JP3293627B2 - 加硫可能なハロブチルゴム/ポリエピハロヒドリンゴム組成物 - Google Patents

加硫可能なハロブチルゴム/ポリエピハロヒドリンゴム組成物

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JP3293627B2 JP50145494A JP50145494A JP3293627B2 JP 3293627 B2 JP3293627 B2 JP 3293627B2 JP 50145494 A JP50145494 A JP 50145494A JP 50145494 A JP50145494 A JP 50145494A JP 3293627 B2 JP3293627 B2 JP 3293627B2
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    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/26Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers modified by chemical after-treatment
    • C08L23/28Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers modified by chemical after-treatment by reaction with halogens or compounds containing halogen
    • C08L23/283Halogenated homo- or copolymers of iso-olefins

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 この発明は、ハロブチルゴムと、(a)硫黄、(b)
硫黄加硫促進剤、(c)亜鉛含有加硫促進助剤、(d)
尿素、尿素誘導体またはその混合物および、任意成分と
して(e)2または3官能性メルカプト化合物からなる
非硫黄加硫用硬化剤からなる加硫系とを含んでなる加硫
可能な組成物に関する。本発明は、さらに、上記本発明
の加硫可能な組成物から得られる加硫物に関する。この
加硫物は加硫速度、架橋度、スコーチ安全性および物性
のバランスに優れ、また、タイヤカーカス接着性に優れ
るためタイヤのインナーライナーとして有用であり、さ
らに、ガス不透過性に優れるため空気入りタイヤのイン
ナーチューブおよびインナーライナーとして有用性が高
い。
ハロブチルゴム、特にクロロブチルゴムと、天然ゴム
もしくは再生ゴムまたはこれら両者からなるような炭化
水素主鎖構造を有するゴムとのブレンドをベースとする
タイヤライナーは一般に良好なガス不透過特性を示す
が、ガス、とりわけ空気を取り込み易いという難点があ
る。例えば、米国特許第3,586,087号に記載されるよう
に、ゴムブレンド中のエピハロヒドリンゴムを配合する
ことによって該ブレンドから得られるタイヤライナーの
不透過性を改良することができる。しかしながら、ハロ
ブチルゴムをベースとするブレンドにエピハロヒドリン
ゴムを配合すると、空気不透過性の良好なタイヤライナ
ー組成物が得られるものの、しばしば、加硫速度、スコ
ーチ安全性および物性のバランスが崩れたものが生成
し、また、概してタイヤカーカスに対する接着性も満足
できるものではない。
ハロブチルゴムとエピハロヒドリンゴムとのブレンド
からなるタイヤライナー組成物の物性を改良するため
に、このタイヤライナー組成物を(1)ハロブチルゴム
またはハロブチルゴムとブチルゴムとの混合物中に存在
する不飽和結合によって加硫を行う硫黄加硫系と、
(2)このブレンド中のエピハロヒドリンゴム中のハロ
ゲン官能基によって加硫を行う非硫黄加硫系との両者を
含む加硫性組成物で架橋することが米国特許第4,591,61
7号に記載されている。この米国特許第4,591,617号に記
載される硫黄加硫系は(a)硫黄、(b)メルカプトベ
ンゾチアゾールおよびその誘導体、スルフェンアミド
類、チウラム類およびジチオカルバミド酸塩のような常
用される硫黄加硫促進剤、および(c)酸化亜鉛促進助
剤を含んでいる。この米国特許第4,591,617号に記載さ
れる非硫黄加硫系は、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チア
ジアゾールまたはトリチオシアヌル類のような2または
3官能性メルカプト化合物またはその誘導体を含み、こ
のメルカプト化合物は単独でまたは米国特許第4,128,51
0号に記載されるような塩基性活性剤と組合せて用いら
れる。
米国特許第4,128,510号および同第4,288,576号に開示
される塩基性活性剤には、塩基性アミンおよびアミン塩
ならびに塩基性金属酸化物および水酸化物およびそれら
と弱酸との塩が含まれる。そのような塩基性活性剤の具
体例としては酸化鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸
化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭
酸亜鉛、炭酸バリウム、炭酸ナトリウム、酢酸鉛および
酢酸ナトリウムが挙げられる。これらの塩基性活性剤
は、エピハロヒドリン・ホモポリマーおよびコポリマ
ー、クロロブチルゴムおよびブロモブチルゴムを含めハ
ロゲン含有ポリマー類用の架橋系として或種の2,5−ジ
メルカプト−1,3,4−チアジアゾールと組合せて用いる
のに適合すると記載されている。
ハロゲン含有ゴム類を架橋するための他の改良された
加硫系が米国特許第4,357,446号に記載されており、こ
の加硫系は(1)架橋剤として2,3−ジメルカプト−ピ
ラジンまたはキノキサリン化合物、および(2)酸受容
体としてII族またはIV族の金属の化合物を含む。この特
許に開示される酸受容体には、II族またはIV族の金属、
好ましくはMg,Ba,CaおよびZnの酸化物、水酸化物、炭酸
塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩および亜リン酸
塩、ならびにIV a族金属、好ましくはSnおよびPbの酸化
物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン
酸塩、塩基性硫酸塩および三塩基性硫酸塩が含まれる。
米国特許第4,357,446号に記載される加硫系は、上記架
橋剤および酸受容体に加えて、硫黄、チウラムサルファ
イド、ジチオカーバメート、スルフェンアミド、脂肪族
もしくは芳香族アミン、または、2−メルカプトベンゾ
チアゾール、フタル酸もしくは安息香酸のような弱酸と
アミンとの塩を含むことができる。米国特許第4,357,44
6号の加硫系をエピクロロヒドリンゴムとエポキシ含有
アクリルゴムとのブレンドの架橋に用いることは米国特
許第4,511,698号に記載されている。
エピクロロヒドリンゴム類を架橋するための、さらに
他の改良された加硫系がヘルフリード・エーレンド(He
lfried Ehrend)の論文「エピクロロヒドリンエラスト
マー類の架橋」(ラバー・ワールド,pp29−31,34−35,1
985年5月)に記載されている。この論文には、エピク
