JP2501543B2 - ヘモグロビン−ポリオキシアルキレン結合体凍結乾燥製剤 - Google Patents

ヘモグロビン−ポリオキシアルキレン結合体凍結乾燥製剤

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JP2501543B2 JP6057162A JP5716294A JP2501543B2 JP 2501543 B2 JP2501543 B2 JP 2501543B2 JP 6057162 A JP6057162 A JP 6057162A JP 5716294 A JP5716294 A JP 5716294A JP 2501543 B2 JP2501543 B2 JP 2501543B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、代用血液中に必要な酸
素運搬物質として使用する新規なヘモグロビン−ポリオ
キシアルキレン結合体の凍結乾燥製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】代用血液に使用する酸素運搬物質として
ヘモグロビン−ポリオキシアルキレン結合体が血流内寿
命を大幅に延ばすことができる点で優れていることは既
に明らかにされている(特開昭56−12308号、5
7−206622号明細書参照。)。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】ヘモグロビンが生体
成分であるところから、ポリオキシアルキレンを結合さ
せることによりヘモグロビンが変性したり酸素親和性を
減少させたりする問題があった。さらに、得られたヘモ
グロビン−ポリオキシアルキレン結合体の保存性特にポ
リオキシアルキレン−ヘモグロビン間の結合の安定性に
も問題があった。さらに、代用血液として使用する修飾
ヘモグロビンの凍結乾燥製剤の調製に際しては、いわゆ
る安定化剤を添加することによりメトヘモグロビンの生
成や不溶物の生成を防止することが知られており、この
安定化剤として、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素
ナトリウム、硫酸第一鉄等の抗酸化剤、EDTA等のア
ミンおよびその塩が提案されている。しかし、無機抗酸
化剤は人体に有害であり不溶物の生成量が多く、また、
EDTAは長期保存時の安定性が悪く、何れもメトヘモ
グロビンの発生を効率よく防止することが困難である等
の問題があった。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、長期安定
性にすぐれた修飾ヘモグロビンの凍結乾燥製剤を鋭意検
討した結果、末端にエーテル結合を介してカルボキシル
基を有するポリオキシアルキレンを用いてこれにヘモグ
ロビンをアミド結合させて得られた結合体にマルトース
を共存させて凍結乾燥することにより、上記問題点を解
決することを見いだし本発明を完成させるに至った。す
なわち本発明は、ポリオキシアルキレン末端とヘモグロ
ビンのアミノ基との結合部分が下記の構造式よりなるヘ
モグロビン−ポリオキシアルキレン結合体
【0005】
【化2】 −CH−O−(CH−CONH−Hb
【0006】(式中、Hbはヘモグロビンを表わし、n
=1〜7である。)とマルトースを含有する凍結乾燥製
剤、に関するものである。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。本発明で用
いられるポリオキシアルキレンは、例えばポリオキシエ
チレン(エチレンオキサイドの重合体でポリエチレング
リコールともいう。)、ポリオキシプロピレンあるいは
エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合
体等水溶性の高い重合物であり、その分子量は300〜
20,000、製造される結合体の粘度等の観点から好
ましくは750〜10,000、特に好ましくは100
0〜6000、の範囲内にあるものである。ポリオキシ
アルキレンの末端とカルボキシル基部分との間の結合に
