JP3982068B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車室内の異なる空調ゾーン(例えば、車室内左席側と右席側、あるいは前席側と後席側)を独立して空調する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術の一例として、車室内左席側(以下、左側)に吹き出す空気の温度と、車室内右席側(以下、右側)へ吹き出す空気の温度とを、それぞれ独立して調節可能に設けた車両用の車両用空調装置が知られている。
この車両用空調装置は、左側に空気を吹き出す左側空気通路と、右側に空気を吹き出す右側空気通路とを備える。
【0003】
両空気通路(左側空気通路および右側空気通路)の内部には、上流にエバポレータ、その下流にヒータコアが配置されている。また、両空気通路のそれぞれの内部には、ヒータコアをバイパスする左側冷風バイパスと右側冷風バイパスとが設けられている。そして、両空気通路内には、ヒータコアを通過する空気量と冷風バイパスを通過する空気量とを調節し、吹出温度を調節する左側エアミックスドアと、右側エアミックスドアとが設けられている。
【0004】
また、車両用空調装置は、左側の温度を設定する左側温度設定器と、右側の温度を設定する右側温度設定器とを備える。
そして、車両用空調装置の制御装置は、左側温度設定器に基づいて左側へ吹き出す目標吹出温度(以下、左側TAO)を算出し、この左側TAOと図4の上側に示すグラフとの関係から左側ミックスドアの開度を決定し、左側の吹出温度を制御している。同様に、車両用空調装置の制御装置は、右側温度設定器に基づいて右側へ吹き出す目標吹出温度(以下、右側TAO)を算出し、この右側TAOと図4の上側に示すグラフとの関係から右側ミックスドアの開度を決定し、右側の吹出温度を制御している。
【0005】
一方、車両用空調装置は、左側空気通路および右側空気通路から室内へ向かう空気流を生じさせる1つの送風機を備える。この送風機の印加電圧は、左側TAOと図4の下側に示すグラフの関係から得られる左側の印加電圧VL と、右側TAOと図4の下側に示すグラフの関係から得られる右側の印加電圧VR との平均値(VL +VR )/2で決定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、最大冷房能力が要求されるマックスクール時では、車室内を素早く冷房するために、送風機に最大電圧が印加されて左側と右側も最大風量になる。このため、例えば、車両が偏日射を受け、一方の空調ゾーン側の風量を低下させたい要求があっても、その要求に空調装置は答えることができず、乗員の快適性を損なう場合が生じてしまう。
【0007】
【発明の目的】
本発明の目的は、1つの送風機で車室内の異なる空調ゾーンを独立して空調する車両用空調装置において、マックスクール時やクールダウン過渡期など、空気加熱用熱交換器(例えば、ヒータコア)の作動停止時に、各空調ゾーンへの風量バランスの調節を可能にする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の手段)
加熱用熱交換器の作動停止中は、加熱用熱交換器は単に空気通路として作動するとともに、加熱用熱交換器が通過する空気の空気抵抗になる。
この加熱用熱交換器の作動停止中、制御装置によって、第1、第2エアミックスフィルムドアの位置をずらし、加熱用熱交換器と第1冷風バイパスとの開口比と、加熱用熱交換器と第2冷風バイパスとの開口比とを異ならせることにより、第1空気通路内の圧力損失と、第2空気通路内の圧力損失とに差が生じ、結果的に第1空調ゾーンへ吹き出される風量と、第2空調ゾーンへ吹き出される風量との風量バランスが調節できる。
【0009】
このため、1つの送風機を用いて車室内の異なる空調ゾーンを独立空調する車両用空調装置であっても、マックスクール時やクールダウン過渡期など、空気加熱用熱交換器の作動停止中であれば、各空調ゾーンへの風量バランスの調節を行うことができ、乗員の快適性を向上させることができる。
