構成である。
【0109】押圧レバー172の先端部は、第2の磁極
子40を保持する保持板176の係合溝178に入り込
んでいる。係合溝178は、図11に示す如く所謂イン
ボリュート曲線状に湾曲して形成されている。このた
め、押圧レバー172が支軸174周りに回動すること
により保持板176を押圧し第2の磁極子40を強制的
に回転移動させることができる構成である。
子40を保持する保持板176の係合溝178に入り込
んでいる。係合溝178は、図11に示す如く所謂イン
ボリュート曲線状に湾曲して形成されている。このた
め、押圧レバー172が支軸174周りに回動すること
により保持板176を押圧し第2の磁極子40を強制的
に回転移動させることができる構成である。
【0110】以上の構成のカム機構部162には、前述
した第1乃至第4の実施の形態と同様の通電切換機構部
62が設けられており、入力軸12の操舵方向に対応し
てモータ部34(電機子36)への通電方向を切り換え
ることができる。
した第1乃至第4の実施の形態と同様の通電切換機構部
62が設けられており、入力軸12の操舵方向に対応し
てモータ部34(電機子36)への通電方向を切り換え
ることができる。
【0111】次に本第5の実施の形態の作用を説明す
る。上記構成の電動機150では、ステアリングホイー
ル(入力軸12)が操舵されると、操舵トルクに応じて
モータ部34が作動される。
る。上記構成の電動機150では、ステアリングホイー
ル(入力軸12)が操舵されると、操舵トルクに応じて
モータ部34が作動される。
【0112】すなわち、入力軸12が操舵されると、入
力軸12と共に立体カム164が回転する。立体カム1
64が回転すると、カムフォロア166が立体カム16
4の傾斜面を登り上がり、入力軸12の操舵トルクに応
じてカムフォロア166がスライド筒168と共に軸線
方向に移動される。これにより、押圧レバー172が支
軸174周りに回動され、保持板176が押圧されて軸
線周りに回転される。このため、第2の磁極子40が軸
線周りに回転されて、第1の磁極子38と第2の磁極子
40との対向位置が軸線周りに相対的に変更され、各磁
極子の極性が同極状態(N極−N極状態、またはS極−
S極状態)から異極状態(N極−S極状態、またはS極
−N極状態)へ次第に変更される。
力軸12と共に立体カム164が回転する。立体カム1
64が回転すると、カムフォロア166が立体カム16
4の傾斜面を登り上がり、入力軸12の操舵トルクに応
じてカムフォロア166がスライド筒168と共に軸線
方向に移動される。これにより、押圧レバー172が支
軸174周りに回動され、保持板176が押圧されて軸
線周りに回転される。このため、第2の磁極子40が軸
線周りに回転されて、第1の磁極子38と第2の磁極子
40との対向位置が軸線周りに相対的に変更され、各磁
極子の極性が同極状態(N極−N極状態、またはS極−
S極状態)から異極状態(N極−S極状態、またはS極
−N極状態)へ次第に変更される。
【0113】さらにこの際に、通電切換機構部62が作
動してモータ部34(電機子36)へ通電され、モータ
部34の電機子36が回転する。
動してモータ部34(電機子36)へ通電され、モータ
部34の電機子36が回転する。
【0114】これにより、モータ回転軸42に連結され
た出力軸14へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として転舵棒24へ付与される。したがって、入力
軸12(ステアリングホイール)の操舵力が軽減され
る。
た出力軸14へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として転舵棒24へ付与される。したがって、入力
軸12(ステアリングホイール)の操舵力が軽減され
る。
【0115】この場合、磁極制御手段すなわちカム機構
部162を構成するスライド筒168(カムフォロア1
66)の作動(軸線方向変移)は、入力軸12からの入
力トルクの大きさに対応しており、第1の磁極子38と
第2の磁極子40との対向位置は入力トルクの大きさに
対応して変更される。したがって、モータ部34の駆動
力は入力トルクに応じて増減することになり、従来の油
圧式の電動機と同様に、入力軸12からの入力トルクに
基づいたパワーアシストを行って所定の出力トルクを出
力軸14から出力することができる。
部162を構成するスライド筒168(カムフォロア1
66)の作動(軸線方向変移)は、入力軸12からの入
力トルクの大きさに対応しており、第1の磁極子38と
第2の磁極子40との対向位置は入力トルクの大きさに
対応して変更される。したがって、モータ部34の駆動
力は入力トルクに応じて増減することになり、従来の油
圧式の電動機と同様に、入力軸12からの入力トルクに
基づいたパワーアシストを行って所定の出力トルクを出
力軸14から出力することができる。
【0116】また、ステアリングホイール(入力軸1
2)が左右で切り換えられた場合には、通電切換機構部
62によってモータ部34の電機子36への通電方向が
切り換えられ、モータ回転軸42の回転方向が切り換え
られて入力軸12の操舵方向に対応できる。
2)が左右で切り換えられた場合には、通電切換機構部
62によってモータ部34の電機子36への通電方向が
切り換えられ、モータ回転軸42の回転方向が切り換え
られて入力軸12の操舵方向に対応できる。
【0117】このように、本第5の実施の形態に係る電
動機150では、入力軸12からの入力トルクの大きさ
に応じて磁極制御手段すなわちカム機構部162を構成
するスライド筒168(カムフォロア166)が作動
(軸線方向変移)して、第1の磁極子38と第2の磁極
子40との対向位置が変更されることにより、ステアリ
ングホイール(入力軸12)の操舵トルクに応じたモー
タ部34の駆動制御を行っており、操舵力の補助を良好
に行うことができる。また、従来の如きトルクセンサや
モータコントローラ等を必要としない簡単な構造であ
り、大幅にコストの低減や小型軽量化を図ることができ
る。
動機150では、入力軸12からの入力トルクの大きさ
に応じて磁極制御手段すなわちカム機構部162を構成
するスライド筒168(カムフォロア166)が作動
(軸線方向変移)して、第1の磁極子38と第2の磁極
子40との対向位置が変更されることにより、ステアリ
ングホイール(入力軸12)の操舵トルクに応じたモー
タ部34の駆動制御を行っており、操舵力の補助を良好
に行うことができる。また、従来の如きトルクセンサや
モータコントローラ等を必要としない簡単な構造であ
り、大幅にコストの低減や小型軽量化を図ることができ
る。
【0118】さらに、電動機150では、ステアリング
ホイール(入力軸12)が左右で切り換えられた場合で
あっても、磁極制御手段すなわちカム機構部162を構
成するスライド筒168(カムフォロア166)の移動
方向は一定であり、したがって、入力軸12が左右で切
り換えられた場合でも第2の磁極子40の移動方向は一
方向となっている。このため、第1の磁極子38と第2
の磁極子40との初期状態における対向位置を、完全な
同極状態で対向せず僅かにズレた状態(N極とS極が若
干オーバーラップする状態)で対向配置させることがで
き、入力軸12からの入力トルクに応じてより速やかに
モータ部34を駆動させることができる。 (第6の実施の形態)次に、図12には本発明の第6の
実施の形態に係る電動機180の全体構成が概略的に断
面図にて示されている。
ホイール(入力軸12)が左右で切り換えられた場合で
あっても、磁極制御手段すなわちカム機構部162を構
成するスライド筒168(カムフォロア166)の移動
方向は一定であり、したがって、入力軸12が左右で切
り換えられた場合でも第2の磁極子40の移動方向は一
方向となっている。このため、第1の磁極子38と第2
の磁極子40との初期状態における対向位置を、完全な
同極状態で対向せず僅かにズレた状態(N極とS極が若
干オーバーラップする状態)で対向配置させることがで
き、入力軸12からの入力トルクに応じてより速やかに
モータ部34を駆動させることができる。 (第6の実施の形態)次に、図12には本発明の第6の
実施の形態に係る電動機180の全体構成が概略的に断
面図にて示されている。
【0119】この電動機180は、前述した第5の実施
の形態に係る電動機150と基本的に同一の構成であ
り、入力軸12の先端には磁極制御手段としてカム機構
部162が設けられている。また、出力軸14にはラッ
クギヤ22が設けられており、転舵棒24(ラック部
材)に連結されて操舵出力軸とされている。これらの入
力軸12と出力軸14とは、同一軸線上に配置されてい
る。カム機構部162では、スライド筒168の係止溝
170に押圧レバー182が入り込んでいる。押圧レバ
ー182は、支軸184によってハウジング16に回動
可能に支持されており、中間部が係止溝170に入り込
んでいる。このため、入力軸12の回転に起因してスラ
イド筒168(カムフォロア166)が軸線方向に移動
された場合には、押圧レバー182が支軸184周りに
回動される構成である。また、カム機構部162には、
前述した第1乃至第5の実施の形態と同様の通電切換機
構部62が設けられており、入力軸12の操舵方向に対
応してモータ部34(電機子36)への通電方向を切り
換えることができる。
の形態に係る電動機150と基本的に同一の構成であ
り、入力軸12の先端には磁極制御手段としてカム機構
部162が設けられている。また、出力軸14にはラッ
クギヤ22が設けられており、転舵棒24(ラック部
材)に連結されて操舵出力軸とされている。これらの入
力軸12と出力軸14とは、同一軸線上に配置されてい
る。カム機構部162では、スライド筒168の係止溝
170に押圧レバー182が入り込んでいる。押圧レバ
ー182は、支軸184によってハウジング16に回動
可能に支持されており、中間部が係止溝170に入り込
んでいる。このため、入力軸12の回転に起因してスラ
イド筒168(カムフォロア166)が軸線方向に移動
された場合には、押圧レバー182が支軸184周りに
回動される構成である。また、カム機構部162には、
前述した第1乃至第5の実施の形態と同様の通電切換機
構部62が設けられており、入力軸12の操舵方向に対
応してモータ部34(電機子36)への通電方向を切り
換えることができる。
【0120】一方、モータ部34は、入力軸12及びカ
ム機構部162とは分離独立して配置されており、モー
タ回転軸42に設けられたウォームギヤ160が直接転
舵棒24に噛み合っている。また、モータ部34では、
図13にも示す如く、第2の磁極子40を保持する保持
板176に連結腕部186が形成されており、さらにこ
の連結腕部186には、伝達部材としてのケーブル18
8の一端が連結されている。このため、ケーブル188
が引っ張られることにより、第2の磁極子40が回転移
動される構成である。ケーブル188の他端は、押圧レ
バー182の先端部に連結されている。したがって、押
