JP3279977B2 - 枠体付パネルとその製造方法 - Google Patents

枠体付パネルとその製造方法

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JP3279977B2
JP3279977B2 JP01048198A JP1048198A JP3279977B2 JP 3279977 B2 JP3279977 B2 JP 3279977B2 JP 01048198 A JP01048198 A JP 01048198A JP 1048198 A JP1048198 A JP 1048198A JP 3279977 B2 JP3279977 B2 JP 3279977B2
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洋一 平井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、車両の
ウインドガラスのようなパネルと、そのパネルの片側面
の周縁部に装着されたモ−ルディング、ガスケット、ウ
エザーストリップ等の枠体とを一体状に備えた枠体付き
パネルと、その枠体付パネルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の枠体付パネルとその製造方法に
は、例えば、特開平5−302481号公報等に開示さ
れている。このような枠体付パネルとその製造方法にお
いて、パネルの片側面の周縁部に対し、押出成形用ダイ
装置の押出口から枠体を押し出しながら、そのパネルの
片側面の周縁部に沿って押出成形用ダイ装置を相対的に
移動することで、パネルの片側面の周縁部に枠体を一体
状に装着されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
枠体付パネルの製造方法において、図22と図23の
(A)及び(B)に示すように、パネル102のコーナ
部103の曲率半径が所定値以下(例えば、半径30m
m以下)で角張っている場合、パネル102のコーナ部
103において、そのコーナ部103の曲率半径をもっ
て押出成形用ダイ装置を回動しながら移動して枠体11
0を押出成形することはできない。このため、パネル1
02のコーナ部103に対応する部分では所定値以上の
曲率半径で屈曲成形しなければならなくなる。
【0004】したがって、パネル102の片側面の周縁
部に押出成形される枠体110の基部111の屈曲コー
ナ部112において、その屈曲コーナ部112から外方
に張り出された張出リップ113のコーナリップ部11
5の張り出し量が不足する。すると、図23の(B)に
示すように、張出リップ113の先端部が、例えば車体
パネル106の窓枠部107のコーナ部壁面108に当
接することなく離反し、シール不良をまねくという、不
具合が発生する。このため、図24と図25の(A)及
び(B)に示すように、基部111の屈曲コーナ部11
2から張り出される張出リップ113のコーナリップ部
115において、パネル102のコーナ部103に対応
する位置まで延長して張り出すことが、同一出願人にお
いて提案されている。
【0005】ところが、図25の(B)に示すように、
張出リップ113は弾性変形可能に薄肉状に成形される
ため、コーナリップ部115においてその張り出し長さ
を長くすると、そのコーナリップ部115の弾性変形に
基づく弾発力が不足する。そして、コーナリップ部11
5の弾性変形に基づく弾発力の不足が原因となって、例
えば車体パネル106の窓枠部107のコーナ部壁面1
08に対しコーナリップ部115の圧接力が不足してシ
ール不良をまねく。ときには、コーナリップ部115が
不測に浮き上がる等の問題点があった。
【0006】この発明の目的は、前記従来の問題点に鑑
み、パネルの角張っているコーナ部対し、所定値以上の
曲率半径をもって屈曲された基部の屈曲コーナ部におい
て、張出リップのコーナリップ部の弾性変形に基づく弾
発力を所要とする弾発力に保ちながら、そのコーナリッ
プ部をパネルのコーナ部に対応する位置まで張り出すこ
とで、シール不良等の不具合を防止することができる枠
体付パネルと、その枠体付パネルを容易に製造すること
ができる枠体付パネルの製造方法とを提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係る枠体付きパネルは、コーナ部
の曲率半径が所定値以下で角張っているパネルと、その
パネルの片側面の周縁部に装着された枠体とを一体状に
備え、前記枠体は、前記パネルの片側面の周縁部に沿っ
て装着されかつ前記パネルのコーナ部に対応する部分で
は所定値以上の曲率半径で屈曲された屈曲コーナ部を連
続して有する基部と、前記屈曲コーナ部を有する基部か
ら外方に向けて張り出されたコーナリップ部を有する張
出リップとを一体に備え、前記張出リップは、弾性変形
可能に薄肉状に成形されるとともに、そのコーナリップ
部においては、前記パネルのコーナ部に対応する位置ま
で張り出され、前記コーナリップ部の根元部付近には、
そのコーナリップ部の弾性変形に基づく弾発力を所要と
