JP3281072B2 - 車両の操舵装置 - Google Patents

車両の操舵装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の操舵装置、特
に、ヨーレート検出信号を含む車両の走行状態量に関す
る複数の検出信号から得られる複数の信号演算値を加減
算することにより後輪転舵制御用目標値を決定するよう
に構成された車両の操舵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】前輪転舵に応じて後輪を転舵するように
構成された車両の操舵装置としては、従来より、前輪舵
角に応じてあるいはこれと車速とに応じて後輪を転舵す
るようにしたものが知られているが、例えば特開平4−
108079号公報に開示されているように、それ以外
の車両の走行状態量として前輪舵角変化率およびヨーレ
ートをも加味して後輪を転舵することにより、車両走行
時の回頭性および方向安定性を調和させ向上させるよう
にしたものも知られている。
【0003】上記操舵装置においては、車速、前輪舵
角、前輪舵角変化率およびヨーレートの各々の検出信号
から得られる信号演算値を加減算して後輪転舵制御用目
標値を決定し、この目標値に従って後輪を転舵するよう
に構成されている。この場合、ヨーレート検出信号から
得られるヨーレート信号演算値は、上記加減算において
該ヨーレートを小さくするためのパラメータとして用い
られており、これにより車両の方向安定性向上を図るよ
うになっている。
【0004】ところで、車両が直進状態にあるときには
一般に後輪を転舵する必要性はないのであるが、全くそ
の必要性がないわけではない。例えば、トンネルや切通
しの出口付近では車両が急に強い横風を受けることがあ
り、あるいは走行中車輪が轍の中に入り込んでしまうこ
とがある。このような外乱があると、たとえ車両が直進
状態にあっても車両の方向安定性は当然低下するので、
これを安定化させるための後輪転舵が行われることが望
まれる。
【0005】この点に関し、上記操舵装置においては、
上記複数の信号演算値のうちヨーレート信号演算値は、
たとえ前輪が転舵されていないときであっても、横風等
の外乱により車両がヨー方向に姿勢変化するのに伴って
変化する(零ではなくなる)ため、これにより後輪は、
ヨーレートを小さくする方向すなわち車両の方向安定性
を向上させる方向に転舵されることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の操舵装置においては、ヨーレート信号演算値のみに
よって後輪転舵制御用目標値を決定するのではなく、該
ヨーレート信号演算値と他の走行状態量検出信号から得
られる信号演算値とを加減算することにより後輪転舵制
御用目標値を決定するようになっているので、ヨーレー
ト信号演算値の後輪転舵制御用目標値決定への寄与率に
は自ずから限界がある。したがって、車両直進状態で横
風等の外乱を受けた場合、ヨーレート信号演算値が変化
するのに伴って車両の方向安定性を向上させる方向に後
輪が転舵されるとはいっても、横風等の外乱の程度によ
っては対応が不十分となる、という問題がある。
【0007】これに対し、横風等の外乱をも想定してヨ
ーレート信号演算値の後輪転舵制御用目標値決定への寄
与率を常時高く設定するようにすれば、車両の方向安定
性の低下を抑制することができるのであるが、反面この
ようにした場合には、車両の方向安定性に重きが置かれ
るあまり、前輪を転舵したときの車両の回頭性が阻害さ
れてしまう、という問題がある。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、前輪転舵時の車両の回頭性を阻害する
ことなく、車両直進時に横風等の外乱を受けても車両の
方向安定性を確保することができる車両の操舵装置を提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車両の操舵
装置は、車両直進時ヨーレートが所定値以上になったら
所定期間だけヨーレート信号演算値の後輪転舵制御用目
標値決定への寄与率を高く設定するように構成すること
により、上記目的達成を図るようにしたものである。
【0010】すなわち、請求項1に記載したように、ヨ
ーレート検出信号を含む車両の走行状態量に関する複数
