JP3279642B2 - アルギナーゼバッチおよびオルニチンの酵素的製造方法 - Google Patents

アルギナーゼバッチおよびオルニチンの酵素的製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定化アルギナーゼバ
ッチ、水溶液中でアルギニンをオルニチンに酵素的に変
換する方法およびそのためのアルギナーゼキットに関す
る。
【0002】
【従来の技術】アルギナーゼ(L−アルギナーゼ、L−
アルギニンアミジノヒドロラーゼ;E.C.3.5.
3.1)は、L−アルギニンからのL−オルニチンの酵
素的製造を接触する、50年来公知の酵素である。生体
内で、これらの触媒反応は哺乳動物において肝臓内で尿
素回路の最終段階で生起し、その際L−アルギニン(2
−アミノ−5−グアニジノペンタン酸)から加水分解に
より尿素とL−オルニチン(2,5−ジアミノペンタン
酸)が形成する。酵素は、それに応じて哺乳動物の肝
臓、たとえば子牛の肝臓から製造することができるが、
該酵素は植物分野ならびに幾つかの微生物中にも出現す
る。
【0003】アルギナーゼは、約138000の分子量
を有し、4つの同じサブユニットからなる。代表的活性
化剤として、Mn2+、さらにCo2+およびNi2+も添加
することができる。
【0004】L−オルニチンは、哺乳動物の身体内に出
現するが、同化の際には生成せず、従ってタンパク質中
へ組込まれない、つまり自然の非タンパク質生成アミノ
酸である。
【0005】L−オルニチンは、乳児および子供におけ
る必須アミノ酸であるL−アルギニンをすべての機能に
おいて代替しうる。L−オルニチンの塩は、L−アルギ
ニンよりも僅かな、生体に対する尿素負荷を伴ない、部
分的に良好な溶解特性を保持するので、L−オルニチン
は著しい商業的将来性を有する。アルギニンないしはオ
ルニチンの欠乏は、たとえば断食期間または栄養不足後
の高いアミノ酸摂取により、過度に高いアンモニア血中
濃度によって死に到るまでの損害を生じうる。
【0006】アルギナーゼは、診断酵素として久しく慣
用されている。しかしこの酵素は、工業的規模でL−ア
ルギニンからL−オルニチンを製造するためには今日ま
で使用することができなかった。それというのもこの酵
素は反応条件下では極めて低い安定性を有するだけであ
り、それに応じ酵素バッチからは全く回収することがで
きないかまたは極めて僅かな程度しか回収できない。従
って、高い酵素コストと結合して、工業的規模でL−ア
ルギニンからのL−オルニチンの酵素的生産は引き合な
い。
【0007】このため、L−オルニチンおよびその塩の
合成法としては、酵素的方法のほかに、大工業的にはグ
ルコースから菌株ブレビバクテリウム、コリネバクテリ
ウムおよびアルトロバクテリウムを用いる発酵、ならび
にL−アルギニンの化学的加水分解が挙げられるにすぎ
ない。しかし化学的加水分解は多くの副生成物を生じ
る、たとえばL−シトルリン(2−アミノ−5−ウレイ
ド−ペンタン酸)への部分的加水分解またはL−アルギ
ニンまたはL−オルニチンのラセミ化を生じる。L−オ
ルニチンへの発酵は、高いトン数ではじめて経済的であ
る。
【0008】アルギナーゼはL−アルギニンのL−オル
ニチンへの加水分解に対し申分のない活性および選択性
を有するが、酵素の安定性は工業的使用には十分でな
い。良好な活性を得るためには、反応溶液に酵素のほか
に2価のマンガンイオンの添加が必要である。しかし、
文献に公開されたアルギナーゼの最適活性に一致する、
通常調節される9.5の反応のpH値では、2価のマン
ガンの4価のマンガンへの酸化のため、しばしば短時間
後に褐石(二酸化マンガン)が沈殿する。同時に、これ