【0010】
ックスクール時、一方の空調ゾーンに風量低減要求がある場合、制御装置によって、風量低減要求側のエアミックスフィルムドアの開口位置をヒータコアに合わせ、且つ風量低減要求側の冷風バイパスをエアミックスフィルムドアで閉塞することによって、風量低減要求側の空気通路内の圧力損失が大きくなり、結果的に風量低減要求側空調ゾーンへの風量が低下する。
【0011】
(請求項の手段)
クールダウン時(但し、ヒータコアへのエンジン冷却水供給停止時)、一方の空調ゾーンに風量低減要求がある場合、上記請求項と同様、制御装置によって、風量低減要求側のエアミックスフィルムドアの開口位置をヒータコアに合わせ、且つ風量低減要求側の冷風バイパスをエアミックスフィルムドアで閉塞することによって、風量低減要求側の空気通路内の圧力損失が大きくなり、結果的に風量低減要求側空調ゾーンへの風量が低下する。
【0012】
(請求項の手段)
日射センサによって、車両への偏日射が検出できるため、日陰側の空調ゾーンへの風量を自動的に低減できる。つまり、各空調ゾーンに対して偏日射に応じた空調がなされるため、乗員の快適性を向上できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
〔実施形態の構成〕
本実施形態を図1〜図4を参照して説明する。
車両用の空調装置は、車室内前部のダッシュボード内に配置された空調ユニット1(図1参照)と、冷凍サイクル(図示しない)と、制御装置2(図2参照)とから構成されている。
【0014】
(空調ユニット1の説明)
空調ユニット1は、車室内に向けて空気を送る空気通路をなすダクト3を備える。このダクト3は、車室内に配置され、ダクト3の上流端には、内外気切替手段(図示しない)を備えた1つの送風機(図示しない)が接続されている。
【0015】
図示しない内外気切替手段は、車室内と連通して内気を導入する内気導入口と、車室外と連通して外気を導入する外気導入口とを備える。そして、内外気切替手段は、内外気切替ドアを備え、この内外気切替ドアにより、ダクト3内に導かれる空気が、内気または外気に切り替えられる。
【0016】
図示しない送風機は、ファンケース、ファン、ブロワモータ4(図2参照)からなり、ブロワモータ4は印加電圧に応じてファンを回転駆動し、内気または外気をダクト3を介して車室内へ送る。なお、ブロワモータ4は、モータ駆動回路5を介して制御装置2によって印加電圧が制御される。
【0017】
ダクト3の上流側には、ダクト3内を通過する空気を冷却するエバポレータ6が、ダクト3の全面に亘って配置されている。
エバポレータ6の下流は、図示しない仕壁によって左右に分割され、左側空気通路11{第1空気通路に相当、図1(a)参照}と、右側空気通路12{第2空気通路に相当、図1(b)参照}とに分けられている。なお、左側空気通路11からは車室内の左側空調ゾーン(第1空調ゾーンに相当する)へ向けて空気が吹き出され、右側空気通路12からは車室内の右側空調ゾーン(第2空調ゾーンに相当する)へ向けて空気が吹き出される。
【0018】
エバポレータ6の下流には、仕壁を貫通した状態でヒータコア13(加熱用熱交換器に相当する)が配置されている。このヒータコア13は、エンジン冷却水(温水)の供給を受けて、通過する空気を加熱するものである。なお、ヒータコア13への冷却水の断続は、ウォーターバルブ14(図2参照)によってなされるものであり、このウォーターバルブ14は制御装置2によって開閉制御される。
【0019】
(左側吹出温度を調節する手段の説明)
左側空気通路11には、図1の(a)に示すように、ヒータコア13の上下両側を迂回する左側上冷風バイパス15および左側下冷風バイパス16(それぞれ第1冷風バイパスに相当する)が設けられている。
また、左側空気通路11内には、ヒータコア13の開口面積、左側上冷風バイパス15の開口面積、および左側下冷風バイパス16の開口面積を変化させ、ヒータコア13を通過する風量と、左側上冷風バイパス15および左側下冷風バイパス16を通過する風量との比を調節することによって、左側空気通路11から左側空調ゾーンへ吹き出す空気の温度を調節する左側温度調節手段17が設けられている。
【0020】
この左側温度調節手段17は、左側上冷風バイパス15、ヒータコア13および左側下冷風バイパス16に渡された状態で移動可能な可撓性を備えた帯状の左側エアミックスフィルムドア18(第1エアミックスフィルムドアに相当するもので、以下左側A/Mフィルム)と、この左側A/Mフィルム18の両端部を支持する左側駆動シャフト19および左側従動シャフト20とを備え、左側駆動シャフト19を回転駆動する左側エアミックスサーボモータ21(図2参照)は、駆動回路22を介して制御装置2によって制御される。
【0021】
なお、左側A/Mフィルム18は、例えばポリエチレン系樹脂のプラスチックフィルムにより構成され、その内部に布をモールドして耐久性を高めたものである。また、左側A/Mフィルム18は、左側上冷風バイパス15、ヒータコア13および左側下冷風バイパス16の周囲に密着してシールするようになっている。
また、左側駆動シャフト19と左側従動シャフト20とは、ワイヤー(図示しない)によって駆動連結されており、左側エアミックスサーボモータ21が左側駆動シャフト19を回転駆動すると、左側駆動シャフト19の回転がワイヤーを介して左側従動シャフト20に伝わり、左側駆動シャフト19とともに左側従動シャフト20も回転するように設けられている。
【0022】
左側A/Mフィルム18には、図3の(a)に示すように、左側A/Mフィルム18の移動位置に応じて、ヒータコア13の開口面積、左側上冷風バイパス15の開口面積、および左側下冷風バイパス16の開口面積を変化させる左側上開口23および左側下開口24(それぞれ第1開口に相当する)が設けられている。
この左側上開口23および左側下開口24は、左側A/Mフィルム18の移動に伴い、ヒータコア13を完全に閉じ、左側上冷風バイパス15および左側下冷風バイパス16を完全に開くヒータコア全閉の状態から、ヒータコア13を完全に開き、左側上冷風バイパス15および左側下冷風バイパス16を完全に閉じる冷風バイパス全閉の状態まで変化するものである。
【0023】
(左側の吹出モード切替手段の説明)
左側空気通路11の下流には、左席乗員の頭胸部へ向けて主に冷風を吹き出す左側フェイス吹出口25と、左席乗員の足元へ向けて主に温風を吹き出す左側フット吹出口26と、フロントガラスへ向けて主に温風を吹き出す左側デフロスタ吹出口27が形成されている。この各吹出口25、26、27は、開口部(図示しない)を備える左側モード用フィルムドア28の移動によって吹出モードが切り替えられる。
【0024】
(右側吹出温度を調節する手段の説明)
右側空気通路12は、左側空気通路11と同様の構成を備えるものである。具体的には、図1の(b)に示すように、右側空気通路12は、ヒータコア13の上下両側を迂回する2つの右側上冷風バイパス31および右側下冷風バイパス32(それぞれ第2冷風バイパスに相当する)が設けられている。
また、右側空気通路12内には、ヒータコア13の開口面積、右側上冷風バイパス31の開口面積、および右側下冷風バイパス32の開口面積を変化させ、ヒータコア13を通過する風量と、右側上冷風バイパス31および右側下冷風バイパス32を通過する風量との比を調節することによって、右側空気通路12から右側空調ゾーンへ吹き出す空気の温度を調節する右側温度調節手段33が設けられている。
【0025】
右側温度調節手段33は、右側上冷風バイパス31、ヒータコア13および右側下冷風バイパス32に渡された状態で移動可能な可撓性を備えた帯状の右側エアミックスフィルムドア34(第2エアミックスフィルムドアに相当するもので、以下、右側A/Mフィルム)と、この右側A/Mフィルム34の両端部を支持する右側駆動シャフト35および右側従動シャフト36とを備え、右側駆動シャフト35を回転駆動する右側エアミックスサーボモータ37(図2参照)は、駆動回路38を介して制御装置2によって制御される。
【0026】
なお、右側A/Mフィルム34も、左側A/Mフィルム18と同様、例えばポリエチレン系樹脂のプラスチックフィルムにより構成され、その内部に布をモールドして耐久性を高めたものである。また、右側A/Mフィルム34は、右側上冷風バイパス31、ヒータコア13および右側下冷風バイパス32の周囲に密着してシールするようになっている。
また、右側駆動シャフト35と右側従動シャフト36とは、ワイヤー(図示しない)によって駆動連結されており、右側エアミックスサーボモータ37が右側駆動シャフト35を回転駆動すると、右側駆動シャフト35の回転がワイヤーを介して右側従動シャフト36に伝わり、右側駆動シャフト35とともに右側従動シャフト36も回転するように設けられている。
【0027】
右側A/Mフィルム34には、図3の(b)に示すように、右側A/Mフィルム34の移動位置に応じて、ヒータコア13の開口面積、右側上冷風バイパス31の開口面積、および右側下冷風バイパス32の開口面積を変化させる右側上開口39および右側下開口40(それぞれ第2開口に相当する)が設けられている。
この右側上開口39および右側下開口40は、右側A/Mフィルム34の移動に伴い、ヒータコア13を完全に閉じ、右側上冷風バイパス31および右側下冷風バイパス32を完全に開くヒータコア全閉の状態から、ヒータコア13を完全に開き、右側上冷風バイパス31および右側下冷風バイパス32を完全に閉じる冷風バイパス全閉の状態まで変化するものである。
【0028】
(右側の吹出モード切替手段の説明)
右側空気通路12の下流には、室内前部の中央よりドライバーの頭胸部へ向けて主に冷風を吹き出す右側フェイス吹出口41と、ドライバーの足元へ向けて主に温風を吹き出す右側フット吹出口42と、フロントガラスへ向けて主に温風を吹き出す右側デフロスタ吹出口43が形成されている。この各吹出口41、42、43は、開口部(図示しない)を備える右側モード用フィルムドア44の移動によって吹出モードが切り替えられる。
【0029】
(制御装置2の説明)
車両用空調装置の各電気機能部品は、制御装置2によって作動制御されるものであり、この実施形態では、制御装置2による風量制御および左右両側の温度調節について図2を参照して説明する。
制御装置2は、コンピュータを使用したもので、車両に搭載されたバッテリ(図示しない)からイグニッションスイッチ(図示しない)を介して給電されて作動状態となり、操作パネル51の操作指示信号や各種センサの入力信号に応じて、コンピュータ内のROMに予め記憶されたプログラムを実行し、各電気機能部品を制御して車室内の空気調和状態を制御する。
【0030】
制御装置2は、入力信号として、左側空気通路11から吹き出される空気によって空気調和される左側空調ゾーンの要求温度(以下、左側設定温度)Tset L を手動設定可能な左側温度設定手段52、右側空気通路12から吹き出される空気によって空気調和される右側空調ゾーンの要求温度(以下、右側設定温度)Tset R を手動設定可能な右側温度設定手段53、車室内空気の温度Trを検出する内気温センサ54(左側空調ゾーンと右側空調ゾーンの中間に設けられる)、外気温度Tamを検出する外気温センサ55、左側空調ゾーン側の日射量TsL を検出する左側日射センサ56、右側空調ゾーン側の日射量TsR を検出する右側日射センサ57、エバポレータ6を通過した空気の温度TEを検出するエバ後温センサ58、ヒータコア13を通過した空気の温度を検出するとともに、ヒータコア13に供給される冷却水の温度TWを検出する水温センサ59等の信号を入力する。
【0031】
制御装置2は、オートエアコンの運転指示を受けると、左側空調ゾーンの温度が左側温度設定手段52によって設定された温度とされるように、上記各信号から左側の目標吹出温度(左側TAO)を算出し、この算出結果に基づき左側A/Mフィルム18のスライド位置を制御するとともに、右側空調ゾーンの温度が右側温度設定手段53によって設定された温度とされるように、上記各信号から右側の目標吹出温度(右側TAO)を算出し、この算出結果に基づき右側A/Mフィルム34のスライド位置を制御する温調手段61を備える(図4の上側のグラフ参照)。
【0032】
制御装置2は、送風機のブロワモータ4の印加電圧を決定する風量決定手段62を備える。送風機は1つ(両側共用)であるため、ブロワモータ4の印加電圧は、左側TAOと図4の下側に示すグラフの関係から得られる印加電圧VL と、右側TAOと図4の下側に示すグラフの関係から得られる印加電圧VR との平均値(VL +VR )/2で決定される。
【0033】
制御装置2は、マックスクール時およびクールダウン時にウォーターバルブ14を閉じて、ヒータコア13への冷却水の供給を停止するウォーターバルブ制御手段63を備える(ウォーターバルブ14が閉じられる範囲は図4の符号x範囲参照)。
制御装置2は、ウォーターバルブ14が閉じられた状態の時(マックスクール時およびクールダウン時)に、偏日射によって日陰になった側の風量を低減させる偏日射対策手段64が設けられている。
【0034】
この偏日射対策手段64は、左側日射センサ56によって検出される左側の日射量TsL と、右側日射センサ57によって検出される右側の日射量TsR との差が、所定値以上の時に偏日射があると判断し、日陰側(日射量の少ない側)の空調ゾーンに吹き出る風量を低減させるものである。
偏日射対策手段64は、日陰側(風量低減要求側)の風量を低減させる手段として、日陰側のA/Mフィルムの開口位置をヒータコア13に合わせるとともに、日陰側の冷風バイパスをA/Mフィルムで閉塞し、ヒータコア13を空気が通過することにより生じる圧力損失によって、日陰側の吹出風量を低減させるものである。
【0035】
具体的な一例を示す。マックスクール時あるいはクールダウン時など、ウォーターバルブ14が閉じられた状態では、通常、温調手段61によって、左右のA/Mフィルムがヒータコア13を完全に閉じ、A/Mフィルムの上下開口が上下の冷風バイパスを完全に開く状態に設定される{図1の(a)、図3の(a)参照}。
しかし、このマックスクール時あるいはクールダウン時に、偏日射によって右側が日陰になった場合、偏日射対策手段64は、日陰の右側の風量を低減させるべく、右側A/Mフィルム34の右側上開口39の位置をヒータコア13に合わせるとともに、右側A/Mフィルム34で右側上冷風バイパス31および右側下冷風バイパス32を閉塞させる{図1の(b)、図3の(b)参照}。
これによって、右側空気通路12内の圧力損失が大きくなり、結果的に右側空調ゾーンへ吹き出される風量が低下する。つまり、日射が当たる左乗員へは大量の冷風が供給されるが、日陰側の右乗員へは冷風の供給量が抑えられ、右側乗員の快適性が向上する。
【0036】
〔変形例〕
上記の実施形態では、風量低減要求の一例として、偏日射を例に示したが、乗員によって手動操作されるスイッチを設けるなど、他の手段によって風量低減要求を行っても良い。
上記の実施形態では、マックスクール時の他に、クールダウン時にも、風量低減要求側の風量を低減させる例を示したが、マックスクール時のみ作動するように設けても良い。
【0037】
記の実施形態では、車室内の左右を独立して温調する空調装置を例に示したが、車室内の前後を独立して温調する空調装置に本発明を適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】空調ユニットの左右概略図である。
【図2】制御装置のブロック図である。
【図3】A/Mフィルムの左右展開図である。
【図4】目標吹出温度TAOに対するA/Mフィルムの開度とブロワ印加電圧の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2 制御装置
