JP2002337245A - 樹脂枠付き板状体の製造方法 - Google Patents

樹脂枠付き板状体の製造方法

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JP2002337245A
JP2002337245A JP2001143273A JP2001143273A JP2002337245A JP 2002337245 A JP2002337245 A JP 2002337245A JP 2001143273 A JP2001143273 A JP 2001143273A JP 2001143273 A JP2001143273 A JP 2001143273A JP 2002337245 A JP2002337245 A JP 2002337245A
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lip
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Mitsuo Hasunuma
美津男 蓮沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状体のコーナ部周縁部に見栄え良く良好な
形状の樹脂枠を形成させる。 【解決手段】 コーナ部1’を挟む板状体1の隣り合う
二辺の外周縁部に、円弧状のコーナ部3’を有しかつ外
周側にリップ3aを備えた樹脂枠3を、該樹脂枠3の板
状体1に対する反固着側から見て、板状体1のコーナ部
1’が樹脂枠3のコーナ部3’外周縁から外方へ突出す
るよう、固着し、ついで、樹脂枠3のリップ3a部をコ
ーナ部3’において下型15および上型16に収納しプ
レスし、リップ3aの外周縁をコーナ部3’において板
状体1のコーナ部1’における外周縁よりも外側に拡張
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両や建築物の窓
開口部に取付けられる樹脂枠付き板状体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】車両や建築物の窓開口部には、通常、ガ
ラス板や透明樹脂板などの板状体の周縁部に装飾性また
はシール性を高めるために、合成樹脂製のモール、ガス
ケットなどの樹脂枠を取り付けた樹脂枠付き板状体が嵌
め込まれる。
【0003】図12は、車両窓用の樹脂枠付き板状体の
要部拡大断面図である。この樹脂枠付き板状体は、ガラ
ス板または透明樹脂板などの板状体1の周縁部の片面
(車内側)に、接着剤2により樹脂枠3を一体に固着し
ている。樹脂枠3は、板状体1の周縁のさらに外側に突
出するリップ3aを備えており、該リップ3aによって
本体4との間のシールを行うようにしている。
【0004】樹脂枠付き板状体を製造する第一の方法と
しては、つぎのような方法がある。すなわち、図13は
樹脂枠付き板状体を製造する第一の方法を実施するため
の装置の斜視図、図14は図13のXIV−XIV方向
矢視図である。図13に示す装置では、押出機5の成形
ダイ6から枠体用樹脂材料を所定の断面形状で押し出し
て樹脂枠用の成形体7を一旦形成し、この成形体7を圧
着部材8の空洞部8aに供給し、さらに吸盤9を備えた
駆動ロボット10により支持された板状体1の周縁部を
圧着部材8の板状体挿入部8bに挿入させる。このと
き、板状体1の周縁部の片面(図13では上面)には接
着剤2があらかじめ塗布されている。
【0005】このように成形体7は圧着部材8によって
板状体1に圧着されるので、この状態で板状体1を圧着
部材8に対して移動させると、板状体1の周縁部の片面
に成形体7が接着剤2により固着されて、樹脂枠3が形
成される。なお、図13では、成形ダイ6から押し出さ
れる成形体7を、ガイドローラ11により板状体1の上
部に持ち上げ、板状体1の上面に導いて圧着部材8によ
り圧着する場合を示しているが、成形体7を板状体1の
下面に固着させるようにしてもよく、この場合にはガイ
ドローラ11は省略できる。
【0006】樹脂枠付き板状体を製造する第二の方法と
しては、つぎのような方法がある。すなわち、図15は
樹脂枠付き板状体を製造する第二の方法を実施するため
