JP3285945B2 - 産業用ロボット及びその使用方法 - Google Patents

産業用ロボット及びその使用方法

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JP3285945B2
JP3285945B2 JP21848292A JP21848292A JP3285945B2 JP 3285945 B2 JP3285945 B2 JP 3285945B2 JP 21848292 A JP21848292 A JP 21848292A JP 21848292 A JP21848292 A JP 21848292A JP 3285945 B2 JP3285945 B2 JP 3285945B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アームと、このアー
ムの先端部に取り付けられるハンドとを備えた産業用ロ
ボット及びその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボットには、従来、次のように
構成されたものがある。
【0003】即ち、任意位置へ移動可能なアームが設け
られ、このアームの先端部に枢支軸によりハンドが遊転
自在に支承され、このハンドを上記アームの先端部にロ
ック可能とするロック手段が設けられている。
【0004】上記ハンドは上記枢支軸の軸心回りにおけ
る所定の第1、第2遊転角度の間で遊転自在とされ、上
記ハンドとこのハンドに把持されたワークとの合成重心
が上記枢支軸の軸心の径方向外方に偏位させられている
(例えば、実開平1−81291号公報)。
【0005】そして、上記構成によれば、アームの移動
によって、このアームの先端部に対するハンドの遊転角
度が任意に定められ、この遊転角度で上記ロック手段を
構成する電磁ブレーキをロック動作させれば、上記アー
ムの先端部に対しハンドがロックされるようになってい
る。
【0006】そして、上記構成によれば、アームの先端
部に対しハンドをある遊転角度にまで回動させること
は、駆動手段を不要として達成され、その分、上記産業
用ロボットは、簡単な構成とされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術によれば、アームの先端部に対し、ハンドをある遊
転角度にまで回動させることは駆動手段を不要としてで
きるが、アームの先端部に対し、ハンドを所定の遊転角
度に位置させ、かつ、この遊転角度でロックする、とい
うことはできないため、上記ハンドによって、所定位置
のワークを把持したり、上記ハンドによって把持してい
るワークを所定位置に設置させる、ということはできな
いのであり、つまり、上記産業用ロボットでは、作業内
容が限定されて、作業性が低下するという問題点があ
る。
【0008】また、上記従来の技術では、アームの先端
部に対するハンドのロックは電磁ブレーキによって達成
されるが、これは摩擦力によるものであることから、上
記アームの先端部に対し、ある遊転角度でロックされた
ハンド側に対し外力が与えられたとすると、このハンド
が上記遊転角度から無意図的に幾分回動するおそれがあ
り、これも、産業用ロボットの作業性を低下させるもの
であって、好ましくない。
【0009】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、アームの先端部に対しハンドを所定
の遊転角度にさせることが、駆動手段を不要としてでき
るようにした場合でも、この産業用ロボットによる作業
が良好に保たれるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の産業用ロボット及びその使用方法は、次の如
くである。
【0011】請求項1の発明は、任意位置へ移動可能な
アームの先端部14に、枢支軸25によりハンド15
を遊転自在に支承し、このハンド15を上記アーム
先端部14にロック可能とするロック手段51を備え
【0012】上記ハンド15を上記枢支軸25の軸心2
7回りにおける所定の第1、第2遊 転角度の間で遊転自
