JP3287098B2 - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

Info

Publication number
JP3287098B2
JP3287098B2 JP04445994A JP4445994A JP3287098B2 JP 3287098 B2 JP3287098 B2 JP 3287098B2 JP 04445994 A JP04445994 A JP 04445994A JP 4445994 A JP4445994 A JP 4445994A JP 3287098 B2 JP3287098 B2 JP 3287098B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
temperature
opening
bypass
heat exchange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04445994A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07251623A (ja
Inventor
博隆 知識
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP04445994A priority Critical patent/JP3287098B2/ja
Publication of JPH07251623A publication Critical patent/JPH07251623A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3287098B2 publication Critical patent/JP3287098B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の空気通路より吹
き出される空気の温度を独立して可変可能な車両用空気
調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術の一例として、運転席側(以
下、Dr側)に吹き出す空気の温度と、助手席側(以
下、Pa側)へ吹き出す空気の温度とを、それぞれ独立
して調節可能に設けた車両用の空気調和装置が知られて
いる。この空気調和装置は、Dr側に空気を吹き出す運
転席側空気通路(以下、Dr空気通路)と、Pa側に空
気を吹き出す助手席側空気通路(以下、Pa空気通路)
とを備える。
【0003】Dr空気通路内には、上流に運転席側冷却
手段(以下、Dr冷却手段)、その下流に運転席側加熱
手段(以下、Dr加熱手段)が設けられている。また、
Dr空気通路内には、Dr加熱手段をバイパスする運転
席側バイパス路(以下、Drバイパス路)が設けられて
いる。そして、Dr空気通路内には、Dr加熱手段を通
過する空気量とDrバイパス路を通過する空気量とを調
節し、吹出温度を調節する板状の運転席側エアミックス
ダンパ(以下、Drミックスダンパ)が設けられてい
る。
【0004】一方、Pa空気通路内にも、Dr空気通路
内と同様、上流に助手席側冷却手段(以下、Pa冷却手
段)、その下流に助手席側加熱手段(以下、Pa加熱手
段)が設けられるとともに、Pa加熱手段を通過する空
気量とPaバイパス路を通過する空気量とを調節し、吹
出温度を調節する板状の助手席側エアミックスダンパ
(以下、Paミックスダンパ)が設けられている。
【0005】また、空気調和装置は、Dr側の温度を手
動設定する運転席側温度設定手段(以下、Dr温度設定
器)と、Pa側の温度を手動設定する助手席側温度設定
手段(以下、Pa温度設定器)とを備える。そして、空
気調和装置の制御装置は、Dr温度設定器に基づいてD
r側へ吹き出す目標吹出温度(以下、DrTAO)を算
出し、このDrTAOと図16の上側に示すグラフとの
関係からDrミックスダンパの開度を決定し、Dr側の
吹出温度を制御している。同様に、空気調和装置の制御
装置は、Pa度設定器に基づいてPa側へ吹き出す目標
吹出温度(以下、PaTAO)を算出し、このPaTA
Oと図16の上側に示すグラフとの関係からPaミック
スダンパの開度を決定し、Pa側の吹出温度を制御して
いる。
【0006】そして、乗員が手動によってDr温度設定
器あるいはPa温度設定器の設定温度を変更すると、そ
れに同期してDrTAOあるいはPaTAOが算出さ
れ、DrミックスダンパあるいはPaミックスダンパの
開度が変化して、吹き出される空気の温度が変化する。
また、Dr温度設定器とPa温度設定器とが異なった温
度に設定された場合、それぞれに応じたDrTAOとP
aTAOとが算出され、DrミックスダンパとPaミッ
クスダンパとの開度に差が生じて、Dr側へ吹き出され
る温度とPa側へ吹き出される温度とに差が生じる。
【0007】一方、空気調和装置は、Dr空気通路およ
びPa空気通路へ室内へ向かう空気流を生じさせる1つ
の送風機を備える。この送風機の印加電圧は、DrTA
Oと図16の下側に示すグラフの関係から得られるDr
側の印加電圧VDrと、PaTAOと図16の下側に示す
グラフの関係から得られるPa側の印加電圧VPaとの平
均値(VDr+VPa)/2で決定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、Dr側ある
いはPa側の一方の温度設定器の温度を変更しても、設
定温度を変更した側の吹出温度が変化しない場合があ
る。また、一方の温度設定器の温度を、他方の温度設定
器の温度と異なった温度に設定しても、Dr側とPa側
とに吹き出される温度に差が生じない場合がある。
【0009】具体的な例を最大冷房時に基づき説明す
る。夏期など大きな冷房能力が要求される時期では、D
r側より吹き出す空気の温度を低くする冷却能力が最大
能力(DrミックスダンパがDr加熱手段の空気通路を
完全に塞ぎ、Drバイパス路を全開にするドア開度0%
の状態)である図16のxの範囲内の場合で、かつPa
側より吹き出す空気の温度を低くする冷却能力も最大能
力(PaミックスダンパがPa加熱手段の空気通路を完
全に塞ぎ、Paバイパス路を全開にするドア開度0%の
状態)の場合がある。
【0010】このような場合で、一方の温度設定器の温
度を変更しても、算出される一方のTAOが他方のTA
Oと共に図16のxの範囲内の場合は、ドア開度が共に
0%の状態であるため、吹出温度が変わらない。また、
一方の温度設定器の温度を他方の温度設定器の温度と異
なった温度に設定しても、算出されるDrTAOおよび
PaTAOが、共に図16のxの範囲内の場合は、ドア
開度も共に0%の状態となり、吹出温度に差が生じな
い。つまり、エアミックスダンパによる温調能力が最大
冷房に達している状態では、Dr側とPa側の設定温度
が異なっても、吹出温度が同じである。
【0011】一方、乗員は、設定温度を変更した場合、
それに同期して吹出温度が変化するのを期待してる。こ
のため、一方の設定温度を他方の設定温度よりホット側
に設定しても、上記の理由で吹出温度に変化が生じない
と、乗員は操作フィーリングを大変悪く感じてしまう。
しかるに、設定温度を操作した際に、設定温度を変化さ
せた側の吹出風量が変化すると、操作感が得られるた
め、操作フィーリングの低下を抑えることができる。
【0012】ここで、TAOがドア開度=0%になる境
界目標吹出温度(以下、TAOイ)よりも低い場合でも
(TAO<TAOイ)、図16の下のグラフに示すよう
に、TAOの上昇に伴って、送風機の印加電圧が変化
し、吹出風量が変化する。しかるに、送風機の印加電圧
は、DrTAOで得られた印加電圧VDrと、PaTAO
で得られた印加電圧VPaとの平均値(VDr+VPa)/2
であるため、設定温度を変化した割には、風量の変化度
合が小さく、操作フィーリングの低下を抑えるには不十
分であった。また、送風機が1つであるため、設定温度
を変化させていない側の風量も変化し、結果的にDr側
もPa側も同一の風量となり、独立コントロール感が得
られない不具合を有していた。
【0013】具体的な例を、図15を用いて説明する。
DrTAOおよびPaTAOが、共に、図15の点アの
位置にあるとする(この点アは、温度設定器の設定温度
を1°ホット側へ操作しても、TAOが点イに達しない
ものである)。そして、例えばPa温度設定器の設定温
度を1°ホット側へ操作すると、PaTAOが点ウの位
置へ上昇する。すると、送風機への印加電圧は、DrT
AOによる印加電圧Vaと、PaTAOによる印加電圧
Vbとの平均印加電圧Vcとなり、実際、送風機に印加
される電圧は、Va→Vcに変化する。Pa側は期待風
量が印加電圧Vbであるのに、半分の印加電圧Vcしか
変化しないため、風量低下が乗員の期待よりも少なく、
操作フィーリングが悪い。また、Dr側は、設定温度を
変化させていないのに風量が低下し、Pa側の風量と同
じとなるため、独立コントロール感が得られない。
【0014】
【発明の目的】本発明の目的は、1つの送風機で複数の
空気通路に空気流を生じさせる空気調和装置で、それぞ
れの空気通路に設けられた温度調節手段の温度可変能力
が限界能力域に達しても、それぞれの空気通路から吹き
出す吹出風量を独立して可変することのできる空気調和
装置の提供にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】空気調和装置は、上記目
的を達成するために、次の技術的手段を採用する。 (請求項1の手段)空気調和装置は、(a−1)室内の
第1空調ゾーンへ向けて空気を吹き出す第1空気通路
と、(b−1)この第1空調ゾーンとは異なった第2空
調ゾーンへ向けて空気を吹き出す第2空気通路と、(c
