JP3280295B2 - 分離型空気調和機の水分除去システム及び水分除去方法 - Google Patents

分離型空気調和機の水分除去システム及び水分除去方法

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JP3280295B2
JP3280295B2 JP31387497A JP31387497A JP3280295B2 JP 3280295 B2 JP3280295 B2 JP 3280295B2 JP 31387497 A JP31387497 A JP 31387497A JP 31387497 A JP31387497 A JP 31387497A JP 3280295 B2 JP3280295 B2 JP 3280295B2
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2345/00Details for charging or discharging refrigerants; Service stations therefor
    • F25B2345/006Details for charging or discharging refrigerants; Service stations therefor characterised by charging or discharging valves

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分離型空気調和機
水分除去システム及び水分除去方法に関するものであ
り、更に詳しくは、オゾン層を破壊する危険性がない冷
媒の使用を可能にし、かつ、吸水性・加水分解性が高い
潤滑油(例えば冷凍機油)を用いた場合でも長期にわたる
安定した運転を可能にする、分離型空気調和機水分除
去システム及び水分除去方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気調和機や冷凍装置には、オゾン層破
壊の程度の高い化合物から成る冷媒が、従来より使用さ
れている。例えば、HCFC22等のHCFC(Hydro C
hloroFluoro Carbon)系冷媒である。このHCFC系冷
媒は、オゾン層を破壊する塩素分子を分子成分中に含ん
でいるため、今後使用が規制される規制物質となってい
る(2020年全廃)。このような状況から、HCFC系冷媒
の代替物質として、オゾン層を破壊しない新冷媒の使用
が検討されている。新冷媒としては、HFC32(フル
オロメタン),HFC125(ペンタフルオロエタン),
HFC410A,HFC407C等のHFC(Hydro Flu
oro Carbon)系冷媒が知られている。このHFC系冷媒
は、塩素分子を分子成分中に含まないため、オゾン層を
破壊する危険性はない。しかし、HFC系冷媒は地球温
暖化係数GWP(Global Warming Potential)がHCFC
22等と同等又はそれ以上であるため、地球温暖化に対
する影響を考えた場合、HFC系冷媒を大気放出するこ
とはできない状況にある。
【0003】また冷凍サイクルの圧縮機には、従来より
非水溶性の鉱物油が潤滑油として使用されている。この
鉱物油には、HCFC系冷媒に対する相溶性がある。し
たがって、潤滑油が冷媒に溶けた状態で冷凍サイクル内
を循環し圧縮機に戻ってくることにより、圧縮機の潤滑
がスムーズに行われることになる。このように非水溶性
の鉱物油は、HCFC系冷媒に溶け込むため、潤滑油と
しての使用が可能である。しかし、HFC系冷媒には上
記鉱物油に対する相溶性がないため、一旦圧縮機から冷
凍サイクル内に流れ出て行くと再び戻ることが困難にな
り、圧縮機の潤滑がスムーズに行われないことになる。
最悪の場合には、圧縮機がロックしてしまうことにな
る。このため、HFC系冷媒を使用する場合には、HF
C系冷媒に対して相溶性がある潤滑油を使用する必要が
ある。その代表的なものとしては、エーテル系潤滑油や
エステル系潤滑油が知られている。
【0004】しかし、エーテル系潤滑油やエステル系潤
滑油には、吸水性・加水分解性が高い(つまり水分が溶
け込み易く分解し易い)という、その分子構造に起因し
て生じる問題がある。それはすぐには気づかない程度で
あっても、長期的には潤滑油が吸水・加水分解すること
によって性質が変化してきたり、水分により圧縮機の潤
滑部分に錆が発生したりする等の問題が生じることにな
る。特にエステル系潤滑油については、加水分解によっ
て有機酸が発生するため、各機能部品の摺動部が腐食し
たり摩耗したりすることによって、故障が発生すること
がある。また水分混入に関してはHCFC冷媒と非水溶
性潤滑油を用いた場合も同様であり、混入した水分によ
って直接摺動部を腐食させるという問題がある。
【0005】分離型空気調和機の製造工程では、室外機
に封入された潤滑油に水分が吸収されないように厳密に
管理され、万全の態勢をとって工場出荷されるため、ほ
とんどの場合には水分が問題となることはない。しか
し、分離型空気調和機の設置施工の際には、以下に説明
するように、室外機と室内機とを接続する配管パイプや
室内機の内部に水分が付着しないよう、充分な水分管理
を行うことは非常に困難である。特に雨天時の設置工事
においては、混入し残留する水分の量が計り知れないほ
ど大量になるおそれがある。
【0006】図15に従来の分離型空気調和機の外観を
示し、図16に室外機(室外ユニット)2の接続部2Jに
設けられている3方弁11及び2方弁12と、室内機
(室内ユニット)1と、の接続関係を示す。従来より行わ
れている分離型空気調和機の設置工事では、空気又は検
査用ガスが入った室内機1と、冷媒が充填され水分管理