の検出信号から得られる複数の信号演算値を加減算する
ことにより後輪転舵制御用目標値を決定する目標値決定
手段を備えた車両の操舵装置において、車両が直進状態
にあるか否かを判定する直進状態判定手段が設けられ、
前記目標値決定手段は、この直進状態判定手段により車
両が直進状態にあると判定されている状態でかつ車速が
所定車速以上のときで、前記ヨーレート検出信号の値が
所定値以上になったとき、該ヨーレート検出信号からヨ
ーレート信号演算値を得る過程で設定される,前輪舵角
変化率に感応する舵角変化率感応ゲインを所定期間増大
補正するように構成されている、ことを特徴とするもの
である。
【0011】上記「後輪転舵制御用目標値」は、後輪転
舵制御に供される目標値であれば特に限定されるもので
はなく、例えば、後輪舵角、転舵比(すなわち前輪舵角
に対する後輪舵角の比)等が採用可能である。
【0012】上記「所定期間」は、所定時間であっても
よいし、あるいは所定の走行距離等空間的な期間で設定
してもよく、要するに横風等の外乱が継続するであろう
と考えられる長さ等の期間を設定することができるもの
であればよい。
【0013】
【発明の作用および効果】車両が直進走行していると
き、トンネルや切通しの出口付近で急に強い横風を受け
たり、あるいは、走行中車輪が轍の中に入り込んだりす
ると、車両の方向安定性が低下することとなるが、本発
明においては、車両直進時で車速が所定車速以上のとき
ヨーレート検出信号の値が所定値以上になったときに
は、該ヨーレート検出信号からヨーレート信号演算値を
得る過程で設定される,前輪舵角変化率に感応する舵角
変化率感応ゲインを所定期間増大補正するように構成さ
れているので、車両直進時、横風等の外乱を受けると、
これに伴って発生する大きなヨーレートによりヨーレー
ト信号演算値が増大補正され、これにより、後輪は車両
の方向安定性を向上させる方向に十分に転舵されること
となる。この増大補正は所定期間で終了するので、上記
横風等の外乱が収まった後まで不必要な増大補正が行わ
れて、前輪を転舵したときの車両の回頭性が阻害されて
しまうのを防止することができる。
【0014】したがって、本発明によれば、前輪転舵時
の車両の回頭性を阻害することなく、車両直進時に横風
等の外乱を受けたときの車両の方向安定性を確保するこ
とができる。
【0015】この場合において、車両の方向安定性確保
が特に必要となるのは、車速がある程度高いときであ
り、車速が低い場合には車両の方向安定性よりもむしろ
車両の回頭性が重要であることに鑑み、上記「増大補
正」を所定車速(例えば60km/h)以上のときのみ
行うようにしている。
【0016】また、車両直進時、横風等の外乱を受けて
大きなヨーレートが発生すると、これに伴ってドライバ
による修正操舵が行われることが予想される。そこで、
上記ヨーレート信号演算値を得る過程に前輪舵角変化率
に感応する舵角変化率感応ゲインを設定し、この舵角変
化率感応ゲインの増大補正により上記ヨーレート信号演
算値を増大補正するようにしたので、修正操舵の仕方に
対応して車両の回頭性との調和を図りつつ車両の方向安
定性を確保することができる。
【0017】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実
施例について説明する。
【0018】図1は、本発明に係る車両の操舵装置の一
実施例を示す概要構成図である。
【0019】図示のように、本実施例に係る車両の操舵
装置10は、前輪12を転舵する前輪転舵機構14と、
この前輪転舵機構14に伝達シャフト16を介して機械
的に連結され、該前輪転舵機構14による前輪転舵と連
動して、後輪18を前輪転舵機構14から入力される前
輪舵角θF に応じた所定の目標後輪舵角TGθR (これ
については後述する。)となるよう転舵する後輪転舵機
構20と、この後輪転舵機構20内に設けられ、前輪舵
角θF に対する後輪舵角θR の比として表される転舵比
θS の設定および変更を行う転舵比可変機構22と、こ
の転舵比可変機構22を制御するコントロールユニット
24とを備えてなり、コントロールユニット24には、
車速センサ26から車速V、ヨーレートセンサ28から
ヨーレートψ′、転舵比センサ30から転舵比θS 、前
輪舵角センサ32(ステアリングシャフトに設けられて