4 ブロワモータ
11 左側空気通路(第1空気通路)
12 右側空気通路(第2空気通路)
13 ヒータコア(加熱用熱交換器)
15 左側上冷風バイパス(第1冷風バイパス)
16 左側下冷風バイパス(第1冷風バイパス)
18 左側A/Mフィルム(第1エアミックスフィルムドア)
23 左側上開口(第1開口)
24 左側下開口(第1開口)
31 右側上冷風バイパス(第2冷風バイパス)
32 右側下冷風バイパス(第2冷風バイパス)
34 右側A/Mフィルム(第2エアミックスフィルムドア)
39 右側上開口(第2開口)
40 右側下開口(第2開口)
56 左側日射センサ
57 右側日射センサ
64 偏日射対策手段

Claims (3)

  1. 車両の室内を第1空調ゾーンと第2空調ゾーンとに分け、前記第1空調ゾーンと前記第2空調ゾーンとを独立して温度調節可能な車両用空調装置であって、
    通過する空気を加熱する加熱用熱交換器を配置するとともに、この加熱用熱交換器を迂回する第1冷風バイパスを備え、前記第1空調ゾーンへ向けて空気を吹き出す第1空気通路と、
    前記加熱用熱交換器を配置するとともに、前記加熱用熱交換器を迂回する第2冷風バイパスを備え、前記第2空調ゾーンへ向けて空気を吹き出す第2空気通路と、
    前記第1空気通路および前記第2空気通路を介して、室内へ向かう空気流を生じさせる1つの送風機と、
    空気が通過可能な第1開口を有し、この第1開口を変位させることにより前記加熱用熱交換器と前記第1冷風バイパスとの開口比を可変させる第1エアミックスフィルムドアと、
    空気が通過可能な第2開口を有し、この第2開口を変位させることにより前記加熱用熱交換器と前記第2冷風バイパスとの開口比を可変させる第2エアミックスフィルムドアと、
    前記第1、第2エアミックスフィルムドアのスライド位置を制御する制御装置と、を備え、
    この制御装置は、前記加熱用熱交換器の作動停止中、
    前記第1エアミックスフィルムドアによる前記加熱用熱交換器と前記第1冷風バイパスとの開口比と、
    前記第2エアミックスフィルムドアによる前記加熱用熱交換器と前記第2冷風バイパスとの開口比とを異ならせ、
    前記第1空気通路から室内に吹き出される風量と、前記第2空気通路から室内に吹き出される風量との風量バランスを調節し、
    前記加熱用熱交換器は、エンジン冷却水によって空気を加熱するヒータコアであり、
    前記制御装置が前記ヒータコアへのエンジン冷却水の供給を停止するとともに、前記送風機を最大能力で作動させるマックスクール時に、一方の空調ゾーンに風量低減要求がある場合、前記制御装置は、
    風量低減要求側のエアミックスフィルムドアの開口位置を前記ヒータコアに合わせるとともに、風量低減要求側の冷風バイパスをエアミックスフィルムドアで閉塞することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1の車両用空調装置において、
    前記制御装置が前記ヒータコアへのエンジン冷却水の供給を停止するクールダウン過渡期に、一方の空調ゾーンに風量低減要求がある場合、前記制御装置は、
    風量低減要求側のエアミックスフィルムドアの開口位置を前記ヒータコアに合わせるとともに、風量低減要求側の冷風バイパスをエアミックスフィルムドアで閉塞することを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1または請求項2の車両用空調装置において、
    風量低減要求がある空調ゾーンとは、偏日射により日陰側になる空調ゾーンであり、
    前記制御装置は、この偏日射を検出するために日射センサを備え、この日射センサの信号に基づいて前記第1、第2エアミックスフィルムドアを制御することを特徴とする車両用空調装置。
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