ロロヒドリン・ホモポリマーとエピクロロヒドリン−エ
チレンオキサイド・コポリマーとのブレンドは、レノフ
ィト(Rhenofit)UE,炭酸バリウムおよびメルカプトチ
アジアゾール誘導体からなる加硫系を用いると高い加硫
度および非常に良好なスコーチ時間を示すことが記載さ
れている。レイフィトUEはモーベイ・ケミカル・コーポ
レーションのライン・ヘミー部門から市販されている尿
素誘導体である。レノフィトUEのケミカルアブストラク
ツ登録番号は96827−93−9であって、ケミカルアブス
トラクツ103巻55232Cに記載されている。
米国特許第4,624,989号は、結晶性ポリオレフィンお
よび塩素化炭化水素と組合せた架橋エピハロヒドリンゴ
ム類を含む熱可塑性エラストマーに関する。このエラス
トマーはエピハロヒドリンゴムの架橋と、該ゴムと他の
成分とのブレンドを同時に行うことによって製造され
る。ここで使用される加硫系は、結晶性ポリオレフィン
と塩素化炭化水素より優先してゴムを架橋するものであ
って、架橋剤と一または二以上の加硫促進剤を含んでい
る。この特許に記載される架橋剤には置換チオ尿素類お
よびチオビス尿素類、上記米国特許第4,128,510号に記
載されるジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール類およ
びトリチオシアヌル酸のようなジ−およびトリ−チオー
ル類、ならびにこれらジ−およびトリ−チオール類のチ
オエステル誘導体が含まれる。有用であると記載されて
いる加硫促進剤の具体例としては硫黄元素;チウラムス
ルフィド;チアゾールおよびチアゾール誘導体;モーラ
ー(Moeler)無機化学p123(ワイリー・アンド・サンズ
1959年)に記載されるメンデレーフ周期表I a族またはI
I a族の金属の水酸化物、酸化物または炭酸塩のような
無機塩基;米国特許第4,288,576号に記載される塩基性
アミン類;ならびにメンデレーフ周期表II族およびIV b
族の金属化合物のような無機塩基が挙げられる。
米国特許第4,885,341号は種々のガス成分に対する耐
透過性と機械的特性が改良された加硫物を生成するゴム
組成物に関する。タイヤの製造に有用であると記載され
ている組成物は、(1)加硫ゴム、加硫ハロゲン化ブチ
ルゴムまたは両者の混合物である第1の加硫された成分
と(2)塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルホン化ポ
リエチレンゴムおよびエピクロロヒドリンゴムの中から
選ばれた少くとも一種のゴムである第2のゴム成分を含
んでおり、ここで、動的加硫によってまたは架橋せる第
1のゴム成分の粉末と第2のゴム成分をブレンドするこ
とによって、第1のゴム成分は架橋せるゴム粒子として
第2のゴム成分中に分散している。
米国特許第4,551,505号は下記式 R−CO−NH−(CH2−CH2−NH)−R1 (式中、Rは炭素数6〜22の飽和または不飽和炭化水素
ラジカルであり、R1はアルキル、アリール、シクロアル
キル、アルアルキルまたはRCOCH2CH2であり、nは1〜1
0の整数である)で表わされるアミドアミンの存在下に
塩素化ポリエチレンを2,5−ジメルカプト−1,3,4−チア
ジアゾールで架橋する技術に関する。適当なアミドアミ
ンの例にはテトラエチレンペンタミンジステアレートが
ある。
発明の要約 上記公知刊行物に記載される加硫系はハロブチルゴム
とエピハロヒドリンゴムとのブレンドの架橋に適度の効
果を奏したが、そのようなブレンドの架橋に対し制御可
能な速度で高い架橋度を達成するのに適合する経済的な
加硫系を開発することが有利であろう。また、良好なス
コーチ安全性を示し、且つ、処理装置を汚染しない架橋
ゴムブレンドを生成できる加硫系を創製することが有利
であろう。さらに、ハロブチルゴムとエピハロヒドリン
ゴムとのブレンドを架橋して、良好なタイヤカーカス接
着力および良好なガス(特に空気)不透過性を有し、空
気入りタイヤのライナーとして有用な架橋物を生成する
ことができる加硫系が有利であろう。良好なガス不透過
性はタイヤ内チューブに好都合である。
上記の利点およびその他の利点は、下記(a)および
(b)からなるゴムブレンドの架橋ないし加硫に用いら
れる本発明のユニークな加硫系によって達成される(各
成分の量はゴムブレンド100重量部に基づく)。
(a)ハロブチルゴム(詳細は前述のとおり)または少
くとも50重量%のハロブチルゴムとその他の炭化水素主
鎖構造を有するゴム(詳細は後述する)との混合物50〜
98重量部、 (b)エピハロヒドリンゴム2〜50重量部。
本発明の加硫系は下記(a)ないし(e)の各成分か
らなる(各成分の量はゴム成分100重量部に基づく)。
(a)硫黄0.1〜3重量部、 (b)硫黄加硫促進剤0.3〜4重量部、 (c)亜鉛含有加硫促進助剤0.2〜10重量部、 (d)尿素、尿素誘導体または尿素と尿素誘導体との混
合物0.05〜5重量部、 (e)所望成分としてジ−またはトリ−メルカプト化合
物またはその誘導体からなる非硫黄加硫用硬化剤0〜5
重量部。
さらに、本発明は、優れたガス(特に空気)不透過性
を有する架橋ゴム組成物、および、高温すなわち約100
℃においてさえ、空気入りタイヤカーカスに対して優れ
た接着力を示す架橋インナーライナー組成物を提供す
る。
図面の簡単な説明 図1は例1,2Cおよび3Cのゴムブレンドについての加硫
時間の関数としてトルクを示す振動式ディスクレオメー
タ曲線(回転角3゜,175℃にて測定)である。
図2は例4,8Cおよび9Cのゴムブレンドについての加硫
時間の関数としてトルクを示す振動式ディスクレオメー
タ曲線(回転角3゜,175℃にて測定)である。
図3は例4,8Cおよび9Cのゴムブレンドについてのムー
ニースコーチ効果(135℃)を示すグラフである。
図4は例12,13Cおよび14のゴムブレンドについてのト
ルク対加硫時間の関係を示す振動式ディスクレオメータ
曲線(回転角3゜,175℃にて測定)である。
図5は例15および16Cのゴム組成物についてのトルク
対加硫時間の関係を示す振動式ディスクレオメータ曲線
(回転角3゜,175℃にて測定)である。
図6は例17Cおよび18Cのゴム組成物についてのトルク
対加硫時間の関係を示す振動式ディスクレオメータ曲線
(回転角3゜,175℃にて測定)である。
図7は例19C〜26Cのゴム組成物についてのトルク対加
硫時間の関係を示す振動式ディスクレオメータ曲線(回
転角3゜,175℃にて測定)である。
図8は例27Cおよび28〜31のゴムブレンドについての
加硫時間の関数としてトルクを示す振動式ディスクレオ
メータ曲線(回転角3゜,175℃にて測定)である。
図9は例27Cおよび32〜35のゴムブレンドについての
加硫時間の関数としてトルクを示す振動式ディスクレオ
メータ曲線(回転角3゜,175℃にて測定)である。
図10は例36C,37,38,39,40,41および42のゴムブレンド
についての加硫時間の関数としてトルクを示す振動式デ
ィスクレオメータ曲線(回転角3゜,175℃にて測定)で
ある。
図11は例43C〜46Cのゴムブレンドについての加硫時間
の関数としてトルクを示す振動式ディスクレオメータ曲
線(回転角3゜,175℃にて測定)である。
図12は例43Cおよび47C〜50Cのゴムブレンドについて