在とし、上記ハンド15とこのハンド15に把持された
ワーク21との合成重心64を上記枢支軸25の軸心2
7の径方向外方に偏位させた産業用ロボットにおいて、
【0013】上記ハンド15が上記第1、第2遊転角度
の間に位置する状態から、上記第1、第2遊転角度に達
したとき、それぞれそれ以上の遊転を阻止する第1、第
2ストッパ62,63を設け、上記ロック手段51が、
上記第1、第2遊転角度に達した上記ハンド15をそれ
ぞれ上記アーム6の先端部14にロック可能とし、
【0014】上記ロック手段51が、上記アーム6の先
端部14側とハンド15側のうち、いずれか一方の側に
設けられる係止突起56と、他方の側に設けられ上記係
止突起56と係脱自在に係止して上記ロック手段51を
ロック動作させる係止凹部58,59とを備え、
【0015】上記ハンド15の遊転を上記第1、第2ス
トッパ62,63が阻止するときの各衝撃を、それぞれ
これら第1、第2ストッパ62,63が緩衝するように
したものである。
【0016】請求項2の発明は、請求項1に記載の産業
用ロボットの使用方法であって、上記ハンド15を第1
遊転角度に位置させて、上記ロック手段51のロック動
作により、上記ハンド15を上記アームの先端部14
にロックさせ、上記アームの移動とハンド15の把持
動作とにより、このハンド15にワーク21を把持さ
せ、次に、上記アームの移動により、ワーク21を所
定位置に移動させ、次に、上記ロック手段51をロック
解除させ、上記アーム6の移動により、上記ハンド15
を上記第2遊転角度に位置させて、上記ロック手段51
のロック動作により、上記ハンド15を上記アーム6の
先端部14にロックさせ、上記アームを移動させると
共に、上記ハンド15の把持を解除させてワーク21
所定位置に設置し、この後、上記ロック手段51をロッ
ク解除させて、上記ハンド15が上記アームの先端部
14に対し前記第1遊転角度となるまで上記アーム
移動させ、この状態で再びロック手段51をロック動作
させるようにしたものである。
【0017】
【作 用】上記構成による作用は次の如くである。
【0018】請求項1の発明によれば、産業用ロボット
1において、アーム6の先端部14に、枢支軸25によ
りハンド15を遊転自在に支承し、このハンド15を上
記アーム6の先端部14にロック可能とするロック手段
51を備え
【0019】上記ハンド15を上記枢支軸25の軸心2
7回りにおける所定の第1、第2遊転角度の間で遊転自
在とし、上記ハンド15とこのハンド15に把持された
ワーク21との合成重心64を上記枢支軸25の軸心2
7の径方向外方に偏位させた産業用ロボットにおいて、
【0020】上記ハンド15が上記第1、第2遊転角度
の間に位置する状態から、上記第1、第2遊転角度に達
したとき、それぞれそれ以上の遊転を阻止する第1、第
2ストッパ62,63を設け、上記ロック手段51が、
上記第1、第2遊転角度に達した上記ハンド15をそれ
ぞれ上記アーム6の先端部14にロック可能としてい
る。
【0021】このため、上記アーム6の移動によって、
このアーム6の先端部14に対し上記ハンド15を遊転
により回動させ、かつ、これに加えて、上記第1、第2
ストッパ62,63によって、上記ハンド15を第1遊
転角度、もしくは第2遊転角度に位置させ、ここで、上
記ロック手段51により、ハンド15をアーム6の先端
部14にロックさせると、上記ハンド15はアーム6の
先端部14に対し所定の遊転角度でロックされる。
【0022】よって、上記アーム6の先端部14に所定
の遊転角度でロックされたハンド1 5によれば、所定位
置のワーク21を把持したり、上記ハンド15によって
把持しているワーク21を所定位置に設置させる、とい
うことができる。
【0023】また、上記ロック手段51が、上記アーム
6の先端部14側とハンド15側のうち、いずれか一方
の側に設けられる係止突起56と、他方の側に設けられ
上記係止突起56と係脱自在に係止して上記ロック手段
51をロック動作させる係止凹部58,59とを備えて
いる。
【0024】このため、上記アーム6の先端部14に対
