JP3291612B2 - 蓋の開閉装置 - Google Patents

蓋の開閉装置

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JP3291612B2
JP3291612B2 JP15921996A JP15921996A JP3291612B2 JP 3291612 B2 JP3291612 B2 JP 3291612B2 JP 15921996 A JP15921996 A JP 15921996A JP 15921996 A JP15921996 A JP 15921996A JP 3291612 B2 JP3291612 B2 JP 3291612B2
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opening
closing
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operation mechanism
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精一 佐藤
章良 笹本
貴司 竹内
丈浩 寺井
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Piolax Inc
Nissan Motor Co Ltd
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Piolax Inc
Nissan Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車コンソール
ボックスの蓋をはじめ、各種ボックス本体の開口部に回
動可能に取り付けられる蓋の開閉装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車コンソールボックスの蓋を二方向
から開閉する装置の下では、各側に回動して、ボックス
本体の開口部を開放した全開状態にある蓋をその場に確
実に保持する必要があるので、通常は、実開昭60−2
4657号公報や実開昭60−42869号公報に示す
ように、専用のストッパーアームやヒンジアーム等を付
設して、蓋の全開状態を保持する工夫が施されている。
【0003】しかし、このストッパーアームやヒンジア
ーム等の使用は、部品点数が増加して、装置自体が大型
化することは勿論であるが、特に、それ自体の存在が大
いに邪魔となって、ボックス本体に対する物の出し入れ
に支障を来す恐れがあると共に、外観上の見映えも著し
く害されるので、この点の改善が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、斯る実情に鑑
み、上記ストッパーアームやヒンジアーム等に代えて、
例えば、カム山と摺動部材の弾性的な乗り越え作用を利
用して、蓋を全開状態に保持することも考えられるが、
この構造において、蓋の剛性が低いような場合には、今
度は、カム山上を摺動部材が摺動しながら乗り越える時
に、蓋全体が容易に撓んで変形して、円滑な開放操作が
保障できなくなってしまう心配がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、主として、斯
る課題を有効に解決するために開発されたもので、請求
項1記載の発明は、ボックス本体に回動軸を介して取り
付けられる蓋の開閉装置において、蓋上の回動軸長手方
向の一端部寄りに、開閉操作機構を設け、蓋とボックス
本体間の上記開閉操作機構寄り側に、蓋の開閉回動を許
容しつつその全開状態を保持する全開保持手段を設ける
一方、開閉操作機構から遠い側には、全開保持手段を設
けない構成を採用した。
【0006】請求項2記載の発明は、ボックス本体に回
動軸を介して取り付けられる蓋の開閉装置において、蓋
上の回動軸長手方向の一端部寄りに、開閉操作機構を設