の加硫時間の関数としてトルクを示す振動式ディスクレ
オメータ曲線(回転角3゜,175℃にて測定)である。
図13は例51C〜57Cのゴムブレンドについての加硫時間
の関数としてトルクを示す振動式ディスクレオメータ曲
線(回転角3゜,175℃にて測定)である。
図14は例58C〜62Cのゴムブレンドについての加硫時間
の関数としてトルクを示す振動式ディスクレオメータ曲
線(回転角3゜,175℃にて測定)である。
図15は例58Cおよび63C〜66Cのゴムブレンドについて
の加硫時間の関数としてトルクを示す振動式ディスクレ
オメータ曲線(回転角3゜,175℃にて測定)である。
図16は例67C〜73Cのゴムブレンドについての加硫時間
の関数としてトルクを示す振動式ディスクレオメータ曲
線(回転角3゜,175℃にて測定)である。
詳細な説明 本発明の加硫系は、架橋または加硫ゴムブレンドが優
れたガス不透過性、すなわち、ガスまは空気の拡散に対
する耐性を有し、且つ、未架橋ブレンドがその加工処理
に使われる金型、ロール、プレスなどに粘着したり汚染
したりすることがないという優れた処理特性を有するゴ
ムブレンドの提供に用いられる。また、このゴムブレン
ドは加硫速度、架橋度、スコーチ安全性および物性が良
くバランスしており、特に、空気入りタイヤのインナー
ライナーおよびインナーチューブの製造に好適である。
上記加硫系は、(a)硫黄、(b)硫黄加硫促進剤、
(c)亜鉛含有加硫促進助剤、(d)尿素、尿素誘導体
またはそれらの混合物、および任意成分としての(e)
ジ−またはトリ−メルカプト化合物またはその誘導体
(例えば、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾー
ル、2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−5−ベ
ンゾエート、トリチオシアヌル酸、ジチオヒダントイン
類、ジメルカプトトリアゾール類、ジチオールトリアゼ
ンおよびそれらのエステル誘導体であって、これらは単
独でまたは米国特許第4,128,510号および同第4,288,576
号に記載されるような適応な有機塩基活性化剤と組合せ
て用いられる)から構成される。ジ−またはトリ−メル
カプト化合物またはその誘導体は単独でまたは適当な有
機塩基活性化剤と組合せて用いることができる。好まし
いメルカプト化合物は2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−
トリアジン(トリチオシアヌル酸とも呼ばれる)であ
る。
上記加硫系の(a)成分〜(c)成分はハロブチルゴ
ムまたはその混合物中に存在する不飽和結合によって炭
化水素主鎖を有するゴムを架橋し、他方、(d)成分お
よび(e)成分はブレンド中の物質のハロゲン官能基に
よって架橋を形成する。
(a)成分〜(c)成分のみからなる加硫系、それ自
体は新規ではない。そのような加硫系は或る期間知られ
ていたし、また、例えば米国特許第1,912,448号、同第
2,962,474号、同第2,906,313号および同第4,591,617号
に記載されている(これら特許の記載は、ここに、その
参照によって引用する)。
本発明に係る好ましい加硫系は、(a)成分〜(e)
成分からなり、そのうち(b)成分である硫黄加硫促進
剤としてはメルカプトベンゾチアゾールが用いられ、ま
た、(c)成分である加硫促進助剤としては酸化亜鉛が
用いられる。その他適当な硫黄加硫促進剤としては、例
えば、メルカプトベンゾチアゾール・ジサルファイドの
ようなメルカプトベンゾチアゾール誘導体類;2,2′−ジ
チオビス(ベンゾチアゾール)およびその塩類;N,N−ジ
イソプロピル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドお
よびN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェ
ンアミドのようなスルフェンアミド類;ジチオカルバミ
ド酸ジエチル、ジチオカルバミド酸亜鉛およびジメチル
ジチオカルバミド酸テルルのようなジチオカルバミド酸
アルキル類およびジチオカルバミド酸塩類;テトラメチ
ルチウラムのようなチウラム類;ならびにジペンタメチ
レンチウラム・テトラサルファイドのようなチウラムサ
ルファイド類が挙げられる。硫黄加硫促進剤は混合物と
して用いることもできる。
(d)成分には尿素、尿素塩のような尿素誘導体、ま
たは尿素と尿素誘導体との混合物が含まれる。(d)成
分として用いられる適当な物質としては、例えば、尿素
(ユニロイヤル・ケミカル社から商品名BIK−OTにて市
販されているオイル処理尿素を含む)、尿素サルフェー
ト、および、レノフィト(Rhenofit)E、レノフィト19
87,ダイナミド(Dynamide)およびレディミックス(Red
imix)926として市販されている尿素から誘導される硫
黄加硫促進剤が挙げられる。(d)成分としては、これ
らの化合物を単独でまたはそれらの二以上を含む混合物
として用いることができる。
モーベイ(Mobay)ケミカル・コーポレーションのレ
イン−ヘミー(Rhein−Chemie)デイビイジョンから市
販されているレイフィトUEは白色で、くすみがなく、汚
れのない非毒性粉末であって、ケミカルアブストラクツ
登録番号96827−93−9が与えられている。有機酸の尿
素塩と記載されているこの化合物は加硫促進剤として有
用なことが知られているが、これまでその利用は、レノ
フィトUEとメルカプトチアジアゾール誘導体のような硫
黄加硫促進剤の他に、酸化マグネシウム、硫酸マグネシ
ウムまたは炭酸バリウムのような活性化剤を含む加硫系
に限られていた(エーレンド(Ehrend)、エピクロルヒ
ドリンエラストマー類の架橋、ラパーワールドpp29−3
1,34−35,1985年5月)。レノフィト1987〔レイン−ヘ
ミー(Rhein−Chemie)〕、レデイミックス926〔ハーウ
ィック・ケミカルズ(Harwick Chemicals)〕、ダイナ
ミド〔リトラーン・コーポレーション(Littlern Corp
oration)〕およびBIK−OT〔ユニロイヤル・ケミカルズ
(Uniroyal Chemicals)〕なる商品名で販売されてい
る尿素誘導体は加硫促進剤として知られている。BIK−O
Tは、例えば、米国特許第4,136,084号、同第4,157,425
号、同第4,655,962号、同第4,692,475号、同第4,900,49
0号および同第5,053,438号など多くの米国特許に記載さ
れている。尿素サルフェートは(d)成分として特に適
合することが判明している。
本発明の加硫系は、酸化マグネシウム、硫酸マグネシ
ウムまたは炭酸バリウムのような第I a族または第II a
族金属の化合物の存在を必要としない点、ならびに、加
硫速度、架橋度およびスコーチ安全性に優れ且つそれら
のバランスがとれており、しかも、得られる架橋ゴムブ
レンドの物性が損なわれない点において特異的と考えら
れる。
使用される本発明の加硫系の各成分の量は、少くとも
その一部は、所望架橋度、所望スコーチ安全度および所
望加硫速度に依存して変るであろう。その量の決定は当
業者がその熟練度内においてなし得ることである。
一般に、加硫系の使用量はゴムブレンド100重量部に
