JP3277278B2 - 処理装置及び処理方法 - Google Patents

処理装置及び処理方法

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JP3277278B2
JP3277278B2 JP30651699A JP30651699A JP3277278B2 JP 3277278 B2 JP3277278 B2 JP 3277278B2 JP 30651699 A JP30651699 A JP 30651699A JP 30651699 A JP30651699 A JP 30651699A JP 3277278 B2 JP3277278 B2 JP 3277278B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、角形状の被処理
基板に塗布液を塗布する処理装置及び処理方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示ディスプレイ(LC
D)装置の製造工程においては、LCD基板(ガラス基
板)上に例えばITO(Indium Tin Oxi
de)の薄膜や電極パターン等を形成するために、半導
体製造工程において用いられるものと同様なフォトリソ
グラフィ技術を用いて回路パターン等を縮小してフォト
レジストに転写し、これを現像処理する一連の処理が施
される。
【0003】例えば、被処理基板である矩形状のLCD
基板を、洗浄装置にて洗浄した後、LCD基板にアドヒ
ージョン処理装置にて疎水化処理を施し、冷却処理装置
にて冷却した後、レジスト塗布装置にてフォトレジスト
膜すなわち感光膜を塗布形成する。その後、フォトレジ
ストを加熱処理装置にて加熱してベーキング処理を施し
た後、露光装置にて所定のパターンを露光する。そし
て、露光後のLCD基板を現像装置にて現像液を塗布し
て現像した後にリンス液により現像液を洗い流し、現像
処理を完了する。
【0004】上記のような処理を行う場合、例えば、レ
ジスト膜の形成方法として、角形のLCD基板(以下に
基板という)を、処理容器内に配設される保持手段例え
ばスピンチャック上に載置固定した状態で、処理容器の
開口部を蓋体で閉止して、処理容器とスピンチャックを
回転させ、例えば、この基板上面の中心部に溶剤と感光
性樹脂とからなるレジスト液を滴下し、そのレジスト液
を基板の回転力と遠心力とにより基板中心部から周縁部
に向けて放射状に拡散させて塗布する回転カップ式の塗
布膜形成方法が知られている。
【0005】この塗布処理の際、塗布直後における膜厚
は均一であっても、回転が停止して遠心力が働かなくな
った後や時間が経つに従い表面張力の影響で基板周縁部
でレジスト液が盛り上がるように厚くなる。また、レジ
スト液が基板の下面周縁部にまで回り込んで不要な膜が
形成される現象が発生する。このように基板の周縁部に
不均一な厚い膜が形成されていると、集積回路パターン
等の現像時に周縁部のレジスト膜が完全には除去されず
に残存することになり、その後の基板の搬送工程中にそ
の残存したレジストが剥がれ、パーティクル発生の原因
となる。
【0006】そこで、従来では、基板の表面にレジスト
液等を塗布した後、基板の周縁部の不要な塗布膜を除去
する処理が行われている。この塗布膜除去工程によって
塗布膜形成工程の後の基板の周縁部に溶剤等の除去液を
噴射して基板の周縁部の不要な塗布膜を除去することが
できる。
【0007】また、塗布・現像処理システムに専用の塗
布膜除去装置を組込むことによって、基板の塗布処理と
基板の周縁部の不要塗布膜除去を連続的に行うことがで
きる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塗布・
現像処理システムに専用の塗布膜除去装置を組込むこと
によって設備が大型となるばかりか、塗布処理及び不要
塗布膜除去処理の他に、基板の塗布機構への搬入、塗布
機構から塗布膜除去機構への搬送及び塗布膜除去機構か
らの搬出するなどの工程を要するために、スループット
の低下を招くという問題があった。
【0009】また、従来の回転カップ式の塗布膜形成方
法においては、レジスト液が基板の中心位置から周縁部
に向けて拡散していく過程において、レジスト液中の溶
剤が蒸発するため、拡散する方向でレジスト液の粘度が
異なり、中心部と周辺部とでは形成されたレジスト膜の
厚さが異なる。また、基板は、中心位置よりも外周部で
周速がはるかに増加するので、飛散する量も多い。すな
わち、均一な塗布に限界があった。これを解決するため
に、例えば、レジスト液の温度調整あるいはレジスト
膜形成雰囲気中にレジスト液に使用されているのと同じ
溶剤を充満させてレジスト液中の溶剤の蒸発を抑制する
方法や、レジスト液塗布前にレジスト液の溶剤を基板
表面にて滴下する方法が考えられる。
【0010】しかし、前者すなわちレジスト液の温度
調整あるいはレジスト膜形成雰囲気中にレジスト液に使
用されているのと同じ溶剤を充満させてレジスト液中の
溶剤の蒸発を抑制する方法では、レジスト液の使用量が
多くなり、例えば、レジスト液の塗布量の、数%しか実
際のレジスト膜の形成に寄与していない。しかも、レジ
スト液の量が多いため、基板角部裏面への廻り込みが生
じ、基板角部裏面に付着したレジスト液が乾燥し、パー
ティクルの発生原因となるという問題もあった。
【0011】また、後者すなわちレジスト液塗布前に
レジスト液の溶剤を基板表面にて滴下する方法でも、基
板上の溶剤そのものの均一性や、乾燥状態の違いによ
り、均一な塗布が困難で上記問題を充分に解決すること
はできない。また、この方法においても、特に基板が矩
形状の角形の場合には、基板全面にレジスト膜を形成す
るには余分にレジスト液を使用しなければならないとい
う不都合があり、上記の方法と同様に基板角部裏面へ
の塗布液の廻り込みが生じ、その後乾燥してパーティク
ルが発生し、歩留まりの低下を招くという問題があっ
た。
【0012】また、基板が矩形状等の方形状をなしてい
るため、レジスト液等の塗布液を塗布した後に基板を高
速回転して塗布液を振り切る際に、遠心力によって基板
の周辺から外方へ飛散する塗布液が回転する基板の角部
裏面に再付着することがあり、この付着した塗布液が乾
燥して、パーティクルの発生原因となるという問題もあ
った。
【0013】この発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、被処理基板の塗布・現像処理のスループットの向上
及び基板周縁部の不要塗布膜の除去による製品歩留まり
の向上を図り、かつ、装置の小型化を図れるようにした
処理装置及び処理方法を提供することを目的とするもの
である。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の処理装置は、角形の被処理基板の一面を
上に向けて保持して回転する保持手段と、この保持手段
を包囲するカップ状をなす処理容器と、この処理容器の
開口部を閉止する蓋体及び上記被処理基板に塗布液を供
給する塗布液供給手段とを有する塗布機構と、 上記塗
布機構の側方に隣接されると共に、塗布機構と同一雰囲
気領域内に配設され、上記塗布液の塗布膜が形成された
上記被処理基板の縁部に除去液を噴射して塗布膜を除去
する縁部除去機構と、 上記塗布機構への被処理基板の
搬入と上記縁部除去機構からの被処理基板の搬出を行う
第1の搬送機構と、 上記同一雰囲気領域内に配設さ
れ、上記塗布機構から縁部除去機構へ被処理基板を搬送
する第2の搬送機構と、を具備することを特徴とするも
のである(請求項1)。
【0015】この発明の処理装置において、上記塗布機
構は、上記被処理基板に塗布液の溶剤を供給する溶剤供
給手段を更に有する方が好ましい(請求項2)。
【0016】また、上記保持手段を水平回転及び垂直移
動可能に形成する方が好ましく(請求項3)、また、上
記処理容器を保持手段と共に回転可能に形成する方が好
ましい(請求項4)。また、上記縁部除去機構を、被処
理基板を保持する載置手段と、被処理基板の辺に沿って
移動すると共に、被処理基板の縁部に除去液を噴射する
ノズルとで構成する方が好ましい(請求項5)。また、
上記縁部除去機構に、被処理基板の角部裏面に除去液を
噴射する補助洗浄ノズルを更に具備する方が好ましい
(請求項6)。また、上記載置手段を水平回転可能に形
成する方が好ましい(請求項7)。
【0017】また、上記第1の搬送機構又は第2の搬送
機構のうちの少なくとも第2の搬送機構を、被処理基板
の周辺部下面を吸着保持するアームにて形成するか、あ
るいは、上記第1の搬送機構を、被処理基板の周囲を保
持する保持爪を有するアームにて形成し、第2の搬送機
構を、被処理基板の周辺部下面を吸着保持するアームに
て形成する方が好ましい(請求項8,9)。また、上記
第1の搬送機構又は第2の搬送機構のうちの少なくとも
第2の搬送機構を被処理基板の辺部を真空吸着により保
持するアームにて形成し、このアームの基板保持面に、
真空吸引手段に接続する吸引孔を設けると共に、この吸
引孔に連通しアームに対して垂直方向に変位可能なパッ
ド部材を設ける方が好ましい(請求項10)。
【0018】一方、この発明の第1の処理方法は、塗布
機構を構成する処理容器内の保持手段上に保持させるべ
く角形の被処理基板を搬入する工程と、 上記被処理基
板に塗布液を供給し、回転させて被処理基板の一面に拡
散させる工程と、 上記処理容器に蓋体を閉止して、被
処理基板を処理容器内に封入する工程と、 上記蓋体が
閉止された処理容器内の被処理基板を回転させて、塗布
膜の膜厚を整える工程と、 塗布膜が形成された上記被
処理基板を、上記塗布機構の側方に隣接されると共に、
塗布機構と同一雰囲気領域内に配設される縁部除去機構
同一雰囲気領域内で搬送する工程と、 上記被処理基
板の縁部に除去液を噴射して縁部の塗布膜を除去する工
程と、 上記縁部除去機構から被処理基板を搬出する工
程と、を有することを特徴とするものである(請求項1
)。
【0019】また、この発明の第2の処理方法は、上記
第1の処理方法において、上記被処理基板に塗布液を供
給する前に、上記被処理基板の一面上に塗布液の溶剤を
供給する工程を更に有することを特徴とするものである
請求項12)。
【0020】この発明の処理方法において、上記塗布膜
の膜厚を整える工程において、蓋体が閉止された処理容
器と共に被処理基板を回転させる方が好ましい(請求項