け、蓋とボックス本体間の上記開閉操作機構寄り側に、
蓋の開閉回動を許容しつつその全開状態を保持する全開
保持手段を設ける一方、開閉操作機構から遠い側にも、
蓋の開閉回動を許容しつつその全開状態を保持する全開
保持手段を設けて、開閉操作機構寄り側の全開保持手段
が発生する保持力が、開閉操作機構から遠い側の全開保
持手段が発生する保持力よりも大きくなるように設定す
る構成を採用した。
【0007】請求項3記載の発明は、請求項1と請求項
2を前提として、全開保持手段は、ボックス本体又は蓋
の一方に設けられるカム山と、同他方に設けられて差込
孔から弾発力を伴って突出する摺動ピンからなり、該摺
動ピンの上記カム山に対する摺動で、蓋の開閉回動を許
容しつつその全開状態を弾性的に保持する構成を採用し
た。
【0008】請求項4記載の発明は、請求項3を前提と
して、蓋に開閉操作機構と連動する一対のヒンジピンと
該各ヒンジピンを案内する支持孔を設け、ボックス本体
の対応する個所に該各ヒンジピンを出没する軸孔を設け
て、ヒンジピンと軸孔を中心とする回動により、蓋をボ
ックス本体に回動可能に取り付けると共に、上記差込孔
と摺動ピンは、蓋のヒンジピンを案内する支持孔の下方
に位置し、カム山は、ボックス本体の摺動ピンと対応す
る個所に位置する構成を採用した。
【0009】請求項5記載の発明は、請求項4を前提と
して、差込孔の内側に上部が開口する隔壁ブロックを設
けて、該隔壁ブロック内に、摺動ピンを連設した角筒状
基体と、摺動ピンを突出方向に付勢する弾発部材とを収
納して、差込孔を介して摺動ピンを外側へ突出させる構
成を採用した。
【0010】請求項6記載の発明は、請求項5を前提と
して、ヒンジピンの支持孔が摺動ピンの差込孔よりも外
側にずれている構成を採用した。
【0011】依って、本発明にあっては、いずれの請求
項の下でも、蓋の全開状態を保持する全開保持手段、或
いは、具体的には、ボックス本体に設けられるカム山と
蓋に設けられる摺動ピンとが、蓋の開放操作時に最も力
がかかる開閉操作機構側に設けられている関係で、例
え、蓋の剛性が低いような場合でも、蓋全体が容易に撓
んで変形することを防止できるので、円滑な開放操作が
保障できることとなる。
【0012】又、特に、請求項4の下では、上記の作用
効果に加えて、ヒンジピンの出没動を案内する支持孔の
下方に摺動ピンの差込孔を開設した関係で、蓋の巾寸法
を小さくして、蓋の高さ寸法を大きくできるので、逆
に、蓋の剛性をアップして、蓋の撓み変形を抑制するこ
とが可能となる。請求項5の下では、差込孔の内側に隔
壁ブロックを設けた関係で、摺動ピンの角筒状基体と弾
発部材を隔壁ブロック内にワンタッチで収納して、摺動
ピンをその差込孔から確実に外側に突出させることが可
能となり、請求項6の下では、ヒンジピンの支持孔を摺
動ピンの差込孔よりも外側にずらした関係で、当該部位
の型抜きが容易となると共に、ヒンジピンを可能な限り
その先端側で支持することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する好適な実
施の形態に基づいて詳述すれば、該実施の形態に係る開
閉装置も、自動車コンソールボックスの蓋を二方向から
開閉する装置として開発されたものであるが、特徴とす
るところは、以下の構成を採用した点にある。
【0014】そこで、まず、コンソールボックスの本体
側から説明すると、本実施の形態にあっては、図1・図
2に示す如く、ボックス本体Bの開口部縁の前後端部に
起立壁1A・1Bを設け、該各起立壁1A・1Bの対向
面に対して、両端部に軸孔3を形成した金属製ブラケッ
ト2A・2Bを個々に固定すると共に、特に、前側起立
壁1Aの対向面には、全開保持手段たる横台形状を呈す
る一対のカム山4をブラケット2Aの各軸孔3の内側に
近接して設ける構成となしている。
【0015】他方、当該ボックス本体Bの開口部に回動
可能に取り付けられる蓋L側については、図3に示す如