とアルギナーゼの失活が結合している(M.Munak
ata等.,“Bioinorganic Chemi
stry”1976年,第6巻,第133頁〜第142
頁;V.Rossi等.,“Int.J.Peptid
e Protein Res.”,1983年,第22
巻,第239頁〜第250頁)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、広い
pH範囲内でも、過度に失活することなしに使用でき
る、安定化された形のアルギナーゼバッチを提供するこ
とである。さらに、アルギナーゼは反応後、場合により
再利用のため分離可能であるべきである。相応するアル
ギナーゼキットおよび溶液でL−アルギニンをL−オル
ニチンに酵素的に変換することも本発明の課題であり、
この方法でもアルギナーゼは場合により同様に再使用可
能であるべきである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題は、安定化アル
ギナーゼバッチに関し、請求項1の特徴部に記載された
特徴によって解決される。
【0011】通常のアルギナーゼバッチは、水に溶解し
て、酵素アルギナーゼ、酵素によって変換さるべき基質
および場合によりMn2+を含有する。
【0012】本発明によるアルギナーゼバッチ、アルギ
ナーゼキットおよび方法は、アルギナーゼに対し少なく
とも10倍モル濃度で存在すべき還元剤の添加によって
すぐれている。
【0013】濃度およびコスト上の理由から、酵素に対
して106倍モル量の還元剤を過剰量の上限と評価する
ことができる。有利には還元剤の添加は、アルギナーゼ
に対して102〜104倍モル過剰であり、この場合還元
剤は有利に10-7〜10-1モル/l、とくに10-5〜1
-3モル/lの濃度で存在する。メルカプトエタノー
ル、ジチオトレイトール、殊に有利にはアスコルビン
酸、(L−アスコルビン酸、ビタミンC)が有利な還元
剤であることが判明した。
【0014】アルギナーゼ反応は、有利にはアルギナー
ゼの10-8〜10-5モル濃度(モル/l)で起き、この
場合Mn2+イオンがアルギナーゼに対して10〜106
倍モル過剰に存在するのが、良好なアルギナーゼ活性に
とり有利である。溶剤はとくに純水性である。有利に
は、酵素、たとえば子牛の肝臓からのアルギナーゼは1
000〜10000単位/lで使用され;Mn2+は有利
には10-4〜10-2モル/l、望ましくは硫酸マンガン
として添加される。さらにこの場合、Mn2+イオンに対
し還元剤の化学量論的過剰の場合、殊に還元剤対Mn2+
イオンのモル比0.01〜0.9の場合、アルギナーゼ
のとくに良好な安定性が達成されることが確かめられ
た。この場合、還元剤対Mn2+イオンのモル比が0.1
〜0.5である場合に安定性は最大である。これらの比
は、とくにアルギナーゼ反応をpH8.5〜10.5で
開始するときに指示される。8.5〜10.5のpH
は、アルギニン溶液に酸(たとえばH2SO4,HCl)
を添加することによって調節することができる。この場
合、酸、アルギニンおよび/またはオルニチンは緩衝系
を形成する。
【0015】アルギナーゼバッチに、基質として有利に
はアルギニン0.1〜2.0モル/lを添加することが
でき、この場合沈殿物としてアルギニンを有する飽和溶
液が存在しうる。緩衝剤不含のバッチでは形成したオル
ニチンも沈殿しうる。良好なアルギナーゼ活性および高
いアルギナーゼ回収率には、殊に0.5〜1.5モル/
l、最良には1.0モル/lのアルギニン濃度が有利で
あることが立証された。この場合、アルギニン溶液は緩
衝する必要はない、つまり溶液の初期pH値は10.5