13)。
【0021】また、上記塗布膜を除去する工程は、塗布
膜が形成された被処理基板の縁部に除去液を噴射して縁
部の塗布膜を除去する方法であれば、その除去方法は任
意でよいが、好ましくは塗布膜を除去する工程は、塗布
膜が形成された被処理基板の第1の辺の縁部に除去液を
噴射して塗布膜を除去する第1の除去工程と、被処理基
板の第2の辺の縁部に除去液を噴射して縁部の塗布膜を
除去する第2の除去工程とを有する方法である方がよい
請求項14)。この場合、被処理基板の角部裏面に除
去液を噴射して角部裏面に付着する塗布膜を除去する補
助除去工程を更に有する方が好ましい(請求項15)。
【0022】また、上記被処理基板を塗布機構から縁部
除去機構へ搬送する工程において、上記被処理基板の周
辺部下面を吸着保持しつつ搬送する方が好ましい(請求
項16)
【0023】請求項1,3,4及び11,13記載の発
明によれば、塗布機構に搬入された角形の被処理基板の
一面上に処理液を供給し、回転させて、被処理基板の一
面に拡散させ、そして、処理容器に蓋体を閉止して、被
処理基板を処理容器内に封入した後、蓋体が閉止された
処理容器内の被処理基板を回転させて、塗布膜の膜厚を
整えることができる。次いで、塗布機構の側方に隣接す
ると共に、塗布機構と同一雰囲気領域内の縁部除去機構
に搬送された被処理基板の縁部に除去液を噴射して縁部
の塗布膜を除去した後、縁部除去機構から被処理基板を
搬出することができる。
【0024】請求項2〜4及び12,13記載の発明に
よれば、塗布機構に搬入された被処理基板の一面上に処
理液の溶剤を塗布して拡散させた後、被処理基板上に処
理液を供給し、回転させて、被処理基板の一面に拡散さ
せ、そして、処理容器に蓋体を閉止して、被処理基板を
処理容器内に封入した後、蓋体が閉止された処理容器内
の被処理基板を回転させて、塗布膜の膜厚を整えること
で、塗布液の少量化を図ることができる。次いで、縁部
除去機構に搬送された被処理基板の縁部に除去液を噴射
して縁部の塗布膜を除去した後、縁部除去機構から被処
理基板を搬出することができる。
【0025】また、請求項5,7及び14記載の発明に
よれば、載置手段によって保持された被処理基板の一辺
の縁部の塗布膜を除去した後、被処理基板の他の辺の縁
部の塗布膜を除去することができる。
【0026】また、請求項6,7及び15記載の発明に
よれば、縁部除去機構に、被処理基板の角部裏面に除去
液を噴射する補助洗浄ノズルを設けることにより、被処
理基板の角部裏面に付着した塗布膜を除去することがで
きる。
【0027】また、請求項8〜10,16記載の発明に
よれば、第1の搬送機構又は第2の搬送機構のうちの少
なくとも第2の搬送機構を、被処理基板の周辺部下面を
吸着保持するアームにて形成するか、あるいは、被処理
基板の辺部を真空吸着により保持するアームにて形成
し、このアームの基板保持面に、真空吸引手段に接続す
る吸引孔を設けると共に、この吸引孔に連通しアームに
対して垂直方向に変位可能なパッド部材を設けることに
より、被処理基板の搬送を確実に行うことができると共
に、搬送時における被処理基板の接触部のパーティクル
の発生や損傷等を抑制することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に基いて詳細に説明する。ここでは、この発明の処理
装置を、LCD基板のレジスト塗布装置に適用した場合
について説明する。
【0029】この発明に係る処理装置は、図1に示すよ
うに、角形状の被処理基板例えば矩形状のLCD基板G
(以下に基板という)の表面に塗布液供給ノズル42か
ら塗布液例えばレジスト液を供給してレジスト液を塗布
する塗布機構1と、基板Gの周縁部に塗布形成された不
要な塗布膜を除去する縁部除去機構2とを側方に隣接し
て例えば一体的に同一雰囲気領域内に配設してなり、塗
布機構1への基板Gの搬入及び縁部除去機構2からの基
板Gの搬出を行う第1の搬送機構3と、塗布機構1によ
って塗布された基板Gを縁部除去機構2に搬送する第2
の搬送機構4とを具備してなる。
【0030】上記塗布機構1は、図2に示すように、基
板Gを水平状態に真空によって吸着保持する保持手段例
えばスピンチャック10と、このスピンチャック10の
上部及び外周部を包囲する処理室11を有する上方部が
開口したカップ状の処理容器12(以下に回転カップと
いう)と、回転カップ12の開口部12aに閉止可能に
被着(着脱)される蓋体16と、この蓋体16の下方に
水平状に垂設され基板Gの外周縁より外方へ突出する平
板状の整流板13と、処理容器12の外周側を包囲する
上方が開口したカップ状の固定容器14(以下にドレン
カップという)と、このドレンカップ14の開口部に閉
止可能に被着(着脱)される固定蓋体15と、蓋体16
と固定蓋体15を閉止位置と待機位置に移動するロボッ
トアーム20と、スピンチャック10と回転カップ12
を回転する駆動モータ21と、上記スピンチャック10
の上方位置に移動可能に構成される溶剤例えば塗布液の
溶剤(溶媒)Aの供給ノズル40(溶剤供給手段)と塗
布液例えばレジスト液Bの供給ノズル42(塗布液供給
手段)とを近接させて一体に取り付けた噴頭39と、こ
の噴頭39を把持して噴頭待機位置と基板上方位置間で
移動させる移動手段であるノズル移動機構37とを有す
る。
【0031】この場合、ノズル40,42からの溶剤供
給路及びレジスト液供給路のそれぞれには、中を流れる
溶剤A及びレジスト液Bを予め設定された温度(例えば
23℃)に設定するための温度調整液Cを循環供給する
温度調整機構45が設けられている。また、上記スピン
チャック10の下方近傍位置にはスピンチャック10と
の間にベアリング34aを介してスピンチャック10と
共に昇降可能な取付部材34が取り付けられており、こ
の取付部材34に、回転カップ12の洗浄ノズル35
(容器洗浄手段)と、不活性ガス例えば窒素(N2)ガ
スの供給ノズル36(不活性ガス供給手段)が取り付け
られている。
【0032】上記スピンチャック10は例えばポリエー
テル・エーテル・ケトン(PEEK)製の耐熱性を有す
る合成樹脂製部材にて形成され、予め設定されたプログ
ラムに基いて駆動し、回転速度を可変できる駆動モータ
21の駆動によって回転される回転軸22を介して水平
方向に回転(自転)可能になっており、また回転軸22
に連結される昇降シリンダ23の駆動によって上下(垂
直)方向に移動し得るようになっている。この場合、回
転軸22は、固定カラー24の内周面にベアリング25
aを介して回転可能に装着される回転内筒26aの内周
面に嵌着されるスプライン軸受27に摺動可能に連結さ
れている。スプライン軸受27には従動プーリ28aが
装着されており、従動プーリ28aには駆動モータ21
の駆動軸21aに装着された駆動プーリ21bとの間に
ベルト29aが掛け渡されている。したがって、駆動モ
ータ21の駆動によってベルト29aを介して回転軸2
2が回転してスピンチャック10が回転される。また、
回転軸22の下部側は図示しない筒体内に配設されてお
り、筒体内において回転軸22はバキュームシール部3
0を介して昇降シリンダ23に連結され、昇降シリンダ
23の駆動によって回転軸22が上下方向に移動し得る
ように構成されている。
【0033】上記回転カップ12は例えばステンレス鋼
製部材にて形成され、上記固定カラー24の外周面にベ
アリング25bを介して装着される回転外筒26bの上
端部に固定される連結筒31を介して取付けられてお
り、回転カップ12の底部12bとスピンチャック10
の下面との間にはシール用のOリング32が介在されて
スピンチャック10が下降してOリング32と当接した
状態で気密が保持されるようになっている。また、回転
外筒26bに装着される従動プーリ28bと上記駆動モ
ータ21に装着される駆動プーリ21bに掛け渡される
ベルト29bによって駆動モータ21からの駆動が回転
カップ12に伝達されて回転カップ12が回転されるよ
うに構成されている。この場合、従動プーリ28bの直
径は上記回転軸22に装着された従動プーリ28aの直
径と同一に形成され、同一の駆動モータ21にベルト2
9a,29bが掛け渡されているので、回転カップ12
とスピンチャック10は同一回転する。なお、固定カラ
ー24と回転内筒26a及び回転外筒26bとの対向面
にはラビリンスシール部33が形成されて回転処理時に
下部の駆動系から回転カップ12内にごみが進入するの
を防止している(図3参照)。
【0034】また、回転カップ12は、側壁12cの内
面が上側に向って縮径されたテーパ面12eを形成して
なり、下部周辺部すなわち側壁12cの下部側の周方向
の適宜位置には複数の排気孔12dが穿設されている。
【0035】回転カップ12の開口12aを閉止する蓋
体16の周辺下面には、回転カップ12との金属同士の
接触を避けるために例えばデルリン(商品名)製の当接
リング16aが固着されており、また、蓋体16の中央
部にはベアリング16bを介して上記ロボットアーム2
0にて支持される支持円柱19が取り付けられ、支持円
柱16の中央に空気導入口16cが設けられている。
【0036】このように蓋体16に空気導入口16cを
設け、回転カップ12に排気孔12dを設けて排気する
ことにより、回転カップ12の回転時に処理室11内が
負圧となって空気導入口16cから回転カップ12内に
空気が流れ、この空気が整流板13によって回転カップ
12の内側壁に沿って排気孔12dから排出されるの
で、飛散したレジスト液のミストがこの空気の流れによ
って排出されるため基板Gに再付着するのを防止するこ
とができ、かつ、回転カップ12の回転時に処理室11
内が過剰な負圧になるのを防止することができる。
【0037】一方、上記ドレンカップ14の底部の外周
側には複数の排液口14aが同心円上に設けられ、この
排液口14aの内周側の適宜箇所(例えば周方向の4箇
所)には図示しない排気装置に接続する排気口14bが
設けられている。この場合、排液口14aは基板G及び
回転カップ12の回転方向(例えば時計方向)の接線方
向に開口されている。例えば、底部12bに対して排液
口14a内部の空間部の中心軸線が直角より小さい角度
で傾斜しているように形成されている。このように排液
口14aを基板G及び回転カップ12の回転方向の接線
方向に設けた理由は、基板G及び回転カップ12の回転
に伴って飛散されるレジスト液のミストを速やかに外部
に排出するようにしたためである。