く、合成樹脂で成形された矩形状の基板5の前端部寄り
に、後述する移動体16を左右方向へ移動可能に装着す
る区域6を積極的に画して、当該区域6の略中央部に左
右にガイド口7aを有する保持ブロック7を設け、当該
保持ブロック7内に移動体16を常時センタリング位置
に付勢する圧縮コイルばね8を収納する構成となしてい
る。
【0016】又、上記保持ブロック7の一側近傍に、嘴
状を呈するチェックレバー9を支持壁10を介して回動
可能に軸支し、該チェックレバー9の一端部9aを保持
ブロック7方向に臨ましめ、同他端部9bを基板5の前
壁側に開設されている窓11内から外方に臨ましめ、且
つ、他端部9bが上記窓11の底部に当接するまで、チ
ェックレバー9の一端部9aを捩じりばね12で上方に
付勢する構成となしている。
【0017】更に、上記区域6におけるチェックレバー
9の反対側には、後述するスプリングバー20が有する
一対の折曲先端部20aの移動を案内する案内カム13
を左右対称に設けるものとする。当該左右対称の案内カ
ム13は、上記各折曲先端部20aの往路と復路とを反
転突起14を介して画成すると共に、少なくとも、復路
側には案内壁15を立設するものとする。
【0018】既述した移動体16は、図4にも示す如
く、その中間部が巾狭で両端部が巾広な形態を呈する合
成樹脂の一体成形品で、特に、当該巾広の両端縁に開閉
操作機構を掌る左右一対の操作ボタン17A・17Bを
一体に連設すると共に、巾狭の中間部の上記チェックレ
バー9と対向する側面にストッパー突起18を形成し、
同中間部の上記案内カム13と対向する側面にホルダー
壁19を一体に形成して、該ホルダー壁19に上記折曲
先端部20aを有するスプリングバー20を固定する構
成となっている。
【0019】これに加えて、中間部の下面中央に対して
は、上記保持ブロック7の各ガイド口7aを経て圧縮コ
イルばね8の両端部と干渉する一対の脚片21を形成
し、且つ、巾広の両端部に対しては、規制部22aと非
規制部22bを連続して有する一対のカム溝22を対向
して形成する構成となしている。尚、この各カム溝22
の規制部22aと非規制部22bの関係は、一対のカム
溝22が対向する状態において、図示する如く、各規制
部22a同士は間隔巾が徐々に狭まるハの字状を呈し、
各非規制部22b同士は、同一の最大間隔巾をおいて平
行状を呈するように設定されている。
【0020】又、移動体16は、上記各カム溝22内に
回動軸たる各側に存する一対の長短ヒンジピン23・2
4の従動子23a・24aを嵌入した状態で、既述した
基板5の区域6内に左右方向へ移動可能に装着される訳
であるが、本実施の形態にあっては、基板5の区域6の
両側に固定される2個のガイド枠25と2個の装飾枠2
6を介して装着して、その移動を案内すると共に、各側
の長短ヒンジピン23・24は、対応するガイド枠25
によりその進退動を案内するものとする。
【0021】従って、当該移動体16に一体に連設され
たいずれか一方の操作ボタン17A又は17Bを内方に
押圧すると、押圧側に存する一対の長短ヒンジピン23
・24は、上記対向するカム溝22のハの字状を呈する
規制部22aの作用で、互いに接近する方向に移動する
こととなるが、反対側に存する一対の長短ヒンジピン2
3・24は、対向するカム溝22の平行状を呈する非規
制部22bの作用で、互いに接近する方向に移動するこ
とはない。
【0022】尚、図中、27は、各側に存する短寸ヒン
ジピン23の先端部を支持する支持孔で、先に説明した
前側ブラケット2Aの軸孔3と対応して基板5の前壁の
両側に開設され、28は、逆に、各側に存する長寸ヒン
ジピン24の先端部を支持する支持孔で、後側ブラケッ
ト2Bの軸孔3と対応して基板5の後壁の両側に開設さ
れている。
【0023】そして、本実施の形態にあっては、以上の
構成に加えて、上記基板5の前壁の両側に開設された各
支持孔27の直下に後述する摺動ピン31を差し込む差