の装置の平面図、図16は図15のXVI−XVI方向
拡大矢視図である。図15、図16に示す装置では、板
状体1の周縁部の上面に、成形ダイ6からの枠体用樹脂
材料13を直接押し出して樹脂枠3を形成するようにし
ている。図15、図16の装置においては、板状体1を
固定し、固定した板状体1の周縁部に沿って成形ダイ1
2を矢印D1のように移動させながら、枠体用樹脂材料
13を押し出すことにより、板状体1の周縁部に樹脂枠
3を形成している。
【0007】樹脂枠付き板状体を製造する第三の方法と
しては、つぎのような方法がある。すなわち、図15、
図16の装置において、成形ダイ6を固定し、また図1
3に示す駆動ロボット10のような装置によって板状体
1を移動可能に支持し、板状体1の周縁部が固定の成形
ダイ12に沿うように、板状体1を矢印D2のように移
動させながら、成形ダイ12から枠体用樹脂材料13を
押し出すことにより、板状体1の周縁部に樹脂枠3を形
成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した第一の方法〜
第三の方法にて樹脂枠付き板状体を製造する際には、樹
脂枠3のコーナ部の形状は図17および図18に示すよ
うな形状になることが望ましい。図17は樹脂枠付き板
状体のコーナ部の拡大平面図、図18は図17のXVI
II−XVIII方向矢視図である。
【0009】すなわち、板状体1の辺部における樹脂枠
3のリップ3aと同様、角部(以下コーナ部1’と称
す)においても樹脂枠3のリップ3aは、樹脂枠3の板
状体1に対する反固着側から見て、板状体1のコーナ部
1’を隠すよう、板状体1の外周端部よりも所定量だけ
外方へ向け突出していることが望ましい。換言すれば、
リップ3aのコーナ部3’は板状体1のコーナ部1’に
対し、辺部と同様、十分な余裕代Lを持って形成されて
いることが、樹脂枠付き板状体の見栄えや機能の点から
望ましい。なお、図17中、Rgは板状体1におけるコ
ーナ部1’の曲率半径(最少値で零)、Rmoは樹脂枠
3のリップ3aにおけるコーナ部3’の曲率半径(最少
値で零)、Rmin.は樹脂枠3の反リップ側における
内周コーナ部の曲率半径(最少値で零)、αはコーナ部
1’を挟んで板状体1の二辺が成す角度(図17では9
0度)である。
【0010】ところで、板状体1の周縁部が直線的な
辺、または曲率半径が大きい曲線で形成されている場合
には、図13における圧着部材8と板状体1との相対移
動、および図15、図16における成形ダイ12と板状
体1との相対移動をほぼ一定の速度で行うことができ
る。したがって、樹脂枠3のリップ3aを板状体1の外
周端部から十分突出するよう形成することは可能であ
る。
【0011】しかし、板状体1には、図13、図15に
示すように、板状体1の隣り合う一方の辺1aと他方の
辺1bとの間に、曲率半径が小さいコーナ部1’を有し
ている場合がある。コーナ部1’の角度αには、鋭角、
直角、鈍角の場合がある。
【0012】このような板状体1のコーナ部1’に樹脂
枠3を固着する際には、圧着部材8と板状体1との相対
移動、または成形ダイ12と板状体1との相対移動を、
短時間に、しかもコーナ部1’の形状に合わせて正確な
タイミングで行う必要がある。しかし、このような制御
は実際上非常に困難であるうえ、樹脂枠3をコーナ部
1’の形状に合わせて見栄え良く固着するのは困難であ
る。また、この問題に対処しようとして、相対移動の速
度を低下させることも考えられるが、この場合には生産
性が著しく低下する。
【0013】図19は板状体に対してコーナ部の曲率半
径が大きい樹脂枠を固着した状態を示す樹脂枠付き板状
体のコーナ部の拡大平面図、図20は図19のXX−X
X方向矢視図である。すなわち、一般的には、前述の各
方法により、樹脂枠3を板状体1に固着した場合、図1
9に示すように、樹脂枠3のコーナ部3’におけるリッ
プ3aの曲率半径Rmoが大きくなる。このため、樹脂
枠3の板状体1に対する反固着側から見て、板状体1の
コーナ部1’は外方へ突出してしまい、見栄えが悪い。
【0014】図21は、板状体のコーナ部の曲率半径が
小さい場合に、樹脂枠のコーナ部を部分的に射出成形に
より形成させた場合の樹脂枠付き板状体のコーナ部の拡
大平面図である。このように、部分射出成形により、樹
