JP3286629B2 - 架橋化工澱粉からなる不凍結食品素材及びそれを用いた冷菓 - Google Patents

架橋化工澱粉からなる不凍結食品素材及びそれを用いた冷菓

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架橋化工澱粉から
なる不凍結食品素材、及びそれを用いた複合冷菓に関す
る。本発明の不凍結食品素材は、冷凍保存しても凍結せ
ず、柔軟性と透明感を有し、しかも葛餅様食感を有する
ものであり、冷菓の被覆材、積層材、あるいは混合材等
として好適に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】従来から、冷菓を各種の被覆材で被覆し
たり、コーティングして複合冷菓とし、異種食品の風味
や食感を付与することが行われている。例えば、最中の
皮で被覆した冷菓、チョコレートをコーティングした冷
菓、クレープで包んだ冷菓、シュー皮で包んだ冷菓等
は、よく知られた複合冷菓である。しかしながら、これ
らの冷菓は、長期保存することにより外皮が乾燥した
り、ヒートショックを受けて、外皮が冷菓から水分を吸
収して変質したり、固化するといった問題がある。特に
最中の皮は、水分を吸収すると本来の風味や食感が失わ
れるということが避けられない。このような理由から、
長期保存やヒートショックを受けることによっても、変
質したり本来の風味や食感が失われないものとして、ア
ミロペクチンを主とする澱粉、糖及び水を混練加熱した
粘弾性物で冷菓を被覆すること(特開昭57−1980
51号公報)、マシュマロで冷菓を被包すること(特開
昭57−91154号公報)、あるいは葛皮で冷菓を包
むこと(特開平10−136897号公報)が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭57−198051号公報や特開昭57−9115
4号公報に記載の被覆冷菓では、餅様の粘弾性物やマシ
ュマロで冷菓を被覆するため、内容物である冷菓の状態
を外観できないという問題があった。このような問題を
解決するものとして、上記特開平10−136897号
公報には、アミロースを20〜30重量%含有し、凍結
しない状態では透明あるいは半透明な葛皮で包んだアイ
スクリームが提案されている。この葛皮で包んだアイス
クリームは、冷凍庫から取り出して一定時間放置する
と、葛皮が解凍して透明となり、内部のアイスクリーム
の状態や色が透過して外観できるため、色彩感が高く、
摂食に適した時が分かるといった利点を有している。し
かし、葛皮は冷菓の冷凍温度においては凍結してしまう
ため、冷凍庫から取り出した直後は固い組織で白濁して
おり、一定時間常温下に放置して解凍しなければ、上記
の効果が得られない。また、葛皮は長期間保存すると、
老化によって組織がぼそぼそになり、風味や食感が低下
するといった欠点を有している。この老化現象は、冷菓
を被覆して冷凍保存した場合も同様に発現し、長期間冷
凍保存することが多い冷菓では顕著に現れる。因みに、
葛皮は和菓子に多用されているが、常温で保存すると1
5〜16時間程度で劣化し始めると言われている。
【0004】上記のような理由から、本発明は、冷菓と
複合させて冷菓の冷凍温度で保存しても、固化して白濁
することがなく、かつ保存中に組織が劣化することがな
い、複合素材としての新規な不凍結食品素材について検
討したものである。すなわち、本発明は、冷凍庫から取
り出した直後であっても、常温における葛皮のように柔
らかで透明感を有し、かつ長期保存が可能な不凍結食品
素材と、それを用いた複合冷菓を提供することを課題と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、架橋化工ワキシー澱粉及び/又は架橋化
工タピオカ澱粉と、架橋化工馬鈴薯澱粉とを含有させる
ことにより、上記の課題を解決した不凍結食品素材を得
ることができることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】すなわち、本発明は、架橋化工ワキシー澱