圧レバー182が支軸184周りに回動することにより
保持板176を引張り第2の磁極子40を強制的に回転
移動させることができる構成である。
ム機構部162とは分離独立して配置されており、モー
タ回転軸42に設けられたウォームギヤ160が直接転
舵棒24に噛み合っている。また、モータ部34では、
図13にも示す如く、第2の磁極子40を保持する保持
板176に連結腕部186が形成されており、さらにこ
の連結腕部186には、伝達部材としてのケーブル18
8の一端が連結されている。このため、ケーブル188
が引っ張られることにより、第2の磁極子40が回転移
動される構成である。ケーブル188の他端は、押圧レ
バー182の先端部に連結されている。したがって、押
圧レバー182が支軸184周りに回動することにより
保持板176を引張り第2の磁極子40を強制的に回転
移動させることができる構成である。
【0121】次に本第6の実施の形態の作用を説明す
る。上記構成の電動機180では、ステアリングホイー
ル(入力軸12)が操舵されると、操舵トルクに応じて
モータ部34が作動される。
る。上記構成の電動機180では、ステアリングホイー
ル(入力軸12)が操舵されると、操舵トルクに応じて
モータ部34が作動される。
【0122】すなわち、入力軸12が操舵されると、入
力軸12と共に立体カム164が回転する。立体カム1
64が回転すると、カムフォロア166が立体カム16
4の傾斜面を登り上がり、入力軸12の操舵トルクに応
じてカムフォロア166がスライド筒168と共に軸線
方向に移動される。これにより、押圧レバー182が支
軸184周りに回動され、ケーブル188が図12の下
方へ引っ張られる。このため、第2の磁極子40が軸線
周りに回転されて、第1の磁極子38と第2の磁極子4
0との対向位置が軸線周りに相対的に変更され、各磁極
子の極性が同極状態(N極−N極状態、またはS極−S
極状態)から異極状態(N極−S極状態、またはS極−
N極状態)へ次第に変更される。
力軸12と共に立体カム164が回転する。立体カム1
64が回転すると、カムフォロア166が立体カム16
4の傾斜面を登り上がり、入力軸12の操舵トルクに応
じてカムフォロア166がスライド筒168と共に軸線
方向に移動される。これにより、押圧レバー182が支
軸184周りに回動され、ケーブル188が図12の下
方へ引っ張られる。このため、第2の磁極子40が軸線
周りに回転されて、第1の磁極子38と第2の磁極子4
0との対向位置が軸線周りに相対的に変更され、各磁極
子の極性が同極状態(N極−N極状態、またはS極−S
極状態)から異極状態(N極−S極状態、またはS極−
N極状態)へ次第に変更される。
【0123】さらにこの際に、通電切換機構部62が作
動してモータ部34(電機子36)へ通電され、モータ
部34の電機子36が回転する。
動してモータ部34(電機子36)へ通電され、モータ
部34の電機子36が回転する。
【0124】これにより、モータ回転軸42が連結され
た転舵棒24へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として付与される。したがって、入力軸12(ステ
アリングホイール)の操舵力が軽減される。
た転舵棒24へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として付与される。したがって、入力軸12(ステ
アリングホイール)の操舵力が軽減される。
【0125】この場合、磁極制御手段すなわちカム機構
部162を構成するスライド筒168(カムフォロア1
66)の作動(軸線方向変移)は、入力軸12からの入
力トルクの大きさに対応しており、第1の磁極子38と
第2の磁極子40との対向位置は入力トルクの大きさに
対応して変更される。したがって、モータ部34の駆動
力は入力トルクに応じて増減することになり、従来の油
圧式の電動機と同様に、入力軸12からの入力トルクに
基づいたパワーアシストを行って所定の出力トルクを転
舵棒24へ付与することができる。
部162を構成するスライド筒168(カムフォロア1
66)の作動(軸線方向変移)は、入力軸12からの入
力トルクの大きさに対応しており、第1の磁極子38と
第2の磁極子40との対向位置は入力トルクの大きさに
対応して変更される。したがって、モータ部34の駆動
力は入力トルクに応じて増減することになり、従来の油
圧式の電動機と同様に、入力軸12からの入力トルクに
基づいたパワーアシストを行って所定の出力トルクを転
舵棒24へ付与することができる。
【0126】また、ステアリングホイール(入力軸1
2)が左右で切り換えられた場合には、通電切換機構部
62によってモータ部34の電機子36への通電方向が
切り換えられ、モータ回転軸42の回転方向が切り換え
られて入力軸12の操舵方向に対応できる。
2)が左右で切り換えられた場合には、通電切換機構部
62によってモータ部34の電機子36への通電方向が
切り換えられ、モータ回転軸42の回転方向が切り換え
られて入力軸12の操舵方向に対応できる。
【0127】さらに、電動機180では、ステアリング
ホイール(入力軸12)が左右で切り換えられた場合で
あっても、磁極制御手段すなわちカム機構部162を構
成するスライド筒168(カムフォロア166)の移動
方向は一定であり、ケーブル188は何れの場合も図1
2の下方へ引っ張られる。したがって、入力軸12が左
右で切り換えられた場合でも第2の磁極子40の移動方
向は一方向となっている。このため、第1の磁極子38
と第2の磁極子40との初期状態における対向位置を、
完全な同極状態で対向せず僅かにズレた状態(N極とS
極が若干オーバーラップする状態)で対向配置させるこ
とができ、入力軸12からの入力トルクに応じてより速
やかにモータ部34を駆動させることができる。
ホイール(入力軸12)が左右で切り換えられた場合で
あっても、磁極制御手段すなわちカム機構部162を構
成するスライド筒168(カムフォロア166)の移動
方向は一定であり、ケーブル188は何れの場合も図1
2の下方へ引っ張られる。したがって、入力軸12が左
右で切り換えられた場合でも第2の磁極子40の移動方
向は一方向となっている。このため、第1の磁極子38
と第2の磁極子40との初期状態における対向位置を、
完全な同極状態で対向せず僅かにズレた状態(N極とS
極が若干オーバーラップする状態)で対向配置させるこ
とができ、入力軸12からの入力トルクに応じてより速
やかにモータ部34を駆動させることができる。
【0128】またさらに、電動機180では、カム機構
部162と独立してモータ部34がラック部材としての
転舵棒24に直接連結されており、カム機構部162の
変移はケーブル188によって伝達されて第2の磁極子
40が軸線周りに回転される。このように、モータ部3
4をカム機構部162と分離独立して配置することがで
きるため、車両への搭載性が向上する。またこのため、
モータ部34を大型化して高出力化することが容易に可
能になる。 (第7の実施の形態)次に、図14乃至図16には本発
明の第7の実施の形態に係る電動機190の全体構成が
概略的に断面図にて示されている。
部162と独立してモータ部34がラック部材としての
転舵棒24に直接連結されており、カム機構部162の
変移はケーブル188によって伝達されて第2の磁極子
40が軸線周りに回転される。このように、モータ部3
4をカム機構部162と分離独立して配置することがで
きるため、車両への搭載性が向上する。またこのため、
モータ部34を大型化して高出力化することが容易に可
能になる。 (第7の実施の形態)次に、図14乃至図16には本発
明の第7の実施の形態に係る電動機190の全体構成が
概略的に断面図にて示されている。
【0129】この電動機190では、入力軸(操舵軸)
12は、転舵棒24に略直交する向きに配置され軸受1
92によってハウジング194に支持されている。この
軸受192は自動調心形とされており、入力軸12はこ
の軸受192を支点として僅かに揺動可能である。入力
軸12にはピニオン196が設けられており、転舵棒2
4のラックギヤ198に噛み合っている。また、入力軸
12の先端部には、これに対応して左右に移動可能な保
持筒200が設けられており、さらにこの保持筒200
には、変位部材(連結部材)としてのレバー202の一
端が連結されている。このため、入力軸12が軸受19
2を支点として僅かに揺動した場合には、レバー202
が長手方向に沿って移動される構成である。
12は、転舵棒24に略直交する向きに配置され軸受1
92によってハウジング194に支持されている。この
軸受192は自動調心形とされており、入力軸12はこ
の軸受192を支点として僅かに揺動可能である。入力
軸12にはピニオン196が設けられており、転舵棒2
4のラックギヤ198に噛み合っている。また、入力軸
12の先端部には、これに対応して左右に移動可能な保
持筒200が設けられており、さらにこの保持筒200
には、変位部材(連結部材)としてのレバー202の一
端が連結されている。このため、入力軸12が軸受19
2を支点として僅かに揺動した場合には、レバー202
が長手方向に沿って移動される構成である。
【0130】一方、モータ部34は、入力軸12とは分
離独立して配置されており、図16に詳細に示す如く、
モータ回転軸42に設けられたギヤ204が減速ギヤ2
06及びピニオン208を介して転舵棒24のラックギ
ヤ210に連結されている。また、モータ部34では、
図14に示す如く、第2の磁極子40を保持する保持板
176にギヤ212が設けられており、さらにこのギヤ
212には、前述したレバー202の他端に形成された
ラック部203に噛み合っている。このため、レバー2
02が長手方向に沿って移動されることにより、第2の
磁極子40が回転移動される構成である。
離独立して配置されており、図16に詳細に示す如く、
モータ回転軸42に設けられたギヤ204が減速ギヤ2
06及びピニオン208を介して転舵棒24のラックギ
ヤ210に連結されている。また、モータ部34では、
図14に示す如く、第2の磁極子40を保持する保持板
176にギヤ212が設けられており、さらにこのギヤ
212には、前述したレバー202の他端に形成された
ラック部203に噛み合っている。このため、レバー2
02が長手方向に沿って移動されることにより、第2の
磁極子40が回転移動される構成である。
【0131】また、モータ部34には、通電切換機構と
してのリミットスイッチ214が一体的に設けられてい
る。図17にも示す如く、リミットスイッチ214は、
レバー202に連結された作動接点216が左右それぞ
れに移動することにより、入力軸12の操舵状態(左右
の切り換え状態)を検出可能となっている。このリミッ
トスイッチ214はモータ部34のブラシ76、78に
接続されており、入力軸12の操舵方向に対応してモー
タ部34(電機子36)への通電方向を切り換えること
ができる。
してのリミットスイッチ214が一体的に設けられてい
