JP3301021B2 - 自動車用スライドドアの給電構造 - Google Patents

自動車用スライドドアの給電構造

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JP3301021B2 JP2000005600A JP2000005600A JP3301021B2 JP 3301021 B2 JP3301021 B2 JP 3301021B2 JP 2000005600 A JP2000005600 A JP 2000005600A JP 2000005600 A JP2000005600 A JP 2000005600A JP 3301021 B2 JP3301021 B2 JP 3301021B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スライドドアの開
閉動作に関係なく常時スライドドア側に給電を行うべく
例えば一対のリンクアームを用いてワイヤハーネスの弛
みを吸収させる自動車用スライドドアの給電構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ワンボックスカー等におけるスラ
イドドア側の電装部品に車両ボディ本体側から電源を供
給するために種々の構造が提案されている。図6は、実
開平4−124555号公報に記載された自動車用スラ
イドドアの給電構造を一例として示すものである。
【0003】この構造においては、スライドドア101
内の各電装部品102はコントローラ103を介してワ
イヤハーネス104に接続され、ワイヤハーネス104
の端末がドア前端部の一方の接点105に接続されてい
る。車両ボディ本体106側には他方の接点107が設
けられ、接点107はワイヤハーネス108を介してバ
ッテリ109に接続されている。車両ボディ本体側の接
点107はスライドドア側の接点105に接続される。
【0004】しかしながら、上記構造にあっては、スラ
イドドア101の閉時にのみ両ワイヤハーネス104,
108の通電が行われ、スライドドア101が少しでも
開いた状態では、例えばパワーウィンドの開閉やスピー
カの作動といった電装部品のオンオフ操作を行うことが
できなかった。
【0005】また、上記構造とは別に一般の建物用のド
アにおける給電構造(図示せず)として、実開平5−2
8893号公報には、一対の中空のアームを中空の回転
軸で連結し、一方のアームをドアに固定し、他方のアー
ムを建物に固定して、アームの内部に電線を挿通させた
構造が開示されている。
【0006】しかしながら、この構造にあっては、ドア
が一軸で同心円の開閉動作をする場合には対応可能であ
るが、自動車用スライドドアのように二次元的で且つ曲
線動作を含む開閉動作をするものや、三次元的な開閉動
作をするものには不適当であった。また、アームが振れ
たりガタ付いたりして磨耗や異音を生じるといった懸念
があった。
【0007】一方、スライドドアへの常時給電を可能と
するものとして、特開平7−222274号公報には、
図7(a)(b)に示すような自動車用スライドドアの給電構
造が開示されている。
【0008】この構造においては、スライドドア111
に対する車両ボディ本体117側のガイドレール112
に沿って支持棒113が取り付けられ、支持棒113に
電線114がカール状に巻装され、電線114の一端側
がヒンジ部115を介してスライドドア111側のスピ
ーカ116に接続され、電線114の他端側が車体側の
オーディオ本体(図示せず)に接続されている。図7
(a) のドア閉時において電線114は支持棒113に沿
って延び、図7(b) のドア開時において電線114は縮
んで収納される。
【0009】上記特開平7−222274号公報には、
支持棒113に電線を巻装させる構造に代えて、電線を
リール(図示せず)で巻き取る構造も開時されている。
【0010】しかしながら、図7(a)(b)の構造にあって
は、伸縮自在なカール状の電線114を使用するため
に、電線114の収納スペースが必要である上に、必然