する弾発力に保つためのコーナ支持手段が設けられてい
る。
【0008】したがって、パネルのコーナ部に対応する
位置まで張り出された張出リップのコーナリップ部にお
いて、その根元部付近のコーナ支持手段によってコーナ
リップ部の弾性変形に基づく弾発力が所要とする弾発力
に保たれる。このため、パネルのコーナ部においても、
そのコーナリップ部が、例えば車体パネルの窓枠部のコ
ーナ部周壁面に圧接不良なく圧接するため、窓枠部の角
張ったコーナ部においてもシール性が良好に確保され
る。
【0009】また、請求項2の発明に係る枠体付きパネ
ルは、請求項1に記載の枠体付パネルにおいて、張出リ
ップのコーナリップ部のコーナ支持手段は、パネルの片
側面とコーナリップ部の根元部付近の間に装着されたス
ペーサ部材によって構成されている。したがって、パネ
ルのコーナ部に対応する位置まで張り出された張出リッ
プのコーナリップ部において、その根元部付近のスペー
サ部材によってコーナリップ部の弾性変形に基づく弾発
力が所要とする弾発力に保たれる。
【0010】請求項3の発明に係る枠体付きパネルは、
請求項1に記載の枠体付パネルにおいて、張出リップの
コーナリップ部のコーナ支持手段は、コーナリップ部の
根元部付近に厚肉状に一体成形された厚肉支持部によっ
て構成されている。したがって、パネルのコーナ部に対
応する位置まで張り出された張出リップのコーナリップ
部において、その根元部付近の厚肉支持部によってコー
ナリップ部の弾性変形に基づく弾発力が所要とする弾発
力に保たれる。
【0011】請求項4の発明に係る枠体付きパネルは、
請求項1に記載の枠体付パネルにおいて、枠体の基部か
ら張り出される張出リップの根元部には厚肉の剛性部が
形成され、前記張出リップのコーナリップ部において
は、前記剛性部に連続しかつコーナ支持手段をなす厚肉
支持部が形成されている。したがって、パネルのコーナ
部に対応する位置まで張り出された張出リップのコーナ
リップ部において、その根元部の剛性部に連続する厚肉
支持部によってコーナリップ部の弾性変形に基づく弾発
力が所要とする弾発力に保たれる。
【0012】請求項5の発明に係る枠体付パネルの製造
方法は、請求項2に記載の枠体付パネルを製造する方法
であって、コーナ部の曲率半径が所定値以下で角張って
いるパネルの片側面の周縁部に対し、基部と、その基部
から外方に張り出された張出リップとを一体に押出成形
し、前記押出成形の際、前記パネルのコーナ部に対応す
る部分では所定値以上の曲率半径で屈曲して屈曲コーナ
部を連続して有する基部を成形すると同時に、前記基部
の屈曲コーナ部から張り出される前記張出リップのコー
ナリップ部においては、前記パネルのコーナ部に対応す
る位置まで張り出され、その後、前記コーナリップ部の
弾性変形に基づく弾発力を所要とする弾発力に保つため
に、前記パネルの片側面と、前記張出リップのコーナリ
ップ部の根元部付近の間に、コーナ支持手段をなすスペ
ーサ部材を組み付ける。したがって、請求項2に記載の
枠体付パネルが容易に製造される。
【0013】請求項6の発明に係る枠体付パネルの製造
方法は、請求項3に記載の枠体付パネルを製造する方法
であって、コーナ部の曲率半径が所定値以下で角張って
いるパネルの片側面の周縁部に対し、基部と、その基部
から外方に張り出された張出リップとを一体に押出成形
し、前記押出成形の際、前記パネルのコーナ部に対応す
る部分では所定値以上の曲率半径で屈曲して屈曲コーナ
部を連続して有する基部を成形すると同時に、前記基部
の屈曲コーナ部から張り出される前記張出リップのコー
ナリップ部においては、前記パネルのコーナ部に対応す
る位置まで張り出され、さらに、コーナリップ部の弾性
変形に基づく弾発力を所要とする弾発力に保つために、
前記張出リップのコーナリップ部を成形すると同時に、
コーナリップ部の根元部付近に厚肉状の厚肉支持部を一
体成形する。したがって、請求項3に記載の枠体付パネ
ルが容易に製造される。
【0014】請求項7の発明に係る枠体付パネルの製造
方法は、請求項4に記載の枠体付パネルを製造する方法
であって、コーナ部の曲率半径が所定値以下で角張って
いるパネルの片側面の周縁部に対し、基部と、その基部
から外方に張り出された張出リップとを一体に押出成形
すると同時に、その張出リップの根元部には厚肉の剛性
部が一体成形され、前記押出成形の際、前記パネルのコ
ーナ部に対応する部分では所定値以上の曲率半径で屈曲
して屈曲コーナ部を連続して有する基部を成形すると同
時に、前記基部の屈曲コーナ部から張り出される前記張
出リップのコーナリップ部においては、前記パネルのコ
ーナ部に対応する位置まで張り出され、さらに、コーナ
リップ部の弾性変形に基づく弾発力を所要とする弾発力
に保つために、前記張出リップのコーナリップ部を成形
すると同時に、コーナリップ部の根元部の剛性部に連続
して厚肉状の厚肉支持部を一体成形する。したがって、
請求項4に記載の枠体付パネルが容易に製造される。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)この発明の実施
の形態1を図1〜図4にしたがって説明する。図1と図
2において、枠体付パネル1は、パネル(例えば、車両
のウインドパネル)2と、枠体(例えば、モールディン
グ、ガスケット、ウエザーストリップ等)10とを一体
状に備えている。前記パネル2は平面形状が略四角形状
をなし、その各コーナ部3の曲率半径が所定値以下(例
えば、半径30mm以下、この実施の形態では略直角)
で角張っている。
【0016】前記パネル2の片側面の周縁部には、合成
樹脂材、ゴム等のエラストマ材料よりなる枠体10が一
体状に装着されている。前記枠体10は、基部11と張
出リップ13とを一体に備えている。基部11は、パネ
ル2の片側面の周縁部に沿って押出成形されると同時に
そのパネル2の片側面に一体状に接合されて装着されて
いる。そして、パネル2のコーナ部3に対応する部分で
は、押出成形が可能な所定値以上の曲率半径(例えば、
半径30mm以上)で屈曲された屈曲コーナ部12を連
続して有している。
【0017】前記基部11の外側面の略中間高さ位置に
は、外方に向けて張り出されかつ基部11の屈曲コーナ
部12に対してはコーナリップ部15を有する張出リッ
プ13が延出されている。この張出リップ13は、弾性
変形可能に薄肉状に形成されている。そして、例えば、
図4の(A)及び(B)に示すように、車体パネル6の
窓枠部7の周壁面に対し、張出リップ13が弾性変形し
て圧接することでシール性を保持するようになってい
る。さらに、張出リップ13のコーナリップ部15にお
いては、パネル2のコーナ部3に対応する位置まで長く
張り出されかつ略直角状をなしている。
【0018】前記張出リップ13のコーナリップ部15
の根元部付近には、そのコーナリップ部15の弾性変形
に基づく弾発力が不足することがないように所要とする
弾発力に保つためのコーナ支持手段16が設けられてい
る。この実施の形態1において、パネル2の片側面とコ
ーナリップ部15の根元部付近との間に装着されたスペ
ーサ部材17によってコーナ支持手段16が構成されて
いる。前記スペーサ部材17は、合成樹脂板、ゴム板、
金属板等の板材よりかつパネル2の片側面とコーナリッ
プ部15の根元部付近との間の隙間に対応する板厚寸法
を有している。そして、図2に示すように、スペーサ部
材17は、パネル2の片側面とコーナリップ部15の根
元部付近との間の隙間に差し込まれかつ接着剤によっ
て、パネル2及びコーナリップ部15にそれぞれ接着さ
れることで、コーナリップ部15の弾性変形に基づく弾
発力を所要とする弾発力に保つようになっている。
【0019】前記したように構成されるこの実施の形態
1の枠体付パネル1は、車両のリヤウインドウ、フロン
トウインドウ、サイドウインドウ、ルーフウインドウ等
のモールディング付きガラスパネルとして用いられる。
図3と図4に示すように、枠体付パネル1が車両のリヤ
ウインドウのモールディング付きガラスパネルとして採
用された場合、車体パネル6の窓枠部7の底板部に対し
枠体付パネル1は、その枠体10の基部11の頂面が当
接した状態で接着剤9によって固定された状態で装着さ
れる。その際、枠体10の張出リップ13は窓枠部7の
周壁面に弾性変形して圧接する。さらに、前記張出リッ
プ13の弾性変形に基づく弾発力によって、張出リップ
13の不測の浮き上がりが防止され、窓枠部7のシール
性が良好に確保される。
【0020】特に、前記張出リップ23のコーナリップ
部25において、その根元部のスペーサ部材17によっ
てコーナリップ部25の弾性変形に基づく弾発力が所要
とする弾発力に保たれる。このため、図4の(B)に示
すように、パネル2のコーナ部3においても、そのコー
ナリップ部25が窓枠部7のコーナ部周壁面8に圧接不
良なく圧接するため、窓枠部7の角張ったコーナ部にお
いてもシール性が良好に確保される。
【0021】(実施の形態2)次に、この発明の実施の
形態2の枠体付パネル1aを図5と図6の(A)及び
(B)にしたがって説明する。この実施の形態2におい
て、パネル2aのコーナ部3aの曲率半径が所定値以
下、例えば、半径30mm以下のアール面に形成されて
角張っている場合を例示するものである。前記パネル2
aの片側面の周縁部には、実施の形態1と同様にして合
成樹脂材、ゴム等のエラストマ材料よりなる枠体10a
が装着されている。前記枠体10aの基部11aの屈曲
コーナ部12aは押出成形が可能な半径30mm以上で
屈曲されている。
【0022】前記枠体10aの張出リップ13aのコー
ナリップ部15aにおいては、パネル2aのコーナ部3
aに対応する位置まで長く張り出されかつパネル2aの
コーナ部3aのアール面の中心と略同一中心をなすアー
ル面に形成されている。パネル2aの片側面とコーナリ
ップ部15aの根元部付近との間に装着されたスペーサ
部材17aのコーナ部においても、パネル2aのコーナ
部3aのアール面の中心と略同一中心をなすアール面に
形成されている。
【0023】この実施の形態2の枠体付パネル1aのそ
の他の構成は、実施の形態1の枠体付パネル1と同様に
して構成される。したがって、この実施の形態2の枠体
付パネル1aにおいても、実施の形態1の枠体付パネル
1と略同様にして、張出リップ13aのコーナリップ部
15aにおいて、その根元部のスペーサ部材17aによ
ってコーナリップ部15aの弾性変形に基づく弾発力が
所要とする弾発力に保たれる。このため、パネル2aの
コーナ部3aにおいて、そのコーナリップ部15aが窓
枠部のコーナ部周壁面に圧接不良なく圧接するため、窓
枠部の角張ったコーナ部においてもシール性が良好に確
保される。
【0024】(実施の形態3)次に、この発明の実施の
形態3の枠体付パネル1bを図7にしたがって説明す
る。この実施の形態3においては、パネル2bのコーナ
部3bが実施の形態1と同様にして、略直角で角張って
いる。前記パネル2bの片側面の周縁部には、実施の形
態1と同様にして合成樹脂材、ゴム等のエラストマ材料
よりなる枠体10bが装着されている。前記枠体10b
の基部11bの屈曲コーナ部12bは押出成形が可能な
半径30mm以上で屈曲され、張出リップ13bのコー
ナリップ部15bにおいては、パネル2bのコーナ部3
bの頂点Pを中心とするアール面に形成されている。
【0025】この実施の形態3の枠体付パネル1bのそ
の他の構成は、実施の形態1の枠体付パネル1と同様に
して構成される。したがって、この実施の形態3におい
ても、実施の形態1と略同様にして、張出リップ13b
のコーナリップ部15bにおいて、その根元部のスペー
サ部材17bによってコーナリップ部15bの弾性変形
に基づく弾発力が所要とする弾発力に保たれる。このた
め、パネル2bのコーナ部3bにおいて、そのコーナリ
ップ部15bが窓枠部のコーナ部周壁面に圧接不良なく
圧接するため、窓枠部の角張ったコーナ部においてもシ
ール性が良好に確保される。
【0026】(実施の形態4)次に、この発明の実施の
形態4の枠体付パネル1cを図8と図9の(A)及び
(B)図にしたがって説明する。この実施の形態4にお
いて、パネル2cのコーナ部3cの曲率半径が所定値以
下、例えば、半径30mm以下のアール面に形成されて
角張っている場合を例示するものである。前記パネル2
cの片側面の周縁部には、合成樹脂材、ゴム等のエラス
トマ材料よりなる枠体10cが装着されている。前記枠
体10cの基部11cの屈曲コーナ部12cは押出成形
が可能な半径30mm以上で屈曲されている。
【0027】前記枠体10cの張出リップ13cのコー
ナリップ部15cにおいては、パネル2cのコーナ部3
cに対応する位置まで長く張り出されかつパネル2cの
コーナ部3cのアール面の中心と略同一中心をなすアー
ル面に形成されている。パネル2cの片側面とコーナリ
ップ部15cの根元部付近との間には、そのコーナリッ
プ部15cの弾性変形に基づく弾発力が不足することが
ないように所要とする弾発力に保つための厚肉支持部1
7cが設けられている。そして、厚肉支持部17cによ
ってコーナ支持手段16cが構成されている。前記厚肉
支持部17cは、枠体10cと同一のエラストマ材料よ
りなり、枠体10cの押出成形と同時に、その枠体10
cの張出リップ13cの根元部付近に一体成形されてい
る。また、厚肉支持部17cのコーナ部の頂部において
も、パネル2cのコーナ部3cのアール面の中心と略同
一中心をなすアール面に形成されている。
【0028】この実施の形態4の枠体付パネル1cのそ
の他の構成は、実施の形態1の枠体付パネル1と同様に
して構成される。したがって、この実施の形態4の枠体
付パネル1cにおいても、実施の形態1の枠体付パネル
1と略同様にして、張出リップ13cのコーナリップ部
15cにおいて、その根元部の厚肉支持部17cによっ
てコーナリップ部15cの弾性変形に基づく弾発力が所
要とする弾発力に保たれる。このため、パネル2cのコ
ーナ部3cにおいて、そのコーナリップ部15cが窓枠
部のコーナ部周壁面に圧接不良なく圧接するため、窓枠
部の角張ったコーナ部においてもシール性が良好に確保
される。特に、実施の形態4の枠体付パネル1cにおい
ては、張出リップ13cのコーナリップ部15cに対す
るコーナ支持手段16cをなす厚肉支持部17cが、枠
体10cの押出成形と同時にその枠体10cの張出リッ
プ13cの根元部付近に一体成形されるため、スペーサ
部材を製作して組み付ける必要性を解消することがで
き、その分だけコスト低減を図ることが可能となる。
【0029】(実施の形態5)次に、この発明の実施の
形態5の枠体付パネル1dを図10と図11の(A)及
び(B)にしたがって説明する。この実施の形態5にお
いて、パネル2dのコーナ部3dの曲率半径が所定値以
下、例えば、半径30mm以下のアール面に形成されて
角張っている場合を例示するものである。前記パネル2
dの片側面の周縁部には、実施の形態1と同様にして合
成樹脂材、ゴム等のエラストマ材料よりなる枠体10d
が装着されている。前記枠体10dの基部11dの屈曲
コーナ部12dは押出成形が可能な半径30mm以上で
屈曲されている。
【0030】前記枠体10dの基部11dから張り出さ
れる張出リップ13dの根元部には厚肉の剛性部14d
が一体成形されている。前記枠体10dの張出リップ1
3dのコーナリップ部15dにおいては、パネル2dの
コーナ部3dに対応する位置まで長く張り出されかつパ
ネル2dのコーナ部3dのアール面の中心と略同一中心
をなすアール面に形成されている。さらに、図11の
(B)に示すように、張出リップ13dのコーナリップ
部15dにおいては、そのコーナリップ部15dの弾性
変形に基づく弾発力が不足することがないように所要と
する弾発力に保つための厚肉支持部17dが、前記剛性
部14dに連続して一体成形されている。そして、この
厚肉支持部17dによってコーナ支持手段16dが構成
されている。
【0031】この実施の形態5の枠体付パネル1dのそ
の他の構成は、実施の形態4の枠体付パネル1cと同様
にして構成される。したがって、この実施の形態5の枠
体付パネル1dにおいても、実施の形態4の枠体付パネ
ル1cと略同様にして、張出リップ13dのコーナリッ
プ部15dにおいて、その根元部の厚肉支持部17dに
よってコーナリップ部15dの弾性変形に基づく弾発力
が所要とする弾発力に保たれる。さらに、張出リップ1
3dのコーナリップ部15dに対するコーナ支持手段1
6dとしての厚肉支持部17dが、枠体10dの押出成
形と同時にその枠体10dの張出リップ13dの剛性部
14dに連続して一体成形されるため、スペーサ部材を
製作して組み付ける必要性を解消することができる。
【0032】次に、枠体付パネルの製造に用いられる装
置を図12にしたがって説明する。設定されたプログラ
ムに基づいて駆動制御される6軸制御のロボット(市販
のものを用いてもよい)20のアーム21の先端部に
は、パネル保持装置22がそのフレ−ム23において組
み付けられている。前記フレ−ム23の下面にはパネル
1を所要とする位置に着脱可能に保持するための保持手
段を構成する所要数の吸着盤24が組付けられており、
これら各吸着盤24は負圧発生源と大気とに切換え連通
され、各吸着盤24が負圧発生源に連通されて負圧にさ
れることで、パネル1を吸着保持し、大気に連通される
ことで、パネル1を解放するようになっている。
【0033】前記パネル1の片側面の周縁部に沿って枠
体10を押出成形するための押出成形用ダイ装置30に
おいて、図13と図14に示すように、固定ダイ31の
押出口32には、その押出口32の形状を変化させる可
動ダイ33がダイ駆動装置41によって進退可能に駆動
制御されるようになっている。そして、可動ダイ33が
進退されることで、枠体10の張出リップ13の張り出
し寸法を所要とする寸法に変化させるようになってい
る。なお、押出口32には、押出機50に通じる材料給
送路から合成樹脂、ゴム等のエラストマ材料、すなわ
ち、枠体材料が供給される。
【0034】次に、前記装置を用いて、前記実施の形態
1の枠体付パネル1を製造する方法を説明する。設定さ
れたプログラムに基づいて6軸制御のロボット20が駆
動制御されることで、パネル保持装置22がパネル2に
向けて前進され、そのパネル保持装置22の吸着盤24
によって前記パネル1が吸着保持される。前記パネル2
は平面形状が略四角形状をなし、その各コーナ部3の曲
率半径が所定値以下(例えば、半径30mm以下、この
実施の形態では略直角)で角張っている。また、前記パ
ネル2の片側面の周縁部の枠体10が押出成形される部
分には、あらかじめ、熱反応性の接着剤が必要に応じて
塗布される。
【0035】前記したようにパネル保持装置22によっ
てパネル2が吸着保持された状態において、押出成形用
ダイ装置30の押出口32から枠体材料がパネル2の片
側面の周縁部に連続して押出される。これによってパネ
ル2の片側面の周縁部には枠体10の基部11とその基
部11から外方に張り出された張出リップ13とが一体
に押出成形されると同時に、その基部11がパネル2の
片側面の周縁部に一体状に接着される。
【0036】前記押出成形の際、パネル2のコーナ部3
に対応する部分では、枠体10の基部11が所定値以
上、例えば、半径30mm以上の曲率半径で屈曲された
屈曲コーナ部12が、その基部11の一般部と連続して
成形される。また、前記基部11の屈曲コーナ部12の
成形開始と略同時に、前進位置にある可動ダイ33が後
退し、屈曲コーナ部12の成形完了と略同時に元に前進
位置に復帰するとともに、パネル2のコーナ部3の頂部
に対応する位置において可動ダイ33が後退端に達し、
その後コーナ部3の頂部に対応する位置を通過したとこ
ろで、元の前進位置に向けて前進する。これによって押
出口32の形状が変化され、前記基部11の屈曲コーナ
部12から張り出される張出リップ13のコーナリップ
部15は、パネル2のコーナ部3に対応する位置まで延
長して張り出される。
【0037】前記したように、パネル2の片側面の周縁
部には枠体10が押出成形されて装着された後、図15
の(A)及び(B)に示すように、パネル2の片側面と
コーナリップ部15の根元部付近との間の隙間Sに、コ
ーナ支持手段16をなすスペーサ部材17が差し込まれ
かつ接着剤によって、パネル2及びコーナリップ部15
にそれぞれ接着されることで、実施の形態1の枠体付パ
ネル1が容易に製造される。また、前述と略同様にして
実施の形態2及び実施の形態3の枠体付パネル1a、1
bも容易に製造することができる。
【0038】前記枠体付パネルの製造方法において、図
16と図17に示すように、基部11の張出リップ13
のコーナリップ部15を成形する際、そのコーナリップ
部15の外周部を所定量だけはみ出して大きく成形し、
その後、コーナリップ部15のはみ出し部分18を切除
することで、所望とする大きさ形状のコーナリップ部1
5が精度よくかつ外観美麗に形成することができる。こ
のように、コーナリップ部15の外周部を所定量だけは
み出して大きく成形することで、可動ダイ33の進退動
作を高精度に制御する必要性も解消することができる。
【0039】次に、実施の形態4の枠体付パネル1cを
製造する方法を図18と図19にしたがって説明する。
この製造方法においては、押出成形用ダイ装置30の固
定ダイ31の押出口32とその押出口32の形状を変化
させる可動ダイ33の形状が実施の形態4の枠体付パネ
ル1cの枠体10cの断面形状に対応して形成されてい
る。すなわち、押出口32には、枠体10cの基部11
cと張出リップ13cに対応する成形部が形成される
他、コーナ支持手段16cをなす厚肉支持部17cを成
形するための成形部が形成されている。そして、図18
に示すように、可動ダイ33が前進位置にあるときに
は、その可動ダイ33によって厚肉支持部17cを成形
するための成形部が閉じられ、図19に示すように、可
動ダイ33が後退端位置にあるときには、厚肉支持部1
7cを成形するための成形部が略全開されるようになっ
ている。
【0040】すなわち、パネル2cの片側面の周縁部に
屈曲コーナ部12cを有する基部11cと、コーナリッ
プ部15cを有する張出リップ13cとが一体に押出成
形される。そして、屈曲コーナ部12cの成形開始と略
同時に、前進位置にある可動ダイ33が後退し、屈曲コ
ーナ部12cの成形完了と略同時に元に前進位置に復帰
する。前記パネル2cのコーナ部3cの頂部に対応する
位置において可動ダイ33が後退端に達し、その後コー
ナ部3cの頂部に対応する位置を通過したところで、元
の前進位置に向けて前進する。
【0041】前記したように押出口32の形状が変化さ
れることで、図8と図9の(A)及び(B)に示すよう
に、基部11cの屈曲コーナ部12cから張り出される
張出リップ13cのコーナリップ部15cは、パネル2
cのコーナ部3cに対応する位置まで延長して張り出さ
れる。さらに、前記コーナリップ部15cが成形される
と同時に、そのコーナリップ部15cの根元部付近に
は、コーナ支持手段16cをなす厚肉状の厚肉支持部1
7cが一体成形される。したがって、前記製造方法によ
って、実施の形態4の枠体付パネル1cが容易に製造さ
れるとともに、スペーサ部材を製作して組み付ける必要
性も解消され、その分だけコスト低減を図ることができ
る。
【0042】次に、実施の形態5の枠体付パネル1dを
製造する方法を図20と図21にしたがって説明する。
この製造方法においては、押出成形用ダイ装置30の固
定ダイ31の押出口32とその押出口32の形状を変化
させる可動ダイ33の形状が実施の形態5の枠体付パネ
ル1dの枠体10dの断面形状に対応して形成されてい
る。すなわち、押出口32には、枠体10dの基部11
dに対応する成形部が形成される他、張出リップ13d
の厚肉の剛性部14d及び厚肉支持部17dを成形する
ための成形部が形成されている。また、可動ダイ33側
には、張出リップ13の先端側の薄肉状の弾性変形部を
成形するための成形部が形成されている。そして、図2
0に示すように、可動ダイ33が前進位置にあるときに
は、根元部に剛性部14dを有する張出リップ13dが
成形され、図21に示すように、可動ダイ33が後退端
位置にあるときには、根元部に剛性部14dを有しかつ
その剛性部14dに連続して厚肉状をなす厚肉支持部1
7dが成形されるようになっている。
【0043】すなわち、パネル2dの片側面の周縁部に
屈曲コーナ部12dを有する基部11dと、コーナリッ
プ部15dを有する張出リップ13dとが一体に押出成
形されとともに、その張出リップ13dの根元部には厚
肉状の剛性部14dが一体成形される。また、前記屈曲
コーナ部12dの成形開始と略同時に、前進位置にある
可動ダイ33が後退し、屈曲コーナ部12dの成形完了
と略同時に元に前進位置に復帰する。前記パネル2dの
コーナ部3dの頂部に対応する位置において可動ダイ3
3が後退端に達し、その後、コーナ部3dの頂部に対応
する位置を通過したところで、元の前進位置に向けて前
進する。
【0044】前記したように押出口32の形状が変化さ
れることで、図10と図11の(A)及び(B)に示す
ように、前記基部11dの屈曲コーナ部12dから張り
出される張出リップ13dのコーナリップ部15dは、
パネル2dのコーナ部3dに対応する位置まで延長して
張り出される。さらに、前記コーナリップ部15dが成
形されると同時に、そのコーナリップ部15dの剛性部
14dに連続して厚肉状をなす厚肉支持部17dが一体
成形される。したがって、前記製造方法によって実施の
形態5の枠体付パネル1dが容易に製造されるととも
に、スペーサ部材を製作して組み付ける必要性も解消さ
れ、その分だけコスト低減を図ることができる。
【0045】なお、前記各実施の形態において、パネル
2の外周縁に対する枠体10の張出リップ13の張り出
し量が略一定で、見栄えのよい外観形状をなすように構
成したが、これに限定するものではない。また、枠体1
0の張出リップ13の先端側に形成された薄肉状の弾性
変形部の長さにおいても一定することなく、適宜に変更
してもよい。例えば、枠体10の上部、側部及び下部に
おいて、張出リップ13の先端側に形成された薄肉状の
弾性変形部の長さや、パネル2に対する張り出し量を適
宜に変化させてもよい。また、車両のウインドウガラス
のようなパネルの片側面の周縁部に対し、モ−ルディン
グ、ガスケット、ウエザーストリップ等の枠体を一体状
に備えた枠体付きパネルについて例示したが、これに限
定するものではない。例えば、建造物、船舶等の窓枠に
対する枠体付パネルとして採用することもできる。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1及び2に記
載の枠体付パネルによれば、パネルのコーナ部に対し、
所定値以上の曲率半径をもって屈曲された基部の屈曲コ
ーナ部において、張出リップのコーナリップ部の弾性変
形に基づく弾発力を所要とする弾発力に保ちながら、そ
のコーナリップ部をパネルのコーナ部に対応する位置ま
で張り出すことで、シール不良等の不具合を防止するこ
とができる。また、請求項3及び4に記載の枠体付パネ
ルによれば、張出リップのコーナリップ部の弾性変形に
基づく弾発力を所要とする弾発力に保つためのスペーサ
部材を製作して組み付ける必要性を解消することがで
き、その分だけコスト低減を図ることができる。請求項
5〜7に記載の枠体付パネルの製造方法によれば、請求
項2〜4に記載の枠体付パネルをそれぞれ容易に製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の枠体付パネルのコー
ナ部を示す斜視図である。
【図2】同じく図1のA−A線及びB−B線にそれぞれ
基づく断面図である。
【図3】同じく車体パネルの窓枠部に枠体付パネルを組
み付けた状態を示す説明図である。
【図4】同じく図3のA−A線及びB−B線に基づく断
面図である。
【図5】この発明の実施の形態2の枠体付パネルのコー
ナ部を示す斜視図である。
【図6】同じく図5のA−A線及びB−B線にそれぞれ
基づく断面図である。
【図7】この発明の実施の形態3の枠体付パネルのコー
ナ部を示す平面図である。
【図8】この発明の実施の形態4の枠体付パネルのコー
ナ部を示す斜視図である。
【図9】同じく図8のA−A線及びB−B線にそれぞれ
基づく断面図である。
【図10】この発明の実施の形態5の枠体付パネルのコ
ーナ部を示す斜視図である。
【図11】同じく図10のA−A線及びB−B線にそれ
ぞれ基づく断面図である。
【図12】この発明の実施の形態1〜3の枠体付パネル
を製造する装置全体を示す説明図である。
【図13】同じく押出成形用ダイ装置の可動ダイが前進
位置にある状態を示す説明図である。
【図14】同じく押出成形用ダイ装置の可動ダイが後退
端位置にある状態を示す説明図である。
【図15】同じくスペーサ部材を組み付ける状態を順に
示す説明図である。
【図16】この発明の実施の形態1〜3の枠体付パネル
を製造する方法の変更例を示す説明図である。
【図17】同じく張出リップのコーナリップ部のはみ出
し部分を切除した状態を示す説明図である。
【図18】この発明の実施の形態4の枠体付パネルを製
造する押出成形用ダイ装置の可動ダイが前進位置にある
状態を示す説明図である。
【図19】同じく押出成形用ダイ装置の可動ダイが後退
端位置にある状態を示す説明図である。
【図20】この発明の実施の形態5の枠体付パネルを製
造する押出成形用ダイ装置の可動ダイが前進位置にある
状態を示す説明図である。
【図21】同じく押出成形用ダイ装置の可動ダイが後退
端位置にある状態を示す説明図である。
【図22】従来の製造方法によって製造された枠体付パ
ネルを示す説明図である。
【図23】同じく図22のA−A線及びB−B線にそれ
ぞれ基づく断面図である。
【図24】同じく従来の別の製造方法によって製造され
た枠体付パネルを示す説明図である。
【図25】同じく図24のA−A線及びB−B線にそれ
ぞれ基づく断面図である。
【符号の説明】
1、1a〜1d 枠体付パネル 2、2a〜2d パネル 3、3a〜3d コーナ部 10、10a〜10d 枠体 11、11a〜11d 基部 12、12a〜12d 屈曲コーナ部 13、13a〜13d 張出リップ 15、15a〜15d コーナリップ部 16、16a〜16d コーナ支持手段 17、17a、17b スペーサ部材 17c、17d 厚肉支持部 20 ロボット 22 パネル保持装置 30 押出成形用ダイ装置 31 固定ダイ 32 押出口 33 可動ダイ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーナ部の曲率半径が所定値以下で角張
    っているパネルと、そのパネルの片側面の周縁部に装着
    された枠体とを一体状に備え、 前記枠体は、前記パネルの片側面の周縁部に沿って装着
    されかつ前記パネルのコーナ部に対応する部分では所定
    値以上の曲率半径で屈曲された屈曲コーナ部を連続して
    有する基部と、前記屈曲コーナ部を有する基部から外方
    に向けて張り出されたコーナリップ部を有する張出リッ
    プとを一体に備え、 前記張出リップは、弾性変形可能に薄肉状に成形される
    とともに、そのコーナリップ部においては、前記パネル
    のコーナ部に対応する位置まで張り出され、 前記コーナリップ部の根元部付近には、そのコーナリッ
    プ部の弾性変形に基づく弾発力を所要とする弾発力に保
    つためのコーナ支持手段が設けられている枠体付パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の枠体付パネルにおい
    て、張出リップのコーナリップ部のコーナ支持手段は、
    パネルの片側面とコーナリップ部の根元部付近の間に装
    着されたスペーサ部材によって構成されている枠体付パ
    ネル。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の枠体付パネルにおい
    て、張出リップのコーナリップ部のコーナ支持手段は、
    コーナリップ部の根元部付近に厚肉状に一体成形された
    厚肉支持部によって構成されている枠体付パネル。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の枠体付パネルにおい
    て、枠体の基部から張り出される張出リップの根元部に
    は厚肉の剛性部が形成され、前記張出リップのコーナリ
    ップ部においては、前記剛性部に連続しかつコーナ支持
    手段をなす厚肉支持部が形成されている枠体付パネル。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の枠体付パネルを製造す
    る方法であって、コーナ部の曲率半径が所定値以下で角
    張っているパネルの片側面の周縁部に対し、基部と、そ
    の基部から外方に張り出された張出リップとを一体に押
    出成形し、 前記押出成形の際、前記パネルのコーナ部に対応する部
    分では所定値以上の曲率半径で屈曲して屈曲コーナ部を
    連続して有する基部を成形すると同時に、前記基部の屈
    曲コーナ部から張り出される前記張出リップのコーナリ
    ップ部においては、前記パネルのコーナ部に対応する位
    置まで張り出され、 その後、前記コーナリップ部の弾性変形に基づく弾発力
    を所要とする弾発力に保つために、前記パネルの片側面
    と、前記張出リップのコーナリップ部の根元部付近の間
    に、コーナ支持手段をなすスペーサ部材を組み付ける枠
    体付きパネルの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の枠体付パネルを製造す
    る方法であって、コーナ部の曲率半径が所定値以下で角
    張っているパネルの片側面の周縁部に対し、基部と、そ
    の基部から外方に張り出された張出リップとを一体に押
    出成形し、 前記押出成形の際、前記パネルのコーナ部に対応する部
    分では所定値以上の曲率半径で屈曲して屈曲コーナ部を
    連続して有する基部を成形すると同時に、前記基部の屈
    曲コーナ部から張り出される前記張出リップのコーナリ
    ップ部においては、前記パネルのコーナ部に対応する位
    置まで張り出され、 さらに、コーナリップ部の弾性変形に基づく弾発力を所
    要とする弾発力に保つために、前記張出リップのコーナ
    リップ部を成形すると同時に、コーナリップ部の根元部
    付近に厚肉状の厚肉支持部を一体成形する枠体付パネル
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の枠体付パネルを製造す
    る方法であって、コーナ部の曲率半径が所定値以下で角
    張っているパネルの片側面の周縁部に対し、基部と、そ
    の基部から外方に張り出された張出リップとを一体に押
    出成形すると同時に、その張出リップの根元部には厚肉
    の剛性部が一体成形され、 前記押出成形の際、前記パネルのコーナ部に対応する部
    分では所定値以上の曲率半径で屈曲して屈曲コーナ部を
    連続して有する基部を成形すると同時に、前記基部の屈
    曲コーナ部から張り出される前記張出リップのコーナリ
    ップ部においては、前記パネルのコーナ部に対応する位
    置まで張り出され、 さらに、コーナリップ部の弾性変形に基づく弾発力を所
    要とする弾発力に保つために、前記張出リップのコーナ
    リップ部を成形すると同時に、コーナリップ部の根元部
    の剛性部に連続して厚肉状の厚肉支持部を一体成形する
    枠体付パネルの製造方法。
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