するハンド15のロックは、上記係止突起56と係止凹
部58,59との係止により達成されることから、上記
ロック手段51を電磁ブレーキとして摩擦力に依ってい
る従来の技術に比べて、上記アーム6の先端部14に対
し上記ハンド15が所定の遊転角度でより確実にロック
される。
【0025】よって、上記アーム6の先端部14に第1
遊転角度、もしくは第2遊転角度でロックされているハ
ンド15が、上記各遊転角度から無意図的に回動するこ
とは防止される。
【0026】しかも、上記ハンド15の遊転を上記第
1、第2ストッパ62,63が阻止するときの各衝撃
を、それぞれこれら第1、第2ストッパ62,63が緩
衝するようにしてある。
【0027】このため、上記したように、アーム6の移
動と、第1、第2ストッパ62,63とによって上記ア
ーム6の先端部14に対し上記ハンド15を遊転により
回動させると共に、このハンド15を第1遊転角度、も
しくは第2遊転角度に位置させるとき、上記した衝撃が
緩衝されて、産業用ロボット1の各部に与えられる衝撃
力が小さくされる分、上記アーム6の移動やハンド15
の遊転による回動を迅速にさせることができる。
【0028】請求項2の発明によれば、上記産業用ロボ
ット1の使用に際しては、まず、上記ハンド15を第1
遊転角度(図5中二点鎖線図示)に位置させて、上記
ック手段51のロック動作により、上記ハンド15を上
記アーム6の先端部14にロックさせ、上記アーム6の
移動とハンド15の把持動作とにより、このハンド15
にワーク21を把持させる(図1、図5中実線図
示)。
【0029】次に、上記アーム6の移動により、ワーク
21を所定位置に移動させる(図5中矢印A、二点鎖線
図示)。上記ロック手段51をロック解除させて(図
3)、、上記アーム6の移動により、上記ハンド15を
上記第2遊転角度(図5中矢印B,一点鎖線図示)に位
置させて、上記ロック手段51のロック動作により、上
記ハンド15を上記アーム6の先端部14にロックさせ
。次に、上記アーム6を移動させると共に、上記ハン
ド15の把持を解除させてワーク21を所定位置に設置
する。
【0030】次に、上記ロック手段51をロック解除さ
せて、上記ハンド15が上記アーム6の先端部14に対
上記第1遊転角度となるまで上記アーム6を移動させ
る(図5中矢印Bと逆方向、二点鎖線図示)。そして、
この状態で再びロック手段51をロック動作させるよう
にしてある。
【0031】そして、この後は、再び、上記アーム6の
移動とロック手段51の動作とにより、上記ワーク21
に対する作業が繰り返される。
【0032】上記請求項2の発明によれば、前記請求項
1の発明と同様の作用が生じる。
【0033】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。
【0034】図2において、符号1は産業用ロボット
で、以下の説明の便宜上、図中矢印の方向を前方とす
る。また、下記する左右とはこの前方に向っての方向を
いうものとする。
【0035】上記産業用ロボット1は、作業面2上に設
置された基台3を有し、この基台3上に回動台4が縦軸
回り回動自在に支持され、任意回動角度で停止可能とさ
れている。
【0036】上記回動台4上にはアーム6が任意位置へ
移動可能に支持されている。このアーム6は上記回動台
4上に取り付けられた第1アーム7と、この第1アーム
7の先端に軸心がほぼ水平な枢支軸8により回動自在に
枢支される第2アーム9と、この第2アーム9の先端に
オートツールチェンジャー10により着脱自在に取り付
けられる第3アーム11とを備えている。
【0037】13は駆動手段たるサーボモータで、この
サーボモータ13は上記第1アーム7の基部側に取り付
けられ、このサーボモータ13を駆動させれば、第2ア
ーム9、オートツールチェンジャー10、および第3ア
ーム11が一体的に上記枢支軸8回りに回動させられる
ようになっている。また、上記サーボモータ13の制御
により、上記第3アーム11等は任意回動角度で第1ア
ーム7側にロック可能とされている、また、上記第3ア
ーム11の先端部14には、ハンド15が取り付けられ