的に電線114の実線長が長くなり、電気的伝達損失が
大きくなるという懸念があった。特に回路数が増えた
り、太い電線を使用する場合には、カール径を大きくし
なければならず、実線長はさらに増大してしまうという
問題を生じる。
【0011】また、電線が支持棒の回りにカール巻きに
されたり、あるいはリール(図示せず)によって電線が
巻き取られたり伸ばされたりする動作を繰り返すため
に、電線が傷みやすいという心配があった。さらに、電
線114の本数を増やした場合には電線114の屈曲性
が悪くなり、多種類の電装部品の接続に対応できにくく
なるといった問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題を解消す
るために、一対のリンクアームを連結してスライドドア
の内面側に沿って屈曲自在に配設し、両リンクアームに
沿ってワイヤハーネスを配索固定して、一対のリンクア
ームの屈曲(伸縮)動作でワイヤハーネスの弛みを吸収
させる自動車用スライドドアの給電構造(図示せず)が
提案されている。
【0013】しかしながら、この構造にあっては、スラ
イドドア開閉時や車両走行時の衝撃や振動により、リン
クアームがぶれ、スライドドア内の他部品と干渉して、
異音やリンクアームの傷付きや破損が発生する懸念があ
った。また、干渉する箇所によっては、リンクアームに
組み付けられたワイヤハーネスが傷付くという心配もあ
った。リンクアームはスライドドアの開閉の度に屈曲
(伸縮)するものであるから、これらの問題は耐久性を
抜きにして論じることはできないものである。
【0014】本発明は、上記した点に鑑み、スライドド
アの開閉時や車両走行時におけるリンクアームのぶれを
防止し、リンクアームに起因するスライドドア側の他部
品等との干渉をなくして、リンクアームやリンクアーム
上のワイヤハーネスやスライドドア側の他部品等の損傷
や、異音の発生を防ぐことができ、しかも強度及び耐久
性の高い自動車用スライドドアの給電構造を提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、スライドドア本体にスライドドア開閉方
向の第一のガイドレールが設けられ、該第一のガイドレ
ールにスライダがスライド自在に係合し、一対の連結さ
れたリンクアームの一端部がスライドドア本体に軸支さ
れ、該一対のリンクアームの他端部が該スライダに連結
され、ワイヤハーネスが車両ボディ本体側から該スライ
ダを経て該一対のリンクアームに沿って配索された自動
車用スライドドアの給電構造において、前記スライドド
ア本体に円弧状の第二のガイドレールが設けられ、該第
二のガイドレールに前記一対のリンクアームのスライド
係合部がスライド自在に係合したことを特徴とする(請
求項1)。前記スライドドア本体に軸支された一方のリ
ンクアームに前記スライド係合部が設けられたことも有
効である(請求項2)。また、前記スライド係合部が前
記一対のリンクアームの連結部の近傍に配置されたこと
も有効である(請求項3)。また、前記スライド係合部
に、前記第二のガイドレールに対する第一の摺接部が設
けられ、該第一の摺接部に対向して前記一方のリンクア
ームに第二の摺接部が設けられ、該第一と第二の各摺接
部の間に該第二のガイドレールが接して位置することも
有効である(請求項4)。また、前記第二のガイドレー
ルがガイド溝を有し、前記スライド係合部が略コの字状
に折り返され、折返し端部側の前記第一の摺接部が該ガ
イド溝内に係合したことも有効である(請求項5)。ま
た、請求項2記載の前記第二のガイドレールが断面円形
に形成され、前記スライド係合部が該第二のガイドレー
ルの外周に係合したことも有効である(請求項6)。ま
た、前記一対のリンクアームと前記第二のガイドレール
とが前記スライドドア本体の後半側に配置され、前記一
対のリンクアームの一端部が該第二のガイドレールの上
方に位置し、該第二のガイドレールが下向きに湾曲し、
該スライドドア本体の全開状態で該一対のリンクアーム
の他端部が該一端部よりも前方に位置することも有効で
ある(請求項7)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の具体
例を図面を用いて詳細に説明する。図1〜図2は、本発
明に係る自動車用スライドドアの給電構造の一実施形態
を示すものである。
【0017】この構造は、スライドドア本体41の内側
壁であるインナプレート42に水平方向の真直な第一の
ガイドレール(ガイド部)43が設けられると共に、第
一のガイドレール43の後半部の上側において、下向き
に湾曲した円弧形状の第二のガイドレール(ガイド部)
44が設けられ、第二のガイドレール44の中心を支点
に第一のリンクアーム45が回動自在に設けられ、第一
のリンクアーム45の回動先端側に略コの字状のスライ
ド係合部47(図2)が設けられ、スライド係合部47
が第二のガイドレール44のガイド溝48にスライド自
在に係合し、第一のリンクアーム45に連結した第二の
リンクアーム46の先端側にスライダ49が設けられ、
スライダ49が第一のガイドレール43にスライド自在
に係合し、ワイヤハーネス固定部材である一対のリンク
アーム45,46に沿ってワイヤハーネス50が配索固
定されたことを特徴とするものである。
【0018】図1の如く、第一のガイドレール43は、
底壁51と、底壁51の上下両端に立ち上げられた両側
壁52と、両側壁52の先端から内向きに突出した鍔壁
53と内側のガイド溝69とで構成されている。底壁5
1はスライドドア本体41のインナパネル42の下端部
側にボルトや係止クリップといった図示しない固定手段
で固定されている。第一のガイドレール43のガイド溝
69の前後両端は開口している。
【0019】第一のガイドレール43の後半部の上方に
第二のガイドレール44が配設されている。第二のガイ
ドレール44は、図2にも示す如く、インナパネル面4
2に対向した円弧状のガイド溝48を有している。ガイ
ド溝48は底壁54と両側壁55とで三方を包囲されて
構成されている。図1の如く底壁54の外面が室内側に
対面している。一方の側壁55は鍔壁56に直交して続
き、鍔壁56はボルト57でインナパネル42に固定さ
れている。ボルト57に代えて、図示しない軸部の先端
に可撓性の係止爪を有する合成樹脂製の係止クリップを
用いることも可能である。
【0020】第二のガイドレール44の後端は第一のガ
イドレール43の後端部の上側において高く位置し、第
二のガイドレール44の前端44aは第一のガイドレー
ル43の長手方向中間部において低く位置している。前
端44aよりも第二のガイドレール44の前端寄りの部
分が一番低く、すなわち第一のガイドレール43に最も
接近して位置している。
【0021】第二のガイドレール44の曲率中心に第一
の支軸58が位置し、第一の支軸58で第一のリンクア
ーム45の一端側45aがインナパネル42に回動自在
に軸支されている。第一のリンクアーム45と第二のリ
ンクアーム46とは第二の支軸59で回動自在に連結さ
れている。図1のスライドドア本体41のほぼ全開状態
で第一のリンクアーム45はほぼ水平に位置し、第二の
リンクアーム46はほぼ垂直に位置している。第二のリ
ンクアーム46の他端側46aは第三の支軸60を介し
てスライダ49に回動自在に連結され、スライダ49は
第一のガイドレール43にスライド自在に係合してい
る。一対のリンクアーム45,46はワイヤハーネス固
定部材として作用する。
【0022】図2の如く、第一のリンクアーム45の回
動先端側には、連結部である第二の支軸59寄りにおい
て略コの字状のスライド係合部47が設けられ、スライ
ド係合部47の折返し先端部(第一の突出部)61がガ
イド溝48内にスライド自在に係合している。スライド
係合部47は、第一のリンクアーム45の裏面から垂直
に立ち上げられた立上げ部62と、立上げ部62から裏
面と平行に第一の支軸58側に向けて延びた延長部63
と、延長部63からガイド溝48の底壁54に向けて垂
直に突出した前記折返し先端部である摺接用の第一の突
出部(摺接部)61とで略コの字状に屈曲形成されてい
る。
【0023】第一の突出部61の先端側がガイド溝48
にスライド自在に係合している。また、第一の突出部6
1の先端面61aに対向して、あるいは第一の突出部6
1の上下に対向して、第一のリンクアーム45の裏面に
摺接用の第二の突出部(摺接部)64が形成され、両突
出部61,64の先端面(摺接面)61a,64aが第
二のガイドレール44の底壁54を挟むようにして底壁
54の表面と裏面とに接している。各突出部61,64
の先端面61a,64aは第二のガイドレール44の底
壁54に対して若干の隙間を存して対向し、底壁54の
表裏面上をスムーズに摺動可能となっている。
【0024】両突出部61,64が第二のガイドレール
44を挟むように配置され、且つ両突出部が61,64
一対のリンクアーム45,46の連結部59の近傍に配
置されたことで、スライドドア本体41の開閉操作時や
車両走行時の衝撃や振動によっても、一対のリンクアー
ム45,46や支軸59がスライドドア本体41のイン
ナパネル42や他の部品(図示せず)等に擦れたりぶつ
かったりすることがなく、また一対のリンクアーム4
5,46が相互にガタ付いたりすることがなく、それに
より、リンクアーム45,46やリンクアーム上のワイ
ヤハーネス50やインナパネル42や部品の傷付きや異
音等の発生が防止される。
【0025】スライド係合部47(図2)は例えば金属
製の第一のリンクアーム45から切り起こして略コの字
状に折曲加工することで容易に形成可能である。この場
合、切り起こし後の切欠孔65の上下に一対の第二の突
出部64が形成される。あるいは、合成樹脂材で第一の
リンクアーム45を成形すると同時にスライド係合部4
7と第二の突出部64とを形成することも可能である。
この場合、65は成形字の型抜き孔となる。
【0026】第二のガイドレール44のガイド溝48の
前端及び/又は後端は底壁54と一体の停止板66で閉
止されている。第二のガイドレール44は金属板をプレ
ス加工及び屈曲加工で形成してもよく、あるいは合成樹
脂材で型成形により形成してもよい。ガイド溝48の前
端又は後端を開口させておくことで、スライド係合部4
7をガイド溝48内に簡単に係合させることができる。
この場合、スライドドア本体41の全開ないし全閉時に
ガイド溝48の開口の手前でスライド係合部47が停止
するようにガイドレール44の長さを設定しておく。
【0027】図1において連結部である第二の支軸59
は両リンクアーム45,46を貫通してナット等で抜け
出しなく固定されている。第一〜第三の各支軸58〜6
0の外周に軸受部材としてカラー等を装着することも可
能である。第二のリンクアーム46は第三の支軸60で
スライダ49に回動自在に連結されている。
【0028】スライダ49は垂直部67と水平部68と
で略L字状に形成され、垂直部67はガイド溝69内に
スライド自在に係合し、水平部68はワイヤハーネス5
0を支持している。スライダ49は合成樹脂あるいは金
属で形成され、滑りを良くするためのローラ等を備える
ことも可能である。
【0029】ワイヤハーネス50は水平部68から車両
ボディ本体70側に延び、車両ボディ本体側のワイヤハ
ーネス71にコネクタ72を介して接続されている。ワ
イヤハーネス50は一対のリンクアーム45,46の表
面上に配索され、図示しないクリップやバンド等の固定
手段で固定されている。ワイヤハーネス50は第一のリ
ンクアーム45からスライドドア本体41側の図示しな
い電装部品に接続されている。スライドドア本体41の
開閉時にスライダ49はほぼ原位置に留まり、第一のガ
イドレール43がスライドドア本体41と一体に進退す
る。これにより、スライダ49から車両ボディ本体側に
かけてのワイヤハーネス50の渡り部分50aはさほど
移動することがない。
【0030】図1のスライドドア本体41の閉止状態か
らスライドドア本体41を後方にスライドさせることで
一対のリンクアーム45,46が第一の支軸58を支点
として鎖線の如く略くの字状に屈曲しつつ、スライダ4
9が第一のガイドレール43に沿って前方に相対的に移
動し、スライドドア本体41の全開時に略逆への字状に
伸長する。第二のリンクアーム46の他端側46a及び
スライダ49は第一のガイドレール43の前端側に位置
し、その後方に連結部である第二の支軸59が位置し、
さらにその斜め上側後方に第一のリンクアーム45の一
端側45a及び第一の支軸58が位置する。
【0031】この過程で第一のリンクアーム45は第一
の支軸58を中心として振り子状に円運動を行い、第一
のリンクアーム45のスライド係合部47(図2)は円
弧状の第二のガイドレール44に沿ってスライドし、各
リンクアーム45,46のぶれやガタ付きを防止する。
【0032】スライド係合部47は一対のリンクアーム
45,46の連結部59の近傍に設けられているから、
第二のリンクアーム46のぶれやガタ付きも同時に防止
される。このガタ防止作用はスライドドア本体41の開
閉時に限らず、車両走行時においても同様である。特に
本実施形態においてはスライド係合部47の第一の突出
部61(図2)と第一のリンクアーム45の第二の突出
部64との間に第二のガイドレール44を挟むようにし
て摺接させるから、ぶれやガタ付きが一層確実に抑えら
れる。
【0033】また、第二のガイドレール44を第一のガ
イドレール43と同様にスライドドア本体41とは独立
した部材で剛性を持たせてしっかりと形成しているか
ら、リンクアーム45側のスライド係合部47との摺接
に起因する第二のガイドレール44の磨耗や変形等の心
配がなく、スライドドア本体41の繰り返し開閉に対す
る耐久性が高く、製品寿命が長い。
【0034】スライドドア本体41を閉める場合の作用
は上記とは逆に逆ヘの字状(鎖線)に伸長した一対のリ
ンクアーム45,46がくの字状から実線の如くほぼ直
交した形状に屈曲し、スライダ49は第一の支軸58よ
りも後方において第二の支軸59の下方に位置する。こ
の過程でスライド係合部47(図2)は第二のガイドレ
ール44の前端側から後端側に向けて円弧状にスライド
移動する。
【0035】スライドドア本体41の全開及び全閉時に
スライダ49は第一のガイドレール43の各端部の手前
で停止し、第一のリンクアーム45のスライド係合部4
7は第二のガイドレール44の各端部の手前で停止す
る。第二のガイドレール44の端部に停止板66(図
2)を設けたことで、慣性力で第一のリンクアーム45
が必要以上に回動した場合でも、スライド係合部47が
停止板66に当接するから、それ以上のリンクアーム4
5の振れが防止され、ガイド溝48からのスライド係合
部47の外れが防止される。
【0036】また、本実施形態において、スライドドア
本体41の後半側に各リンクアーム45,46と第二の
ガイドレール44とを配置したことで、スライドドア本
体41の前半側のスペースを有効に利用でき、図示しな
いドアロックユニットといったスライドドア本体側の電
装部品等の配置の自由度が高まっている。また、上部に
第一の支軸58が位置し、一対のリンクアーム45,4
6が自重を利用して第一の支軸45を支点として振り子
状に回動ないしはスイングするから、下側に第一の支軸
がある場合に較べて一対のリンクアーム45,46の屈
曲(伸縮)動作がスムーズ化し、それによってもリンク
アーム45,46のぶれやガタ付きが少なくなってい
る。
【0037】図3は、上記第一のリンクアーム45の略
コの字状のスライド係合部47と円弧状の第二のガイド
レール44との係合状態を示す説明図である。第二のガ
イドレールは図4,図5に示す如く丸棒ないしは筒状の
パイプを円弧状に屈曲させた形状のもの(44′)であ
ってもよい。その場合、第一のリンクアーム45′のス
ライド係合部47′は図4の如く断面円形のガイドレー
ル44′を抱き込むような湾曲形状のものとする。スラ
イド係合部47′はガイドレール44′の外周側に係合
する。このスライド係合部47′はガイドレール44′
の外側に係合させた後、第一のリンクアーム45′に固
定させることも可能である。
【0038】湾曲棒状のガイドレール44′の各端部は
支柱73(図5)でスライドドアのインナパネル42′
等に支持される。スライド係合部47′をある程度長く
設定する場合には、ガイドレール44′の曲率に沿った
円弧形状とすることが好ましい。断面円形状のガイドレ
ール44′によれば、ガイドレール44′の形成が容易
化・低コスト化すると共に、よりスムーズなスライド動
作が期待できる。さらに三次元的なスライド動作にも対
応可能となる。なお、図1の実施形態において一対のリ
ンクアーム45,46の連結部である第二の支軸59に
スライド係合部を一体に設けることも可能である。
【0039】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、一対のリンクアームがスライド係合部を介して第二
のガイド部にスライド自在に係合したことで、スライド
ドアに対する一対のリンクアームのぶれやガタ付きが抑
えられ、スライドドアの開閉時や車両走行時の衝撃や振
動によってもスライドドア側の部品等とリンクアームや
リンクアーム上のワイヤハーネスとの干渉が起こらず、
スライドドア側の部品やリンクアームやワイヤハーネス
の磨耗や損傷や異音の発生等が防止される。また、スラ
イド係合部と第二のガイド部とがスライド自在に係合し
たことで、スライドドアの開閉時に一対のリンクアーム
がぶれることなくスムーズに屈曲(伸縮)し、一対のリ
ンクアームの屈曲(伸縮)性が向上する。また、スライ
ドドア本体とは別体の第二のガイドレールを用いたか
ら、第二のガイドレールの機械的強度及びスライド係合
部に対する摺動耐久性が向上し、製品品質が高まる。
【0040】また、請求項2記載の発明によれば、一方
のリンクアームが一端部でスライドドア本体に軸支され
て円運動を行い、それに伴ってスライド係合部が円弧状
の軌跡を描くから、第二のガイドレールの形状を単純な
円弧形状に形成すればよく、第二のガイドレールの製造
が容易化すると共に、第二のガイドレールに対してリン
クアームのスライド係合部が引っ掛かり等なくスムーズ
且つ確実に摺接する。
【0041】また、請求項3記載の発明によれば、一対
のリンクアームの振れやガタ付きの一番大きな連結部の
近傍でリンクアームを第二のガイドレールで支持するか
ら、請求項1記載の発明の効果である磨耗や損傷や異音
等の防止が確実に達成される。
【0042】また、請求項4記載の発明によれば、スラ
イド係合部の第一の摺接部と一方のリンクアームの第二
の摺接部との間に第二のガイドレールが挟まれるように
係合するから、一対のリンクアームのぶれやガタ付きが
一層確実に防止され、請求項1記載の発明の効果が助長
される。
【0043】また、請求項5記載の発明によれば、スラ
イド係合部の第一の摺接部がガイド溝内にスライド自在
に係合したことで、第一の摺接部がガイド溝に沿って正
確な軌跡で円運動を行い、それにより、一対のリンクア
ームの屈曲(伸縮)動作が一層スムーズ化し、リンクア
ームのガタ付きが減少する。
【0044】また、請求項6記載の発明によれば、断面
円形のガイドレールとガイドレールの外周に係合するス
ライド係合部とにより、構造が簡素化され、製造コスト
が低減される。また、三次元的なスライド動作にも容易
に対応可能となる。
【0045】また、請求項7記載の発明によれば、リン
クアームや第二のガイドレールが、スライドドアの前半
側に組み付ける部品等の邪魔にならないと共に、一対の
リンクアームが一端側を支点として振り子状に回動する
ことで、リンクアームの屈曲(伸縮)動作が一層スムー
ズ化し、リンクアームのガタ付きが減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用スライドドアの給電構造
の一実施形態を示す斜視図(円内は拡大図)である。
【図2】リンクアームのスライド係合部を第二のガイド
レールに係合させた状態を示す図1の矢視B図(円内は
拡大図)である。
【図3】同じくスライド係合部を第二のガイドレールに
係合させた状態を示す説明図(断面図)である。
【図4】第二のガイドレールとスライド係合部の他の実
施形態を示す説明図(断面図)である。
【図5】同じく第二のガイドレールの他の実施形態を示
す説明図(斜視図)である。
【図6】従来の自動車用スライドドアの給電構造の一形
態を示す斜視図である。
【図7】従来の自動車用スライドドアの給電構造の他の
形態を示し、(a) はドア閉時の状態の縦断面図、(b) は
ドア開時の状態の縦断面図である。
【符号の説明】
41 スライドドア本体 43 第一のガイドレール 44,44′ 第二のガイドレール 45,46 リンクアーム 47,47′ スライド係合部 48 ガイド溝 49 スライダ 50 ワイヤハーネス 59 連結部(第二の支軸) 61 第一の突出部(摺接部) 64 第二の突出部(摺接部)
フロントページの続き (72)発明者 清水 秀樹 鹿児島県国分市上之段395番地1 株式 会社トヨタ車体研究所内 (72)発明者 平部 俊史 鹿児島県国分市上之段395番地1 株式 会社トヨタ車体研究所内 審査官 清田 健一 (56)参考文献 特開 平10−175483(JP,A) 特開 平11−255041(JP,A) 特開2000−234470(JP,A) 特開2000−264136(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 11/00 B60J 5/06 B60R 16/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライドドア本体にスライドドア開閉方
    向の第一のガイドレールが設けられ、該第一のガイドレ
    ールにスライダがスライド自在に係合し、一対の連結さ
    れたリンクアームの一端部がスライドドア本体に軸支さ
    れ、該一対のリンクアームの他端部が該スライダに連結
    され、ワイヤハーネスが車両ボディ本体側から該スライ
    ダを経て該一対のリンクアームに沿って配索された自動
    車用スライドドアの給電構造において、 前記スライドドア本体に円弧状の第二のガイドレールが
    設けられ、該第二のガイドレールに前記一対のリンクア
    ームのスライド係合部がスライド自在に係合したことを
    特徴とする自動車用スライドドアの給電構造。
  2. 【請求項2】 前記スライドドア本体に軸支された一方
    のリンクアームに前記スライド係合部が設けられたこと
    を特徴とする請求項1記載の自動車用スライドドアの給
    電構造。
  3. 【請求項3】 前記スライド係合部が前記一対のリンク
    アームの連結部の近傍に配置されたことを特徴とする請
    求項2記載の自動車用スライドドアの給電構造。
  4. 【請求項4】 前記スライド係合部に、前記第二のガイ
    ドレールに対する第一の摺接部が設けられ、該第一の摺
    接部に対向して前記一方のリンクアームに第二の摺接部
    が設けられ、該第一と第二の各摺接部の間に該第二のガ
    イドレールが接して位置することを特徴とする請求項2
    又は3記載の自動車用スライドドアの給電構造。
  5. 【請求項5】 前記第二のガイドレールがガイド溝を有
    し、前記スライド係合部が略コの字状に折り返され、折
    返し端部側の前記第一の摺接部が該ガイド溝内に係合し
    たことを特徴とする請求項4記載の自動車用スライドド
    アの給電構造。
  6. 【請求項6】 前記第二のガイドレールが断面円形に形
    成され、前記スライド係合部が該第二のガイドレールの
    外周に係合したことを特徴とする請求項2記載の自動車
    用スライドドアの給電構造。
  7. 【請求項7】 前記一対のリンクアームと前記第二のガ
    イドレールとが前記スライドドア本体の後半側に配置さ
    れ、前記一対のリンクアームの一端部が該第二のガイド
    レールの上方に位置し、該第二のガイドレールが下向き
    に湾曲し、該スライドドア本体の全開状態で該一対のリ
    ンクアームの他端部が該一端部よりも前方に位置するこ
    とを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の自動車用
    スライドドアの給電構造。
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