はエステル結合、アミド結合、エーテル結合等が考えら
れる。これらの結合のうちで特にエーテル結合が有効で
あることを見出してなされたのが本発明である。従っ
て、本発明のヘモグロビン−ポリオキシアルキレン結合
体の合成に使用されるポリオキシアルキレンはヘモグロ
ビンを結合させる末端が−O−(CH2 n −COOH
に変換されているものである。nは1〜10程度であ
り、1〜7程度、特に1〜3程度のものが選択されるこ
とが多い。
【0008】ポリオキシアルキレンの末端をこのような
形に変換する方法としては、白金、パラジウムの炭素担
持触媒を用いて末端炭素を酸化する方法、活性化二酸化
マンガンで末端のオキシメチル基を酸化してアルデヒド
に変え、過酸化水素でさらに酸化してカルボン酸にする
方法、塩基の存在下でポリオキシアルキレンにハロゲン
化脂肪酸を反応させる方法、ジアゾ基を有する脂肪酸と
ポリオキシアルキレンを反応させる方法などを利用すれ
ばよい。このようにカルボキシル基を付与されたポリオ
キシアルキレンとヘモグロビンの反応に際して、例えば
N−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒドロキシフタル
酸イミド、p−ニトロフェノール、ペンタクロロフェノ
ール等通常のペプチド合成におけるカルボン酸活性化剤
により活性エステルとし、これとヘモグロビンと反応さ
せてアミド交換することもできるし、塩化チオニル等ハ
ロゲン化剤を作用させてポリオキシアルキレンの酸ハロ
ゲン化物とし、これとヘモグロビンとを反応させること
もできる。
【0009】本発明に使用するヘモグロビンは、ヒト、
ウシ、ブタ、ヒツジ、ウマ、イヌ、サル、ウサギ、ニワ
トリ等ヘモグロビンを有する動物由来のものであればよ
い。本明細書でいうヘモグロビンとは、いわゆる異常ヘ
モグロビン(K.Imai,Alloaterle E
ffects in Haemoglobin,Cam
bridge University Press,1
980参照)あるいはピリドキサール−リン酸例えば、
ピリドキサール−5′−リン酸、2−ノル−2−ホルミ
ルピリドキサール−5′−リン酸、ピリドキサール−硫
酸、例えばピリドキサール−5′−硫酸、グリセリンリ
ン酸類、例えばグリセリン−2,3−ジリン酸、糖リン
酸、例えばグルコース−6−リン酸、アデノシン−5′
−リン酸等のヘモグロビン誘導体であってもよい。
【0010】ヘモグロビンの反応時の濃度は、0.5〜
20%(重量)程度、好ましくは0.5〜10%(重
量)程度である。しかしながら、アミノ酸等が共存せず
ヘモグロビン濃度が4%を越えた場合には、架橋反応が
進んで高分子化しゲル化しやすくなるので反応の管理に
注意を要する。一方、ヘモグロビンが低濃度になると反
応容器が大型化するとともに反応後に濃縮が必要になる
ので好ましくない。ポリオキシアルキレンの使用量は、
ヘモグロビン1モルに対して1〜50モル程度、好まし
くは2〜10モル程度である。
【0011】ポリオキシアルキレンとヘモグロビンとの
結合反応においてアミノ酸又はアミンを共存させること
により、生成するヘモグロビン−ポリオキシアルキレン
結合体の分子量をコントロールすることができる。これ
はポリオキシアルキレンの活性化されたカルボキシル基
の一部にアミノ酸又はアミンを結合させてヘモグロビン
への結合を阻止することによる。この方法により、ヘモ
グロビンを希薄溶液としなくとも好ましい結合体を得る
ことができる。反応時に存在せしめるアミノ酸は、例え
ば蛋白質の構成アミノ酸を使用すればよく、リジン、ア
ルギニン、ヒスチジン等の塩基性アミノ酸、グリシン、
フェニルアラニン等の中性アミノ酸、グルタミン酸、ア
スパラギン酸等の酸性アミノ酸が例示される。一方、ア
ミンはアンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミンのいず
れでもよいが、本物質が血流内に投与される関係から安
全性の高いものが好ましい。アミノ酸及びアミンは1種
であってもよく、2種以上であってもよい。アミノ酸又
はアミンのアミノ基が第3級である場合には活性エステ