された室外機2とを、両端がフレア加工された銅管等か
ら成る配管パイプ3で接続して、1本の閉じた冷凍サイ
クルを形成させる。その際、室内機1及び配管パイプ3
中に銅管の切り粉,水分,その他の不純物(汚染物質)が
混入することがある。
【0007】配管パイプ3内の水分等の不純物を除去す
る方法の1つに、エアーパージを利用した方法がある。
この方法は、室外機2中に封入されている冷媒で室内機
1及び配管パイプ3中の不純物を押し出す方法である。
具体的には、2方弁12を開くことによって、室外機2
内に封入されている冷媒を配管パイプ3→室内機1→配
管パイプ3→3方弁11と流して、3方弁11のサービ
スポート13から放出する。室内機1及び配管パイプ3
内にある水分を含んだ空気,ゴミ等の不純物は、冷媒と
共にサービスポート13から放出されて取り除かれる。
【0008】上記エアーパージを利用した方法による
と、冷凍システム内は不純物が除去されて清浄になる
が、冷媒も一緒に大気中に放出されてしまう。前述した
ようにHCFC系冷媒は、オゾン層を破壊する塩素分子
成分を含んでいるため、環境保護の観点から使用するこ
とができない。また、オゾン層を破壊しないHFC系冷
媒であっても、地球温暖化に影響を及ぼすため、大気中
に放出することはできない。
【0009】上記理由により現在ではエアーパージを利
用した方法は採用されておらず、真空引きシステムを利
用した方法を採用することが多くなっている。図17に
真空引きシステムの構成を模式的に示す。この方法で
は、まず室内機1と室外機2とを配管パイプ3で接続し
た状態(図15)において、図17に示すように、3方弁
11のサービスポート13にゲージマニフォールド9及
び真空ポンプ10を接続する。3方弁11のサービスポ
ート13から、真空ポンプ10で室内機1及び配管パイ
プ3内の空気を取り除き、室内機1及び配管パイプ3内
を亜真空から真空の状態にする。そして、3方弁11を
室外機2側に開いて冷凍サイクルを完成させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記真空引きシステム
(図17)を利用した方法によると、大概の水分等の不純
物を取り除くことはできるが、実際には配管パイプ3や
室内機1の配管内壁面等にオイル等で付着した金属粉等
の不純物,蒸気以外の残留水分(水たまり等の大量の水
分)等は十分に取り除くことができない。したがって、
水分等の不純物に起因する不安定要素(潤滑油の変質,
錆の発生,腐食・摩耗の発生等)を含んだ状態で運転が
行われることになる。また、3方弁11の切替時に3方
弁11からゲージマニフォールド9までに溜まる冷媒
が、大気中に放出されることになる。
【0011】また、特開平6−129738号公報や特
開平8−86544号公報に、配管パイプ内等に侵入し
た水分を除去するための構成が示されているが、これら
の構成には以下のような問題がある。前者の場合、接続
配管の途中に設けた3方弁から水分を取り除く構造にな
っているため、その3方弁が配管構成の複雑化を招いて
コストアップの原因になる。また、除去された水分が、
吸水性や揮発性を有する液体(アルコール等)と共にすべ
て大気中に放出されてしまうという問題もある。
【0012】後者の場合、実際にサイクル運転を行いな
がら室外機内の冷媒で水分を乾燥剤に吸着させる構成に
なっているため、室内機や配管パイプ内の水分が冷媒と
共に冷凍サイクル内を循環することになる。先に述べた
ように室外機は充分に管理された状態で工場出荷される
ので、室内機や配管パイプ内の水分が冷媒によって室外
機内にまで循環してしまうと、潤滑油が加水分解するこ
となどもあり水分を効率的に除去することができなくな
る。また、水分を充分に除去するには、長時間のサイク
ル運転が必要になる。
【0013】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであって、吸水性・加水分解性の高い潤滑油を用
いた場合でも長期にわたり安定した運転が行われるよう
に、設置施工の際、水分等の不純物が冷凍サイクル中に
入り込むのを未然に防ぐことができる、分離型空気調和
水分除去システム及び水分除去方法を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明の分離型空気調和機の水分除去システム
は、分離型空気調和機の室内機に接続された配管パイプ
と分離型空気調和機の室外機の冷媒排出側接続部及び冷
媒吸入側接続部との接続をそれぞれ行う各3方弁と、該
各3方弁が室外機側を閉じた状態で、前記室内機及び配
管パイプと共に閉サイクルを構成する外部接続回路と、
を接続して成る水分除去システムであって、前記室内機
及び配管パイプ内の水分を取り込む循環剤を前記閉サイ
クル内で循環させる循環ポンプと、前記循環剤から水分
を除去するドライヤーと、を前記外部接続回路に有する
ことを特徴とする。
【0015】第2の発明の分離型空気調和機の水分除去
システムは、上記第1の発明の構成において、さらに、
前記循環剤に含まれている残留水分量を測定する水分計
を、前記外部接続回路に有することを特徴とする。
【0016】第3の発明の分離型空気調和機の水分除去
方法は、配管パイプを介して室内機を室外機に接続する
際に行う分離型空気調和機の水分除去方法であって、前
記配管パイプを介した前記室内機との接続により冷凍サ
イクルを構成する前記室外機には、前記配管パイプとの
接続を行う冷媒排出側接続部及び冷媒吸入側接続部にそ
れぞれ3方弁が設けられており、各3方弁により室外機
側を閉じた状態で各3方弁を接続すれば室内機及び配管
パイプを含む閉サイクルが構成されるようになってお
り、前記各3方弁に配管パイプを介して室内機を接続し