ている。
【0038】17は鋳造装置で、この鋳造装置17は型
枠18と、この型枠18に取り付けられる上型19と下
型20とを備えている。溶湯注入後に、これら上型19
と下型20を上下に引き離すと、鋳造品たるワーク21
は上記上型19の下面側に付着したまま上記下型20か
ら離反するようになっている。
【0039】上記産業用ロボット1は制御装置23を備
え、この制御装置23により上記産業用ロボット1が制
御される。そして、上記アーム6の移動によって、上記
ハンド15は上記上型19と下型20の間の空間22に
入り込むことが可能とされている。また、同上アーム6
の移動と、ハンド15の把持動作によって、このハンド
15に上記ワーク21が把持され、これが任意位置に移
動可能とされている。
【0040】図1から図において、上記アーム6の先
端部14と、ハンド15につき、より詳しく説明する。
【0041】上記先端部14には、前記第3アーム11
の軸心24にほぼ水平に直交して延びる枢支軸25が左
右一対の軸受26,26により支承され、この枢支軸2
5は、特に図1と図4中矢印Rで示すように、その軸心
27回りに遊転自在とされている。この枢支軸25の軸
方向一端には、上記ハンド15が取り付けられている。
つまり、このハンド15は、上記枢支軸25により上記
アーム6の先端部14に対し遊転自在に支承され、より
具体的には、上記ハンド15は、上記枢支軸25の軸心
27回りにおける所定の第1遊転角度(図5中二点鎖線
図示)と第2遊転角度(図5中一点鎖線図示)との間で
遊転自在とされている。
【0042】なお、上記第2アーム9は上記軸心24上
で、上記枢支軸8に枢支されたアーム本体9aと、アー
ム回動体9bとに分割されており、このアーム回動体9
bは上記アーム本体9aに対し、図示しない駆動源によ
り上記軸心24回りで所定角度にまで回動可能、かつ、
その位置で停止可能とされている。
【0043】上記ハンド15は上記枢支軸25の軸方向
一端に取り付けられるシフト用シリンダ28を有してい
る。このシフト用シリンダ28は上記枢支軸25の一端
にねじ止めされるシリンダチューブ29と、このシリン
ダチューブ29の軸心30上に摺動自在に嵌入されるピ
ストン31と、このピストン31から延びるピストンロ
ッド32とで構成されている。
【0044】また、上記シフト用シリンダ28と同じ軸
心30上にチャック用シリンダ34が設けられている。
このチャック用シリンダ34は上記ピストンロッド32
にねじ止めされるシリンダチューブ35と、このシリン
ダチューブ35の軸心30上に摺動自在に嵌入されるピ
ストン36と、このピストン36から延びるピストンロ
ッド37とで構成されている。
【0045】上記チャック用シリンダ34のシリンダチ
ューブ35には固定ブラケット39が固着され、この固
定ブラケット39の左右各部に、それぞれ第1枢軸40
により前後一対のフィンガ41,41が枢支されてい
る。また、上記チャック用シリンダ34のピストンロッ
ド37に可動ブラケット42が固着されている。この可
動ブラケット42の左右各部に、それぞれ第2枢軸43
により前後一対のリンク44,44が枢支され、これら
各リンク44の回動端は第3枢軸45により上記各フィ
ンガ41に枢結されている。
【0046】そして、圧縮空気により、上記シフト用シ
リンダ28を伸縮動作させれば、チャック用シリンダ3
4とフィンガ41とは一体的に上記軸心30の方向に往
復移動可能である。
【0047】また、圧縮空気により、上記チャック用シ
リンダ34を伸縮動作させれば、特に図3中実線で示す
ように、上記各フィンガ41が前記ワーク21を把持可
能とされ、もしくは、同上図3中仮想線で示すように、
上記ワーク21の把持が解除可能とされている。
【0048】上記の場合、シフト用シリンダ28の縮小
動作で、このシフト用シリンダ28側にチャック用シリ
ンダ34を移動させたとき、このチャック用シリンダ3
4のシリンダチューブ35が上記シフト用シリンダ28
のシリンダチューブ29に当接する直前で、上記チャッ
ク用シリンダ34のシリンダチューブ35の移動速度を