【0038】また、固定蓋体15は支持円柱19に支持
されるステンレス鋼製部材にて形成されており、この固
定蓋体15の外周下面には、ドレンカップ14との金属
同士の接触を避けるためにデルリン(商品名)製のリン
グ状の当接部材15aが固着されている。また、固定蓋
体15の中心側の同心円上には複数の空気供給孔15b
が設けられている。
【0039】このように、固定蓋体15の中心側の同心
円上に複数の空気供給孔15bを設け、ドレンカップ1
4の底部に排気口14bを設けることにより、回転カッ
プ12の回転時に空気供給孔15bからドレンカップ1
4内に流れた空気が回転カップ12の外側壁に沿って流
れるので、回転処理時に処理室11内で遠心力により飛
散し排気孔12dを通ってドレンカップ14内に流れ込
んだミストが回転カップ12の上部側へ舞い上がるのを
防止して、排気口14bから外部に排出することができ
る。
【0040】上記蓋体16は回転処理時には回転カップ
12の開口部12aに固定されて一体に回転される必要
がある。そこで、図4に示すように当接リング16aの
下面に嵌合凹所17bを設け、この嵌合凹所17bを回
転カップ12の上部に突出する固定ピン17aに嵌合さ
せて蓋体16を回転カップ12に固定している。この場
合、固定ピン17aの頂部を球面状に形成することによ
り、嵌合凹所17bとの接触によって発生するごみを少
なくしている。なお、固定ピン17aは必ずしも回転カ
ップ側に突出する必要はなく、蓋体側に固定ピン17a
を突出させ、回転カップ側に嵌合凹所17bを設けても
よい。また、嵌合凹所17b内、固定ピン17aの周辺
を図示しない吸引手段に接続させて固定ピン17aと嵌
合凹所17bとの接触によって発生するごみを外部に排
出させるようにしてもよい。
【0041】上記蓋体16を開閉する場合には、図2に
想像線で示すように、蓋体16の上面に突設された膨隆
頭部18の下にロボットアーム20を挿入し、膨隆頭部
18に設けられた係止溝18aにロボットアーム20か
ら突出する係止ピン20aを係合させた後、ロボットア
ーム20を上下動させることによって行うことができ
る。なお、蓋体16を開放するときの膨隆頭部18の係
止溝18aとロボットアーム20の係止ピン20aとの
位置合せ、及び蓋体16を閉じるときの固定ピン17a
と嵌合凹所17bの位置合せは、サーボモータ等にて形
成される駆動モータ21の回転角を制御することによっ
て行うことができる。
【0042】上記実施例では、蓋体16と回転カップ1
2との固定を固定ピン17aと嵌合凹所17bの嵌合に
より行う場合について説明したが、必ずしもこのような
構造とする必要はなく、別途押圧機構を用いて蓋体16
を回転カップ12に固定すれば、蓋体16の開放時のご
みの発生や回転処理時の蓋体16のガタツキ等を防止す
ることができる。なお、上記固定蓋体15は蓋体16を
回転自在に支持する支持円柱19に固定されているの
で、蓋体16の開閉移動に伴って上下移動してドレンカ
ップ14の開口部を開閉することができる。
【0043】また、上記N2ガス供給ノズル36は、ド
ーナツ状の中空円環状のパイプの外周面に適宜間隔をお
いて多数の小孔を穿設してなる環状ノズルにて形成され
ている。このように構成されるN2ガス供給ノズル36
は、上記スピンチャツク10と共に昇降する取付部材3
4に取り付けられ、固定カラー24を貫通するN2ガス
供給チューブ36cを介して図示しないN2ガス供給源
に接続されている。そして、回転処理後のスピンチャッ
ク10の上昇と共に上昇して回転カップ12の処理室1
1内に位置(露呈)した際に、N2ガス供給源から供給
されるN2ガスを処理室11内に放射状に噴射して、処
理室11内をN2パージすると共に、処理室11内の負
圧(減圧)状態を解除して、以後の蓋体16の開放を容
易に行えるようにしてある。
【0044】また、上記N2ガス供給ノズル36と共に
取付部材34に取り付けられる洗浄ノズル35は、図3
に示すように、回転カップ12の底面に向って傾斜する
底面洗浄ノズル体35aと、回転カップ12の内側面に
向って水平状に突出する側面洗浄ノズル体35bと、蓋
体16の下面に向って傾斜する蓋体洗浄ノズル体35c
とで構成されている。これら、ノズル体35a〜35c
は、固定カラー24を貫通する洗浄液供給チューブ36
dを介して図示しない洗浄液供給源に接続されている。
この洗浄ノズル35によって回転カップ12の洗浄を行
う場合には、まず、回転処理後にスピンチャック10の
上昇と共に上昇して各ノズル体35a〜35cを回転カ
ップ12の処理室11内に位置(露呈)させ、次に、洗
浄液供給源から供給される洗浄液を各ノズル体35a〜
35cから回転する回転カップ12の底面、内側面及び
蓋体16の下面(具体的には、蓋体16と回転カップ1
2の当接部及びその付近の蓋体下面)に向って噴射させ
て、回転カップ12及び蓋体16に付着するレジスト液
やパーティクル等を洗浄し除去することができる。この
洗浄処理は所定枚数の基板Gの処理を行った後、定期的
に行えばよい。
【0045】一方、上記溶剤供給ノズル40は溶剤供給
路である溶剤供給チューブ41aと開閉バルブ41bを
介して溶剤タンク41cに接続されており、溶剤タンク
41c内に供給される窒素(N2 )ガスの加圧を制御す
ることによって溶剤タンク41c内の溶剤Aが基板G上
に所定時間中所定量の溶剤Aの供給が可能となってい
る。
【0046】レジスト液供給ノズル42は、レジスト液
供給路であるレジスト液供給チューブ44aを介してレ
ジスト液Bを収容するレジスト液タンク44bに連通さ
れている。このチューブ44aには、サックバックバル
ブ44c、エアーオペレーションバルブ44d、レジス
ト液B中の気泡を分離除去するための気泡除去機構44
e、フィルタ44f及びベローズポンプ44gが順次設
けられている。このベローズポンプ44gは、駆動部に
より制御された状態で伸縮可能となっており、所定量の
レジスト液Bをレジスト液供給ノズル42を介して基板
Gの中心部に供給例えば滴下可能となっている。従来の
レジスト液Bの供給量より少量のレジスト液Bの供給量
制御を可能としている。この駆動部は、一端がベローズ
ポンプの一端に吸着されたねじと、このねじにボールを
介して螺合されるナットとからなるボールねじ44h
と、このナットを回転させることによりねじを直線動さ
せるステッピングモータ44iとにより構成されてい
る。
【0047】レジスト液供給ノズル42の口径は、具体
的には、500×600mmの基板用の場合には、内径
がφ0.5〜φ5mm、好ましくはφ3mmに設定され
ている。このように、ノズルの径を基板の寸法に応じて
設定することにより、なるべく少量のレジスト液Bをな
るべく長い時間をかけて供給できるようになっている。
供給時間が短いと膜厚の均一性が良くなく、また長すぎ
るとレジスト液が基板の周縁部までいかなくなる。ここ
でなるべく少量とは、上記ノズルの口径そしてレジスト
液供給圧力に依存する。
【0048】上記のように構成されるレジスト液供給系
において、レジスト液の吐出時間はベローズポンプ44
gのステッピングモータ44iの駆動時間によって制御
(制御精度:±2msec)されるようになっている。
また、レジスト液の吐出量はベローズポンプ44gの駆
動動作、例えば駆動時間並びに駆動速度と、レジスト液
供給路を開閉するためのエアーオペレーションバルブ4
4dの開閉動作(ON−OFF動作)によって設定され
るようになっている。上記ベローズポンプ44gの駆動
時間の設定及びエアーオペレーションバルブ44dのO
N−OFF動作は、予め設定されたプログラムに基いて
コンピュータの作用で自動的に制御される。
【0049】レジスト液Bの吐出時間の制御はレジスト
液供給ノズル42に設けた可変オリフィス(図示せず)
の開閉動作によって行うことも可能である。また、ベロ
ーズポンプ44gを用いずにレジスト液タンク44bへ
のN2 ガスの加圧によってレジスト液Bの供給を行うこ
とも可能であり、この場合のレジスト液Bの吐出時間制
御はN2 ガスの加圧量の調整によって行うことができ
る。
【0050】上記レジスト液供給系に設けられたサック
バックバルブ44cは、レジスト液供給ノズル42から
のレジスト液吐出後、レジスト液供給ノズル42先端内
壁部に表面張力によって残留しているレジスト液Bをレ
ジスト液供給ノズル42内に引き戻すためのバルブであ
り、これにより、残留レジスト液の固化を阻止するため
のものである。この場合、少量のレジスト液Bを吐出す
るレジスト液供給ノズル42において、通常通りサック
バックバルブ44cの負圧作用によってレジスト液Bを
レジスト液供給ノズル42内に引き戻すと、ノズル42
先端付近の空気も一緒にノズル42内に巻き込まれてし
まい、ノズル42先端に付着したレジスト液Bの残滓が
ノズル42内に入り、ノズル42の目詰まりを起こすば
かりか、乾燥したレジストがパーティクルとなり基板G
が汚染されると共に、歩留まりの低下をきたすという虞
れがある。
【0051】この問題を解決するために、図5(a)に
示すように、レジスト液供給ノズル42のノズル孔42
aに比較して、開口部近くの部分の肉厚42bを厚くし
ている。すなわち、このノズル42は、筒状の先端部
と、この筒状の先端部に続く、逆円錐台形部とを有す
る。代わって、図5(b)に示すように、レジスト液供
給ノズル42の筒状の先端部又は開口部に外フランジ4
2cを設けることにより、サックバックの際にノズル4
2先端付近の空気の巻き込みを防止することができる。
また、図5(c)に示すように、レジスト液供給ノズル
42の垂直に延びた円筒状の先端に横S字状に延びた細
径の屈曲部42dを形成し、この屈曲部42dの中央付
近までサックバックを行うことにより、同様にノズル先
端部の空気の巻き込みを防止することができる。
【0052】上記温度調整機構45(温度調整手段)
は、図6に示すように、溶剤供給チューブ41a及びレ
ジスト供給チューブ44aの外周をそれぞれ包囲するよ
うに設けられる温度調整液供給路46aと、この温度調
整液供給路46aの両側の端部に両端がそれぞれ接続さ
れた循環路46bと、循環路46bのそれぞれに設けら
れた循環ポンプ46cと、循環路46bの途中に接続さ
れた温度調整液C(例えば恒温水)を一定温度に維持す
るサーモモジュール46dとにより構成されている。こ
のように構成された温度調整機構45により、溶剤供給
チューブ41a内を流れる溶剤Aとレジスト供給チュー