た後、ドライヤーを備えた外部接続回路を各3方弁のサ
ービスポートに接続して、前記各3方弁が室外機側を閉
じた状態で外部接続回路,配管パイプ及び室内機から成
る閉サイクルを構成し、室内機及び配管パイプ内の水分
を前記ドライヤーに吸収させることを特徴とする。
【0017】第4の発明の分離型空気調和機の水分除去
方法は、配管パイプを介して室内機を室外機に接続する
際に行う分離型空気調和機の水分除去方法であって、前
記配管パイプを介した前記室内機との接続により冷凍サ
イクルを構成する前記室外機には、前記配管パイプとの
接続を行う冷媒排出側接続部及び冷媒吸入側接続部にそ
れぞれ3方弁が設けられており、各3方弁により室外機
側を閉じた状態で各3方弁を接続すれば室内機及び配管
パイプを含む閉サイクルが構成されるようになってお
り、前記各3方弁に配管パイプを介して室内機を接続し
た後、前記室内機及び配管パイプ内の水分を取り込む循
環剤が封入され、かつ、循環ポンプ及びドライヤーを備
えた外部接続回路を各3方弁のサービスポートに接続し
て、前記各3方弁が室外機側を閉じた状態で外部接続回
路,配管パイプ及び室内機から成る閉サイクルを構成
し、該閉サイクル内で前記循環剤を前記循環ポンプによ
って循環させながら循環剤に取り込まれた水分を前記ド
ライヤーに吸収させた後、各3方弁を操作し、それぞれ
サービスポート側を閉じることにより、前記室内機と前
記室外機を接続してなる冷凍サイクルを構成することを
特徴とする。
【0018】第5の発明の分離型空気調和機の水分除去
方法は、上記第3又は第4の発明の構成において、前記
冷凍サイクルのための冷媒として、HFC系冷媒又はH
FC系冷媒を主体とする冷媒が封入されていることを特
徴とする。
【0019】第6の発明の分離型空気調和機の水分除去
方法は、上記第3,第4又は第5の発明の構成におい
て、前記冷凍サイクルのための潤滑油として、エーテル
系潤滑油,エステル系潤滑油又はこれらの混合物から成
る潤滑油が封入されていることを特徴とする。
【0020】
【0021】第の発明の分離型空気調和機の水分除去
方法は、上記第の発明の構成において、前記冷凍サイ
クルを構成した後、前記ドライヤーに吸収させた水分を
ヒーターで蒸発させて、前記ドライヤーより前記閉サイ
クル外に排出することを特徴とする。
【0022】第の発明の分離型空気調和機の水分除去
方法は、上記第の発明の構成において、前記循環剤に
含まれている残留水分量を水分計で測定し、測定した残
留水分量が規定値以下になれば、ポンプダウンを行うこ
とによって前記室内機及び配管パイプ内の循環剤を前記
外部接続回路内に回収することを特徴とする。
【0023】第の発明の分離型空気調和機の水分除去
方法は、上記第又は第の発明の構成において、前記
循環剤に含まれている残留水分量が規定値以下になれ
ば、報知装置を用いて水分除去の終了を知らせることを
特徴とする。
【0024】第1の発明の分離型空気調和機の水分除
去方法は、上記第又は第の発明の構成において、前
記循環剤に含まれている残留水分量が所定時間変化しな
くなれば、前記循環ポンプによる循環を停止させるとと
もに、報知装置を用いてドライヤーの吸水飽和状態を知
らせることを特徴とする。
【0025】第1の発明の分離型空気調和機の水分除
去方法は、上記第又は第の発明の構成において、前
記ドライヤーが前記循環に対し所定値以上の抵抗になれ
ば、報知装置を用いて前記ドライヤーの機能劣化を知ら
せることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した分離型空
気調和機水分除去システム及び水分除去方法を、図面
を参照しつつ説明する。なお、実施の形態相互で同一の
部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を
適宜省略する。また、本発明の適用対象は分離型空気調
和機に限らず、冷凍サイクルにより熱交換を行う分離型
の装置(例えば分離型冷凍装置)であれば、本発明の適用
は可能である。
【0027】《第1の実施の形態》図1に、第1の実施
の形態に係る分離型空気調和機の外観を示す。この分離
型空気調和機は、室内機(室内ユニット)1,室外機(室
外ユニット)2及び配管パイプ3から成っている。第1
の実施の形態は、図1及び図3に示すように、配管パイ
プ3との接続を行う冷媒排出側・冷媒吸入側の接続部2
Jにそれぞれ3方弁4,5を備えた点に特徴があり、細
管部分のバルブとして2方弁12を備えた前記従来例
(図15,図16)とは対照的な構成を採っている。な
お、接続部2Jは、一方が冷媒排出側接続部、他方が冷
媒吸入側接続部であり、冷房運転か暖房運転かによって
冷媒排出側か冷媒吸入側かがそれぞれ決まる。
【0028】室外機2には、冷凍サイクルのための冷媒
として、HFC系冷媒又はHFC系冷媒を主体とする冷
媒が封入されている。また室外機2には、冷凍サイクル
のための潤滑油として、エーテル系潤滑油,エステル系
潤滑油又はこれらの混合物から成る潤滑油が封入されて
いる。この室外機2は、配管パイプ3を介した室内機1
との接続により冷凍サイクルを構成するが、その冷凍サ
イクルの基本構成は、図2に示すように一般的な分離型
空気調和機に採用されているものである。図2中、1a
は室内側熱交換器、1b及び1cはフレアユニオン、1
fは室内側送風用ファン、2aは室外側熱交換器、2b
は四方切替弁、2cは圧縮機、2fは室外側送風用ファ
ンである。
【0029】図4に、第1の実施の形態に係る水分除去
システムの構成を模式的に示す。この水分除去システム
は、分離型空気調和機の設置・配管工事の際に、室内機
1(主に室内側熱交換器1a)及び配管パイプ3の内部に
