JP3294638B2 - 電動機の固定子鉄心の製造方法 - Google Patents

電動機の固定子鉄心の製造方法

Info

Publication number
JP3294638B2
JP3294638B2 JP19772492A JP19772492A JP3294638B2 JP 3294638 B2 JP3294638 B2 JP 3294638B2 JP 19772492 A JP19772492 A JP 19772492A JP 19772492 A JP19772492 A JP 19772492A JP 3294638 B2 JP3294638 B2 JP 3294638B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
yoke
magnetic pole
piece
stator core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19772492A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0622508A (ja
Inventor
太一郎 岡田
正見 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Electric Co Ltd
Original Assignee
Aichi Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aichi Electric Co Ltd filed Critical Aichi Electric Co Ltd
Priority to JP19772492A priority Critical patent/JP3294638B2/ja
Publication of JPH0622508A publication Critical patent/JPH0622508A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3294638B2 publication Critical patent/JP3294638B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K2201/00Specific aspects not provided for in the other groups of this subclass relating to the magnetic circuits
    • H02K2201/09Magnetic cores comprising laminations characterised by being fastened by caulking

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファンヒーターや換気
扇等に使用される小形電動機の固定子鉄心の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、小形電動機の量産化に際しては、
例えば、固定子鉄心の製造時における絶縁処理や固定子
鉄心へのコイル導体の巻回等、固定子鉄心の製造工程に
おける一連の作業の円滑化をはかることが強く求められ
ている。
【0003】従来におけるこの種電動機の固定子鉄心の
製造方法は、図17で示すように、ヨーク片1と磁極片
2とを一体に打ち抜いたけい素鋼板からなる鉄心素板3
を所要枚数積層・固定することにより、固定子鉄心4の
製造を行っていた。そして、前記固定子鉄心4への図示
しないコイルの巻回に当っては、ヨーク片1と磁極片2
とが一体に形成され、かつ、磁極片2が固定子鉄心4の
中心方向に突出するように形成されているので、この固
定子鉄心4における前記巻線方式は必然的にインサート
方式とならざるを得ない。従って、磁極片2に巻装した
コイル部分の外周長が長くなり、これが固定子鉄心4の
両端面より外方に余分にはみ出ることとなるため、コイ
ル巻回後に前記余分なはみ出し部分の成形加工を行う必
要があった。
【0004】前記の問題を解決するために、最近では、
例えば、図14ないし図16で示すように、リング状の
