JP3301289B2 - コンクリート建造物の補強工法 - Google Patents

コンクリート建造物の補強工法

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    • E04BUILDING
    • E04GSCAFFOLDING; FORMS; SHUTTERING; BUILDING IMPLEMENTS OR AIDS, OR THEIR USE; HANDLING BUILDING MATERIALS ON THE SITE; REPAIRING, BREAKING-UP OR OTHER WORK ON EXISTING BUILDINGS
    • E04G23/00Working measures on existing buildings
    • E04G23/02Repairing, e.g. filling cracks; Restoring; Altering; Enlarging
    • E04G23/0218Increasing or restoring the load-bearing capacity of building construction elements
    • E04G2023/0251Increasing or restoring the load-bearing capacity of building construction elements by using fiber reinforced plastic elements
    • E04G2023/0262Devices specifically adapted for anchoring the fiber reinforced plastic elements, e.g. to avoid peeling off

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、RC造やSRC
造などの既存のコンクリート建造物を補強して耐震性を
高める補強工法に関し、とくに補強材として高強度繊維
シートを用いる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】既存のコンクリート建造物を炭素繊維シ
ートなどの高強度繊維シートを用いて耐震補強する、つ
ぎのような工法が従来から知られている。コンクリート
躯体の表面にエポキシ樹脂などの接着剤を用いて高強度
繊維シートを貼り付ける。すると、その樹脂が自然に貼
り付けた繊維シートに含浸して硬化する。つまり、繊維
シートを樹脂で固めた繊維強化プラスチック(FRP)
シートがコンクリート躯体に密着してこれを被覆した状
態となる。
【0003】なお言うまでもないが、この補強工法では
繊維で強化したプラスチック成形品(FRP成形品)を
得ることが目的ではなく、コンクリート躯体の表面に高
強度繊維シートを貼り付けてしっかりと接着し、その繊
維シートでコンクリート躯体を補強することが目的であ
る。繊維シートをコンクリート躯体表面に強固に接着し
て一体化する目的でエポキシ樹脂などの接着剤を使用す
るが、そうすると自然に樹脂が繊維シートに含浸して硬
化し、普通のFRPシートとほぼ同様な性状となる。そ
こで、前記の目的でコンクリート躯体表面に高強度繊維
シートを樹脂で貼り付けたものを、以下の説明ではFR
Pシートと称することにする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の補強工法を独立
した柱や梁に適用する場合には、前記繊維シートで柱や
梁の全周を取り巻くように貼り付けることができ、その
ように全周をFRPシートで被覆する完全閉鎖型の補強
構造であれば、きわめて大きな補強効果が期待できる。
【0005】ところが、壁や床のようなコンクリート・
パネル部分に前記の補強工法を適用するには、パネル部
分の両面あるいは片面に繊維シートを接着剤により貼り
付けることになるが、このような単純な補強構造ではた
いした補強効果が得られないことが分った。コンクリー
ト壁の両面に炭素繊維シートをエポキシ樹脂で単純に接
着して硬化させただけの構造について試験したところ、
壁パネルが大きなせん断力を受けて撓むと、表面に貼り
付けてあるFRPシートが容易に剥がれてしまう。同様
に、壁と一体化された柱や梁の太径部分について、その
表面のみを上記FRPシートで被覆しただけでは、独立