脂枠3を形成させた場合には、樹脂枠3のコーナ部3’
におけるリップ3aの曲率半径を小さくできる。このた
め、樹脂枠3の板状体1に対する反固着側から見て、板
状体1のコーナ部1’を覆うことができる。しかし、樹
脂枠3の射出成形した箇所と辺部との境界部には、継ぎ
目3bが形成され、見栄えの悪さは改善されない。
【0015】仮にコーナ部1’の形状に合わせた樹脂枠
3の連続的な固着が可能になったとしても、コーナ部
1’に形成される樹脂枠3は変形を起こしやすい。この
ため均一で良好な形状の樹脂枠3を板状体1のコーナ部
1’に形成することは困難である。
【0016】本発明の目的は、板状体の辺部と同様、板
状体のコーナ部周縁部に見栄え良く良好な形状の樹脂枠
を形成し得るようにした樹脂枠付き板状体の製造方法を
提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、板状体のコー
ナ部を介して隣り合う板状体の二辺の外周縁部に、円弧
状のコーナ部を有しかつ外周側にリップを備えた樹脂枠
を、該樹脂枠の板状体に対する反固着側から見て、板状
体のコーナ部が樹脂枠のコーナ部外周縁から外方へ突出
するよう、固着し、ついで、樹脂枠のリップをコーナ部
において、リップ部の形状に対応した形状の凹部を有す
る下型および上型に収納してプレスし、リップの外周縁
をコーナ部において板状体のコーナ部における外周縁よ
りも外側に拡張させる樹脂枠付き板状体の製造方法を提
供する。
【0018】本発明では、板状体のコーナ部に固着され
た樹脂枠のコーナ部における断面積を、板状体の隣り合
う二辺の外周縁部に固着された樹脂枠の断面積よりも大
きく構成することが好ましい。
【0019】本発明では、樹脂枠におけるリップのコー
ナ部を下型および上型によりプレスするに際し、下型お
よび上型により形成される凹部に溶融した枠体用樹脂材
料を添加し、しかる後プレスすることが好ましい。
【0020】本発明は、板状体のコーナ部を介して隣り
合う板状体の二辺の外周縁部に、円弧状のコーナ部を有
しかつ外周側にリップを備えた樹脂枠を、該樹脂枠の板
状体に対する反固着側から見て、板状体のコーナ部が樹
脂枠のコーナ部外周縁から外方へ突出するよう、固着
し、ついで、樹脂枠のリップをコーナ部において下型お
よび上型のクランプ部によりクランプし板状体外側へ向
け引っ張ることにより、リップのクランプされている部
分の外周縁を板状体のコーナ部における外周縁よりも外
側に拡張させ、下型および上型を離脱させたのち、リッ
プのコーナ部における余剰部分をトリミングする樹脂枠
付き板状体の製造方法を提供する。
【0021】本発明では、リップのクランプされている
部分の外周縁を板状体のコーナ部における外周縁よりも
外側に拡張させる工程と、下型および上型を離脱させる
工程との間に、リップを冷却する工程を備えることが好
ましい。
【0022】本発明では、コーナ部を有する板状体の周
縁部に樹脂枠を固着する際に、当該コーナ部に対しても
見栄え良く良好な形状の樹脂枠を形成できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例とともに説明する。図1〜図7を用いて本発明を実施
する形態の第一例を説明する。図1は図13または図1
5に示す装置により、板状体に樹脂枠を固着した状態を
示す樹脂枠付き板状体のコーナ部の平面図、図2は板状
体に固着された樹脂枠のコーナ部を拡張させるためのプ
レス装置における下型の斜視図、図3は板状体に固着さ
れた樹脂枠のコーナ部を拡張させるためのプレス装置に
おける上型の斜視図、図4は樹脂枠のコーナ部にプレス
装置の下型をセットした状態を示す平面図、図5は樹脂
枠のコーナ部にプレス装置の下型および上型をセットし
た状態を示す側面図、図6は図5のVI−VI方向矢視
図、図7は樹脂枠のコーナ部をプレスした後の状態を示
す樹脂枠付き板状体のコーナ部の平面図である。
【0024】まず、図13に示す装置による前述の第一
の方法または図15に示す装置による前述の第二、第三
の方法により、図1に示すように板状体1の外周縁部に
樹脂枠3を固着する。この場合、板状体1の外周縁辺部
は、樹脂枠3の板状体1に対する反固着側から見て、樹
脂枠3の外周縁辺部により覆われる。しかし、樹脂枠3