る。図17にも示す如く、リミットスイッチ214は、
レバー202に連結された作動接点216が左右それぞ
れに移動することにより、入力軸12の操舵状態(左右
の切り換え状態)を検出可能となっている。このリミッ
トスイッチ214はモータ部34のブラシ76、78に
接続されており、入力軸12の操舵方向に対応してモー
タ部34(電機子36)への通電方向を切り換えること
ができる。
【0132】次に本第7の実施の形態の作用を説明す
る。上記構成の電動機190では、ステアリングホイー
ル(入力軸12)の非操舵時(車両直進状態)には、図
17(B)に示す如く、リミットスイッチ214の作動
接点216は移動しておらず、リミットスイッチ214
はOFF状態てモータ部34へは通電されない。
る。上記構成の電動機190では、ステアリングホイー
ル(入力軸12)の非操舵時(車両直進状態)には、図
17(B)に示す如く、リミットスイッチ214の作動
接点216は移動しておらず、リミットスイッチ214
はOFF状態てモータ部34へは通電されない。
【0133】ステアリングホイール(入力軸12)が操
舵されると、操舵トルクに応じてモータ部34が作動さ
れる。
舵されると、操舵トルクに応じてモータ部34が作動さ
れる。
【0134】すなわち、入力軸12が左右何れかの方向
に操舵されると、例えば、図14矢印A方向にて示す如
く右切り時には、入力軸12の操舵力はピニオン196
及びラックギヤ198を介して転舵棒24へ伝達され
て、転舵棒24が軸線方向(矢印B方向)に駆動され転
舵輪が転舵される。
に操舵されると、例えば、図14矢印A方向にて示す如
く右切り時には、入力軸12の操舵力はピニオン196
及びラックギヤ198を介して転舵棒24へ伝達され
て、転舵棒24が軸線方向(矢印B方向)に駆動され転
舵輪が転舵される。
【0135】この場合、入力軸12の操舵直後において
は、転舵棒24(すなわち、タイヤ側)の抵抗が大きい
ため転舵棒24は不動であり、このため入力軸12が軸
受192を支点として僅かに揺動する。このため、入力
軸12の揺動によりレバー202が長手方向に沿って移
動され、第2の磁極子40が回転移動される。これによ
り、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対向位置
が軸線周りに相対的に変更され、各磁極子の極性が同極
状態(N極−N極状態、またはS極−S極状態)から異
極状態(N極−S極状態、またはS極−N極状態)へ次
第に変更される。
は、転舵棒24(すなわち、タイヤ側)の抵抗が大きい
ため転舵棒24は不動であり、このため入力軸12が軸
受192を支点として僅かに揺動する。このため、入力
軸12の揺動によりレバー202が長手方向に沿って移
動され、第2の磁極子40が回転移動される。これによ
り、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対向位置
が軸線周りに相対的に変更され、各磁極子の極性が同極
状態(N極−N極状態、またはS極−S極状態)から異
極状態(N極−S極状態、またはS極−N極状態)へ次
第に変更される。
【0136】さらにこの際に、図17(A)に示す如
く、レバー202の移動に伴ってリミットスイッチ21
4の作動接点216が移動し、リミットスイッチ214
がONしてモータ部34(電機子36)へ通電され、モ
ータ部34の電機子36が回転する。
く、レバー202の移動に伴ってリミットスイッチ21
4の作動接点216が移動し、リミットスイッチ214
がONしてモータ部34(電機子36)へ通電され、モ
ータ部34の電機子36が回転する。
【0137】これにより、モータ回転軸42が連結され
た転舵棒24へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として付与される。したがって、入力軸12(ステ
アリングホイール)の操舵力が軽減される。
た転舵棒24へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として付与される。したがって、入力軸12(ステ
アリングホイール)の操舵力が軽減される。
【0138】一方、入力軸12が左方向(図14矢印C
方向)に操舵されると、入力軸12の操舵力はピニオン
196及びラックギヤ198を介して転舵棒24へ伝達
されて、転舵棒24が軸線方向(矢印D方向)に駆動さ
れ転舵輪が転舵される。
方向)に操舵されると、入力軸12の操舵力はピニオン
196及びラックギヤ198を介して転舵棒24へ伝達
されて、転舵棒24が軸線方向(矢印D方向)に駆動さ
れ転舵輪が転舵される。
【0139】この場合にも、入力軸12の操舵直後にお
いては、転舵棒24(すなわち、タイヤ側)の抵抗が大
きいため転舵棒24は不動であり、このため入力軸12
が軸受192を支点として僅かに揺動する。このため、
入力軸12の先端部が揺動し、レバー202が長手方向
に沿って移動されて第2の磁極子40が回転移動され
る。これにより、第1の磁極子38と第2の磁極子40
との対向位置が軸線周りに相対的に変更され、各磁極子
の極性が同極状態から異極状態へ次第に変更される。さ
らにこの際に、図17(C)に示す如く、レバー202
の移動に伴ってリミットスイッチ214の作動接点21
6が前述とは逆向きに移動してリミットスイッチ214
がONし、モータ部34(電機子36)へ通電されてモ
ータ部34の電機子36が前述とは逆向きに回転する。
いては、転舵棒24(すなわち、タイヤ側)の抵抗が大
きいため転舵棒24は不動であり、このため入力軸12
が軸受192を支点として僅かに揺動する。このため、
入力軸12の先端部が揺動し、レバー202が長手方向
に沿って移動されて第2の磁極子40が回転移動され
る。これにより、第1の磁極子38と第2の磁極子40
との対向位置が軸線周りに相対的に変更され、各磁極子
の極性が同極状態から異極状態へ次第に変更される。さ
らにこの際に、図17(C)に示す如く、レバー202
の移動に伴ってリミットスイッチ214の作動接点21
6が前述とは逆向きに移動してリミットスイッチ214
がONし、モータ部34(電機子36)へ通電されてモ
ータ部34の電機子36が前述とは逆向きに回転する。
【0140】これにより、モータ回転軸42が連結され
た転舵棒24へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として付与される。したがって、入力軸12(ステ
アリングホイール)の操舵力が軽減される。
た転舵棒24へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として付与される。したがって、入力軸12(ステ
アリングホイール)の操舵力が軽減される。
【0141】この場合、磁極制御手段すなわち第2の磁
極子40と入力軸12とを連結するレバー202の移動
は、入力軸12からの入力トルクの大きさに対応してお
り、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対向位置
は入力トルクの大きさに対応して変更される。したがっ
て、モータ部34の駆動力は入力トルクに応じて増減す
ることになり、従来の油圧式の電動機と同様に、入力軸
12からの入力トルクに基づいたパワーアシストを行っ
て所定の出力トルクを転舵棒24へ付与することができ
る。
極子40と入力軸12とを連結するレバー202の移動
は、入力軸12からの入力トルクの大きさに対応してお
り、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対向位置
は入力トルクの大きさに対応して変更される。したがっ
て、モータ部34の駆動力は入力トルクに応じて増減す
ることになり、従来の油圧式の電動機と同様に、入力軸
12からの入力トルクに基づいたパワーアシストを行っ
て所定の出力トルクを転舵棒24へ付与することができ
る。
【0142】また、ステアリングホイール(入力軸1
2)が左右で切り換えられた場合には、前述の如くレバ
ー202及びリミットスイッチ214の作動によりモー
タ部34の電機子36への通電方向が切り換えられ、モ
ータ回転軸42の回転方向が切り換えられて入力軸12
の操舵方向に対応できる。
2)が左右で切り換えられた場合には、前述の如くレバ
ー202及びリミットスイッチ214の作動によりモー
タ部34の電機子36への通電方向が切り換えられ、モ
ータ回転軸42の回転方向が切り換えられて入力軸12
の操舵方向に対応できる。
【0143】さらに、電動機190では、入力軸12と
独立してモータ部34がラック部材としての転舵棒24
に直接連結されており、入力軸12の揺動はレバー20
2によって伝達されて第2の磁極子40が軸線周りに回
転される。このように、モータ部34を入力軸12と分
離独立して配置することができるため、車両への搭載性
が向上する。またこのため、モータ部34を大型化して
高出力化することが容易に可能になる。さらに、モータ
部34(電機子36)への通電方向を切り換えるリミッ
トスイッチ214がモータ部34に一体的に設けられて
おり、レバー202の移動によってリミットスイッチ2
14が作動するという簡単な構成であるため、装置の構
造を簡素化することができる。 (第8の実施の形態)次に、図18及び図19には本発
明の第8の実施の形態に係る電動機220の全体構成が
概略的に断面図にて示されている。
独立してモータ部34がラック部材としての転舵棒24
に直接連結されており、入力軸12の揺動はレバー20
2によって伝達されて第2の磁極子40が軸線周りに回
転される。このように、モータ部34を入力軸12と分
離独立して配置することができるため、車両への搭載性
が向上する。またこのため、モータ部34を大型化して
高出力化することが容易に可能になる。さらに、モータ
部34(電機子36)への通電方向を切り換えるリミッ
トスイッチ214がモータ部34に一体的に設けられて
おり、レバー202の移動によってリミットスイッチ2
14が作動するという簡単な構成であるため、装置の構
造を簡素化することができる。 (第8の実施の形態)次に、図18及び図19には本発
明の第8の実施の形態に係る電動機220の全体構成が
概略的に断面図にて示されている。
【0144】電動機220は、前述した第7の実施の形
態に係る電動機190と基本的に同一の構成であり、入
力軸12の先端にはレバー202が連結されている。ま
た、モータ部34にはリミットスイッチ214が一体的
に設けられており、レバー202の移動によってリミッ
トスイッチ214が作動する。
態に係る電動機190と基本的に同一の構成であり、入
力軸12の先端にはレバー202が連結されている。ま
た、モータ部34にはリミットスイッチ214が一体的
に設けられており、レバー202の移動によってリミッ
トスイッチ214が作動する。
【0145】さらに、電動機220では、第2の磁極子
40を保持する保持板176の回転軸にはプーリ222
が取り付けられており、さらに、このプーリ222には