〜11.5、とくに11〜11.5であってもよい。こ
の場合、この値は第一にアルギニンの固有のpH値によ
って定まる。次いで、反応の経過中にこのpH値は、ア
ルギニンのオルニチンへの変換によって約9.5に低下
する。殊にこの初期pHでは、還元剤の濃度は少なくと
も10-5モル/lであるべきである。
【0016】この場合、文献に記載された9.5の至適
pHとは異なり、酵素は11.5までのpH値で少なく
とも2日間活性であり、むしろ最大の活性を示すことが
判明した。
【0017】アルギニンからオルニチンを酵素的に製造
する本発明方法は、アルギニンを(場合により沈積物と
共に)水溶液でアルギナーゼと、場合によりMn2+およ
び場合により緩衝系の存在で反応させ、その際溶液中に
還元剤はアルギナーゼに対して少なくとも10倍モル量
で存在する。方法の望ましい手段に対しては、原則上特
別な実施形のアルギナーゼバッチが相応に妥当である。
【0018】反応は静止、つまり撹拌または振とうしな
い溶液中で行なうべきである。それというのも運動溶液
中に出現するせん断力が酵素を失活しうるからである。
反応時間は通常24〜72時間であり、この場合L−ア
ルギニンの変換率は完全である。殊に緩衝されてないバ
ッチでは、反応はpH値の減少により追跡することがで
き、pHは終り頃に約9.5(生じるL−オルニチンの
固有のpH)に低下する。
【0019】本発明による還元剤の添加は、還元剤なし
のアルギナーゼバッチ(pHは9.5の近くである)よ
りも著しく広いpH範囲内のアルギナーゼバッチを可能
にする。これは、より高いアルギニン初期濃度を用い、
補助的緩衝系なしで作業することができるという利点を
有し、この場合それにも拘らずアルギニンの高い回収率
は数回のバッチを1つの酵素量で許容する。この場合、
緩衝剤不含または低濃度系中での作業は、方法における
塩輸送が減少するという利点を有する。従来のアルギナ
ーゼバッチに比して、還元剤の添加によりアルギナーゼ
の失活が、還元剤の添加なしの値の10分の1以下に低
下する、つまりアルギナーゼは本発明による還元剤添加
によって少なくとも10の数倍だけ安定化される。
【0020】安定化は、酵素消費数として、つまり各バ
ッチから酵素を循環する場合、産出されたオルニチン1
kgあたりのアルギナーゼ単位の消費数として表わすこ
とができる。この消費数は、 −還元剤なし、ポンプ運動使用のアルギナーゼバッチの場合 5890 −還元剤なし、ポンプ運動なしのアルギナーゼバッチの場合 5000 −還元剤使用、ポンプ運動なし 〃 270である 。
【0021】条件は例1と同様 この安定化は、実際完全に進行しうる、反応後のアルギ
ナーゼの経済的回収を可能にする。文献によればL−オ
ルニチンはアルギナーゼを阻害するが、この影響は本発
明による反応の場合決定的ではない。回収のためには、
アルギナーゼバッチから酵素を、とくに毛管限外濾過流
過カートリッジ(たとえばRomicon,分離限界1
0000ダルトン)を用いる限外濾過により、低分子成
分と少なくとも十分に分離する。カートリッジの場合、
沈殿した二酸化マンガンを有するバッチは毛管を流過
し、その際低分子の溶解した成分を有する溶液の大部分
は毛管の細孔を透過し、酵素は沈殿した褐石と一緒に、
バッチ(溶液)の小部分中で、毛管の流出口から濃厚な
形で流出する。引き続き褐石と酵素は、とくに濾過によ
り分離することができる。分離した酵素は、直ちに改め
てL−アルギニンと同様に反応させるかまたはあとでの
適用のために保存することができる。
【0022】この異常に高い安定化はなかんずく、還元
剤が部分的にM2+のM4+への酸化を阻止することにより
実現するものと推測されるが、その際酸化は完全に阻止