ブ44a内を流れるレジスト液Bを所定温度(例えば、
約23℃)に維持することができる。
【0053】図6上では、溶剤供給ノズル40と溶剤供
給チューブ41aとが、また、レジスト液供給ノズル4
2とレジスト液供給チューブ44aとが、それぞれ一体
に形成されているが、図7を参照して以下に詳述するよ
うに、別体として形成することも好ましい。
【0054】上記噴頭39は例えばステンレス鋼あるい
はアルミニウム合金製部材にて形成されている。この噴
頭39の上面には迂回通路47aの一部をなすU字状の
孔がそれぞれ形成され、この孔の底部には噴頭39の下
面まで延出した垂直貫通孔47bが形成されている。各
貫通孔47bは、下方に向かうに従って大径となる傾斜
中部47cと、大径の下部47dとを有し、この下部4
7dの内周面には雌ねじが形成されている。このような
構成の噴頭39に、ノズル40,42を装着する場合に
は、貫通孔47b中に、円筒状のノズル40,42をそ
れぞれ上部並びに下部が延出するように貫挿し、ノズル
40,42が貫通可能な垂直貫通孔を有するほぼ円錐形
の合成樹脂でできたシール部材47fを傾斜中部47c
に詰め、ノズル40,42が貫通可能な垂直貫通孔を有
する取付けねじ部材47gをねじ付け下部47d中に捩
じ込むことにより、シール部材47fを傾斜中部47c
の傾斜内周面に押圧させている。このようにして、ノズ
ル40,42は噴頭39に液密に装着されている。この
場合、傾斜中部47cの上端とシール部材47fの上面
との間に図示のようにOリング47hを介在させること
により、迂回通路47aとノズル40,42との間の水
密維持を更に確実にすることができる。
【0055】上記噴頭39は、水平方向(X,Y方向)
の回転及び垂直方向(Z方向)に移動可能な移動アーム
37aの先端に装着されている。移動アーム37aは、
図1に示すように、ドレンカップ14の外側方に配設さ
れ、図示しないステッピングモータ等の駆動手段によっ
て溶剤供給ノズル40及びレジスト液供給ノズル42を
それぞれ基板Gの中心部上方の作動位置とノズル待機部
38上方の待機位置との間に選択的に移動されるように
なっている。すなわち、待機位置から溶剤供給ノズル4
0が基板Gの中心位置へ移動され、所定時間経過後、次
にレジスト液供給ノズル42が基板Gの中心位置へ移動
された後、両ノズル40,42は待機部38へ移動され
るようになっている。上記噴頭39すなわち溶剤供給ノ
ズル40及びレジスト液供給ノズル42の移動機構は必
しも上述の回転する移動アーム37aによる必要はな
く、例えばリニア式のスキャン機構を用いてもよい。
【0056】なお、上記実施形態においては、溶剤供給
ノズル40を噴頭39にレジスト液供給ノズル42と一
体的に備えた構成について説明したが、これに限定され
るものではなく、リンス液供給ノズルを有する噴頭と一
体的に設けて溶剤を供給してもよい。あるいは、例えば
レジスト液供給ノズル42の外周にこれと同軸的に溶剤
供給ノズル40を配置するなど適宜変更することができ
る。
【0057】なお、上記実施形態では、回転カップ12
の蓋体16をロボットアーム20で移動させて開放し、
溶剤Aの供給ノズル40,レジスト液Bの供給ノズル4
2などを、移動機構37で基板Gの中心部上方に移動し
て、溶剤A,レジスト液Bを滴下する構成について説明
したが、回転カップ12の開口部12aを蓋体16で閉
止した状態で滴下するように構成してもよい。例えば、
図8に示すように、蓋体16の膨隆頭部18部分を中空
状に形成し、また、この上端部を蓋18Aで閉止可能に
構成する。そして、蓋18Aを開け、移動機構37によ
り上記ノズルを膨隆頭部18の中空上方すなわち基板G
の中心部上方に移動させ、溶剤A,レジスト液Bを滴下
するようにしてもよい。また、図9に示すように、膨隆
頭部18の内側にノズル取付部材18Bをベアリング1
8Cなどにより、蓋体16を回転可能に取付ける。そし
て、回転カップ12の開口部12aを蓋体16で閉止し
た状態で、ノズル取付部材18Bに取着したノズル4
0,42から溶剤A,レジスト液Bを基板Gの中心部に
滴下するように構成してもよい。
【0058】上記したように、蓋体16で開口部12a
を閉止した状態で溶剤A,レジスト液Bを滴下すること
により、移動機構37による移動式に比べて処理スルー
プットの短縮化、密閉状態下での溶剤Aの滴下から塗布
処理終了までの処理プロセスを実現することが可能とな
る。例えば、溶剤Aの供給後、レジスト液Bを供給しな
がら回転カップ12を回転し、次にレジスト液Bの供給
を停止して、回転カップ12を回転するというようなプ
ロセスも実現できる。
【0059】また、上記実施形態では、溶剤供給ノズル
40から基板Gの中心に溶剤Aを滴下した後、レジスト
液Bを基板G上に滴下してレジスト膜を形成する場合に
ついて説明したが、溶剤とフォトレジストとからなるレ
ジスト液を使用する場合には、溶剤供給ノズルを用いず
にレジスト液供給ノズルからレジスト液Bを基板G上に
滴下させてレジスト液B自身の溶剤を利用してレジスト
膜を形成する塗布機構1を用いることも可能である。
【0060】一方、上記縁部除去機構2は、図1及び図
12示すように、図示しない真空装置によって基板Gを
吸着保持すると共に水平方向に90度以上回転可能な載
置手段である載置台50と、この載置台50によって保
持される基板Gの対向する2辺の縁部の上下面にレジス
トの除去液例えばレジストの溶剤を噴射する一対の除去
ノズル51とで主要部が構成されている。
【0061】上記載置台50は、図示しないモータ等の
回転機構と昇降シリンダやボールねじ等の昇降機構を具
備する駆動装置52によって水平方向に90度以上回転
すると共に、昇降可能に構成されている。このように構
成される載置台50は、昇降によって基板Gの受渡し位
置及び塗布膜の除去処理位置と、待機位置とに切換えら
れ、水平方向に90度回転することによって基板Gの2
組の対向する2辺を除去ノズル51側に切換え移動する
ことができる。
【0062】上記除去ノズル51は、図13及び図14
に示すように、基板Gの縁部の上下両面及び側面を覆う
断面略コ字状の噴頭53の上部水平片53aと下部水平
片53bにそれぞれ設けられた表面のレジスト除去用の
溶剤供給路53cと裏面のレジスト除去用の溶剤供給路
53dに接続する注射針のように細い針状の表面洗浄用
のノズル51aと裏面洗浄用のノズル51bにて形成さ
れている。この場合、ノズル51aは噴口を下方に向け
て垂下され、ノズル51bは噴口を上部に向けて垂設さ
れ、そして、ノズル51aの噴口とノズル51bの噴口
は噴射された除去液が各ノズルの近傍で互いに干渉しな
い位置にずらして配設されている。このようにノズル5
1aの噴口とノズル51bの噴口をずらして設ける理由
は、ノズル51a,51bから噴射される溶剤がノズル
近傍で衝突すると、この衝突によって飛散される溶剤が
基板Gの表面部のレジスト膜に付着してレジスト膜の膜
厚を不均一にするなどの悪影響を及ぼすのを防止するた
めである。
【0063】なお、除去ノズル51の噴頭53内部のノ
ズル側の垂直部53eには排気口53fが設けられ、こ
の排気口53fに図示しない排気装置に接続する排気管
54が接続されており、除去ノズル51から噴射されて
レジスト膜の除去に供された溶剤が排気管54を介して
外部に排出されるようになっている。
【0064】上記実施形態では、ノズル51aを直状に
垂下した場合について説明したが、必ずしもこのような
形状とする必要はなく、図13に想像線で示すように、
ノズル51aの噴口を基板Gの内方から外方側に向けて
傾斜状に折曲してもよい。このように折曲させることに
より、ノズル51aから噴射された除去液は基板Gの周
辺方向に向うので、中心側のレジスト膜に付着するのを
防止することもできる。また、同様にノズル51bの噴
口を基板Gの内方から外方側に向けて傾斜状に折曲して
もよい。
【0065】また、上記のように構成される一対の除去
ノズル51は、図12に示すように、位置調整機構55
によって基板Gの対向する第1の辺例えば長辺側及び第
2の辺例えば短辺側の2辺に位置調整可能に配置され、
上下移動機構56によって基板Gの縁部のレジスト膜除
去位置と待機位置とに上下移動されると共に、左右移動
機構57によって基板Gの縁部に沿って移動し得るよう
に構成されている。この場合、除去ノズル51を移動方
向に複数対適宜間隔を開けて設けることも可能であり、
更に除去性能の向上を図ることができる。
【0066】この場合、上記位置調整機構55は、対向
する一方の除去ノズル51の噴頭53に取付部材58a
を介して連結するシリンダ体59aと、このシリンダ体
59aに摺動自在に装着され、他方の除去ノズル51の
噴頭53に取付部材58bを介して連結される伸縮ロッ
ド59bとからなるエアーシリンダ59と、このエアー
シリンダ59の伸縮ロッド59bが伸長した際に両取付
部材58a,58bが衝突して除去ノズル51の基板G
長辺側の除去位置を位置決めする外側ストッパ60a
と、エアーシリンダ59の伸縮ロッド59bが収縮した
際に両取付部材58a,58bが衝突して除去ノズル5
1の基板G短辺側の除去位置を位置決めする内側ストッ
パ60bとで構成されている。なお、両除去ノズル51
はエアーシリンダ59のシリンダ体59aを取付ける支
持部材61によって支持されている。
【0067】また、上下移動機構56は、支持部材61
の一端の下面側に取付けられ、後述する水平方向(Y方
向)に移動可能な走行板62に設けられた昇降用ガイド
レール63に沿って昇降可能な昇降部材64と、この昇
降部材64に取付けられるシリンダ体65aと、このシ
リンダ体65aに摺動可能に装着され、走行板62に取
付けられる伸縮ロッド65bとで構成されている。ま
た、ベース板66から起立された起立壁67の側面に水
平に配設された互いに平行な上下2本の走行用ガイドレ
ール68に上記走行板62を走行可能に取付け、起立壁
67に装着されたプーリ69と図示しない駆動モータの
駆動軸に装着される駆動プーリ(図示せず)に掛け渡さ
れるタイミングベルト69aを走行板62に締結して上
記左右移動機構57が構成されている。
【0068】また、載置台50の下部には、基板Gの角
部裏面に付着するレジスト膜を除去するための補助洗浄
ノズル51Aが配設されている(図12参照)。この補
助洗浄ノズル51Aは、図15に示すように、載置台5
0の対角線位置に1個ずつ支持部材4aによって噴射方
向が調節可能に取付けられており、この補助洗浄ノズル
51Aと溶剤としてのシンナーTを収容するタンク4b
が溶剤供給チューブ4cを介して接続されている。な
お、補助洗浄ノズル51Aから基板Gの角部裏面に付着
したレジスト膜を除去するには、例えば窒素(N2)ガ
ス供給源4dからタンク4b内に圧送用ガスを供給する
と共に、溶剤供給チューブ4cに介設されたバルブ4e
を開放して、補助洗浄ノズル51AからシンナーTを基
板Gの角部裏面に向って噴射する。なおこの場合、図1
5に想像線で示すように、溶剤供給チューブ4cに三方
切換バルブ4fを介してタンク4bとN2ガス供給源4
dとを接続することにより、補助洗浄ノズル51Aから
溶剤を噴射して基板Gの角部裏面に付着するレジスト膜
を除去した後、三方切換バルブ4fを切り換えて補助洗
浄ノズル51AからN2ガスを噴射(供給)して角部裏
面の乾燥を促進させることができる。
【0069】この場合、基板Gが矩形状(例えば長方
形)のときは、図16(a)に示すように、スピンチャ
ック10の回転によって基板Gの表面に塗布されたレジ
スト液を振り切る際、遠心力によって基板Gの長辺側に
付着したレジスト液は基板Gの外方に飛散されるが、基
板Gの短辺側に付着したレジスト液は基板Gの辺部から
外方に飛散された後、隣接する角部に衝突して、基板G
の対角位置の角部裏面に再付着する。この付着量は基板
Gの回転速度が速い程、また基板Gの寸法が大きい程、
短辺と長辺の比率が大きい程、また、塗布されたレジス
ト液の量が多い程多くなる。したがって、レジスト液が
付着する基板Gの対角位置の角部に対応する載置台50
の対角位置の下部側に補助洗浄ノズル51Aを配設して
おけば、補助洗浄ノズル51Aから噴射されるシンナー
によって基板Gの角部裏面に付着したレジスト膜を容易
に除去することができる。
【0070】なお、基板Gの形状が正方形の場合には、
長方形の場合と比較して、もともと再付着量は減少する
が、図16(b)に示すように、スピンチャック10の
回転によって基板Gの表面に塗布されたレジスト液を振
り切る際、基板Gの各辺部から飛散されるレジスト液が
隣接する各角部裏面に再付着し除去が必要とされる場合
には、載置台50の各角部下部側にそれぞれ補助洗浄ノ
ズル51Aを合計4個配設しておけばよい。
【0071】上記補助洗浄ノズル51Aを設ける代わり
に、上述した除去ノズル51を改良した構造のものを用
いることもできる。すなわち、図17(a)に示すよう
に、除去ノズル51の噴頭53の下部水平辺53bを外
方(基板G側)に延長させ、そして、裏面洗浄ノズル5
1bの外側に適宜間隔をおいて針状の第1ないし第4の
補助洗浄ノズル51c,51d,51e,51fを起立
状に延在させて、除去ノズル51が基板Gの角部に位置
したときに、表面洗浄ノズル51a及び裏面洗浄ノズル
51bと第1ないし第4の補助洗浄ノズル51c〜51
fから溶剤例えばシンナーを噴射して基板Gの角部の表
裏面に付着したレジスト膜を除去する。除去ノズル51
が基板Gの各辺の角部を外れた中央部を移動するとき
は、第1ないし第4の補助ノズル51c〜51fからの
シンナーの噴射を停止して、ノズル51aと51bから
のみシンナーを噴射して基板Gの縁部両面に付着するレ
ジスト膜を除去する。
【0072】なお、裏面洗浄ノズル51bの溶剤供給路
53bとは別に補助洗浄ノズル51c〜51fの溶剤供
給路53cが設けられている。また、溶剤供給路53c
の各補助洗浄ノズル間にそれぞれバルブ(図示せず)を
介設して、補助洗浄ノズル51c〜51fを順次開放あ
るいは閉鎖させて補助洗浄ノズル51c〜51fから噴
射される溶剤を徐々に増加あるいは減少させることもで
きる。
【0073】上記のように構成される補助洗浄ノズル5
1c〜51fは裏面洗浄ノズル51bの外方側(基板G
側)に配設されていれば、その配設位置は任意でよい
が、補助洗浄ノズル51c〜51fから噴射された溶剤
が噴水状に噴射されて周囲に飛散する虞れがあるので、
図18に示すように、上記噴頭53を、表面洗浄ノズル
51aと裏面洗浄ノズル51bを配設した断面略コ字状
の噴頭本体53Aと、この噴頭本体53Aの側面に連な
りかつ噴頭本体53Aより外方側へ突出する断面略コ字
状の補助噴頭53Bとで構成し、補助噴頭53Bの下部
水平片53gに補助洗浄ノズル51c〜51fを配設し
て、補助洗浄ノズル51c〜51fから噴射された溶剤
を補助噴頭53Bの上部水平片53hで受け止めるよう
にする方が好ましい。なお、補助噴頭53Bの上部及び
下部水平片53g,53hの対向面を断面円弧状面とす
ることにより、噴射された溶剤の周囲の飛散を更に確実
に防止することができる。
【0074】一方、上記塗布機構1から縁部除去機構2
へ基板Gを搬送する第2の搬送機構4は、図10に示す
ように、基板Gの対向する2辺の周辺部下面を吸着保持
する一対の搬送アーム70を具備し、これら搬送アーム
70は、リニアガイド71によってガイドされ、タンミ
ングベルト72、プーリ73、シャフト74によって伝
達されるアーム駆動モータ75の駆動力によって図示矢
印X方向に移動可能に構成されている。この場合、搬送
アーム70とタイミングベルト72とは、締結部材76
によって締結されている。また、アーム駆動モータ75
は、中央演算処理装置(CPU)等にて形成された制御
装置77によって制御され、所望により搬送方向に往復
運動を繰り返して、所定時間基板Gの塗布処理、塗布膜
除去処理を実施することができるように構成されてい
る。
【0075】また、上記搬送アーム70の基板保持面に
は、図11に示すように、吸引通路70bを介して図示
しない真空吸引手段に接続する吸引孔70aが設けられ
ており、この吸引孔70aに連通する吸引孔を有するパ
ッド部材70cが搬送アーム70に対して垂直方向に変
位可能に設けられている。この場合、パッド部材70c
は、内向きフランジ70dを有する逆冠形の耐蝕性を有
する例えばデルリン(商品名)製の部材にて形成されて
いる。そして、搬送アーム70の吸引孔70aの周囲に
押えねじ70eによって立設固定される可撓性を有する
合成ゴム製の筒状のリップシール70fの上端に拡開状
に突出する係止部70gに内向きフランジ70dを係合
して垂直方向に変位可能に取付けられる。このように取
付けられるパッド部材70cは各搬送アーム70にそれ
ぞれ2個ずつ設けられており、基板Gを搬送する際、リ
ップシール70fが弾性変形することによりパッド部材
70cが垂直方向に変形すなわち基板Gの平面に追従し
て基板Gの姿勢を水平状態に保持したまま搬送すること
ができるようになっている。また、基板Gを受取る際の
衝撃をリップシール70fの弾性変形によって吸収する
ことができるので、基板Gの損傷等を防止することがで
きる。なお、この場合、パッド部材70cを2個設けて
いるが、1個あるいは3個等任意の数設けてもよい。
【0076】また、上記塗布機構1への基板Gの搬入、
縁部除去機構2からの基板Gの搬出を行う第1の搬送機
構3は、図21及び図22に示すように、メインアーム
80にて形成されている。この場合、メインアーム80
は、上下2段のコ字状アーム体81a,81bがそれぞ
れ独立して水平方向に進退移動可能な二重構造となっい
てる。すなわち、対向して配置される外側リニアガイド
82に沿って摺動可能な一対の外側フレーム83によっ
て上部アーム体81aの両側を支持し、第1の駆動モー
タ84に伝達プーリ85aを介して駆動される外側プー
リ85に掛け渡されるタイミングベルト(図示せず)と
外側フレーム83とを締結して、第1の駆動モータ84
の正逆回転によって上部アーム体81aを進退移動可能
に構成し、また、外側リニアガイド82の内側に配設さ
れる一対の内側リニアガイド86に沿って移動可能な内
側フレーム87にて下部アーム体81bを支持し、第2
の駆動モータ88に伝達プーリ89aを介して駆動され
る内側プーリ89に掛け渡されるタイミングベルト(図
示せず)と内側フレーム87とを締結して、第2の駆動
モータ88の正逆回転によって下部アーム体81bを進
退移動可能に構成してある。
【0077】このように構成されるメインアーム80
は、図1に示すように水平のX,Y方向及び回転(θ)
可能に形成されると共に、垂直方向(Z方向)に移動可
能に形成されている。なお、上記アーム体81a,81
bには基板Gの周囲を保持する保持爪81cが立設され
ている(図21参照)。また、メインアーム80のアー
ム体81a,81b上に載置される基板Gの有無はセン
サ150によって検出できるように構成されている(図
22参照)。なお、この場合、アーム体81a,81b
に保持爪81cを設ける代わりに、上記搬送アーム70
と同様に吸引孔70aを設けると共に、パッド部材70
cを設けて真空吸着によって基板Gを保持するようにし
てもよい。
【0078】次に、上記のように構成されるこの発明の
処理装置を用いて基板G上へのレジスト塗布及び辺部の
不要なレジスト膜の除去手順の一例について図23及び
図24を参照して説明する。
【0079】まず、回転カップ12の蓋体16及びドレ
ンカップ14の固定蓋体15を開放し、そして、基板G
をメインアーム80によって保持して静止したスピンチ
ャック10上に移動させ、基板Gを真空吸着によってス
ピンチャック10が保持し基板Gを支持する(ステップ
[A])。次に、スピンチャック10の回転駆動により
基板Gを処理時の定常回転より低速に回転(回転数:例
えば200〜800rpm,加速度:300〜500r
pm/sec)させると共に、回転カップ12を同じ速
度で回転させる。この回転中に、移動機構37の移動ア
ーム37aが待機位置38から回転して基板Gの中心部
上方に移動させられ、噴頭39の溶剤供給ノズル40か
ら基板表面に処理液の溶剤Aとして例えばエチルセロソ
ルブアセテート(ECA)を例えば20秒(sec)間
で例えば26.7cc供給例えば滴下する(ステップ
[B])。また、基板Gを回転させずに静止した状態で
溶剤Aを滴下し、その後回転してもよい。このようにし
て溶剤Aを20sec間供給した後、スピンチャック1
0及び回転カップ12の回転数を上記低速回転数による
回転状態で溶剤Aの供給を停止する(ステツプ
[C])。このとき、溶剤Aは基板Gの全面に拡散され
塗布される。
【0080】次に、スピンチャック10を、高速回転
(第1の回転数:500から1500rpm程度の範囲
例えば1000rpm,加速度:300〜600rpm
/sec)させると同時に、基板表面上の溶剤膜上の中
心部上方に移動されたレジスト液供給ノズル42から処
理液例えばレジスト液Bを例えば5sec間供給例えば
8cc滴下する(ステップ[D])。このときの溶剤A
が乾燥する時期は、予め実験により求めることができ
る。例えば、基板Gの表面を目視し、光の干渉縞が見え
ている間は乾燥しておらず、乾燥したら干渉縞が見えな
くなるので、その時期を知ることができる。この場合5
sec間の供給時期には、上記したベローズポンプ44
gの駆動時間を制御でき、レジスト液Bの供給量を正確
にかつ微妙に制御できるように構成されている。このよ
うにしてレジスト液Bを5sec供給(滴下)した後、
レジスト液Bの供給を停止すると同時に、スピンチャッ
ク10及び回転カップ12の回転を停止する(ステップ
[E])。この状態では、レジスト液Bは基板Gの角部
Gaを残した略同心円内に塗布される。このとき、レジ
スト液Bを基板Gの角部Gaを含む全域に供給すると、
レジスト液Bの無駄が生じるばかりでなく、レジスト液
Bのミストが飛散して回転カップ12及び基板Gの裏面
に付着する虞れが生じるという問題がある。したがっ
て、レジスト液Bの量は、所定の膜厚で基板Gの全域に
供給される必要最小限の量に設定されることが望まし
い。
【0081】次に、レジスト液Bの供給を停止し、レジ
スト液供給ノズル50を待機位置に移動した後、ロボッ
トアーム20によって固定蓋体15及び蓋体16をドレ
ンカップ14及び回転カップ12の上方開口部12aに
閉止し、回転カップ12内に基板Gを封入する(ステッ
プ[F])。
【0082】このようにしてドレンカップ14の開口部
を固定蓋体15で閉止すると共に、回転カップ12の開
口部12aを蓋体16で閉止し密閉した状態で、スピン
チャック10及び回転カップ12を例えば15sec
間、上記第1の回転数より高速に回転(第2の回転数:
1000〜3000rpm程度の範囲例えば1400r
pm,加速度:500rpm/sec)させると、レジ
スト液Bは基板Gの全面に行き渡りレジスト膜の膜厚が
整えられる(ステップ[G],図24(a)参照)。こ
の時のレジスト液Bの吐出量と時間でレジスト膜の膜厚
が決定する。なお、この状態では溶剤A及びレジスト膜
は乾燥されていないウエットな状態である。
【0083】次に、第2の搬送機構4の搬送アーム70
によって基板Gを、塗布機構1の側方に隣接する塗布機
構1と同一雰囲気領域内の縁部除去機構2の載置台50
上に搬送し、載置台50にて基板を吸着保持する(ステ
ップ[H],図24(b)参照)。基板Gを搬送した第
2の搬送機構4の搬送アーム70は待機位置へ後退した
後、縁部除去機構2の除去ノズル51が基板Gの長辺側
の両縁部にセットされ、長辺に沿って移動しながら除去
液例えばレジストの溶剤(例:シンナー)を基板Gの縁
部両面に噴射して基板Gの長辺の不要なレジスト膜を端
部から幅約5mm程度、溶解して除去する(ステップ
[I],第1の除去工程;図24(c)参照)。なお、
基板Gの縁部側面に付着しているレジストも同時に除去
される。この際、塗布機構1に次の基板Gを搬入して塗
布処理を行う。基板Gの長辺の不要なレジスト膜を除去
した後、載置台50を例えば時計回りに90度回転させ
て基板Gの短辺側を除去ノズル51側に位置させる。な
お、90度回転の他に、90度の奇数倍例えば270
度,450度,…,また、反時計回りに、回転させても
よい。このとき、位置調整機構55のエアーシリンダ5
9を伸長して除去ノズル51を基板Gの短辺側にセット
する(図24(d)参照)。そして、除去ノズル51を
基板Gの短辺に沿って移動しながら溶剤を基板Gの短辺
の縁部両面に噴射して基板Gの短辺の不要なレジスト膜
を除去して、基板Gのレジスト塗布及び短辺の不要なレ
ジスト膜の除去作業は完了する(第2の除去工程;図2
4(e)参照)。この後、基板Gを搬出し、次の工程へ
搬送する(ステップ[J])。上記のように、レジスト
膜を塗布形成後、直ちに基板Gを搬送して周縁部レジス
トを除去できる。
【0084】なお、第1又は第2の除去工程中、あるい
はこれらの除去工程の前後のいずれかの時点で、補助洗
浄ノズル51A;51c〜51fからシンナーを噴射さ
せることによって基板Gの角部裏面に付着したレジスト
膜を容易に除去することができる(ステップ[I])。
例えば図17(b)に示すように、基板Gの各部裏面に
付着したレジスト液R1,R2を除去する場合、次のよう
に補助洗浄ノズル51c〜51fの噴射を制御する。
【0085】左右の除去ノズル51を最初に矢印で示す
方向に移動させると仮定し、まず、右の除去ノズル51
について説明する。
【0086】レジスト液R1が、短辺Gs側に距離LS1ま
で、長辺GL側に距離LL1までと三角形状の領域に付着
している場合、ノズルが短辺GSの縁付近に位置する時
には距離LS1まで十分洗浄可能なように表面洗浄ノズル
51a、裏面洗浄ノズル51bと共に補助洗浄ノズル5
1c〜51f全部から溶剤を噴射させる。
【0087】そして、除去ノズル51が矢印方向に移動
するのに連れレジスト液R1の付着幅はLS1より狭くな
るので、順次、補助洗浄ノズル51f,51e,51d
の溶剤噴射を停止させる。ノズルが長辺GLに沿って距
離LL1付近まで移動すると、レジスト液R1の裏面付着
はなくなるので、補助洗浄ノズル51cの溶剤噴射も停
止させ、この後、裏面側は裏面洗浄ノズル51bのみ溶
剤を噴射させた状態で、除去ノズル51は長辺GLに沿
って移動する。
【0088】一方、左の除去ノズル51は、図17
(b)に示すように、移動し始めの時、角部裏面にはレ
ジスト液は付着していないので、表面洗浄ノズル51a
と裏面洗浄ノズル51bとから溶剤を噴射させ、補助洗
浄ノズル51c〜51fからの溶剤噴射は停止してお
く。
【0089】除去ノズル51が更に移動して角部裏面に
付着したレジスト液R2に近づき、短辺GSより距離LL2
付近になると、補助洗浄ノズル51cからまず溶剤を噴
射させる。レジスト液R1同様、レジスト液R2も三角形
状の領域に付着している場合、順次、補助洗浄ノズル5
1d,51e,51fから溶剤を噴射させ距離LS2の部
分まで溶解除去する。
【0090】そして、左右の除去ノズル51により長辺
GL側のレジスト除去が終了すると、各ノズルからの溶
剤噴射を停止して、左右の除去ノズル51を基板Gの回
転に支障を与えないように退避させる。次に、基板Gを
左又は右廻りに90°回転させ、短辺GS側のレジスト
液除去に移る。この場合、角部裏面に付着したレジスト
液R1,R2は既に除去されているため、表面洗浄ノズル
51a及び裏面洗浄ノズル51bから溶剤を噴射させる
だけでよい。
【0091】このように、裏面側に付着したレジスト液
の付着場所・領域に対応して予め決められた範囲で補助
洗浄ノズル51c〜51fの溶剤噴射を制御することに
より、必要最小限の溶剤使用量により、不要レジストを
溶解除去することが可能となる。また、溶剤の温度や蒸
発により基板Gの温度が大きく変化し、表面のレジスト
膜の膜厚が必要以上に変動しないようにするためでもあ
る。
【0092】上記のように構成されるこの発明の処理装
置は単独の装置として使用できることは勿論であるが、
以下に説明するLCD基板の塗布・現像処理システムに
組込んで使用することができる。
【0093】上記塗布・現像処理システムは、図25に
示すように、基板Gを搬入・搬出するローダ部90と、
基板Gの第1処理部91と、中継部93を介して第1処
理部91に連設される第2処理部92とで主に構成され
ている。なお、第2処理部92には受渡し部94を介し
てレジスト膜に所定の微細パターンを露光するための露
光装置95が連設可能になっている。
【0094】上記ローダ部90は、未処理の基板Gを収
容するカセット96と、処理済みの基板Gを収容するカ
セット97を載置するカセット載置台98と、このカセ
ット載置台98上のカセット96,97との間で基板G
の搬出入を行うべく水平(X,Y)方向と垂直(Z)方
向の移動及び回転(θ)可能な基板搬出入ピンセット9
9とで構成されている。
【0095】上記第1処理部91は、X,Y、Z方向の
移動及びθ回転可能な上記メインアーム80の搬送路1
02の一方の側に、基板Gをブラシ洗浄するブラシ洗浄
装置120と、基板Gを高圧ジェット水で洗浄するジェ
ット水洗浄装置130と、基板Gの表面を疎水化処理す
るアドヒージョン処理装置105と、基板Gを所定温度
に冷却する冷却処理装置106とを配置し、搬送路10
2の他方の側に、この発明の処理装置を構成するレジス
ト塗布機構1と縁部除去機構2を具備する塗布処理装置
107及び塗布膜除去装置108を配置してなる。
【0096】一方、上記第2処理部92は、第1処理部
91と同様に、X,Y、Z方向の移動及びθ回転可能な
メインアーム80aを有し、このメインアーム80aの
搬送路102aの一方の側に、レジスト液塗布の前後で
基板Gを加熱してプリベーク又はポストベークを行う加
熱処理装置109を配置し、搬送路102aの他方の側
に、現像装置110を配置している。
【0097】上記のように構成される第1処理部91及
び第2処理部92の上方はカバーによって覆われてお
り、処理部内に清浄化された空気が供給されるようにな
っている。
【0098】上記のように構成される塗布・現像処理シ
ステムにおいて、カセット96内に収容された未処理の
基板Gはローダ部90の搬出入ピンセット99によって
取出された後、第1処理部91のメインアーム80に受
け渡され、そして、ブラシ洗浄装置120内に搬送され
る。このブラシ洗浄装置120内にてブラシ洗浄された
基板Gは引続いてジェット水洗浄装置130内にて高圧
ジェット水により洗浄される。この後、基板Gは、アド
ヒージョン処理装置105にて疎水化処理が施され、冷
却処理装置106にて冷却された後、この発明に係るレ
ジスト塗布装置107の塗布機構1に搬入されて上述し
た手順でフォトレジストすなわち感光膜が塗布形成さ
れ、第2の搬送機構4の搬送アーム70によってこの発
明に係る塗布膜除去装置108の縁部除去機構2に搬送
されて基板Gの辺部の不要なレジスト膜が除去される。
そして、メインアーム80によって縁部除去機構2から
搬出される。この際、縁部のレジスト膜は除去されてい
るので、メインアーム80にレジストが付着することも
ない。
【0099】その後、フォトレジストが加熱処理装置1
09にて加熱されてベーキング処理が施された後、露光
装置95にて所定のパターンが露光される。そして、露