−1)前記第1空気通路内および前記第2空気通路内
に、室内へ向かう空気流を生じさせる1つの送風機と、
(d−1)前記第1空気通路に設けられ、通過する空気
の温度を変化させる第1熱交換器と、(e−1)この第
1熱交換器によって温度変化した空気を流す第1熱交路
と、(f−1)前記第1空気通路に設けられ、前記第1
熱交路を迂回する空気を流す第1バイパス路と、(g−
1)前記第1空気通路内で移動可能に設けられた第1フ
ィルムドアを有し、この第1フィルムドアを移動させる
ことにより、この第1フィルムドアに設けられた第1開
口と前記第1熱交路との第1熱交開口面積、および前記
第1開口と前記第1バイパス路との第1バイパス開口面
積を変化させ、前記第1熱交路を通過する空気量と前記
第1バイパス路を通過する空気量との比を変化させる第
1温度調節手段と、(h−1)前記第2空気通路に設け
られ、通過する空気の温度を変化させる第2熱交換器
と、(i−1)この第2熱交換器によって温度変化した
空気を流す第2熱交路と、(j−1)前記第2空気通路
に設けられ、前記第2熱交路を迂回する空気を流す第2
バイパス路と、(k−1)前記第2空気通路内で移動可
能に設けられた第2フィルムドアを有し、この第2フィ
ルムドアを移動させることにより、この第2フィルムド
アに設けられた第2開口と前記第2熱交路との第2熱交
開口面積、および前記第2開口と前記第2バイパス路と
の第2バイパス開口面積を変化させ、前記第2熱交路を
通過する空気量と前記第2バイパス路を通過する空気量
との比を変化させる第2温度調節手段とを備える。
【0016】(l−1)そして、前記第1フィルムドア
は、前記第1温度調節手段による温度可変能力の限界能
力域において前記第1熱交開口面積または前記第1バイ
パス開口面積の一方を変えずに、前記第1熱交開口面積
または前記第1バイパス開口面積の他方を変えるように
前記第1開口のパターンが決定される。 (m−1)また、前記第2フィルムドアの第2開口は、
前記第2温度調節手段による温度可変能力の限界能力域
において前記第2熱交開口面積または前記第2バイパス
開口面積の一方を変えずに、前記第2熱交開口面積また
は前記第2バイパス開口面積の他方を変えるように前記
第2開口のパターンが決定される。
【0017】(請求項2の手段)空気調和装置は、(a
−2)室内の第1空調ゾーンへ向けて空気を吹き出す第
1空気通路と、(b−2)この第1空調ゾーンとは異な
った第2空調ゾーンへ向けて空気を吹き出す第2空気通
路と、(c−2)前記第1空気通路内および前記第2空
気通路内に、室内へ向かう空気流を生じさせる1つの送
風機と、(d−2)前記第1空気通路に設けられ、通過
する空気を冷却する第1冷却器と、(e−2)この第1
冷却器の下流の前記第1空気通路に設けられ、通過する
空気を加熱する第1加熱器と、(f−2)この第1加熱
器によって温度変化した空気を流す第1熱交路と、(g
−2)前記第1空気通路に設けられ、前記第1熱交路を
迂回する空気を流す第1バイパス路と、(h−2)前記
第1空気通路内で移動可能に設けられた第1フィルムド
アを有し、この第1フィルムドアを移動させることによ
り、この第1フィルムドアに設けられた第1開口と前記
第1熱交路との第1熱交開口面積、および前記第1開口
と前記第1バイパス路との第1バイパス開口面積を変化
させ、前記第1熱交路を通過する空気量と前記第1バイ
パス路を通過する空気量との比を変化させる第1温度調
節手段と、(i−2)前記第2空気通路に設けられ、通
過する空気を冷却する第2冷却器と、(j−2)この第
2冷却器の下流の前記第2空気通路に設けられ、通過す
る空気を加熱する第2加熱器と、(k−2)この第2加
熱器によって温度変化した空気を流す第2熱交路と、
(l−2)前記第2空気通路に設けられ、前記第2熱交
路を迂回する空気を流す第2バイパス路と、(m−2)
前記第2空気通路内で移動可能に設けられた第2フィル
ムドアを有し、この第2フィルムドアを移動させること
により、この第2フィルムドアに設けられた第2開口と
前記第2熱交路との第2熱交開口面積、および前記第2
開口と前記第2バイパス路との第2バイパス開口面積を
変化させ、前記第2熱交路を通過する空気量と前記第2
バイパス路を通過する空気量との比を変化させる第2温
度調節手段と、(n−2)前記第1空調ゾーンの温度を
設定する第1温度設定手段と、(o−2)この第1温度
設定手段に基づき、前記第1空気通路から吹き出される
第1目標吹出温度を算出する第1目標温度演算手段と、
(p−2)この第1目標温度演算手段の算出した第1目
標吹出温度に基づいて前記第1フィルムドアを移動さ
せ、前記第1空気通路より吹き出される空気の温度を可
変させる第1温度制御手段と、(q−2)前記第2空調
ゾーンの温度を設定する第2温度設定手段と、(r−
2)この第2温度設定手段に基づき、前記第2空気通路
から吹き出される第2目標吹出温度を算出する第2目標
温度演算手段と、(s−2)この第2目標温度演算手段
の算出した第2目標吹出温度に基づいて前記第2フィル
ムドアを移動させ、前記第2空気通路より吹き出される
空気の温度を可変させる第2温度制御手段とを備える。
【0018】(r−2)そして、前記第1フィルムドア
は、前記第1熱交開口面積と前記第1バイパス開口面積
との比が、ほぼ0:1の最大冷房能力域に、前記第1バ
イパス開口面積を減少させる方向へ前記第1フィルムド
アを移動する際、前記第1熱交開口面積を変えずに、前
記第1バイパス開口面積のみを減少させるように前記第
1開口のパターンが決定される。 (s−2)また、前記第2フィルムドアは、前記第2熱
交開口面積と前記第2バイパス開口面積との比が、ほぼ
0:1の最大冷房能力域に、前記第2バイパス開口面積
を減少させる方向へ前記第2フィルムを移動する際、前
記第2熱交開口面積を変えずに、前記第2バイパス開口
面積のみを減少させるように前記第2開口のパターンが
決定される。
【0019】(請求項3の手段) (a−3)請求項2の空気調和装置の前記第1フィルム
ドアは、前記第1熱交開口面積と前記第1バイパス開口
面積とが、0:1では無い状態と0:1の状態とに変化
する変化時に、前記第1開口の端部が前記第1熱交路の
開口端部に位置し、前記第1バイパス開口面積を増大さ
せる方向へ前記第1フィルムドアを移動する際、前記第
1フィルムドアの移動限界まで前記第1バイパス開口面
積が増大するように前記第1開口のパターンが決定され
る。 (b−3)また、請求項2の空気調和装置の前記第2フ
ィルムドアは、前記第2熱交開口面積と前記第2バイパ
ス開口面積とが、0:1では無い状態と0:1の状態と
に変化する変化時に、前記第2開口の端部が前記第2熱
交路の開口端部に位置し、前記第2バイパス開口面積を
増大させる方向へ前記第2フィルムドアを移動する際、
前記第2フィルムドアの移動限界まで前記第2バイパス
開口面積が増大するように前記第2開口のパターンが決
定される。
【0020】
【発明の作用】
(請求項1の作用)第1温度調節手段の第1フィルムド
アを移動することによって、第1熱交開口面積と第1バ
イパス開口面積との比が変化する。すると、第1熱交路
を通過する空気量と、第1バイパス路を通過した空気量
との比が変化し、第1空気通路から第1空調ゾーンへ吹
き出す空気の温度が調節される。同様に、第2温度調節
手段の第2フィルムドアを移動することによって、第2
熱交開口面積と第2バイパス開口面積との比が変化す
る。すると、第2熱交路を通過する空気量と、第2バイ
パス路を通過した空気量との比が変化し、第2空気通路
から第2空調ゾーンへ吹き出す空気の温度が調節され
る。
【0021】第1温度調節手段による温度可変能力の限
界能力域では、第1熱交開口面積と第1バイパス開口面
積との比は変化せず、第1空気通路から第1空調ゾーン
へ吹き出す空気の温度の調節は不能となる。しかるに、
第1温度調節手段による温度可変能力の限界能力域で、
第1フィルムドアを移動することによって、第1熱交開
口面積または第1バイパス開口面積の一方は変化せず、
第1熱交開口面積または第1バイパス開口面積の他方が
変化する。この結果、第1空気通路内の通路面積が変化
して、第1空気通路から第1空調ゾーンへ吹き出す空気
の風量が調節される。
【0022】同様に、第2温度調節手段による温度可変
能力の限界能力域では、第2熱交開口面積と第2バイパ
ス開口面積との比は変化せず、第2空気通路から第2空
調ゾーンへ吹き出す空気の温度の調節は不能となる。し
かるに、第2温度調節手段による温度可変能力の限界能
力域で、第2フィルムドアを移動することによって、第
2熱交開口面積または第2バイパス開口面積の一方は変
化せず、第2熱交開口面積または第2バイパス開口面積
の他方が変化する。この結果、第2空気通路内の通路面
積が変化して、第2空気通路から第2空調ゾーンへ吹き
出す空気の風量が調節される。
【0023】
【発明の効果】
(請求項1の効果)請求項1にかかる空気調和装置は、
第1、第2フィルムドアの第1、第2開口の開口パター
ンを、第1、第2温度調節手段による温度可変能力の限
界能力域において第1、第2熱交開口面積または第1、
第2バイパス開口面積の一方を変えずに、第1、第2熱
交開口面積または第1、第2バイパス開口面積の他方を
変えるように設けることにより、第1、第2温度調節手
段による温度可変能力の限界能力域で、第1、第2空調
ゾーンへ吹き出す空気の風量が独立して調節できる。
【0024】つまり、本発明では、第1、第2フィルム
ドアの第1、第2開口の開口パターンの決定のみで、第
1、第2温度調節手段による温度可変能力の限界能力域
において第1、第2空調ゾーンへ吹き出す空気の風量を
独立して調節できる。このため、第1、第2温度調節手
段による温度可変能力の限界能力域であっても、吹出風
量が変化するため、操作フィーリングが大変優れる。ま