抑えるオイルダンパ47が設けられている。このオイル
ダンパ47は上記シフト用シリンダ28のシリンダチュ
ーブ29にねじ止めされている。
【0049】また、上記ハンド15の重心49は枢支軸
25の軸心27の径方向外方に偏位させられ、かつ、上
記軸心27よりもフィンガ41側に位置している。この
ため、アーム6の先端部14に対しハンド15が自由状
態にあるときには、フィンガ41がワーク21を把持し
ているか否かにかかわらず、ハンド15が枢支軸25回
りに遊転して、フィンガ41は同上枢支軸25の軸心2
7よりも下方に位置することとなる。
【0050】図1と図3において、上記アーム6の先端
部14に対する上記ハンド15の所定遊転角度で、この
ハンド15を上記アーム6の先端部14にロック可能と
するロック手段51が設けられている。
【0051】このロック手段51はロックシリンダ52
を有している。このロックシリンダ52は上記先端部1
4に成形されたシリンダチューブ53と、このシリンダ
チューブ53の軸心上に摺動自在に嵌入されるピストン
54と、このピストン54から延びるピストンロッド5
5とで構成され、上記シリンダチューブ53の軸心は上
記枢支軸25の軸心27とほぼ平行となっている。
【0052】上記ロック手段51は、上記アーム6の先
端部14側とハンド15側のうち、いずれか一方の側で
あるハンド15側に設けられる係止突起56と、他方の
側である先端部14側に設けられ上記係止突起56と係
脱自在に係止して上記ロック手段51をロック動作させ
る第1、第2係止凹部58,59とを備えている。
【0053】より具体的には、上記ピストンロッド55
の延出端は、上記シフト用シリンダ28のシリンダチュ
ーブ29に向ってシリンダチューブ53から突出し、こ
の突出部が上記係止突起56となっている。上記係止突
起56に対応して上記シフト用シリンダ28のシリンダ
チューブ29に上記第1係止凹部58と第2係止凹部5
9とが形成されている。これら第1係止凹部58と第2
係止凹部59とは、上記枢支軸25の軸心30回りで互
いにほぼ90°偏位して設けられている。
【0054】そして、上記先端部14に対するハンド1
5の遊転と、ロックシリンダ52の伸縮動作で、上記係
止突起56が、上記第1係止凹部58と第2係止凹部5
9のいずれかに選択的に係脱自在とされている。
【0055】上記第1係止凹部58と第2係止凹部59
に係合する方向に上記係止突起56を付勢するばね60
が設けられている。一方、上記シリンダチューブ53内
の加圧室53aに圧縮空気を供給すれば、上記ばね60
に抗しピストンロッド55がシリンダチューブ53内に
後退して、上記第1係止凹部58や第2係止凹部59か
ら係止突起56が離脱し、上記係合が解除されるように
なっている。
【0056】即ち、上記ばね60による係止突起56の
付勢によりこの係止突起56が上記第1係止凹部58と
第2係止凹部59のいずれかに係合するという上記ロッ
ク手段51のロック動作により、上記アーム6の先端部
14に上記ハンド15がロックされ、一方、上記ばね6
0に抗して上記係止突起56が上記第1係止凹部58と
第2係止凹部59とから離脱するという上記ロック手段
51のロック解除により、上記アーム6の先端部14へ
の上記ハンド15のロックが解除される。
【0057】特に図二点鎖線で示すように、上記
2アーム9の軸心24とシフト用シリンダ28の軸心3
0が互いにほぼ直交したとき、上記第1係止凹部58に
上係止突起56が係合可能となり、上記ロック手段51
のロック動作による上記係合で、上記先端部14に対し
ハンド15が所定の第1遊転角度でロックされるように
なっている。
【0058】一方、特に、図5中一点鎖線で示すよう
に、上記先端部14の軸心24とシフト用シリンダ28
の軸心30が互いにほぼ平行となるとき、上記第2係止
凹部59に上記係止突起56が係合可能となり、上記ロ
ック手段51のロック動作による上記係合で、上記先端
部14に対しハンド15が所定の第2遊転角度でロック
されるようになっている。
【0059】図1と図4において、上記先端部14に対
しハンド15が上記した所定の第1、第2遊転角度の間