した柱や梁の全周をFRPシートで取り囲む完全閉鎖型
の補強構造に比べ、その補強効果ははなはだしく頼りな
いものであった。つまり、FRPシートとコンクリート
躯体の構造的一体性がとぼしいために、躯体に作用する
荷重があまり大きくない段階でFRPシートが剥離して
しまい、炭素繊維などが有する大きな強度をコンクリー
ト躯体の補強に有効に活かすことができなかった。
【0006】この発明は前述した従来の問題点に鑑みな
されたもので、その目的は、柱や梁の太径部分で壁の周
囲が取り囲まれているコンクリート躯体について、高強
度繊維シートを用いて効果的に補強できるようにしたコ
ンクリート建造物の補強工法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこでこの発明では、柱
や梁の太径部分で壁の周囲が取り囲まれているコンクリ
ート躯体について、前記壁のほぼ全面とそれにつながる
前記太径部分にわたる範囲の表面に高強度繊維シートを
接着剤により貼り付けて、コンクリート躯体の前記範囲
を前記シートで被覆するとともに、前記太径部分に貼り
付けた前記シートの上に押え金具をあてがって接着し、
この押え金具を固定金具により前記コンクリート躯体に
固定するようにした。
【0008】この工法において、前記コンクリート躯体
の状況に応じては、これに前記高強度繊維シートを貼り
付ける前に、前記壁と前記太径部分の境界の入隅部に適
宜なバックアップ材を充填して緩やかな曲面に形成する
とともに、前記太径部分の出隅部を面取りするのが望ま
しい。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の一実施例の概略を図1
に示している。この発明では、柱や梁の太径部分で壁の
周囲が取り囲まれているコンクリート躯体が対象であ
る。図1はそのコンクリート躯体の一部を示している。
床10の下に梁2の太径部分が連設され、梁2の下方に
壁1が連設されている。壁1から見ると、梁2の太径部
分が壁1の表裏両面に出っ張っている。
【0010】壁1のほぼ全面と、その周囲を取り囲む梁
2や柱(図示省略)の太径部分にわたる領域の表面に例
えばエポキシ樹脂を塗布し、そこに例えば炭素繊維シー
トを貼り付けると同時に、エポキシ樹脂を炭素繊維シー
トに含浸させてFRPシート3を貼り付け成形する。こ
のとき、炭素繊維を一方向に敷きならべて布状にした一
方向タイプの炭素繊維シートを用い、繊維方向が交差す
るように複数枚の繊維シートを重ねて樹脂で固める。な
お、繊維シートにあらかじめ樹脂を含浸させて乾燥させ
て半硬化させたプリプレグを用いれば、現場での施工性
が向上する。図1のように、壁1の両面と梁2の両側面
に同じ手順でFRPシート3を貼り付け成形する。FR
Pシート3は、この例では梁2の側面の中間より少し上
の位置まで配設されて、梁2の補強まで行っている。
【0011】ところで作業手順が前後するが、前記のよ
うに繊維シートを樹脂で貼り付ける工程にさきだって、
コンクリート躯体とFRPシート3とが強固に接着する
ように、壁1や梁2および柱の表面に適当な下地処理を
施したり、プライマ処理を施す。これら下地処理・プラ
イマ処理などの前処理は壁1の貼付面の状況に応じて適
宜に実施すればよい。とくに、壁1と前記太径部分の境
界の入隅部に適宜なバックアップ材を充填して緩やかな
曲面に形成するとともに、前記太径部分の出隅部を面取
りし、そこに貼り付ける繊維シートを極端に大きな曲率
で曲げないようにすることが望ましい。
【0012】また図1に示すように、梁2の側面の適宜
位置には前記固定金具としてのアンカーボルト4を植設
するための穴をあける。この穴は梁2の長手方向に沿っ
て適宜間隔をおいて多数形成する。FRPシート3を躯
体に貼り付ける工程の前にボルト植設穴をあけておいて
もよいし(FRPシート3の硬化後にシートにも穴をあ
ける)、FRPシート3を設けてからシート越しに梁2
に穴をあけてもよい。そして、その穴にアンカーボルト
4を埋め込んで固定する。
【0013】つぎに、アンカーボルト4を通すための穴
を多数形成してある細長い鋼板5(前述の押え金具)を
梁2の両側面にあてがう。もちろん鋼板5の穴にアンカ
ーボルト4を通す。また、鋼板5とFRPシート3の接
合面にエポキシ樹脂接着剤を介在させ、両者を一体化す
る。さらに、アンカーボルト4の先端にナット6を装着
して強固に締めつけ、鋼板5をFRPシート3に強く押