される必要はない。それというのも少量のMn4+は酵素
の良好な活性に対し恐らくは再び有利であるからであ
る。即ち、比較的低い、つまり8.5〜10.5のpH
では、Mn2+の酸化が完全には阻止されないようにする
ためには、還元剤はMn2+/Mn4+に対して過剰に存在
すべきである。他方において、より高いpH、この場合
には約11.5までのpHでは酵素反応の際に通常使用
しうる還元剤は、Mn2+の酸化を完全に阻止できるほど
強力ではなく、それに応じてMn2+に対し過剰の還元剤
を使用することもできる。従って、pHおよび還元剤
は、二酸化マンガンの緩慢な沈殿が保証されているよう
に互いに同調されているべきである。それというのもこ
れが恐らく、酵素を遊離体および生成物と再び分離する
ことのできる限外濾過膜上に保護層の形成を生じるから
である。この場合、限外濾過膜は酵素メンブレン反応器
中または別個のユニットとして配置して、使用すること
ができる。従って、還元は有利には、MnO2の存在で
実施され、MnO2は反応の間にも形成しうる。
【0023】アルギナーゼバッチに必要ないしは有利な
成分は個々におよび混合物または部分的混合物で安定で
あるので、有利にはキットとして販売し、貯蔵すること
ができる。即ち、1つのキットはアルギナーゼおよび還
元剤を互いに同調した量で含有する。有利には、キット
はMn2+をたとえば硫酸マンガンまたは塩化マンガンと
しておよび/または場合によりなおアルギニンのような
基質ならびに場合によりL−オルニチンも含有する。L
−オルニチンは実際に酵素の競合的阻害剤であるが、ア
ルギナーゼを(溶液および凍結乾燥形で)貯蔵する場合
に安定剤として使用される。この場合、バッチを調製す
るためには、相応する量の、とくに滅菌水に溶解するだ
けでよい。さらにキットに、殊に一回使用製品である場
合、必要な器具の一部、たとえば毛管限外濾過カートリ
ッジを添付することができる。
【0024】次に、本発明を実施例および図面につきさ
らに説明する。
【0025】第1図におけるバッチ式限外濾過膜反応器
は、反応容器2および限外濾過カートリッジ3を含有
し、これらは弁4を介して互いに結合されている。反応
容器2は反応バッチ14を含有し、密閉可能でありかつ
圧力導管5に接続されている。反応が終了した後、圧力
導管5を介して弁4を開いた状態で、反応バッチ14を
大きい渦動なしにN2によりカートリッジ3を通して圧
送することができる。カートリッジ3は多数の多孔性毛
管6を含有し、その一端7は弁4を介して反応容器2と
結合し、その他端8は戻り導管9に接続されていて、該
導管により毛管を通過した酵素は再び反応容器2に戻す
ことができる。戻り導管9中には、カートリッジ3を通
過した褐石を分離するため濾過器10が配置されてい
る。毛管の外側は流出口11を介して13により生成物
用ストレージタンク12と結合していて、該タンク中に
反応バッチ14の低分子成分(オルニチン、場合により
未反応のアルギニン、緩衝塩、還元剤の残分およびMn
2+)が留まる。
【0026】戻された酵素を用い、改めてアルギナーゼ
バッチを使用することができる。
【0027】図2の系統図は、図1と同様にバッチ式限
外濾過反応器1を含有するが、カートリッジ3の流出口
11は陽イオン交換カラム15と結合していて、該カラ
ムにカートリッジ3の濾液のオルニチンが保持され、そ
の際尿素および陰イオンはカラムを通過する。オルニチ
ンで負荷されたカラム15は洗浄され、アンモニア水で
溶離される。溶離されたオルニチンは容器16中で溶液
が飽和するまで濃縮され、酸(たとえばHCl,H2
4,L−アスパラギン酸、α−ケトグルタル酸、酢
酸)で中和され、弱酸性にまで調節され、沈殿槽21中