込孔29を開設すると共に、該各差込孔29の内側に上
部が開口する箱状の隔壁ブロック30を設けて、該隔壁
ブロック30内に摺動ピン31を連設した角筒状基体3
2と弾発部材たる圧縮コイルばね33を収納する構成を
採用している。尚、支持孔27と差込孔29の関係は、
図5に示す如く、当該部位における型抜きを容易とする
ためと、短寸ヒンジピン23を可能な限り先端側で支持
できるように、支持孔27が差込孔29よりも外方にず
れる状態に位置させるものとする。又、上記角筒状基体
32の摺動ピン31の反対側には、圧縮コイルばね33
の飛び出しを防止する延長片32aを延設することが好
ましい。
【0024】従って、各隔壁ブロック30毎で、角筒状
基体32の内部に圧縮コイルばね33の一端部を収め
て、摺動ピン31を対応する差込孔29内に臨ましめな
がら、隔壁ブロック30内に押し込めば、当該隔壁ブロ
ック30内に角筒状基体32と圧縮コイルばね33がワ
ンタッチで収納できると同時に、摺動ピン31が圧縮コ
イルばね33の弾発力で差込孔29から外側に突出し
て、蓋Lの開放操作時には、既述したボックス本体B側
のカム山4上を摺動しながら乗り越えることにより、蓋
Lをその全開状態に確実に保持できることとなる。
【0025】依って、本実施の形態の下では、移動体1
6の両端部に形成されているカム溝22内に、ガイド枠
25に支承されている各側の長短ヒンジピン23・24
の各従動子23a・24aを係合させた状態を得て、移
動体16の中間部内に保持ブロック7を収めながら、移
動体16をガイド枠25と装飾枠26を介して基板5の
区域6内に移動可能に装着して、基板5上に適宜なカバ
ー体34を被冠すれば、これにより、蓋Lが極めて簡単
に組み立てられる。
【0026】そこで、後は、既述した一体型の操作ボタ
ン17A・17Bの押圧操作等で、各側に存する一対の
長短ヒンジピン23・24の先端部を前後ブラケット2
A・2Bの対応する各軸孔3内に係入すれば、従来のも
のと同様に、上記の蓋Lをボックス本体B側に回動可能
に取り付けることが可能となる。
【0027】そして、蓋Lが閉塞されている状態にあっ
ては、図6に示す如く、操作ボタン17A・17Bを一
体に連設した移動体16が、保持ブロック7内に収納さ
れている圧縮コイルばね8のばね圧で、基板5の区域6
内においてそのセンタリング位置に付勢されているの
で、各側に存する一対の長短ヒンジピン23・24の先
端部が、各自の支持孔27・28を経て前後ブラケット
2A・2Bの対応する軸孔3内に係入して、確実な閉塞
状態が保障される。
【0028】尚、この閉塞状態にあっては、各側に存す
る一対の長短ヒンジピン23・24の各従動子23a・
24aは、図示する如く、対向するカム溝22の規制部
22aと非規制部22bの境目に位置する一方、チェッ
クレバー9の他端部9bがボックス本体Bの前側ブラケ
ット2Aの上縁部に当接して、自身の一端部9aを捩じ
りばね12のばね圧に抗して下方に押圧しているので、
上記した移動体16のストッパー突起18は、当該チェ
ックレバー9の一端部9aの上位に位置するだけであ
る。又、スプリングバー20の各折曲先端部20aは、
対応する案内カム13のニュートラル位置に待機するこ
ととなる。
【0029】そして、蓋Lの閉塞状態において、今仮
に、ボックス本体Bの開口部を開放するために、蓋Lを
左方向へ回動する場合には、右側の操作ボタン17Aを
移動体16と一緒に保持ブロック7内に収納されている
圧縮コイルばね8のばね圧に抗して内方に押圧すると、
図7に示す如く、移動体16の移動と連動するカム溝2
2の規制部22aの作用で、右側に存する一対の長短ヒ
ンジピン23・24が、上記ガイド枠25に案内されな
がら、前後ブラケット2A・2Bの各軸孔3から抜け外
れる。
【0030】又、斯る操作ボタン17Aの押圧に際して
は、上記スプリングバー20の左側に位置する折曲先端
部20aが、移動体16と連動して、対応する案内カム
13の往路を反転突起14に接しながら移動することと
なるが、当該折曲先端部20aが反転突起14を乗り越
えて復路の入口側へ移行すると、操作ボタン17Aに対
する押圧荷重が変化すると同時にカチャと言う快音が発
生する。尚、スプリングバー20の右側に位置する折曲
先端部20aは、図示する如く、何らの作用を果たすこ
となく、自身のニュートラル位置から左方向に移動する
だけである。
【0031】そこで、操作ボタン17Aを押圧したま
ま、蓋Lを若干上方へ回動させると、チェックレバー9
の他端部9bの前側ブラケット2Aの上縁部に対する当
接状態が即座に解かれるので、これにより、チェックレ
バー9の一端部9aが捩じりばね12のばね圧で上方に
回動して、自身の側面に移動体16のストッパー突起1
8を自動的に当接させる。
【0032】この結果、移動体16は、センタリング位
置に付勢する圧縮コイルばね8のばね圧に抗してその場
にロックされて、センタリング位置に戻ることが阻止さ
れる一方、左側に位置するスプリングバー20の折曲先
端部20aも、既述した反転突起14を乗り越えた復路
の入口側で一旦停止する。
【0033】従って、後は、蓋Lを、左側において前後
ブラケット2A・2Bの各軸孔3内に係入している一対
の長短ヒンジピン23・24を回動軸として左方向へ回
動すれば、図8に示す如く、ボックス本体Bの開口部を
開放できる。又、ボックス本体Bの開口部の開放状態に
あっては、今までの専用ストッパーアームやヒンジアー
ム等を用いずとも、図9に示す如く、前側起立壁2Aの
左側に設けられているカム山4上を対応する摺動ピン3
1が摺動しながら乗り越えるので、これにより、蓋Lを
その全開状態に保持することが可能となって、ボックス
本体Bに対する物の出し入れに支障を来す恐れがなくな
るばかりか、外観上の見映えが頗る向上することとな
る。
【0034】しかも、この蓋Lの全開状態を保持するボ
ックス本体B側のカム山4と蓋L側の摺動ピン31と
が、蓋Lの開放操作時に最も力がかかる開閉操作機構側
に設けられている関係で、例え、蓋Lの剛性が低いよう
な場合でも、カム山4上を摺動ピン31が乗り越える時
に、蓋L全体が容易に撓んで変形することを効果的に防
止できるので、円滑な開放操作が保障できる訳である。
【0035】そして、この全開状態にある蓋Lを閉塞す
る場合には、カム山4に対する摺動ピン31の逆向きの
摺動を得て、蓋Lを、左側において前後ブラケット2A
・2Bの軸孔3内に係入している一対の長短ヒンジピン
23・24を回動軸として右方向へ回動して、蓋Lをボ
ックス本体Bの開口部縁に当接するまで倒すと、今度
は、上記窓11から外方に臨むチェックレバー9の他端
部9bが前側ブラケット2Aの上縁部に当接して、チェ
ックレバー9の一端部9a側を捩じりばね12のばね圧
に抗して下方に押圧し、その側面に対するストッパー突
起18の当接状態を解く。
【0036】従って、これにより、移動体16が、圧縮
コイルばね8のばね圧で再びセンタリング位置に戻ると
同時に、これと連動して、右側に存する一対の長短ヒン
ジピン23・24も、カム溝22の規制部22aの作用
を得て、各自の支持孔27・28から前後ブラケット2
A・2Bの対応する各軸孔3内に自動的に係入して、蓋
Lが閉塞されることとなる。
【0037】又、この時には、左側に位置するスプリン
グバー20の折曲先端部20aは、移動体16の移動と
連動して、対応する案内カム13の復路内を移動し、そ
の案内カム13のニュートラル位置に復帰すると同時
に、右側に位置するスプリングバー20の折曲先端部2
0aも、対応する案内カム13のニュートラル位置に復
帰する。
【0038】逆に、ボックス本体Bの開口部を開放する
ために、蓋Lを右方向へ回動する場合には、具体的には
図示しないが、今度は、左側の操作ボタン17Bを保持
ブロック7内の圧縮コイルばね8のばね圧に抗して内方
に押圧して、前記と同様な操作を行なうこととなり、
又、全開状態にある蓋Lを閉塞する場合にも、やはり、