ルの分解を触媒することによりヘモグロビンと結合して
いないポリオキシアルキレンの末端は−O−(CH2
n −COOHの形をとる。一方、第1級又は第2級の場
合には末端が−O−(CH2 n −CONHRとなり、
Rの種類によってヘモグロビン表面の電荷や疎水性を変
えることができる。これによって本発明の結合体を代用
血液に用いた場合に生体内の血液との混合によって接す
る赤血球、白血球、血漿タンパク等との相互作用を変え
て免疫的認識等を好ましい方向に変えることができる。
アミノ酸の使用量はヘモグロビン1モルに対し1〜10
0モル程度、好ましくは5〜20モル程度である。
【0012】ヘモグロビンとポリオキシアルキレンとを
結合させる反応時に、酸素不存在か酸素低濃度とするの
が好ましい、酸素分圧として0〜30mmHg程度を選
択すればよい。上記酸素濃度以外の反応条件は、ヘモグ
ロビンの変性を伴わない条件であればいずれであっても
よい。酸素の濃度を低下させるには、窒素、アルゴン、
ヘリウム等の不活性ガスで反応容器中の空気を置換する
方法、容器中の酸素を還元剤(NaBH4 ,Na2 2
3 等)によって還元し除去する方法、ポンプ等で脱ガ
スしアルゴン等の不活性ガスで置換する方法等、公知の
方法を採用することができる。
【0013】このようにして得られたヘモグロビン−ポ
リアルキレン結合体を凍結乾燥して製剤化する。本発明
のヘモグロビン−ポリオキシアルキレン結合体の凍結乾
燥製剤を調製するには、該結合体水溶液にマルトースの
水溶液を添加して、常法により凍結乾燥することにより
達成できる。結合体に対するマルトースの混合割合は、
結合体1に対し重量比で0.1〜2.0とするのが適当
である。例えば、2〜20w/v%の結合体水溶液にマ
ルトースを結合体に対して0.1〜2.0倍量、保存安
定性のうえから好ましくは0.5〜1.2倍量となるよ
うにマルトース水溶液を加えて混合した後、−35℃〜
−50℃、20〜60分で凍結し、減圧下棚温10〜5
0℃で5〜70時間乾燥することにより凍結乾燥製剤を
得ることができる。さらに、保存安定性のうえから、と
くにヒスチジン、グルタミン、トリプトファンなどのア
ミノ酸を添加するのが有効である。これらのアミノ酸は
マルトースに比べて少量でよく、結合体1に対し重量比
で0.1〜1とするのが適当である。結合体水溶液とマ
ルトース溶液の混合及び凍結乾燥は、従来公知の安定化
剤を微量添加するようにしてもよく、晶質浸透圧調整の
ための塩類(NaCl,KCl,CaCl2 ,AcON
a等)を添加することにより凍結乾燥品の安定性はさら
に高まる。
【0014】
【作用】本発明のヘモグロビン−ポリオキシアルキレン
結合体は、エーテル結合を介してカルボン酸が結合した
形のポリオキシアルキレンを用いることによって、ヘモ
グロビンの酸素親和力を低下させないばかりでなく、安
定性の高い結合体になっている。
【0015】例えばポリオキシエチレン4000の末端
が−OCO(CH2 2 COOH,−NHCO(C
2 2 COOH,−O−CH2 COOHの3種のポリ
オキシエチレンを調製し、これらのポリオキシエチレン
と結合させた3種のポリオキシエチレン−ヘモグロビン
結合体の加水分解反応に対する抵抗性を比較したところ
次のような結果が得られた。すなわち、上記エステル型
(I)、アミド型(II)、エーテル型(III)の各々5%
水溶液(pH7.0 0.1規定リン酸緩衝液)を35
℃で1週間インキュベートし、分解によって生じたポリ
オキシエチレンを定量したところ、III >II>Iの順と
なった。そこで、最も安定性が秀れているのがエーテル
型である事が明らかとなった。
【0016】また、この結合体の凍結乾燥製剤を製造す
る際にマルトースを加えておくことにより、これらはヘ
モグロビン−ポリオキシアルキレン結合体の安定化剤と
して作用する。
【0017】
【実施例】以下実施例で本発明の詳細を説明する。な
お、これらの実施例において、生成物の分子量はプレパ
ックドゲル(Prepacked)型カラムSW300
0G(東洋ソーダ(株)、日本)を用い高速液体クロマ
トグラフィーより測定した。なお用いた展開溶媒は0.
1Mリン酸緩衝液(pH=6.8)を使用し、分子量は
ファルマシア社製(Pharmacia Fine C
hem.,Sweden)の分子量決定のための標準タ
ンパク質キットを用いて検量線を求め、溶出量より推定
した。
【0018】またヘモグロビン1分子当りの結合ポリア
ルキレン分子数は、限外濾過により完全に塩類と未反応
ポリオキシアルキレンを除去して、凍結乾燥(脱水)し
た後、重量測定し、その後吸光度より算出して当該サン
プル中のヘモグロビン量を差引く事によって求めた。
【0019】またえられた安定化ヘモグロビンの酸素解
離曲線の測定はpH7.4の0.1Mリン酸緩衝液を用
い、今井らの方法(K.Imai.H.Morimot
o,M.Kotani,H.Waka,M.Kurod
a,Biochim.Biophys.Acta.,
00,189〜196(1970))によっておこなっ
た。
【0020】実施例1 分子量1000ダルトンのポリオキシエチレン(Ald
rich Chemical Co.,USA)30g
(30mモル)と3−クロロプロピオン酸エチル16.
4g(120mモル)を乾燥したジメチルホルムアミド
700mlに溶解し、これに20gの酸化銀を加え70
℃で24時間反応したのち沈殿物を濾過により除去し
た。えられた濾液は3lの冷却したエチルエーテル中に
そそぎ、ポリオキシエチレン誘導体を沈澱させた。沈殿
物はエチルエーテルで洗浄後乾燥し、水300mlに再
び溶かし、1規定水酸化ナトリウム水溶液をpH11以
上になるまで加え、60℃で一夜撹拌してエステルの加
水分解をおこなった。1規定塩酸で反応液を中和してp
H5とし、濃縮、乾固した。えられた生成物は塩化メチ
レン−エーテルの1:1混合溶液200mlに溶かし不
溶物を濾別したのち濃縮し、白色粉末を沈殿によってえ
た。えられた固型物を水100mlに溶解したのち強塩
基性イオン交換樹脂Bio−Rad AGIX2(Bi
o−Rad Laboratories,USA)にか
け、吸着物を0.05規定塩酸で溶離した。生成物は1
8gの白色結晶であった。この生成物(ポリオキシエチ
レンのジカルボン酸誘導体)10gとN−ヒドロキシコ
ハク酸イミド6.5g(56.5ミリモル)をジメチル
ホルムアミド200mlに溶かし、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミドで脱水縮合してポリオキシエチレン100
0の活性エステル9.8gをえた。一方ウシの新鮮赤血
球100mlを0.9%食塩水に浮遊させ遠心分離機を
用いて4℃で4回洗浄した。ウシ洗浄赤血球60mlを
同容の注射薬用蒸留水を用いて溶血し孔径0.22μの
フィルター(Millipore Co.,USA)を
用いて膜成分を除いた。さらに残存する膜成分は遠心分
離機で6000回転1時間遠心分離して除いた。えられ
たウシヘモグロビン溶液10gを200mlのホウ酸
0.1モル緩衝液pH7.0に溶解し、えられた溶液
(0.15ミリモル)に活性ポリオキシエチレン4.7
g(3.5ミリモル)とリジン212mg(1.45ミ
リモル)を加え、アルゴンで酸素分圧1mmHgまで引
下げたあと4℃で2時間反応させた。えられた反応液は
分画分子量10,000ダルトンの限外濾過膜YM−1
0(Amicon Co,USA)で未反応ポリオキシ
エチレンが100ppm以下になるまでくり返し精製し
た。生成した反応液のゲル濾過クロマトグラフィーにお
けるピークの面積比から原料ヘモグロビンは、ほとんど
残存せず、図1に例示するような単量体型(A)、二量
体型(B)、三量体型(C)がほぼ5:3:1で混合し
ている事が判明した。尚、図中丸4つでヘモグロビン分
子を表わし、カギ形はポリオキシエチレンを表わしてい
る。またヘモグロビン分子1個あたりについているポリ
オキシエチレンの結合分子数は6.3個であった。また
50即ち酸素解離曲線において50%の酸素が化学修飾
ヘモグロビンに配位する時の酸素分圧は25℃で13.
7mmHgであった。また、結合ポリオキシエチレンの
末端にリジン基が存在する事が加水分解物のアミノ酸分
析より明らかにされた。
【0021】実施例2 特開昭53−141219(川研ファインケミカル
(株))に述べられている方法で調製した白金パラジウ
ム炭素触媒20gと市販のポリオキシエチレン(日本油
脂(株)、日本)(Macrogoal4000)20
0gを含む水溶液500mlを1.5lオートクレーブ
中に入れ、加圧空気を導入して圧力を10kg/cm2
とし、90℃で10時間反応させた。反応生成物は濾過
により触媒を除去したのち、活性炭で処理し、さらに水
から再結晶し180gの両末端にカルボキシル基を有す
るポリオキシエチレンの酸誘導体(α−カルボキシメチ
ル−ω−カルボメトキシポリ(エチレンオキシド))を
えた。この分子量約4000のポリオキシエチレンの酸
誘導体20g(5ミリモル)、N−ヒドロキシコハク酸
イミド4g及びジシクロヘキシルカルボジイミド(DC
C)7gをジメチルホルムアミド100mlに溶かし一
夜撹拌した。生成した結晶のジシクロヘキシル尿素を分
離したのち、エチルエーテル400mlを加えてポリオ
キシエチレンの活性化エステル17gを沈殿させ、濾別
後更にエーテルで洗浄した。一方期限切れ輸血用血液よ
り得られたヒト赤血球50mlを0.9%の食塩水50
mlで遠心分離機を用いて4℃で4回洗浄した。上記の
操作でえられた洗浄赤血球40mlを注射薬用蒸留水4
0mlに加えて溶血したあと、20mlのトルエンにて
膜成分を抽出した。えられたヘモグロビン液は8000
回転で1時間遠心分離を行う事によって更に膜成分とヘ
モグロビンを分離した。ヘモグロビン溶液は0.1Mリ
ン酸緩衝液に溶解し濃度を6g/dl(0.088m
M),pH7.0とした。ついでこのヘモグロビン溶液
1.00mlに酸素分圧が2mmHg以下になるまで激
しくアルゴンをふき込む事により脱酸素したのち、ベネ
シェらの方法(R.Benesch,S.Kwong,
A.Acharya,J.Manning,J.Bio
l.Chem257(3)1320−24(198
2))によりピリドキサール−5′−リン酸を付加し、
ピリドキサール化ヘモグロビン(6g/dl)をえた。
これにグリシン160mgを加えた後、上記の方法でえ
たポリオキシエチレンの活性化エステル7.2gを加
え、30分4℃で反応した。ついで、1規定水酸化ナト
リウム水溶液を加えpH7.8にしたのち更に30分反
応させた。反応液は分子量分画3万の限外濾過膜YM3
0(Amicon社、USA)により限外濾過をくり返
し、未反応のポリオキシエチレンの濃度が100ppm
以下にした。実施例1で述べたゲルタイプの充填カラム
を用いた高速液体クロマトグラフィーから生成物の分子
量は約9.8万ダルトンと推定された。なおポリオキシ
エチレンのヘモグロビンと結合していない方の末端には
グリシンが結合している。かくして得られた6.0%の
修飾ヘモグロビン溶液に塩類(NaCl,KCl,CH
3 COONa等の混合物)を溶解した液4部にグルコー
ス溶液あるいはマルトース溶液1部を添加して表1のよ
うに糖濃度の異なる種々の修飾ヘモグロビン溶液を調製
し常法通り棚温20℃で18時間凍結乾燥し、製剤とし
た。この製剤の凍乾直後及び30℃で保存した時のメト
ヘモグロビンの全ヘモグロビンに対する割合(以下、
「メト化率」という。)をそれぞれ表1に示した(n=
2〜4)。その結果、マルトースがグルコースより安定
化剤として優れていることが判明した。特に4〜6%の
濃度(修飾ヘモグロビンに対して約0.8〜1.2倍
量)で効果が大きく、濃度が高い程安定である。
【0022】
【表1】
【0023】実施例3 市販のプルロニック(Pluronic)P123、分
子量4000ダルトン(エチレンオキサイドとプロピレ