いる。)から前輪舵角θF の各信号が入力されるように
なっている。なお、上記後輪転舵機構20の構成は、上
記公報(特開平4−108079号公報)により公知で
あるので、その詳細な説明は省略する。
【0020】上記コントロールユニット24は、車速
V、ヨーレートψ′および前輪舵角θF 、さらに前輪舵
角θF を微分して得られる前輪舵角変化率θ′F2の各々
の検出信号から得られる信号演算値を加減算して転舵比
可変機構22に対する目標転舵比TGθS (後輪転舵制
御用目標値)を決定し、さらにこの目標転舵比TGθS
が、車速に応じて設定された所定の許容範囲を超えたと
きには、この目標転舵比TGθS を許容範囲内の値に修
正するようになっている。そして、修正後の目標転舵比
TGθS1を用いて、次式 TGθR =θF ・TGθS1 により、目標後輪舵角TGθR を演算するようになって
いる。
【0021】上記目標転舵比TGθS は、次式 TGθS =−G1 ・f1 (V)・θS・ST +G2 ・K2 (θF2)・J2 (|θ′F2|)・f2 (V)・θS・YAW −G3 ・K3 (θF2)・f3 (V)・θS・STD +G4 ・f4 (V) で設定されている。
【0022】上式中、右辺第1項は舵角補正項であり、
第2項はヨーレート補正項であり、第3項は舵角変化率
補正項であり、第4項は車速に応じた後輪転舵制御を行
う際のベースとなる車速感応項である。このように目標
転舵比TGθS を設定することにより、車速感応型後輪
転舵制御をベースとして、直進走行状態から前輪を転舵
したとき、その転舵初期には後輪を前輪とは向きが反対
になる逆位相側へ転舵して回頭性を高めるとともに、そ
の後、ヨーレート発生に伴い後輪を前輪と向きが同じに
なる同位相側へ転舵して方向安定性を図る制御(位相反
転制御)を行うことができるようになっている。
【0023】上式中、G1 、G2 、G3 、G4 は定数で
あり、それ以外の各変数は、図2に示すように、車速
V、ヨーレートψ′および前輪舵角θF を基に、以下の
ようにして算出されるようになっている。
【0024】まず、右辺各項の変数f1 (V)、f2
(V)、f3 (V)、f4 (V)は、車速感応ゲインで
あって、車速Vから、マップm10、m5、m13、m
1により、それぞれ算出するようになっている。上記マ
ップのうちマップm10、m13は、変数f1 (V)、
f3 (V)を、それぞれ低車速および高車速領域では
0、中車速領域では正の一定値とする特性になってい
る。また、上記マップのうちマップm5は、変数f2
(V)を、それぞれ低車速領域では0、中車速および高
車速領域では正の一定値とする特性になっている。さら
に、残りのマップm1は、変数f4 (V)を、低車速領
域では負の大きな値、中車速領域では車速が増大するに
従って負から正の値に変化し、高車速領域では正の大き
な値とする特性になっている。
【0025】次に、右辺第1項の変数θS・STは、舵角
補正値であって、前輪舵角θF をマップm8によりオフ
セットを付加してθF1とした後、マップm11によりこ
のθF1にヒステリシスを付加してθF2とし、その絶対値
をとった|θF2|から、マップm9により算出するよう
になっている。マップm8でオフセットを付加するの
は、微小舵角領域に不感帯を設けることにより不必要な
制御が行われるのを防止するためであり、また、マップ
m11でヒステリシスを付加するのは、制御にハンチン
グが生じるのを防止するためである。上記マップm9
は、変数θS・STを、小舵角領域では0、中舵角領域で
は舵角に比例した値、大舵角領域では正の一定値、さら
に大きい舵角領域になったときは異常が発生したとして
0とする特性になっている。
【0026】次に、右辺第2項の変数θS・YAW は、ヨ
ーレート補正値であって、ヨーレートψ′をマップm2
によりオフセットを付加してψ′1 とした後、マップm
3によりこのψ′1 にヒステリシスを付加したψ′2 か
ら、マップm4により算出するようになっている。上記
オフセットおよびヒステリシスを付加する理由は、上記
変数θS・STの場合と同様である。上記マップm4は、
変数θS・YAW を、小ヨーレート領域ではψ′2 に比例
した値、中ヨーレート領域では正の一定値、大ヨーレー
ト領域では異常が発生したとして0とする特性になって