のコーナ部3aにおける曲率半径は、板状体1のコーナ
部1’における曲率半径よりも大きくなる。このため、
樹脂枠3の板状体1に対する反固着側から見て、板状体
1のコーナ部1’は、樹脂枠3のコーナ部3’における
外周縁部外方へ突出する。そこで、樹脂枠3の板状体1
に対する反固着側から見て、板状体1のコーナ部1’を
リップ3aにより覆った状態にするため、樹脂枠3にお
けるリップ3をコーナ部3においてプレスにより拡張す
るべく、図2に示すプレス装置の下型15、図3に示す
プレス装置の上型16を用いる。
【0025】下型15は、平面的に見てL型の縁枠17
を備えている。縁枠17内周には、上面が縁枠17の上
面よりも低い位置となるよう、樹脂枠3のリップ3a下
面を支持し得るようにしたリップ押さえ部18が形成さ
れている。リップ押さえ部18の内周縁部18aは円弧
状に形成されている。こうして、リップ押さえ部18の
上面と縁枠17内側部により、プレス時にリップ3が収
納される、平面形状が内側で円弧状の凹状部が形成され
る。さらに、リップ押さえ部18の上面は、図2に示す
ように、縁枠17の内側コーナ部17aに向けて若干昇
り勾配に形成されている。これは、樹脂枠3のリップ3
aの形状に合わせるためである。
【0026】樹脂枠3のリップ3aをコーナ部3’にお
いて拡張するため、下型15を樹脂枠3のコーナ部3’
にセットした場合に、リップ押さえ部18は樹脂枠3の
本体部3c側面とリップ3a下面とで形成された空間部
に挿入されるようになっている。リップ押さえ部18の
内周縁部18aは、樹脂枠3の本体部3c側面に対し当
接し、リップ押さえ部18の上面はリップ3aの下面に
当接し、リップ押さえ部18の下面は、板状体1の上面
に当接し得るようになっている。縁枠17の上面には、
位置合わせ用の突出部19が設けられ、縁枠17の一辺
には、蝶番状のヒンジ20が設けられている。
【0027】上型16は、平面的に見てL型の縁枠21
と、縁枠21により二方を包囲されるように縁枠21の
内側に設けられた1/4円弧状の突出部22とを備えて
いる。突出部22の平面は、縁枠21の平面よりも突出
し、縁枠21と突出部22との間には、樹脂枠3の板状
体1に対する固着面とは反対側の面および該面に連なる
リップ3aの面が当接し得るよう、内周が円弧状の凹溝
23が形成されている。凹溝23は図3に示すように、
縁枠21のコーナ部21aに向けて若干昇り勾配に形成
されている。
【0028】ただし、下型16を実際にセットした際に
は、凹溝23はコーナ部21aに向けて下り勾配とな
る。このようにするのは、樹脂枠3のリップ3aの形状
に合わせるためである。縁枠21の下面には、下型15
の突出部19が嵌合する位置合わせ用の孔部24が設け
られている。縁枠21の一辺には、下型15と上型16
とをセットした際に下型15のヒンジ20が間に位置す
るよう、蝶番状の2個のヒンジ25が設けられている。
なお、図3はセットした際の上下を逆にして図示してあ
る。
【0029】樹脂枠3のコーナ部3’においてリップ3
aを拡張する場合には、まず図5に示すように、下型1
5のリップ押さえ部18を樹脂枠3の本体部3cとリッ
プ3aと板状体1との間の空間に挿入して、下型15を
樹脂枠3のコーナ部3’にセットする。こうして、リッ
プ3aの板状体1に向いた側は、下型15のリップ押さ
え部18と縁枠17内側により形成された凹状部に収納
された状態となる。この際、縁枠17の各内辺は、板状
体1の対応する縁辺と平行になるよう、セットされる。
上型16を図3の状態から反転して上下逆にし、下型1
5の上方に位置させ、上型16の2個のヒンジ25が下
型15のヒンジ20を挟むよう、上型16を下型15に
セットし、ヒンジ20、25に軸を嵌入し、ヒンジ2
0、25を支点として上型16を下方に回動させる。
【0030】そうすると、樹脂枠3は、上型16の凹溝
23内に収納され、樹脂枠3の板状体1に対する反固着
側の面および該面に連なるリップ3aの面(図5におけ
る上面)は、上型16の凹溝23の面に当接する。この
ため、樹脂枠3のリップ3aはコーナ部3’において、
下型15のリップ押さえ部18および上型16の凹溝2
3に挟まれてプレスされ(図5、図6参照)、上型16
の凹溝23と下型15のリップ押さえ部18に挟まれた