粉及び/又は架橋化工タピオカ澱粉と、架橋化工馬鈴薯
澱粉とを、25〜95重量部:5〜75重量部の配合割
合で含有し、蒸練されていることを特徴とする不凍結食
品素材である本発明はまた、甘味料を含有し、糖度
(Bx)が50〜70であることを特徴とする前記不凍
結食品素材である本発明はまた、前記不凍結食品素材
90〜99重量部に対して、糊料1〜10重量部を含有
させた不凍結食品素材である。本発明はまた、前記不凍
結食品素材と冷菓を複合してなる複合冷菓である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の不凍結食品素材は、架橋化工ワキシー澱
粉及び/又は架橋化工タピオカ澱粉と、架橋化工馬鈴薯
澱粉とを必須成分とするものである。したがって、 1)架橋化工ワキシー澱粉、架橋化工タピオカ澱粉及び
架橋化工馬鈴薯澱粉の3種の組み合わせ、 2)架橋化工ワキシー澱粉及び架橋化工馬鈴薯澱粉の2
種の組み合わせ、 3)架橋化工タピオカ澱粉及び架橋化工馬鈴薯澱粉の2
種の組み合わせ のいずれを必須成分としてもよい。本発明において使用
される架橋化工ワキシー澱粉、架橋化工タピオカ澱粉及
び架橋化工馬鈴薯澱粉は、商業的に入手可能なものを用
いることができる。これらは、各澱粉をそれぞれ常法に
従って架橋剤を用いて架橋処理するとともに、エステル
化処理及び/又はエーテル化処理することによって調製
されるものである。
【0008】これらの澱粉の調製に用いることができる
架橋剤としては、例えば、オキシ塩化リン、アクロレイ
ン、エピクロルヒドリン、アジピン酸、メタリン酸塩、
ポリリン酸塩等が挙げられ、これらの中から選択された
一種以上を用いることができる。また、これらの澱粉の
調製に用いることができるエステル化剤としては、例え
ば、無水酢酸、酢酸ビニル、無水マレイン酸、無水コハ
ク酸、1−オクテニル無水コハク酸、オルトリン酸塩、
ポリリン酸塩、メタリン酸塩等が挙げられ、これらの中
から選択された一種以上のエステル化剤を用いることが
できる。さらに、これらの澱粉の調製に用いることがで
きるエーテル化剤としては、例えば、エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドや、モ
ノクロロ酢酸等が挙げられ、これらの中から選択された
一種以上のエーテル化剤を用いることができる。
【0009】本発明の不凍結食品素材においては、架橋
化工ワキシー澱粉及び/又は架橋化工タピオカ澱粉と、
架橋化工馬鈴薯澱粉とを、25〜95重量部:5〜75
重量部の割合で混合して配合することが好ましい。これ
らの澱粉を混合して用いる理由は、冷菓と複合して冷凍
保存した際に、食品素材に柔軟性と同時に透明性を付与
するためである。すなわち、架橋化工ワキシー澱粉及び
架橋化工タピオカ澱粉は、冷菓の冷凍温度においても柔
軟性を保持しているが、透明性に欠けるといった特性を
有している。一方、架橋化工馬鈴薯澱粉は、冷菓の冷凍
温度においても透明性を失うことはないが、固化する特
性がある。本発明では、この両者の特性を相乗させるこ
とにより、冷菓の冷凍温度においても凍結することがな
く、透明性と柔軟性を有するという特性を不凍結素材に
付与したものである。なお、本発明において、冷菓の冷
凍温度とは、−18℃以下をいうものとする。したがっ
て、上記の配合割合の範囲を逸脱して澱粉を配合する
と、それぞれの澱粉の特性が強くなり、柔軟性がありし
かも透明性を有するという本発明の食品素材の特性を得
るために好ましくない。
【0010】なお、本発明の不凍結食品素材において
は、上記の架橋化工ワキシー澱粉及び/又は架橋化工タ
ピオカ澱粉と、架橋化工馬鈴薯澱粉との混合物に、さら
に甘味料を配合することが好ましい。甘味料を配合する
場合、本発明の食品素材の糖度(Bx)が50〜70の
範囲になるように配合することが好ましい。甘味料を配
合することによって、食品素材へ甘味を付与すると同時
に、冷菓の冷凍温度における含有水分の凍結の防止を図
ることもできる。なお、糖度(Bx)が50未満では含
有水分が凍結し、得られた食品素材が固くなるといった