ベルト224が巻装されている。ベルト224の各端部
は、レバー202の先端部に設けられた弓状の連結部2
05にそれぞれ連結されている。このため、レバー20
2の移動力はベルト224によってプーリ222へ伝達
されて、第2の磁極子40が回転移動される構成であ
る。
40を保持する保持板176の回転軸にはプーリ222
が取り付けられており、さらに、このプーリ222には
ベルト224が巻装されている。ベルト224の各端部
は、レバー202の先端部に設けられた弓状の連結部2
05にそれぞれ連結されている。このため、レバー20
2の移動力はベルト224によってプーリ222へ伝達
されて、第2の磁極子40が回転移動される構成であ
る。
【0146】この電動機220では、入力トルクに応じ
た入力軸12の揺動、すなわちレバー202の移動力
が、ベルト224を介してプーリ222へ伝達されて第
2の磁極子40が回転移動されるため、ラック&ピニオ
ン式の如き歯車等に不可欠な潤滑やバックラッシュ低減
のための複雑な機構が不要になる。したがって、簡単な
機構により円滑な操舵感を得ることができる。さらに、
プーリ222に巻装されたベルト224の張力は、弓状
に形成されたレバー202の連結部205のバネ力によ
って付与することができ、張力付与のための部品が不要
であり、部品点数及びコストの低減を図ることができ
る。 (第9の実施の形態)次に、図20及び図21には本発
明の第9の実施の形態に係る電動機230の構成が概略
的に断面図にて示されている。
た入力軸12の揺動、すなわちレバー202の移動力
が、ベルト224を介してプーリ222へ伝達されて第
2の磁極子40が回転移動されるため、ラック&ピニオ
ン式の如き歯車等に不可欠な潤滑やバックラッシュ低減
のための複雑な機構が不要になる。したがって、簡単な
機構により円滑な操舵感を得ることができる。さらに、
プーリ222に巻装されたベルト224の張力は、弓状
に形成されたレバー202の連結部205のバネ力によ
って付与することができ、張力付与のための部品が不要
であり、部品点数及びコストの低減を図ることができ
る。 (第9の実施の形態)次に、図20及び図21には本発
明の第9の実施の形態に係る電動機230の構成が概略
的に断面図にて示されている。
【0147】電動機230は、前述した第8の実施の形
態に係る電動機220と基本的に同一の構成であり、第
2の磁極子40を保持する保持板176のプーリ232
には、ベルト224が巻装されており、さらに、ベルト
224の各端部はそれぞれレバー202に連結されてい
る。ここで、ベルト224が巻装されたプーリ232
は、偏芯して設けられている。このため、単にレバー2
02の移動力がベルト224によってプーリ232へ伝
達されて第2の磁極子40が回転移動されるのみなら
ず、レバー202の移動量に対する第2の磁極子40の
回動量の比が可変となる所謂可変ギヤ比式の機能を備え
ている。
態に係る電動機220と基本的に同一の構成であり、第
2の磁極子40を保持する保持板176のプーリ232
には、ベルト224が巻装されており、さらに、ベルト
224の各端部はそれぞれレバー202に連結されてい
る。ここで、ベルト224が巻装されたプーリ232
は、偏芯して設けられている。このため、単にレバー2
02の移動力がベルト224によってプーリ232へ伝
達されて第2の磁極子40が回転移動されるのみなら
ず、レバー202の移動量に対する第2の磁極子40の
回動量の比が可変となる所謂可変ギヤ比式の機能を備え
ている。
【0148】この電動機230では、入力トルクに応じ
た入力軸12の揺動、すなわちレバー202の移動力
が、ベルト224を介してプーリ232へ伝達されて第
2の磁極子40が回転移動されるため、ラック&ピニオ
ン式の如き歯車等に不可欠な潤滑やバックラッシュ低減
のための複雑な機構が不要になる。したがって、簡単な
機構により円滑な操舵感を得ることができる。
た入力軸12の揺動、すなわちレバー202の移動力
が、ベルト224を介してプーリ232へ伝達されて第
2の磁極子40が回転移動されるため、ラック&ピニオ
ン式の如き歯車等に不可欠な潤滑やバックラッシュ低減
のための複雑な機構が不要になる。したがって、簡単な
機構により円滑な操舵感を得ることができる。
【0149】さらに、電動機230では、プーリ232
の偏芯量(位置)を車両の要求特性に対応して適宜設定
すれば、例えば操舵後期(重い操舵力)の入力軸12の
揺動に対する第2の磁極子40の回転角度変化を大きく
設定することができる。この結果、操舵特性(操舵力−
転舵棒24の出力特性)を最適化することができる。 (第10の実施の形態)次に、図22及び図23には本
発明の第10の実施の形態に係る電動機240の構成が
概略的に断面図にて示されている。
の偏芯量(位置)を車両の要求特性に対応して適宜設定
すれば、例えば操舵後期(重い操舵力)の入力軸12の
揺動に対する第2の磁極子40の回転角度変化を大きく
設定することができる。この結果、操舵特性(操舵力−
転舵棒24の出力特性)を最適化することができる。 (第10の実施の形態)次に、図22及び図23には本
発明の第10の実施の形態に係る電動機240の構成が
概略的に断面図にて示されている。
【0150】電動機240は、前述した第8の実施の形
態に係る電動機220と基本的に同一の構成であるが、
第2の磁極子40を保持する保持板176の回転軸に
は、間隙制御手段としてのカム機構部242が設けられ
ている。
態に係る電動機220と基本的に同一の構成であるが、
第2の磁極子40を保持する保持板176の回転軸に
は、間隙制御手段としてのカム機構部242が設けられ
ている。
【0151】カム機構部242は、前述した第5の実施
の形態に係る電動機150のカム機構部162と同様
に、保持板176の回転軸に一体に設けられた立体カム
244と、モータハウジング246に固定的に設けられ
たカムフォロア248とによって構成されている。立体
カム244はU字形に切欠かれて形成されており、この
立体カム244内にカムフォロア248が入り込んでい
る。さらに、立体カム244の周囲には、レバー202
に連結されたベルト224が巻装されている。このた
め、レバー202の移動力はベルト224によって伝達
されて第2の磁極子40が回転移動されのみならず、ベ
ルト224によって立体カム244が回転すると、カム
フォロア248が立体カム244の傾斜面を相対的に登
り上がり(押圧し)、入力軸12の操舵トルクに応じて
立体カム244が軸線方向に移動される構成である。し
たがって、この場合には、第2の磁極子40が第1の磁
極子38に接近移動して第1の磁極子38との対向間隙
(エアギャップG)が変更される。
の形態に係る電動機150のカム機構部162と同様
に、保持板176の回転軸に一体に設けられた立体カム
244と、モータハウジング246に固定的に設けられ
たカムフォロア248とによって構成されている。立体
カム244はU字形に切欠かれて形成されており、この
立体カム244内にカムフォロア248が入り込んでい
る。さらに、立体カム244の周囲には、レバー202
に連結されたベルト224が巻装されている。このた
め、レバー202の移動力はベルト224によって伝達
されて第2の磁極子40が回転移動されのみならず、ベ
ルト224によって立体カム244が回転すると、カム
フォロア248が立体カム244の傾斜面を相対的に登
り上がり(押圧し)、入力軸12の操舵トルクに応じて
立体カム244が軸線方向に移動される構成である。し
たがって、この場合には、第2の磁極子40が第1の磁
極子38に接近移動して第1の磁極子38との対向間隙
(エアギャップG)が変更される。
【0152】なお、第2の磁極子40(保持板176)
はスプリング249によって第1の磁極子38から離間
する方向へ付勢されている。
はスプリング249によって第1の磁極子38から離間
する方向へ付勢されている。
【0153】この電動機240では、入力トルクに応じ
た入力軸12の揺動、すなわちレバー202の移動力
が、ベルト224を介して立体カム244へ伝達されて
第2の磁極子40が回転移動されるため、ラック&ピニ
オン式の如き歯車等に不可欠な潤滑やバックラッシュ低
減のための複雑な機構が不要になる。したがって、簡単
な機構により円滑な操舵感を得ることができる。
た入力軸12の揺動、すなわちレバー202の移動力
が、ベルト224を介して立体カム244へ伝達されて
第2の磁極子40が回転移動されるため、ラック&ピニ
オン式の如き歯車等に不可欠な潤滑やバックラッシュ低
減のための複雑な機構が不要になる。したがって、簡単
な機構により円滑な操舵感を得ることができる。
【0154】さらに、電動機240では、図25に示す
如く、入力トルクに応じた入力軸12の揺動によって立
体カム244が回転しながら軸線方向に移動され、これ
により第2の磁極子40がスプリング249の付勢力に
抗して第1の磁極子38に接近移動し、第1の磁極子3
8との対向間隙(エアギャップG)が変更される。この
ため、モータ部34(第1の磁極子38及び第2の磁極
子40と電機子36)の磁束密度(磁界の強さ)の変更
範囲を大幅に拡大することができる。したがって、操舵
特性に応じた制御を実現することができる。
如く、入力トルクに応じた入力軸12の揺動によって立
体カム244が回転しながら軸線方向に移動され、これ
により第2の磁極子40がスプリング249の付勢力に
抗して第1の磁極子38に接近移動し、第1の磁極子3
8との対向間隙(エアギャップG)が変更される。この
ため、モータ部34(第1の磁極子38及び第2の磁極
子40と電機子36)の磁束密度(磁界の強さ)の変更
範囲を大幅に拡大することができる。したがって、操舵
特性に応じた制御を実現することができる。
【0155】さらにこの場合、カム機構部242(立体
カム244)は、入力軸12からの入力トルクの大きさ
に応じて、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対
向間隙が狭くなるように移動されるため、初期状態(車
両直進時)の前記エアギャップを大きく設定することが
できる。したがって、初期駆動時における第1の磁極子
38と第2の磁極子40の反発力を低減でき、車両直進
時の手応え感を安定化することができる。さらに、前記
初期状態においては、必要入力トルクが小さくなり、入
力軸12からの入力トルクに応じてより速やかにモータ
部34が駆動し、操舵フィーリングが向上する。また、
この初期状態における第1の磁極子38と第2の磁極子
40の対向位置(間隙)を任意に設定(調節)すること
で、操舵フィーリングに応じたモータ部34の初期駆動
状態とすることが可能になる。 (第11の実施の形態)次に、図26及び図27には本
発明の第11の実施の形態に係る電動機250の構成が
概略的に断面図にて示されている。
カム244)は、入力軸12からの入力トルクの大きさ
に応じて、第1の磁極子38と第2の磁極子40との対
向間隙が狭くなるように移動されるため、初期状態(車
両直進時)の前記エアギャップを大きく設定することが