で約3倍量のEtOHが加えられる。この場合、撹拌
(17)下に、相応するオルニチン塩が沈殿し、濾過器
18により分離され、乾燥器19中で所望の乾燥度にも
たらされる。反応容器2における密閉可能な孔20によ
り、相応する成分(消費された酵素、H2O、還元剤
等)を有する新しいバッチが補充される。
【0028】
【実施例】
例 1 硫酸で9.5のpH値に調節されているL−アルギニン
の0.75モル溶液1lに、硫酸マンガン・H2
2.5×10-4モル、アスコルビン酸1/2当量、従っ
て1.25×10-4モル、ならびに子牛肝臓アルギナー
ゼ(Boehringer Mannheim,ドイツ
連邦共和国)10000単位を加える。24時間後、L
−アルギニンの変換率は98%であり、さらに24時間
後は100%であった。
【0029】中空糸モジュール(Amicon社、MW
CO 10000,0.03m2)による限外濾過後、
濾液を酸性イオン交換体に装入し、5%のアンモニア約
1lで溶離し、500mlに濃縮し、濃硫酸約26〜2
8mlでpH値6.9に調節し、エタノール1.5 l
でオルニチン硫酸塩を沈殿させた。純粋なオルニチン硫
酸塩114.3gが得られた(理論量の84.6%)。
【0030】例 2 例1と同様に実施したが、0.5モル/lのL−アルギ
ニン濃度および酵素6600単位を使用した。L−オル
ニチン硫酸塩82.2g(理論量の91.3%)が得ら
れた。
【0031】例 3 例1と同様に実施したが、1モル/lのL−アルギニン
濃度および子牛肝臓アルギナーゼ9400単位を使用し
た。L−オルニチン硫酸塩の収量は141.4g(理論
量の78.5%)であった。
【0032】例 4 0.75モルのL−アルギニン溶液30mlに、硫酸マ
ンガン・H2O2.5×10-4モル、異なる量のアスコ
ルビン酸を加え、アルギニンの固有pH値(約pH1
1.5)で1回、塩酸で安定化して9.5の初期pH値
で1回、子牛肝臓アルギナーゼ370単位を加えた。室
温で23時間後、アルギニンの変換率を測定した。引き
続き、限外濾過器により酵素を分離し、すぐ次のバッチ
中で改めて使用した。
【0033】初期pH値9.5 ブランクの膜 ブランクの膜 バッチNo. 変換率 アスコルビン酸 変換率 アスコルビン酸 (%) (モル/l) (%) (モル/l) 1 52 2.5×10-4 67 1.25×10-4 2 37 56 〃 3 13 41 〃 4 7 37 〃 5 4 30 0 * 6 0 29 0 * 7 − 29 0 * 8 − 28 0 * *=褐石の沈殿初期pH値9.5 褐石負荷された膜 バッチNo. 変換率 アスコルビン酸 (%) (モル/l) 1 59 2.5×10-4 2 31 3 19 4 16 5 12 6 10 7 8 8 7 初期pH値11.5 褐石負荷された膜 ブランクの膜 バッチNo. 変換率 アスコルビン酸 変換率 アスコルビン酸 (%) (モル/l) (%) (モル/l) 1 79 2.5×10-4 79 2.5×10-4 2 73 73 3 69 72 4 70 65 5 67 61 6 66 61 7 66 62 8 66 61 初期pH値9.5では、酵素は始めに褐石負荷された膜
の場合でもブランクの膜の場合でも失活する。それとい
うのもこのpH値では十分なアスコルビン酸が膜を褐石
無負荷状態に保つことができるからである。しかし、ア
スコルビン酸を全然または不足量しか添加しないときに
は、褐石層が形成し、酵素はもはや強く失活しない。し
かしpH11.5では、ブランクの膜上に急速に褐石層
が形成し、それぞれの場合酵素は僅かに失活する。
【0034】例 5 内容積12 lの酵素メンブレン循環反応器中に、0.