しつける。
【0014】以上の実施例では、(1)現場での貼り付
け成形によりコンクリート躯体をFRPシート3で被覆
する工程、(2)アンカーボルト4用の穴をあける工
程、(3)アンカーボルト4の植設工程、(4)鋼板5
の接着工程、(5)ナット6による締め付け工程の順と
したが、この発明はこれに限定されるものではなく、さ
まざまな施工手順が考えられ、状況に応じて適切な手順
を選べばよい。例えば(1)→(4)→(2)→(3)
→(5)という手順や、(2)→(1)→(4)→
(3)→(5)という手順でもよい。この場合は、FR
Pシート3の硬化と鋼板5の接着とを同時進行させるこ
とができ、梁2とFRPシート3と鋼板5とが樹脂によ
り良好に一体化される。また(1)→(2)→(4)→
(3)→(5)という手順でもよい。
【0015】先に説明したように、壁1の周囲には図示
している梁2の他に、柱の太径部分も連設されている場
合があり、その柱に対しても、上述しかつまた図示した
梁2に対するのと同様に施工することができる。
【0016】前記の実施例では、押え金具として鋼板5
を用いているが、この発明はこれに限定されず、山型鋼
や溝型鋼などの他の鋼材を押え金具として使用できる。
また固定金具としてアンカーボルト4を用いているが、
これに代えて、梁2を水平に貫通する長い1本もののボ
ルトやPC鋼棒を設け、その両側の突出端を利用して押
え金具を固定してもよい。
【0017】また、FRPシート3の端部を梁2の側面
にて押え金具と固定金具で押え付けているが、壁1にお
いて、FRPシート3の適当な中間部分でも同様にして
押え金具と固定金具で押え付けてもよい。また以上の実
施例では、壁1の表面に接着性の樹脂により繊維シート
を貼り付けると同時に、その樹脂を繊維シートに含浸さ
せることで、繊維シートを樹脂で固めてFRPシート化
しているが、この発明はこれに限定されず、FRP化を
はからずにコンクリート表面に繊維シートを単純に接着
するだけでもよい。
【0018】
【発明の効果】この発明では、柱や梁の太径部分で壁の
周囲が取り囲まれているコンクリート躯体について、壁
のほぼ全面とそれにつながる前記太径部分にわたる範囲
の表面に高強度繊維シートを接着剤により貼り付けて、
コンクリート躯体の前記範囲を前記シートで被覆するの
に加えて、前記太径部分に貼り付けた前記シートの上に
押え金具をあてがって接着し、この押え金具を固定金具
により前記コンクリート躯体に固定するので、補強用の
高強度繊維シートとコンクリート躯体との構造的一体性
が向上し、繊維シートがコンクリート表面から剥離しに
くくなり、繊維シートの強度を有効に活用してコンクリ
ート建造物を効果的に補強できる。とくに、壁部分に作
用する大きなせん断応力を前記高強度繊維シートを介し
て効果的に柱や梁に伝達でき、これによって応力が効果
的に分散され、コンクリート建造物の耐震強度が大いに
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の概略図である。
【符号の説明】
1 壁 2 梁(太径部分) 3 FRPシート(高強度繊維シート) 4 アンカーボルト(固定金具) 5 鋼板(押え金具) 6 ボルト 7 床スラブ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱や梁の太径部分で壁の周囲が取り囲ま
    れているコンクリート躯体について、前記壁のほぼ全面
    とそれにつながる前記太径部分にわたる範囲の表面に高
    強度繊維シートを接着剤により貼り付けて、コンクリー
    ト躯体の前記範囲を前記シートで被覆するとともに、前
    記太径部分に貼り付けた前記シートの上に押え金具をあ
    てがって接着し、この押え金具を固定金具により前記コ
    ンクリート躯体に固定することを特徴とするコンクリー
    ト建造物の補強工法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記高強度繊維シー
    トを貼り付ける前に、前記壁と前記太径部分の境界の入
    隅部に適宜なバックアップ材を充填して緩やかな曲面に
    形成するとともに、前記太径部分の出隅部を面取りする
    ことを特徴とするコンクリート建造物の補強工法。
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