できる。したがって、初期駆動時における第1の磁極子
38と第2の磁極子40の反発力を低減でき、車両直進
時の手応え感を安定化することができる。さらに、前記
初期状態においては、必要入力トルクが小さくなり、入
力軸12からの入力トルクに応じてより速やかにモータ
部34が駆動し、操舵フィーリングが向上する。また、
この初期状態における第1の磁極子38と第2の磁極子
40の対向位置(間隙)を任意に設定(調節)すること
で、操舵フィーリングに応じたモータ部34の初期駆動
状態とすることが可能になる。 (第11の実施の形態)次に、図26及び図27には本
発明の第11の実施の形態に係る電動機250の構成が
概略的に断面図にて示されている。
【0156】電動機250は、前述した第10の実施の
形態に係るパワーアシス装置240と基本的に同一の構
成であるが、間隙制御手段としてのカム機構部252が
設けられている。
形態に係るパワーアシス装置240と基本的に同一の構
成であるが、間隙制御手段としてのカム機構部252が
設けられている。
【0157】カム機構部252は、前述したカム機構部
242とは逆の構成となっており、保持板176の回転
軸に一体に設けられたプーリ254の先端部に、カムフ
ォロア256が取り付けられている。さらに、モータハ
ウジング246には立体カム258が固定的に設けられ
ている。このカム機構部252においても、レバー20
2の移動力はベルト224によって伝達されて第2の磁
極子40が回転移動されのみならず、ベルト224によ
ってカムフォロア256が回転すると、カムフォロア2
56が立体カム258の傾斜面を相対的に登り上がり、
入力軸12の操舵トルクに応じてカムフォロア256が
軸線方向に移動される構成である。したがって、この場
合にも、第2の磁極子40が第1の磁極子38に接近移
動して第1の磁極子38との対向間隙(エアギャップ
G)が変更される。
242とは逆の構成となっており、保持板176の回転
軸に一体に設けられたプーリ254の先端部に、カムフ
ォロア256が取り付けられている。さらに、モータハ
ウジング246には立体カム258が固定的に設けられ
ている。このカム機構部252においても、レバー20
2の移動力はベルト224によって伝達されて第2の磁
極子40が回転移動されのみならず、ベルト224によ
ってカムフォロア256が回転すると、カムフォロア2
56が立体カム258の傾斜面を相対的に登り上がり、
入力軸12の操舵トルクに応じてカムフォロア256が
軸線方向に移動される構成である。したがって、この場
合にも、第2の磁極子40が第1の磁極子38に接近移
動して第1の磁極子38との対向間隙(エアギャップ
G)が変更される。
【0158】この電動機250においては、図27に示
す如く、入力トルクに応じた入力軸12の揺動によって
カムフォロア256が回転しながら軸線方向に移動さ
れ、これにより第2の磁極子40が第1の磁極子38に
接近移動して第1の磁極子38との対向間隙(エアギャ
ップG)が変更される。このため、モータ部34(第1
の磁極子38及び第2の磁極子40と電機子36)の磁
束密度(磁界の強さ)の変更範囲を大幅に拡大すること
ができる。したがって、操舵特性に応じた制御を実現す
ることができる。
す如く、入力トルクに応じた入力軸12の揺動によって
カムフォロア256が回転しながら軸線方向に移動さ
れ、これにより第2の磁極子40が第1の磁極子38に
接近移動して第1の磁極子38との対向間隙(エアギャ
ップG)が変更される。このため、モータ部34(第1
の磁極子38及び第2の磁極子40と電機子36)の磁
束密度(磁界の強さ)の変更範囲を大幅に拡大すること
ができる。したがって、操舵特性に応じた制御を実現す
ることができる。
【0159】さらにこの場合、カム機構部252は、立
体カム258がモータハウジング246すなわち車体側
に設けられた構成であるため、立体カム258の形状等
を任意に設定(調節)することで、車両の操舵特性(操
舵力−転舵棒24の出力特性)を最適化することがで
き、適用の範囲(搭載性)も大幅に拡大する。 (第12の実施の形態)次に、図28乃至図30には本
発明の第12の実施の形態に係る電動機260の構成が
概略的に断面図にて示されている。
体カム258がモータハウジング246すなわち車体側
に設けられた構成であるため、立体カム258の形状等
を任意に設定(調節)することで、車両の操舵特性(操
舵力−転舵棒24の出力特性)を最適化することがで
き、適用の範囲(搭載性)も大幅に拡大する。 (第12の実施の形態)次に、図28乃至図30には本
発明の第12の実施の形態に係る電動機260の構成が
概略的に断面図にて示されている。
【0160】電動機260は、前述した第11の実施の
形態に係るパワーアシス装置250と基本的に同一の構
成であるが、間隙制御手段としてのカム機構部262が
設けられている。
形態に係るパワーアシス装置250と基本的に同一の構
成であるが、間隙制御手段としてのカム機構部262が
設けられている。
【0161】カム機構部262は、プーリ264の先端
部に取り付けられたカムフォロア266と、このカムフ
ォロア266に対応してモータハウジング246に移動
可能に収容された立体カム268によって構成されてい
る。立体カム268の内周側面には湾曲した案内溝26
9が形成されており、カムフォロア266はこの案内溝
269に入り込んでいる。
部に取り付けられたカムフォロア266と、このカムフ
ォロア266に対応してモータハウジング246に移動
可能に収容された立体カム268によって構成されてい
る。立体カム268の内周側面には湾曲した案内溝26
9が形成されており、カムフォロア266はこの案内溝
269に入り込んでいる。
【0162】また、モータハウジング246の立体カム
268収容部分には油室270が設けられており、さら
に、立体カム268はスプリング272によって付勢さ
れている。油室270は、車速感応式のオイルポンプ2
74に接続されており、車速に応じてオイルポンプ27
4から送油される。したがってこの場合には、車速に応
じて油室270が拡大し、立体カム268がスプリング
272の付勢力に抗して移動されて、第2の磁極子40
が第1の磁極子38から離間する方向に移動し、第1の
磁極子38との対向間隙(エアギャップG)が広くなる
ように変更される構成である。
268収容部分には油室270が設けられており、さら
に、立体カム268はスプリング272によって付勢さ
れている。油室270は、車速感応式のオイルポンプ2
74に接続されており、車速に応じてオイルポンプ27
4から送油される。したがってこの場合には、車速に応
じて油室270が拡大し、立体カム268がスプリング
272の付勢力に抗して移動されて、第2の磁極子40
が第1の磁極子38から離間する方向に移動し、第1の
磁極子38との対向間隙(エアギャップG)が広くなる
ように変更される構成である。
【0163】この電動機260においても、入力トルク
に応じた入力軸12の揺動によってカムフォロア266
が軸線方向に移動され、これにより第2の磁極子40が
第1の磁極子38に接近移動して第1の磁極子38との
対向間隙(エアギャップG)が変更される。このため、
モータ部34(第1の磁極子38及び第2の磁極子40
と電機子36)の磁束密度(磁界の強さ)の変更範囲を
大幅に拡大することができる。したがって、操舵特性に
応じた制御を実現することができる。
に応じた入力軸12の揺動によってカムフォロア266
が軸線方向に移動され、これにより第2の磁極子40が
第1の磁極子38に接近移動して第1の磁極子38との
対向間隙(エアギャップG)が変更される。このため、
モータ部34(第1の磁極子38及び第2の磁極子40
と電機子36)の磁束密度(磁界の強さ)の変更範囲を
大幅に拡大することができる。したがって、操舵特性に
応じた制御を実現することができる。
【0164】さらにこの場合、車速に応じてオイルポン
プ274から送油されて油室270が拡大し、図30に
示す如く、立体カム268がスプリング272の付勢力
に抗して移動されて、第2の磁極子40が第1の磁極子
38から離間する方向に移動される。このため、第1の
磁極子38との対向間隙(エアギャップG)が広くなる
ように変更される。このため、車速に基づいて操舵出力
を抑制する車速感応制御が可能になる。
プ274から送油されて油室270が拡大し、図30に
示す如く、立体カム268がスプリング272の付勢力
に抗して移動されて、第2の磁極子40が第1の磁極子
38から離間する方向に移動される。このため、第1の
磁極子38との対向間隙(エアギャップG)が広くなる
ように変更される。このため、車速に基づいて操舵出力
を抑制する車速感応制御が可能になる。
【0165】また、カム機構部262は、立体カム26
8がモータハウジング246すなわち車体側に設けられ
た構成であるため、立体カム268の形状等を任意に設
定(調節)することで、車両の操舵特性(操舵力−転舵
棒24の出力特性)を最適化することができ、適用の範
囲(搭載性)も大幅に拡大する。
8がモータハウジング246すなわち車体側に設けられ
た構成であるため、立体カム268の形状等を任意に設
定(調節)することで、車両の操舵特性(操舵力−転舵
棒24の出力特性)を最適化することができ、適用の範
囲(搭載性)も大幅に拡大する。
【0166】さらに、立体カム268を付勢するスプリ
ング272の付勢力を適宜変更することにより、操舵重
さ(操舵力−転舵棒24の出力特性)を容易に変更する
ことができる。このため、要求される操舵フィーリング
に容易に対応することができ、また、製造時のバラツキ
を低減して性能の均一化を図ることもできる。 (第13の実施の形態)図示しないが、トルクセンサに
て入力軸12からの入力トルクの大きさを検出し、第1
の磁極子38及び第2の磁極子40の何れか一方を制御
用モータにて回動させることができる。
ング272の付勢力を適宜変更することにより、操舵重
さ(操舵力−転舵棒24の出力特性)を容易に変更する
ことができる。このため、要求される操舵フィーリング
に容易に対応することができ、また、製造時のバラツキ
を低減して性能の均一化を図ることもできる。 (第13の実施の形態)図示しないが、トルクセンサに
て入力軸12からの入力トルクの大きさを検出し、第1
の磁極子38及び第2の磁極子40の何れか一方を制御
用モータにて回動させることができる。
【0167】また、車速センサを追加し、トルクセンサ
による検出トルク及び車速センサによる車速に基づい
て、第1の磁極子38及び第2の磁極子40の何れか一
方を制御用モータにて回動させることができ、車速感応
制御を行うことができる。 (第14の実施の形態)次に、図31乃至図33には本
発明の第14の実施の形態に係る電動機280の全体構
成が概略的に断面図にて示されている。
による検出トルク及び車速センサによる車速に基づい
て、第1の磁極子38及び第2の磁極子40の何れか一
方を制御用モータにて回動させることができ、車速感応
