JPH09151609A - 構造躯体の補強方法 - Google Patents

構造躯体の補強方法

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JPH09151609A
JPH09151609A JP31401295A JP31401295A JPH09151609A JP H09151609 A JPH09151609 A JP H09151609A JP 31401295 A JP31401295 A JP 31401295A JP 31401295 A JP31401295 A JP 31401295A JP H09151609 A JPH09151609 A JP H09151609A
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JP
Japan
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sheet member
structural body
reinforcing
reinforcing plate
structural
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JP31401295A
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English (en)
Inventor
Yuichi Sato
裕一 佐藤
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Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、シート部材を構造躯体に貼り
付けて補強する際に、構造躯体とシート部材との付着耐
力を増大させてシート部材が剥離することを防止し、シ
ート部材による補強効果を十分に発揮させることができ
る構造躯体の補強方法を提供することにある。 【解決手段】 本発明の構造躯体の補強方法は、コンク
リート柱1の表面に樹脂製の補強板2を貼設し、この補
強板2の表面に接着剤5を塗布するとともに、これに炭
素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の高強度補強繊維
からなるシート部材3を貼り付けて、シート部材3によ
り補強板2を介してコンクリート柱1を拘束するもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば柱、梁等の
構造躯体の補強方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば構造物の柱や梁等の構
造躯体に作用するせん断や曲げ等の外力に対する耐震補
強として、構造躯体の表面に炭素繊維、ガラス繊維、ア
ラミド繊維等の高強度補強繊維で形成されたシート部材
を貼り付ける方法がある。この方法は、構造躯体にシー
ト部材を貼り付けることによってシート部材で構造躯体
を拘束し、構造躯体に作用する外力の一部をシート部材
に伝達してこれに負担させ構造躯体の強度を補強するも
のである。そしてこの方法は、近年において地震の被害
を受けた既存構造物の構造躯体の補強としても着目され
ている。
【0003】ところで、この方法ではシート部材を構造
躯体に貼り付ける際、構造躯体の表面にエポキシ樹脂等
の接着剤を塗布して樹脂層を形成し、これに高強度補強
繊維を接着してシート部材を構造躯体の表面に定着させ
る方法が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の方法では、構造躯体にシート部材を貼り付ける
のに構造躯体の表面に接着剤を塗布して樹脂層を形成す
るものであるため、樹脂層の厚さを十分に厚くすること
が困難であった。そのため、構造躯体に外力が作用して
構造躯体が変形し、構造躯体の表面とシート部材との間
にせん断力が生じた場合には、このせん断力が樹脂層で
十分に緩和されないという惧れがあった。
【0005】すなわち、従来の方法では、構造躯体に生
じた変形が直接シート部材に作用することとなり、両者
間に生じるせん断力に対して樹脂層が早期に脆化し、そ
の結果、構造躯体とシート部材との付着耐力が低くな
り、シート部材による補強効果が十分に発揮される前に
シート部材が構造躯体表面から剥離する惧れがあった。
【0006】そこで、本発明の目的は上記課題を解決し
構造躯体とシート部材との付着耐力を向上させてシート
部材が剥離することを防止し、シート部材による補強効
果を十分に発揮させ確実に構造躯体の補強をすることが
できる構造躯体の補強方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の構造躯体の補強方法は、構造躯体の表面に
樹脂製の補強板を貼設し、この補強板の表面に、接着剤
を塗布するとともに炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊
維等の高強度補強繊維からなるシート部材を前記構造躯
体に貼り付けて、このシート部材により前記補強板を介
して該構造躯体を拘束するものである(請求項1)。
【0008】このような構造躯体の補強方法によれば、
樹脂からなる補強板を構造物の表面に貼設するため、容
易に構造躯体の表面に所要の厚さの樹脂層を形成するこ
とができる。したがって、構造躯体に外力が作用して構
造躯体の表面とシート部材との間にせん断力が生じて
も、この応力を樹脂製の補強板により吸収させることに
よって緩和し、せん断力がシート部材に直接伝達される
のを抑えシート部材が構造躯体の表面から剥離すること
を防止することができる。
【0009】また、上記構造躯体の補強方法では、前記
補強板の厚さを2mmから10mmとすることが好ましい
(請求項2)。これにより前記せん断力をより補強板に
吸収させることができるとともに、構造躯体を適度に拘
束して構造躯体の補強をより確実なものとすることがで
きる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係
る構造躯体の補強方法を構造躯体であるコンクリート柱
1の補強に用いた場合を示す斜視図である。同図におい
