JP3293932B2 - 大口径樹脂管用スクレーパー - Google Patents

大口径樹脂管用スクレーパー

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JP3293932B2
JP3293932B2 JP04271193A JP4271193A JP3293932B2 JP 3293932 B2 JP3293932 B2 JP 3293932B2 JP 04271193 A JP04271193 A JP 04271193A JP 4271193 A JP4271193 A JP 4271193A JP 3293932 B2 JP3293932 B2 JP 3293932B2
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capstan
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正一 飯村
昭仁 毛利
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大口径の樹脂管の表面
を剥離するためのスクレーパーに関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂管を配管したり、この樹脂管にバル
ブや計器類を取り付ける際に、樹脂管の表面を薄く剥離
することが必要となる。この剥離用のスクレーパー(カ
ッター)としては実開平3−103101号公報に掲載
されたものが公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公知のス
クレーパーは、口径の小さいものにおいては有効である
が、例えば口径が30cm以上の大口径管になると、管
を一周したり、切り取り線を綺麗に剥除するには不便で
ある。
【0004】そこで本願発明者は管の先端をキャプスタ
ンローラーと遊転ローラーにより挟み込み、外周に溝を
有する前記キャプスタンローラーを駆動輪として管の外
周に沿ってスクレーパーを公転させ、この公転している
間にブレードに送りをかけて管の表面を螺旋上に剥除す
るスクレーパーを提案している(特願平4−13823
8号)。
【0005】しかし、このスクレーパーの場合、管が真
円でしかも肉厚が均一に形成されている場合には問題な
いが、多くの場合は真円でなかったり、肉厚が一定でな
い場合が多い。このため、スクレーパーを公転させたと
き、スクレーパーには回転方向に傾こうとする力が働
き、ブレードの刃先部分管の外周面に押しつけるため
の板バネがそのたわみ量の限界を超えてしまい、管の外
面から僅かに浮き上がるという問題がある。この結果、
ブレードの刃先が管の中心軸線上から外れて削りむら、
削り残し部分が発生する。
【0006】本発明は斯る点に鑑みて提案されるもの
で、真円でなかったり、肉厚が均一でない場合でも確実
に喰い込みがあり、削りむらや削り残しを発生しない形
状のブレード付大口径樹脂管用スクレーパーを提案する
のが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る大口径樹脂
管用スクレーパーの構成は次のとおりである。
【0008】2ヶのキャプスタンローラー3、3aを間
隔をあけて取り付けたキャプスタンをスクレーパー本
に対して水平に取り付けると共にこのキャプスタ
の下方に、前記キャプスタンと平行であって、か
つこのキャプスタンとの間の間隔を調整できるように
2ケの遊転ローラー10を間隔をあけて取り付けたロー
ラー軸を配置したこと、前記キャプスタンに対して
モーター連結部6を先端に形成したドライブ軸同軸
上に取り付け、このドライブ軸には遊転自在にドライ
ブギヤーを取り付けたこと、前記キャプスタンと平
行であって、その側方に先端側から途中まで送りネジ
したドライブスクリュー18を本体に取り付
け、かつこのドライブスクリュー18にはフィードギヤ
20を取り付けてこのフィードギヤー20を前記ドラ
イブギヤーに噛合させたこと、前記ドライブスクリュ
18の送りネジ19に対してネジ孔22aで螺合し
がらドライブスクリュー18に取り付けられていて、遊
端側が前記キャプスタン2に上方から段差24で係合
し、下面にブレード27を取り付けた構成のブレードホ
ルダー22を設けたこと、前記キャプスタン2の上方に
おいて、キャプスタン2と平行となるように本体1にサ
ポート軸26を取り付けたこと、前記ブレードホルダー
22の上面に板バネ25を取り付けて、この板バネ25
を前記サポート軸26に下方から当接させたこと、を特
徴とする大口径樹脂管用スクレーパーにおいて、前記
レードの下面であって、刃先部から刃先が樹脂管の表面
を剥離して行く方向に、一定の幅と深さから成る逃げ部
を形成したことを特徴とする大口径樹脂管用スクレーパ
ー。
【0009】
【作用】対象となる樹脂管の先端開先において、その肉
厚をキャプスタンとローラー軸との間に挟み込み、ロー
ラー軸を押し上げてキャプスタンローラーを樹脂管の表
面に対してすべらないように強く圧接する。次に、ドラ
イブシャフトにハンドモータの回転軸を結合してドライ
ブシャフトを駆動すると、これと一緒にキャプスタンが
駆動され、キャプスタンローラーが回転する。キャプス
タンローラーが回転すると、本体が管の外周に沿って公
転し、樹脂管の表面に喰い込んだブレードが管の表面
剥離する。そして、管を一回転したところでドライブギ
ヤーを手動により回転すると、この回転はフィードギヤ
ーを経由してドライブスクリューに伝達され、送りネジ
が回転する。送りネジが回転すると、これにネジ孔で噛
合しているブレードホルダーに送りがかかり、ブレード
ホルダーがドライブスクリュー及びキャプスタンに沿っ
て管軸方向(開先方向)に移動する。この作用により、
ブレードは螺旋状に管の表面を剥離する。そして、ブレ
ードホルダーが送りネジから外れると移動が止まり、表
面の剥離は終了する。ブレードの切り込み量はサポート
軸による板バネの押さえ量で決まる。この作用におい
て、ブレードはその刃先の前方であって、剥離方向
逃げ部が形成されているため、ブレードはこの逃げ部の
作用で管の外周面から逃れ、刃先において十分な喰い込
みが確保されている。この結果、削りムラ、削り残しを
発生しない。
【0010】
【実施例】1はスクレーパー本体にして、この本体1に
は表面に凸起を形成したキャプスタンローラー3、3a
を取り付けたキャプスタン2が水平に取り付けられてい
ると共にこのキャプスタン2にはドライブ軸4が同軸で
連結されている。5はドライブ軸4に対して遊転自在に
外嵌されたドライブギヤー、6はドライブ軸4の先端に
形成されたモーター連結部である。7は本体1に対して
リングシャフト8により先端側が上下動自在になるよう
に取り付けられた左右2枚の支持アームにして、この支
持アーム7の先端間には2ケのローラー10を回転自在
に取り付けたローラー軸9がホルダー11により回転自
在に取り付けられている。11′はホルダー軸である。
なお、ローラー軸9は前記キャプスタン2と上下におい
て平行で、管の肉厚が自由に入る間隔が設けてあり、側
面から見た場合に全体的にはコ字状の外観を呈してい
る。
【0011】12は本体1のネジ孔13にそのネジ部1
4が螺合せられ、先端15が前記支持アーム7の当接部
16に当接し、キャプスタン2とローラー軸9の間隔を
調整するためのノブである。17はローラー押さえ、1
8は前記キャプスタン2と平行になるように本体1に対
して回転自在に取り付けられた送りネジ19付のドライ
ブスクリューにして、このドライブスクリュー18に固
定されたフィードギヤー20は前記ドライブギヤー5に
噛合している。なお、送りネジ19は途中で切れてお
り、この先にはコイルバネ21が外装されている。
【0012】22は前記ドライブスクリュー18の送り
ネジ19に螺合しているネジ孔23を支点として、キャ
プスタン2に対して上方から段部24を介して係合して
いるブレードホルダー、25はブレードホルダー22の
上面に取り付けられた板バネにして、この板バネ25
は、キャプスタン2上において本体1に対して平行にな
るように取り付けられたサポート軸26により上方から
押さえられている。
【0013】27はブレードホルダー22の下面に取り
付けられたブレードにして、このブレード27の向きは
キャプスタン2(管軸方向)に対して直角である。又、
このブレード27の刃先27′の前方(回転方向側)に
は逃げ部30が形成してある。28はブレード押さえネ
ジ、29はドライブギヤー5に取り付けられたハンドル
である。 図5は上記スクレーパーを用いて行う作業例
にして、樹脂管Aの開先の肉厚をキャプスタン2とロー
ラー軸9間に挿入し、ノブ12を締め付けると、支持ア
ーム8がリングシャフト8を中心として時計方向(図
1)に回転し、この結果ローラー軸9が樹脂管Aの内面
にホルダー軸11′を中心とする回転作用で水平に圧着
する。この作用により、キャプスタン2のキャプスタン
ローラー3、3aが表面Bに喰い込んで摩擦力が高ま
る。同時にブレード27が表面Bに喰い込む。このよう
にしてスクレーパーを樹脂管Aにセットしたのち、キャ
プスタン2のモーター連結部7にハンドモーター(図示
せず)の回転軸を嵌合させてキャプスタン2を駆動する
と、キャプスタンローラー3、3aが樹脂管Aの外周表
面Bに沿って走行し、本体1は樹脂管Aの外周を公転す
る。この作用により、ブレード27が管Aの表面Bを円
囲に沿って剥離すると共に管Aが真円でなかったり、肉
厚が不均一な場合でも逃げ部30があるため、喰い込み
が確実に行われて削りむらとか削り残しを発生させな
い。一回転したところで、キャプスタン2を駆動したま
ま、ハンドル29を少しずつ回転し、ドライブギヤー5
を回転すると、これに噛合しているフィードギヤー20
が回転し、ドライブスクリュー18が回転する。この結
果、送りネジ19とブレードホルダー22のネジ孔23
の作用により、ブレードホルダー22が右方(図1)に