ンオキサイドのブロック共重体(BASF Wayan
dotte Co,USA))20g(5ミリモル)を
よく脱水したジオキサン中1gの金属ナトリウムと反応
させ、プルロニックの2ナトリウム塩をえた。沈殿物を
濾過後、この濾過液に、モノクロロ酢酸エチルエステル
2mlを滴下し50℃で24時間反応させた。えられた
反応液は実施例1で述べた方法により、エステルを加水
分解後、沈殿をくり返す事により精製した。更にプルロ
ニックの両末端にカルボキシル基を有するこのポリアル
キレングリコール誘導体は実施例2で述べた方法を用い
てN−ヒドロキシコハク酸イミドと反応させ活性エステ
ルとした。一方実施例2の方法によってえられたヒトヘ
モグロビンの6%溶液(0.09ミリモル)100ml
(pH7.4のホウ酸緩衝溶液)に窒素ガスを吸込む事
により酸素分圧を5mmHgに下げたのち、上記によっ
てえられたプルロニックの活性エステル7g(1.7ミ
リモル)とL−アラニン250mg(2.8ミリモル)
を加え4℃で1時間反応させた。次いでpH7.8に上
げ更に30分撹拌し実施例1の方法で精製した。高速液
体クロマトグラフィーによって推定した分子量は95,
000ダルトン、ヘモグロビン分子1個あたりのプルロ
ニック結合数は4.8であった。また酸素解離曲線より
推定された50%酸素解離圧(P50)は25℃で6.1
mmHgであった。
【0024】実施例4 ポリオキシエチレンメチルエーテル分子量1900(A
ldrich Chemical Co.USA)15
g(7.9ミリモル)を乾燥したジクロロメタンに溶解
し、30gの活性化二酸化マンガンを加え、室温で一夜
撹拌し反応させた。濾過により触媒を分離したのち、ア
ルデヒド型に酸化されたポリオキシエチレン誘導体は、
溶媒を減圧下で留去したのち3%の過酸化水素水500
mlに溶解し24時間反応させた。反応液はBio−R
ad AGI×2を充填したカラムを通し中性物を除去
したのち0.02M HClで末端にカルボキシル基を
有するポリオキシエチレン誘導体を分離した。この酸誘
導体5g(2.6ミリモル)を乾燥したジメチルホルム
アミド100mlに溶解し0.8g(7.0ミリモル)
のN−ヒドロキシコハク酸イミドと1.5g(7.2ミ
リモル)のジシクロヘキシルカルボジイミドを加えて一
夜室温で反応させた。不溶物を濾別後、乾燥エーテルを
沈殿が生成するまで加え活性化エステルをえた。一方、
実施例2により調製したヒトヘモグロビンの6%溶液3
00mlを20倍過剰のグリオキザール酸とHEPES
緩衝液中でディドナートらの方法(A.Didonat
o,W.Fartl,A.Acharya,J.Man
ning,M.Biol,Chem.258(19)1
1890〜895(1983))で反応させひきつづき
NaBH3 CNで還元した。えられたカルボキシメチル
化したヘモグロビンはセファデックスG−100で低分
子物質を除き、さらに0.1Mのリン酸緩衝液で5.2
g/100mlの溶液とし、4.8gの上記の手法によ
ってえられたポリオキシエチレンモノメチルエーテルの
活性化エステルと5℃2時間反応させた。生成物は実施
例1の限外濾過の手法で精製した。前記の高速液体クロ
マトグラフィーで測定した分子量は8.2万ダルトン、
50=12mmHg(25℃,pH7.4)であった。
【0025】実施例5 ポリオキシエチレン平均分子量8,000ダルトン(A
ldrich Chemical Co.USA)20
g(2.5ミリモル)を用い実施例2で示した方法で該
当するポリオキシエチレンの両末端に−O−CH2 −C
2 Hを持つカルボン酸をえた。このカルボン酸をBi
o−Rad AGI×2の樹脂で精製したあと実施例2
の方法でN−ヒドロキシコハク酸イミドと反応させ活性