空隙内にいっぱいに拡張される。なお、上型16を下方
に回動させた際には、上型16の孔部24は下型15の
突出部19に被嵌され、上型16は下型15に対し位置
決めされる。また、図5の仮想線で示す樹脂枠3は、プ
レスする前の形状を示している。
【0031】樹脂枠3のコーナ部3’においてリップ3
aがプレスされたら、上型16、下型15を樹脂枠3か
ら離脱させる。そうすると、樹脂枠3のコーナ部3’に
おけるリップ3aは拡張され、図7に示すように、樹脂
枠3の板状体1に対する反固着側からみて、板状体1の
コーナ部1’は、樹脂枠3のリップ3aにより覆われ
る。したがって、板状体1のコーナ部1’は板状体1に
対する樹脂枠3の反固着側から見て、樹脂枠3における
リップ3aのコーナ部3’から外方に突出せず、コーナ
部1’を有する板状体1の周縁部に見栄え良く良好な形
状の樹脂枠3を形成できる。
【0032】図8〜図11を用いて本発明を実施する形
態の第二例を説明する。図8は図13または図15に示
す装置により、板状体に樹脂枠を固着した状態を示す樹
脂枠付き板状体のコーナ部の平面図、図9は樹脂枠のコ
ーナ部におけるリップを上型および下型によりクランプ
した状態を示す平面図、図10は図9のX−X方向矢視
図、図11は図9、図10の状態から上型および下型
を、コーナ部に対して斜め45度で引っ張り、樹脂枠の
コーナ部におけるリップを拡張した状態を示す平面図で
ある。
【0033】まず、実施の形態の第一例の場合と同様、
図13に示す装置による前述の第一の方法または図15
に示す装置による前述の第二、第三の方法により、図8
に示すように板状体1の周縁部に樹脂枠3を固着する。
この場合、樹脂枠3のコーナ部3aにおける曲率半径
は、板状体1のコーナ部1’における曲率半径よりも大
きくなる。このため、樹脂枠3の板状体1に対する反固
着側から見て、板状体1のコーナ部1’は樹脂枠3のコ
ーナ部3’外方へ突出する。そこで、板状体1に対する
樹脂枠3の反固着側から見て、板状体1のコーナ部1’
をリップ3aにより覆った状態にするため、樹脂枠3に
おけるリップ3をコーナ部3において引っ張ることによ
り拡張するべく、下型26および上型27を用いる。
【0034】しかして、下型26および上型27の合い
対向部には、平面視で凹円弧状のクランプ部26a、2
7aが形成され、コーナ部3’においてリップ3aをク
ランプ部26a、27aによりクランプし、図示してな
い適宜の手段により、下型26および上型27を一体的
に図9の平面視で斜め45度に矢印イ方向へ移動させ、
コーナ部3’のリップ3aを拡張させ得るようになって
いる。
【0035】すなわち、樹脂枠3のリップ3aをコーナ
部3’において拡張させる場合には、図9、図10に示
すように下型26および上型27のクランプ部26a、
27aにより、樹脂枠3のコーナ部3’におけるリップ
3aの周縁をクランプさせ、下型26および上型27を
図9、図10におけるように矢印イ方向へ移動させる。
このため、リップ3aのクランプされた部分は引っ張ら
れて、図11に示すように、樹脂枠3の板状体1に対す
る反固着側から見て板状体1のコーナ部1’が覆われる
よう十分に拡張される。なお、図10に仮想線で示す樹
脂枠3の部分は、リップ3が拡張される前の形状を示
す。また、クランプされた部分から引っ張られた後は下
型26および上型27を離脱させ、リップ3aの余分に
拡張された部分を各辺に沿い真っ直ぐになるようトリミ
ングする。
【0036】したがって、本図示例の場合にも、板状体
1のコーナ部1’は板状体1に対する樹脂枠3の反固着
側から見て、樹脂枠3におけるリップ3aのコーナ部
3’から外方へ突出せず、コーナ部1’を有する板状体
1の周縁部に見栄え良く良好な形状の樹脂枠3を形成で
きる。
【0037】本発明は上述の図示例に限るものではな
く、種々の変更が可能である。すなわち、図13あるい
は図15の装置で、板状体1の周縁に樹脂枠3を固着す
る際には、図1や図8に示すように、樹脂枠3の一側か
らリップ3a先端部までの一辺の幅W1、コーナ部3’
の幅W2、他辺の幅W3を同一の幅および断面とする場
合について説明したが、コーナ部3’の幅W2を幅W
1、W3よりも広幅とし大きな断面となるようにしても
良い。
