JP3300099B2 - 液体封入式防振マウント - Google Patents

液体封入式防振マウント

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JP3300099B2
JP3300099B2 JP6896093A JP6896093A JP3300099B2 JP 3300099 B2 JP3300099 B2 JP 3300099B2 JP 6896093 A JP6896093 A JP 6896093A JP 6896093 A JP6896093 A JP 6896093A JP 3300099 B2 JP3300099 B2 JP 3300099B2
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数興 細岡
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Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体封入式防振マウント
に関し、特に自動車のサスペンション系やエンジンのマ
ウント部に用いられる円筒型ブッシュタイプの液体封入
式防振マウントに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の液体封入式防振マウントとして
例えば図3〜図5に示す構造のものがある。この従来の
防振マウントは、偏心配置した内筒1と外筒2との間に
中間筒3が配設されているとともに、内筒1と中間筒3
との間にはゴム体4が介装されており、このゴム体4に
よって内筒1と中間筒3とが相互に連結されている。
【0003】そして、前記外筒2には、連設部5をはさ
んでその両側に窓部6が開口形成されており、これらの
窓部6には薄膜状のダイヤフラム7が内側に向かって袋
状に膨出するように予め一体に形成されている一方、ゴ
ム体4には前記ダイヤフラム7に対向する位置にそのダ
イヤフラム7側に向かって開口する凹状の空間部8が形
成されている。
【0004】前記中間筒3には、その軸心方向両端部の
全周に沿って外フランジ部9が拡径方向に曲折形成され
ているとともに、この中間筒3のうち前記空間部8に対
応する部分については、前記軸心方向両端部を残して切
除されて窓部10が開口形成されていて、その残された
部分が外フランジ部9と逆向きの内フランジ部11とな
っている。
【0005】そして、前記中間筒3の外フランジ部9は
外筒2の内周面に直接接触しており、外筒2の軸心方向
両端部にかしめ加工を施すことによって、中間筒3と外
筒2とが不離一体に結合されている。
【0006】一方、前記ゴム体4の空間部8には、その
開口部側から図5に示すような仕切板12が嵌合されて
その空間部8の開口縁部に弾接しており、これによって
前記空間部8がゴム体4側の第1の液室13と外筒2側
もしくはダイヤフラム7側の第2の液室14とに仕切ら
れている。
【0007】前記仕切板12は、図5に示すように、所
定の金属板により円弧状で且つ断面略ハット状に曲折形
成されているもので、そのフランジ部15と切欠部16
とを空間部8の開口縁部に弾接させることにより、前記
第1の液室13と第2の液室14とをシールしている。
なお、仕切板12のフランジ部15は、前記ゴム体4と
外筒2との間に圧締されている。
【0008】また、前記ゴム体4の外周面のうち内筒1
をはさんで前記空間部8と反対側には、その円周方向に
沿って略半円状をなす樹脂製のオリフィススリーブ17
がはめ合わされている。そして、このオリフィススリー
ブ17には例えばゴム体4の軸心方向に沿って蛇行する
単一もしくは複数のオリフィス通路18が形成されてお
り、これによって第1の液室13と第2の液室14とが
互いに連通されているとともに、オリフィス通路18を
含む第1,第2の液室13,14には例えば不凍液、シ
リコーンオイル等の非圧縮性の液体が封入されている。
【0009】したがって、前記内筒1と外筒2との間に
その両者を径方向に相対変位させるように例えば図3,
4の上下方向の振動入力が加わると、ゴム体4が弾性変
形する一方で、第1の液室13と第2の液室14との間
でオリフィス通路18を通じて液体が繰り返し流動し、
それに応じてダイヤフラム7が弾性変形することで振動
入力を減衰させることになる。
【0010】なお、前記ゴム体4には内筒1の軸心方向
に貫通する空隙部19が形成されているほか、突起部2
0,21とが一体に形成されており、突起部20と仕切
板12との当接、ならびに突起部21と着座面22との
当接により、内筒1と外筒2(中間筒3)との間におけ
る図3,4の上下方向の過大入力を阻止するようになっ
ている(類似構造が例えば特開昭63−318339号
公報および特開平3−177635号公報に開示されて
いる)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の液
体封入式防振マウントにおいては、前記中間筒3のうち
窓部10を形成することによって残された軸心方向両端
部の内フランジ部11は、ゴム体4が弾性変形した場合
の受圧面として機能することから、この受圧面積の大小
が防振マウントの基本性能の上で大きな意味をもつこと
になる。
【0012】しかしながら、図3,4に示した構造で
は、中間筒3自体がプレス成形法によって形成されたも
のであること、および外筒2との結合部となる外フラン
ジ部9に連続するように内フランジ部11を形成する必
要があることから、内フランジ部11の長さ(外筒2の
軸心方向での長さ)すなわち受圧面積の大きさにおのず
と制約があり、必要十分な受圧面積を確保することがで
きない。その結果、単にゴム体4の耐久性が乏しいばか
りでなく、ゴム体4自体の拡張弾性(拡張ばね作用)が
小さく、そのために振動減衰性能の上で重要なロスファ
クター(損失系数)のレベルを高くすることができず、
防振マウントとしての振動減衰性能の向上に限界があ
る。
【0013】また、前記内フランジ部11の長さすなわ
ちゴム体4に対する受圧面積を大きくすると、防振マウ
ント全体のサイズが大きくなってしまい、小型化に反す
る結果となって好ましくない。
【0014】一方、図3,4に示した防振マウントの中
間筒3はプレス成形法によって形成されたものである
が、これに代えて例えば図6に示すように中間筒23を
鋳造あるいはダイカスト法によって所定形状に形成した
ものも一部で使用されている。しかしながら、鋳造ある
いはダイカスト法によって形成された中間筒23は、ゴ
ム体4に対する必要十分な受圧面積を確保できるもの
の、プレス成形タイプのものに比べて大幅なコストアッ
プを招き、製造コストの面でなおも問題を残している。
【0015】本発明は以上のような従来の課題に着目し
てなされたもので、中間筒の軸心方向両端部の断面形状
を改良することによって、防振マウント全体の大型化や
コストアップを招くことなく、中間筒の軸心方向両端部
でのゴム体に体する受圧面積を大きく確保できるように
した構造を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は内筒および外筒
と、これら内筒と外筒との間に設けられて軸心方向両端
部の外周が前記外筒に接触して結合される中間筒と、前
記内筒と中間筒との間に介装されてこれら両者を相互に
連結するゴム体と、このゴム体と外筒とで囲まれた領域
内に仕切板をもって隔離形成された弾性変形可能な二つ
の液室と、前記外筒と中間筒との間に形成されて前記二
つの液室を相互に連通させるオリフィス通路とを備え、
前記内筒と外筒との径方向の相対変位に基づいて、二つ
の液室に封入された液体をオリフィス通路を介して相互
に流動させるようにした液体封入式防振マウントにおい
て、前記中間筒の軸心方向両端部を互いに対向しつつ内
側に向かって開口する断面コ字状のものとして曲折形成
するとともに、この断面コ字状の両端部と前記仕切板の
端部とを軸心方向で相互にオーバーラップさせたことを
特徴としている。
【0017】
【作用】この構造によると、中間筒の軸心方向両端部の
形状を断面コ字状にしたことにより、中間筒の軸心方向
両端部のゴム体に対する有効接触長さすなわち受圧面積
を大きく確保でき、しかも上記のコ字状断面形状はコス
ト的に有利なブレス成形法で容易に加工することができ
る。
【0018】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す図で、図3,
4に示した従来例と共通する部分には同一符号を付して
ある。
【0019】図1に示すように、ゴム体4に埋設される
かたちで内筒1と外筒2との間に配設された中間筒30
は、その全体形状の上では従来のものと基本的に同一で
あるものの、軸心方向両端部の断面形状がコ字状に形成
されている点で従来のものと異なっている。
【0020】すなわち、前記中間筒30は、円筒状の一
般部30aの軸心方向両端部を外側に折り返すことによ
って、前記外筒2との結合部となる外フランジ部31が
その全周に沿って形成されている一方、前記一般部30
aのうちゴム体4側の空間部8に対応する部分に窓部1
0が開口形成されることによって残されたその一般部3
0aの一部が内フランジ部32としてウェブ33を介し
て前記外フランジ部31に連続しており、結果的に中間
筒30はその軸心方向両端部が外フランジ部31とウェ
ブ33ならびに一般部30aもしくは内フランジ部32
とによって互いに向き合うように断面コ字状に形成され
ているものである。そして、内フランジ部32と仕切板
12側のフランジ部15とについて、中間筒30の軸心
方向で所定量だけ互いにオーバーラップさせてある。
【0021】なお、上記の中間筒30は従来の中間筒3
と同様にプレス成形法によって形成される。
【0022】したがって、本実施例構造によると、中間
筒30の軸心方向両端部において、その中間筒30と外
筒2との結合に必要な外フランジ部31の長さを確保し
ながら、内フランジ部32の長さとしても必要十分な長
さを確保できるようになり、ゴム体4に対する内フラン
ジ部32の受圧面積が従来よりも大きくなる。その上、
内フランジ部32と仕切板12側のフランジ部15とが
互いにオーバーラップしているため、防振マウントの幅
寸法の大型化も招かないで済むことになる。
【0023】その結果、内筒1と外筒2との相対変位に
基づいてゴム体4が圧縮変形した場合に、そのゴム体4
の拡張弾性が従来よりもおよそ1.3倍程度に大きくな
り、ひいてはロスファクターのレベルも高くなる。しか
も、内フランジ部32における大きな受圧面積でゴム体
4の圧縮変形を受けることによって、ゴム体4自体の耐
久性も向上する。
【0024】図2は上記実施例構造と従来構造とについ
て、周波数に依存するロスファクターと動ばね定数の変
化を示したもので、同図から明らかなように本発明にお
ける上記実施例構造の方がロスファクターおよび動ばね
定数ともに高くなる。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、内筒と外
筒との間に設けられる中間筒の軸心方向両端部を断面コ
字状に曲折形成したことにより、中間筒をプレス成形法
で形成することを前提とした上で、防振マウントそのも
のの大型化を招くことなくゴム体に対する中間筒の受圧
面積を大きく確保できることから、ゴム体の拡張弾性が
高くなるとともに耐久性が向上し、振動減衰特性の上で
重要なロスファクターおよび動ばね定数がともに高くな
って防振マウントとしての振動減衰性能が向上する。
【0026】また、中間筒を鋳造あるいはダイカスト法
で形成した場合のようにコストアップを招くこともな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全断面説明図。
【図2】ロスファクターと動ばね定数の変化を示す特性
説明図。
【図3】従来の液体封入式防振マウントの一例を示す断
面説明図。
【図4】図3のA−A線に沿う断面説明図。
【図5】図3の要部の分解斜視図。
【図6】従来の液体封入式防振マウントの他の例を示す
断面説明図。
【符号の説明】
1…内筒 2…外筒 3…中間筒 4…ゴム体 7…ダイヤフラム 12…仕切板 13…第1の液室 14…第2の液室 18…オリフィス通路 30…中間筒 31…外フランジ部 32…内フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 13/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒および外筒と、これら内筒と外筒と
    の間に設けられて軸心方向両端部の外周が前記外筒に接
    触して結合される中間筒と、前記内筒と中間筒との間に
    介装されてこれら両者を相互に連結するゴム体と、この
    ゴム体と外筒とで囲まれた領域内に仕切板をもって隔離
    形成された弾性変形可能な二つの液室と、前記外筒と中
    間筒との間に形成されて前記二つの液室を相互に連通さ
    せるオリフィス通路とを備えてなり、 前記内筒と外筒との径方向の相対変位に基づいて、二つ
    の液室に封入された液体をオリフィス通路を介して相互
    に流動させるようにした液体封入式防振マウントにおい
    て、 前記中間筒の軸心方向両端部を互いに対向しつつ内側に
    向かって開口する断面コ字状のものとして曲折形成する
    とともに、 この断面コ字状の両端部と前記仕切板の端部とを軸心方
    向で相互にオーバーラップさせた ことを特徴とする液体
    封入式防振マウント。
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