に位置する状態から、上記第1遊転角度に達したとき、
シフト用シリンダ28のシリンダチューブ29に突設し
た突起61を当接させて、それ以上のハンド15の遊転
を阻止する第1ストッパ62が設けられている。また、
上記第2遊転角度に達したとき、同上突起61を当接さ
せてそれ以上のハンド15の遊転を阻止する第2ストッ
パ63が設けられている。
【0060】上記第1ストッパ62と第2ストッパ63
は共にオイルダンパで構成されており、これにより、突
起61を当接させて上記ハンド15のそれ以上の遊転を
阻止するときの各衝撃が吸収されて、ハンド15の遊転
の阻止が緩衝されながら円滑になされることとなってい
る。
【0061】次に、全図により、上記産業用ロボット1
の使用方法につき説明する。
【0062】前記鋳造装置17で鋳造されたワーク21
を上型19から取り出す場合には、まず、第1アーム7
を全体的に前方に回動させる(図2)。次に、各図中実
と図5中二点鎖線とで示すように、アーム6の先端部
14に対し、ハンド15を所定の第1遊転角度にした状
態で、ロックシリンダ52の作動により、第1係止凹部
58に係止突起56を係合させて、上記先端部14にハ
ンド15をロックさせる。
【0063】次に、上記アーム6の移動により、上型1
9と下型20の間の空間22にハンド15を入り込ませ
る(図2)。ここで、シフト用シリンダ28やチャック
用シリンダ34の作動により、上型19の下面側に付着
しているワーク21を上記ハンド15によって把持させ
る(各図中実線図示)。
【0064】次に、各図中実線で示すように、上記アー
ム6の移動により、ワーク21を上型19の下面から取
り外す。
【0065】図5中実線図示の状態から、第2アーム9
のアーム回動体9b、オートツールチェンジャー10、
および第3アーム11をハンド15およびワーク21と
共に、図5中矢印Aで示すようにアーム本体9aに対
し、軸心24回りに180°下方に回動させ、同上図5
中二点鎖線で示す姿勢にする。
【0066】この状態で、ロック手段51をロック解除
させ、つまり、ピストンロッド55を図3で示すように
左方に移動させ、第1係止凹部58から係止突起56を
離脱させる。
【0067】次に、上記第2アーム9、オートツールチ
ェンジャー10、および第3アーム11をハンド15お
よびワーク21と共に、枢支軸8回りで、図5中矢印B
で示す方向に90°回動させ、一点鎖線で示す姿勢にす
る。この回動の間、先端部14に対しハンド15とワー
ク21は枢支軸25回りに遊転状になっている。ここ
で、ハンド15の重心49は枢支軸25の軸心27より
もフィンガ41側に位置しているから、ハンド15とワ
ーク21の合成重心64も上記軸心27よりもフィンガ
41側に位置し、つまり、上記合成重心64は上記枢支
軸25の軸心27の径方向外方に偏位することになり、
上記合成重心64は上記軸心27の鉛直下方に位置した
状態に保たれる。
【0068】このように、上記合成重心64は軸心27
の鉛直下方に位置した状態に保たれるから、図5中一点
鎖線図示のように第3アーム11の軸心24が鉛直にな
ったとき、この軸心24はシフト用シリンダ28の軸心
30と平行になる。この際、先端部14に対しハンド1
5が所定の第2遊転角度となり、第2係止凹部59に係
止突起56が対応する。ここで、ピストンロッド55を
図3で示した状態から右方に移動させ、係止突起56を
第2係止凹部59に係合させる。すると、上記先端部1
4にハンド15が再びロックされ、上記先端部14に対
しハンド15が自由に回動しようとすることが防止され
る。
【0069】この状態で、アーム6の移動により、ワー
ク21が所定位置の載置部66上に位置させられ、ここ
で、チャック用シリンダ34の伸長動作でフィンガ41
によるワーク21の把持が解除され、このワーク21が
上記載置部66上に載るように設置される。
【0070】この後、上記ロック手段51によるロック
を解除し、図5中矢印Bとは逆方向に第2アーム9、オ
ートツールチェンジャー10、および第3アーム11を
回動させ、図5中二点鎖線図示の状態に戻す。これによ