75モルのL−アルギニン溶液を装入し、硫酸マンガン
・H2O 0.51g(2.5×10-4モル)、アスコ
ルビン酸0.53gないしは0.265g(2.5ない
しは1.25×10-4モル)、ならびに子牛肝臓アルギ
ナーゼ60000単位(5000単位/l)を添加し、
pH値を硫酸で9.5に調節する。運動しない循環媒体
中で23時間の反応時間後に変換率を測定し、酵素を窒
素圧力輸送で、ロミコン社(Fa.Romicon)の
2.4m2の限外濾過中空糸モジュールに通して分離
し、次のバッチ中で改めて反応に供給した。
【0035】初期pH値9.5 ブランクの膜 ブランクの膜 バッチNo. 変換率 アスコルビン酸 変換率 アスコルビン酸 (%) (モル/l) (%) (モル/l) 1 70 2.5×10-4 88 1.25×10-4 2 50 〃 86 〃 3 35 〃 90 〃 4 20 〃 84 〃 5 4 〃 84 〃 6 1.5 〃 84 〃 7 0 〃 83 〃 8 − 84 〃 硫酸マンガンの等モル添加の場合酵素は急速に失活し、
1/2当量添加の場合既に23時間後に軽微な褐石の沈
殿が認められ、アルギナーゼは僅かだけ失活した。
【0036】例6 L−オルニチン酢酸塩の製造 0.75モルのL−アルギニン溶液1 lに、硫酸マン
ガン水和物42.3mg(1.25×10-4モル)なら
びにベーリンガー・マンハイム社の子牛の肝臓アルギナ
ーゼ15000単位を添加した。48時間後の変換率
は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)によれば
100%であった。酢酸でpH6.8に調節し、水の3
/4を留去し、室温でエタノール1 lでオルニチン酢
酸塩を沈殿させた。15分後撹拌した後、沈殿物を濾取
し、エタノールで後洗浄し、真空(40ミリバール)中
で乾燥した。純粋のオルニチン酢酸塩の収量は137.
0g(理論量の95%)であった。旋光度(c=5水
中):+10.0゜(理論値:+9.0〜+11.0
゜)。
【0037】例 7 1 lのバッチ用アルギナーゼキット アルギナーゼ 10000単位 L−オルニチン・HCl 170mg(1ミリモル) 硫酸マンガン・H2O 42.3mg(0.25ミリモル) L−アスコルビン酸 43.7mg(0.125ミリモル) L−アルギニン 174.2g(1モル) 酵素(凍結乾燥形)およびL−オルニチンは混合物で容
器中に存在し、これに殊に硫酸マンガンおよびアスコル
ビン酸が混加されていてもよい。アルギニンは通常別個
に添加されるが、その他の成分と混合して存在していて
もよい。
【0038】バッチに対しては、全部を水1 lに加
え、約2日放置する。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルギナーゼバッチ製造装置の系統図。
【図2】アルギニンからオルニチンの酵素的製造装置の
系統図。
【符号の説明】
1 バッチ式限外濾過反応器 2 反応容器 3 限外濾過カートリッジ 4 弁 5 圧力導管 6 毛管 7 一端 8 他端 9 戻り導管 10 濾過器 11 流出口 12 生成物留め容器 13 導管 14 反応バッチ 15 陽イオン交換体カラム 16 容器 17 撹拌機 18 濾過器 19 乾燥器 20 孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キリアコス マクリアレアス ドイツ連邦共和国 フライゲリヒト 1 アム ライン 2 (56)参考文献 特開 昭48−26976(JP,A) 特開 昭56−53465(JP,A) 国際公開91/13336(WO,A1) Eur.J.Biochem.,127 (2)(1982),p.237−243 Biotechnology Tec hniques,4(2)(1990), p.133−136 Biochem.Biophys.A cta.,527(1)(1978),p.1 −7 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 9/96 BIOSIS(DIALOG) EPAT(QUESTEL) WPI(DIALOG)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルギナーゼ、水および基質を含有する