対して1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部であろ
う。加硫系は実質的に、ゴムブレンド100重量部に基づ
き、硫黄0.1〜3重量部、好ましくは0.2〜2.5重量部、
最も好ましくは0.25〜0.75重量部;硫黄加硫促進剤0.3
〜4重量部、好ましくは0.4〜3重量部、最も好ましく
は0.5〜2重量部、亜鉛含有加硫促進助剤0.2〜10重量
部、好ましくは1〜5重量部、最も好ましくは1.5〜4
重量部;尿素、尿素誘導体または尿素と尿素誘導体との
混合物0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜3.5重量部、最
も好ましくは0.1〜1重量部;およびジ−またはトリ−
メルカプト化合物またはその誘導体非硫黄加硫硬化剤0
〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部、最も好ましく
は0.1〜1重量部からなる。
ゴムブレンドは、ゴムを全ての所望成分と所望方法に
よって、例えば緊密な混合を可能にする単一パスまたは
マルチパス、例えば、バンバリーミキサーまたは二ロー
ル差動ミルにてブレンドすることにより調製することが
できる。
本発明の架橋性組成物は、ブレンドすべき成分と所望
方法によって、例えば、ブレンド成分と架橋性組成物と
を常用されるゴムミルにて単純に混練することによって
混合することができる。好ましくは、混練は50℃〜約13
0℃にて行われる。架橋性組成物と重合体とを混合する
その他の方法は当業者には明らかであろう。
架橋は昇温下に行われる。一般に架橋温度は100℃〜2
00℃、好ましくは130℃〜190℃、最も好ましくは140℃
〜180℃である。架橋に所要な時間は一般に温度と逆比
例し、一般に約5分〜約2時間またはそれ以上である。
架橋温度および時間は当業者がその熟練度内においてな
し得ることである。
本明細書本文および請求の範囲において用いる用語
“炭化水素主鎖構造を有するゴム”は主として炭化水素
主鎖構造を有するゴムを包含する。そのようなゴムに
は、例えば、ブチルゴム;ポリ(イソブチレン/α−メ
チルスチレン)およびポリ(イソブチレン/パラメチル
スチレン)のようなポリイソブチレンコポリマーおよび
ターポリマー;天然ゴム;スチレン−ブタジエンゴム;
ニトリルゴム;ポリクロロプレンゴム;ポリブタジエン
ゴム;EPDMゴムなどが含まれる。
当業界において周知のようにブチルゴムは約95.5〜約
99.5%のイソブチレンと約0.5〜約4.5モル%のイソプレ
ンとのコポリマーである。
本明細書本文および請求の範囲において用いる用語
“ハロブチルゴム”は常用されるハロゲン化ブチルゴム
類、およびポリ(イソブチレン/α−メチルスチレン)
またはポリ(イソブチレン/パラメチルスチレン)のよ
うなポリイソブチレンコポリマーおよびターポリマーの
ハロゲン化物を包含する。ハロゲンは、当業界において
知られている方法によりゴムと塩素または臭素とを反応
せしめることによって、ブチルゴムまたはポリイソブチ
レンコポリマーまたはターポリマーの後処理の結果とし
て生成するゴム中に存在する。それ故、ハロブチルゴム
は、クロロブチルゴム、ブロモブチルゴムまたはクロロ
ブチルゴムおよびブロモブチルゴムの混合物、および塩
素化ポリイソブチレンコポリマーおよびターポリマーゴ
ム、臭素化ポリイソブチレンコポリマーおよびターポリ
マーゴムおよび塩素化・臭素化ポリイソブチレンコポリ
マーおよびターポリマーゴムを包含する。
そのような物質には、当初の不飽和結合(通常約0.5
〜3.0モル%のイソプレン残基)が大きく保持されてい
るブチルゴムと塩素または臭素との反応によって得られ
るクロロブチルゴムおよびブロモブチルゴムが含まれ
る。適当な市販クロロブチルゴムは約1.1重量%〜約1.3
重量%の塩素および約0.5〜約2.0モル%の不飽和結合を
含み、ムーニー単位40〜90のムーニー粘度(ML1+4,212
゜F,大径ローター使用)を示す。高不飽和ブチルゴム
から得られる満足すべきブロモブチルゴムは臭素2.1〜
3.0重量%を含み、密度(25℃)約0.96を有し、ムーニ
ー粘度(212゜F)20〜90ムーニー単位を示す。
一般に、ハロブチルゴムまたはハロブチルゴムと炭化
水素主鎖構造を有するゴムとの混合物はゴムブレンド中
に、ブレンド中のゴム100重量部に対し50〜98重量部、
好ましくは65〜90重量部存在する。一般にハロブチルゴ
ムと炭化水素主鎖構造を有するゴムとの混合物よりハロ
ブチルゴムのほうが好ましい。
エピハロヒドリンゴムには(1)エピクロロヒドリ
ン、エピブロモヒドリンなどのエピハロヒドリンのホモ
ポリマー、(2)エピハロヒドリンと、30%未満の飽和
エポキシモノマーとのコポリマーまたは不飽和エポキシ
モノマーとのコポリマー、ならびに(3)エピハロヒド
リンと(a)30%未満の飽和エポキシモノマーまたはそ
の混合物、(b)不飽和エポキシモノマーまたはその混
合物、または上記(a)と(b)との混合物が含まれ
る。エピハロヒドリン重合体は、有機金属触媒のような
適当な触媒を用いてエピハロヒドリンモノマーを単独で
または一または二以上の上記エポキシモノマーとともに
重合することによって調製される。例えば、アルキルア
ルミニウム化合物と水との反応生成物は適当な有機金属
化合物触媒である。上記ホモポリマーは、エポキシド結
合を有する重合により導かれる次の繰返し単位をもつと
考えられる。
式中、Xはハロゲンである。代表的な飽和エポキシモ
ノマーにはエチレンオキサイドのようなアルキレンオキ
サイドが含まれ、また代表的な不飽和エポキシモノマー
にはアリルグリシジルエーテルが含まれる。
エピハロヒドリン重合体は、多少の結晶化度を示し、
高分子量を有し、約1.25〜約1.8の密度を有し、ムーニ
ー単位約40〜約130のムーニー粘度(212゜F,4分後)を
有する強いゴム状物質である。本発明の実施に用いるの
に適当なエピハロヒドリン重合体の性質および製造法は
当業界において知られており、例えば、米国特許第3,15
8,500号(この特許の記載は、ここに、その参照によっ
て引用する)に記載されている。
通常、エピハロヒドリンゴムの量は、ブレンド中のゴ
ム合計量100重量部に対し2〜50重量部、好ましくは10
〜35重量部である。
ゴム成分、および加硫系を構成する(a)成分〜
(d)成分および任意成分(e)の他に、本発明の加硫
可能な組成物は一般にゴム加硫に常用される補助成分を
含む。例えば、増量剤、充填剤、顔料、安定剤、抗酸化
剤、粘着付与剤、可塑剤および柔軟剤を配合することが
できる。充填剤、特にカーボンブラックの配合は有利で
ある。一般に、充填剤、増量剤などを含む補助成分の配
合量はゴム100重量部に対し約25〜約100重量部である。
以下、実施例について本発明を説明する。本明細書お
よび請求の範囲において部および%は特に断わらない限
り重量に基づく。「例」番号にCのつくものは比較例を
示す。
例1 クロロブチルゴムおよびエピクロロヒドリンゴムと常
用される硫黄加硫系および非硫黄加硫系を用いてマスタ
ーバッチを作成した。マスターバッチの組成は次のとお