制御を行うことができる。 (第14の実施の形態)次に、図31乃至図33には本
発明の第14の実施の形態に係る電動機280の全体構
成が概略的に断面図にて示されている。
【0168】この電動機280は、前述した第7の実施
の形態に係る電動機190と基本的に同一の構成であ
り、入力軸(操舵軸)12は自動調心形の軸受192に
よってハウジング194に支持されている。また、入力
軸12の先端部に設けられた保持筒200には、連結部
材としてのレバー202の一端が連結されている。この
ため、入力軸12が軸受192を支点として僅かに揺動
した場合には、レバー202が長手方向に沿って移動さ
れる構成である。
の形態に係る電動機190と基本的に同一の構成であ
り、入力軸(操舵軸)12は自動調心形の軸受192に
よってハウジング194に支持されている。また、入力
軸12の先端部に設けられた保持筒200には、連結部
材としてのレバー202の一端が連結されている。この
ため、入力軸12が軸受192を支点として僅かに揺動
した場合には、レバー202が長手方向に沿って移動さ
れる構成である。
【0169】一方、モータ部34には、前述した第7の
実施の形態に係る電動機190と同様に、通電切換機構
としてのリミットスイッチ214が一体的に設けられて
おり、レバー202に連結されている。また、モータ部
34には、第2の磁極子40を保持する保持板176
に、回動変換手段を構成する一対のガイド孔282A、
282Bが形成されており、さらにこのガイド孔282
A、282Bには、前述したレバー202の他端に形成
され回動変換手段を構成する連結部284が連結されて
いる。
実施の形態に係る電動機190と同様に、通電切換機構
としてのリミットスイッチ214が一体的に設けられて
おり、レバー202に連結されている。また、モータ部
34には、第2の磁極子40を保持する保持板176
に、回動変換手段を構成する一対のガイド孔282A、
282Bが形成されており、さらにこのガイド孔282
A、282Bには、前述したレバー202の他端に形成
され回動変換手段を構成する連結部284が連結されて
いる。
【0170】図34に示す如く、レバー202の連結部
284は二股のY字形に形成されており、それぞれ先端
には押圧ピン286A、286Bが一体的に固着されて
いる。これらの押圧ピン286A、286Bが、それぞ
れガイド孔282A、282Bに移動可能に入り込んで
いる。このため、レバー202が長手方向に沿って移動
されることにより、押圧ピン286A、286Bがガイ
ド孔282A、282Bの内壁を押圧して第2の磁極子
40が回転移動される構成である。この場合、入力軸1
2の中立状態(初期位置)において、一方の押圧ピン2
86Aがガイド孔282Aの一端内周壁に当接すると共
に、他方の押圧ピン286Bがガイド孔282Bの他端
内周壁に当接する状態となるように、各部の寸法等が設
定されている。したがって、レバー202が左右の何れ
の方向に移動しても、押圧ピン286A、286Bのう
ち何れか一方の押圧ピンのみが、ガイド孔282A、2
82Bのうち何れか一方のガイド孔を押圧するようにな
っており、このため、レバー202の左右の変位方向に
拘わらず第2の磁極子40(保持板176)は初期位置
から軸線周りの一方向側にのみ回動される構成である。
284は二股のY字形に形成されており、それぞれ先端
には押圧ピン286A、286Bが一体的に固着されて
いる。これらの押圧ピン286A、286Bが、それぞ
れガイド孔282A、282Bに移動可能に入り込んで
いる。このため、レバー202が長手方向に沿って移動
されることにより、押圧ピン286A、286Bがガイ
ド孔282A、282Bの内壁を押圧して第2の磁極子
40が回転移動される構成である。この場合、入力軸1
2の中立状態(初期位置)において、一方の押圧ピン2
86Aがガイド孔282Aの一端内周壁に当接すると共
に、他方の押圧ピン286Bがガイド孔282Bの他端
内周壁に当接する状態となるように、各部の寸法等が設
定されている。したがって、レバー202が左右の何れ
の方向に移動しても、押圧ピン286A、286Bのう
ち何れか一方の押圧ピンのみが、ガイド孔282A、2
82Bのうち何れか一方のガイド孔を押圧するようにな
っており、このため、レバー202の左右の変位方向に
拘わらず第2の磁極子40(保持板176)は初期位置
から軸線周りの一方向側にのみ回動される構成である。
【0171】また、第2の磁極子40を保持する保持板
176にはアーム288が設けられており、さらにこの
アーム288は、一対の保持スプリング290A、29
0Bによって挟持されている。これらの保持スプリング
290A、290Bは、保持板176すなわち第2の磁
極子40の回動を抑制する機能を有している。
176にはアーム288が設けられており、さらにこの
アーム288は、一対の保持スプリング290A、29
0Bによって挟持されている。これらの保持スプリング
290A、290Bは、保持板176すなわち第2の磁
極子40の回動を抑制する機能を有している。
【0172】次に本第14の実施の形態の作用を説明す
る。上記構成の電動機280では、ステアリングホイー
ル(入力軸12)の非操舵時(車両直進状態)には、リ
ミットスイッチ214の作動接点216は移動しておら
ず、リミットスイッチ214はOFF状態てモータ部3
4へは通電されない。
る。上記構成の電動機280では、ステアリングホイー
ル(入力軸12)の非操舵時(車両直進状態)には、リ
ミットスイッチ214の作動接点216は移動しておら
ず、リミットスイッチ214はOFF状態てモータ部3
4へは通電されない。
【0173】ステアリングホイール(入力軸12)が操
舵されると、操舵トルクに応じてモータ部34が作動さ
れる。
舵されると、操舵トルクに応じてモータ部34が作動さ
れる。
【0174】すなわち、入力軸12が左右何れかの方向
に操舵されると、例えば、図31矢印A方向にて示す如
く右切り時には、入力軸12の操舵力はピニオン196
及びラックギヤ198を介して転舵棒24へ伝達され
て、転舵棒24が軸線方向(矢印B方向)に駆動され転
舵輪が転舵される。
に操舵されると、例えば、図31矢印A方向にて示す如
く右切り時には、入力軸12の操舵力はピニオン196
及びラックギヤ198を介して転舵棒24へ伝達され
て、転舵棒24が軸線方向(矢印B方向)に駆動され転
舵輪が転舵される。
【0175】また、入力軸12が操舵されると、入力軸
12が軸受192を支点として僅かに揺動する。このた
め、入力軸12の揺動によりレバー202が長手方向に
沿って図31及び図32矢印E方向に移動される。これ
により、一方の押圧ピン286Aのみが一方のガイド孔
282Aの内壁を押圧して第2の磁極子40が回転移動
される。これにより、第1の磁極子38と第2の磁極子
40との対向位置が軸線周りに相対的に変更され、各磁
極子の極性が同極状態(N極−N極状態、またはS極−
S極状態)から異極状態(N極−S極状態、またはS極
−N極状態)へ次第に変更される。
12が軸受192を支点として僅かに揺動する。このた
め、入力軸12の揺動によりレバー202が長手方向に
沿って図31及び図32矢印E方向に移動される。これ
により、一方の押圧ピン286Aのみが一方のガイド孔
282Aの内壁を押圧して第2の磁極子40が回転移動
される。これにより、第1の磁極子38と第2の磁極子
40との対向位置が軸線周りに相対的に変更され、各磁
極子の極性が同極状態(N極−N極状態、またはS極−
S極状態)から異極状態(N極−S極状態、またはS極
−N極状態)へ次第に変更される。
【0176】さらにこの際に、レバー202の移動に伴
ってリミットスイッチ214の作動接点216が移動
し、リミットスイッチ214がONしてモータ部34
(電機子36)へ通電され、モータ部34の電機子36
が回転する。
ってリミットスイッチ214の作動接点216が移動
し、リミットスイッチ214がONしてモータ部34
(電機子36)へ通電され、モータ部34の電機子36
が回転する。
【0177】これにより、モータ回転軸42が連結され
た転舵棒24へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として付与される。したがって、入力軸12(ステ
アリングホイール)の操舵力が軽減される。
た転舵棒24へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として付与される。したがって、入力軸12(ステ
アリングホイール)の操舵力が軽減される。
【0178】一方、入力軸12が左方向(図31矢印C
方向)に操舵されると、入力軸12の操舵力はピニオン
196及びラックギヤ198を介して転舵棒24へ伝達
されて、転舵棒24が軸線方向(矢印D方向)に駆動さ
れ転舵輪が転舵される。
方向)に操舵されると、入力軸12の操舵力はピニオン
196及びラックギヤ198を介して転舵棒24へ伝達
されて、転舵棒24が軸線方向(矢印D方向)に駆動さ
れ転舵輪が転舵される。
【0179】この場合にも、入力軸12が操舵される
と、入力軸12が軸受192を支点として僅かに揺動す
る。このため、入力軸12の揺動によりレバー202が
長手方向に沿って図31及び図32矢印F方向に移動さ
れる。これにより、他方の押圧ピン286Bのみが他方
のガイド孔282Bの内壁を押圧して第2の磁極子40
が回転移動される。これにより、第1の磁極子38と第
2の磁極子40との対向位置が軸線周りに相対的に変更
され、各磁極子の極性が同極状態から異極状態へ次第に
変更される。さらにこの際に、レバー202の移動に伴
ってリミットスイッチ214の作動接点216が前述と
は逆向きに移動してリミットスイッチ214がONし、
モータ部34(電機子36)へ通電されてモータ部34
の電機子36が前述とは逆向きに回転する。
と、入力軸12が軸受192を支点として僅かに揺動す
る。このため、入力軸12の揺動によりレバー202が
長手方向に沿って図31及び図32矢印F方向に移動さ
れる。これにより、他方の押圧ピン286Bのみが他方
のガイド孔282Bの内壁を押圧して第2の磁極子40
が回転移動される。これにより、第1の磁極子38と第
2の磁極子40との対向位置が軸線周りに相対的に変更
され、各磁極子の極性が同極状態から異極状態へ次第に
変更される。さらにこの際に、レバー202の移動に伴
ってリミットスイッチ214の作動接点216が前述と
は逆向きに移動してリミットスイッチ214がONし、
モータ部34(電機子36)へ通電されてモータ部34
の電機子36が前述とは逆向きに回転する。
【0180】これにより、モータ回転軸42が連結され
た転舵棒24へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として付与される。したがって、入力軸12(ステ
アリングホイール)の操舵力が軽減される。
た転舵棒24へモータ部34の駆動力が作用し、補助駆
動力として付与される。したがって、入力軸12(ステ