前記と同様な操作を行なうこととなるが、この場合にお
いても、右側のカム山4上を対応する摺動ピン31が摺
動しながら乗り越えるので、やはり、蓋Lをその全開状
態に確実に保持できることは言うまでもない。
【0039】尚、上記の実施の形態にあっては、蓋Lを
二方向から開閉する装置を対象として、左右各側にカム
山4と摺動ピン31を対の関係をもって設けたものであ
るが、本発明はこれに限定されるものではなく、蓋Lを
一方向からしか開閉できない装置を対象として、その回
動支点側にカム山4と摺動ピン31とを1個づつ設ける
ことも十分に可能である。又、この場合には、上記とは
逆に、蓋L側にカム山4を設け、ボックス本体B側に摺
動ピン31を設けることも実施に応じ任意である。
【0040】又、上記の実施の形態にあっては、全開保
持手段たるカム山4と摺動ピン31を、蓋Lの開放操作
時に最も力がかかる開閉操作機構側のみに設けたもので
あるが、開閉操作機構から遠く離れた後部側にも、同様
なカム山4と摺動ピン31を設ければ、蓋Lの全開状態
に保持する保持力を高めながら、更に、蓋Lの撓み変形
をより効果的に防止できることとなる。但し、この場合
には、カム山4の突出量や摺動ピン31を弾発する圧縮
コイルばね33のばね圧を調節して、開閉操作機構寄り
側の全開保持手段が発生する保持力が、開閉操作機構か
ら遠い側の全開保持手段が発生する保持力よりも大きく
なるように設定することが好ましい。
【0041】
【発明の効果】以上の如く、本発明にあっては、上記構
成の採用により、いずれの請求項の下でも、蓋の全開状
態を保持する全開保持手段、或いは、具体的には、ボッ
クス本体に設けられるカム山と蓋に設けられる摺動ピン
が、蓋の開放操作時に最も力がかかる開閉操作機構側に
設けられている関係で、例え、蓋の剛性が低いような場
合でも、蓋全体が容易に撓んで変形することを防止でき
るので、円滑な開放操作が保障できることとなる。
【0042】特に、請求項4の下では、上記の作用効果
に加えて、ヒンジピンの出没動を案内する支持孔の下方
に摺動ピンの差込孔を開設した関係で、蓋の巾寸法を小
さくして、蓋の高さ寸法を大きくできるので、逆に、蓋
の剛性をアップして、蓋の撓みを抑制することが可能と
なる。請求項5の下では、差込孔の内側に隔壁ブロック
を設けた関係で、摺動ピンの角筒状基体と弾発部材を隔
壁ブロック内にワンタッチで収納して、摺動ピンをその
差込孔から確実に外側に突出させることが可能となり、
請求項6の下では、ヒンジピンの支持孔を摺動ピンの差
込孔よりも外側にずらした関係で、当該部位の型抜きが
容易となると共に、ヒンジピンを可能な限りその先端側
で支持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る開閉装置のボックス
本体側の構造を前端側から示す斜視図である。
【図2】同ボックス本体側の構造を後端側から示す要部
斜視図である。
【図3】同蓋側の構造を分解して示す斜視図である。
【図4】移動体のみを一部分解して裏面側から示す斜視
図である。
【図5】短寸ヒンジピンの支持孔と摺動ピンの差込孔の
位置関係を示す要部断面図である。
【図6】蓋の閉塞状態を示す断面図である。
【図7】右側の操作ボタンを押圧した状態を示す断面図
である。
【図8】蓋を開放した状態を示す斜視図である。
【図9】(A)(B)は摺動ピンがカム山を乗り越えて、
蓋を全開状態に保持した状態を説明する要部側断面図と
要部平断面図である。
【符号の説明】
B ボックス本体 L 蓋 1A 前側起立壁 1B 後側起立壁 3 軸孔 4 カム山(全開保持手段) 5 基板 6 移動体の装着区域 7 保持ブロック 7a ガイド口 8 圧縮コイルばね 9 チェックレバー 13 案内カム 16 移動体 17A 右側の操作ボタン(開閉操作機構) 17B 左側の操作ボタン(開閉操作機構) 18 ストッパー突起 19 ホルダー壁 20 スプリングバー 21 脚片 22 カム溝 22a 規制部 22b 非規制部 23 短寸ヒンジピン(回動軸) 24 長寸ヒンジピン(回動軸) 27 短寸ヒンジピンの支持孔 28 長寸ヒンジピンの支持孔 29 差込孔 30 隔壁ブロック 31 摺動ピン(全開保持手段) 32 角筒状基体 32a 角筒状基体の延長片 33 圧縮コイルばね(弾発部材)