残っている水分,油分,不純ガス,金属粉,ゴミ等の不
純物を除去するためのシステムであって、3方弁4,5
と外部接続回路8とで構成されている。外部接続回路8
は、後記フィルター6a及び乾燥剤6b(図7)を備えた
ドライヤー6,循環ポンプ7,液溜め14,送出側バル
ブ15,戻り側バルブ16,接続口15A,接続口16
A等を備えており、内部には循環剤14aが封入されて
いる。
【0030】循環剤14aは、室外機2に封入されてい
る冷凍サイクル用の冷媒及び潤滑油と化学反応を起こさ
ない物質であればよく、更にはオゾン層を破壊せず地球
温暖化にも寄与しない成分から成ることが望ましい。ま
た、循環剤14aは液体であってもガスであってもよい
が、循環剤14aとしてガスを用いた場合には、配管内
壁面等にオイル等で付着している不純物や蒸気以外の残
留水分を十分に除去することができないおそれがあるの
で、液体の循環剤14aを使用することが望ましい。そ
のような循環剤14aとしては、例えばHFC系冷媒や
HFC系冷媒を主体とする冷媒が好適である。冷凍サイ
クル用の冷媒及び潤滑油と化学反応を起こさないため長
期にわたる安定した運転が可能になり、しかもそのまま
室内機1や配管パイプ3内に残ったとしても問題がない
からである。
【0031】3方弁4,5と外部接続回路8との接続
は、各サービスポート13と接続口15A,16Aとで
行われる。各サービスポート13と接続口15A,16
Aとは、ネジ式で固定される接続構造(一般な黄銅製)に
なっている。また、各サービスポート13は、真空引き
やガス補充を行う場合であっても、その大きな圧力差に
対応できるようなゴムパッキンのネジ式密閉構造を取り
得るように構成されている。ただし、この水分除去シス
テムを利用することに関して言えば、上記接続構造は、
循環剤14aと化学反応を起こさない材料で構成された
接続構造であればよく、ネジ無しの簡易的な構造でもよ
い。
【0032】この水分除去システムは、冷凍サイクルに
おける圧縮等の工程を含まず、循環剤14aが循環する
のに必要な圧力も1〜3kgf/cm2程度で充分である。ま
た、空気調和機の管内もほとんど抵抗が無い状態になっ
ている。このため、簡易的な構造でも充分にスムーズな
運転を行うことが可能であり、接続・取り外しの容易な
接続構造を採用することができる。例えば、各サービス
ポート13と接続口15A,16Aのうち、少なくとも
いずれか一方を、循環剤14aと化学反応を起こさない
樹脂又はゴムで構成するのが望ましい。また、循環剤1
4aに溶けない材質から成る硬質ゴムキャップや樹脂製
キャップで接続口15A,16Aを構成すれば、一般的
な3方弁のサービスポートに対しても、容易に着脱を行
うことができる。
【0033】図7に、ドライヤー6の内部構造を示す。
ドライヤー6には、金属粉,埃等のゴミを吸着するフィ
ルター6aと、水分吸着用の乾燥剤6bと、が内蔵され
ている。乾燥剤6bとしては、例えば、シリカゲル,モ
レキュラーシーブ,ゼオライト等の水分吸着剤を用いる
ことができる。また、フィルター6aとしては、上記ゴ
ミのほかに残留油分をも除去しうるものを用いるのが望
ましい。機器の製造時に使用された潤滑用オイルが残留
していると、その残留油分の性状が冷媒によって変化す
るおそれがあるからである。残留油分の除去が可能なフ
ィルター6aを用いることによって、残留油分の変質に
起因するトラブルを未然に回避することができる。ま
た、循環剤14aは、入口部分6Aから入り、フィルタ
ー6a,乾燥剤6bを通過して、出口部分6Bから出て
いくので、循環剤14aの入口側にフィルター6aを設
置し、循環剤14aの出口側に乾燥剤6bを設置するこ
とが望ましい。この配置により、水分とゴミの除去をよ
り一層効果的に行うことができる。
【0034】次に、工場出荷後の分離型空気調和機の設
置・配管工事において、配管パイプ3を介して室内機1
を室外機2に接続する際に行う水分除去方法を説明す
る。まず図1に示すように、室外機2の接続部2Jに設
けられている各3方弁4,5に、配管パイプ3を介して
室内機1を接続する。図5は、このときの各3方弁4,
5の状態を示している。各3方弁4,5は、接続口20
で配管パイプ3と、接続口21で室外機2の接続部2J
と接続した状態にあり、さらに、弁棒17で室外機2側
が閉じたバルブ閉成状態(サービスポート13が配管パ
イプ3を介して室内機1とがつながった状態)にある。
【0035】図4に示すように、外部接続回路8を各3
方弁4,5のサービスポート13に接続し、送出側・戻
り側バルブ15,16を開いて、外部接続回路8,配管
パイプ3及び室内機1から成る閉サイクルを構成する。
この時点で、閉サイクル内に循環剤14aが封入された
ことになる。次に、循環ポンプ7を起動させて、閉サイ
クル内で循環剤14aを循環させながら、室内機1及び
配管パイプ3内の水分,油,金属粉等の不純物をドライ
ヤー6に吸収させる。このとき、各3方弁4,5は室外
機側を閉じるバルブ閉成状態(図5)にあるため、循環剤
14aを閉サイクル内で抵抗なく循環させることができ
る。このように循環剤14aで閉サイクル内の循環を行
うことは、効率良く室内機1及び配管パイプ3内の水分
等をドライヤー6に吸収させる上で有効である。また、
閉サイクル内での循環中に、室内機1及び配管パイプ3
内の水分等が循環剤14aに取り込まれ、循環剤14a
に取り込まれた水分等がドライヤー6によって除去され
ることになるので、大気中には何も放出されることはな
い。したがって、地球温暖化,オゾン層破壊等に寄与せ
ず、自然保護に貢献することができる。
【0036】この閉サイクル内の循環を数分間行って不
純物除去作業が終了したら、送出側バルブ15を閉めて
外部接続回路8をポンプダウンする。ポンプダウンが終