光後の基板Gは現像装置110内へ搬送され、現像液に
より現像された後にリンス液により現像液を洗い流し、
現像処理を完了する。
【0100】現像処理された処理済みの基板Gはローダ
部90のカセット97内に収容された後に、搬出されて
次の処理工程に向けて移送される。
【0101】上記実施形態では、この発明に係る塗布機
構1を具備する塗布処理装置107と、この発明に係る
縁部除去機構2を具備する塗布膜除去装置108とを1
組設けたLCD基板の塗布・現像システムについて説明
したが、塗布処理装置107と塗布膜除去装置108を
2組以上設けることも可能である。この場合、塗布処理
装置107と塗布膜除去装置108とを並設してもよい
が、設置スペースを少なくるためには、塗布処理装置1
07と塗布膜除去装置108とを積層させた構造として
もよい。このように塗布処理装置107と塗布膜除去装
置108を積層させる構造においては、メインアーム8
0,80aを上段の各装置107,108まで上昇可能
にする以外は、上記実施形態と同じにすればよい。
【0102】なお、上記実施形態では、左右一対の除去
ノズル51により、最初に基板Gの長辺側の不要な端部
のレジスト膜を溶解して除去し、次に、基板Gを90°
回転させて短辺側の不要なレジスト膜を溶解して除去す
る例について説明したが、除去ノズルを例えば4個設
け、基板Gの四辺の不要なレジスト膜を、同時に溶解し
て除去するように構成してもよい。
【0103】例えば、図19に示すように、除去ノズル
151A,151B,151C,151Dを設ける。な
お、この4個の除去ノズルの構成、移動機構等は同一構
成のため、ここでは除去ノズル151A部分についての
み説明し、他の詳細な説明は省略する。
【0104】除去ノズル151Aは、図のY方向に延在
するごとく設けられたガイドレール152Aに摺動可能
に取付けられたスライド部材153Aに取着されてい
る。このスライド部材153Aは、ワイヤー,チェー
ン,ベルト,ボールねじやステッピングモータ,エアー
シリンダー,超音波モーター,超電導リニアモーター等
を使用した移動機構(図示せず)により、Y方向に往復
移動可能に構成されている。
【0105】また、除去ノズル151Aは、図20に示
すように、図13に示した除去ノズル51と概ね同じ構
成であるので、ここでは異なる部分を主として説明す
る。表面洗浄用のノズル151a、裏面洗浄用のノズル
151bの他に、基板Gの端面(側面)部を洗浄するた
めの端面洗浄用のノズル151gが内部に設けられてお
り、各ノズルは溶剤の各供給路に挿入された開閉バルブ
(図示せず)により、独立して溶剤供給の断続、供給量
が制御可能に構成されている。
【0106】更に、噴頭153の基板G側端部の前方位
置には、基板G上面側にガス噴射ノズル154が、基板
G下面側にはガス噴射ノズル155が、その噴射方向が
噴頭153方向、すなわち基板Gの周辺外側方向になる
ように配置されている。そして、噴射されたガスは、噴
頭153内を通り、排気管156から排気される。
【0107】更に、図19に示すように、除去ノズル1
51Aの両側方には、基板Gの長辺Aの基板G中心方向
から上面周辺部に向ってガスを噴射する乾燥用ガス噴射
ノズル157A,158Aが、例えば除去ノズル151
Aと共にY方向に移動可能なように取付部材(図示せ
ず)により設けられている。なお、図19では上記乾燥
用ガスノズル157A,158Aは基板Gの外側に示さ
れているが、基板Gの搬入・搬出に支障をきたさない任
意の位置に配置する。
【0108】他の除去ノズル151B,151C,15
1Dについては、除去ノズル151Aと構成は同じであ
り、除去ノズル151Aの各部に対応させて符号を付し
ている。なお、上記各ノズルは、それぞれ基板Gの短辺
B,長辺C,短辺Dの縁部の不要なレジストを溶解して
除去するためのノズルである。
【0109】次に、上記のように構成された縁部除去機
構2Aの不要レジストの除去手順等について説明する。
図1に示す塗布機構1によって上面にレジスト膜が塗布
形成された基板Gを搬送アーム70によって上記縁部除
去機構2Aの載置台159に、長辺がY方向、短辺がX
方向と平行となるように載置し、吸着保持する。
【0110】搬送アーム70が待機位置へ後退した後、
縁部除去機構2Aの各除去ノズル151A,151B,
151C,151Dが四辺の縁部にセットされ、各辺に
沿って同時に移動しながらレジスト溶剤を縁部に噴射し
て不要なレジスト膜を溶解して除去する。
【0111】この除去に際し、洗浄用の各ノズルからの
溶剤の噴射は、基板Gの端部のレジスト付着状況に対応
して制御してもよい。例えば、基板Gの端面及び裏面周
辺部にレジストの付着が無く、溶解除去する必要がない
場合には、表面洗浄用のノズル151aのみ溶剤を噴射
させる。
【0112】端面にもレジストが付着している場合に
は、端面洗浄用のノズル151gからも溶剤を噴射さ
せ、更に、裏面周辺部にもレジストが付着している場合
には、裏面洗浄用のノズル151bからも溶剤を噴射さ
せる。
【0113】また、基板Gの端面、裏面周辺部に付着し
ているレジスト膜の付着場所が予め分っている場合に
は、除去ノズル151Aがこの場所付近を移動する際
に、端面洗浄用ノズル151gや裏面洗浄用のノズル1
51bから溶剤を噴射するように制御してもよい。これ
により、溶剤の消費量を低減させることが可能となる。
また、上述したように、表面のレジスト膜厚の変動を防
止することも可能となる。
【0114】更に、上記溶解除去中に、ガス噴射ノズル
154,155から例えば窒素(N2)ガスを噴射させ
ると、基板G周辺に向い噴頭153内に吸引されるN2
ガスの流れが存在するため、表面洗浄用のノズル151
a、端面洗浄用のノズル151g、裏面洗浄用のノズル
151bから噴射された溶剤や発生した気泡等が基板G
の中心側に飛散しようとしても、上記N2ガスの流れに
よって噴頭側に向って排出され、基板G面に飛来付着す
るのを防止することができる。
【0115】また、乾燥用ガスノズル157Aから例え
ば加熱したN2ガスを、除去ノズル151Aでの溶剤に
よる溶解除去に先立って、基板G周辺部のレジスト膜に
向って噴射し、乾燥させておくことにより、溶解除去後
のレジスト膜のエッジ部分でのレジストの盛り上りの発
生を抑制することも可能となる。
【0116】更に、乾燥用ガスノズル158Aから例え
ば加熱したN2ガスを、レジスト膜が溶解除去された後
の基板Gの周辺部分に噴射させることにより、基板G及
びレジスト膜を乾燥する。この乾燥により、溶剤は直ち
に蒸発し、レジスト膜のエッジ部分が乾燥するため、不
必要な溶解もなく、エッジ部分のレジスト膜も安定す
る。
【0117】上記説明では、除去ノズル151Aについ
てのみ説明したが、他の除去ノズル151B,151
C,151Dについても同様のことが言えるので、説明
を省略する。
【0118】また、各除去ノズル151A,151B,
151C,151Dの移動機構として、独立した移動機
構を設けた例について説明したが、四辺を同時に溶解除
去できるものであれば他の機構でもよく、例えば除去ノ
ズル151Aと151C,151Bと151Dとをそれ
ぞれ共通の機構に取着し、2つの移動機構で移動可能に
構成してもよい。更に、除去ノズル151A,151
B,151C,151Dの全部を共通の1つの移動機構
で移動可能に構成してもよい。
【0119】なお、上記独立した移動機構の場合、各移
動速度は各辺のレジストの付着状況等により、独立して
設定制御してもよい。
【0120】更に、図19では、基板Gの長辺をY方向
と平行になるように保持しているが、短辺をY方向と平
行になるように保持し、各除去ノズル151A,151
B,151C,151Dをそれに対応して配置してもよ
い。例えば、各除去ノズルをエアーシリンダー等を使用
あるいはストローク調整可能な構造にすることにより、
伸縮させて対応する。
【0121】更に、基板G、溶剤、N2ガスを溶解に最
適な温度に温調して、レジスト膜の溶解除去を促進させ
てもよい。基板Gの温調としては、例えば、基板Gの周
囲を温調した雰囲気にしたり、基板G上面に温調したク
リーンエアーやN2ガスを供給したり、基板G裏面に温
調したクリーンエアーやN2ガスを供給したり、載置台
159により温調したり、赤外線、マイクロ波等により
温調する。
【0122】更に、上記実施形態では、基板Gの一辺に
対して1個の除去ノズルを設けた例について説明した
が、複数個例えば2個設けて移動距離を短くしたり、2
回溶解除去するように構成してもよい。この場合、溶剤
の種類を異ならせてもよい。また、溶解除去位置を異な
らせてもよい。
【0123】更に、上記実施形態では、基板Gは固定し
て各除去ノズルを移動させる構成の例について説明した
が、基板Gを回転させ、それに対応して各除去ノズルを
伸縮、X,Y方向に移動させつつ四辺同時に溶解除去す
るように構成してもよい。
【0124】また、上記実施形態では、この発明の処理
装置及び処理方法をLCD基板の塗布処理に適用した場
合について説明したが、LCD基板以外の角形状被処理
基板に塗布液を塗布し、塗布された被処理基板の縁部の
不要な塗布膜を除去する方法及び装置にも適用できるこ
とは勿論である。
【0125】
【発明の効果】1)請求項1,3,4及び11,13
載の発明によれば、塗布機構に搬入された角形の被処理
基板の一面上に処理液を供給し拡散させ、処理容器に蓋
体を閉止して被処理基板を処理容器内に封入した後、蓋
体が閉止された処理容器内の被処理基板を回転させて、
塗布膜を形成し、その後、塗布機構の側方に隣接される
と共に、塗布機構と同一雰囲気領域内の縁部除去機構に
搬送して被処理基板の縁部の塗布膜を除去することがで
きるので、塗布膜の均一処理を行うことができると共
に、製品歩留まりの向上を図ることができる。また、第
1の搬送機構によって基板を塗布機構へ搬送すると共に
縁部除去機構から搬出し、塗布機構から縁部除去機構へ
の搬送を第2の搬送機構にて行うので、構成部材の削減
が図れると共に、装置の小型化が図れ、かつ、スループ
ットの向上を図ることができる。
【0126】2)請求項2〜4及び12,13記載の発
明によれば、塗布機構に搬入された被処理基板の一面上
に処理液の溶剤を塗布して拡散させた後、基板上に処理
液を供給し拡散させ、処理容器に蓋体を閉止して、被処
理基板を処理容器内に封入した後、蓋体が閉止された処
理容器内の被処理基板を回転させて、塗布膜の膜厚を整