た、第1空気通路と第2空気通路とから吹き出す風量が
独立して調節されるため、乗員に独立コントロール感を
与えることができる。
【0025】
【実施例】次に、本発明の空気調和装置を、車両用の空
気調和装置に適用した実施例に基づき図面を参照して説
明する。 〔実施例の構成〕この実施例は請求項1ないし請求項3
を適用したもので、図1、図2は空調ユニットの概略
図、図3は制御装置のブロック図である。車両用の空気
調和装置は、車室内前部のダッシュボード内に配置され
た空調ユニット1と、冷凍サイクル(図示しない)と、
制御装置(後述する)とから構成されている。
【0026】(空調ユニット1の説明)空調ユニット1
は、車室内に向けて空気を送る空気通路をなすダクト2
を備える。このダクト2は、車室内に配置され、ダクト
2の一端には、内外気切替手段(図示しない)を備えた
送風機3が接続されている。
【0027】図示しない内外気切替手段を簡単に説明す
る。内外気切替手段は、車室内と連通して内気を導入す
る内気導入口と、車室外と連通して外気を導入する外気
導入口とを備える。そして、内外気切替手段は、内外気
切替ダンパを備え、この内外気切替ダンパにより、ダク
ト2内に導かれる空気を、内気と外気とに切り替えるこ
とができる。なお、内外気切替ダンパを駆動する内外気
切替用アクチュエータは、内外気切替用駆動回路(図示
しない)を介して制御装置(後述する)によって通電制
御される。
【0028】送風機3は、ファンケース4、ファン5、
ブロワモータ6(図3参照)からなり、ブロワモータ6
は印加電圧に応じてファン5を回転駆動し、内気または
外気をダクト2を介して車室内へ送る。なお、ブロワモ
ータ6は、モータ駆動回路7を介して制御装置(後述す
る)によって通電制御される。
【0029】ダクト2の上流側には、ダクト2内を通過
する空気を冷却する冷却手段10(例えば、冷凍サイク
ルのエバポレータ)が、ダクト2の全面に亘って設けら
れている。なお、Dr空気通路11内の冷却手段10が
本発明の第1冷却器に相当し、同様に、Pa空気通路1
2内の冷却手段10が本発明の第2冷却器に相当する。
ダクト2の冷却手段10の下流は、運転席側の空調ゾー
ン(本発明の第1空調ゾーンに相当するもので、以下、
Dr空調ゾーン)へ向けて空気を吹き出すためのDr空
気通路11(本発明の第1空気通路に相当)(図1参
照)と、助手席側の空調ゾーン(本発明の第2空調ゾー
ンに相当するもので、以下、Pa空調ゾーン)へ向けて
空気を吹き出すためのPa空気通路12(本発明の第2
空気通路に相当)(図2参照)とに、仕壁13(図1参
照)によって分けられている。
【0030】このDr空気通路11と、Pa空気通路1
2とを区画する仕壁13には、Dr空気通路11および
Pa空気通路12を通過する空気を加熱する加熱手段
(例えば、エンジンの冷却水を熱源としたヒータコア)
14が、仕壁13を貫通した状態で設けられている。な
お、Dr空気通路11内の加熱手段14が本発明の第1
熱交換器に相当し、Dr空気通路11内の加熱手段14
を通過した空気通路をDr熱交路15(本発明の第1熱
交路に相当)とする。同様に、Pa空気通路12内の加
熱手段14が本発明の第2熱交換器に相当し、Pa空気
通路12内の加熱手段14を通過する空気通路をPa熱
交路16(本発明の第2熱交路に相当)とする。
【0031】(Dr側の吹出温度を調節する手段の説
明)Dr空気通路11には、加熱手段14の上下両側を
迂回する2つの上側Drバイパス路17(本発明の第1
バイパス路に相当)、下側Drバイパス路18(本発明
の第1バイパス路に相当)が設けられている。また、D
r空気通路11内には、Dr熱交路15の開口面積、上
側Drバイパス路17の開口面積、および下側Drバイ
パス路18の開口面積を、それぞれ変化させ、加熱手段
14を通過する空気量と、上側Drバイパス路17およ
び下側Drバイパス路18を通過する空気量との比を調
節することによって、Dr空気通路11からDr空調ゾ
ーンへ吹き出す空気の温度を調節するDr温度調節手段
19(本発明の第1温度調節手段に相当)が設けられて
いる。
【0032】本実施例のDr温度調節手段19は、上側
Drバイパス路17、Dr熱交路15および下側Drバ
イパス路18に渡された状態で移動可能な可撓性を備え
た帯状のDr温調用フィルムドア21(本発明の第1フ
ィルムドアに相当)と、このDr温調用フィルムドア2
1の両端部を支持するDr駆動シャフト22およびDr
従動シャフト23と、加熱手段14の上流側でDr温調
用フィルムドア21を案内するDr案内手段24と、D
r駆動シャフト22を回転駆動するDr温調用サーボモ
ータ25(図3参照)とから構成される。
【0033】なお、Dr温調用フィルムドア21は、例
えばポリエチレン系樹脂のプラスチックフィルムにより
構成され、その内部に布をモールドして耐久性を高めた
ものである。また、Dr温調用フィルムドア21は、上
側Drバイパス路17、Dr熱交路15および下側Dr
バイパス路18の周囲に密着してシールするようになっ
ている。また、Dr駆動シャフト22とDr従動シャフ
ト23とは、Drワイヤー(図示しない)によって駆動
連結されており、Dr温調用サーボモータ25がDr駆
動シャフト22を回転駆動すると、Dr駆動シャフト2
2の回転がDrワイヤーを介してDr従動シャフト23
に伝わり、Dr駆動シャフト22とともにDr従動シャ
フト23も回転するように設けられている。一方、Dr
温調用サーボモータ25は、Dr温調用駆動回路26
(図3参照)を介して制御装置(後述する)によって通
電制御される。
【0034】Dr温調用フィルムドア21には、図4に
示すように、Dr温調用フィルムドア21の移動位置に
応じて、Dr熱交路15の開口面積、上側Drバイパス
路17の開口面積、および下側Drバイパス路18の開
口面積を変化させる2つの上側Dr開口27および下側
Dr開口28(本発明の第1開口に相当)が設けられて
いる。
【0035】この上側Dr開口27および下側Dr開口
28は、Dr温調用フィルムドア21の移動(マックス
クール0/8〜マックスホット8/8)に伴い、Dr熱
交路15を完全に閉じ(Dr熱交路15の開口面積が0
%)、上側Drバイパス路17および下側Drバイパス
路18を完全に開く(上側Drバイパス路17および下
側Drバイパス路18の開口面積が100%)のマック
スクール(0/8)の状態から、Dr熱交路15を完全
に開き(Dr熱交路15の開口面積が100%)、上側
Drバイパス路17および下側Drバイパス路18を完
全に閉じる(上側Drバイパス路17および下側Drバ
イパス路18の開口面積が0%)のマックスホット(8
/8)の状態まで変化するものである。
【0036】また、本実施例のDr温調用フィルムドア
21は、Dr温調用フィルムドア21をマックスクール
(0/8)から、所定開度(2/8)ホット側へ移動さ
せる際(本発明の第1バイパス開口面積を減少させる方
向へ第1フィルムドアを移動する際)、Dr熱交路15
を完全に閉じた状態で(Dr熱交路15の開口面積が0
%、つまり本発明の第1熱交開口面積が変化しない状態
で)、下側Drバイパス路18を閉じるように(下側D
rバイパス路18の開口面積が減少、つまり本発明の第
1バイパス開口面積が減少するように)、上側Dr開口
27および下側Dr開口28のパターンが決定されてい
る。
【0037】つまり、Dr温調用フィルムドア21を、
マックスクール(0/8)から、所定開度(2/8)ホ
ット側へ移動させる間は、Dr熱交路15の開口面積
と、上側Drバイパス路17および下側Drバイパス路
18の開口面積との比が、0:1の最大冷房能力域であ
るが、下側Dr開口28の移動によって下側Drバイパ
ス路18の開口面積のみが減少し、例え送風機3の印加
電圧が一定であっても、Dr空気通路11の吹出風量が
減少する。逆に、Dr温調用フィルムドア21を、所定
開度(2/8)から、マックスクール(0/8)クール
側へ移動させる間は、Dr熱交路15の開口面積と、上
側Drバイパス路17および下側Drバイパス路18の
開口面積との比が、0:1の最大冷房能力域であるが、
下側Dr開口28の移動によって下側Drバイパス路1
8の開口面積のみが増大し、例え送風機3の印加電圧が
一定であっても、Dr空気通路11の吹出風量が増加す
る。
【0038】また、Dr温調用フィルムドア21を、所
定開度(2/8)からマックスホット(8/8)へ移動
させる間は、Dr熱交路15の開口面積と、上側Drバ
イパス路17および下側Drバイパス路18の開口面積
との比が、0:1から1:0へ変化して、Dr熱交路1
5の開口面積が増加するとともに、上側Drバイパス路
17および下側Drバイパス路18の開口面積が減少し
て、Dr空気通路11から吹き出される空気の温度が上
昇する。逆に、Dr温調用フィルムドア21を、マック
スホット(8/8)から所定開度(2/8)へ移動させ
る間は、Dr熱交路15の開口面積と、上側Drバイパ
ス路17および下側Drバイパス路18の開口面積との
比が、1:0から0:1へ変化して、Dr熱交路15の
開口面積が減少するとともに、上側Drバイパス路17
および下側Drバイパス路18の開口面積が増大して、
Dr空気通路11から吹き出される空気の温度が低下す
る。
【0039】Dr空気通路11の内部には、冷却手段1
0を通過した冷風を直接Drフェイス流出口(後述す
る)へ導くために、Dr熱交路15、上側Drバイパス
路17および下側Drバイパス路18をバイパスするD
r冷風バイパス通路31と、このDr冷風バイパス通路
31を開閉するDr冷風バイパスドア32とが設けられ
ている(冷風量を増加させる冷風量増加手段)。Dr冷
風バイパスドア32は、Dr冷風量増加用サーボモータ
(図示しない)によって駆動され、このDr冷風量増加
用サーボモータは、Dr冷風量増加用駆動回路(図示し
ない)を介して制御装置(後述する)によって通電制御
される。
【0040】(Dr側の吹出モード切替手段の説明)D
r空気通路11の下流端には、Dr空気通路11を通過
した空気を、Dr空調ゾーンの各部へ向けて吹き出させ
る吹出口が形成されている。この吹出口は、室内前部の
中央よりドライバーの頭胸部へ向けて主に冷風を吹き出
すDrフェイス吹出口33と、ドライバーの足元へ向け
て主に温風を吹き出すDrフット吹出口34と、フロン
トガラスへ向けて主に温風を吹き出すDrデフロスタ吹
出口35とからなる。
【0041】また、Dr空気通路11の下流部分には、
Drフェイス吹出口33、Drフット吹出口34、Dr
デフロスタ吹出口35の開口面積を変化させて、吹出モ
ードを切り換えるDrモード切替ドア手段36が配置さ
れている。このDrモード切替ドア手段36は、上述の
Dr温度調節手段19とほぼ同様な基本構成を備える。
【0042】つまり、Drモード切替ドア手段36は、
各吹出口33、34、35に通じるダクト2の開口に沿
って移動して各吹出口33、34、35の開口面積を変
化させる開口部(図示しない)を備える可撓性を備えた
帯状のDrモード用フィルムドア37と、Drモード用
フィルムドア37の両端部を支持するDr駆動シャフト
38およびDr従動シャフト39と、Drモード用フィ
ルムドア37をダクト2の内壁に沿わせるDr中間シャ
フト41と、Dr駆動シャフト38を回転駆動するDr
モード用サーボモータ42(駆動手段、図3参照)とを
備える。なお、このDrモード用サーボモータ42は、
Drモード用駆動回路43(図3参照)を介して制御装
置(後述する)によって通電制御される。
【0043】また、Dr駆動シャフト38とDr従動シ
ャフト39とは、Drワイヤー(図示しない)によって
駆動連結されており、Drモード用サーボモータ42が
Dr駆動シャフト38を回転駆動すると、Dr駆動シャ
フト38の回転がDrワイヤーを介してDr従動シャフ
ト39に伝わり、Dr駆動シャフト38とともにDr従
動シャフト39も回転するように設けられている。
【0044】(Pa側の吹出温度を調節する手段の説
明)Pa空気通路12は、Dr空気通路11と同様の構
成を備えるものである。具体的には、図2に示すよう
に、Pa空気通路12は、加熱手段14の上下両側を迂
回する2つの上側Paバイパス路51(本発明の第2バ
イパス路に相当)、下側Paバイパス路52(本発明の
第2バイパス路に相当)が設けられている。また、Pa
空気通路12内には、Pa熱交路16の開口面積、上側
Paバイパス路51の開口面積、および下側Paバイパ
ス路52の開口面積を、それぞれ変化させ、加熱手段1
4を通過する空気量と、上側Paバイパス路51および
下側Paバイパス路52を通過する空気量との比を調節
することによって、Pa空気通路12からPa空調ゾー
ンへ吹き出す空気の温度を調節するPa温度調節手段5
3(本発明の第2温度調節手段に相当)が設けられてい
る。
【0045】本実施例のPa温度調節手段53は、上側
Paバイパス路51、Pa熱交路16および下側Paバ
イパス路52に渡された状態で移動可能な可撓性を備え
た帯状のPa温調用フィルムドア54(本発明の第2フ
ィルムドアに相当)と、このPa温調用フィルムドア5
4の両端部を支持するPa駆動シャフト55およびPa
従動シャフト56と、加熱手段14の上流側でPa温調
用フィルムドア54を案内するPa案内手段57と、P
a駆動シャフト55を回転駆動するPa温調用サーボモ
ータ58(図3参照)とから構成される。
【0046】なお、Pa温調用フィルムドア54は、例
えばポリエチレン系樹脂のプラスチックフィルムにより
構成され、その内部に布をモールドして耐久性を高めた
ものである。また、Pa温調用フィルムドア54は、上
側Paバイパス路51、Pa熱交路16および下側Pa
バイパス路52の周囲に密着してシールするようになっ
ている。また、Pa駆動シャフト55とPa従動シャフ
ト56とは、Paワイヤー(図示しない)によって駆動
連結されており、Pa温調用サーボモータ58がPa駆
動シャフト55を回転駆動すると、Pa駆動シャフト5
5の回転がPaワイヤーを介してPa従動シャフト56
に伝わり、Pa駆動シャフト55とともにPa従動シャ
フト56も回転するように設けられている。一方、Pa
温調用サーボモータ58は、Pa温調用駆動回路59
(図3参照)を介して制御装置(後述する)によって通
電制御される。
【0047】Pa温調用フィルムドア54には、図5に
示すように、Pa温調用フィルムドア54の移動位置に
応じて、Pa熱交路16の開口面積、上側Paバイパス
路51の開口面積、および下側Paバイパス路52の開
口面積を変化させる上側Pa開口61および下側Pa開
口62(本発明の第2開口に相当)が設けられている。
【0048】この上側Pa開口61および下側Pa開口
62は、Pa温調用フィルムドア54の移動(マックス
クール0/8〜マックスホット8/8)に伴い、Pa熱
交路16を完全に閉じ(Pa熱交路16の開口面積が0
%)、上側Paバイパス路51および下側Paバイパス
路52を完全に開く(上側Paバイパス路51および下
側Paバイパス路52の開口面積が100%)のマック
スクール(0/8)の状態から、Pa熱交路16を完全
に開き(Pa熱交路16の開口面積が100%)、上側
Paバイパス路51および下側Paバイパス路52を完
全に閉じる(上側Paバイパス路51および下側Paバ
イパス路52の開口面積が0%)のマックスホット(8
/8)の状態まで変化するものである。
【0049】また、本実施例のPa温調用フィルムドア
54は、Pa温調用フィルムドア54をマックスクール
(0/8)から、所定開度(2/8)ホット側へ移動さ
せる際(本発明の第2バイパス開口面積を減少させる方
向へ第2フィルムドアを移動する際)、Pa熱交路16
を完全に閉じた状態で(Pa熱交路16の開口面積が0
%、つまり本発明の第2熱交開口面積が変化しない状態
で)、下側Paバイパス路52を閉じるように(下側P
aバイパス路52の開口面積が減少、つまり本発明の第
2バイパス開口面積が減少するように)、上側Pa開口
61および下側Pa開口62のパターンが決定されてい
る。
【0050】つまり、Pa温調用フィルムドア54を、
マックスクール(0/8)から、所定開度(2/8)ホ
ット側へ移動させる間は、Pa熱交路16の開口面積
と、上側Paバイパス路51および下側Paバイパス路
52の開口面積との比が、0:1の最大冷房能力域であ
るが、下側Pa開口62の移動によって下側Paバイパ
ス路52の開口面積のみが減少し、例え送風機3の印加
電圧が一定であっても、Pa空気通路12の吹出風量が
減少する。逆に、Pa温調用フィルムドア54を、所定
開度(2/8)から、マックスクール(0/8)クール
側へ移動させる間は、Pa熱交路16の開口面積と、上
側Paバイパス路51および下側Paバイパス路52の
開口面積との比が、0:1の最大冷房能力域であるが、
下側Pa開口62の移動によって下側Paバイパス路5
2の開口面積のみが増大し、例え送風機3の印加電圧が
一定であっても、Pa空気通路12の吹出風量が増加す
る。
【0051】また、Pa温調用フィルムドア54を、所
定開度(2/8)からマックスホット(8/8)へ移動
させる間は、Pa熱交路16の開口面積と、上側Paバ
イパス路51および下側Paバイパス路52の開口面積
との比が、0:1から1:0へ変化して、Pa熱交路1
6の開口面積が増加するとともに、上側Paバイパス路
51および下側Paバイパス路52の開口面積が減少し
て、Pa空気通路12から吹き出される空気の温度が上
昇する。逆に、Pa温調用フィルムドア54を、マック
スホット(8/8)から所定開度(2/8)へ移動させ
る間は、Pa熱交路16の開口面積と、上側Paバイパ
ス路51および下側Paバイパス路52の開口面積との
比が、1:0から0:1へ変化して、Pa熱交路16の
開口面積が減少するとともに、上側Paバイパス路51
および下側Paバイパス路52の開口面積が増大して、
Pa空気通路12から吹き出される空気の温度が低下す
る。
【0052】Pa空気通路12の内部には、冷却手段1
0を通過した冷風を直接Paフェイス流出口(後述す
る)へ導くために、Pa熱交路16、上側Paバイパス
路51および下側Paバイパス路52をバイパスするP
a冷風バイパス通路63と、このPa冷風バイパス通路
63を開閉するPa冷風バイパスドア64とが設けられ
ている(冷風量を増加させる冷風量増加手段)。Pa冷
風バイパスドア64は、Pa冷風量増加用サーボモータ
(図示しない)によって駆動され、このPa冷風量増加
用サーボモータは、Pa冷風量増加用駆動回路(図示し
ない)を介して制御装置(後述する)によって通電制御
される。
【0053】(Pa側の吹出モード切替手段の説明)P
a空気通路12の下流端には、Pa空気通路12を通過
した空気を、Pa空調ゾーンの各部へ向けて吹き出させ
る吹出口が形成されている。この吹出口は、室内前部の
中央よりドライバーの頭胸部へ向けて主に冷風を吹き出
すPaフェイス吹出口65と、ドライバーの足元へ向け
て主に温風を吹き出すPaフット吹出口66と、フロン
トガラスへ向けて主に温風を吹き出すPaデフロスタ吹
出口67とからなる。
【0054】また、Pa空気通路12の下流部分には、
Paフェイス吹出口65、Paフット吹出口66、Pa
デフロスタ吹出口67の開口面積を変化させて、吹出モ
ードを切り換えるPaモード切替ドア手段68が配置さ
れている。このPaモード切替ドア手段68は、上述の
Pa温度調節手段53とほぼ同様な基本構成を備える。
【0055】つまり、Paモード切替ドア手段68は、
各吹出口65、66、67に通じるダクト2の開口に沿
って移動して各吹出口65、66、67の開口面積を変
化させる開口部(図示しない)を備える可撓性を備えた
帯状のPaモード用フィルムドア69と、Paモード用
フィルムドア69の両端部を支持するPa駆動シャフト
71およびPa従動シャフト72と、Paモード用フィ
ルムドア69をダクト2の内壁に沿わせるPa中間シャ
フト73と、Pa駆動シャフト71を回転駆動するPa
モード用サーボモータ74(駆動手段、図3参照)とを
備える。なお、このPaモード用サーボモータ74は、
Paモード用駆動回路75(図3参照)を介して制御装
置(後述する)によって通電制御される。
【0056】なお、Pa駆動シャフト71とPa従動シ
ャフト72とは、Paワイヤー(図示しない)によって
駆動連結されており、Paモード用サーボモータ74が
Pa駆動シャフト71を回転駆動すると、Pa駆動シャ
フト71の回転がPaワイヤーを介してPa従動シャフ
ト72に伝わり、Pa駆動シャフト71とともにPa従
動シャフト72も回転するように設けられている。
【0057】(制御装置80の説明)空気調和装置の各
電気機能部品(図示しない内外気切替用駆動回路、モー
タ駆動回路7、Dr温調用駆動回路26、Drモード用
駆動回路43、Pa温調用駆動回路59、Paモード用
駆動回路75、図示しない冷凍サイクルの冷媒圧縮機
等)は、図3に示す制御装置80によって作動が制御さ
れる。
【0058】制御装置80は、コンピュータを使用した
もので、車両に搭載されたバッテリ(図示しない)から
イグニッションスイッチ(図示しない)を介して給電さ
れて作動状態となり、操作パネル81の操作指示信号や
各種センサの入力信号に応じて、コンピュータ内のRO
Mに予め記憶されたプログラムを実行し、各電気機能部
品を制御して車室内の空気調和状態を制御する。
【0059】制御装置80は、入力信号として、Dr空
気通路11から吹き出される空気によって空気調和され
るDr空調ゾーンの要求温度(以下、Dr設定温度)T
setDrを手動設定可能なDr温度設定手段82(本発明
の第1温度設定手段に相当)、Pa空気通路12から吹
き出される空気によって空気調和されるPa空調ゾーン
の要求温度(以下、Pa設定温度)Tset Paを手動設定
可能なPa温度設定手段83(本発明の第2温度設定手
段に相当)、車室内空気の温度Trを検出する内気温セ
ンサ84(Dr空調ゾーンとPa空調ゾーンの中間に設
けられる)、外気温度Tamを検出する外気温センサ8
5、Dr空調ゾーン側の日射量TsDrを検出するDr日
射センサ86、Pa空調ゾーン側の日射量TsPaを検出
するPa日射センサ87、冷却手段10を通過した空気
の温度TEを検出するエバ後温度センサ(図示しな
い)、加熱手段14を通過した空気の温度を検出すると
ともに、加熱手段14に供給される冷却水の温度TWを
検出する水温センサ(図示しない)等の信号を入力す
る。
【0060】そして制御装置80は、乗員によって図示
しないオートエアコンスイッチが選択されると、Dr空
調ゾーンの温度が、Dr温度設定手段82によって設定
された温度とされるように、Dr空気通路11から吹き
出されるDr目標吹出温度TAODr(本発明の第1目標
吹出温度に相当)を算出するDr目標温度演算手段91
(本発明の第1目標温度演算手段に相当)と、このDr
目標温度演算手段91で算出されたDr目標吹出温度T
AODrの空気がDr空気通路11から吹き出されるよう
に、Dr温調用フィルムドア21の開度(移動位置)
を、マックスクール(0/8)〜マックスホット(8/
8)の間で制御するDr温度制御手段92(本発明の第
1温度制御手段に相当)の機能が設けられている。
【0061】同様に、制御装置80は、オートエアコン
スイッチが選択されると、Pa空調ゾーンの温度が、P
a温度設定手段83によって設定された温度とされるよ
うに、Pa空気通路12から吹き出されるPa目標吹出
温度TAOPa(本発明の第1目標吹出温度に相当)を算
出するPa目標温度演算手段93(本発明の第2目標温
度演算手段に相当)と、このPa目標温度演算手段93
で算出されたPa目標吹出温度TAOPaの空気がPa空
気通路12から吹き出されるように、Pa温調用フィル
ムドア54の開度(移動位置)を、マックスクール(0
/8)〜マックスホット(8/8)の間で制御するPa
温度制御手段94(本発明の第2温度制御手段に相当)
の機能が設けられている。
【0062】本実施例の制御装置80は、Dr空調ゾー
ンへ吹き出される吹出口モード、およびPa空調ゾーン
へ吹き出される吹出口モードを、それぞれ独立して自動
的に制御する吹出口モード制御手段(図示しない)と、
送風機3の送風量を自動制御する風量制御手段(図示し
ない)とを備える。
【0063】本実施例の制御装置80は、クールダウン
制御時に、Dr冷風バイパスドア32またはPa冷風バ
イパスドア64を全開にし、風量の増加および送風騒音
の低減を図るクールダウン制御手段を備える。このクー
ルダウン制御手段は、Dr目標吹出温度TAODr、ある
いはPa目標吹出温度TAOPaが第1温度(例えば−1
0℃)以下の場合に、Dr冷風バイパスドア32または
Pa冷風バイパスドア64を全開にし、Dr目標吹出温
度TAODr、あるいはPa目標吹出温度TAOPaが第2
温度(例えば−5℃)以上に上昇した場合に、Dr冷風
バイパスドア32またはPa冷風バイパスドア64を全
閉にするものである。
【0064】また、本実施例の制御装置80は、バイレ
ベルモード時に、日射の強い側を冷却するべく、日射に
強い側のDr冷風バイパスドア32またはPa冷風バイ
パスドア64を開く日射補正制御手段を備える。この日
射補正制御手段は、バイレベルモードの時に、日射量に
応じてDr冷風バイパスドア32またはPa冷風バイパ
スドア64の開度を大きくし、フェイス吹出温度の下げ
幅を大きくするものである。
【0065】(フローチャートの説明)次に、制御装置
80が実行する空気調和装置の制御を、図6のフローチ
ャートを用いて説明する。初めに、制御装置80がバッ
テリから給電され、エアコンスイッチが選択されると
(スタート)、ステップS1 で、初期化の処理を行い、
ステップS2 で各センサのセンサ信号や操作パネル81
の指示信号の信号の読み込みを行う。
【0066】続いてステップS3 で、Dr空気通路11
より吹き出される空気のDr目標吹出温度TAODr、お
よびPa空気通路12より吹き出される空気のPa目標
吹出温度TAOPaを次式により算出する。
【数1】TAODr=Kset ・Tset Dr−Kr・Tr−K
am・Tam−Ks・TsDr+C
【数2】TAOPa=Kset ・Tset Pa−Kr・Tr−K
am・Tam−Ks・TsPa+C ここで、Kset は温度設定ゲイン、Krは内気温度ゲイ
ン、Kamは外気温度ゲイン、Ksは日射ゲイン、Cは補
正定数を表し、各ゲインおよび補正定数は予め制御装置
80のROMに記憶されている。なお、数式1に示すT
AODrの算出がDr目標温度演算手段91の作動による
もので、数式2に示すTAOPaの算出がPa目標温度演
算手段93の作動によるものである。
【0067】次に、ステップS4 で、送風機3の印加電
圧を決定する。このステップS4 では、まず図7に従
い、ステップS3 で算出されたDr目標吹出温度TAO
DrからDr印加電圧VDrを算出し、次に図8に従い、ス
テップS3 で算出されたPa目標吹出温度TAOPaから
Pa印加電圧VPaを算出する。そして、Dr、Pa印加
電圧VDr、VPaを平均化し、その平均値Vを送風機3の
印加電圧とする。
【0068】次のステップS5 では、Dr空気通路11
から吹き出す空気の吹出口、およびPa空気通路12か
ら吹き出す空気の吹出口を決定する。Dr空気通路11
から吹き出す空気の吹出口は、図9に従い、Dr目標吹
出温度TAODrから吹出口モードを決定する。同様に、
Pa空気通路12から吹き出す空気の吹出口は、図10
に従い、Pa目標吹出温度TAOPaから吹出口モードを
決定する。なお、本実施例では、吹出モードを段階的
(フェイスモード、バイレベルモード、フットモードの
3段階)に設けた例を示したが、Dr、Pa目標吹出温
度に応じて、Dr、Paモード用フィルムドア37、6
9を連続的、あるいは多段階に移動して、吹出モードを
変化させても良い。
【0069】次に、ステップS6 で、Dr空気通路11
から吹き出す空気の温度がDr目標吹出温度TAODrと
なり、Pa空気通路12から吹き出す空気の温度がPa
目標吹出温度TAOPaとなるように、Dr温調用フィル
ムドア21の目標開度SWDrとPa温調用フィルムドア
54の目標開度SWPaとを、それぞれ次の数式によって
算出する。
【数3】SWDr={(TAODr−TE) /(TW−T
E) }×100(%)
【数4】SWPa={(TAOPa−TE) /(TW−T
E) }×100(%)
【0070】次に、ステップS7 で、上記ステップS4
で求めた印加電圧Vが送風機3に印加されるように、モ
ータ駆動回路7へ制御信号を出力する。なお、ステップ
S4 およびステップS7 の制御が、風量制御手段の作動
によるものである。
【0071】ステップS8 では、上記ステップS6 で求
めた目標開度SWDr、SWPaが得られるようにDr温調
用駆動回路26へ制御信号を出力するとともに、目標開
度SWPaが得られるようにPa温調用駆動回路59へ制
御信号を出力する。なお、ステップS6 における数式3
に示すSWDrの算出と、ステップS8 におけるDr温調
用駆動回路26への制御信号の出力とが、Dr温度制御
手段92の作動によるもので、ステップS6 における数
式4に示すSWPaの算出と、ステップS8 におけるPa
温調用駆動回路59への制御信号の出力とが、Pa温度
制御手段94の作動によるものである。
【0072】ステップS9 では、Dr空気通路11から
吹き出す空気の吹出口が上記ステップS5 で求めた吹出
口モードとなるように、Drモード用駆動回路43へ制
御信号を出力するとともに、Pa空気通路12から吹き
出す空気の吹出口が上記ステップS5 で求めた吹出口モ
ードとなるように、Paモード用駆動回路75へ制御信
号を出力する。なお、ステップS5 およびステップS9
の制御が、吹出口モード制御手段の作動によるものであ
る。そして、その後、ステップS2 へリターンする。
【0073】〔実施例の作動〕次に、Dr、Pa温調用
フィルムドア21、54の作動を、従来のDr温調用フ
ィルムドア101(図11参照)と比較して説明する。
なお、Dr、Pa温調用フィルムドア21、54の作動
は、同一の作動を行うため、ここでは、一方のDr温調
用フィルムドア21を用いて説明する。
【0074】(従来のDr温調用フィルムドア101の
説明)まず、比較のために用いる従来のDr温調用フィ
ルムドア101の上側Dr開口102および下側Dr開
口103のパターンを図11に示す。従来のDr温調用
フィルムドア101の上側Dr開口102および下側D
r開口103は、Dr温調用フィルムドア101の移動
(マックスクール0/8〜マックスホット8/8)に伴
い、Dr熱交路15の開口面積と、上側Drバイパス路
17および下側Drバイパス路18の開口面積との比
が、0:1から1:0へ連続変化して、Dr熱交路15
の開口面積を連続増加するとともに、上側Drバイパス
路17および下側Drバイパス路18の開口面積を連続
減少するように設けられている。
【0075】具体的に、従来のDr温調用フィルムドア
101をマックスクール0/8〜マックスホット8/8
へ移動した時の上側Dr開口102の作動を説明する。
上側Dr開口102がマックスクールからホット側へ移
動を開始した直後から、上側Dr開口102がDr熱交
路15の開口面積を連続的に増加し、マックスホットに
達した際にDr熱交路15の開口面積を最大にする(図
12の下側グラフ、実線J1 参照)。
【0076】一方、従来のDr温調用フィルムドア10
1の開度がマックスクール0/8〜開度4/8に達する
まで、上側Dr開口102は、上側Drバイパス路17
の開口面積を最大にするが、開度4/8〜マックスホッ
ト8/8へ移動する際、上側Dr開口102が上側Dr
バイパス路17の開口面積の減少を開始し、マックスホ
ットに達した際に上側Drバイパス路17の開口面積を
0にする(図12の上側グラフ、一点鎖線J2 参照)。
【0077】同様に、従来のDr温調用フィルムドア1
01の開度をマックスクール0/8〜マックスホット8
/8へ移動した時の下側Dr開口103の作動を説明す
る。下側Dr開口103がマックスクールからホット側
へ移動を開始した直後から、下側Dr開口103が下側
Drバイパス路18の開口面積の減少を開始し、開度6
/8〜マックスホットの間は下側Drバイパス路18の
開口面積を0にする(図12の上側グラフ、一点鎖線J
3 参照)。なお、上側Drバイパス路17と下側Drバ
イパス路18の合計の開口面積は、従来のDr温調用フ
ィルムドア101をマックスクール0/8〜マックスホ
ット8/8へ移動するに従い、連続的に減少する(図1
2の上側グラフ、実線J4参照)。
【0078】一方、従来のDr温調用フィルムドア10
1をマックスクール0/8〜マックスホット8/8へ移
動した時、送風機3の印加電圧が一定で、且つ吹出モー
ドが一定の場合におけるDr空気通路11の吹出風量
は、図13の実線J5 に示すように、風量が緩やかに減
少する。なお、減少する理由は、Dr熱交路15の最大
の開口面積と、上側Drバイパス路17および下側Dr
バイパス路18の最大の開口面積との比によるものであ
る。
【0079】また、従来のDr温調用フィルムドア10
1をマックスクール0/8〜マックスホット8/8へ移
動した時のDr空気通路11の吹出温度は、マックスク
ール0/8〜マックスホット8/8までDr熱交路15
の開口面積が連続的に増大するとともに、上側Drバイ
パス路17および下側Drバイパス路18の開口面積が
連続的に減少するため、図14の実線J6 に示すよう
に、吹出温度が連続的に上昇する。
【0080】(本実施例のDr温調用フィルムドア21
の説明)まず、Dr温調用フィルムドア21をマックス
クール0/8〜マックスホット8/8へ移動した時の上
側Dr開口27の作動を説明する。上側Dr開口27が
マックスクール0/8からホット側へ移動を開始してか
ら、所定開度2/8に達するまで、上側Dr開口27は
Dr熱交路15の開口面積を0とする。そして、所定開
度2/8から上側Dr開口27がDr熱交路15の開口
面積の連続的な増加を開始し、マックスホットに達した
際にDr熱交路15の開口面積を最大にする(図12の
下側グラフ、一点鎖線A1 参照)。
【0081】一方、上側Dr開口27は、Dr温調用フ
ィルムドア21の開度がマックスクール0/8〜開度4
/8に達するまで、上側Drバイパス路17の開口面積
を最大にするが、開度4/8〜マックスホット8/8へ
移動する際、上側Dr開口27が上側Drバイパス路1
7の開口面積の減少を開始し、マックスホットに達した
際に上側Drバイパス路17の開口面積を0にする(図
12の上側グラフ、一点鎖線A2 参照)。
【0082】同様に、Dr温調用フィルムドア21をマ
ックスクール0/8〜マックスホット8/8へ移動した
時の下側Dr開口28の作動を説明する。下側Dr開口
28がマックスクールからホット側へ移動を開始した直
後から、下側Dr開口28が下側Drバイパス路18の
開口面積の減少を開始し、開度6/8〜マックスホット
の間は下側Drバイパス路18の開口面積を0にする
(図12の上側グラフ、一点鎖線A3 参照)。
【0083】なお、上側Drバイパス路17と下側Dr
バイパス路18の合計の開口面積は、従来と同様、Dr
温調用フィルムドア21をマックスクール0/8〜マッ
クスホット8/8へ移動するに従い、連続的に減少する
(図12の上側グラフ、実線A4 参照)。
【0084】一方、Dr温調用フィルムドア21をマッ
クスクール0/8〜マックスホット8/8へ移動した
時、送風機3の印加電圧が一定で、且つ吹出モードが一
定の場合におけるDr空気通路11の吹出風量は、図1
3の一点鎖線A5 に示すように、マックスクール0/8
〜所定開度2/8まではDr熱交路15の開口面積が増
加しないために風量が急激に減少し、所定開度2/8か
らマックスホット8/8まで風量が緩やかに減少する。
【0085】また、Dr温調用フィルムドア21をマッ
クスクール0/8〜マックスホット8/8へ移動した時
のDr空気通路11の吹出温度は、マックスクール0/
8〜所定開度2/8まではDr熱交路15の開口面積が
増加しないために図14の一点鎖線A6 の範囲aに示す
ように、吹出温度が変化せず、最大冷房の冷風をDr空
気通路11から吹き出す。続く、所定開度2/8からマ
ックスホットまでは、Dr熱交路15の開口面積が連続
的に増大するとともに、上側Drバイパス路17および
下側Drバイパス路18の開口面積が連続的に減少し、
一点鎖線A6 に示すように、吹出温度が連続的に上昇す
る。
【0086】(Dr側およびPa側が共に最大冷房域で
ある場合の作動説明)次に、Dr目標温度演算手段91
の算出するDr目標吹出温度TAODrが低温側境界目標
吹出温度TAOイより低い温度(TAODr<TAOイ)
で、かつPa目標温度演算手段93の算出するPa目標
吹出温度TAOPaが低温側境界目標吹出温度TAOイよ
り低い温度(TAOPa<TAOイ)での状態での作動
を、図15を用いて説明する。
【0087】夏期など、Dr目標吹出温度TAODrとP
a目標吹出温度TAOPaとが、ともに低温側境界目標吹
出温度TAOイ( Dr、Pa温調用フィルムドア21、
54の開度が、共に所定開度2/8より小さい開度)よ
りも小さい点アの位置に有るとする(この例で示す点ア
の位置は、設定温度Tset を1°ホット側に操作しても
目標吹出温度TAOが低温側境界目標吹出温度TAOイ
に達しない位置とする)。この状態では、Dr温調用フ
ィルムドア21およびPa温調用フィルムドア54が、
ともに加熱手段14を完全に閉じてDr空調ゾーンおよ
びPa空調ゾーンを冷房する(Dr空気通路11とPa
空気通路12の吹出温度に差は生じない)。
【0088】一方、送風機3の印加電圧は、点アの位置
と、図15の下側のグラフから求められる。つまり、送
風機3の印加電圧Vは、(Va+Va)/2、つまりV
aとなる。また、Dr、Pa温調用フィルムドア21、
54の開度も同一であるため、Dr空気通路11および
Pa空気通路12から吹き出される風量は同一となる。
【0089】次に、乗員が、例えばPa設定温度Tset
Paのみを1°高く設定した場合を例に説明する。Dr目
標吹出温度TAODrは点アの位置に有り、Pa目標吹出
温度TAOPaは点ウの位置に上昇する。この状態では、
まだDr温調用フィルムドア21およびPa温調用フィ
ルムドア54が、ともに加熱手段14を完全に閉じた状
態であり、Dr空気通路11とPa空気通路12の吹出
温度に差は生じない
【0090】一方、送風機3の印加電圧は、点アの位置
から求められる印加電圧Vaと、点ウの位置から求めら
れる印加電圧Vbとの平均電圧(Va+Vb)/2、つ
まり送風機3の印加電圧はVcに低下する。また、Dr
温調用フィルムドア21の開度は変化しないが、Pa温
調用フィルムドア54の開度がホット側へ移動するた
め、下側Paバイパス路52の開口面積のみが減少し、
Pa空気通路12から吹き出す風量が、図15の下側グ
ラフの実線B1 に示すように、風量がVα分低下する。
【0091】ここで、設定温度を変更したPa空気通路
12側の目標風量は、送風機3の印加電圧がVbであっ
た。そして、実際の送風機3の印加電圧はVcである
が、Pa温調用フィルムドア54の移動によって風量が
Vα分低下しているため、実際にPa空気通路12から
吹き出される風量は、(Vc−Vα)となり、Pa空気
通路12側の目標風量Vbに近づく。つまり、Pa設定
温度Tset Paを1°高く設定すると、Pa空気通路12
より吹き出す風量が、従来に比較して大きく減少し、P
a空気通路12の要求風量に接近する。
【0092】〔実施例の効果〕上記の作動で示したよう
に、Dr、Pa温度調節手段19、53による温度可変
能力の限界の最大冷房能力域において、目標吹出温度
(TAODr or TAOPa)の変化に応じてDr、Pa空
調ゾーンへ吹き出す空気の風量が独立して調節される。
つまり、Dr、Pa温度調節手段19、53による温度
可変能力の限界の最大冷房能力域であっても、吹出風量
がそれぞれの目標吹出温度(TAODr and TAOPa)
に応じて独立して変化する。このため、温度設定手段
(Tset Dr orTset Pa)を操作した際に風量が変化す
るため、操作フィーリングが大変優れる。また、Dr空
気通路11とPa空気通路12とから吹き出す風量の変
化により、乗員に独立コントロール感を与えることがで
きる。
【0093】〔変形例〕上記の実施例では、第1空調ゾ
ーンの日射量を検出する日射センサ(Dr日射センサ)
と第2空調ゾーンの日射量を検出する日射センサ(Pa
日射センサ)とを、別々に設けた例を示したが、第1空
調ゾーンと第2空調ゾーンの中間など、例えば車室内の
左右中央に設けた1つの日射センサの出力を基に、第
1、第2目標吹出温度を算出するように設けても良い。
上記の実施例では、第1空調ゾーンと第2空調ゾーンの
中間に設けた1つの内気センサで室内温度を検出した例
を示したが、第1空調ゾーンと第2空調ゾーンのそれぞ
れ独立した内気温度センサを用いて、第1、第2目標吹
出温度を算出するように設けても良い。
【0094】加熱手段(第1、第2熱交換器)の上流側
に冷却手段を配置した例を示したが、暖房のみの空調装
置では、冷却手段を廃止しても良い。第1、第2熱交換
器の一例として加熱手段を例に示したが、加熱手段が不
要な空調装置では、第1、第2熱交換器に冷却手段を適
用して本発明を適用しても良い。上記の実施例では、最
大冷房能力時に加熱手段の開口面積を変化させずにバイ
パス路の開口面積を変化させた例を示したが、逆に、最
大暖房能力時にバイパス路の開口面積を変化させずに加
熱手段の開口面積を変化させるように設けても良い。
【0095】2つの独立した空調ゾーンをそれぞれ独立
した温度設定器(温度設定手段)で温度設定した例を示
したが、1つの温度設定手段で設定された温度に対し
て、設定温度を上下させて、他の温度を設定するバイア
ス式の温度設定手段を用いても良い。空調ゾーンの設定
温度を目的の温度で設定する例を示したが、ボリューム
式に要求温度をクール側あるいはホット側へ変化させる
温度設定手段を用いても良い。つまり、ダイヤル式、レ
バー式、ホット側あるいはクール側へのプッシュ回数に
よって要求温度を可変する温度設定手段を用いても良
い。温度調節手段の第1、第2フィルムドアを自動制御
する例を示したが、第1、第2フィルムドアをダイヤル
やレバー等の操作手段を用いて手動操作するように設け
ても良い。
【0096】2つの空気通路を有する空気調和装置に本
発明を適用したが、3つ以上の空気通路を用いて3つ以
上の空調ゾーンを独立温調制御する空気調和装置に適用
しても良い。車両用空気調和装置に適用した例を示した
が、家庭用、店舗用、商業用、工場用、会社建物用な
ど、一般建造物の2か所以上の空調を行うように設けて
も良い。
【0097】温度調節手段をバイパスして冷風を直接フ
ェイス吹出口側へ導く冷風バイパス通路を設けた例を示
したが、冷風バイパス通路を設けなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】Dr空気通路を示す空調ユニットの概略図であ
る(実施例)。
【図2】Pa空気通路を示す空調ユニットの概略図であ
る(実施例)。
【図3】制御装置のブロック図である(実施例)。
【図4】上側Dr開口および下側Dr開口のパターンを
示す図である(実施例)。
【図5】上側Pa開口および下側Pa開口のパターンを
示す図である(実施例)。
【図6】制御装置の作動を示すフローチャートである
(実施例)。
【図7】Dr空気通路の目標吹出温度と送風機の印加電
圧との関係を示すグラフである(実施例)。
【図8】Pa空気通路の目標吹出温度と送風機の印加電
圧との関係を示すグラフである(実施例)。
【図9】目標吹出温度とドライバー側の吹出口モードと
の関係を示すグラフである(実施例)。
【図10】目標吹出温度とパッセンジャー側の吹出口モ
ードとの関係を示すグラフである(実施例)。
【図11】比較に用いた従来のDr空調用フィルムドア
の上側Dr開口および下側Dr開口のパターンを示す図
である。
【図12】Dr温調用フィルムドアの開度と、冷風面積
および温風面積との関係を示すグラフである。
【図13】Dr温調用フィルムドアの開度とDr空気通
路の吹出風量との関係を示すグラフである。
【図14】Dr温調用フィルムドアの開度とDr空気通
路の吹出温度との関係を示すグラフである。
【図15】実施例の作動説明のためのグラフである。
【図16】従来技術の作動説明のためのグラフである。
【符号の説明】
3 送風機 10 冷却手段(第1、第2冷却器) 11 Dr空気通路(第1空気通路) 12 Pa空気通路(第2空気通路) 14 加熱手段(第1、第2熱交換器) 15 Dr熱交路(第1熱交路) 16 Pa熱交路(第2熱交路) 17 上側Drバイパス路(第1バイパス路) 18 下側Drバイパス路(第1バイパス路) 19 Dr温度調節手段(第1温度調節手段) 21 Dr温調用フィルムドア(第1フィルムドア) 27 上側Dr開口(第1開口) 28 下側Dr開口(第1開口) 51 上側Paバイパス路(第2バイパス路) 52 下側Paバイパス路(第2バイパス路) 53 Pa温度調節手段(第2温度調節手段) 54 Pa温調用フィルムドア(第2フィルムドア) 61 上側Pa開口(第2開口) 62 下側Pa開口(第2開口) 82 Dr温度設定手段(第1温度設定手段) 83 Pa温度設定手段(第2温度設定手段) 91 Dr目標温度演算手段(第1目標温度演算手段) 92 Dr温度制御手段(第1温度制御手段) 93 Pa目標温度演算手段(第2目標温度演算手段) 94 Pa温度制御手段(第2温度制御手段)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a−1)室内の第1空調ゾーンへ向けて
    空気を吹き出す第1空気通路と、 (b−1)この第1空調ゾーンとは異なった第2空調ゾ
    ーンへ向けて空気を吹き出す第2空気通路と、 (c−1)前記第1空気通路内および前記第2空気通路
    内に、室内へ向かう空気流を生じさせる1つの送風機
    と、 (d−1)前記第1空気通路に設けられ、通過する空気
    の温度を変化させる第1熱交換器と、 (e−1)この第1熱交換器によって温度変化した空気
    を流す第1熱交路と、 (f−1)前記第1空気通路に設けられ、前記第1熱交
    路を迂回する空気を流す第1バイパス路と、 (g−1)前記第1空気通路内で移動可能に設けられた
    第1フィルムドアを有し、この第1フィルムドアを移動
    させることにより、この第1フィルムドアに設けられた
    第1開口と前記第1熱交路との第1熱交開口面積、およ
    び前記第1開口と前記第1バイパス路との第1バイパス
    開口面積を変化させ、前記第1熱交路を通過する空気量
    と前記第1バイパス路を通過する空気量との比を変化さ
    せる第1温度調節手段と、 (h−1)前記第2空気通路に設けられ、通過する空気
    の温度を変化させる第2熱交換器と、 (i−1)この第2熱交換器によって温度変化した空気
    を流す第2熱交路と、 (j−1)前記第2空気通路に設けられ、前記第2熱交
    路を迂回する空気を流す第2バイパス路と、 (k−1)前記第2空気通路内で移動可能に設けられた
    第2フィルムドアを有し、この第2フィルムドアを移動
    させることにより、この第2フィルムドアに設けられた
    第2開口と前記第2熱交路との第2熱交開口面積、およ
    び前記第2開口と前記第2バイパス路との第2バイパス
    開口面積を変化させ、前記第2熱交路を通過する空気量
    と前記第2バイパス路を通過する空気量との比を変化さ
    せる第2温度調節手段とを備える空気調和装置におい
    て、 (l−1)前記第1フィルムドアは、前記第1温度調節
    手段による温度可変能力の限界能力域において前記第1
    熱交開口面積または前記第1バイパス開口面積の一方を
    変えずに、前記第1熱交開口面積または前記第1バイパ
    ス開口面積の他方を変えるように前記第1開口のパター
    ンが決定され、 (m−1)前記第2フィルムドアの第2開口は、前記第
    2温度調節手段による温度可変能力の限界能力域におい
    て前記第2熱交開口面積または前記第2バイパス開口面
    積の一方を変えずに、前記第2熱交開口面積または前記
    第2バイパス開口面積の他方を変えるように前記第2開
    口のパターンが決定されたことを特徴とする空気調和装
    置。
  2. 【請求項2】(a−2)室内の第1空調ゾーンへ向けて
    空気を吹き出す第1空気通路と、 (b−2)この第1空調ゾーンとは異なった第2空調ゾ
    ーンへ向けて空気を吹き出す第2空気通路と、 (c−2)前記第1空気通路内および前記第2空気通路
    内に、室内へ向かう空気流を生じさせる1つの送風機
    と、 (d−2)前記第1空気通路に設けられ、通過する空気
    を冷却する第1冷却器と、 (e−2)この第1冷却器の下流の前記第1空気通路に
    設けられ、通過する空気を加熱する第1加熱器と、 (f−2)この第1加熱器によって温度変化した空気を
    流す第1熱交路と、 (g−2)前記第1空気通路に設けられ、前記第1熱交
    路を迂回する空気を流す第1バイパス路と、 (h−2)前記第1空気通路内で移動可能に設けられた
    第1フィルムドアを有し、この第1フィルムドアを移動
    させることにより、この第1フィルムドアに設けられた
    第1開口と前記第1熱交路との第1熱交開口面積、およ
    び前記第1開口と前記第1バイパス路との第1バイパス
    開口面積を変化させ、前記第1熱交路を通過する空気量
    と前記第1バイパス路を通過する空気量との比を変化さ
    せる第1温度調節手段と、 (i−2)前記第2空気通路に設けられ、通過する空気
    を冷却する第2冷却器と、 (j−2)この第2冷却器の下流の前記第2空気通路に
    設けられ、通過する空気を加熱する第2加熱器と、 (k−2)この第2加熱器によって温度変化した空気を
    流す第2熱交路と、 (l−2)前記第2空気通路に設けられ、前記第2熱交
    路を迂回する空気を流す第2バイパス路と、 (m−2)前記第2空気通路内で移動可能に設けられた
    第2フィルムドアを有し、この第2フィルムドアを移動
    させることにより、この第2フィルムドアに設けられた
    第2開口と前記第2熱交路との第2熱交開口面積、およ
    び前記第2開口と前記第2バイパス路との第2バイパス
    開口面積を変化させ、前記第2熱交路を通過する空気量
    と前記第2バイパス路を通過する空気量との比を変化さ
    せる第2温度調節手段と、 (n−2)前記第1空調ゾーンの温度を設定する第1温
    度設定手段と、 (o−2)この第1温度設定手段に基づき、前記第1空
    気通路から吹き出される第1目標吹出温度を算出する第
    1目標温度演算手段と、 (p−2)この第1目標温度演算手段の算出した第1目
    標吹出温度に基づいて前記第1フィルムドアを移動さ
    せ、前記第1空気通路より吹き出される空気の温度を可
    変させる第1温度制御手段と、 (q−2)前記第2空調ゾーンの温度を設定する第2温
    度設定手段と、 (r−2)この第2温度設定手段に基づき、前記第2空
    気通路から吹き出される第2目標吹出温度を算出する第
    2目標温度演算手段と、 (r−2)この第2目標温度演算手段の算出した第2目
    標吹出温度に基づいて前記第2フィルムドアを移動さ
    せ、前記第2空気通路より吹き出される空気の温度を可
    変させる第2温度制御手段とを備えた空気調和装置にお
    いて、 (s−2)前記第1フィルムドアは、前記第1熱交開口
    面積と前記第1バイパス開口面積との比が、ほぼ0:1
    の最大冷房能力域に、 前記第1バイパス開口面積を減少させる方向へ前記第1
    フィルムドアを移動する際、前記第1熱交開口面積を変
    えずに、前記第1バイパス開口面積のみを減少させるよ
    うに前記第1開口のパターンが決定され、 (t−2)前記第2フィルムドアは、前記第2熱交開口
    面積と前記第2バイパス開口面積との比が、ほぼ0:1
    の最大冷房能力域に、 前記第2バイパス開口面積を減少させる方向へ前記第2
    フィルムドアを移動する際、前記第2熱交開口面積を変
    えずに、前記第2バイパス開口面積のみを減少させるよ
    うに前記第2開口のパターンが決定されることを特徴と
    する空気調和装置。
  3. 【請求項3】請求項2の空気調和装置において、 (a−3)前記第1フィルムドアは、前記第1熱交開口
    面積と前記第1バイパス開口面積とが、0:1では無い
    状態と0:1の状態とに変化する変化時に、前記第1開
    口の端部が前記第1熱交路の開口端部に位置し、 前記第1バイパス開口面積を増大させる方向へ前記第1
    フィルムドアを移動する際、前記第1フィルムドアの移
    動限界まで前記第1バイパス開口面積が増大するように
    前記第1開口のパターンが決定され、 (b−3)前記第2フィルムドアは、前記第2熱交開口
    面積と前記第2バイパス開口面積とが、0:1では無い
    状態と0:1の状態とに変化する変化時に、前記第2開
    口の端部が前記第2熱交路の開口端部に位置し、 前記第2バイパス開口面積を増大させる方向へ前記第2
    フィルムドアを移動する際、前記第2フィルムドアの移
    動限界まで前記第2バイパス開口面積が増大するように
    前記第2開口のパターンが決定されることを特徴とする
    空気調和装置。
JP04445994A 1994-03-15 1994-03-15 空気調和装置 Expired - Fee Related JP3287098B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04445994A JP3287098B2 (ja) 1994-03-15 1994-03-15 空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04445994A JP3287098B2 (ja) 1994-03-15 1994-03-15 空気調和装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07251623A JPH07251623A (ja) 1995-10-03
JP3287098B2 true JP3287098B2 (ja) 2002-05-27

Family

ID=12692081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04445994A Expired - Fee Related JP3287098B2 (ja) 1994-03-15 1994-03-15 空気調和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3287098B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11581102B2 (en) 2019-09-09 2023-02-14 Westinghouse Electric Company Llc Nuclear control system with neural network

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4013315B2 (ja) 1998-03-11 2007-11-28 株式会社デンソー 車両用空調装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11581102B2 (en) 2019-09-09 2023-02-14 Westinghouse Electric Company Llc Nuclear control system with neural network

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07251623A (ja) 1995-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3316988B2 (ja) 車両用空気調和装置
JPH0773978B2 (ja) 空調装置の圧縮機容量制御装置
JP3480074B2 (ja) 空調装置
JPH11105532A (ja) 車両用空調装置
JP3287098B2 (ja) 空気調和装置
JP3758269B2 (ja) 車両用空気調和装置
JPH10338019A (ja) 車両用空調装置
JP3982068B2 (ja) 車両用空調装置
JP3289477B2 (ja) 空気調和装置
JP3799760B2 (ja) 車両用空調装置
JP3528231B2 (ja) 空気調和装置
JP3690026B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP3726982B2 (ja) 車両用空気調和装置
JPH0858347A (ja) 車両用空調装置
JP3538903B2 (ja) 空調装置
JP3282288B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP2000158931A (ja) 車両用空調装置
JPH03284411A (ja) 車両用空気調和装置
JP3994762B2 (ja) 車両用空調装置
JPH08238920A (ja) 車両用空気調和装置
JP3767105B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP3633046B2 (ja) 車両用空調制御装置
JP3661543B2 (ja) 空調装置
JPH1178483A (ja) 車両用空気調和装置
JP2573373Y2 (ja) 自動車用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110315

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees