JP2002210801A - 樹脂枠付き板状体の製造方法 - Google Patents
樹脂枠付き板状体の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 コーナ部を有する板状体の周縁部に、良好な
形状の樹脂枠を連続して形成する。 【解決手段】 板状体1および成形ダイ7の相対移動方
向と、成形ダイ7の押出口15との成す角が、コーナ部
14に向かって第1の辺1Aに樹脂枠3を形成するとき
には前傾角Xとし、コーナ部14から遠ざかる方向で第
2の辺1Bに樹脂枠3を形成するときには後傾角Yとす
る。
形状の樹脂枠を連続して形成する。 【解決手段】 板状体1および成形ダイ7の相対移動方
向と、成形ダイ7の押出口15との成す角が、コーナ部
14に向かって第1の辺1Aに樹脂枠3を形成するとき
には前傾角Xとし、コーナ部14から遠ざかる方向で第
2の辺1Bに樹脂枠3を形成するときには後傾角Yとす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両や建築物の窓
のような開口に適した樹脂枠付き板状体の製造方法に関
するものである。
のような開口に適した樹脂枠付き板状体の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】車両や建築物においては、ガラス板やプ
ラスチック板などの板状体の周縁部に装飾性またはシー
ル性を高めるために合成樹脂性のモール、ガスケットな
どの樹脂枠を取り付けた樹脂枠付き板状体を、窓のよう
な開口部に嵌め込むことが通常行われている。樹脂枠の
材料としては、たとえばポリ塩化ビニル、塩化ビニルと
エチレンとの共重合体、スチレン系樹脂、オレフィン系
樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂またはゾル状塩
化ビニルなどが例示される。
ラスチック板などの板状体の周縁部に装飾性またはシー
ル性を高めるために合成樹脂性のモール、ガスケットな
どの樹脂枠を取り付けた樹脂枠付き板状体を、窓のよう
な開口部に嵌め込むことが通常行われている。樹脂枠の
材料としては、たとえばポリ塩化ビニル、塩化ビニルと
エチレンとの共重合体、スチレン系樹脂、オレフィン系
樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂またはゾル状塩
化ビニルなどが例示される。
【0003】図6は、車両窓用の樹脂枠付き板状体の一
例を示している。この樹脂枠付き板状体は、ガラス板ま
たは樹脂板などの板状体1の片面(車内側)の周縁部
に、接着剤2により樹脂枠3を一体に固着している。図
6では、樹脂枠3を備えている板状体1を車体4に取付
けるときに、板状体1の車外面が車体4の外面と一致す
るように車体4の形状を湾曲させた構造を有している。
そして、樹脂枠3は、板状体1の周縁のさらに外側に突
出するリップ5を備えており、該リップ5によって前記
車体4との間のシールを行うようにしている。
例を示している。この樹脂枠付き板状体は、ガラス板ま
たは樹脂板などの板状体1の片面(車内側)の周縁部
に、接着剤2により樹脂枠3を一体に固着している。図
6では、樹脂枠3を備えている板状体1を車体4に取付
けるときに、板状体1の車外面が車体4の外面と一致す
るように車体4の形状を湾曲させた構造を有している。
そして、樹脂枠3は、板状体1の周縁のさらに外側に突
出するリップ5を備えており、該リップ5によって前記
車体4との間のシールを行うようにしている。
【0004】図6のような樹脂枠付き板状体を製造する
方法には、つぎのような方法がある。
方法には、つぎのような方法がある。
【0005】図7に示す装置では、押出機6の成形ダイ
7により樹脂枠用材料を所定の断面形状で押し出して樹
脂枠用の成形体8を一旦形成し、この成形体8を圧着部
材9に供給し、さらに吸盤10を備えた駆動ロボット1
1により支持された板状体1の周縁部を圧着部材9に嵌
合させる。このとき、板状体1の周縁部の片面(図7で
は上面)には接着剤2があらかじめ塗布されている。こ
のように、成形体8は圧着部材9によって板状体1に圧
着されるので、この状態で駆動ロボット11により板状
体1を圧着部材9に対して移動させると、板状体1の周
縁部の片面に成形体8が接着剤2により固着されて、樹
脂枠3が形成される(第一の方法)。なお、図7では、
成形ダイ7から押し出される成形体8を、ガイドローラ
13により板状体1の上部に持ち上げ、板状体1の上面
に導いて圧着部材9により圧着する場合を示している
が、成形体8を板状体1の下面に圧着させるようにして
もよく、この場合にはガイドローラ13を省略できる。
7により樹脂枠用材料を所定の断面形状で押し出して樹
脂枠用の成形体8を一旦形成し、この成形体8を圧着部
材9に供給し、さらに吸盤10を備えた駆動ロボット1
1により支持された板状体1の周縁部を圧着部材9に嵌
合させる。このとき、板状体1の周縁部の片面(図7で
は上面)には接着剤2があらかじめ塗布されている。こ
のように、成形体8は圧着部材9によって板状体1に圧
着されるので、この状態で駆動ロボット11により板状
体1を圧着部材9に対して移動させると、板状体1の周
縁部の片面に成形体8が接着剤2により固着されて、樹
脂枠3が形成される(第一の方法)。なお、図7では、
成形ダイ7から押し出される成形体8を、ガイドローラ
13により板状体1の上部に持ち上げ、板状体1の上面
に導いて圧着部材9により圧着する場合を示している
が、成形体8を板状体1の下面に圧着させるようにして
もよく、この場合にはガイドローラ13を省略できる。
【0006】図8、図9は、板状体1の上面の周縁部
に、成形ダイ7からの樹脂枠用材料12を直接押し出し
て樹脂枠3を形成する場合の装置を示している。この図
8、図9の装置において、板状体1を固定し、固定した
板状体1の周縁部に沿って成形ダイ7を矢印aのように
移動させながら、樹脂枠用材料12を押し出すことによ
り、板状体1の周縁部に樹脂枠3を形成する(第二の方
法)。
に、成形ダイ7からの樹脂枠用材料12を直接押し出し
て樹脂枠3を形成する場合の装置を示している。この図
8、図9の装置において、板状体1を固定し、固定した
板状体1の周縁部に沿って成形ダイ7を矢印aのように
移動させながら、樹脂枠用材料12を押し出すことによ
り、板状体1の周縁部に樹脂枠3を形成する(第二の方
法)。
【0007】図8、図9の装置において、成形ダイ7を
固定し、また図7に示した駆動ロボット11のような装
置によって板状体1を移動可能に支持し、板状体1の周
縁部が固定の成形ダイ7に沿うように、板状体1を矢印
bのように移動させながら、成形ダイ7から樹脂枠用材
料12を押し出すことにより、板状体1の周縁部に樹脂
枠3を形成する(第三の方法)。
固定し、また図7に示した駆動ロボット11のような装
置によって板状体1を移動可能に支持し、板状体1の周
縁部が固定の成形ダイ7に沿うように、板状体1を矢印
bのように移動させながら、成形ダイ7から樹脂枠用材
料12を押し出すことにより、板状体1の周縁部に樹脂
枠3を形成する(第三の方法)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】板状体1の周縁部が直
線的な辺、または曲率半径が大きい曲面を有している場
合、図7における圧着部材9と板状体1との相対移動、
および図8、図9における成形ダイ7と板状体1との相
対移動、を緩やかに行うことができるので、上記第一か
ら第二の方法で樹脂枠3を連続して形成することは比較
的容易である。
線的な辺、または曲率半径が大きい曲面を有している場
合、図7における圧着部材9と板状体1との相対移動、
および図8、図9における成形ダイ7と板状体1との相
対移動、を緩やかに行うことができるので、上記第一か
ら第二の方法で樹脂枠3を連続して形成することは比較
的容易である。
【0009】しかし、板状体1には、図7、図9に示す
ように、隣り合う第1の辺1Aと第2の辺1Bとの間
に、曲率半径が小さい隅部14(以下コーナ部と称す)
を有している場合がある。このコーナ部14の具体例と
しては、その内角が鋭角、直角、鈍角の場合がある。
ように、隣り合う第1の辺1Aと第2の辺1Bとの間
に、曲率半径が小さい隅部14(以下コーナ部と称す)
を有している場合がある。このコーナ部14の具体例と
しては、その内角が鋭角、直角、鈍角の場合がある。
【0010】このような板状体1のコーナ部14に、樹
脂枠3を連続させて形成するには、圧着部材9と板状体
1との相対移動、または成形ダイ7と板状体1との相対
移動を、短時間に、しかもコーナ部14に合わせた正確
なタイミングで行う必要があるが、このような制御は実
際上非常に困難である。また、この問題に対処しようと
して、相対移動の速度を低下させることも考えられる
が、この場合には、生産性が著しく低下してしまう。
脂枠3を連続させて形成するには、圧着部材9と板状体
1との相対移動、または成形ダイ7と板状体1との相対
移動を、短時間に、しかもコーナ部14に合わせた正確
なタイミングで行う必要があるが、このような制御は実
際上非常に困難である。また、この問題に対処しようと
して、相対移動の速度を低下させることも考えられる
が、この場合には、生産性が著しく低下してしまう。
【0011】また、仮にコーナ部14への樹脂枠3の形
成が可能になったとしても、コーナ部14に形成される
樹脂枠3は変形を起こし易く、よって均一で良好な形状
の樹脂枠3をコーナ部14に形成することは困難であっ
た。
成が可能になったとしても、コーナ部14に形成される
樹脂枠3は変形を起こし易く、よって均一で良好な形状
の樹脂枠3をコーナ部14に形成することは困難であっ
た。
【0012】本発明は上述の実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的はコーナ部を有する板状体の周縁部
に、良好な形状の樹脂枠を連続して形成できるようにし
た樹脂枠付き板状体の製造方法を提供することにある。
であり、その目的はコーナ部を有する板状体の周縁部
に、良好な形状の樹脂枠を連続して形成できるようにし
た樹脂枠付き板状体の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、成形ダイと板
状体とを相対移動させることにより板状体の隅部を有す
る周縁部に樹脂枠を一体に固着するようにしている樹脂
枠付き板状体の製造方法であって、板状体および成形ダ
イの相対移動方向と周方向外方に延びる成形ダイの押出
口との成す角が、第1の辺に対し隅部に向かって樹脂枠
を形成するときには前傾角になるようにして隅部まで樹
脂枠を形成し、つづいて隅部において板状体および成形
ダイの相対移動方向が第2の辺に沿うように変更し、第
2の辺に対し隅部から遠ざかる方向に樹脂枠を形成する
ときには、板状体および成形ダイの相対移動方向と周方
向外方に延びる成形ダイの押出口との成す角が後傾角と
なるようにすることを特徴とする樹脂枠付き板状体の製
造方法、に係るものである。
状体とを相対移動させることにより板状体の隅部を有す
る周縁部に樹脂枠を一体に固着するようにしている樹脂
枠付き板状体の製造方法であって、板状体および成形ダ
イの相対移動方向と周方向外方に延びる成形ダイの押出
口との成す角が、第1の辺に対し隅部に向かって樹脂枠
を形成するときには前傾角になるようにして隅部まで樹
脂枠を形成し、つづいて隅部において板状体および成形
ダイの相対移動方向が第2の辺に沿うように変更し、第
2の辺に対し隅部から遠ざかる方向に樹脂枠を形成する
ときには、板状体および成形ダイの相対移動方向と周方
向外方に延びる成形ダイの押出口との成す角が後傾角と
なるようにすることを特徴とする樹脂枠付き板状体の製
造方法、に係るものである。
【0014】上記手段において、二つの隅部間の辺に樹
脂枠を形成する際に、板状体および成形ダイの相対移動
方向と周方向外方に延びる成形ダイの押出口との成す角
を、始めは前傾角とし、途中で後傾角に切替えてもよ
く、また、板状体および成形ダイの相対移動方向と、周
方向外方に延びる成形ダイの押出口との成す角を調節す
ることにより樹脂枠の幅を変化させてもよい。
脂枠を形成する際に、板状体および成形ダイの相対移動
方向と周方向外方に延びる成形ダイの押出口との成す角
を、始めは前傾角とし、途中で後傾角に切替えてもよ
く、また、板状体および成形ダイの相対移動方向と、周
方向外方に延びる成形ダイの押出口との成す角を調節す
ることにより樹脂枠の幅を変化させてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態を図
面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実
施形態において、すでに図7〜図9において説明した部
材などについては、図中に同一の符号を付すことにより
説明を省略する。
面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実
施形態において、すでに図7〜図9において説明した部
材などについては、図中に同一の符号を付すことにより
説明を省略する。
【0016】図1に示すように、隣り合う第1の辺1A
と第2の辺1Bとの間にコーナ部14を有している板状
体1の周縁部の片面に接着剤2を塗布し、該接着剤2を
塗布した面に、周縁部上から周方向外方に向かって延び
る押出口15を有する成形ダイ7により樹脂枠用材料を
押し出し、同時に成形ダイ7と板状体1とを相対移動さ
せることにより、板状体1の周縁部に樹脂枠3を一体に
固着する。
と第2の辺1Bとの間にコーナ部14を有している板状
体1の周縁部の片面に接着剤2を塗布し、該接着剤2を
塗布した面に、周縁部上から周方向外方に向かって延び
る押出口15を有する成形ダイ7により樹脂枠用材料を
押し出し、同時に成形ダイ7と板状体1とを相対移動さ
せることにより、板状体1の周縁部に樹脂枠3を一体に
固着する。
【0017】板状体1と成形ダイ7とを相対移動させる
方法としては、図9に示したごとく、板状体1を固定と
し、固定した板状体1の周縁部に沿って成形ダイ7を矢
印aのように移動させる方法、または成形ダイ7を固定
とし、図7に示した駆動ロボット11などを用いて板状
体1を支持し、板状体1の周縁部が成形ダイ7に沿うよ
うに板状体1を矢印bのように移動させる方法がある。
方法としては、図9に示したごとく、板状体1を固定と
し、固定した板状体1の周縁部に沿って成形ダイ7を矢
印aのように移動させる方法、または成形ダイ7を固定
とし、図7に示した駆動ロボット11などを用いて板状
体1を支持し、板状体1の周縁部が成形ダイ7に沿うよ
うに板状体1を矢印bのように移動させる方法がある。
【0018】図1は、固定した板状体1に対して、成形
ダイ7を矢印aのように移動させる場合の形態を示して
いる。図1中実線で示すように、第1の辺1Aに対し
て、コーナ部14に向かって樹脂枠3を形成するときに
は、前記成形ダイ7の矢印aの移動方向(板状体1と成
形ダイ7の相対移動方向)と、板状体1の周縁部上から
周方向外側に向かって延びている押出口15との成す角
が、90゜より小さい移動方向前方に傾いた前傾角Xと
する。図1においては、前傾角Xがほぼ45゜の場合を
示している。
ダイ7を矢印aのように移動させる場合の形態を示して
いる。図1中実線で示すように、第1の辺1Aに対し
て、コーナ部14に向かって樹脂枠3を形成するときに
は、前記成形ダイ7の矢印aの移動方向(板状体1と成
形ダイ7の相対移動方向)と、板状体1の周縁部上から
周方向外側に向かって延びている押出口15との成す角
が、90゜より小さい移動方向前方に傾いた前傾角Xと
する。図1においては、前傾角Xがほぼ45゜の場合を
示している。
【0019】そして、そのままの状態でコーナ部14位
置まで樹脂枠3を形成する。すると、このときの押出口
15の位置は、コーナ部14が直角の場合にはコーナ部
14を二等分する位置となる。
置まで樹脂枠3を形成する。すると、このときの押出口
15の位置は、コーナ部14が直角の場合にはコーナ部
14を二等分する位置となる。
【0020】押出口15がコーナ部14に来たら、押出
口15の向きはそのままの状態で、成形ダイ7の移動方
向のみを第2の辺1Bに沿う方向に変更する。このと
き、コーナ部14が直角の場合には90゜の方向変換を
行う。
口15の向きはそのままの状態で、成形ダイ7の移動方
向のみを第2の辺1Bに沿う方向に変更する。このと
き、コーナ部14が直角の場合には90゜の方向変換を
行う。
【0021】つづいて、第2の辺1Bに対し、コーナ部
から遠ざかる方向(矢印a’の方向)に樹脂枠3を形成
する。このとき、押出口15の向きはそのままで、成形
ダイ7の移動方向のみを第2の辺1Bに沿うように変更
したので、成形ダイ7の矢印a’の移動方向と、板状体
1の周縁部上から周方向外方に向かって延びている押出
口15との成す角は、進行方向後方に傾いたほぼ45゜
の後傾角Yとなる。
から遠ざかる方向(矢印a’の方向)に樹脂枠3を形成
する。このとき、押出口15の向きはそのままで、成形
ダイ7の移動方向のみを第2の辺1Bに沿うように変更
したので、成形ダイ7の矢印a’の移動方向と、板状体
1の周縁部上から周方向外方に向かって延びている押出
口15との成す角は、進行方向後方に傾いたほぼ45゜
の後傾角Yとなる。
【0022】上記図1に示した方法によれば、コーナ部
14に樹脂枠3を形成する際に、板状体1と成形ダイ7
との相対移動させる方向を変更するのみであるため、相
対移動の制御が容易であり、したがって図2に示すよう
に、コーナ部14に、連続した良好な形状の樹脂枠3を
形成できるようになる。ここで、前記したように押出口
15の前傾角Xおよび後傾角Yが45゜になるようにし
ているので、第1の辺1Aと第2の辺1Bとに形成され
る樹脂枠3の幅は同一の幅となる。
14に樹脂枠3を形成する際に、板状体1と成形ダイ7
との相対移動させる方向を変更するのみであるため、相
対移動の制御が容易であり、したがって図2に示すよう
に、コーナ部14に、連続した良好な形状の樹脂枠3を
形成できるようになる。ここで、前記したように押出口
15の前傾角Xおよび後傾角Yが45゜になるようにし
ているので、第1の辺1Aと第2の辺1Bとに形成され
る樹脂枠3の幅は同一の幅となる。
【0023】一方、図1の第1の辺1A側での押出口1
5の前傾角Xを45゜より小さくすると、第2の辺1B
側での押出口15の後傾角Yは45゜より大きくなり、
また、第1の辺1A側での押出口15の前傾角Xを45
゜より大きくすると、第2の辺1B側での押出口15の
後傾角Yは45゜より小さくなる。したがって、このよ
うに前傾角Xを調節することにより、第1の辺1Aと第
2の辺1Bとに形成される樹脂枠3の幅を違えて変化さ
せることができる。
5の前傾角Xを45゜より小さくすると、第2の辺1B
側での押出口15の後傾角Yは45゜より大きくなり、
また、第1の辺1A側での押出口15の前傾角Xを45
゜より大きくすると、第2の辺1B側での押出口15の
後傾角Yは45゜より小さくなる。したがって、このよ
うに前傾角Xを調節することにより、第1の辺1Aと第
2の辺1Bとに形成される樹脂枠3の幅を違えて変化さ
せることができる。
【0024】図3は、本発明の他の形態を示している。
図3では、二つのコーナ部14、14’間の辺1Cにお
いて、固定した板状体1に対して、成形ダイ7を矢印a
のように左から右に移動させる場合を示している。
図3では、二つのコーナ部14、14’間の辺1Cにお
いて、固定した板状体1に対して、成形ダイ7を矢印a
のように左から右に移動させる場合を示している。
【0025】図3の辺1Cにおいて、一方のコーナ部1
4から遠ざかる方向に樹脂枠3を形成するときには、成
形ダイ7の矢印aの移動方向と、周方向外方に延びる押
出口15との成す角がたとえば45゜の後傾角Yとなる
ようにする。
4から遠ざかる方向に樹脂枠3を形成するときには、成
形ダイ7の矢印aの移動方向と、周方向外方に延びる押
出口15との成す角がたとえば45゜の後傾角Yとなる
ようにする。
【0026】そして、辺1Cの途中において、成形ダイ
7を板状体1の平面と平行な面でたとえば90゜旋回さ
せることにより、押出口15の向きが途中から前傾角X
となるように切替える。これにより、他方のコーナ部1
4’に向かって、辺1Cに樹脂枠3を形成するときに
は、図1に示したように、押出口15が前傾角Xを保持
した状態で樹脂枠3を形成する。
7を板状体1の平面と平行な面でたとえば90゜旋回さ
せることにより、押出口15の向きが途中から前傾角X
となるように切替える。これにより、他方のコーナ部1
4’に向かって、辺1Cに樹脂枠3を形成するときに
は、図1に示したように、押出口15が前傾角Xを保持
した状態で樹脂枠3を形成する。
【0027】上記において、辺1Cの途中で成形ダイ7
を旋回させて後傾角Yから前傾角Xに切替えるとき、押
出口15の辺1Cに直交する方向の長さが変化するため
に、樹脂枠3の幅が変化することになる。しかし、この
問題は、成形ダイ7の押出口15から押し出す樹脂枠用
材料の押出量を調節することによって対処でき、辺1C
には均一幅の樹脂枠3を形成させることができる。な
お、成形ダイ7を旋回させて押出口15の向きを後傾角
Yから前傾角Xに切替える操作は、一方のコーナ部14
と他方のコーナ部14’との間で行えばよく、図3のよ
うに辺1Cの中間部において迅速に切替えてもよく、ま
たはコーナ部14、14’間でゆっくり切替えてもよ
い。
を旋回させて後傾角Yから前傾角Xに切替えるとき、押
出口15の辺1Cに直交する方向の長さが変化するため
に、樹脂枠3の幅が変化することになる。しかし、この
問題は、成形ダイ7の押出口15から押し出す樹脂枠用
材料の押出量を調節することによって対処でき、辺1C
には均一幅の樹脂枠3を形成させることができる。な
お、成形ダイ7を旋回させて押出口15の向きを後傾角
Yから前傾角Xに切替える操作は、一方のコーナ部14
と他方のコーナ部14’との間で行えばよく、図3のよ
うに辺1Cの中間部において迅速に切替えてもよく、ま
たはコーナ部14、14’間でゆっくり切替えてもよ
い。
【0028】図3に示したように、辺1Cの途中で成形
ダイ7を旋回させて後傾角Yから前傾角Xに切替えるよ
うにすると、複数のコーナ部14、14’を有している
板状体1の周縁部に、連続した樹脂枠3を良好な形状で
形成することができる。
ダイ7を旋回させて後傾角Yから前傾角Xに切替えるよ
うにすると、複数のコーナ部14、14’を有している
板状体1の周縁部に、連続した樹脂枠3を良好な形状で
形成することができる。
【0029】また、図3の場合にも、板状体1および成
形ダイ7の相対移動方向と、周方向外方に延びる押出口
15との成す角を調節すれば、樹脂枠3の幅を変化させ
ることができる。
形ダイ7の相対移動方向と、周方向外方に延びる押出口
15との成す角を調節すれば、樹脂枠3の幅を変化させ
ることができる。
【0030】図4は成形ダイの構成の他の例を示した側
面図、図5は、図4の平面図である。図4、図5の装置
では、成形ダイ7から板状体1の周縁部に樹脂枠用材料
12を押し出し、この押し出された樹脂枠用材料12を
圧着ローラ16によって板状体1に圧着することにより
樹脂枠3を形成するようにしている。
面図、図5は、図4の平面図である。図4、図5の装置
では、成形ダイ7から板状体1の周縁部に樹脂枠用材料
12を押し出し、この押し出された樹脂枠用材料12を
圧着ローラ16によって板状体1に圧着することにより
樹脂枠3を形成するようにしている。
【0031】この装置では、コーナ部14において、板
状体1と成形ダイ7との相対移動させる方向を変化する
際に、圧着ローラ16の位置と向きとを変更する必要が
ある。このために、成形ダイ7にレール17を設け、レ
ール17に沿って移動するようにした移動台18に圧着
ローラ16を取付けて移動できるようにしている。さら
に、上記圧着ローラ16をレール17に沿って移動させ
る間は、圧着ローラ16により樹脂枠用材料12を圧着
することができないので、シリンダなどの昇降装置19
により圧着ローラ16を移動台18に対して昇降可能に
支持する。そして、成形ダイ7がコーナ部14の手前の
所定距離位置Hに来たら、圧着ローラ16を上昇させ、
かつレール17に沿って移動させることにより、圧着ロ
ーラ16の向きと位置が、第2の辺1Bに押し出される
樹脂枠用材料12を圧着するのに適した向きと位置にな
るようにする。
状体1と成形ダイ7との相対移動させる方向を変化する
際に、圧着ローラ16の位置と向きとを変更する必要が
ある。このために、成形ダイ7にレール17を設け、レ
ール17に沿って移動するようにした移動台18に圧着
ローラ16を取付けて移動できるようにしている。さら
に、上記圧着ローラ16をレール17に沿って移動させ
る間は、圧着ローラ16により樹脂枠用材料12を圧着
することができないので、シリンダなどの昇降装置19
により圧着ローラ16を移動台18に対して昇降可能に
支持する。そして、成形ダイ7がコーナ部14の手前の
所定距離位置Hに来たら、圧着ローラ16を上昇させ、
かつレール17に沿って移動させることにより、圧着ロ
ーラ16の向きと位置が、第2の辺1Bに押し出される
樹脂枠用材料12を圧着するのに適した向きと位置にな
るようにする。
【0032】上記図4、図5に示した装置によれば、成
形ダイ7の押出口15から押し出された樹脂枠用材料1
2を、押し出された直後に圧着ローラ16にて圧着する
ことにより、板状体1の周縁部に樹脂枠3を確実に固着
することができる。
形ダイ7の押出口15から押し出された樹脂枠用材料1
2を、押し出された直後に圧着ローラ16にて圧着する
ことにより、板状体1の周縁部に樹脂枠3を確実に固着
することができる。
【0033】なお、上記した形態では、板状体1を固定
し、成形ダイ7を移動させる場合について例示したが、
成形ダイ7を固定し、板状体1を移動させるようにして
もよい。さらに、本発明は、前述した各実施形態にのみ
限定されるものではなく、適宜な変形、改良などが可能
であり、各実施形態において例示した板状体、樹脂枠の
材質、形状、寸法などは本発明を達成できるものであれ
ば任意である。
し、成形ダイ7を移動させる場合について例示したが、
成形ダイ7を固定し、板状体1を移動させるようにして
もよい。さらに、本発明は、前述した各実施形態にのみ
限定されるものではなく、適宜な変形、改良などが可能
であり、各実施形態において例示した板状体、樹脂枠の
材質、形状、寸法などは本発明を達成できるものであれ
ば任意である。
【0034】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、隣り合う第1の辺と第2の辺との間にコーナ部を有
している板状体の周縁部に樹脂枠を形成する際に、板状
体および成形ダイの相対移動方向と周方向外方に延びる
成形ダイの押出口との成す角が、第1の辺に対しコーナ
部に向かって樹脂枠を形成するときには前傾角になるよ
うにしてコーナ部まで樹脂枠を形成し、つづいてコーナ
部において板状体および成形ダイの相対移動方向が第2
の辺に沿うように変更し、第2の辺に対しコーナ部から
遠ざかる方向に樹脂枠を形成するときには、板状体およ
び成形ダイの相対移動方向と周方向外方に延びる成形ダ
イの押出口との成す角が後傾角となるようにしたので、
コーナ部に樹脂枠を形成する操作が、板状体と成形ダイ
との相対移動させる方向を変更させるのみで済むため、
相対移動の制御が容易になり、よって、コーナ部に、連
続した良好な形状の樹脂枠を形成できる効果がある。
ば、隣り合う第1の辺と第2の辺との間にコーナ部を有
している板状体の周縁部に樹脂枠を形成する際に、板状
体および成形ダイの相対移動方向と周方向外方に延びる
成形ダイの押出口との成す角が、第1の辺に対しコーナ
部に向かって樹脂枠を形成するときには前傾角になるよ
うにしてコーナ部まで樹脂枠を形成し、つづいてコーナ
部において板状体および成形ダイの相対移動方向が第2
の辺に沿うように変更し、第2の辺に対しコーナ部から
遠ざかる方向に樹脂枠を形成するときには、板状体およ
び成形ダイの相対移動方向と周方向外方に延びる成形ダ
イの押出口との成す角が後傾角となるようにしたので、
コーナ部に樹脂枠を形成する操作が、板状体と成形ダイ
との相対移動させる方向を変更させるのみで済むため、
相対移動の制御が容易になり、よって、コーナ部に、連
続した良好な形状の樹脂枠を形成できる効果がある。
【0035】二つのコーナ部間の辺に樹脂枠を形成する
際には、板状体および成形ダイの相対移動方向と周方向
外方に延びる成形ダイの押出口との成す角が、始めは後
傾角であり、途中で前傾角に切替えると、複数のコーナ
部を有する板状体の周縁部に樹脂枠を連続して形成する
操作が容易になる効果がある。
際には、板状体および成形ダイの相対移動方向と周方向
外方に延びる成形ダイの押出口との成す角が、始めは後
傾角であり、途中で前傾角に切替えると、複数のコーナ
部を有する板状体の周縁部に樹脂枠を連続して形成する
操作が容易になる効果がある。
【0036】板状体および成形ダイの相対移動方向と、
周方向外方に延びる成形ダイの押出口との成す角を調節
することにより樹脂枠の幅を変化させられる効果があ
る。
周方向外方に延びる成形ダイの押出口との成す角を調節
することにより樹脂枠の幅を変化させられる効果があ
る。
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す平面図であ
る。
る。
【図2】図1の形態により板状体のコーナ部に樹脂枠を
形成した状態を示す平面図である。
形成した状態を示す平面図である。
【図3】本発明を実施する形態の他の例を示す平面図で
ある。
ある。
【図4】本発明を実施する形態の他の例を示す側面図で
ある。
ある。
【図5】図4の平面図である。
【図6】車両窓用の樹脂枠付き板状体の一例を示す切断
平面図である。
平面図である。
【図7】成形体を一旦成形してその成形体を板状体の周
縁部に圧着する方法を示す斜視図である。
縁部に圧着する方法を示す斜視図である。
【図8】成形ダイにより樹脂枠用材料を板状体の周縁部
に直接押し出して樹脂枠を形成する方法の正面図であ
る。
に直接押し出して樹脂枠を形成する方法の正面図であ
る。
【図9】図8の平面図である。
1 板状体 1A 第1の辺 1B 第2の辺 1C コーナ部間の辺 2 接着剤 3 樹脂枠 7 成形ダイ 12 樹脂枠用材料 14 コーナ部(隅部) 14’ コーナ部(隅部) 15 押出口 X 前傾角 Y 後傾角
Claims (3)
- 【請求項1】 成形ダイと板状体とを相対移動させるこ
とにより板状体の隅部を有する周縁部に樹脂枠を一体に
固着するようにしている樹脂枠付き板状体の製造方法で
あって、板状体および成形ダイの相対移動方向と周方向
外方に延びる成形ダイの押出口との成す角が、第1の辺
に対し隅部に向かって樹脂枠を形成するときには前傾角
になるようにして隅部まで樹脂枠を形成し、つづいて隅
部において板状体および成形ダイの相対移動方向が第2
の辺に沿うように変更し、第2の辺に対し隅部から遠ざ
かる方向に樹脂枠を形成するときには、板状体および成
形ダイの相対移動方向と周方向外方に延びる成形ダイの
押出口との成す角が後傾角となるようにすることを特徴
とする樹脂枠付き板状体の製造方法。 - 【請求項2】 二つの隅部間の辺に樹脂枠を形成する際
に、板状体および成形ダイの相対移動方向と周方向外方
に延びる成形ダイの押出口との成す角を、始めは前傾角
とし、途中で後傾角に切替えることを特徴とする請求項
1記載の樹脂枠付き板状体の製造方法。 - 【請求項3】 板状体および成形ダイの相対移動方向
と、周方向外方に延びる成形ダイの押出口との成す角を
調節することにより樹脂枠の幅を変化させることを特徴
とする請求項1または2記載の樹脂枠付き板状体の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001005157A JP2002210801A (ja) | 2001-01-12 | 2001-01-12 | 樹脂枠付き板状体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001005157A JP2002210801A (ja) | 2001-01-12 | 2001-01-12 | 樹脂枠付き板状体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002210801A true JP2002210801A (ja) | 2002-07-31 |
Family
ID=18873240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001005157A Pending JP2002210801A (ja) | 2001-01-12 | 2001-01-12 | 樹脂枠付き板状体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002210801A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007185846A (ja) * | 2006-01-12 | 2007-07-26 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 複層ガラスパネルの製造方法および製造装置 |
-
2001
- 2001-01-12 JP JP2001005157A patent/JP2002210801A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007185846A (ja) * | 2006-01-12 | 2007-07-26 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 複層ガラスパネルの製造方法および製造装置 |
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