り、上記先端部14に対しハンド15を再び所定の第1
遊転角度とし、ここで、再びロック手段51をロック動
作させ、つまり、第1係止凹部58に係止突起56を係
合させて、ハンド15を先端部14にロックさせる。
【0071】次に、図5中矢印Aとは逆方向に同上第2
アーム9のアーム回動体9b、オートツールチェンジャ
ー10、および第3アーム11をハンド15と共に回動
させ、図5中実線図示の状態に戻す。すると、産業用ロ
ボット1は、前記した作業の開始状態に戻る。
【0072】以下、前記鋳造装置17のワーク21に対
する作業が繰り返される。
【0073】なお、前記重心49は、図3中49′で示
すように、枢支軸25の軸心27からみてフィンガ41
とは反対側に位置させてもよい。
【0074】
【発明の効果】この発明による効果は、次の如くであ
る。
【0075】請求項1の発明は、任意位置へ移動可能な
アームの先端部に、枢支軸によりハンドを遊転自在に支
承し、このハンドを上記アームの先端部にロック可能と
するロック手段を備え
【0076】上記ハンドを上記枢支軸の軸心回りにおけ
る所定の第1、第2遊転角度の間で遊転自在とし、上記
ハンドとこのハンドに把持されたワークとの合成重心を
上記枢支軸の軸心の径方向外方に偏位させた産業用ロボ
ットにおいて、
【0077】上記ハンドが上記第1、第2遊転角度の間
に位置する状態から、上記第1、第2遊転角度に達した
とき、それぞれそれ以上の遊転を阻止する第1、第2ス
トッパを設け、上記ロック手段が、上記第1、第2遊転
角度に達した上記ハンドをそれぞれ上記アームの先端部
にロック可能としている。
【0078】このため、上記アームの移動によって、こ
のアームの先端部に対し上記ハンドを遊転により回動さ
せ、かつ、これに加えて、上記第1、第2ストッパによ
って、上記ハンドを第1遊転角度、もしくは第2遊転角
度に位置させ、ここで、上記ロック手段により、ハンド
をアームの先端部にロックさせると、上記ハンドはアー
ムの先端部に対し所定の遊転角度でロックされる。
【0079】よって、上記アームの先端部に所定の遊転
角度でロックされたハンドによれば、所定位置のワーク
を把持したり、上記ハンドによって把持しているワーク
を所定位置に設置させる、ということができ、つまり、
アームの先端部に対しハンドを所定の遊転角度にするこ
とが、駆動手段を不要としてできるようにした場合で
も、この産業用ロボットによる作業性が良好に保たれ
る、という効果が生じる。
【0080】また、上記ロック手段が、上記アームの先
端部側とハンド側のうち、いずれか一方の側に設けられ
る係止突起と、他方の側に設けられ上記係止突起と係脱
自在に係止して上記ロック手段をロック動作させる係止
凹部とを備えている。
【0081】このため、上記アームの先端部に対するハ
ンドのロックは、上記係止突起と係止凹部との係止によ
り達成されることから、上記ロック手段を電磁ブレーキ
として摩擦力に依っている従来の技術に比べて、上記ア
ームの先端部に対し上記ハンドが所定の遊転角度でより
確実にロックされる。
【0082】よって、上記アームの先端部に第1遊転角
度、もしくは第2遊転角度でロックされているハンド
が、上記各遊転角度から無意図的に回動することは防止
され、このため、上記産業用ロボットの作業性が良好に
保たれる。
【0083】しかも、上記ハンドの遊転を上記第1、第
2ストッパが阻止するときの各衝撃を、それぞれこれら
第1、第2ストッパが緩衝するようにしてある。
【0084】このため、上記したように、アームの移動
と、第1、第2ストッパとによって上記アームの先端部
に対し上記ハンドを遊転により回動させると共に、この
ハンドを第1遊転角度、もしくは第2遊転角度に位置さ
せるとき、上記した衝撃が緩衝されて、産業用ロボット
の各部に与えられる衝撃力が小さくされる分、上記アー
ムの移動やハンドの遊転による回動を迅速にさせること
ができる。
【0085】よって、この点でも、上記した産業用ロボ
ットの作業性が良好に保たれる。
【0086】請求項2の発明は、請求項1に記載の産業
用ロボットの使用方法であって、ロック手段のロック動