りである。組成 重量部 クロロブチルゴム *1 75 エピクロルヒドリンゴム *2 25 均質剤 *3 4.0 ステアリン酸 1.0 アルキルフェノール樹脂粘着付与剤 *4 2.0 カーボンブラック充填剤(N 660) 40 クレー充填剤 30 加硫系 (a)元素状硫黄 0.38 (b)2−メルカプトベンゾチアゾール 1.13 (c)酸化亜鉛 2.25 (d)尿素成分 *5 1.0 (e)2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン*
6 0.3 *1 クロロブチルHT−1066〔エクソンケミカルズ(Ex
xon Chemicals)〕 *2 ヒドリン(Hydrin)H−65〔ゼオン・ケミカルズ
・インコーポレーテッド(Zeon Chemicals Incorporate
d)〕 *3 ストラクトール(Structol)40MS(脂肪族−ナフ
テン系および芳香族炭化水素樹脂(ストラクトール・コ
ーポレーション) *4 SP−1077〔スケネクタデイ(Schenectady)ケミ
カルズ・コーポレーション〕 *5 レノフィト(Rhenofit)UE(モーベイ(Mobay)
ケミカル・コーポレーションのレイン−ヘミー(Rhein
−Chemie)デイビイジョン〕 *6 ジスネット(Zisnet)FPT(ゼオン・ケミカルズ
・インコーポレーテッド) ゴム成分と充填剤をバンバリーミキサーにて5分間混
合することによって組成物を調製した。混合物の初期温
度は約70℃であり、最終温度は約130℃であった。得ら
れた混合物は室温まで冷却した。次いで、加硫系の
(a)成分〜(e)成分をゴム/充填剤ブレンドに加
え、約85℃で2分間混合した。得られた組成物を160℃
に30分間加熱して加硫し、加硫組成物の物性を試験し
た。組成物および試験結果を表1,表2および図1に示
す。
例2C(比較例) 例1の手法を繰返した。但し、加硫系に炭酸バリウム
1.0部を加えた。組成物および試験結果を表1,表2およ
び図1に示す。
例3C(比較例) 例1の手法を繰返した。但し、加硫系から尿素成分、
すなわち(d)成分を除いた。組成物および試験結果を
表1,表2および図1に示す。
6インチ長ナイロン布帛に先ずSBR/NRゴムコンパウン
ド0.040インチ厚層をコートし、次いでインナーライナ
ーコンパウンドの0.055インチ厚層をコートする。マイ
ラー(Mylar)タブをコート布帛の一端縁に沿って置
き、タブが布帛の周縁から伸出するようにする。次い
で、インナーライナーコンパウンドとタブに標準カーカ
スコートコンパウンドの0.055インチ厚層を上塗りす
る。標準カーカスコートコンパウンドは天然ゴム70部、
スチレン−ブタジエンゴム〔アメリポール(Ameripol)
1502〕30部、カーボンブラック(N660)50部、ステアリ
ン酸1部、重合せる1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチル
キノン抗酸化剤をアゲライト(AgeRite)レジンD〕1
部、芳香油8部、オクチルフェノール・ホルムアルデヒ
ド粘着付与樹脂〔ダイフェン(Dyphene)8318〕3部、
酸化亜鉛3部、硫黄2部およびN−シクロヘキシル−2
−ベンゾチアゾールスルフェンアミド〔サントキュア
(Santocure)〕0.8部からなる。第2のSBR/NRゴムコン
パウンドをコートせるナイロン布帛を上記カーカスコー
トコンパウンド上に、天然ゴムとカーカスコートコンパ
ウンドとが直接面接触するように置く。得られた複合体
をプランジャー型モールド中160℃にて30分間加硫す
る。加硫せる複合体の最終厚さは約0.175インチであ
る。加硫複合体から6インチ×1インチ・ストリップ
を、タブがストリップ端に位置するように切出す。次い
で、ストリップをインストロン試験機にて2インチ/分
の速度で引張り、接着強さをlbs/インチにて表わす。試
験は通常室温および100℃(212゜F)にて行う。しかし
ながら、より高温、例えば250゜Fで試験を行い、高温接
着性を評価することができる。
例4〜7、8Cおよび9C 例1の手法を繰返した。但し、加硫系の各成分の量を
変えた(例4〜7)。比較例8Cではキュア系に炭酸バリ
ウムを加え、また比較例9Cでは加硫系から尿素成分、す
なわち(d)成分を除いた。例4〜7および8C、9Cのマ
スターバッチの組成物および試験結果を表3および表4
ならびに図2および図3に示す。
例10および11C(比較例) 例1の手法を繰返した(例10)。但し、例11Cでは加
硫系に炭酸バリウムを加えなかった。組成物および試験
結果を表5および表6に示す。
例12および13C〜18C 例1の手法を繰返した(例12)。但し、例13Cでは加
硫系に炭酸バリウムを加えなかった。例14、15および16
C〜18Cでは加硫系からトリメルカプトトリアジン化合
物、すなわち(e)成分を除去し、また、例16Cおよび1
7Cでは尿素塩(レノフィトUE)、すなわち(d)成分と
トリメルカプトトリアジン化合物、すなわち(e)成分
とを共に除去した。2つの例(例17Cおよび18C)ではク
ロロブチルゴムとエピクロロヒドリンゴムブレンドとの
ブレンドを100%クロロブチルゴムで置換した。組成物
および試験結果を表7、表8および図4〜6に示す。
例19C〜26C 種々の加硫系を含むエピクロルヒドリンのマスターバ
ッチを作成した。マスターバッチを160℃で30分間加熱
することにより架橋し、架橋度と架橋速度を調べた。種
々のマスターバッチの組成および試験結果を表9および
表10に示し、試験データを図7に示す。
表2のデータは、本発明に従って架橋したクロロブチ
ル/エピクロロヒドリンゴムブレンド(例1)のムーニ
ースコーチ粘度が、所要(a)成分〜(d)成分および
任意(e)成分(すなわち2,4,6−トリメルカプト−1,
3,5−トリアジンの他に加硫系に炭酸バリウムを含むよ
り高価なブレンドと比較して優るとも劣らないこと、お
よび例1のゴムブレンドのムーニースコーチは、(a)
成分〜(c)成分および(e)成分を含むが尿素または
尿素誘導体成分(d)を含まない加硫系で加硫したゴム
ブレンド(例3C)のムーニースコーチより優ることを示
している。表2に示される試験のいずれにおいても例1
のゴムブレンドは例2Cで用いられているより高価な加硫
系を用いて加硫したゴムブレンドと比較して優るとも劣
るものではない。この後者の点に関しては、図1にみら
れるとおり、175℃におけるトルク〔ポンド・ホース×
インチ(lbf・in)〕対時間(分minutes)としてプロッ
トしたレオメーター試験データは、例1のゴムブレンド
と例2Cのゴムブレンドは実質的に同じ架橋速度で且つ実
質的に同程度に架橋しているのに対し、例3Cのゴムブレ
ンドは最初の5分間はより急速に加硫され、その後は横
ばい状態になり、30分後の架橋度は例1と例2Cのゴムブ
レンドのいずれのものよりかなり低いことを示してい
る。
表4の試験結果は表2の結果を裏付けている。例え
ば、表4の実験結果は、本発明の加硫系による加硫ゴム
ブレンド(例4)が、炭酸バリウムを含有するがその他
の点では本発明の二元加硫系と同じ加硫系によるゴムブ
レンド(例8C)と実質的に同じレオメーター曲線を示す
ことを明示している。また、表4のデータは、ブレンド
中のゴム100部に対して0.25部という少量の尿素成分の
使用によって、本発明の加硫系による加硫ゴムブレンド
はより高価な炭酸バリウム含有加硫系による加硫ゴムブ
レンドと比較して勝るとも劣らないことを示している。
例4と例8Cのゴムブレンドのレオメーターおよびムーニ