いる。
【0027】また、右辺第2項の変数K2 (θF2)は、
舵角感応ゲインであって、マップm11で得られたθF2
からマップm6により算出するようになっている。上記
マップm6は、変数K2 (θF2)を、小前輪舵角領域で
はθF2に略比例した値、前輪舵角が大きくなるに従って
増加率が減少する値とする特性になっている。
【0028】さらに、右辺の第2項の変数J2 (|θ′
F2|)は、舵角変化率感応ゲインであって、マップm1
1で得られたθF2を微分して絶対値をとった|θ′F2|
からマップm7により算出するようになっている。上記
マップm7は、変数J2 (|θ′F2|)を、|θ′F2|
が小さい領域すなわち小前輪舵角変化率領域では小さい
値、中前輪舵角変化率領域では大きい値、大前輪舵角変
化率領域では小前輪舵角変化率領域よりもさらに小さい
値とする特性になっている。上記舵角変化率感応ゲイン
J2 (|θ′F2|)は、車速Vが所定車速以上で、か
つ、車両が直進走行状態にあるときには、増大補正され
るようになっている。
【0029】次に、右辺第3項の変数θS・STD は、舵
角変化率補正値であって、マップm11で得られたθF2
を微分した値θ′F2からマップm12により算出するよ
うになっている。上記マップm12は、変数θS・STD
を、小前輪舵角変化率領域ではθ′F2に比例した値、中
前輪舵角変化率領域では正の一定値、大前輪舵角変化率
領域では異常が発生したとして0とする特性になってい
る。
【0030】また、右辺第3項の変数K3 (θF2)は、
舵角感応ゲインであって、マップm11で得られたθF2
からマップm14により算出するようになっている。上
記マップm14は、変数K3 (θF2)を、小前輪舵角領
域ではθF2に略比例した値、前輪舵角が大きくなるに従
って増加率が減少する値とする特性になっている。
【0031】上記目標転舵比TGθS は、上式の右辺各
項毎に上記定数および変数を乗算して得られる信号演算
値を加減算することによって決定されるが、この加減算
値が異常値をとると、目標転舵比TGθS も異常値とな
るので、マップm15により、目標転舵比TGθS が、
車速Vに応じて設定された許容範囲(マップm15にお
いて斜線で示す部分)を超えたときには、この目標転舵
比TGθS を上記許容範囲内の上限値あるいは下限値
(マップm15において破線で示す曲線)に修正するよ
うになっている。なお、マップm15中の実線で示す曲
線は、マップm1に示す変数f4 (v)である。
【0032】次に、本実施例の作用について説明する。
【0033】上記コントロールユニット24による後輪
転舵制御は、図3のフローチャ−トに示すように行われ
る。
【0034】まず、車速Vが所定車速V0 (V0 =60
km/h)以上で、かつ、前輪舵角|θF |が所定微小
舵角|θF0|以下のとき(すなわち車両が直進走行状態
にあるとき)には(ステップS1、S2)、そのときの
ヨーレートψ′を入力する(ステップS3)。このヨー
レートψ′が所定値ψ′0 以上のときには、特性Aを選
択する(ステップS4、S5)。一方、このヨーレート
ψ′が所定値ψ′0未満のときには、特性Bを選択する
(ステップS4、S6)。また、車速Vが所定車速V0
未満のとき、あるいは前輪舵角|θF |が所定微小舵角
|θF0|を超えるときにも特性Bを選択する(ステップ
S1、S2、S6)。
【0035】上記特性Bが選択されたときには、図1の
マップm7に示す舵角変化率感応ゲインJ2 (|θ′F2
|)を用いて、ヨーレート補正項の値(ヨーレート信号
演算値)を算出する(ステップS7)。上記特性Aが選
択されたときには、特性Bを所定量増大補正した特性A
を用いて、ヨーレート補正項の値を算出する(ステップ
S7)。
【0036】一旦上記特性Aが選択されると、その後所
定時間はたとえ特性Aの選択条件を満たさなくなっても
特性Aを用いたヨーレート補正項の値の算出が継続して
行われ、この所定時間が経過すると、再度特性Aの選択
条件適否の判断を行い、この選択条件を満たしていれば
特性Aが選択され、満たしていなければ特性Bが選択さ
れることとなる(ステップS8、S9)。
【0037】このような制御により、次のような作用効
果を得ることができる。
【0038】すなわち、車両が直進走行しているとき、
トンネルや切通しの出口付近で急に強い横風を受けた
り、あるいは、車輪が轍の中に入り込んだりすると、車
両の方向安定性が低下することとなるが、本実施例にお
いては、車両が車速60km/h以上で直進している状
態でヨーレートψ′が所定値ψ′0 以上になったときに
は、舵角変化率感応ゲインJ2 (|θ′F2|)ひいては
ヨーレート信号演算値を所定時間増大補正するように構
成されているので、高速直進時に横風等の外乱を受ける
と、これに伴って発生する大きなヨーレートによりヨー
レート信号演算値が増大補正されることとなる。そし
て、これにより、目標転舵比TGθS も車両の方向安定
性を向上させる側に補正され、この目標転舵比TGθS
に従って後輪が転舵されることとなる。この増大補正は
所定時間後には終了するので、上記横風等の外乱が収ま
った後まで不必要な増大補正が行われて、前輪を転舵し
たときの車両の回頭性が阻害されてしまうのを防止する
ことができる。
【0039】したがって、本実施例によれば、前輪転舵
時の車両の回頭性を阻害することなく、車両直進時に横
風等の外乱を受けたときの車両の方向安定性を確保する
ことができる。
【0040】また、本実施例においては、上記増大補正
が60km/h以上の車速のときのみ行うようになって
いるので、車両の方向安定性よりもむしろ車両の回頭性
が重要となる車速が低い場合における車両の回頭性を十
分確保することができる。
【0041】上記実施例に係る車両の操舵装置は、前輪
転舵機構14と後輪転舵機構20とが伝達シャフト16
を介して機械的に連結されているとともに、後輪転舵制
御用目標値として転舵比(目標転舵比TGθS )が採用
され、この目標転舵比TGθS の修正値TGθS1と前輪
舵角θF とから、TGθR =θF ・TGθS1の演算式に
より、目標後輪舵角TGθR を演算するように構成され
ているが、目標後輪舵角TGθR を前輪舵角θF とは独
立して直接演算するように構成された車両の操舵装置に
おいても、上記制御方法を用いることにより本実施例と
同様の作用効果を得ることができることはもちろんであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両の操舵装置の一実施例を示す
概要構成図
【図2】上記実施例の作用を示す制御ブロック図
【図3】上記実施例の作用を示すフローチャ−ト
【符号の説明】
10 操舵装置 14 前輪転舵機構 20 後輪転舵機構 22 転舵比可変機構 24 コントロールユニット(目標値決定手段、直
進状態判定手段) 26 車速センサ 28 ヨーレートセンサ 30 転舵比センサ 32 前輪舵角センサ
フロントページの続き (72)発明者 立畑 哲也 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 坂本 清 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−325381(JP,A) 特開 昭60−161255(JP,A) 特開 平5−319288(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00 - 6/06 B62D 7/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨーレート検出信号を含む車両の走行状
    態量に関する複数の検出信号から得られる複数の信号演
    算値を加減算することにより後輪転舵制御用目標値を決
    定する目標値決定手段を備えた車両の操舵装置におい
    て、車両が直進状態にあるか否かを判定する直進状態判
    定手段が設けられ、前記目標値決定手段は、この直進状
    態判定手段により車両が直進状態にあると判定されてい
    る状態でかつ車速が所定車速以上のときで、前記ヨーレ
    ート検出信号の値が所定値以上になったとき、該ヨーレ
    ート検出信号からヨーレート信号演算値を得る過程で設
    定される,前輪舵角変化率に感応する舵角変化率感応ゲ
    インを所定期間増大補正するように構成されている、こ
    とを特徴とする車両の操舵装置。
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