作により、上記ハンドを上記アームの先端部にロックさ
せ、上記アームの移動とハンドの把持動作とにより、こ
のハンドにワークを把持させ、次に、上記アームの移動
により、ワークを所定位置に移動させ、上記ロック手段
をロック解除させ、上記アームの移動により、上記ハン
ドを上記第2遊転角度に位置させて、上記ロック手段の
ロック動作により、上記ハンドを上記アームの先端部に
ロックさせ、上記アームを移動させると共に、上記ハン
ドの把持を解除させてワークを所定位置に設置し、この
後、上記ロック手段をロック解除させて、上記ハンドが
上記アームの先端部に対し上記第1遊転角度となるまで
上記アームを移動させ、この状態で再びロック手段をロ
ック動作させるようにしてある。
【0087】上記請求項2の発明によれば、前記請求項
1の発明と同様の作用効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の部分拡大図である。
【図2】全体側面図である。
【図3】図1の3‐3線矢視断面図である。
【図4】図1の4‐4線矢視図である。
【図5】図2の部分拡大作用説明図である。
【符号の説明】
1 産業用ロボット 6 アーム 14 先端部 15 ハンド 21 ワーク 22 空間 24 軸心 25 枢支軸 27 軸心 30 軸心 41 フィンガ 49 重心 49′ 重心 51 ロック手段58 第1係止凹部 59 第2係止凹部 62 第1ストッパ 63 第2ストッパ 64 合成重心

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意位置へ移動可能なアームの先端部
    に、枢支軸によりハンドを遊転自在に支承し、このハン
    ドを上記アームの先端部にロック可能とするロック手段
    を備え 上記ハンドを上記枢支軸の軸心回りにおける所定の第
    1、第2遊転角度の間で遊転自在とし、上記ハンドとこ
    のハンドに把持されたワークとの合成重心を上記枢支軸
    の軸心の径方向外方に偏位させた産業用ロボットにおい
    て、 上記ハンドが上記第1、第2遊転角度の間に位置する状
    態から、上記第1、第2遊転角度に達したとき、それぞ
    れそれ以上の遊転を阻止する第1、第2ストッパを設
    け、上記ロック手段が、上記第1、第2遊転角度に達し
    た上記ハンドをそれぞれ上記アームの先端部にロック可
    能とし、 上記ロック手段が、上記アームの先端部側とハンド側の
    うち、いずれか一方の側に設けられる係止突起と、他方
    の側に設けられ上記係止突起と係脱自在に係止して上記
    ロック手段をロック動作させる係止凹部とを備え、 上記ハンドの遊転を上記第1、第2ストッパが阻止する
    ときの各衝撃を、それぞれこれら第1、第2ストッパが
    緩衝するようにし た産業用ロボット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の産業用ロボットの使用
    方法であって、上記ハンドを第1遊転角度に位置させ
    て、上記ロック手段のロック動作により、上記ハンドを
    上記アームの先端部にロックさせ、上記アームの移動と
    ハンドの把持動作とにより、このハンドにワークを把持
    させ、次に、上記アームの移動により、ワークを所定位
    置に移動させ、次に、上記ロック手段をロック解除さ
    、上記アームの移動により、上記ハンドを上記第2遊
    転角度に位置させて、上記ロック手段のロック動作によ
    り、上記ハンドを上記アームの先端部にロックさせ、
    記アームを移動させると共に、上記ハンドの把持を解除
    させてワークを所定位置に設置し、この後、上記ロック
    手段をロック解除させて、上記ハンドが上記アームの先
    端部に対し前記第1遊転角度となるまで上記アームを移
    動させ、この状態で再びロック手段をロック動作させる
    ようにした産業用ロボットの使用方法。
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