て、コンクリート柱1は断面矩形状のコンクリート製の
柱であり既存構造物の構造躯体の一つである。そして、
このコンクリート柱1の補強は以下の手順によって行
う。
【0011】先ず、補強板2をコンクリート柱1の表面
に貼設する。この補強板2は、所要の厚さを有する樹脂
製の板状部材であり、断面矩形状のコンクリート柱1の
各四面の形状及び面積に合わせた形状をなしている。
【0012】また、この補強板2は、本実施形態ではエ
ポキシ樹脂等の合成樹脂から形成されているとともに、
その厚さは2mmから10mmに設定されている。この補強
板2の厚さが2mm未満であるとコンクリート柱1とシー
ト部材3の間に生じるせん断力によって補強板2が脆化
し易くなり、一方厚さが10mmを超えるとコンクリート
柱1に作用する外力をシート部材3に伝達することがで
きずシート部材3による補強効果を十分に発揮すること
ができない。
【0013】そして、この補強板2の貼設作業は、本実
施形態では、図2に拡大して示すように、コンクリート
柱1の表面にエポキシ樹脂等を含む接着剤4を塗布して
接着することにより行う。なお、本実施形態では、断面
矩形状をなすコンクリート柱1の四面を囲繞するように
4枚の補強板2をコンクリート柱1の各面に貼設する。
【0014】この補強板2を貼設する作業が終了した
ら、次いで、補強板2の表面に接着剤5を塗布するとと
もに、その表面に炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維
等の高強度補強繊維からなるシート部材3を貼り付け
る。すなわち、シート部材3をコンクリート柱1に貼り
付けることによってコンクリート柱1を補強板2を介し
て拘束し、コンクリート柱1に作用する外力をシート部
材3に伝達して負担させコンクリート柱1の強度を補強
する。
【0015】このシート部材3は、本実施形態では、炭
素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の高強度補強繊維
を2方向に編んでシート状としたもの、或いはガラス繊
維を3方向に網状に編んで形成したネットに高強度補強
繊維を一方向に接着してシート状にしたものを用い、こ
れをコンクリート柱1に貼り付ける際には、引張力がコ
ンクリート柱1に作用する方向、即ちコンクリート柱1
の上下方向に高強度補強繊維が沿うよう、シート部材3
をコンクリート柱1に巻き付けるようにして配設する。
【0016】なお、このシート部材3を接着剤5によっ
て補強板2の表面に貼り付ける際、図2に示すように、
接着剤5を厚めに塗布して樹脂層を形成し、これの内部
にシート部材3を形成する繊維を埋め込んで、シート部
材3と樹脂層とを一体化することが好ましい。
【0017】そして、このシート部材3を貼り付ける作
業が終了したら、これの表面にモルタルや化粧材等を塗
布するなどの仕上作業を行い、コンクリート柱1の補強
作業を終了する。
【0018】このような作業手順による構造躯体の補強
方法によれば、コンクリート柱1の表面とシート部材3
との間に所要厚さの補強板を配設するため、コンクリー
ト柱1とシート部材3との付着耐力を増大させることが
できる。その結果、シート部材3により構造躯体を拘束
した際、コンクリート柱1に外力が作用して構造躯体の
表面とシート部材3との間にせん断力等の応力が生じた
場合であっても、補強板2によってその応力を吸収する
ことができ、シート部材3がコンクリート柱1の表面か
ら剥離することがない。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構造躯体
の補強方法によれば、樹脂からなる補強板を構造物の表
面に貼設するため、容易に構造躯体の表面に所要の厚さ
の樹脂層を形成することができる。したがって、シート
部材で構造躯体を拘束した際に構造躯体の表面とシート
部材との間にせん断力が作用した場合であっても、樹脂
層である補強板によってかかるせん断力を吸収すること
ができ、構造躯体とシート部材との付着耐力を増大させ
てシート部材が剥離するの防ぐことができる。その結
果、シート部材による補強効果を十分に発揮させること
ができる。
【0020】また、補強板の厚さを2mmから10mmとす
れば、応力をより確実に補強板に吸収させることができ
るとともに構造躯体を適度に拘束することができ、シー
ト部材による補強効果をより確実なものとすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造躯体の補強方法の実施の形態例を
示す斜視図である。
【図2】図1における構造躯体の表面部分を拡大して示
す断面図である。
【符号の説明】
1 コンクリート柱(構造躯体) 2 補強板 3 シート部材 5 接着剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造躯体の表面に樹脂製の補強板を貼設
    し、この補強板の表面に接着剤を塗布するとともに炭素
    繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の高強度補強繊維か
    らなるシート部材を貼り付け、該シート部材により前記
    補強板を介して該構造躯体を拘束することを特徴とする
    構造躯体の補強方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の既存構造物の補強方法で
    あって、前記補強板の厚さを2mmから10mmとしたこと
    を特徴とする構造躯体の補強方法。
JP31401295A 1995-12-01 1995-12-01 構造躯体の補強方法 Pending JPH09151609A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100498247B1 (ko) * 2002-09-02 2005-07-01 김원기 콘크리트 기둥의 내진성능향상 보강방법 및 그에 의해보강된 콘크리트 기둥
CN102373810A (zh) * 2011-11-22 2012-03-14 河北建筑工程学院 一种预应力玄武岩纤维布加固木柱的方法

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