えるので、上記1)に加えて塗布液の少量化を図ること
ができる。
【0127】3)請求項5,7及び14記載の発明によ
れば、載置手段によって保持された被処理基板の一辺の
縁部の塗布膜を除去した後、被処理基板の他の辺の縁部
の塗布膜を除去することができるので、被処理基板の縁
部の不要な塗布膜を迅速かつ確実に除去することがで
き、製品歩留まりの向上を図ることができる。
【0128】4)請求項6,7及び15記載の発明によ
れば、縁部除去機構に、被処理基板の角部裏面に除去液
を噴射する補助洗浄ノズルを設けることにより、被処理
基板の角部裏面に付着した塗布膜を除去することができ
るので、上記3)に加えて基板の角部裏面に付着した塗
布膜を除去することができ、塗布膜の除去を更に確実に
することができる。
【0129】5)請求項8〜10,16記載の発明によ
れば、第1の搬送機構又は第2の搬送機構のうちの少な
くとも第2の搬送機構を、被処理基板の周辺部下面を吸
着保持するアームにて形成するか、あるいは、基板の辺
部を真空吸着により保持するアームにて形成し、このア
ームの基板保持面に、真空吸引手段に接続する吸引孔を
設けると共に、この吸引孔に連通しアームに対して垂直
方向に変位可能な耐蝕性を有するパッド部材を設けるの
で、基板の搬送を確実に行うことができると共に、搬送
時における基板の接触部のパーティクルの発生や損傷等
を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の処理装置の概略平面図である。
【図2】この発明における塗布機構の断面図である。
【図3】図2の要部拡大断面図である。
【図4】この発明における処理容器と蓋体を示す一部断
面斜視図である。
【図5】この発明におけるレジスト液供給ノズルの先端
部のそれぞれ異なる変形例を示す断面図である。
【図6】処理装置に使用されている噴頭を拡大して示す
斜視図である。
【図7】噴頭の断面図である。
【図8】処理液の滴下方法の他の一例を示す概略断面図
である。
【図9】処理液の滴下方法の更に他の一例を示す概略断
面図である。
【図10】この発明における第2の搬送機構を示す概略
斜視図である。
【図11】第2の搬送機構の要部平面図及びその断面図
である。
【図12】この発明における縁部除去機構を示す側面図
である。
【図13】この発明における除去ノズルの一部を断面で
示す側面図である。
【図14】除去ノズルの概略斜視図である。
【図15】この発明における補助洗浄ノズルの取付状態
を示す斜視図である。
【図16】補助洗浄ノズルの異なる取付状態を示す概略
平面図である。
【図17】補助洗浄ノズルの別の形態の一部を断面で示
す側面図及び洗浄の具体例の説明図である。
【図18】補助洗浄ノズルの更に別の形態を示す斜視図
である。
【図19】縁部除去機構の別の実施形態を示す概略平面
図である。
【図20】除去ノズルの別の形態を断面で示す側面図で
ある。
【図21】この発明における第1の搬送機構のメインア
ームの要部を示す斜視図である。
【図22】メインアームの駆動機構を示す側面図であ
る。
【図23】この発明の処理方法の手順を示すフローチャ
ートである。
【図24】この発明の縁部塗布膜の除去方法の手順を示
す説明図である。
【図25】この発明の処理装置を適用したLCD基板の
塗布・現像システムの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
G LCD基板(被処理基板) 1 塗布機構 2,2A 縁部除去機構 3 第1の搬送機構 4 第2の搬送機構 10 スピンチャック(保持手段) 12 回転カップ(処理容器) 16 蓋体 40 溶剤供給ノズル(溶剤供給手段) 42 レジスト液供給ノズル(塗布液供給手段) 50 載置台(載置手段) 51 除去ノズル 51a ノズル(表面洗浄ノズル) 51b ノズル(裏面洗浄ノズル) 51A,51c〜51f 補助洗浄ノズル 70 搬送アーム 70a 吸引孔 70c パッド部材 80 メインアーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/027 H01L 21/68 A 21/68 21/30 564C 564D (72)発明者 大森 伝 熊本県菊池郡大津町大字高尾野字平成 272の4 東京エレクトロン九州株式会 社 大津事業所内 (56)参考文献 特開 平5−114555(JP,A) 特開 平4−258148(JP,A) 特開 平2−132840(JP,A) 特開 昭49−107678(JP,A) 特開 平5−259052(JP,A) 特開 平3−76109(JP,A) 特開 平5−175117(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05C 11/08,13/02 B05D 1/40,3/12 G03F 7/16 G03F 7/42 H01L 21/027 H01L 21/68

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角形の被処理基板の一面を上に向けて保
    持して回転する保持手段と、この保持手段を包囲するカ
    ップ状をなす処理容器と、この処理容器の開口部を閉止
    する蓋体及び上記被処理基板に塗布液を供給する塗布液
    供給手段とを有する塗布機構と、 上記塗布機構の側方に隣接されると共に、塗布機構と同
    一雰囲気領域内に配設され、上記塗布液の塗布膜が形成
    された上記被処理基板の縁部に除去液を噴射して塗布膜
    を除去する縁部除去機構と、 上記塗布機構への被処理基板の搬入と上記縁部除去機構
    からの被処理基板の搬出を行う第1の搬送機構と、上記同一雰囲気領域内に配設され、 上記塗布機構から縁
    部除去機構へ被処理基板を搬送する第2の搬送機構と、 を具備することを特徴とする処理装置。
  2. 【請求項2】 上記塗布機構は、上記被処理基板に塗布
    液の溶剤を供給する溶剤供給手段を、更に有することを
    特徴とする請求項1記載の処理装置。
  3. 【請求項3】 上記保持手段を水平回転及び垂直移動可
    能に形成してなることを特徴とする請求項1又は2記載
    の処理装置。
  4. 【請求項4】 上記処理容器を保持手段と共に回転可能
    に形成してなることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれかに記載の処理装置。
  5. 【請求項5】 縁部除去機構を、被処理基板を保持する
    載置手段と、被処理基板の辺に沿って移動すると共に、
    被処理基板の縁部に除去液を噴射するノズルとで構成し
    たことを特徴とする請求項1又は2記載の処理装置。
  6. 【請求項6】 被処理基板の角部裏面に除去液を噴射す
    る補助洗浄ノズルを更に具備してなることを特徴とする
    請求項5記載の処理装置。
  7. 【請求項7】 上記載置手段を水平回転可能に形成して
    なることを特徴とする請求項5又は6記載の処理装置。
  8. 【請求項8】 上記第1の搬送機構又は第2の搬送機構
    のうちの少なくとも 第2の搬送機構を、被処理基板の周
    辺部下面を吸着保持するアームにて形成してなることを
    特徴とする請求項1又は2記載の処理装置
  9. 【請求項9】 上記第1の搬送機構を、被処理基板の周
    囲を保持する保持爪を有するアームにて形成し、第2の
    搬送機構を、被処理基板の周辺部下面を吸着保持するア
    ームにて形成してなることを特徴とする請求項1又は2
    記載の処理装置
  10. 【請求項10】 上記第1の搬送機構又は第2の搬送機
    構のうちの少なくとも第2の搬送機構を被処理基板の辺
    部を真空吸着により保持するアームにて形成し、このア
    ームの基板保持面に、真空吸引手段に接続する吸引孔を
    設けると共に、この吸引孔に連通しアームに対して垂直
    方向に変位可能なパッド部材を設けたことを特徴とする
    請求項1又は2記載の処理装置。
  11. 【請求項11】 塗布機構を構成する処理容器内の保持
    手段上に保持させるべく角形の被処理基板を搬入する工
    程と、 上記被処理基板に塗布液を供給し、回転させて被処理基
    板の一面に拡散させる工程と、 上記処理容器に蓋体を閉止して、被処理基板を処理容器
    内に封入する工程と、 上記蓋体が閉止された処理容器内の被処理基板を回転さ
    せて、塗布膜の膜厚を整える工程と、 塗布膜が形成された上記被処理基板を、上記塗布機構の
    側方に隣接されると共に、塗布機構と同一雰囲気領域内
    に配設される縁部除去機構へ同一雰囲気領域内で搬送す
    る工程と、 上記被処理基板の縁部に除去液を噴射して縁部の塗布膜
    を除去する工程と、 上記縁部除去機構から被処理基板を搬出する工程と、 を有することを特徴とする処理方法。
  12. 【請求項12】 上記被処理基板に塗布液を供給する前
    に、上記被処理基板の一面上に塗布液の溶剤を供給する
    工程を更に有することを特徴とする請求項11記載の処
    理方法。
  13. 【請求項13】 上記塗布膜の膜厚を整える工程におい
    て、蓋体が閉止された処理容器と共に被処理基板を回転
    させることを特徴とする請求項11又は12記載の処理
    方法。
  14. 【請求項14】 塗布膜を除去する工程が、塗布膜が形
    成された被処理基板の第1の辺の縁部に除去液を噴射し
    て塗布膜を除去する第1の除去工程と、被処理基板の第
    2の辺の縁部に除去液を噴射して縁部の塗布膜を除去す
    る第2の除去工程とを有することを特徴とする請求項1
    1ないし13のいずれかに記載の処理方法。
  15. 【請求項15】 被処理基板の角部裏面に除去液を噴射
    して角部裏面に付着する塗布膜を除去する補助除去工程
    を更に有することを特徴とする請求項14記載の処理方
    法。
  16. 【請求項16】 上記被処理基板を塗布機構から縁部除
    去機構へ搬送する工程において、上記被処理基板の周辺
    部下面を吸着保持しつつ搬送することを特徴とする請求
    項11記載の処理方法
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