了したら(つまり、循環剤14aが全て外部接続回路8
に回収されたら)、戻り側バルブ16を閉める。以上の
操作及び閉サイクル運転を行うことによって、室内機1
及び配管パイプ3内から循環剤14aで除去された不純
物はすべてドライヤー6に貯えられて、室内機1及び配
管パイプ3の管内はきれいな状態になる。その後、図6
に示すように弁棒17を開けて、各3方弁4,5をバル
ブ開成状態(配管パイプ3を介して室内機1と室外機2
とがつながった状態)にする。このように各3方弁4,
5を操作すると、室内機1と室外機2を接続してなる冷
凍サイクルが構成されて、電源接続をすれば運転開始可
能な状態になる。
【0037】ここで、この水分除去システムに使用可能
な他のドライヤー6を、図8に基づいて説明する。この
ドライヤー6は、吸水飽和状態の乾燥剤6bの再生が可
能な構造を有しており、フィルター6a,乾燥剤6bの
ほかに、除去した水分を蒸発させる電気ヒーター6c
と、電気ヒーター6cで蒸発させた水分を排出させる排
気パイプ6d及び排気口6fと、排気口6fの開閉を行
う排気バルブ6eと、を備えている。このドライヤー6
を用いる場合には、図8に示すようにドライヤー6の液
溜め14側にバルブ16bを設置する。
【0038】図8に示すドライヤー6を用いて行う、乾
燥剤6bの再生作業を説明する。前述した水分除去作業
の終了後又は乾燥剤6bが吸水飽和状態になったら、ま
ず、戻り側バルブ16及びバルブ16bを閉じ、排気バ
ルブ6eを開ける。そして、電気ヒーター6cに通電し
て乾燥剤6bを加熱する。乾燥剤6bに吸収されている
水分は、水蒸気となって排気パイプ6dを通り、排気バ
ルブ6eから水分除去システム外に放出される。電気ヒ
ーター6cによって所定時間加熱を続けた後、電気ヒー
ター6cへの通電を止める。そして、排気バルブ6eを
閉じ、戻り側バルブ16及びバルブ16bを開けて、作
業を終了する。以上の作業を行うことによって、乾燥剤
6bは水分吸着可能な状態に再生される。
【0039】以上説明した第1の実施の形態に係る水分
除去方法によれば、分離型空気調和機の設置施工の際
(そのときが晴天,雨天にかかわらず)、水分等の不純物
が冷凍サイクル中に入り込むのを未然に防ぐことができ
る。したがって、不純物に起因する不安定要素(潤滑油
の変質,錆の発生,腐食・摩耗の発生等)を含んだ状態
で運転が行われることがなくなるため、エーテル系潤滑
油やエステル系潤滑油のように吸水性・加水分解性の高
い潤滑油を用いた場合でも、長期にわたり安定した運転
を行うことができる。また、真空引きシステム(図17)
を利用した方法の欠点である、3方弁11からゲージマ
ニフォールド9までに溜まった冷媒が大気中に放出され
るといった問題も生じない。なお、外部接続回路8は取
り外しが可能(つまり、機器設置時やサービス時のみの
活用が可能)であるため、余分な回路を空気調和機に残
さずに再利用することができて経済的であり、それによ
って得られる効果が大きいため産業上の利用価値が非常
に高い。
【0040】《第2の実施の形態》図9に、第2の実施
の形態に係る水分除去システムの構成を模式的に示す。
この水分除去システムの特徴は、第1の実施の形態にお
ける外部接続回路8(図4)に、真空引き用の封止バルブ
18と、真空ポンプ10等(図17)をつなぐためのサー
ビスポート19と、を設けた点にある。また、この水分
除去システムを用いて行う水分除去方法の特徴は、第1
の実施の形態に係る水分除去方法において、室内機1及
び配管パイプ3内の水分等の不純物を循環剤14aでド
ライヤー6に吸収させた後に、室内機1及び配管パイプ
3内を真空引きする点にある。
【0041】真空引きは、外部接続回路8のポンプダウ
ンが終了し、戻り側バルブ16を閉じてから、図17に
示す真空引きシステムを用いて行う。サービスポート1
9にゲージマニフォールド9及び真空ポンプ10を接続
し、真空ポンプ10で室内機1及び配管パイプ3内の空
気を取り除き、室内機1及び配管パイプ3内を亜真空か
ら真空の状態にする。真空引きが終了したら、封止バル
ブ18を閉める。その後、図6に示すように弁棒17を
開けて、各3方弁4,5をバルブ開成状態(配管パイプ
3を介して室内機1と室外機2とがつながった状態)に
する。このように各3方弁4,5を操作すると、冷凍サ
イクルが構成されて、室外機2内に収められている冷媒
が室内機1及び配管パイプ3内に充満し、室内機1及び
室外機2の運転が開始可能な状態になる。
【0042】この水分除去方法によれば、第1の実施の
形態に係る水分除去方法と比べて、その水分除去効果は
より一層高いものとなる。なお、真空ポンプ10の代わ
りに真空ボンベで真空引きを行ってもよい。真空ボンベ
を用いれば、真空ポンプ10からの大気中への排気がな
いため、室内機1及び配管パイプ3内に循環剤14aが
残っていたとしてもシステム外に放出されないというメ
リットがある。
【0043】《第3の実施の形態》図10に、第3の実
施の形態に係る水分除去システムの構成を模式的に示
す。この水分除去システムの特徴は、第1の実施の形態
における外部接続回路8(図4)に、循環剤14aに含ま
れている残留水分量を測定する水分計Mを設けた点にあ
る。また、この水分除去システムを用いて行う水分除去
方法の特徴は、第1の実施の形態に係る水分除去方法に
おいて、循環剤14aに含まれている残留水分量を水分
計Mで測定する点にある。
【0044】ドライヤー6の戻り側バルブ16側に設置
した水分計Mで残留水分量を測定することにより、循環
剤14a中の残留水分量を容易に目視で確認することが
できるため、水分除去作業の停止時期を容易に判断する
ことができる。例えば、水分計Mで検出される残留水分
量が規格値(例えば、20〜50ppm)以下になれば、水分除
去作業を停止する。室内機1及び配管パイプ3内には通
常100〜200ppmの残留水分があると考えられるが、空気
調和機の設置環境等によりその値は異なるため、残留水
分量の基準値は配管パイプ3の長さ,室内機1の大きさ
等に応じて設定すればよい。なお、水分除去作業の時間
を正確に管理すれば、循環剤14a中の残留水分量をあ
る程度予想することはできるが、充分に水分が除去され
たか否かを正確に判断することは困難であり、水分除去
精度にバラツキが生じてしまう。
【0045】《第4の実施の形態》図11に、第4の実
施の形態に係る水分除去システムの構成を模式的に示
す。この水分除去システムの特徴は、第1の実施の形態
における外部接続回路8(図4)に、循環剤14aに含ま
れている残留水分量の測定及び測定結果の出力を行う水
分計Mと、室内機1及び配管パイプ3に対する循環剤1
4aの送出側及び戻り側でそれぞれ閉サイクルの開閉を
行う電磁弁15a,16aと、水分計Mから出力される
残留水分量が規定値以下になればポンプダウンを行うよ
うに各電磁弁15a,16a及び循環ポンプ7を制御す
る制御装置22と、を設けた点にある。なお、送り側バ
ルブ15は送り側の電磁弁15aに、戻り側バルブ16
は戻り側の電磁弁16aに符号を変更している。
【0046】また、この水分除去システムを用いて行う
水分除去方法の特徴は、第1の実施の形態に係る水分除
去方法において、循環剤14aに含まれている残留水分
量を水分計Mで測定し、測定した残留水分量が規定値以
下になれば、ポンプダウンを行うことによって室内機1
及び配管パイプ3内の循環剤14aを外部接続回路8内
に回収する点にある。なお、上記残留水分量の規定値
は、室内機1及び配管パイプ3の管内が水分除去された
きれいな状態にあることの基準となる値である。
【0047】この水分除去システムを用いて行う水分除
去方法を説明する。室内機1と室外機2との接続状態
(図1),バルブ閉成状態(図5)及び外部接続回路8と各
3方弁4,5との接続状態(図11)において、制御装置
22は以下のように電磁弁15a,16a及び循環ポン
プ7を制御する。まず、電磁弁15a,16aを開い
て、外部接続回路8,配管パイプ3及び室内機1から成
る閉サイクルを構成する。次に、循環ポンプ7を起動さ
せて、閉サイクル内で循環剤14aを循環させながら、
室内機1及び配管パイプ3内の水分等の不純物をドライ
ヤー6に吸収させる。
【0048】循環剤14aの循環中、水分計Mから電気
信号として出力される残留水分量が規定値以下になれ
ば、ポンプダウンを行うように各電磁弁15a,16a
及び循環ポンプ7を制御して、循環を終了させるサイク
ルに入る。具体的には、電磁弁15aを閉じて循環剤1
4aの流出を止め、循環ポンプ7の運転を継続しながら
室内機1及び配管パイプ3内に残っている循環剤14a
を全て液溜め14に回収し、回収終了後、電磁弁16a
を閉じて循環ポンプ7の運転を停止させる。その後、弁
棒17(図6)を開けて室内機1と室外機2を接続してな
る冷凍サイクルを構成し、電源接続をすれば運転開始可
能な状態になる。
【0049】この方法によれば、確実に水分を除去する
ことができるだけでなく、例えば、循環ポンプ7を運転
している間に配管接続工事の仕上げ作業(配管パイプ3
に化粧テープを巻き付ける作業,電気接続作業等)を行
うことができるので、工事時間を短縮することができ
る。また、この水分除去システムでは、一般の商用電源
だけでなく、充電可能な蓄電池や自動車の電源も利用す
ることができるため、商用電源が届いていない場所での
設置工事も可能である。なお、従来、商用電源が届いて
いない場所での設置工事では、真空引きができないた
め、エアーパージが行われていた。
【0050】《第5の実施の形態》図12に、第5の実
施の形態に係る水分除去システムの構成を模式的に示
す。この水分除去システムの特徴は、第4の実施の形態
における外部接続回路8(図11)に、水分除去の終了を
知らせるランプ23及びブザー24を設け、さらに、水
分計Mから出力される残留水分量が規定値以下になれば
ランプ23及びブザー24を作動させる機能を制御装置
22に追加した点にある。また、この水分除去システム
を用いて行う水分除去方法の特徴は、第4の実施の形態
に係る水分除去方法において、循環剤14aに含まれて
いる残留水分量が規定値以下になれば、ランプ23及び
ブザー24を用いて水分除去の終了を知らせる点にあ
る。このようにランプ23やブザー24のような報知装
置を用いて残留水分除去終了を報知することにより、室
内機1及び配管パイプ3内の水分除去が終了して、管内
がきれいになったことを確実に知らせることができる。
【0051】《第6の実施の形態》図13に、第6の実
施の形態に係る水分除去システムの構成を模式的に示
す。この水分除去システムの特徴は、第4の実施の形態
における外部接続回路8(図11)に、ドライヤー6が吸
水飽和状態になったことを知らせるランプ23を設け、
さらに、水分計Mから出力される残留水分量が所定時間
変化しなくなれば循環ポンプ7を停止させランプ23を
作動させる機能を制御装置22に追加した点にある。ま
た、この水分除去システムを用いて行う水分除去方法の
特徴は、第4の実施の形態に係る水分除去方法におい
て、循環剤14aに含まれている残留水分量が所定時間
変化しなくなれば、循環ポンプ7による循環を停止させ
るとともに、ランプ23を用いてドライヤー6の吸水飽
和状態を知らせる点にある。このようにランプ23のよ
うな報知装置(ブザーでもよい)を用いて乾燥剤6bが吸
水飽和状態になったことを報知することにより、乾燥剤
6bの交換や再生が必要であることを確実に知らせるこ
とができる。
【0052】《第7の実施の形態》図14に、第7の実
施の形態に係る水分除去システムの構成を模式的に示
す。この水分除去システムの特徴は、第4の実施の形態
における外部接続回路8(図11)に、循環剤14aがド
ライヤー6を通過する際の通過抵抗を循環剤14aの流
量として測定し、その測定結果を出力する流量計Fと、
フィルター6aの劣化を知らせるランプ23と、を設
け、さらに、流量計Fから出力される流量に基づく通過
抵抗が規定値以上になればランプ23を作動させる機能
を制御装置22に追加した点にある。また、この水分除
去システムを用いて行う水分除去方法の特徴は、第4の
実施の形態に係る水分除去方法において、ドライヤー6
が循環の抵抗になれば、ランプ23を用いてドライヤー
6の機能劣化を知らせる点にある。
【0053】このようにランプ23のような報知装置
(ブザーでもよい)を用いてフィルター6aが劣化したこ
とを報知することにより、フィルター6aの交換や掃除
が必要であることを確実に知らせることができる。ま
た、循環剤14aがドライヤー6を通過する際の通過抵
抗を測定することができるものであれば、流量計Fの代
わりに圧力計を通過抵抗測定装置として用いてもよい。
圧力計を用いる場合には、循環剤14aがドライヤー6
を通過する際の通過抵抗を、ドライヤー6による圧力低
下量として検出すればよい。また、上記のように通過抵
抗の測定結果を用いる方法に限らず、運転積算時間(例
えば、運転・作業時間,工事回数)を用いて、所定の運
転積算時間になれば、ランプ23等の報知装置で知らせ
る方法を採用してもよい。その場合、報知はフィルター
6aが劣化する前に行われるため、フィルター6aの交
換や掃除が必要であることを未然に知らせることができ
る。なお、第1〜第1の発明は、上記各実施の形態に
限定されるものではない。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように第1〜第1の発明
によれば、吸水性・加水分解性の高い潤滑油を用いた場
合でも長期にわたり安定した運転が行われるように、設
置施工の際、水分等の不純物が冷凍サイクル中に入り込
むのを未然に防ぐことができる。これにより、エーテル
系潤滑油やエステル系潤滑油を使用することが可能にな
るため、オゾン層を破壊する危険性がないHFC系冷媒
を使用することが可能である。また、第,第の発明
に係る水分除去システムは、設置工事の際の使用時にの
み空気調和機に組み込まれる簡単な構成であって、しか
も低コストでの実現が可能である。
【0055】また、第の発明によれば、水分の除去に
よって低下したドライヤーの機能を再生することができ
る。第の発明によれば、水分が充分に除去されたか否
かを知ることができ、第の発明によれば、水分除去が
終了したことを報知装置によって確実に知ることができ
る。第の発明によれば、確実に水分を除去することが
できるだけでなく、工事時間の短縮も可能である。第1
の発明によれば、ドライヤーが吸水飽和状態になり、
乾燥剤の交換や再生が必要であることを、確実に知るこ
とができる。第1の発明によれば、ドライヤーの機能
が劣化して、フィルターの交換や掃除が必要であること
を確実に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る分離型空気調和機の外
観を示す斜視図。
【図2】第1の実施の形態に係る分離型空気調和機の冷
凍サイクルを示す基本構成図。
【図3】第1の実施の形態における3方弁と室内ユニッ
トとの接続関係を示す図。
【図4】第1の実施の形態に係る水分除去システムの構
成を模式的に示す図。
【図5】3方弁のバルブ閉成状態を示す断面図。
【図6】3方弁のバルブ開成状態を示す断面図。
【図7】ドライヤーの内部構造を示す概略断面図。
【図8】電気ヒーターを備えたドライヤーの内部構造を
示す概略断面図。
【図9】第2の実施の形態に係る水分除去システムの構
成を模式的に示す図。
【図10】第3の実施の形態に係る水分除去システムの
構成を模式的に示す図。
【図11】第4の実施の形態に係る水分除去システムの
構成を模式的に示す図。
【図12】第5の実施の形態に係る水分除去システムの
構成を模式的に示す図。
【図13】第6の実施の形態に係る水分除去システムの
構成を模式的に示す図。
【図14】第7の実施の形態に係る水分除去システムの
構成を模式的に示す図。
【図15】従来の分離型空気調和機の外観を示す斜視
図。
【図16】従来の分離型空気調和機における2方弁及び
3方弁と室内ユニットとの接続関係を示す図。
【図17】従来の分離型空気調和機の設置施工の際に使
用される真空引きシステムの構成を模式的に示す図。
【符号の説明】
1 室内機(室内ユニット) 2 室外機(室外ユニット) 2J 接続部(冷媒排出側接続部,冷媒吸入側接続部) 3 配管パイプ 4 3方弁(太管側の3方弁) 5 3方弁(細管側の3方弁) 6 ドライヤー(乾燥剤内蔵ドライヤー) 6a フィルター 6b 乾燥剤 7 循環ポンプ 8 外部接続回路 9 ゲージマニフォールド 10 真空ポンプ 11 3方弁(太管側の3方弁) 12 2方弁(細管側の2方弁) 13 サービスポート 14 液溜め 14a 循環剤 15 送出側バルブ 15a 電磁弁 15A 接続口 16 戻り側バルブ 16a 電磁弁 16A 接続口 17 弁棒 18 真空引き用の封止バルブ 19 真空引き用のサービスポート 20 接続口(配管パイプ側の接続口) 21 接続口(室外機側の接続口) 22 制御装置 23 ランプ(報知装置) 24 ブザー(報知装置) M 水分計 F 流量計(通過抵抗測定装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 45/00 F25B 1/00 395 F25B 43/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分離型空気調和機の室内機に接続された
    配管パイプと分離型空気調和機の室外機の冷媒排出側接
    続部及び冷媒吸入側接続部との接続をそれぞれ行う各3
    方弁と、該各3方弁が室外機側を閉じた状態で、前記室
    内機及び配管パイプと共に閉サイクルを構成する外部接
    続回路と、を接続して成る水分除去システムであって、
    前記室内機及び配管パイプ内の水分を取り込む循環剤を
    前記閉サイクル内で循環させる循環ポンプと、前記循環
    剤から水分を除去するドライヤーと、を前記外部接続回
    路に有することを特徴とする分離型空気調和機の水分除
    去システム。
  2. 【請求項2】 さらに、前記循環剤に含まれている残留
    水分量を測定する水分計を、前記外部接続回路に有する
    ことを特徴とする請求項記載の水分除去システム。
  3. 【請求項3】 管パイプを介して内機を外機に接
    続する際に行う分離型空気調和機の水分除去方法であっ
    て、前記配管パイプを介した前記室内機との接続により冷凍
    サイクルを構成する前記室外機には、前記配管パイプと
    の接続を行う冷媒排出側接続部及び冷媒吸入側接続部に
    それぞれ3方弁が設けられており、各3方弁により室外
    機側を閉じた状態で各3方弁を接続すれば室内機及び配
    管パイプを含む閉サイクルが構成されるようになってお
    り、 前記各3方弁に配管パイプを介して室内機を接続した
    後、ドライヤーを備えた外部接続回路を各3方弁のサー
    ビスポートに接続して、前記各3方弁が室外機側を閉じ
    た状態で外部接続回路,配管パイプ及び室内機から成る
    閉サイクルを構成し、室内機及び配管パイプ内の水分を
    前記ドライヤーに吸収させることを特徴とする水分除去
    方法。
  4. 【請求項4】 管パイプを介して内機を外機に接
    続する際に行う分離型空気調和機の水分除去方法であっ
    て、前記配管パイプを介した前記室内機との接続により冷凍
    サイクルを構成する前記室外機には、前記配管パイプと
    の接続を行う冷媒排出側接続部及び冷媒吸入側接続部に
    それぞれ3方弁が設けられており、各3方弁により室外
    機側を閉じた状 態で各3方弁を接続すれば室内機及び配
    管パイプを含む閉サイクルが構成されるようになってお
    り、 前記各3方弁に配管パイプを介して室内機を接続した
    後、前記室内機及び配管パイプ内の水分を取り込む循環
    剤が封入され、かつ、循環ポンプ及びドライヤーを備え
    た外部接続回路を各3方弁のサービスポートに接続し
    て、前記各3方弁が室外機側を閉じた状態で外部接続回
    路,配管パイプ及び室内機から成る閉サイクルを構成
    し、該閉サイクル内で前記循環剤を前記循環ポンプによ
    って循環させながら循環剤に取り込まれた水分を前記ド
    ライヤーに吸収させた後、各3方弁を操作し、それぞれ
    サービスポート側を閉じることにより、前記室内機と前
    記室外機を接続してなる冷凍サイクルを構成することを
    特徴とする水分除去方法。
  5. 【請求項5】 前記冷凍サイクルのための冷媒として、
    HFC系冷媒又はHFC系冷媒を主体とする冷媒が封入
    されていることを特徴とする請求項3又は請求項4記載
    の水分除去方法。
  6. 【請求項6】 前記冷凍サイクルのための潤滑油とし
    て、エーテル系潤滑油,エステル系潤滑油又はこれらの
    混合物から成る潤滑油が封入されていることを特徴とす
    る請求項3,請求項4又は請求項5記載の水分除去方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項記載の水分除去方法において、
    前記冷凍サイクルを構成した後、前記ドライヤーに吸収
    させた水分をヒーターで蒸発させて、前記ドライヤーよ
    り前記閉サイクル外に排出することを特徴とする水分除
    去方法。
  8. 【請求項8】 請求項記載の水分除去方法において、
    前記循環剤に含まれている残留水分量を水分計で測定
    し、測定した残留水分量が規定値以下になれば、ポンプ
    ダウンを行うことによって前記室内機及び配管パイプ内
    の循環剤を前記外部接続回路内に回収することを特徴と
    する水分除去方法。
  9. 【請求項9】 請求項又は請求項記載の水分除去方
    法において、前記循環剤に含まれている残留水分量が規
    定値以下になれば、報知装置を用いて水分除去の終了を
    知らせることを特徴とする水分除去方法。
  10. 【請求項10】 請求項又は請求項記載の水分除去
    方法において、前記循環剤に含まれている残留水分量が
    所定時間変化しなくなれば、前記循環ポンプによる循環
    を停止させるとともに、報知装置を用いてドライヤーの
    吸水飽和状態を知らせることを特徴とする水分除去方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項又は請求項記載の水分除去
    方法において、前記ドライヤーが前記循環に対し所定値
    以上の抵抗になれば、報知装置を用いて前記ドライヤー
    の機能劣化を知らせることを特徴とする水分除去方法。
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