【0038】幅W2を広幅とし大きな断面にするやり方
としては、たとえば、樹脂枠3のコーナ部3’を形成す
る場合にタイミングを合わせて時間的にまえもって図1
3の成形体7の押し出し速度を遅くしたり、または、駆
動ロボット10の駆動速度を遅くしたり、または、成形
ダイ6の押し出し面積を大きくする。また、図15のコ
ーナ部1’において成形ダイ12の移動速度または板状
体1の移動速度を遅くするか、または成形ダイ12の押
し出し面積を大きくする。これらの場合には、樹脂枠3
の断面が全体的に大きくなる。また、樹脂枠3のコーナ
部3’においてリップ3aのみを大きくする場合には、
図13に示す成形ダイ6または図15に示す成形ダイ1
2を部分的に押出し面積可変の可変ダイとするか異種材
料を共押出し成形する多色ダイとする。
【0039】板状体1の周縁に樹脂枠3を固着する方法
としては、図13のように成形ダイ6から押し出した後
に、下流側に配置した圧着部材8を用いて固着するよう
にしても良い。または、図15に示すように成形ダイ1
2から押し出した樹脂枠用材料を直接板状体1に樹脂枠
3として固着するようにしても良い。このうち、図13
のように成形ダイ6とその下流側に配置した圧着部材8
との間に所定の間隔を置き、成形ダイ6から押し出され
た成形体7を成形ダイ6からある程度下流で固着するの
が好ましい。
【0040】すなわち、近年、樹脂枠用材料として熱可
塑性エラストマとくにオレフィン系の熱可塑性エラスト
マを用いることが検討されている。しかるに、熱可塑性
エラストマを板状体1のコーナ部1’に固着して樹脂枠
3を形成する際、成形ダイから押し出された高温の熱可
塑性エラストマの成形体は、曲げにより張力が作用して
切断させられる。これに対し、熱可塑性エラストマの成
形体を所定の温度以下に冷却すれば、張力が作用しても
成形体は切断しなくなる。このため、図13に示すよう
に、成形ダイ6と圧着部材8とを間隔を置き配置すれ
ば、その間に冷却手段を配置して成形体7を冷却するこ
とが可能となる。
【0041】ただし、成形体7を冷却すると板状体1に
対して固着しにくくなるため、加熱して粘度を回復させ
る必要がある。したがって、圧着部材8の上流側には加
熱装置が必要となる。一旦冷却すれば、その後加熱して
も成形体は板状体1のコーナ部1’への固着時に張力に
より切断することはなくなる。図13の場合、冷却しな
い場合でも成形体7を板状体1に固着して樹脂枠3を形
成する前に、成形体7を加熱するのが好ましい。
【0042】樹脂枠3におけるリップ3aのプレス時に
は、あらかじめ下型15と上型16との間の空間に、溶
融している樹脂枠用材料を供給して、リップ3aと一体
的にプレスするようにしても良い。実施の形態の第二例
では、引っ張られて拡張されたリップ3aをトリミング
する場合について説明したが、実施の形態の第一例で
も、リップ3aのプレスにより拡張された部分をトリミ
ングするようにしても良い。下型15のリップ押さえ部
18や上型16の凹溝23は、縁枠17のコーナ部17
aや縁枠21のコーナ部21aに向けて傾斜をつけてい
るが、傾斜は設けなくても良い。
【0043】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項1
〜5記載の樹脂枠付き板状体の製造方法によれば、コー
ナ部を有する板状体の周縁部に樹脂枠を固着する際に、
コーナ部に対しても見栄え良く良好な形状の樹脂枠を形
成することができる、という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】後述の図13または図15に示す装置により、
板状体に樹脂枠を固着した状態を示す樹脂枠付き板状体
のコーナ部の平面図である。
【図2】板状体に固着された樹脂枠のコーナ部を拡張さ
せるためのプレス装置における下型の斜視図である。
【図3】板状体に固着された樹脂枠のコーナ部を拡張さ
せるためのプレス装置における上型の斜視図である。
【図4】樹脂枠のコーナ部にプレス装置の下型をセット
した状態を示す平面図である。
【図5】樹脂枠のコーナ部にプレス装置の下型および上
型をセットした状態を示す側面図である。
【図6】図5のVI−VI方向矢視図である。
【図7】樹脂枠のコーナ部をプレスした後の状態を示す