問題がある。一方、糖度(Bx)が70を超えると、甘
味料の特性が強くなって、食品素材の組織が変化し、ダ
レの問題や歯切れが悪くなるといった問題が生じる。ま
た、甘味も強くなって、食品として適さなくなる。
【0011】甘味料としては、例えば、蔗糖、ブドウ
糖、果糖、異性化糖、あるいは水飴等の糖類が挙げら
れ、これらの糖類の中から選択された一種以上を用いる
ことができる。またこれらの糖類に同時に、マルチトー
ルやエリスリトール、ソルビトールといった糖アルコー
ル、あるいはステビアやアスパルテームといった人工甘
味料を配合することもできる。
【0012】本発明では、上記の架橋化工ワキシー澱粉
及び/又は架橋化工タピオカ澱粉と、架橋化工馬鈴薯澱
粉との混合物、またはそれらと甘味料の混合物に対し
て、糊料を配合してもよい。糊料の配合量は、上記の各
澱粉類の混合物またはそれと甘味料の混合物90〜99
重量部に対して、1〜10重量部の割合で配合すること
が好ましい。糊料を配合することによって、得られた食
品素材に弾力性、保形性、保水性、あるいは付着防止機
能を付与することができる。糊料の配合量が1重量部未
満では上記の機能を発現させることができず、一方、1
0重量部を超えると、得られた食品素材にヌメリがでた
り、歯切れが悪くなるといった問題が生じる。
【0013】糊料としては、例えば、寒天、コンニャク
マンナン、ペクチン、カラギーナン、ファーセレラン、
ジェランガム、カードラン、キサンタンガム、ローカス
トビーンガム、グアガム、タラビーンガム、タマリンド
ガム、サイリュウム、アラビアガム、トラガントガム、
カラヤガム、アルギン酸ナトリウム、繊維素グリコール
酸ナトリウム及びゼラチン等が挙げられ、これらの中か
ら選択された一種以上が用いられる。
【0014】本発明の不凍結食品素材には、さらに必要
に応じて、着色料や風味物質等を配合してもよく、各材
料を混合した後、水等の水性媒体を添加し、蒸練機(例
えば型式 JL106:コバード社製)等で蒸煮しなが
ら混練することが好ましい。この蒸煮、混練工程は、セ
イロ等で蒸煮した後、ミキサーで加熱しながら攪拌する
方法を用いてもよい。このようにして調製される不凍結
食品素材の水分含有量は、およそ30〜50重量%に調
整することが好ましく、得られた食品素材は、冷凍保存
しても柔軟性と透明性が高く、葛餅様食感を有するもの
となる。
【0015】次に、上記の本発明の不凍結食品素材と冷
菓を複合してなる本発明の複合冷菓について説明する。
本発明の複合冷菓は、上記の本発明の不凍結食品素材を
含むものであるため、機能性の高い複合冷菓である。複
合対象となる冷菓は、特に限定されず、アイスクリーム
やアイスミルクといった常法に従って調製された冷菓を
用いることができる。複合方法としては、冷菓を本発明
の不凍結食品素材で被覆する方法、薄板状にした本発明
の不凍結食品素材と薄板状にした冷菓とを交互に配置す
る積層方法、本発明の不凍結食品素材を裁断して冷菓中
に分散させる方法、本発明の不凍結食品素材をクレープ
状にして冷菓を充填する方法等がある。また、これらの
複合方法において、例えば、球状にした冷菓の外周を餡
(不凍結処理をした餡が好ましい)等の被覆材で被覆
し、その外周をさらに本発明の不凍結食品素材で被覆す
ることによって、二重被覆冷菓とすることもできる。そ
の際、本発明の不凍結食品素材は包餡機等を用いること
が好ましい。
【0016】尚、冷菓と不凍結食品素材が直接接触する
複合方法においては、不凍結食品素材の温度を−5〜5
℃程度の範囲として複合することが好ましい。また餡等
で被覆された冷菓と複合させる場合には、−5〜60℃
程度の広範な温度で複合させることができる。上記の方
法により得られる本発明の複合冷菓は、−18℃以下の
温度で保存または流通されるが、ヒートショック耐性を
有し、長期間の保存が可能なものである。また、本発明
の複合冷菓は、冷凍庫から取り出した直後であっても、
柔らかさを保持し、透明性を有する葛餅様の食感と外観
を呈するものである。
【0017】(試験例)以下、試験例を示して本発明の