フロントページの続き (72)発明者 竹内 貴司 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 寺井 丈浩 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−224431(JP,A) 実開 昭61−72884(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05D 15/50 B60R 7/04 E05C 17/48 E05C 21/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボックス本体に回動軸を介して取り付け
    られる蓋の開閉装置において、蓋上の回動軸長手方向の
    一端部寄りに、開閉操作機構を設け、蓋とボックス本体
    間の上記開閉操作機構寄り側に、蓋の開閉回動を許容し
    つつその全開状態を保持する全開保持手段を設ける一
    方、開閉操作機構から遠い側には、全開保持手段を設け
    ないことを特徴とする蓋の開閉装置。
  2. 【請求項2】 ボックス本体に回動軸を介して取り付け
    られる蓋の開閉装置において、蓋上の回動軸長手方向の
    一端部寄りに、開閉操作機構を設け、蓋とボックス本体
    間の上記開閉操作機構寄り側に、蓋の開閉回動を許容し
    つつその全開状態を保持する全開保持手段を設ける一
    方、開閉操作機構から遠い側にも、蓋の開閉回動を許容
    しつつその全開状態を保持する全開保持手段を設けて、
    開閉操作機構寄り側の全開保持手段が発生する保持力
    が、開閉操作機構から遠い側の全開保持手段が発生する
    保持力よりも大きくなるように設定したことを特徴とす
    る蓋の開閉装置。
  3. 【請求項3】 全開保持手段は、ボックス本体又は蓋の
    一方に設けられるカム山と、同他方に設けられて差込孔
    から弾発力を伴って突出する摺動ピンからなり、該摺動
    ピンの上記カム山に対する摺動で、蓋の開閉回動を許容
    しつつその全開状態を弾性的に保持することを特徴とす
    る請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の蓋の開閉装
    置。
  4. 【請求項4】 蓋に開閉操作機構と連動する一対のヒン
    ジピンと該各ヒンジピンを案内する支持孔を設け、ボッ
    クス本体の対応する個所に該各ヒンジピンを出没する軸
    孔を設けて、ヒンジピンと軸孔を中心とする回動によ
    り、蓋をボックス本体に回動可能に取り付けると共に、
    上記差込孔と摺動ピンは、蓋のヒンジピンを案内する支
    持孔の下方に位置し、カム山は、ボックス本体の摺動ピ
    ンと対応する個所に位置することを特徴とする請求項3
    記載の蓋の開閉装置。
  5. 【請求項5】 差込孔の内側に上部が開口する隔壁ブロ
    ックを設けて、該隔壁ブロック内に、摺動ピンを連設し
    た角筒状基体と、摺動ピンを突出方向に付勢する弾発部
    材とを収納して、差込孔を介して摺動ピンを外側へ突出
    させたことを特徴とする請求項4記載の蓋の開閉装置。
  6. 【請求項6】 ヒンジピンの支持孔が摺動ピンの差込孔
    よりも外側にずれていることを特徴とする請求項5記載
    の蓋の開閉装置。
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