樹脂枠付き板状体のコーナ部の平面図である。
【図8】後述の図13または図15に示す装置により、
板状体に樹脂枠を固着した状態を示す樹脂枠付き板状体
のコーナ部の平面図である。
【図9】樹脂枠のコーナ部におけるリップを上型および
下型によりクランプした状態を示す平面図である。
【図10】図9のX−X方向矢視図である。
【図11】図9、図10の状態から上型および下型を、
コーナ部に対して斜め45度で引っ張り、樹脂枠のコー
ナ部におけるリップを拡張した状態を示す平面図であ
る。
【図12】車両窓用の樹脂枠付き板状体の端面部の拡大
断面図の一例である。
【図13】樹脂枠付き板状体を製造する第一の方法を実
施するための装置の斜視図である。
【図14】図13のXIV−XIV方向矢視図である。
【図15】樹脂枠付き板状体を製造する第二の方法を実
施するための装置の平面図である。
【図16】図15のXVI−XVI方向拡大矢視図であ
る。
【図17】樹脂枠付き板状体のコーナ部の拡大平面図で
ある。
【図18】図17のXVIII−XVIII方向矢視図
である。
【図19】板状体に対してコーナ部の曲率半径が大きい
樹脂枠を固着した状態を示す樹脂枠付き板状体のコーナ
部の拡大平面図である。
【図20】図19のXX−XX方向矢視図である。
【図21】板状体のコーナ部の曲率半径が小さい場合に
樹脂枠のコーナ部を部分押し出しにより形成させた場合
の樹脂枠付き板状体のコーナ部の拡大平面図である。
【符号の説明】
1 板状体 1’ コーナ部 3 樹脂枠 3a リップ 3’ コーナ部 15 下型 16 上型 26 下型 26a クランプ部 27 上型 27a クランプ部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状体のコーナ部を介して隣り合う板状
    体の二辺の外周縁部に、円弧状のコーナ部を有しかつ外
    周側にリップを備えた樹脂枠を、該樹脂枠の板状体に対
    する反固着側から見て、板状体のコーナ部が樹脂枠のコ
    ーナ部外周縁から外方へ突出するよう、固着し、つい
    で、樹脂枠のリップをコーナ部において、リップ部の形
    状に対応した形状の凹部を有する下型および上型に収納
    してプレスし、リップの外周縁をコーナ部において板状
    体のコーナ部における外周縁よりも外側に拡張させる樹
    脂枠付き板状体の製造方法。
  2. 【請求項2】 板状体のコーナ部に固着された樹脂枠の
    コーナ部における断面積を、板状体の隣り合う二辺の外
    周縁部に固着された樹脂枠の断面積よりも大きく構成し
    た請求項1記載の樹脂枠付き板状体の製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂枠におけるリップのコーナ部を下型
    および上型によりプレスするに際し、下型および上型に
    より形成される凹部に溶融した枠体用樹脂材料を添加
    し、しかる後プレスする請求項1または2記載の樹脂枠
    付き板状体の製造方法。
  4. 【請求項4】 板状体のコーナ部を介して隣り合う板状
    体の二辺の外周縁部に、円弧状のコーナ部を有しかつ外
    周側にリップを備えた樹脂枠を、該樹脂枠の板状体に対
    する反固着側から見て、板状体のコーナ部が樹脂枠のコ
    ーナ部外周縁から外方へ突出するよう、固着し、つい
    で、樹脂枠のリップをコーナ部において下型および上型
    のクランプ部によりクランプし板状体外側へ向け引っ張
    ることにより、リップのクランプされている部分の外周
    縁を板状体のコーナ部における外周縁よりも外側に拡張
    させ、下型および上型を離脱させたのち、リップのコー
    ナ部における余剰部分をトリミングする樹脂枠付き板状
    体の製造方法。
  5. 【請求項5】 リップのクランプされている部分の外周
    縁を板状体のコーナ部における外周縁よりも外側に拡張
    させる工程と、下型および上型を離脱させる工程との間
    に、リップを冷却させる工程を備えた請求項4記載の樹
    脂枠付き板状体の製造方法。
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