ヨーク片5aを所定枚数積層したヨーク部鉄心5と、前
記ヨーク部鉄心5と同心状に形成した歯部鉄心支持リン
グ6と、前記支持リング6に先端を取外し自在に接合し
た磁極片7aを所定枚数積層してなる歯部鉄心7と、更
に、前記歯部鉄心7のスロット10に図示しないコイル
を巻装した後、この歯部鉄心7の他端を前記ヨーク部鉄
心5の嵌合孔5bに圧入嵌合し、この後、歯部鉄心支持
リング6を歯部鉄心7から除去して固定子鉄心8を構成
していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記に示すような従来
の構成では、ヨーク部鉄心と歯部鉄心とを図示しないけ
い素鋼帯を用いてプレス加工により打抜き、これらを、
前記けい素鋼帯の打抜き工程において、ヨーク片と磁極
片とに同時に形成される公知の半抜き突起部9を利用
し、前記ヨーク片と磁極片が個々にバラバラにならない
よう積層・固定してヨーク部鉄心と歯部鉄心とをそれぞ
れ形成し、前記歯部鉄心は、図15で示すように、ヨー
ク部鉄心と同心状に設けた歯部鉄心支持リングに放射状
に配設し、この状態で、各歯部鉄心間のスロットにコイ
ルを巻装していたため、即ち、個別に積層して形成した
複数の歯部鉄心をコイルの巻回の都度、支持リングを用
いて放射状に配設していたので、固定子鉄心の製造に
は、手間と時間がかかり、これが固定子鉄心の量産化を
阻む大きな要因となっていた。
【0006】又、前記固定子鉄心の製造に際しては、個
々の固定子鉄心を製造する毎に歯部鉄心支持リングを必
要とするため、固定子鉄心の製造原価を高くすることは
もとより、固定子鉄心の径寸法が異なれば、それに対応
した支持リングを事前に準備しなければならず、その管
理、保管等にも注意を要したり、手間がかかるという問
題があった。更に、固定子鉄心の製造後は、コイルに通
電を行うことによって発生する磁束が、前記歯部鉄心を
相互に繋げている歯部鉄心支持リングを伝って漏洩し、
これが電動機の振動や異常音発生の要因となる結果、前
記支持リングを固定子鉄心の製造後必ず除去しなければ
ならいので、これも、固定子鉄心の量産化を阻害し製造
工程の簡素化、円滑化を図ることのできない問題であっ
た。
【0007】本発明は、前記の種々の問題点を解決する
もので、歯部鉄心の相互を繋げている橋絡部が存在して
いても、これに妨げられることなく電動機の特性を維持
し、かつ、固定子鉄心の積層・固定,コイル巻き作業等
の一連の製造工程の円滑化を図ることにより、効率がよ
く、しかも、信頼性の高い電動機を得るための固定子鉄
心の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するために、ヨーク片と磁極片とが、互いに取り外
し自在に接合されている状態で、前記ヨーク片と磁極片
とを所定枚数積層し、かつ、かしめ用突起により固定し
てヨーク部鉄心と所定数の歯部鉄心を備えた磁極鉄心と
からなる鉄心素体を形成する工程と、前記鉄心素体の回
転子挿入孔側の歯部鉄心間の隙間を閉鎖的に橋絡し、か
つ、この橋絡部も含めて磁極鉄心の全周を合成樹脂によ
りモールド成形をして樹脂絶縁層を備えた絶縁処理部を
形成する工程と、前記絶縁処理部を設けた磁極鉄心をヨ
ーク部鉄心から分離する工程と、前記磁極鉄心の各歯部
鉄心間に存在するスロットにコイル導体を巻回してコイ
ルを形成する工程と、前記コイルを巻装した磁極鉄心の
ヨーク部鉄心と接合する端面側に開口しているスロット
開口部に該開口部を被覆する絶縁部材を挿入する工程
と、前記コイルを巻装し、かつ、スロット開口部材に絶
縁部材を備えた磁極鉄心を再度ヨーク部鉄心に圧入嵌合
する工程とによって、固定子鉄心を形成するようにした
ので、その作用は次に示すとおりである。
【0009】
【作用】前記のように、本発明においては、ヨーク片と
磁極片とを打抜く工程において、磁極片をヨーク片に接
合させた状態でヨーク片を打抜き、両部材を分離させる
ことなく、接合状態下で前層のヨーク片、磁極片に、絡
みかしめ用の突起を互いにかみ合せて積層固定するよう
になっているので、磁極鉄心を合成樹脂により絶縁処理
するまで間、磁極鉄心を形成する歯部鉄心はその積層状
態を維持してヨーク部鉄心に確実に保持させることがで
きる。
【0010】又、前記歯部鉄心は、ヨーク部鉄心から分
離する前に、隣接する歯部鉄心間の隙間を閉鎖的に橋絡
した状態で、絶縁処理を施して磁極鉄心が形成されてい
るので、前記歯部鉄心は個々に分離することなく絶縁処
理部の樹脂絶縁層にて円形状に連接されているため、各
スロットのコイル巻回作業を円滑・良好に行うことがで
きる。しかも、前記絶縁処理部は合成樹脂によって形成
してあるので、橋絡部の存在によって磁束の洩れが無く
なり、高性能の電動機の組立が可能となる。
【0011】更に、磁極鉄心は合成樹脂による絶縁処理
を形成することにより、コイル導体巻回時における絶縁
材料が不要になるとともに、固定子鉄心の組立後回転子
挿入孔側に位置する歯部鉄心間の隙間を橋絡している絶
縁処理部材を除去する必要がない等、固定子鉄心の積層
・固定から絶縁処理、コイル巻き作業等の一連の製造工
程の円滑化を図ることができ、固定子鉄心の生産性を著
しく向上させることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図13に
より説明する。図1において、11はヨーク部鉄心12
に、所定数の歯部鉄心13の一方端を圧入嵌合して磁極
鉄心14を備えた固定子鉄心素体を示す。次に前記固定
子鉄心素体11の製造工程を図7,図8に示すステップ
AないしEによって説明する。
【0013】図7,図8に示すステップAないしEは、
単一の順送り金型(図示せず)において、けい素鋼帯X
を1ステップ毎に順送りすることにより、前記けい素鋼
帯Xからヨーク部鉄心12を構成する円筒状のヨーク片
a及び磁極鉄心14を構成する所要数(本例では16
個)の歯部鉄心13を形成するための磁極片bをそれぞ
れ打抜く工程を示すものである。
【0014】前記けい素鋼帯Xの打抜きに際し、ステッ
プAにおいては、磁極片b間の空所(スロット)に相当
する部位sを最初にけい素鋼帯Xから打抜く。つづい
て、ステップBにおいては、ヨーク片aと磁極片bとに
相当する位置で、けい素鋼帯Xにそれぞれ絡みかしめ用
の突起d,eを設ける。これら突起d,eは図9に拡大
して示すように、その突出長をけい素鋼帯Xの板厚以下
で形成するとともに、前記突起d,eが突出する反対側
のけい素鋼帯Xの端面上には、例えば、断面台形状とな
した凹陥部fが必然的に形成され、ヨーク片a,磁極片
bを積層したとき、隣接するヨーク及び磁極の各部片同
志の突起d,eと前記凹陥部fとが絡み合うように設け
てある。
【0015】次にステップCにおいては、ヨーク片a
(固定子鉄心)の内径寸法に相当する径寸法でけい素鋼
帯Xを打抜くことにより、空間部g(この空間部gは図
示しない回転子の挿入孔となる)を形成するものであ
る。つづいて、ステップDにおいては、磁極鉄心14を
構成する所要数の歯部鉄心13を形成するための磁極片
bをそれぞれ打抜く工程を示すもので、本例では図2で
示すように16個の磁極片bを同時に打抜くことになる
が、一旦打抜かれた各磁極片bは、そのまま積層される
ことなく、けい素鋼帯Xの打抜き場所において、前記け
い素鋼帯Xと再接合できるようになっている。
【0016】図10において、前記磁極片bを打抜き、
これを打抜き場所で再接合するための磁極片再接合装置
15の概略構造を説明する。この装置15は、前記ステ
ップDに設置されておりその構造は図10で示すよう
に、ポンチホルダ16とダイホルダ17とからなり、ポ
ンチホルダ16は磁極片b打抜き用の金型を具備したポ
ンチ18を中央に配置し、このポンチ18の周縁側に
は、切断材料をその打抜き時において揺動不能に押圧す
る押えリング19を一体的に付設して図示しない駆動源
により昇降できるように構成されており、又、ダイホル
ダ17は前記ポンチ18と相対向して対向板20を、ダ
イス21内にばね部材22を介して上下動可能に収容し
て構成されている。そして、ステップDにおいて、けい
素鋼帯Xから磁極片bをポンチ18により打抜くと、磁
極片bはポンチ18に押圧された状態で対向板20上に
一旦乗載される。この際、前記対向板20はばね部材2
2により支持されているので、ポンチ18の降下により
図10の2点鎖線の位置まで下降し、又、この時点でけ
い素鋼帯Xはダイス21上に押えリング19によって押
圧保持されているので、揺動することはない。
【0017】前記の状態で、ポンチ18が上昇(原位置
への復帰)を開始すると、ダイス21内の対向板20も
ばね部材22の付勢力により、前記ポンチ18の動作に
追随してダイス21内を上動する。従って、前記打抜か
れた磁極片bは、それぞれポンチ18と対向板20とに
より挟持されて、前記けい素鋼帯Xの位置まで揺動する
ことなく上動する。この場合、磁極片bを打抜いた前記
けい素鋼帯Xは、可動体16の押えリング19による押
圧状態がポンチ18の上昇によって解消されるが、けい
素鋼帯X自体は、1ステップづつ金型内を順送りするた
めの図示しない鋼帯送り出し装置により揺動しないよう
に保持されている結果、前記打抜かれた磁極片bは、対
向板20の上動により、図8で示すステップDにおい
て、けい素鋼帯Xの抜孔hに容易に再接合することが可
能となる。
【0018】前記ステップDにおいて、打抜いた磁極片
bをけい素鋼帯Xの抜孔hに再接合した後、けい素鋼帯
Xを最後のステップEに磁極片bを接合した状態で順送
りを行い、このステップEでヨーク片aをけい素鋼帯X
から打抜く。ステップEではヨーク片aの打抜きだけで
あるが、けい素鋼帯Xには磁極片bが事前に接合されて
いる関係上、ヨーク片aの打抜きは前記磁極片bを図示
しない打抜き用金型の打抜き刃部の内側、即ち、ヨーク
片aは磁極片bを接合している抜孔hの外側を打抜くこ
とになり、この結果、磁極片bを前記打抜き用金型に保
持させた状態でヨーク片aの打抜きを行うため、ヨーク
片aの打抜き時に磁極片bが抜孔hから離脱するのを確
実に防ぐことができる。
【0019】そして、前記けい素鋼帯Xより打抜きした
ヨーク片aは、前記磁極片bを接合した状態で図11で
示すように、ステップEに付設した鉄心素板kの収容枠
体23内に上,下動可能に収容した図示しないシリンダ
ー等の駆動源で作動する昇降テーブル24上に乗載され
る。この昇降テーブル24は前記鉄心素板kの打抜き開
始時、これを収容する枠体23内の最上端に位置してい
る。又、昇降テーブル24を収容した枠体23は、ステ
ップEの図示しない打抜き用金型の真下に間隔をほとん
どあけることなく設置されている。即ち、けい素鋼帯X
からヨーク片aを打抜いたとき、該ヨーク片aが昇降テ
ーブル24に乗載されたとき、その衝撃で磁極片bが抜
孔hから離脱しない程度の間隔を保って設置されてい
る。更に、前記収容枠体23の内周面は、その上部開口
端の径寸法が下部開口端の径寸法よりやや大きくなるよ
うテーパー状に形成されており、かつ、下部開口端の径
寸法はヨーク片aの外径寸法よりやや(約1mm以内)
大きい寸法で開口されている。
【0020】従って、ステップEで打抜いた磁極片bを
接合したヨーク片aは、図11,図12で示すように、
順次昇降テーブル24上に乗載され、かつ、積層される
につれて、ヨーク片aと磁極片bとに形成した絡みかし
め用の突起d,eと凹陥部fを介して隣接するヨーク片
aと磁極片bとに互いに接合した状態で順次仮固定され
る。即ち、磁極片bを接合して打抜かれたヨーク片a
は、既に打抜かれて昇降テーブル24に積重ねられてい
るヨーク片aの上に次のヨーク片aが順次積重なる際、
前記ヨーク片a,磁極片bに設けた絡みかしめ用の突起
d,eが、前の(下側で隣接する)ヨーク片a,磁極片
bの凹陥部fに嵌合することにより、仮固定された状態
で隣接(積層方向)するヨーク片a,磁極片bに順次一
体となって積層されて鉄心素板kを形成する。そして、
積層枚数が増加するにつれて昇降テーブル24は、最上
層のヨーク片aと打抜き前のけい素鋼帯Xとの間隔を最
良に維持しながら、図12で示すように順次下降する。
この下降に際して収容枠体23の内周面は下部開口端側
が上部開口端側に比べて微少ではあるが径小(テーパー
状)となっているため、打抜き枚数が増えるに従って、
絡みかしめ用の突起d,eと凹陥部fとの嵌合が、ずれ
を生じることもなく良好に行い得るので、隣接するヨー
ク片a及び磁極片b同志がばらけるのを確実に防ぐこと
ができる。
【0021】そして、ステップEにてヨーク片aの打抜
きが所定枚数行われて電動機1台分の鉄心素体25が積
層されると、図13で示すように、昇降テーブル24
は、収容枠体23の下部に設置した搬送コンベア26と
同一高さ位置まで下降し、前記鉄心素体25を収容枠体
23から引き出す。この後、鉄心素体25はシリンダ等
にて駆動する押動体27により搬送コンベア26上に送
り出され、絡みかしめ用の突起d,eを凹陥部fに正常
に嵌合させるプレス装置(図示せず)のところまで搬送
し、前記プレス装置にて図9で示すように、絡みかしめ
用の突起d,eを凹陥部fに固く嵌合することにより、
図2に示すように、ヨーク部鉄心12と、該ヨーク部鉄
心12に所定数の歯部鉄心13の一方端を接合させて形
成した磁極鉄心14とからなる固定子鉄心素体11を構
成するものである。
【0022】次に、前記けい素鋼帯Xの打抜き工程にて
設けた鉄心素体25を構成するヨーク部鉄心12と磁極
鉄心14のうち、磁極鉄心14のみを図2に示す鉄心素
体25の状態で合成樹脂を用いて絶縁処理を施す。この
絶縁処理は、例えば、ヨーク部鉄心12に離型剤を塗布
して合成樹脂の付着を防ぐか、あるいは、ヨーク部鉄心
12のみを金型内において合成樹脂が付着しないように
被覆し、磁極鉄心14を合成樹脂によってモールド成形
を行う。前記磁極鉄心14に絶縁処理を行うのは、磁極
鉄心14をヨーク部鉄心12から分離したとき、各歯部
鉄心13のヨーク部鉄心12に対する同心配置が崩れた
り、バラバラになって歯部鉄心13の再接合や、各歯部
鉄心13間のスロット28にコイル導体を巻回すること
ができなくなるのを防ぐために他ならない。
【0023】前記のように、鉄心素体25を図示しない
金型に入れて磁極鉄心14のみに合成樹脂を用いてモー
ルド成形を行い、例えば、図1で示すように、鉄心素体
25の磁極鉄心14のみにその全域にわたり樹脂絶縁層
29を形成させる。この樹脂絶縁層29を備えた鉄心素
体25はモールド成形後図3で示すように、ヨーク部鉄
心12から磁極鉄心14を抜き取る。この場合、ヨーク
部鉄心12には樹脂が付着していないので、磁極鉄心1
4は容易に抜き取ることができる。即ち、歯部鉄心13
を抜孔hから抜き取りヨーク部鉄心12との接合部を解
除するものである。ヨーク部鉄心12から歯部鉄心13
を抜き取った場合、前記歯部鉄心13は図4で示すよう
に、ヨーク部鉄心12と接合する接合部iと反対側の図
6で示す回転子R側の端部jが、隣接する鉄心間の狭隘
な隙間P(図1参照)が樹脂絶縁層29により閉鎖さ
れ、かつ、連続的に橋絡接続して各歯部鉄心13を連結
保持しているので、前記ヨーク部鉄心12から磁極鉄心
14を抜き取っても、これを構成する各歯部鉄心13
は、バラバラになることなく樹脂絶縁層29にてその配
置状態を的確に維持して抜き取ることができるものであ
る。
【0024】磁極鉄心14をヨーク部鉄心12から抜き
取った後は、この磁極鉄心14を図示しない巻線機にセ
ットし、図5で示すように、各歯部鉄心13間のスロッ
ト28にコイル導体を巻回して磁極鉄心14にコイル3
0を巻装するものである。この場合、磁極鉄心14はヨ
ーク部鉄心12との接合部i側が開口されているととも
に、該接合部iを除く全域が樹脂絶縁層29にて被覆さ
れているので、スロット絶縁等の絶縁物を用いることな
く良好にコイル30の巻回が行える。前記のようにして
コイル30の巻装が終了したら、図6で示すように、磁
極鉄心14の接合部i側の開口部を絶縁部材mで閉鎖し
た後、磁極鉄心14をリング状のヨーク部鉄心12に、
その抜孔hを利用して圧入嵌合することにより、ヨーク
部鉄心12とコイル30を巻装した磁極鉄心14とから
なる固定子鉄心31の組立を完了するものである。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電動機固
定子鉄心の製造方法によれば、ヨーク部鉄心と磁極鉄心
とを接合した状態で、前記磁極鉄心は、そのヨーク部鉄
心との接合部を除く全域を合成樹脂により、モールド成
形を行って絶縁処理が施されているので、この絶縁処理
を行った後、磁極鉄心をヨーク部鉄心との接合を解いて
も、前記磁極鉄心はこれを構成する各歯部鉄心の一方の
端部(即ち、ヨーク部鉄心と接合しない回転子挿入孔側
の空間に位置する端部)が、隣接する鉄心間の狭隘な隙
間を橋絡する樹脂絶縁層にて連続的に接続されているた
め、磁極鉄心はヨーク部鉄心から分離しても歯部鉄心が
バラバラになることが全くないので、磁極鉄心のコイル
巻作業が円滑・良好に行えるとともに、歯部鉄心間の隙
間を接続する部材が合成樹脂にて形成してあるため、歯
部鉄心間に磁束が漏洩することも全くなく、高性能の電
動機の提供が可能となる。しかも、固定子鉄心の組立
後、前記歯部鉄心間の隙間を橋絡する樹脂絶縁層を除去
する必要も全くないので、固定子鉄心の製造工程の能率
上向と自動化を容易に図ることができる。
【0026】又、本発明においては、ヨーク部鉄心を構
成するヨーク片の打抜きに際しては、既に打抜かれてい
る歯部鉄心の磁極片を、ヨーク片の抜孔に再接合する手
段を用いてヨーク片の打抜きを行うようになっているの
で、先に打抜いた磁極片をヨーク片の打抜きに際して別
に保管したり、ヨーク片の打抜き後、ヨーク片に磁極片
を再結合するといった手間がすべて解消でき、分割形の
固定子鉄心におけるヨーク片と磁極片の取扱いが簡易に
行える。
【0027】その上、ヨーク片の打抜き後、該ヨーク片
と磁極片は個々に接合された状態で、前層のヨーク片、
磁極片とは絡みかしめ用の突起により、順次固定を行い
ながら積層・固定するようになっているため、ヨーク片
と磁極片とからなる打抜き鋼板の積層・固定作業の自動
化が図れる等、この種の固定子鉄心の製造工程を部分的
に簡略化して自動化を促進し、信頼性の高い固定子鉄心
の生産性向上を図ることができるという効果を発揮す
る。更に、前記磁極鉄心はその全域を合成樹脂によりモ
ールド成形して絶縁処理部を形成するようにしたので、
コイル導体巻回時における絶縁材料が不要になるととも
に、固定子鉄心の組立後回転子挿入孔側に位置する歯部
鉄心間の隙間を橋絡している絶縁処理部材を除去する必
要がない等、固定子鉄心の積層・固定から絶縁処理、コ
イル巻き作業等、一連の製造工程における作業の円滑化
を良好に図ることができ、固定子鉄心の生産性を著しく
向上させることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により製造した固定子鉄心の
平面図である。
【図2】本発明の製造方法において、固定子鉄心の製造
途中に形成される固定子鉄心素体を示す平面図である。
【図3】ヨーク部鉄心と磁極鉄心とを分解して示す斜視
図である。
【図4】磁極鉄心に絶縁処理を施した状態を示す平面図
である。
【図5】絶縁処理を施した磁極鉄心にコイルを巻装した
状態を示す平面図である。
【図6】固定子鉄心の要部を拡大して示す平面図であ
る。
【図7】けい素鋼帯の各ステップ(A)ないし(C)に
おける打抜き状態を示す平面図である。
【図8】同じく各ステップ(D),(E)における打抜
き状態を示す平面図である。
【図9】絡みかしめ用の突起を示す拡大断面図である。
【図10】磁極片を再接合する装置を概略的に示す縦断
面図である。
【図11】ヨーク片と磁極片を仮固定する装置の説明図
である。
【図12】同じく仮固定の途中を説明する図である。
【図13】仮固定した鉄心素体を搬送する場合の説明図
である。
【図14】従来の固定子鉄心の打抜き状態を示す平面図
である。
【図15】同じく磁極片の平面図である。
【図16】同じくヨーク片の平面図である。
【図17】従来の電動機に使用する固定子鉄心の斜視図
である。
【符号の説明】
11 固定子鉄心素体 12 ヨーク部鉄心 13 歯部鉄心 14 磁極鉄心 15 再接合装置 18 ポンチ 20 対向板 25 鉄心素体 29 樹脂絶縁層 30 コイル 31 固定子鉄心 a ヨーク片 b 磁極片 d 絡みかしめ用の突起 e 絡みかしめ用の突起 f 凹陥部 h 抜孔 i 接合部 j 端部 k 鉄心素板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 15/02 H02K 1/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨーク片と磁極片とが、互いに取り外し
    自在に嵌合されている状態で、前記ヨーク片と磁極片と
    を所定枚数積層し、かつ、前記ヨーク片及び磁極片を絡
    みかしめ用の突起により仮固定してヨーク部鉄心と所定
    数の歯部鉄心を備えた磁極鉄心とからなる鉄心素体を形
    成する工程と、前記鉄心素体の回転子挿入孔側の歯部鉄
    心間の隙間を閉鎖的に橋絡し、かつ、前記橋絡部も含め
    て磁極鉄心の全周を合成樹脂によりモールド成形して樹
    脂絶縁層を備えた絶縁処理部を形成する工程と、前記絶
    縁処理部を設けた磁極鉄心をヨーク部鉄心から分離する
    工程と、前記ヨーク部鉄心から分離した磁極鉄心の各歯
    部鉄心間に存在するスロットにコイル導体を巻回してコ
    イルを形成する工程と、前記コイルを巻装した磁極鉄心
    のヨーク部鉄心と接合する端面側に開口しているスロッ
    ト開口部に該開口部を被覆する絶縁部材を挿入する工程
    と、前記コイルを巻装し、かつ、スロット開口部に絶縁
    部材を備えた磁極鉄心を前記ヨーク部鉄心に再度圧入嵌
    合する工程とによって、固定子鉄心を形成するようにし
    たことを特徴とする電動機の固定子鉄心の製造方法。
JP19772492A 1992-06-30 1992-06-30 電動機の固定子鉄心の製造方法 Expired - Fee Related JP3294638B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19772492A JP3294638B2 (ja) 1992-06-30 1992-06-30 電動機の固定子鉄心の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19772492A JP3294638B2 (ja) 1992-06-30 1992-06-30 電動機の固定子鉄心の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0622508A JPH0622508A (ja) 1994-01-28
JP3294638B2 true JP3294638B2 (ja) 2002-06-24

Family

ID=16379295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19772492A Expired - Fee Related JP3294638B2 (ja) 1992-06-30 1992-06-30 電動機の固定子鉄心の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3294638B2 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3017085B2 (ja) * 1995-11-02 2000-03-06 三菱電機株式会社 回転電機及びその製造方法
JP3323716B2 (ja) * 1995-12-05 2002-09-09 山洋電気株式会社 回転電機用ステータの製造方法及び回転電機用ステータ
US6163949A (en) * 1996-06-05 2000-12-26 L.H. Carbide Corporation Method for manufacturing long, slender lamina stack from nonuniform laminae
US5799387A (en) * 1996-06-05 1998-09-01 L.H. Carbide Corpordation Lamina stack having a plurality of outer perimeter configurations and an apparatus and method for manufacturing said stack
US6195875B1 (en) 1996-06-05 2001-03-06 L.H. Carbide Corporation Apparatus for manufacturing long, slender lamina stacks from nonuniform laminae
US5755023A (en) * 1996-06-05 1998-05-26 L.H. Carbide Corporation Lamina stack with at least one lamina layer having a plurality of discrete segments and an apparatus and method for manufacturing said stack