ースコーチ曲線(図2および図3)がほぼ同じであるこ
とから、本発明による加硫ゴムブレンドと炭酸バリウム
含有加硫系による加硫ゴムブレンドはほぼ同様な物性を
もつことがわかる。図3は、さらに、炭酸バリウムと尿
素成分との両成分を欠いた加硫系(例9C)で加硫せるゴ
ムブレンドのムーニートルクは、試験開始から約9分間
は、炭酸バリウム含有系により加硫したゴムブレンド
(例8C)および本発明の加硫系により加硫したゴムブレ
ンド(例4)両者のムーニートルクと実質的に同じであ
るが、約9分を経過後は例9Cのムーニートルクは遥かに
急激に上昇することを示している。従って、上記のデー
タは、尿素成分がゴムブレンド中のエピクロロヒドリン
部分の架橋を促進する作用を示すのみならず、ゴムブレ
ンド中のクロロブチルゴム部分の架橋を調節するなんら
かの作用を示すことを示唆している。
表6のデータは、本発明によるゴムブレンド(例10)
は、その応力歪試験結果についてみると、より高価な炭
酸バリウム含有加硫系で加硫せるゴムブレンド(例11
C)と比較して優るとも劣らないことを示している。表
6のデータは、さらに、例10と例11Cの加硫ゴムブレン
ドは互いに匹敵する空気透過度、カーカス接着力、未処
理強力、テル粘着、透湿度およびデマチア屈曲特性をも
つことを示している。
表7および表8のデータは、(a)成分〜(e)成分
を含む本発明の加硫系により加硫したクロロブチル/エ
ピクロロヒドリンゴムブレンドの物性は、炭酸バリウム
含有加硫系により加硫した同じゴムブレンドの物性と比
較して優るとも劣らないことを裏付けている。これらの
データは、さらに、任意成分であるトリメルカプトトリ
アジン成分(e)を含まない加硫系により加硫したクロ
ロブチル/エピクロロヒドリンゴムブレンド(例14,例1
5)の物性が例12および例13Cの加硫ゴムブレンドの物性
と比較して優るとも劣らないことを裏付けている。図4
に示す例12、例13Cおよび例14のゴムブレンドについて
のレオメーター試験データは、例12と例13Cのゴムブレ
ンドが実質的に同じ架橋速度および実質的に同じ架橋度
を示すのに対し、例14のゴムブレンドの架橋速度は僅か
に低く、架橋度も僅かに低いことを示している。さら
に、これらのデータは、例12の加硫ゴムブレンドと同じ
であるが尿素塩、すなわち(d)成分とトリメルカプト
トリアジン化合物、すなわち(e)成分を含まない加硫
系で加硫したゴムブレンド(例16C)は物性が劣ること
を示している。
表7および表8のデータは、さらに、尿素成分が加硫
系に調節作用を示すこと(例15、例16C、例17Cおよび例
18C)を示しており、この調節作用による効果は図5お
よび図6のレオメーター曲線によっても説明されてい
る。明らかに、加硫系に尿素成分を含むゴムブレンド
(例15および例18C)は、加硫系に尿素成分を含まない
ゴムブレンド(例16Cおよび例17C)と比較して初期加硫
速度は低いが高い架橋度に到達する。このことは、加硫
すべきゴムがハロブチルゴムとエピクロルヒドリンゴム
の両者を含むもの(例15および例16C)であっても、ま
たはハロブチルゴムのみを含むもの(例17Cおよび例18
C)であってもあてはまる。
表9、表10および図7はエピクロルヒドリンゴム組成
物について種々の加硫系が架橋速度および架橋度に及ぼ
す影響を示している。レオメーターデータは、トリメル
カプトトリアジン化合物のみが存在する場合(例19C)
またはトリメルカプトトリアジン化合物と酸化亜鉛の両
者が存在する場合(例23C)にゴムを170℃で30分間加熱
するときトルクの増大は格別みられない、すなわち架橋
が起こらないこと、ならびに加硫系に酸化マグネシウム
(例22C)または炭酸バリウム(例21C)を追加したとき
架橋速度および架橋度は微かに増大するに過ぎないこと
を示している。図7は、さらに、尿素成分とトリメルカ
プトトリアジン化合物の両者が加硫系に存在すると(例
20C)約5分後に架橋速度の急激な増大がみられ、その
後の試験領域では対応してトルクが漸増することを示し
ている。図7は、さらに、トリメルカプトトリアジン化
合物と尿素成分を含むコンパウンドに炭酸バリウム(例
24C)または酸化マグネシウム(例25C)を加えることに
よって非常に急激な架橋速度および高い架橋度が微かに
改善されるに過ぎないことを示している。尿素誘導体が
存在する場合には酸化亜鉛を加えると(例26C)架橋速
度及び架橋度が低下する。
例27Cおよび例28〜42 例1の手法を繰返した。但し、例27CではレノフィトU
Eすなわち尿素成分(d)を加硫系に配合しなかった。
また、例28〜例42ではレノフィトUEを等量の他の尿素成
分で置換した。種々の組成物および試験効果を表11、表
12、表13、表14、図8、図9および図10に示す。
尿素成分 27C なし 28 レディミックス(Redimix)926 29 レノフィト(Rhenofit)UE 30 BIK−OT 31 ダイナミド(Dynamide) 32 尿素 33 尿素フォスフェート 34 尿素サルフェート 35 ビウレット 36C なし 37 レノフィトUE 38 尿素サルフェート 39 硫酸アンモニウム 40 硫酸ヒドラジン塩 41 硫酸ジメイルグアニジン塩 42 レノフィト1987 図8〜図10にみられるとおり、175℃におけるトルク
〔ポンド・ホース×インチ(lbf・in)〕対時間(分min
utes)としてプロットしたレオメーター試験データ(表
14)は、本発明の(a)成分〜(c)成分および(e)
成分を含むが尿素成分(d)を含まない加硫系を用いて
加硫せるゴムブレンドはレディミックス(Redimix)926
(例20)、レノフィトUE(例29)、BIK−OT(例30)、
ダイナミド(例31)、尿素サルフェート(例34)および
レノフィト1987(例42)を含むゴムブレンドと比較し
て、スコーチ安全性が低く、初期の数分間により急激に
架橋してその後横ばいとなって、30分後の架橋度はかな
り低いことを示している。
上記のデータは、さらに、加硫系の一部として尿素を
含むゴムブレンド(例32)は、加硫系に尿素成分を含ま
ないゴムブレンド(例27C)と比較して、30分後の架橋
度が少し高く、また初期数分間の架橋の間にレオメータ
ー曲線の傾きに中程度の変化があったことを示してい
る。これらのデータは、さらに、尿素ホスフェート(例
33)、ビウレット(例35)、硫酸アンモニウム(例3
9)、硫酸ヒドラジン塩(例40)および硫酸ジメチルグ
アニジン塩(例41)をそれぞれ含む加硫系によるゴムブ
レンドは尿素成分を含まない加硫系によるゴムブレンド
(例27C)と実質的に同じ架橋度および同じ架橋速度を
もつことを示している。従って、これらのデータから、
クロロブチル/エピハロヒドリンゴムのブレンドは
(a)硫黄、(b)硫黄加硫促進剤、(c)酸化亜鉛の
ような亜鉛含有加硫促進助剤、(d)尿素、レディミッ
クス926、レノフィトUE、レノフィト1987、BIK−OT、ダ
イナミドまたは尿素サルフェートのような尿素成分およ
び任意成分として(e)2,4,6−トリメルカプト−1,3,5
−トリアジンのようなジ−またはトリ−メルカプト化合
物を含む加硫系を用いて加硫することにより比較的低い
初期架橋速度で加硫され、スコーチ安全性がよく、高く
好ましい架橋度を示すことがわかる。
例43C〜例57C 種々の加硫系を含むエピクロロヒドリンゴムのマスタ