効果を明瞭にする。表1に示す試料(1)〜(6)のそ
れぞれの配合割合で、架橋化工タピオカ澱粉と架橋化工
馬鈴薯澱粉を混合し、次いで、表2に示す配合表に基づ
いて各材料を混合して加水した後、蒸練機(型式 JL
106:コバード社製)で25分間蒸しながら混練して
食品素材を得、試験用試料とした。この試料の糖度は、
65であった。
【0018】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 配合割合(重量部) 澱粉名 試料No. (1) (2) (3) (4) (5) (6) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 架橋化工タピオカ澱粉 20 25 50 85 95 100 架橋化工馬鈴薯澱粉 80 75 50 15 5 0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0019】
【表2】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 原材料名 配合量(重量%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 表1の試料(1)〜(6)の澱粉 16 グラニュー糖 47 トレハロース 5 調合水 32 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 合 計 100
【0020】上記の方法によって得られた6個の試料に
ついて、−20℃における硬度(柔らかさの指標)と、
−5℃における光透過率(透明性の指標)について測定
した。その結果を表3に示す。尚、硬度は−20℃で3
0時間保存した各試料を、10mm角に切り出し、硬度
測定機(Stable Micro Systems−T
exture Expertes)で円錐形プランジャー
を用い、プランジャーの先端が試料の高さの50%の位
置に到達した時の加重を測定した。また、光透過率は、
−5℃で30時間保存した各試料を、厚さ10mmに切り
出し、分光色差計(型式 JP7200F:JUKI社
製)を用い、波長440nmにおいて測定した。なお、
この測定において、−5℃で測定した理由は、それより
低い温度で測定すると分光色差計の受光器側が曇り、正
確な測定結果が得られないためであり、−5℃をもっ
て、透明度の指標とした。
【0021】
【表3】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 試料 硬度( g) 光透過率(%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (1) 1350 89.9 (2) 1080 89.5 (3) 520 86.0 (4) 450 85.2 (5) 420 83.3 (6) 100 82.6 対照(蒸留水) 95.2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0022】表3から明らかなように、試料(1)のよ
うに架橋化工タピオカ澱粉の配合量が少なく、架橋化工
馬鈴薯澱粉の配合量が多くなると、対照の蒸留水の光透
過率に近くなり、−5℃においても光透過率、すなわち
透明度が高くなる。また逆に、試料(6)のように架橋
化工タピオカ澱粉の配合量が多く、架橋化工馬鈴薯澱粉
の配合量が少なくなると、透明度は低下し、柔らかくな
りすぎる傾向がある。一方、架橋化工タピオカ澱粉と架
橋化工馬鈴薯澱粉を、試料(2)〜(5)のように、両
者を25〜95重量部:5〜75重量部の範囲で混合す
ると、冷菓の冷凍温度においても柔軟性と透明度が高
く、冷凍庫から取り出した直後においても、その柔軟性
と透明度を保持した新規な不凍結食品素材が得られるこ
とが理解される。従って、両者の配合割合が上記範囲の
不凍結食品素材でアイスクリーム等の冷菓を被覆した場
合には、内部の状態を外観でき、色彩感の高い被覆冷菓
が得られることが判る。
【0023】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、具体的に説