JP3432391B2 (ja) * 1997-06-26 2003-08-04 三菱電機株式会社 モールドステータ
JP4523697B2 (ja) * 2000-04-13 2010-08-11 澤藤電機株式会社 積層鉄心の製造方法
KR100382902B1 (ko) * 2000-11-02 2003-05-09 엘지이노텍 주식회사 전동기 및 그 제조방법
JP3605597B2 (ja) * 2002-04-01 2004-12-22 山洋電気株式会社 回転電機用ステータ
KR100556965B1 (ko) * 2003-12-12 2006-03-03 엘지전자 주식회사 청소기 팬 모터의 회전자
JP4700521B2 (ja) * 2006-02-27 2011-06-15 三菱電機株式会社 電動機及び換気装置
JP5957360B2 (ja) 2012-10-23 2016-07-27 株式会社三井ハイテック 積層鉄心の製造方法
JP2019213318A (ja) * 2018-06-01 2019-12-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 積層コア、及びステータコア
CN109079031B (zh) * 2018-09-11 2024-04-02 江阴华新精密科技股份有限公司 一种用于矽钢片级进模的模内铆压装置及铆压方法
CN211266709U (zh) * 2019-08-08 2020-08-14 广州市卓易精密机械有限公司 一种电机定子铁芯的松动机构
CN114142693B (zh) * 2021-11-02 2022-06-03 北京马威电动力技术有限公司 定子铁芯嵌线工艺、预嵌工装及定子

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0622508A (ja) 1994-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3294638B2 (ja) 電動機の固定子鉄心の製造方法
US6317962B1 (en) Method for producing a stator of an alternating-current dynamo-electric machine
JPWO2010082465A1 (ja) 積層コアの製造方法及びその製造治具
JP5212129B2 (ja) 積層コアの製造方法及びその製造治具
JP2009072014A (ja) コアブロック、コア、電動機用ステータ、およびその電動機
JPH03501199A (ja) ステータエンド部材とステータの組立方法
JP6509373B2 (ja) コアシート、分割積層コアおよび固定子並びに分割積層コアの製造方法
JPH05292708A (ja) 分割型固定子の製造方法
JP3056738B1 (ja) コンデンサ電動機固定子の製造方法
JP5277514B2 (ja) 回転電機の磁石付き回転子コアの製造方法
JP3964306B2 (ja) 電動機の固定子積層鉄心の製造方法
JP2556776B2 (ja) 電動機の固定子用積層鉄心の製造方法
JPH06133501A (ja) 電動機固定子積層鉄心及びその製造方法
JP4027132B2 (ja) 鉄心装置及び鉄心装置の製造方法及び永久磁石形電動機及び密閉形圧縮機
JPH04222454A (ja) モータの製造方法
JPH10225031A (ja) 磁石回転子及びその製造方法
JP2006158003A (ja) 積層固定子鉄心の製造方法
JPS58108935A (ja) 電動機の固定子鉄心及びその製造方法
JP2527498B2 (ja) 金型装置およびこれを用いた積層鉄心の製造方法
JP2552965B2 (ja) 積層鉄心製造用金型装置
JP2002204555A (ja) コンデンサ電動機固定子およびその製造方法
JP2001008417A (ja) 電動機の固定子製造方法
JPH01138953A (ja) 回転電機用固定子の製造方法
JP2006217718A (ja) 積層鉄心とその製造方法
JP2592368B2 (ja) 電動機の固定子用積層鉄心の積層金型装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees