JP3059629B2 - 同軸ケーブル端末処理工具、および同軸ケーブル端末処理方法 - Google Patents

同軸ケーブル端末処理工具、および同軸ケーブル端末処理方法

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JP3059629B2
JP3059629B2 JP6040893A JP4089394A JP3059629B2 JP 3059629 B2 JP3059629 B2 JP 3059629B2 JP 6040893 A JP6040893 A JP 6040893A JP 4089394 A JP4089394 A JP 4089394A JP 3059629 B2 JP3059629 B2 JP 3059629B2
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信義 松田
博三 奥園
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R24/00Two-part coupling devices, or either of their cooperating parts, characterised by their overall structure
    • H01R24/38Two-part coupling devices, or either of their cooperating parts, characterised by their overall structure having concentrically or coaxially arranged contacts
    • H01R24/40Two-part coupling devices, or either of their cooperating parts, characterised by their overall structure having concentrically or coaxially arranged contacts specially adapted for high frequency
    • H01R24/56Two-part coupling devices, or either of their cooperating parts, characterised by their overall structure having concentrically or coaxially arranged contacts specially adapted for high frequency specially adapted to a specific shape of cables, e.g. corrugated cables, twisted pair cables, cables with two screens or hollow cables
    • H01R24/566Hollow cables

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同軸ケーブルをコネク
タ等に接続するために、同軸ケーブルの外部導体端末を
拡開するとともに該端末部位の絶縁体を切除する、同軸
ケーブル端末処理に用いられる工具および、この工具を
用いた端末処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、リング状波付き管体からなる
外部導体101を備えた同軸ケーブル100をアンテナ
等に接続する場合には、同軸ケーブル100の端末に、
図9に示すコネクタ50を取り付けていた。図におい
て、51は圧着フランジ、52はボディ、53は接続金
物、54はインシュレータ、55はコンタクト、56は
支持体、57は挟持体で、102は外部導体101の内
部に同軸配置された管状の内部導体、103は内部導体
102と外部導体101との間に充填された絶縁体、1
04は外部導体101の外側を覆う被覆である。
【0003】このような同軸ケーブル100とコネクタ
50の接続においては、外部導体101の端末を支持体
56と挟持体57とによって挟持することで接続してお
り、そのために外部導体101の端末を拡開処理する必
要があった。
【0004】そこで、従来では、外部導体101端末の
拡開処理を含めて、次のようにして同軸ケーブル100
の端末を処理していた。すなわち、同軸ケーブル100
の端末部位での曲がり癖を300mm程度にわたって修
正したうえで、ケーブル端末の露出端部を切り落とし、
さらに、切り落とし端面から50mm幅のところで同軸
ケーブル100の被覆104をカッターナイフ等で剥ぎ
取る。
【0005】このような処理を施したのち、露出させた
外部導体101を被覆104端面から所定幅残してパイ
プカッタで切断する。このとき、外部導体101は波形
状の最大径位置(山部)のところで切断しておく。さら
に、外部導体101切断線に沿ってナイフを挿入して絶
縁体103を切断したのち、ペンチ等で引っ張ることに
より、外部導体101および絶縁体103の切断部位を
同軸ケーブル100から除去する。そして、露出した内
部導体102を切断端面から2mm残して金鋸で切断
し、切断の際に生じたバリをヤスリで取り去る。(図1
0参照) さらに、工具60を用いて、外部導体101の内周面、
および外部導体102近傍の絶縁体103を除去する。
すなわち、工具60は棒状の本体61の先端に外部導体
101の内面の径だけ隔てて一対の三角刃62を対向配
置しており、ガイドピン63を内部導体102に嵌入さ
せ、三角刃62を外部導体101の内周面に当接させた
状態で、本体61を回転させることにより、外部導体1
01近傍の絶縁体103を削り取りながら、外部導体1
01内周面の切断バリを除去する。(図11参照) 外部導体101内周面に付着している絶縁体103は工
具60によっても取りきれないので、後でナイフで削り
取る。
【0006】外部導体101近傍の絶縁体103を取り
除いたのち、コネクタ50の圧着フランジ51を端末部
から同軸ケーブル100に挿入しておき、この状態で、
同軸ケーブル100端末部を固定用クランプ70によっ
て固定し、さらに、固定した同軸ケーブル100端末部
の端面に拡開工具71を当接させる。拡開工具71は、
内部導体102に挿入されるガイドピン72を回転中心
として回転しつつ微速に前進駆動されるホルダ74を備
えるともとに、このホルダ74の前端面に回転ローラ7
5を備えて構成されており、この回転ローラ75が自公
転しつつ、徐々に前進することにより、外部導体101
端部を内部側から押し開いて拡開するようになってい
る。(図12参照) そして、外部導体101を拡開したことにより、結果的
に前方に突出することになった絶縁体103をナイフで
切除する。(図13参照) 絶縁体103を切除したのち、同軸ケーブル100の端
末に突出代ゲージ76を被せ、さらにこの突出代ゲージ
76を圧着フランジ51にネジ止めする。突出代ゲージ
76を取り付けると、該ゲージ76の挿通孔77から内
部導体102が突出するので、突出代ゲージ76表面に
沿って内部導体102を金鋸で切断することにより、余
分な内部導体102を除去する。そして、内部導体10
2の切断面にヤスリがけして切断面を突出代ゲージ76
表面と面一にする。(図14参照) さらに、突出代ゲージ76を取り除いたのち、内部導体
102端面のバリをヤスリにより除去する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
して行う従来の同軸ケーブル端末処理では、工程数が多
く加工に長時間を要するうえに数々の専用工具を必要と
するために、加工コストが高くつくという問題があっ
た。
【0008】したがって、本発明においては、処理時間
の短縮と専用工具数の削減とによって加工コストの低減
を図ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の第1の発明においては、リング状波
付き管体からなる外部導体の内部に内部導体を同軸に設
けるとともに、内部導体と外部導体との間に絶縁体を設
けてなる同軸ケーブルの、前記外部導体の端末を拡開す
るとともに、該端末部位の絶縁体を切除する同軸ケーブ
ル端末処理工具を次のように構成した。
【0010】すなわち、前記外部導体と同等径を有する
環状に設けられるとともに、その径方向内端がその径方
向外端より軸方向前方側に突出する状態に傾斜し外刃
部と、前記外刃部に、その周方向を切削方向として設け
られた外刃本体と、前記外刃部の径方向内側で、該外刃
部より軸方向前方側に突出した位置に、前記絶縁体と同
等幅の環状に設けられ、かつ周方向を切削方向とした中
刃部とを具備して構成した。
【0011】なお、前記中刃部の径方向内側で、前記中
刃部より軸方向後方側に、前記内部導体と同等径の環状
に設けられ、かつ、その周方向を切削方向とした内刃部
を備えているのが好ましく、また、前記外刃部と前記中
刃部とは、それぞれ、相対向する周方向のいれか一方
を切削方向とするとともに他方を切削不能方向としてお
り、かつ、切削方向を互いに違わせているのが好まし
い。
【0012】また、第2の発明においては、リング状波
付き管体からなる外部導体の内部に内部導体を同軸に設
けるとともに、内部導体と外部導体との間に絶縁体を設
けてなる同軸ケーブルの、前記外部導体の端末を拡開す
るとともに、該端末部位の絶縁体を切除する同軸ケーブ
ル端末処理方法を次のように構成した。
【0013】すなわち、同軸ケーブル端末位置の被覆を
一定幅だけ剥がしたうえで、該被覆の端部から所定幅端
末側の外部導体最大径位置で、外部導体、絶縁体、およ
び内部導体を切断する工程と、前記外部導体と同等径を
有する環状に設けられるとともに、その径方向内端がそ
の径方向外端より軸方向前方側に突出する状態に傾斜し
外刃部と、前記外刃部に、その周方向を切削方向とし
て設けられた外刃本体と、前記外刃部の径方向内側で、
該外刃部より軸方向前方側に突出した位置に、前記絶縁
体と同等幅の環状に設けられ、かつ周方向を切削方向と
した中刃部とを具備した同軸ケーブル端末処理工具を用
意し、前記外刃部を外部導体の端部に、また、前記中刃
部を絶縁体の端部にそれぞれ当接させたうえで、当該同
軸ケーブル端末処理工具を、同軸ケーブルの軸心を回転
中心として回動させる工程とを含んで同軸ケーブル端末
処理方法を構成した。
【0014】
【作用】第1の発明によれば、同軸ケーブルの端末を外
部導体の大径位置で切断処理したのち、同軸ケーブル端
末処理工具を同軸ケーブル端末に当接させて回転させ
る。すると、外刃部は外部導体の内周面に当接してこれ
を拡開させる働きをする。このとき、同時に外刃本体
よって外部導体端面に残存する切断バリは切除させるこ
とになる。また、外刃本体は外部導体を外側に押し開き
ながら、切断するので、切断面自体も外側に押し開かれ
た形状となる。一方、このとき、同時に中刃部によって
絶縁体は削り取られることになる。
【0015】さらに、内刃部を設けると、この内刃部に
よって内部導体の切断バリも同時に切除されることにな
る。
【0016】さらにまた、外刃部と中刃部とを、それぞ
れ、相対向する周方向のいれか一方を切削方向とする
とともに他方を切削不能方向とし、かつ、切削方向を互
いに違わせておくと、一方方向の回転駆動トルクで切断
バリ取り作業を行い、他方方向の回転駆動トルクで絶縁
体切除作業を行うといったように、回転方向によって作
業分担が可能になる。したがって、その分、各作業に用
れる回転トルクが増大して、作業の確実性が増すこ
とになる。
【0017】第2の発明によれば、上記工具が同軸ケー
ブルの端末を単に切断しただけの状態から、外部導体拡
開作業と外部導体の切断バリ取り作業と絶縁体切削作業
とを行えるので、これら作業の前処理としては、同軸ケ
ーブルの端末を切断する工程だけでよくなる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳
細に説明する。図1は本発明の一実施例の同軸ケーブル
端末処理工具の斜視図、図2はその一部切欠側面図であ
る。この端末処理工具1はリング状波付き管体からなる
外部導体101の内部に円筒管体からなる内部導体10
2を同軸に設けるとともに、該内部導体102と前記外
部導体101との間に絶縁体103を設けてなる同軸ケ
ーブル100の端末処理を行う際に用いられる工具であ
る。
【0019】この工具1は電動ドリルAの先端に取り付
けられるものであって同軸ケーブル100の外径とほぼ
同等の外径を有する円筒状の本体部2を備えている。本
体部2の基端側には電動ドリルに装着される取付軸3を
備えており、先端側には内部導体102内に挿入される
ことで工具1を支持するガイドピン4が設けられてい
る。そして、本体部2の先端側端面には、外刃部5、中
刃部6、および内刃部7が備えられている。
【0020】外刃部5は本体部2の先端側端面の最外周
位置に環状に形成されており、外部導体101の同等の
直径を備えている。つまり、外刃部5は外部導体101
の最小直径と最大直径とを覆う幅を備えた環状に形成さ
れている。そして、外刃部5は径方向内端5aが径方向
外端5bより軸方向先端側に突出する状態に傾斜してい
る。その傾斜角度θは、図3に示すように、外部導体1
01の波付け曲線101aにおける変曲点B上の接線方
向Cと同軸ケーブル100の軸方向Dとの間に形成され
る角度αより若干大きい目に設定されている。具体的に
は、θ=α+5度程度が適当である。
【0021】また、外刃部5は角度90度毎、計4個形
成された外刃本体8を有している。これら外刃本体8
は、環状に配設された外刃部5上において相対向する周
方向の一方に対して切り立った角度を有するとともに、
他方に対してはなだらかな角度を有している。したがっ
て、この工具1の一方の回転方向が切削方向となり、他
方の回転方向は切削不能方向となっている。
【0022】外刃部5の径方向内側には環状台9が設け
られている。環状台9は外刃部5より軸方向前方側に突
出して形成されており、同軸ケーブル100の絶縁体1
03と径方向同等幅を有している。中刃部6はこの環状
台9の先端にその径方向に形成された先端面上に設けら
れている。また、中刃部6は環状台9上に角度120度
毎、計3個形成された中刃本体10を有している。これ
ら中刃本体10は、環状台9上において相対向する周方
向の一方に対して切り立った角度を有するとともに、他
方に対してはなだらかな角度を有している。したがっ
て、この工具1の一方の回転方向が切削方向となり、他
方の回転方向は切削不能方向となっている。また、中刃
部6の切削方向は外刃部5とは逆になっている。
【0023】環状台9の径方向内側とガイドピン4との
間には環状の孔11が形成されている。孔11の最大直
径は、同軸ケーブル100の内部導体102の直径より
若干大きく設定されている。孔11は軸方向外刃部形成
位置まで穿たれており、孔11の底面は径方向に沿って
形成されている。内刃部7はこの孔11の底面に設けら
れている。内刃部7は孔11の底面上に周方向複数設け
られた内刃本体13を有している。これら内刃本体13
は、孔11の底面上において相対向する周方向の一方に
対して切り立った角度を有するとともに、他方に対して
はなだらかな角度を有している。したがって、この工具
1の一方の回転方向が切削方向となり、他方の回転方向
は切削不能方向となっている。また、内刃部7の切削方
向は中刃部6とは逆になっている。
【0024】このように構成された同軸ケーブル端末処
理工具1は炭素工具鋼もしくは、合金鋼から構成されて
いる。
【0025】次に、上記構成の同軸ケーブル端末処理工
具1を用いた同軸ケーブル100の端末処理方法を説明
する。
【0026】まず、同軸ケーブル100の端末部位での
曲がり癖を300mm程度にわたって修正したうえで、
露出端部を切り落とし、さらに、切り落とし端面から5
0mm幅のところで同軸ケーブル100のポリエチレン
被覆104をカッターナイフ等で剥ぎ取る。このとき、
被覆104の剥ぎ取り端面104aが外部導体101の
最小径位置(谷部)になるようにしておく。
【0027】このような処理を施したのち、図4に示す
ように、被覆104を剥ぎ取った部分を被覆端面104
aから所定幅残して外部導体101、絶縁体103、お
よび内部導体102を一括切断する。所定幅としては、
被覆端面104aから外部導体101の最大径位置(山
部)4つ半のピッチ幅が適当である。したがって、切断
位置は被覆端面104aから5つめの外部導体最大径位
置(山部)頂上となる。外部導体101の山部頂上のと
ころで切断するのは、後に行う拡開作業を容易ならしめ
るために重要となる。
【0028】この切断作業は、例えば、図6に示す案内
溝24を有するクランプ治具20を用いて行える。すな
わち、クランプ治具20は一対の割りクランプ21,2
1をフレーム22内に収納するととともに、割りクラン
プ21,21を挟持するネジ締め体23とを備えて構成
されており、割りクランプ21,21を同軸ケーブル1
00に外嵌したのち、割りクランプ21,21をネジ締
め体23によって締め付けることによって同軸ケーブル
100を固定するようなっており、同軸ケーブル100
を固定したのち、フレーム22と割りクランプ21,2
1とにわたって形成された案内溝24に沿って金鋸、あ
るいは電動カッタを駆動させることで、同軸ケーブル1
00を所定位置で切断する。
【0029】また、この切断作業は図7に示す同軸ケー
ブル専用パイプカッタ30によって行える。パイプカッ
タ30は、C型形状のフレーム31の一端側の内側に受
けローラ32を配設する一方、他端側には、受けローラ
32に向けて伸縮可能な支軸33を配設する。そして、
支軸33の内端に回転自在な円盤状のパイプカッタ刃3
4を取り付ける。パイプカッタ刃34は同軸ケーブル1
00の半径と同等の半径を備えたものを用いる。
【0030】このように構成されたパイプカッタ30に
同軸ケーブル100を装着して切断する。すなわち、支
軸33を外側に移動させておいて、同軸ケーブル100
を受けローラ32上に載置する。そして、支軸33を内
側に移動させることで、パイプカッタ刃34を同軸ケー
ブル100に食い込ませる。受けローラ32とパイプカ
ッタ刃34とは同軸ケーブル100の周方向に沿って回
転するように配設されており、この状態でフレーム31
を同軸ケーブル100の周方向に沿って回転させること
で、外部導体101を全周にわたって切断する。そし
て、支軸33を内側に移動させてさらにフレーム31を
回転させることによって、絶縁体103、内部導体10
2を順に切断する。
【0031】同軸ケーブル100の端末を一括に切断し
たのち、図5に示すように、電動ドリルAの先端に取り
付けた同軸ケーブル端末処理工具1を同軸ケーブル10
0の端末端面に当接させる。このとき、内部導体102
にガイドピン4を内嵌させて案内するので、両者が軸ず
れすることはない。このようにして工具1を同軸ケーブ
ル100の端末に当接させると、内刃部7が内部導体1
02に、中刃部6が絶縁体103に、さらには、外刃部
5が外部導体101にそれぞれ当接する。なお、外部導
体101はその最大径位置(山部)の位置で切断されて
いるために、外刃部5は外部導体101の内周面に当接
することになる。
【0032】この状態で、電動ドリルAを駆動すると、
内刃部7が内部導体102の切断端面を切削して、前工
程である切断工程で生じた切断バリを切削して内部導体
102端面を均す。また、中刃部6は絶縁体103を切
削して、内部導体102と外部導体101との間に空洞
を形成する。
【0033】さらには、外部導体101の内周面に当接
している外刃部5は外部導体101を内側から押し開い
て若干拡開させる。外刃部5が外部導体101を拡開で
きるのは、前述したように、その傾斜角度θが外部導体
101の波付け曲線101aにおける変曲点B上の接線
方向Cと軸方向Dとの間に形成される角度αより若干大
きい目に設定されているためである。
【0034】そして、外刃部5で外部導体101を若干
拡開しつつ、外部導体101を内側から切削する。する
と外部導体101の切断バリは取り除かれ、さらに、外
部導体101端面内側が外刃部5の傾斜角度θに沿って
面取りされることになる。つまり、外部導体101は、
外側に直角とまではいかないけれども、かなりの角度で
拡開されるとともに、その端面内側は、その拡開角度に
沿って押し開かれた状態で面取りされることになる。
【0035】なお、電動ドリルAは通常、正逆回転駆動
されるが、外刃部5、中刃部6、内刃部6の切削可能方
向を互いに違わせているため、例えば、正回転駆動時に
は、外部導体101の拡開切削作業と内部導体102の
切削作業とを行い、一方、逆回転駆動時には、絶縁体1
03の切削作業のみを行うことになる。そのため、一方
方向の回転駆動時に生じさせる回転トルクで行う作業数
が少なくなって、無理なく、各作業が行えるので、その
分、各作業が確実になる。
【0036】同軸ケーブル端末処理工具1による処理が
終了したのち、端末部位での内部導体102の外周面上
や、外部導体101の内周面上に被着している絶縁体1
03の残存物をナイフを用いて削り取る。これで、同軸
ケーブル100の端末処理が終了する。
【0037】このようにして、端末処理された同軸ケー
ブル100をコネクタ50に取り付けた状態を図8に示
す。この端末処理方法では、外部導体101の端部を、
その波付け曲線101aにおける変曲点Bの接線方向C
と軸方向Dとの間の角度αより若干大きい程度に拡開す
るととも、外部導体101の端末端面の内側も拡開角度
に沿って面取りされているので、外部導体101の端末
は支持体56と挟持体57との間で確実に挟持されると
ともに両者56,57に面接触するので、十分なる電気
的接続が得られることになる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の発明によ
れば、切断した同軸ケーブル端末の端面に直接、本発明
の工具を当接させて回転させるだけて、外部導体の拡開
作業と、外部導体の切断バリ取り作業と、絶縁体の削減
作業とを同時に行えるようになった。そのため、従来、
別々に行っていたこれら作業工程をひとつの作業工程で
行える分、作業時間の短縮が図れるようになり、その
分、加工コストの低減が達成できた。
【0039】さらには、従来のような各作業毎の専用工
具ではなく、単一の専用工具でほとんどの作業を行える
分、端末処理に必要な専用工具数の削減が図れ、この分
でも加工コストの低減が達成できた。
【0040】また、内刃部を設ければ、内部導体の切断
バリも同時に切除できるので、さらに、作業時間の短縮
が可能になって加工コストが低減できる。
【0041】さらに外刃部と中刃部とを、それぞれ、相
対向する周方向のいれか一方を切削方向とするととも
に他方を切削不能方向とし、かつ、切削方向を互いに違
わせておくと、回転方向によって作業分担が可能になっ
て、各作業に用いれる回転トルクが増大し、作業の確
実性が増すことになる。そのため、このような作業の確
実性の向上が作業時間の短縮につながり、さらに、加工
コストが低減できるようになる。
【0042】第2の発明によれば、本発明の工具が同軸
ケーブルの端末を単に切断しただけの状態から、外部導
体拡開作業と、外部導体の切断バリ取り作業と、絶縁体
切削作業とを行えるので、これら作業の前処理として
は、同軸ケーブルの端末を切断する工程だけでよくなっ
た。このように、外部導体拡開作業・外部導体切断バリ
取り作業・絶縁体切削作業の前処理工程数の削減が行え
る分、作業時間の短縮が図れるようになり、その分、加
工コストの低減が達成できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る同軸ケーブル端末処理
工具の斜視図である。
【図2】同軸ケーブル端末処理工具の一部切欠側面図で
ある。
【図3】同軸ケーブル端末処理工具の外刃部の傾斜角度
の説明に供する図である。
【図4】同軸ケーブル端末処理工具を用いた同軸ケーブ
ル端末処理方法の第1の工程を示す側面図である。
【図5】同軸ケーブル端末処理工具を用いた同軸ケーブ
ル端末処理方法の第2の工程を示す一部切欠側面図であ
る。
【図6】第1の工程で用いられるクランプ治具の正面図
である。
【図7】第1の工程で用いられるパイプカッタの正面図
である。
【図8】本発明の同軸ケーブル端末処理方法により端末
処理を行った同軸ケーブルとコネクタとの接続構造を示
す要部断面図である。
【図9】従来の同軸ケーブル端末処理方法により端末処
理を行った同軸ケーブルとコネクタとの接続構造を示す
一部切欠側面図である。
【図10】従来の同軸ケーブル端末処理方法の第1の工
程を示す側面図である。
【図11】従来の同軸ケーブル端末処理方法の第2の工
程を示す一部切欠側面図である。
【図12】従来の同軸ケーブル端末処理方法の第3の工
程を示す断面図である。
【図13】従来の同軸ケーブル端末処理方法の第4の工
程を示す一部切欠側面図である。
【図14】従来の同軸ケーブル端末処理方法の第5の工
程を示す断面図である。
【符号の説明】
5 外刃部 6 中刃部 7 内刃部 100 同軸ケーブル 101 外部導体 102 内部導体 103 絶縁体
フロントページの続き (72)発明者 山本 巧 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電 線工業株式会社伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 平3−56008(JP,A) 特開 平5−219624(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 1/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リング状波付き管体からなる外部導体の
    内部に内部導体を同軸に設けるとともに、内部導体と外
    部導体との間に絶縁体を設けてなる同軸ケーブルの、前
    記外部導体の端末を拡開するとともに、該端末部位の絶
    縁体を切除する同軸ケーブル端末処理工具であって、 前記外部導体と同等径を有する環状に設けられるととも
    に、その径方向内端がその径方向外端より軸方向前方側
    に突出する状態に傾斜し外刃部と、前記外刃部に、その周方向を切削方向として設けられた
    外刃本体と、 前記外刃部の径方向内側で、該外刃部より軸方向前方側
    に突出した位置に、前記絶縁体と同等幅の環状に設けら
    れ、かつ周方向を切削方向とした中刃部とを具備したこ
    とを特徴とする同軸ケーブル端末処理工具。
  2. 【請求項2】 前記中刃部の径方向内側で、前記中刃部
    より軸方向後方側に、前記内部導体と同等径の環状に設
    けられ、かつ、その周方向を切削方向とした内刃部を備
    えていることを特徴とする請求項1記載の同軸ケーブル
    端末処理工具。
  3. 【請求項3】 前記外刃部と前記中刃部とは、それぞ
    れ、相対向する周方向のいれか一方を切削方向とする
    とともに他方を切削不能方向としており、かつ、切削方
    向を互いに違わせていることを特徴とする請求項1記載
    の同軸ケーブル端末処理工具。
  4. 【請求項4】 前記外刃部、前記中刃部、および前記内
    刃部は、それぞれ、相対向する周方向のいれか一方を
    切削方向とするとともに他方を切削不能方向としてお
    り、かつ、切削方向を互いに違わせていることを特徴と
    する請求項2記載の同軸ケーブル端末処理工具。
  5. 【請求項5】 リング状波付き管体からなる外部導体の
    内部に内部導体を同軸に設けるとともに、内部導体と外
    部導体との間に絶縁体を設けてなる同軸ケーブルの、前
    記外部導体の端末を拡開するとともに、該端末部位の絶
    縁体を切除する同軸ケーブル端末処理方法であって、 同軸ケーブル端末位置の被覆を一定幅だけ剥がしたうえ
    で、該被覆の端部から所定幅端末側の外部導体最大径位
    置で、外部導体、絶縁体、および内部導体を切断する工
    程と、 前記外部導体と同等径を有する環状に設けられるととも
    に、その径方向内端がその径方向外端より軸方向前方側
    に突出する状態に傾斜し外刃部と、前記外刃部に、そ
    の周方向を切削方向として設けられた外刃本体と、前記
    外刃部の径方向内側で、該外刃部より軸方向前方側に突
    出した位置に、前記絶縁体と同等幅の環状に設けられ、
    かつ周方向を切削方向とした中刃部とを具備した同軸ケ
    ーブル端末処理工具を用意し、前記外刃部を前記外部導
    体の端部に、また、前記中刃部を前記絶縁体の端部にそ
    れぞれ当接させたうえで、当該同軸ケーブル端末処理工
    具を、同軸ケーブルの軸心を回転中心として回動させる
    工程と、 を含むことを特徴とする同軸ケーブル端末処理方法。
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