アリングホイール)の操舵力が軽減される。
【0181】このように、電動機280では、入力軸1
2の左右の回転に起因する揺動によってレバー202が
変位すると、この変位は回動変換手段としての連結部2
84(押圧ピン286A、286B)及びガイド孔28
2A、282Bによって回動力に変換されて、第2の磁
極子40がレバー202の左右の変位方向に拘わらず軸
線周りの一方向側に回動される。
2の左右の回転に起因する揺動によってレバー202が
変位すると、この変位は回動変換手段としての連結部2
84(押圧ピン286A、286B)及びガイド孔28
2A、282Bによって回動力に変換されて、第2の磁
極子40がレバー202の左右の変位方向に拘わらず軸
線周りの一方向側に回動される。
【0182】したがって、初期状態における第1の磁極
子38と第2の磁極子40との対向位置を僅かにズレた
状態(N極とS極が若干オーバーラップする状態)とす
る機構が成立できる。このため、初期駆動時における必
要入力トルクを小さくでき、かつ入力軸12からの入力
トルクに応じた出力トルクを転舵棒24へ速やかに出力
することができ応答性が向上する。また、直進時の安定
性が良好となり、操舵フィーリングが向上する。さら
に、初期状態における第1の磁極子38と第2の磁極子
40との対向位置を任意に設定(調節)することで、操
舵フィーリングを任意に設定することが可能になる。ま
たさらに、出力トルクを調節するための第2の磁極子4
0の回動範囲を狭くすることができ、装置の信頼性が向
上する。
子38と第2の磁極子40との対向位置を僅かにズレた
状態(N極とS極が若干オーバーラップする状態)とす
る機構が成立できる。このため、初期駆動時における必
要入力トルクを小さくでき、かつ入力軸12からの入力
トルクに応じた出力トルクを転舵棒24へ速やかに出力
することができ応答性が向上する。また、直進時の安定
性が良好となり、操舵フィーリングが向上する。さら
に、初期状態における第1の磁極子38と第2の磁極子
40との対向位置を任意に設定(調節)することで、操
舵フィーリングを任意に設定することが可能になる。ま
たさらに、出力トルクを調節するための第2の磁極子4
0の回動範囲を狭くすることができ、装置の信頼性が向
上する。
【0183】また、第2の磁極子40を保持する保持板
176に設けられたアーム288が、一対の保持スプリ
ング290A、290Bによって挟持されているため、
第1の磁極子38と第2の磁極子40との対向位置が同
極状態(N極−N極状態、またはS極−S極状態)から
異極状態(N極−S極状態、またはS極−N極状態)に
変更された際に、両磁極子の吸引力によって、レバー2
02の変位量に応じた適切な回動量を越えて第2の磁極
子40が回動することが抑制される。
176に設けられたアーム288が、一対の保持スプリ
ング290A、290Bによって挟持されているため、
第1の磁極子38と第2の磁極子40との対向位置が同
極状態(N極−N極状態、またはS極−S極状態)から
異極状態(N極−S極状態、またはS極−N極状態)に
変更された際に、両磁極子の吸引力によって、レバー2
02の変位量に応じた適切な回動量を越えて第2の磁極
子40が回動することが抑制される。
【0184】また、電動機280では、磁極制御手段す
なわち第2の磁極子40と入力軸12とを連結するレバ
ー202の移動は、入力軸12からの入力トルクの大き
さに対応しており、第1の磁極子38と第2の磁極子4
0との対向位置は入力トルクの大きさに対応して変更さ
れる。したがって、モータ部34の駆動力は入力トルク
に応じて増減することになり、従来の油圧式の電動機と
同様に、入力軸12からの入力トルクに基づいたパワー
アシストを行って所定の出力トルクを転舵棒24へ付与
することができる。
なわち第2の磁極子40と入力軸12とを連結するレバ
ー202の移動は、入力軸12からの入力トルクの大き
さに対応しており、第1の磁極子38と第2の磁極子4
0との対向位置は入力トルクの大きさに対応して変更さ
れる。したがって、モータ部34の駆動力は入力トルク
に応じて増減することになり、従来の油圧式の電動機と
同様に、入力軸12からの入力トルクに基づいたパワー
アシストを行って所定の出力トルクを転舵棒24へ付与
することができる。
【0185】また、ステアリングホイール(入力軸1
2)が左右で切り換えられた場合には、前述の如くレバ
ー202及びリミットスイッチ214の作動によりモー
タ部34の電機子36への通電方向が切り換えられ、モ
ータ回転軸42の回転方向が切り換えられて入力軸12
の操舵方向に対応できる。
2)が左右で切り換えられた場合には、前述の如くレバ
ー202及びリミットスイッチ214の作動によりモー
タ部34の電機子36への通電方向が切り換えられ、モ
ータ回転軸42の回転方向が切り換えられて入力軸12
の操舵方向に対応できる。
【0186】さらに、電動機280では、入力軸12と
独立してモータ部34がラック部材としての転舵棒24
に直接連結されており、入力軸12の揺動はレバー20
2によって伝達されて第2の磁極子40が軸線周りに回
転される。このように、モータ部34を入力軸12と分
離独立して配置することができるため、車両への搭載性
が向上する。またこのため、モータ部34を大型化して
高出力化することが容易に可能になる。さらに、モータ
部34(電機子36)への通電方向を切り換えるリミッ
トスイッチ214がモータ部34に一体的に設けられて
おり、レバー202の移動によってリミットスイッチ2
14が作動するという簡単な構成であるため、装置の構
造を簡素化することができる。
独立してモータ部34がラック部材としての転舵棒24
に直接連結されており、入力軸12の揺動はレバー20
2によって伝達されて第2の磁極子40が軸線周りに回
転される。このように、モータ部34を入力軸12と分
離独立して配置することができるため、車両への搭載性
が向上する。またこのため、モータ部34を大型化して
高出力化することが容易に可能になる。さらに、モータ
部34(電機子36)への通電方向を切り換えるリミッ
トスイッチ214がモータ部34に一体的に設けられて
おり、レバー202の移動によってリミットスイッチ2
14が作動するという簡単な構成であるため、装置の構
造を簡素化することができる。
【0187】以上説明した如く本発明に係る電動機は、
第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を軸線周りに
相対的に変更し、第1及び第2の磁極子間の磁束密度を
変更可能な構成であればよく、例えば、第1及び第2の
磁極子と電機子とを半径方向に対向配置する筒状の構成
とすることもできる。
第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を軸線周りに
相対的に変更し、第1及び第2の磁極子間の磁束密度を
変更可能な構成であればよく、例えば、第1及び第2の
磁極子と電機子とを半径方向に対向配置する筒状の構成
とすることもできる。
【0188】さらに、磁極子の回動及び間隙調整におい
ては、一方の磁極子のみを回動及び間隙調整する構成で
説明したが、磁極子の一方を回動させ、他方を間隙調整
する構成であってもよい。
ては、一方の磁極子のみを回動及び間隙調整する構成で
説明したが、磁極子の一方を回動させ、他方を間隙調整
する構成であってもよい。
【0189】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る電動機
は、電機子への電圧(電流)の供給を制御するための高
価なパワーユニットを用いることなく、出力トルクを簡
単な構成によって変更可能にすることができるという優
れた効果を奏することができる。
は、電機子への電圧(電流)の供給を制御するための高
価なパワーユニットを用いることなく、出力トルクを簡
単な構成によって変更可能にすることができるという優
れた効果を奏することができる。
【図1】本発明の第1実施の形態に係る電動機の全体構
成を示す断面図である。
成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施の形態に係る電動機の押圧レ
バーとモータ部との対応関係を示す図1の2−2線に沿
った概略断面図である。
バーとモータ部との対応関係を示す図1の2−2線に沿
った概略断面図である。
【図3】本発明の第1実施の形態に係る電動機の作動状
態における図1に対応する断面図である。
態における図1に対応する断面図である。
【図4】本発明の第1実施の形態に係る電動機の作動状
態における図2に対応する断面図である。
態における図2に対応する断面図である。
【図5】本発明の第1実施の形態に係る電動機の通電切
換機構部の構成を示す概略的な斜視図である。
換機構部の構成を示す概略的な斜視図である。
【図6】本発明の第1実施の形態に係る電動機の通電切
換機構部の+給電接点及び−給電接点と給電ターミナル
との対応関係を示す断面図である。
換機構部の+給電接点及び−給電接点と給電ターミナル
との対応関係を示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施の形態に係る電動機の全体構
成を示す断面図である。
成を示す断面図である。
【図8】本発明の第3実施の形態に係る電動機の全体構
成を示す断面図である。
成を示す断面図である。
【図9】本発明の第4実施の形態に係る電動機の全体構
成を示す断面図である。
成を示す断面図である。
【図10】本発明の第5実施の形態に係る電動機の全体
構成を示す断面図である。
構成を示す断面図である。
【図11】本発明の第5実施の形態に係る電動機の保持
板の係合溝を示す側面図である。
板の係合溝を示す側面図である。
【図12】本発明の第6実施の形態に係る電動機の全体
構成を示す断面図である。
構成を示す断面図である。
【図13】本発明の第1実施の形態に係る電動機の保持
板に設けられた連結腕部とケーブルの連結状態を示す正
面図である。
板に設けられた連結腕部とケーブルの連結状態を示す正
面図である。
【図14】本発明の第7実施の形態に係る電動機の全体
構成を示す正面側から視た断面図である。
構成を示す正面側から視た断面図である。
【図15】本発明の第7実施の形態に係る電動機のモー
タ部の構成を示す図14の15−15線に沿った断面図
である。
タ部の構成を示す図14の15−15線に沿った断面図
である。
【図16】本発明の第7実施の形態に係る電動機の全体
構成を示す背面側から視た断面図である。
構成を示す背面側から視た断面図である。
【図17】本発明の第7実施の形態に係る電動機のリミ
ットスイッチの作動状態を示す概略構成図である。
ットスイッチの作動状態を示す概略構成図である。
【図18】本発明の第8実施の形態に係る電動機の全体
構成を示す正面側から視た断面図である。
構成を示す正面側から視た断面図である。
【図19】本発明の第8実施の形態に係る電動機のモー
タ部の構成を示す図18の19−19線に沿った断面図
である。
タ部の構成を示す図18の19−19線に沿った断面図
である。
【図20】本発明の第9実施の形態に係る電動機のモー
タ部の構成を示す正面側から視た断面図である。
タ部の構成を示す正面側から視た断面図である。
【図21】本発明の第9実施の形態に係る電動機のモー
タ部の構成を示す図20の21−21線に沿った断面図
である。
タ部の構成を示す図20の21−21線に沿った断面図
である。
【図22】本発明の第10実施の形態に係る電動機のモ
ータ部の構成を示す断面図である。
ータ部の構成を示す断面図である。
【図23】本発明の第10実施の形態に係る電動機のモ
ータ部の構成を示す図22の23−23線に沿った断面
図である。
ータ部の構成を示す図22の23−23線に沿った断面
図である。
【図24】本発明の第10実施の形態に係る電動機のカ
ム機構部の構成を示す図23の24−24線に沿った断
面図である。
ム機構部の構成を示す図23の24−24線に沿った断
面図である。
【図25】本発明の第10実施の形態に係る電動機のモ
ータ部の構成を示し、操舵状態における断面図である。
ータ部の構成を示し、操舵状態における断面図である。
【図26】本発明の第11実施の形態に係る電動機のモ
ータ部の構成を示す断面図である。
ータ部の構成を示す断面図である。
【図27】本発明の第11実施の形態に係る電動機のモ
ータ部の構成を示し、操舵状態における断面図である。
ータ部の構成を示し、操舵状態における断面図である。
【図28】本発明の第12実施の形態に係る電動機のモ
ータ部の構成を示す断面図である。
ータ部の構成を示す断面図である。
【図29】本発明の第12実施の形態に係る電動機のモ
ータ部の構成を示す図28の29−29線に沿った断面
図である。
ータ部の構成を示す図28の29−29線に沿った断面
図である。
【図30】本発明の第12実施の形態に係る電動機のモ
ータ部の構成を示し、油室が加圧された状態(車両走行
状態)における断面図である。
ータ部の構成を示し、油室が加圧された状態(車両走行
状態)における断面図である。
【図31】本発明の第14実施の形態に係る電動機の全
体構成を示す正面側から視た断面図である。
体構成を示す正面側から視た断面図である。
【図32】本発明の第14実施の形態に係る電動機のモ
ータ部に設けられた連結部及びガイド孔の構成を示す断
面図である。
ータ部に設けられた連結部及びガイド孔の構成を示す断
面図である。
【図33】本発明の第14実施の形態に係る電動機のモ
ータ部の構成を示す図31の33−33線に沿った断面
図である。
ータ部の構成を示す図31の33−33線に沿った断面
図である。
【図34】本発明の第14実施の形態に係る電動機のレ
バーに設けられた連結部の斜視図である。
バーに設けられた連結部の斜視図である。
10 電動機 12 入力軸 14 出力軸 26 傘歯車 28 傘歯車 30 スライド傘歯車 34 モータ部 36 電機子 38 第1の磁極子 40 第2の磁極子 42 モータ回転軸 46 傘歯車 48 保持板 52 係合溝 54 押圧レバー(伝達部材) 62 通電切換機構部 100 電動機 102 モータ部 104 第2電機子 106 第3の磁極子 108 保持板 122 押圧レバー(伝達部材) 130 電動機 140 電動機 146 傘歯車 148 傘歯車 150 電動機 158 ウォームホイール 160 ウォームギヤ 162 カム機構部 164 立体カム 166 カムフォロア 168 スライド筒 172 押圧レバー(伝達部材) 176 保持板 178 係合溝 180 電動機 182 押圧レバー 188 ケーブル 190 電動機 202 レバー(変位部材、連結部材) 214 リミットスイッチ 220 電動機 222 プーリ 224 ベルト 230 電動機 232 プーリ 240 電動機 242 カム機構部 250 電動機 252 カム機構部 260 電動機 262 カム機構部 270 油室 280 電動機 282Aガイド孔(回動変換手段) 282Bガイド孔(回動変換手段) 284 連結部(回動変換手段) 286A押圧ピン(回動変換手段) 286B押圧ピン(回動変換手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H02P 7/36 H02P 7/36 J (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 16/04 B62D 5/04 H02K 7/14 H02K 21/24 H02P 7/00 H02P 7/36
Claims (17)
- 【請求項1】 対向配置されて対向面に向け磁束を発生
する第1及び第2の磁極子と、前記第1及び第2の磁極
子間に配置された電機子とから成り、前記第1及び第2
の磁極子と電機子との一方が固定子とされ、他方が出力
トルクを発生する回転子とされた電動機において、入力軸からの入力トルクの大きさに基づいて、前記第1
及び第2の磁極子の何れか一方の磁極子を、前記入力軸
の左右の回転方向に拘わらず初期位置から軸線周りの一
方向側に回動させて 前記第1の磁極子と第2の磁極子と
の対向位置を相対的に変更し、前記第1及び第2の磁極
子間の磁束密度を変更して前記回転子の出力トルクを出
力軸に出力する磁極制御手段を備え、前記第1及び第2の磁極子は、前記初期位置においてN
Sの磁極が部分的に異極状態でオーバーラップして設け
られ、かつ、前記磁極制御手段は、前記入力軸からの入
力トルクの大きさに応じて前記第1及び第2の磁極子の
オーバーラップ部分を拡大するように回動させる、 ことを特徴とする電動機。 - 【請求項2】 対向配置されて対向面に向け磁束を発生
する第1及び第2の磁極子と、前記第1及び第2の磁極
子間に配置された電機子とから成り、前記第1及び第2
の磁極子と電機子との一方が固定子とされ、他方が出力
トルクを発生する回転子とされた電動機において、 入力軸からの入力トルクの大きさに基づいて、前記第1
及び第2の磁極子の何れか一方の磁極子を、前記入力軸
の左右の回転方向に対応して初期位置から軸線周りの左
右両方向側に回動させて前記第1の磁極子と第2の磁極
子との対向位置を相対的に変更し、前記第1及び第2の
磁極子間の磁束密度を変更して前記回転子の出力トルク
を出力軸に出力する磁極制御手段を備えた、 ことを特徴とする 電動機。 - 【請求項3】 前記入力軸からの入力トルクの大きさを
検出するトルク検出手段を備え、前記磁極制御手段は、
前記トルク検出手段による検出トルクに基づいて、前記
第1及び第2の磁極子の何れか一方の磁極子を制御用モ
ータによって回動させる、ことを特徴とする請求項1ま
たは請求項2記載の電動機。 - 【請求項4】 前記磁極制御手段は、前記入力軸からの
入力トルクに基づいて、前記第1及び第2の磁極子の何
れか一方の磁極子を機械的に回動させることを特徴とす
る請求項1または請求項2記載の電動機。 - 【請求項5】 前記入力軸はステアリングホイールに連
結される操舵入力軸とされ、前記出力軸は転舵輪を転舵
するための操舵出力軸とされ、かつ、前記操舵入力軸の
左右の操舵方向に応じて前記電機子への通電方向を切り
換える通電切換機構を備えたことを特徴とする請求項1
乃至請求項4の何れかに記載の電動機。 - 【請求項6】 前記操舵入力軸からの入力トルクの大き
さに応じて前記第1の磁極子と第2の磁極子との対向間
隙を調整する間隙制御手段を備えたことを特徴とする請
求項5記載の電動機。 - 【請求項7】 前記間隙制御手段は、前記操舵入力軸か
らの入力トルクの増加に応じて、前記第1の磁極子と第
2の磁極子との対向間隙が狭くなるように調整すること
を特徴とする請求項6記載の電動機。 - 【請求項8】 前記間隙制御手段は、車速の増加に応じ
て、前記第1の磁極子と第2の磁極子との対向間隙が広
くなるように調整することを特徴とする請求項6記載の
電動機。 - 【請求項9】 前記操舵入力軸からの入力トルクの大き
さを検出するトルクセンサと、車速を検出する車速セン
サを備え、前記磁極制御手段は、前記トルクセンサによ
る検出トルク及び車速センサによる車速に基づいて、前
記第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置を軸線周り
に相対的に変更することを特徴とする請求項5記載の電
動機。 - 【請求項10】 前記間隙制御手段は、前記第1の磁極
子または第2の磁極子の回転軸に設けられると共に前記
操舵入力軸に連結され前記操舵入力軸の回転トルクに応
じて変移するカム機構とされ、前記カム機構の変移によ
って前記第1の磁極子と第2の磁極子との対向間隙が変
更されることを特徴とする請求項7記載の電動機。 - 【請求項11】 磁極制御手段は、前記操舵入力軸に連
結され前記操舵入力軸の回転トルクに応じて変位する変
位部材と、前記第1及び第2の磁極子の何れ かの回転軸
と前記変位部材とを連結し前記変位部材の変位を伝達し
て前記第1及び第2の磁極子の何れかを軸線周りに移動
させるベルトと、を備えることを特徴とする請求項5記
載の電動機。 - 【請求項12】 前記ベルトが連結された前記第1及び
第2の磁極子の何れかの回転軸が偏芯して設けられてい
ることを特徴とする請求項11記載の電動機。 - 【請求項13】 前記磁極制御手段は、前記操舵入力軸
に連結され前記操舵入力軸の回転トルクに応じて変移す
る傘歯車機構と、前記モータと傘歯車機構との間に配置
され前記傘歯車機構の変移によって前記第1及び第2の
磁極子の何れかに係合して前記第1の磁極子と第2の磁
極子との対向位置を軸線周りに変更する伝達部材と、を
備え、 前記通電切換機構は、前記傘歯車機構に設けられている
ことを特徴とする請求項5 記載の電動機。 - 【請求項14】 前記磁極制御手段は、前記操舵入力軸
に連結され前記操舵入力軸の回転トルクに応じて変移す
るカム機構と、前記カム機構の変移によって前記第1及
び第2の磁極子の何れかに係合して前記第1の磁極子と
第2の磁極子との対向位置を軸線周りに変更する伝達部
材と、を備え、 前記通電切換機構は、前記カム機構に設けられているこ
とを特徴とする請求項5 記載の電動機。 - 【請求項15】 前記操舵出力軸は転舵輪を転舵するた
めのラック部材であり、前記回転子の出力軸を前記操舵
入力軸とは独立して前記ラック部材に連結したことを特
徴とする請求項5記載の電動機。 - 【請求項16】 前記磁極制御手段は、前記第1及び第
2の磁極子の何れかと前記操舵入力軸とを連結し前記操
舵入力軸の左右の回転に起因する揺動を伝達して前記第
1及び第2の磁極子の何れかを軸線周りに移動させる連
結部材を備え、 前記通電切換機構は、前記連結部材に連結され連結部材
によって作動されることを特徴とする請求項5 記載の電
動機。 - 【請求項17】 前記連結部材が連結された前記第1及
び第2の磁極子の何 れかを、前記連結部材の左右の変位
方向に拘わらず初期位置から軸線周りの一方向側に回動
させる回動変換手段を備えたことを特徴とする請求項1
6記載の電動機。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |