JP3296839B2 - ヘッド分離型ビデオカメラにおけるケーブル長位相遅延補償方式 - Google Patents

ヘッド分離型ビデオカメラにおけるケーブル長位相遅延補償方式

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JP3296839B2
JP3296839B2 JP30125491A JP30125491A JP3296839B2 JP 3296839 B2 JP3296839 B2 JP 3296839B2 JP 30125491 A JP30125491 A JP 30125491A JP 30125491 A JP30125491 A JP 30125491A JP 3296839 B2 JP3296839 B2 JP 3296839B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ヘッド分離型ビデオ
カメラにおけるケーブル長による位相の遅延を補償する
方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビデオカメラには種々のタイプの
ものが知られているが、その中で撮像素子を備えたカメ
ラヘッドと信号処理回路を備えたカメラ制御ユニット
(以下、CCUと略称する)とを分離し、ケーブルで両
者を接続するようにしたヘッド分離型ビデオカメラがあ
る。かかるヘッド分離型ビデオカメラでは、種々の長さ
のケーブルを用いてカメラヘッドとCCUとを接続する
場合があり、その場合ケーブル長が変わっても、CCU
側では位相が変わらないようにして撮像信号をサンプル
ホールドし、信号処理を行うようにしている。
【0003】図4は、従来のヘッド分離型ビデオカメラ
におけるケーブル長位相遅延補償方式を示すブロック構
成図である。図において、101 はカメラヘッドで、撮像
素子102 と分周器103 とを備えている。111 はCCU
で、撮像素子102 からケーブル121 を介して伝送される
撮像信号をサンプルホールドするサンプルホールド回路
112 ,信号処理回路113 ,分周器114 ,位相比較器115
,電圧制御発振器116 ,117 及び位相比較器118 を備
えており、位相比較器115 には、カメラヘッド101の分
周器103からの1水平期間駆動パルス(以下、1Hパル
スと略称する)HDとCCU111 の分周器114 からの1
HパルスHDが入力されて、位相が比較されるようにな
っており、またCCU側の電圧制御発振器116 からのメ
インクロックMCLKはカメラヘッド101 の撮像素子10
2 及び分周器103 に加えられるようになっている。なお
119 は外部同期信号入力端子である。
【0004】この構成のケーブル長位相遅延補償方式
は、上記のように位相比較器115 と電圧制御発振器116
をCCU111 側に配置し、電圧制御発振器116 からのメ
インクロックMCLKをCCU111側からカメラヘッド1
01 の分周器103 へ送出し、それによって分周された1
HパルスHDをCCU111 側の位相比較器115 に送っ
て、同期をかけるようにしている。
【0005】図5は、従来の他のケーブル長位相遅延補
償方式を示すブロック構成図である。この方式は、カメ
ラヘッド101 に分周器103 ,電圧制御発振器104 ,位相
比較器105 を配置し、CCU111側にも同じく分周器120
,電圧制御発振器116 ,位相比較器115 を配置し、そ
れぞれの分周器103, 120からの1HパルスHDを、それ
ぞれの位相比較器105, 115へ入力して、同期をかけるよ
うにしたものである。
【0006】図6は、従来の更に他のケーブル長位相遅
延補償方式を示すブロック構成図である。この方式は、
カメラヘッド101 に分周器103 と水晶発振器106 とを配
置し、CCU111 側には位相比較器115 と電圧制御発振
器117 を配置して、カメラヘッド101 の分周器103 から
CCU111 側の位相比較器115 に1HパルスHDを送る
だけで、同期をかけるようにしたものである。
【0007】図7は、従来の更に他のケーブル長位相遅
延補償方式を示すブロック構成図である。この方式は、
カメラヘッド101 には分周器103 を配置し、CCU111
側には電圧制御発振器117 を配置し、電圧制御発振器11
7 からのメインクロックMCLKをCCU111 とカメラ
ヘッド101 間を往復させることにより、ケーブル長によ
る位相遅れ補償を行うようにしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4に示し
た従来のケーブル長位相遅延補償方式では、CCU側よ
りカメラヘッド101 に対して高い周波数のメインクロッ
クMCLKを送出しており、撮像素子102 とCCU側の
サンプルホールド回路112 とを結ぶ信号線SIGに、不
要輻射によりメインクロックMCLKの成分がノイズと
して乗ってしまうおそれがあり、これにより映像期間内
で位相が変化するので、またノイズの原因となるなどの
問題点がある。
【0009】図5に示した従来の方式では、CCU111
側からカメラヘッド101 側へのメインクロックMCLK
の送出はないので、その成分がノイズとして信号線SI
Gに乗るおそれはないが、位相比較器,電圧制御発振器
及び分周器を余分に必要とするという問題点がある。
【0010】図6に示した従来の方式は、図5に示した
ものに比べ構成が簡単で、メインクロックMCLKの影
響がないものであるが、CCU側で他のCCUと同期を
とるための外部周期がかけられないという問題点があ
る。
【0011】また図7に示した従来の方式は、位相比較
器を不要とした極めて簡単な構成ではあるが、図4に示
したものと同様にCCU側よりカメラヘッド側へメイン
クロックMCLKを送出させており、信号線SIGにメ
インクロックMCLKの成分がノイズとして乗ってしま
うおそれがある。
【0012】本発明は、従来のケーブル長位相遅延補償
方式における上記問題点を解消するためになされたもの
で、簡単な回路構成で、低いノイズで高精度の位相遅延
補償が可能なヘッド分離型ビデオカメラにおけるケーブ
ル長位相遅延補償方式を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】上記問題点を解
決するため、本発明は、撮像素子を備えたカメラヘッド
と、信号処理回路を備えたCCUとを、ケーブルで接続
してなるヘッド分離型ビデオカメラにおけるケーブル長
位相遅延補償方式において、カメラヘッドに発振器,分
周器及び位相比較器を配置し、CCUに発振器と分周器
を配置し、カメラヘッド側の分周器より出力させたメイ
ンクロック周波数より低い周波数で1Hパルスの周期に
同期したパルスを、カメラヘッドとCCU間を往復させ
て位相比較器に入力させ、同じくCCU側の分周器より
出力させたメインクロック周波数より低い周波数で1H
パルスの周期に同期したパルスを位相比較器に入力さ
せ、位相を比較して同期をとり、ケーブル長による位相
遅延を補償するものである。
【0014】このように構成した位相遅延補償方式にお
いては、余分な位相比較器,電圧制御発振器及び分周器
を必要とせず、簡単な回路構成で、しかもカメラヘッド
とCCU間にメインクロックの送受が行われないので、
ノイズを信号線に乗せるおそれがなく、高精度で低ノイ
ズのケーブル長位相遅延の補償を行うことができる。
【0015】
【実施例】次に実施例について説明する。図1は、本発
明に係るヘッド分離型ビデオカメラにおけるケーブル長
位相遅延補償方式の一実施例を説明するためのブロック
構成図である。図において、1はカメラヘッドで、撮像
素子2,分周器3,電圧制御発振器4,位相比較器5を
備えている。11はCCUで、撮像素子2からケーブル21
を介して伝送される撮像信号をサンプルホールドするサ
ンプルホールド回路12,サンプルホールドされた撮像信
号を処理するための信号処理回路13,分周器14,電圧制
御発振器15及び位相比較器16を備えている。
【0016】そしてカメラヘッド1の電圧制御発振器4
からのメインクロックは撮像素子2及び分周器3に入力
され、分周器3の分周出力は撮像素子2に印加されるよ
うになっている。また分周器3で分周された1Hパルス
HDは、ケーブル21を介してカメラヘッド1とCCU11
間で往復させ位相比較器5に入力させるようにし、また
CCU側の分周器14で分周された1HパルスHDもケー
ブル21を介して位相比較器5に入力するように構成され
ている。
【0017】またCCU側では、電圧制御発振器15から
のメインクロックは分周器14とサンプルホールド回路12
に入力され、分周器14の分周出力は信号処理回路13に入
力され、更に外部同期信号の入力される位相比較器16に
入力され、位相比較器16の出力で電圧制御発振器15を制
御するようになっている。
【0018】次に、この実施例の動作について説明す
る。まずケーブル21により遅延する時間をt秒とする。
図2に示すように、カメラヘッド1の分周器3から分周
出力された1HパルスをHD1とすると、このパルスH
D1がCCU11に到達したときはt秒遅延し、HD1+t
となる。この遅延したパルスHD1+tを再びカメラヘッ
ド1に送ると、更にt秒遅延しHD1+2t となり、位相
比較器5に入力される。一方、CCU11の分周器14から
分周出力された1HパルスをHD2とすると、このパル
スHD2がカメラヘッド側に到達した時は、t秒遅延し
てHD2+tとなり、位相比較器5に入力される。
【0019】ここで、位相比較器5により、カメラヘッ
ド側のパルスHD1の位相は、HD2+tに合わせられ、
HD1+2t =HD2+tとなる。よって、 HD1+t=HD2 ・・・・・(1) となる。
【0020】また撮像素子2からの撮像信号をSIGと
すると、この撮像信号SIGがCCU11に到達した時は
SIG+tとなる。ここでSIG+tとHD1+tはケーブル
長に関係なく同期がかかっており、したがって式(1)
よりSIG+tとHD2とは、ケーブル長に関係なく同期
がかかっていることになる。撮像信号SIG及び分周器
3,14からの1HパルスHD1,HD2並びにそれらの
遅延信号のタイミングを図3のタイミングチャートに示
す。
【0021】以上述べたように、ケーブル長による位相
遅延は補償され、カメラヘッド1からの撮像信号を、C
CU側の電圧制御発振器15のメインクロックでサンプル
ホールドすることができる。またこの方式においては、
CCU側で外部同期がかけられる。
【0022】
【発明の効果】以上実施例に基づいて説明したように、
本発明によれば、カメラヘッドとCCU間にメインクロ
ックの送受が行われないので、ノイズを信号線に乗せる
おそれがなく、簡単な構成で低ノイズのケーブル長位相
遅延補償方式を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヘッド分離型ビデオカメラにおけ
るケーブル長位相遅延補償方式の実施例を説明するため
のブロック構成図である。
【図2】図1に示した実施例の動作を説明するための説
明図である。
【図3】図1に示した実施例の動作を説明するための信
号波形のタイミングチャートである。
【図4】従来のケーブル長位相遅延補償方式の構成例を
示すブロック構成図である。
【図5】従来のケーブル長位相遅延補償方式の他の構成
例を示すブロック構成図である。
【図6】従来のケーブル長位相遅延補償方式の更に他の
構成例を示すブロック構成図である。
【図7】従来のケーブル長位相遅延補償方式の更に他の
構成例を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
1 カメラヘッド 2 撮像素子 3 分周器 4 電圧制御発振器 5 位相比較器 11 CCU 12 サンプルホールド回路 13 信号処理回路 14 分周器 15 電圧制御発振器 16 位相比較器 21 ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/232 H04N 5/335

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像素子を備えたカメラヘッドと、信号
    処理回路を備えたカメラ制御ユニットとを、ケーブルで
    接続してなるヘッド分離型ビデオカメラにおけるケーブ
    ル長位相遅延補償方式において、カメラヘッドに発振
    器,分周器及び位相比較器を配置し、カメラ制御ユニッ
    トに発振器と分周器を配置し、カメラヘッド側の分周器
    より出力させたメインクロック周波数より低い周波数で
    1水平期間駆動パルスの周期に同期したパルスを、カメ
    ラヘッドとカメラ制御ユニット間を往復させて位相比較
    器に入力させ、同じくカメラ制御ユニット側の分周器よ
    り出力させたメインクロック周波数より低い周波数で1
    水平期間駆動パルスの周期に同期したパルスを位相比較
    器に入力させ、位相を比較して同期をとり、ケーブル長
    による位相の遅延を補償するようにしたケーブル長位相
    遅延補償方式。
JP30125491A 1991-10-22 1991-10-22 ヘッド分離型ビデオカメラにおけるケーブル長位相遅延補償方式 Expired - Lifetime JP3296839B2 (ja)

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