エステルとした。一方実施例1で示した方法によってえ
られたウシヘモグロビン7gを用い、これをpH7.4
のリン酸緩衝液に溶解して0.1M溶液(100ml)
を作り、前記ベネシェらの方法でピリドキサール−5′
−リン酸と反応させ、ひきつづき水素化ホウ素ナトリウ
ム(NaBH4 )で還元した。この溶液を高純度窒素で
脱酸素後、N−ジメチルグリシン1500mgと4.8
gの活性化ポリオキシエチレンエステルを加え4℃の低
温で1時間反応させた。反応液は実施例1で述べた方法
を用いて低分子量の物質を除き精製した。シアンメトヘ
モグロビン法でヘモグロビン濃度を測定した。収率はウ
シヘモグロビンから計算して63%であった。また平均
分子量12万ダルトン、6%のヘモグロビン濃度の溶液
の粘度は2.8cpsであった。今井の方法(前述)で
測定した酸素解離曲線からP50=19mmHg(25
℃,pH=7.4)がえられた。上記標準修飾ヘモグロ
ビン溶液(ヘモグロビン濃度6.0%)100mlにマ
ルトース3.4g(対ヘモグロビン0.56倍)及び実
施例2で示した塩類を適量加え、浸透圧を280mOs
molに調整した。この溶液から実施例2と同様に製剤
を調製し、10℃で保存した結果を表2に示した(n=
6)。その結果、マルトースと塩類を添加した修飾ヘモ
グロビンは非常に安定な製剤となることを確認した。
【0026】
【表2】
【0027】実施例6 10.9%のヒトヘモグロビン溶液20ml(0.03
4ミリモル)を0.122Mのトリス緩衝液(pH6.
8)90mlに溶解した液に容量200mlの三つ口フ
ラスコに入れ、アルゴンガスを1時間通気した。引き続
き、アルゴンガスを通気しつつ、ピリドキサール5リン
酸エステル−水和物33mg(0.125ミリモル)を
加え、さらに1時間アルゴンガスを通気した後、水素化
ホウ素ナトリウム(NaBH4 )25mg(0.66ミ
リモル)を加えてさらに1時間アルゴンガスを通気し、
溶液1を得た。一方、ポリオキシエチレン(Aldri
ch Chemical Co.USA、平均分子量3
400)をジョーンズ試薬で酸化し、両端にカルボキシ
メチル基を有するポリオキシエチレンを調整し、これと
N−ヒドロキシコハク酸イミドとを反応させて活性化ポ
リオキシエチレン(α−カルボキシメチル−ω−カルボ
メトキシポリ(エチレンオキシド)のN−ヒドロキシコ
ハク酸イミドエステル)を得た。溶液1に活性化ポリオ
キシエチレン3.29g(0.91ミリモル)を加えて
4℃で一夜撹拌した後に分子量阻止30,000の限外
濾過膜により限外濾過を繰り返し、未反応の活性エステ
ルまたはその分解物を除去することにより、4.5%の
修飾ヘモグロビン溶液41mlを得た。これを標準修飾
ヘモグロビン溶液とする。なお、この修飾ヘモグロビン
は分子量約86,000ダルトン、置換度6.2であっ
てP50(リン酸緩衝液、pH7.40,25℃)は1
1.0mmHgであった。上記標準修飾ヘモグロビン溶
液(ヘモグロビン濃度6.3%)に塩類*を溶解した液
4部にグルコース溶液あるいはマルトース溶液1部を添
加して表3のように糖濃度の異なる種々の修飾ヘモグロ
ビン溶液を調整し常法通り棚温20℃で18時間凍結乾
燥し、製剤とした。この製剤の凍乾直後及び30℃で保
存した時のメト化率をそれぞれ表3に示した。その結
果、実施例2と同様にマルトースがグルコースより安定
化剤として優れ、特に4〜6%の濃度(修飾ヘモグロビ
ンに対して約0.8〜1.2倍量)で効果が大きく、濃
度が高い程安定であることを再確認した。 *NaCl,KCl,CH3 COONa等の混合物
【0028】
【表3】
【0029】実施例7 上記標準修飾ヘモグロビン溶液(ヘモグロビン濃度9.
6,6.4,3.2,0.96%)各30mlにマルト
ース1.8g(対ヘモグロビン0.6,0.9,1.
9,6.3倍量)をそれぞれ溶解した溶液を常法通り、
棚温20℃で18時間凍結乾燥し、各々の製剤を調製し
た。これらの製剤の凍結乾燥後の初期メト化率と25℃
で保存したときのメト化率の上昇値を表4に示した。そ
の結果、ヘモグロビンに対し重量比で1.9まで添加し
た場合にはその添加量に伴って強いメト化の抑制効果が
見られるが、それ以上ではその効果は頭打ち傾向がある
ことが判明した。
【0030】
【表4】
【0031】実施例8 上記標準修飾ヘモグロビン溶液(ヘモグロビン濃度1
0.0%)4部にグルコース溶液またはマルトース溶液
1部を添加し、表5のように糖濃度の異なる種々の修飾
ヘモグロビン溶液を調製し、常法通り凍結乾燥し、製剤
を調製した。また、塩類を添加し、同様の手順で表6の
様に糖濃度の異なる種々の塩類添加修飾ヘモグロビン溶
液を調製し、凍結乾燥した製剤も調製した。これらの製
剤を25℃で保存した時のメト化率の上昇を表5及び表
6に示した。その結果、明らかに同一濃度ではマルトー
スはグルコースより安定化効果が大きく、また同一糖濃
度では塩類を加えたものの方が無添加のものより安定性
が大きく、塩類にもメト化防止効果があることが判明し
た。このとき添加する塩類の組成は、Na,K,Cl,
Ca,Mg各イオンが血漿正常レベルとほぼ等しくなる
様調整することが代用血液として使用する場合には望ま
しい。
【0032】
【表5】
【0033】
【表6】
【0034】実施例9 上記標準修飾ヘモグロビン溶液(ヘモグロビン濃度9.
6%)100mlにマルトース8g(対ヘモグロビン
0.83倍量)を溶解した溶液を常法通り凍結乾燥し製
剤を調製した。この製剤の10℃での保存試験を12ヶ
月間行った時のメト化率を表7に示した(n=6)。そ
の結果10℃保存ではかなり安定であり十分実用に耐え
ることが確認された。
【0035】
【表7】
【0036】実施例10 上記標準修飾ヘモグロビン溶液(ヘモグロビン濃度9.
0%)100mlにマルトース5g(対ヘモグロビン
0.56倍量)及び上記塩類を適量加え、浸透圧を28
0mOsmolに調整した溶液を実施例1と同様に製剤
を調製し、10℃で保存した結果を表8に示した(n=
6)。その結果、マルトースと塩類を添加した修飾ヘモ
グロビンは非常に安定な製剤となることを確認した。
【0037】
【表8】
【0038】
【発明の効果】本発明のヘモグロビン−ポリオキシアル
キレン結合体はヘモグロビンを変性させず酸素親和力を
損なわない。また、安定性が高く、製剤化工程及び保存
時においてその活性を長く維持する。また、安定化剤と
してマルトース、グルコース、アミノ酸、塩類などを添
加した本発明の凍結乾燥製剤は、メト化防止および長期
安定性にきわめてすぐれている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢吹 昭 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味 の素株式会社 中央研究所内 (72)発明者 岩下 雄二 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味 の素株式会社 中央研究所内 審査官 吉住 和之 (56)参考文献 特開 昭59−104323(JP,A) 特開 昭59−89629(JP,A) 特開 昭57−206622(JP,A) 特開 昭61−53223(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオキシアルキレン末端とヘモグロビ
    ンのアミノ基との結合部分が下記の構造式よりなるヘモ
    グロビン−ポリオキシアルキレン結合体 【化1】 −CH−O−(CH−CONH−Hb (式中、Hbはヘモグロビンを表わし、n=1〜7であ
    る。)とマルトースを含有する凍結乾燥製剤。
  2. 【請求項2】 ヘモグロビン−ポリオキシアルキレン結
    合体1に対してマルトースを重量比で0.1〜2.0含
    有する請求項2記載の凍結乾燥製剤。
JP6057162A 1994-03-28 1994-03-28 ヘモグロビン−ポリオキシアルキレン結合体凍結乾燥製剤 Expired - Lifetime JP2501543B2 (ja)

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