明する。 (実施例1)架橋化工タピオカ澱粉85重量部と架橋化
工馬鈴薯澱粉15重量部とを混合したもの18重量%
に、甘味料としてグラニュー糖50重量%を加えて攪拌
し、さらに水32重量%を加えた後、蒸練機(型式 J
L106:コバード社製)で25分間蒸しながら混練し
て不凍結食品素材を得た。この食品素材の糖度は、66
であった。次いで、常法に従って調製した外周を不凍結
処理(油脂を配合)した餡で被覆された球形の冷菓を、
20℃に冷却した上記不凍結食品素材でさらに被覆し
て、二重被覆冷菓を得た。この冷菓を−20℃の冷凍庫
に24時間保存した後、取り出して外観し、試食したと
ころ、外皮は、柔らかく透明で、葛餅様食感を有してい
た。
【0024】(実施例2)架橋化工タピオカ澱粉65重
量部及びワキシー澱粉20重量部と、架橋化工馬鈴薯澱
粉15重量部とを混合したもの15重量%に、甘味料と
してグラニュー糖45重量%とトレハロース5重量%を
加えて攪拌し、さらに水35重量%を加えた後、実施例
1と同じ蒸練機で25分間蒸しながら混練して不凍結食
品素材を得た。この食品素材の糖度は、65であった。
次いで、常法に従って調製された球形の冷菓を、0℃に
冷却した上記不凍結食品素材で被覆して、被覆冷菓を得
た。この冷菓を−20℃の冷凍庫に24時間保存した
後、取り出して外観し、試食したところ、外皮は柔らか
く透明で、葛餅様食感を有していた。
【0025】(実施例3)架橋化工タピオカ澱粉50重
量部と架橋化工馬鈴薯澱粉50重量部とを混合したもの
16重量%に、糊料1重量%、甘味料としてグラニュー
糖43重量%とソルビトール5重量%を加えて攪拌し、
さらに水35重量%を加えた後、実施例1と同じ蒸練機
で25分間蒸しながら混練して不凍結食品素材を得た。
この食品素材の糖度は、66であった。次いで、常法に
従って調製した外周を不凍結処理(油脂を配合)した餡
で被覆された球形の冷菓を、10℃に冷却した上記不凍
結食品素材でさらに被覆して、二重被覆冷菓を得た。こ
の冷菓を−20℃の冷凍庫に24時間保存した後、取り
出して外観し、試食したところ、外皮は柔らかく透明
で、弾力性に富んでいた。
【0026】
【発明の効果】本発明の不凍結食品素材は、架橋化工ワ
キシー澱粉及び/又は架橋化工タピオカ澱粉と、架橋化
工馬鈴薯澱粉とを混合し、蒸練することによって調製さ
れるものであり、冷菓の冷凍温度においても凍結するこ
とがなく、柔らかさと透明性を保持し、葛餅様食感を有
している。従って、本発明の不凍結食品素材で冷菓を被
覆したり、冷菓と積層する等の複合冷菓とすると、冷凍
庫から取り出した直後であっても、外皮や積層材が透明
性と柔軟性を有しており、外観しても色彩感があり、か
つ葛餅様の柔らかな口当たりを有する複合冷菓となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23G 9/00 - 9/30 A23L 1/04 - 1/09 A23L 1/164 - 1/195

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋化工ワキシー澱粉及び/又は架橋化
    工タピオカ澱粉と、架橋化工馬鈴薯澱粉とを、25〜9
    5重量部:5〜75重量部の配合割合で含有し、蒸練さ
    れていることを特徴とする不凍結食品素材。
  2. 【請求項2】 甘味料を含有し、糖度(Bx)が50〜
    70であることを特徴とする請求項1記載の不凍結食品
    素材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の不凍結食品素
    材90〜99重量部に対して、糊料1〜10重量部を含
    有させたことを特徴とする不凍結食品素材。
  4. 【請求項4】 請求項1〜のいずれかに記載の不凍結
    食品素材と冷菓を複合してなることを特徴とする複合冷
    菓。
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