移動し、本体1の公転とこのブレードホルダー22(ブ
レード27)の移動作用でブレード27は表面Bを螺旋
状に剥離する。図6はこの螺旋状に剥離した状態を示
し、Cはキャプスタン圧痕である。螺旋状に剥離したの
ち、ブレードホルダー22は送りネジ23から外れてそ
れ以上の移動は止まる。コイルバネ21はブレードホル
ダー22を送りネジ23側に押し戻しているため、ハン
ドル29を逆回転させると、再び送りネジ19とネジ孔
23のが噛み合い、再び逆送りで元の位置まで戻すこと
ができる。
【0014】
【本発明の効果】本発明の効果は次のとおりである。
【0015】a.キャプスタンローラーとローラー間に
樹脂管の開先側の肉厚を挟み、ハンドモーターによりキ
ャプスタンローラーを回転させることにより、ブレード
で表面を剥離しながら樹脂管を一周させることができ
る。このため、大口径管において、剥離作業を簡単且つ
迅速に行うことができる。
【0016】b.ハンドルによりドライブギヤーを回転
させてこの回転をフィードギヤー→ドライブスクリュー
(送りネジ)と伝達することにより、ブレードホルダー
(ブレード)を管軸に沿って移動させ、かつ本体の公転
の作用で、表面を螺旋状に剥離できる。
【0017】c.ブレードホルダーに板バネを取り付
け、この板バネをサポート軸で押さえることにより、ブ
レードの喰い込み量を調整しながら、確実に剥離ができ
る。
【0018】d.ブレードの刃先部から、刃先が剥離し
て行く方向に逃げ部を形成したため、管が真円でなかっ
たり、肉厚が不均一な場合でも確実に喰い込みがあり、
削りむらとか削り残しを発生させない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクレーパーの縦断側面図。
【図2】キャプスタンとドライブスクリュー部分を示す
平面図。
【図3】スクレーパーを先端側から見た正面図。
【図4】スクレーパーを正面側からみた正面図。
【図5】スクレーパーを樹脂管に取り付けた状態の斜視
図。
【図6】表面を螺旋状に剥離した状態の斜視図。
【図7】ブレードホルダー部分の構造と作用の説明図。
【図8】ブレードの説明図。
【符号の説明】
1 本体 2 キャプスタン 3、3a キャプスタンローラー 4 ドライブ軸 5 ドライブギヤー 6 支持アーム 9 ローラー軸 10 ローラー 18 ドライブスクリュー 19 送りネジ 20 フィードギヤー 22 ブレードギヤー 25 板バネ 26 サポート軸 27 ブレード 27′刃先 30′逃げ部 A 樹脂管 B 表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−329709(JP,A) 特開 平6−254717(JP,A) 実開 平3−103101(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23D 79/00 B23B 5/12 B29C 37/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2ヶのキャプスタンローラー3、3aを
    間隔をあけて取り付けたキャプスタンをスクレーパー
    本体に対して水平に取り付けると共にこのキャプス
    タンの下方に、前記キャプスタンと平行であって、
    かつこのキャプスタンとの間の間隔を調整できるよう
    2ケの遊転ローラー10を間隔をあけて取り付けた
    ーラー軸を配置したこと、前記キャプスタンに対し
    モーター連結部6を先端に形成したドライブ軸
    軸上に取り付け、このドライブ軸には遊転自在にドラ
    イブギヤーを取り付けたこと、前記キャプスタン
    平行であって、その側方に先端側から途中まで送りネジ
    19したドライブスクリュー18を本体に取り
    付け、かつこのドライブスクリュー18にはフィードギ
    ヤー20を取り付けてこのフィードギヤー20を前記ド
    ライブギヤーに噛合させたこと、前記ドライブスクリ
    ュー18の送りネジ19に対してネジ孔22aで螺合し
    ながらドライブスクリュー18に取り付けられていて、
    遊端側が前記キャプスタン2に上方から段差24で係合
    し、下面にブレード27を取り付けた構成のブレードホ
    ルダー22を設けたこと、前記キャプスタン2の上方に
    おいて、キャプスタン2と平行となるように本体1にサ
    ポート軸26を取り付けたこと、前記ブレードホルダー
    22の上面に板バネ25を取り付けて、この板バネ25
    を前記サポート軸26に下方から当接させたこと、を特
    徴とする大口径樹脂管用スクレーパーにおいて、前記
    レードの下面であって、刃先部から刃先が樹脂管の表面
    を剥離して行く方向に、一定の幅と深さから成る逃げ部
    を形成したことを特徴とする大口径樹脂管用スクレーパ
    ー。
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