    アルギナーゼバッチにおいて、還元剤としてアスコルビ
    ン酸が、アルギナーゼに対して少なくとも10倍モル濃
    度に水に溶解して存在することを特徴とするアルギナー
    ゼバッチ。
  2. 【請求項2】 還元剤が、アルギナーゼに対し10〜1
    倍モル濃度で存在することを特徴とする請求項1記
    載のアルギナーゼバッチ。
  3. 【請求項3】 アルギナーゼが10-8〜10-5モル/
    lの濃度で存在することを特徴とする請求項1または2
    記載のアルギナーゼバッチ。
  4. 【請求項4】 基質がアルギニンであって、0.1〜
    2.0モル/lの量で存在し、その際場合によりアルギ
    ニンの一部は溶解していないことを特徴とする請求項1
    からまでのいずれか1項記載のアルギナーゼバッチ。
  5. 【請求項5】 Mn2+がアルギナーゼに対し10〜1
    倍モル過剰量で存在することを特徴とする請求項1
    からまでのいずれか1項記載のアルギナーゼバッチ。
  6. 【請求項6】 還元剤がM 2+に対し化学量論的過剰
    量で存在することを特徴とする請求項記載のアルギナ
    ーゼバッチ。
  7. 【請求項7】 水溶液中に、アルギナーゼ、基質および
    アルギナーゼに対し少なくとも10倍モル濃度のアスコ
    ルビン酸、ならびに場合によりM 2+および場合によ
    り補助的緩衝系を含有する、アルギナーゼバッチ。
  8. 【請求項8】 還元剤としてのアスコルビン酸およびア
    ルギナーゼならびに場合により塩の形のMn2+および
    場合によりアルギニンを含有する、請求項1からまで
    のいずれか1項記載のアルギナーゼバッチを製造するた
    めのアルギナーゼキット。
  9. 【請求項9】 アルギナーゼおよび場合によりMn2+
    を用い、水溶液中でアルギニンからオルニチンを酵素的
    に製造する方法において、溶液に還元剤としてアスコル
    ビン酸を、アルギナーゼに対し少なくとも10倍モル量
    で溶解することを特徴とするオルニチンの酵素的製造方
    法。
  10. 【請求項10】 還元剤を10-7〜10-1モル/lの
    濃度に添加することを特徴とする請求項記載の方法。
  11. 【請求項11】 pHをアルギナーゼ反応の開始時に1
    0.5〜11.5に調節し、還元剤を少なくとも10
    -5モル/lの濃度に添加することを特徴とする請求項
    10記載の方法。
  12. 【請求項12】 還元剤対Mn 2+ のモル比が0.01
    〜0.9である、請求項または10記載の方法。
  13. 【請求項13】 反応後限外濾過により反応バッチを少
    なくとも十分に、低分子の溶解している成分を含有する
    濾液と、反応バッチの溶解していない成分を有するアル
    ギナーゼとに分離することを特徴とする請求項から
    までのいずれか1項記載の方法。
  14. 【請求項14】 アルギナーゼを限外濾過により存在す
    る不溶のMnOと分離することを特徴とする請求項
    記載の方法。
  15. 【請求項15】 濾液を酸性イオン交換体に装入し、引
    き続き該交換体をアンモニアで溶離し、溶離液を中和
    し、酸で約6.9のpHに調節し、濃縮し、L−オルニ
    チンをエタノールで塩として沈殿させることを特徴とす
    る請求項13または14記載の方法。
  16. 【請求項16】 アルギニンからオルニチンを酵素的に
    製造するため、水溶液中でアルギニンを、場合によりM
    2+および場合により緩衝系の存在でアルギナーゼを
    用いてオルニチンに変換する方法において、溶液中にア
    スコルビン酸がアルギナーゼに対し少なくとも10倍モ
    ル量で存在することを特徴とするオルニチンの酵素的製
    造方法。
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