ーバッチを調製した。これらのマスターバッチは160℃
で30分間加熱することにより架橋せしめ、架橋速度およ
び架橋度を調べた。
マスターバッチの組成および試験結果を表15、表16、
表17に示し、試験データを図11、図12および図13に示
す。
図11〜図13から、尿素および試験に用いた尿素誘導体
は、硫酸アンモニウム(例14C)、硫酸ヒドラジン塩
(例55C)および硫酸ジメチルグアニジン塩(例56C)を
除いて、エピクロロヒドリンゴムに対して加硫促進作用
を示すことがわかる。
例58〜例73C 種々の加硫系を用いて、クロロブチルゴムのマスター
バッチを調製した。マスターバッチは160℃で30分間加
熱することにより架橋せしめ、架橋速度および架橋度を
調べた。マスターバッチの組成および試験結果を表18、
表19、表20および表21に示し、試験データを図14、図15
および図16に示す。
図14、図15および図16から、加硫系にレディミックス
926(例59C)、レノフィトUE(例60C)、BIK−OT(例61
C)、ダイナミド(例62C)、尿素サルフェート(例65
C)またはレノフィト1987(例73C)を加えると、硫黄、
MBTSおよび酸化亜鉛(例58C)のみからなる加硫系を用
いたマスターバッチと比較して、実質的にスコーチ安全
性が改善され、クマロブチルマスターバッチの架橋速度
が抑制されて、かなり架橋度の高い加硫物が得られるこ
とがわかる。尿素を加えると(例63C)、架橋速度が低
下するものの架橋度は微かに増大するに過ぎない。ビウ
レット(例66C)、尿素ホスフェート(例64C)、硫酸ヒ
ドラジン塩(例71C)および硫酸ジメチルグアニジン塩
(例72C)を加えると、硫黄、MBTSおよび酸化亜鉛から
なる対照加硫系のみ(例58C)を用いた場合に非常に近
い結果が得られた。硫酸アンモニウム(例70C)を加え
ると、対照クロロブチルゴム組成物(例58C)と比較し
て、架橋速度が非常に僅かに加速され、架橋度が微かに
増大した。
上記の説明、実施例、表および図からわかるように、
本発明は(a)ハロブチルゴムまたは少くとも50重量%
のハロブチルゴムと炭化水素主鎖を有するゴムとの混合
物、および(b)エピハロヒドリンゴムからなるゴムブ
レンドの架橋に特に適合する経済的な加硫系組成物を提
供する。本発明の組成物で加硫せるゴムブレンドは、バ
ランスがとれ且つ優れた架橋速度、架橋度、スコーチ安
全性および物性を示し、また、タイヤカーカスに対する
接着力およびガス不透過性においても優れている。この
加硫ゴムは、特に、タイヤチューブおよびインナーライ
ナー、殊に使用時に加圧ガスに露出するタイヤ内部の全
表面に加硫ゴムライナー層が形成されている空気入りタ
イヤのチューブおよびインナーライナーとして有用であ
る。
本明細書本文および請求の範囲において用いる表現
“からなる”(consists essentially ofおよびconsi
sting essentially of)は、組成物の本質的な性状お
よび特性に実質的に悪影響を及ぼすに十分な濃度で、記
載されていない物質を使用することを排除するものであ
るが、そのような本質的な性状および特性に実質的に悪
影響を及ぼすには不十分な濃度であれば−または二以上
の記載されていない物質の使用を排除するものではな
い。
本発明の特徴、利点およびその他具体的な態様は本明
細書に目を通した当業者ならば容易に把握できるであろ
う。この点について、本発明の具体的態様はかなり詳細
に記述したが、これらの態様の変更および修正は記述し
且つクレームした本発明の精神および範囲を逸脱するこ
となくなすことができよう。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−6044(JP,A) 特開 昭61−163948(JP,A) 特開 昭61−236843(JP,A) 特公 昭41−11652(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 71/00 - 71/14 C08G 65/00 - 65/48

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ハロブチルゴムまたは少くとも50重
    量%のハロブチルゴムと炭化水素主鎖構造を有するゴム
    との混合物と、(B)エピハロヒドリンゴムとのブレン
    ドからなる100℃〜200℃の温度で架橋可能な組成物であ
    って、下記(a)〜(e)からなる加硫系(各成分の量
    はゴムブレンド100重量部に基づく)を含む加硫可能な
    組成物。 (a)硫黄0.1〜3重量部、 (b)硫黄加硫促進剤0.3〜4重量部、 (c)亜鉛含有加硫促進助剤0.2〜10重量部、 (d)尿素、尿素誘導体および尿素と尿素誘導体との混
    合物の中から選ばれた加硫促進剤0.05〜5重量部、およ
    び (e)ジーまたはトリーメルカプト非硫黄加硫用硬化剤
    0〜5重量部。
  2. 【請求項2】該加硫促進剤(d)が尿素、尿素塩および
    それらの混合物の中から選ばれる請求の範囲第1項記載
    の組成物。
  3. 【請求項3】該加硫促進剤(d)が尿素、尿素サルフェ
    ート、有機酸の尿素塩およびそれらの混合物の中から選
    ばれる請求の範囲第2項記載の組成物。
  4. 【請求項4】該加硫促進剤(d)が尿素サルフェートお
    よび有機酸の尿素塩の中から選ばれる請求の範囲第1項
    記載の組成物。
  5. 【請求項5】該硫黄加硫促進剤がメルカプトベンゾチア
    ゾール、メルカプトベンゾチアゾール誘導体、スルフェ
    ンアミド類、ジチオカルバミン酸アルキル、ジチオカル
    バミン酸塩、チウラム塩、チウラムサルファイド類およ
    びそれらの混合物の中から選ばれる請求の範囲第1項記
    載の組成物。
  6. 【請求項6】該亜鉛含有加硫促進助剤が酸化亜鉛である
    請求の範囲第5項記載の組成物。
  7. 【請求項7】該非硫黄加硫用促進剤(e)の量が0.05〜
    3重量部である請求の範囲第6項記載の組成物。
  8. 【請求項8】該非硫黄加硫用硬化剤(e)が2,5−ジメ
    ルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−
    1,3,4−チアジアゾール−5−ベンゾエート、2,4,6−ト
    リメルカプト−1,3,4−トリアジン、ジチオヒダントイ
    ン類、ジメルカプトトリアゾール類、ジチオトリアジ
    ン、およびこれらのエステル、ならびにこれらの混合物
    の中から選ばれ、単独または有機塩基活性剤と組合せて
    用いられる請求の範囲第6項記載の組成物。
  9. 【請求項9】該非硫黄加硫用硬化剤(e)が2,4,6−ト
    リメルカプト−1,3,4−トリアジンであって、その量が
    0.05〜3重量部である請求の範囲第6項記載の組成物。
  10. 【請求項10】該加硫促進剤(d)が尿素、尿素塩およ
    びそれらの混合物の中から選ばれ、その量が0.1〜3.5重
    量部である請求の範囲第1項記載の組成物。
  11. 【請求項11】該加硫促進剤(d)が尿素、尿素塩およ
    びそれらの混合物の中から選ばれ、その量が0.1〜3.5重
    量部である請求の範囲第6項記載の組成物。
  12. 【請求項12】該加硫促進剤(d)が尿素、尿素塩およ
    びそれらの混合物の中から選ばれ、その量が0.1〜3.5重
    量部である請求の範囲第9項記載の組成物。
  13. 【請求項13】該加硫促進剤(d)が尿素、尿素サルフ
    ェート、有機酸の尿素塩およびそれらの混合物の中から
    選ばれ、その量が0.1〜3.5重量部である請求の範囲第1
    項記載の組成物。
  14. 【請求項14】該加硫促進剤(d)が尿素、尿素サルフ
    ェート、有機酸の尿素塩およびそれらの混合物の中から
    選ばれ、その量が0.1〜3.5重量部である請求の範囲第6
    項記載の組成物。
  15. 【請求項15】該加硫促進剤(d)が尿素、尿素サルフ
    ェート、有機酸の尿素塩およびそれらの混合物の中から
    選ばれ、その量が0.1〜3.5重量部である請求の範囲第9
    項記載の組成物。
  16. 【請求項16】(a)成分の量が0.2〜2.5重量部、
    (b)成分の量が0.4〜3重量部、(c)成分の量が1
    〜5重量部、(d)成分の量が0.1〜3.5重量部、(e)
    成分の量が0.05〜3重量部である請求の範囲第1項記載
    の組成物。
  17. 【請求項17】(b)成分がメルカプトベンゾチアゾー
    ル、メルカプトベンゾチアゾール誘導体、スルフェンア
    ミド類、ジチオカルバミン酸アルキル、ジチオカルバミ
    ド酸塩、チウラム類、チウラムサルファイト類およびこ
    れらの混合物の中から選ばれ、(c)成分が酸化亜鉛で
    あり、(d)成分が尿素、尿素塩およびそれらの混合物
    の中から選ばれ、(e)成分が2,5−ジメルカプト1,3,4
    −チアジアゾール、2−メルカプト−1,3,4−チアジア
    ゾール−5−ベンゾエート、2,4,6−トリメルカプト−
    1,3,4−トリアジン、ジチオヒダントイン類、ジメルカ
    プトトリアゾール類、ジチオトリアジンおよびそれらの
    エステル誘導体、ならびにそれらの混合物の中から選ば
    れ、単独または有機塩基活性剤と組合せて用いられる特
    許請求の範囲第16項記載の組成物。
  18. 【請求項18】(e)成分が2、4、6−トリメルカプ
    ト−1,3,4−トリアジンである特許請求の範囲第17項記
    載の組成物。
  19. 【請求項19】ゴムブレンド(I)と架橋性組成物(I
    I)とからなる架橋可能なゴム組成物であって、 該ゴムブレンド(I)は、(a)(i)ハロブチルゴム
    および(ii)少くとも50重量%のハロブチルゴムと炭化
    水素主鎖構造を有するゴムとの混合物の中から選ばれた
    ゴム50〜98重量部(ゴムブレンド100重量部に基づく)
    と、(b)エピハロヒドリンゴム2〜50重量部(ゴムブ
    レンド100重量部に基づく)とからなり、また、 該架橋性組成物(II)は下記(a)〜(e)からなる加
    硫系を含む架橋可能なゴム組成物。 (a)硫黄0.1〜3重量部、 (b)硫黄加硫促進剤0.3〜4重量部、 (c)亜鉛含有加硫促進助剤0.2〜10重量部、 (d)尿素、尿素誘導体および尿素と尿素誘導体との混
    合物の中から選ばれた加硫促進剤0.05〜5重量部、およ
    び (e)ジーまたはトリメルカプト非硫黄加硫用硬化剤0
    〜5重量部。
  20. 【請求項20】該ハロブチルゴムがクロロブチルゴム、
    ブロモブチルゴム、ハロゲン化ポリイソブチレンコポリ
    マーおよびターポリマー、ならびにそれらの混合物の中
    から選ばれる請求の範囲第19項記載の組成物。
  21. 【請求項21】該ハロブチルゴムがクロロブチルゴムで
    ある請求の範囲第20項記載の組成物。
  22. 【請求項22】該エピハロヒドリンゴムが、エピクロロ
    ヒドリンホモポリマー、エピブロモヒドリンホモポリマ
    ー、エピハロヒドリンと30%未満の飽和エポキシモノマ
    ーとのコポリマー、エピハロヒドリンと不飽和エポキシ
    モノマーとのコポリマー、およびエピハロヒドリンと
    (a)30%未満の飽和エポキシモノマー、(b)不飽和
    エポキシモノマー、(c)上記(a)と(b)との混合
    物の中から選ばれたモノマーとのターポリマーの中から
    選ばれる請求の範囲第19項記載の組成物。
  23. 【請求項23】(I)(i)ハロブチルゴムまたは(i
    i)少くとも50重量%のハロブチルゴムと炭化水素主鎖
    構造を有するゴムとの混合物、および(II)エピハロヒ
    ドリンゴムを必須成分として含んで構成され、且つ使用
    時に加圧ガスに露出せる全タイヤ内面に張設された加硫
    ゴムライナープライを有する空気入りタイヤであって、
    該ゴムライナープライが下記(a)〜(e)からなる加
    硫系(各成分の量はゴムブレンド100重量部に基づく)
    によって加硫されたものである改良された空気入りタイ
    ヤ。 (a)硫黄0.1〜3重量部、 (b)硫黄加硫促進剤0.3〜4重量部、 (c)亜鉛含有加硫促進助剤0.2〜10重量部、 (d)尿素、尿素誘導体および尿素と尿素誘導体との混
    合物の中から選ばれた加硫促進剤0.05〜5重量部、およ
    び (e)ジーまたはトリメルカプト非硫黄加硫用硬化剤0
    〜5重量部。
  24. 【請求項24】該硫黄加硫促進剤(b)がメルカプトベ
    ンゾチアゾール、メルカプトベンゾチアゾール誘導体、
    スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミド酸
    塩、およびそれらの混合物の中から選ばれる請求の範囲
    第23項記載の改良された空気入りタイヤ。
  25. 【請求項25】該硫黄加硫促進剤(b)がメルカプトベ
    ンゾチアゾールである請求の範囲第24項記載の改良され
    た空気入りタイヤ。
  26. 【請求項26】該亜鉛含有加硫促進助剤が酸化亜鉛であ
    る範囲第23項記載の改良された空気入りタイヤ。
  27. 【請求項27】該硫黄加硫促進剤(d)が尿素、尿素塩
    およびそれらの混合物の中から選ばれる請求の範囲第23
    項記載の改良された空気入りタイヤ。
  28. 【請求項28】該硫黄加硫促進剤(d)が尿素、尿素サ
    ルフェート、有機酸の尿素塩およびそれらの混合物の中
    から選ばれる請求の範囲第27項記載の改良された空気入
    りタイヤ。
  29. 【請求項29】硫黄(a)の量が0.2〜2.5重量部であ
    り、該硫黄加硫促進剤(b)の量が0.4〜3重量部であ
    り、該亜鉛含有加硫促進助剤(c)が酸化亜鉛であっ
    て、その量が1〜5重量部であり、該加硫促進剤(d)
    の量が0.1〜3.5重量部であり、該非硫黄加硫用硬化剤
    (e)が2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジンで
    あって、その量が0.05〜3重量部である請求の範囲第28
    項記載の改良された空気入りタイヤ。
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