JP3276503B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP3276503B2
JP3276503B2 JP05985894A JP5985894A JP3276503B2 JP 3276503 B2 JP3276503 B2 JP 3276503B2 JP 05985894 A JP05985894 A JP 05985894A JP 5985894 A JP5985894 A JP 5985894A JP 3276503 B2 JP3276503 B2 JP 3276503B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単一エレメントおよび
複数エレメントの両方の探触子を備える超音波診断装置
に関し、特に、回路規模を増やすことなく高いS/N比
を実現したものである。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置では、広い被検部位につ
いて質の高い画像を得るために、複数のエレメント(振
動子)を備える探触子から超音波を送信し、各エレメン
トで受信したエコー信号に、被検部位から各エレメント
までの到達時間差に応じた補正を加えた後、加算して分
解能の高い信号を得ている。この時間補正には、従来か
らコイルとコンデンサによるアナログ遅延線が用いられ
てきたが、アナログ遅延線は、高い周波数や長い遅延時
間を必要とする場合に性能確保が難しいこと、個々の部
品により遅延時間のバラツキがあること等の問題を有し
ていた。そのためエコー信号をA/D変換器によりディ
ジタル信号に変換した後、遅延加算を行なう方式が考案
されている(特開昭61−8039号公報)。
【0003】この方式の超音波診断装置は、図5に示す
ように、複数のエレメントT1〜T4を備える探触子1
(この場合は構成を簡単にするため4チャンネルのシス
テムとしている)のビームフォーマとして、各エレメン
トを駆動するためのパルスを発生するパルサレシーバ21
〜24と、受信信号を増幅するゲイン・コントロール・ア
ンプ31〜34と、入力信号をディジタル信号に変換するA
/D変換器41〜44と、入力ディジタル信号を遅延加算す
るディジタルビーム合成部5と、各部の動作を制御する
制御器7とを備えており、また、被検部位の映像表示手
段として、直交信号を発生する直交信号発生器10と、直
交信号とエコー信号とを乗算する乗算器8、9と、入力
する信号の高調波成分を除去するフィルタ11、12と、フ
ィルタから出力された信号の信号処理を行なう信号処理
部13と、Bモードにおいてディジタルビーム合成部5の
出力を検波する検波器14と、ディジタル信号をテレビ方
式のスキャンニング(走査)に合わせて出力するディジ
タル・スキャン・コンバータ(DSC)15と、超音波映
像を表示する表示部16とを備えている。
【0004】この超音波診断装置では、制御部7から、
電子集束あるいはステアリングを行なうために位相制御
されたパルストリガ信号がパルサレシーバ21〜24に出力
され、各パルサレシーバ21〜24は、パルストリガ信号に
同期して、探触子1の各エレメント(振動子)T1〜T
4を駆動するドライブパルスを発生する。被検体内で反
射した超音波は、同じエレメントT1〜T4で受信さ
れ、パルサレシーバ21〜24を通過しゲイン・コントロー
ル・アンプ31〜34で適度に増幅され、A/D変換器41〜
44に送られてディジタル信号に変換される。A/D変換
器41〜44で変換されたディジタル信号は、ディジタルビ
ーム合成部5で遅延加算される。
【0005】ディジタルビーム合成部5から出力された
ディジタル信号は、映像表示のための処理が行なわれ
る。パルスドプラあるいはカラーフロー血流映像装置で
は、このディジタル出力信号に、乗算器8、9におい
て、直交信号発生器10より作られた参照信号が乗算さ
れ、フィルタ11、12で高調波成分が除去された後、信号
処理部13でクラッタ信号の除去や速度演算が行なわれ、
DSC15を経て表示部16に表示される。
【0006】Bモードの場合は、ディジタルビーム合成
部5の出力が検波部14で検波され、DSC15を経て表示
部16に表示される。
【0007】また、従来の超音波診断装置では、局所を
検査するための小型の探触子を備えた機種が知られてい
る。この探触子は単一のエレメントで構成され、このエ
レメントを機械的に走査することにより、超音波映像を
得ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の複数のエレメン
トの探触子を備えた超音波診断装置に、単一エレメント
の探触子を併せて装備させようとすると、この単一エレ
メントの探触子に対応する信号処理回路を別個に設ける
必要があった。
【0009】この場合、前記超音波診断装置の1チャン
ネルに単一エレメントからのエコー信号を入力する方法
も考えられるが、この装置のA/D変換器41〜44は、数
十個から数百個に及ぶ多量の個数が用いられるため、比
較的安価で低分解能のものが使用されており、多数のA
/D変換器の出力を合成することにより高いS/N比を
実現しているのが通例である。従って、これらのA/D
変換器のうちの1つのみを用いた場合に得られるS/N
比は、左程良いものではなく、単一エレメント振動子の
長所である出力信号の高いS/N比が失われるという問
題がある。
【0010】本発明は、このような従来の問題点を解決
するものであり、回路規模の増加やS/N比の劣化を伴
うこと無く、複数エレメントの探触子および単一エレメ
ントの探触子の双方を用いることができる超音波診断装
置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、単
一エレメントからなる第1の探触子と複数のエレメント
からなる第2の探触子との双方の使用が可能な超音波診
断装置において、エレメントの受信した信号をディジタ
ル信号に変換する複数個のA/D変換器と、A/D変換
器の各ディジタル出力を遅延加算するディジタルビーム
合成手段と、A/D変換器の各々の前段に位置する複数
個の切換スイッチと、単一エレメントからA/D変換器
の各々に入力する信号を、各A/D変換器ごとに設定し
た時間だけ遅延させる遅延手段とを設け、この切換スイ
ッチにより、A/D変換器の各々に対する接続を、第1
の探触子の単一エレメントまたは第2の探触子の各エレ
メントに切換えている。
【0012】
【0013】また、単一エレメントからなる第1の探触
子と複数のエレメントからなる第2の探触子との双方の
使用が可能な超音波診断装置において、エレメントの受
信した信号をディジタル信号に変換する複数個のA/D
変換器と、A/D変換器の各ディジタル出力を遅延加算
するディジタルビーム合成手段と、A/D変換器の各々
の前段に位置する複数個の切換スイッチと、第1の探触
子と接続するA/D変換器の各々に対して、ずれたタイ
ミングでA/D変換を行わせる制御手段とを設け、この
切換スイッチにより、A/D変換器の各々に対する接続
を、第1の探触子の単一エレメントまたは第2の探触子
の各エレメントに切換えている。
【0014】また、第1の探触子と接続するA/D変換
器の一部に入力する信号に対して、そのゲインを変更す
るゲイン設定手段と、ディジタル信号への変換後の信号
に対して、そのゲインに応じた補正を行なうゲイン補正
手段とを設けている。
【0015】さらに、ディジタルビーム合成手段に、A
/D変換器の各ディジタル出力に対して重み付けを行な
う重み付け手段と、遅延加算された信号にDCオフセッ
ト分を加えるオフセット補正手段とを設けている。
【0016】
【作用】そのため、単一エレメントの振動子で受信され
たエコーを複数のA/D変換器に入力し加算すること
で、量子化雑音を低減することができ、高いS/N比を
確保することができる。
【0017】また、単一エレメントの振動子で受信され
たエコーを、位相をずらして各A/D変換器に供給した
り、あるいは、各A/D変換器におけるA/D変換のタ
イミングをずらすことによって、いわゆるオーバーサン
プリングと同様の効果を得ることができ、量子化雑音が
低減する。また、各チャネルのA/D変換器の出力を単
純加算した場合には、共通する動的非直線性が多重され
るために、高調波歪みやS/N比の低下が発生するが、
ずらして加算することによって、これらの弊害を減らす
ことができる。
【0018】また、単一エレメントの振動子のエコー
を、一部のA/D変換器において、ゲインを高めてA/
D変換することにより、エコー信号が微弱のときでも、
高精度のディジタル信号を得ることができる。逆に、エ
コー信号が強いときには、ゲインを高めたA/D変換器
ではオーバーフローが生じるが、その他のA/D変換器
では正しいA/D変換が行なわれるため、各A/D変換
器の出力が加算されたディジタル信号は、どのような状
態においても、高いS/N比を確保することができる。
【0019】また、チャンネル間のオフセットエラーや
ゲインエラーが生じた場合は、ディジタルビーム合成手
段での重み付けやDCオフセットの加算で修正すること
ができ、回路規模を拡大することなく補正することがで
きる。
【0020】
【実施例】
(第1実施例)本発明の第1実施例の超音波診断装置
は、図1に示すように、複数のエレメント(振動子)T
1〜T4を持つ探触子(超音波プローブ)1と、各エレ
メントT1〜T4に対応するパルサレシーバ21〜24と、
受信信号を増幅するゲイン・コントロール・アンプ31〜
34と、入力信号をディジタル信号に変換するA/D変換
器41〜44と、入力ディジタル信号を遅延加算するディジ
タルビーム合成部5と、各部の動作を制御する制御部7
と、単一エレメントの探触子18と、探触子18に対応する
パルサレシーバ19と、使用される探触子に応じて接続を
切換えるアナログスイッチ61〜64とを備えている。な
お、ディジタルビーム合成部5に接続する被検部位の映
像表示手段は、従来の装置(図5)と変わりがない。
【0021】この装置の動作について説明する。複数の
エレメントから成る探触子1を用いる場合では、制御部
7から、電子集束あるいはステアリングを行なうために
位相制御されたパルストリガ信号がパルサレシーバ21〜
24に出力され、各パルサレシーバ21〜24は、パルストリ
ガ信号に同期して、探触子1の各エレメント(振動子)
T1〜T4を駆動するドライブパルスを発生する。被検
体内で反射した超音波は、同じ各エレメントT1〜T4
で受信され、パルサレシーバ21〜24を通過し、このとき
a側に切換えられているアナログスイッチ61〜64を通過
してゲインコントロールアンプ31〜34に入力する。以後
の過程は従来例と同様である。
【0022】一方、単一エレメントの探触子18を用いる
場合には、制御部7からのパルストリガ信号がパルサレ
シーバ19に入力し、パルサレシーバ19は、パルストリガ
信号に同期して、探触子18のエレメントを駆動するドラ
イブパルスを発生する。被検体内で反射した超音波は同
じ探触子18で受信され、パルサレシーバ19を通過し、こ
のときb側に切換えられているアナログスイッチ61〜64
を通過してゲイン・コントロール・アンプ31〜34に入力
する。以後、A/D変換器41〜44でディジタル信号に変
換された受信信号は、ディジタルビーム合成部5で遅延
加算される。それ以後の過程は従来例と同様である。
【0023】このように、第1実施例の超音波診断装置
では、単一エレメントの探触子18を用いる場合に、その
探触子18で受信された同一のエコー信号を複数のA/D
変換器41〜44でディジタルデータに変換しているが、そ
れぞれのA/D変換器41〜44のA/D変換におけるスレ
ッショドレベルは少しづつ異なっているため、入力する
エコー信号は、各A/D変換器41〜44によって、色々な
レベルでディジタル信号に変換されることになる。従っ
て、それらが加算されたディジタルビーム合成部5の出
力信号には、A/D変換器41〜44に入力する信号の微弱
な変化が忠実に現われ、見かけの量子化雑音が抑えられ
る。その結果、高いS/N比、広いダイナミックレンジ
を実現することができる。
【0024】(第2実施例)第2実施例の超音波診断装
置は、図2に示すように、パルサレシーバ19より出力さ
れたエコー信号に異なる量の遅延をかけてアナログスイ
ッチ61〜64に出力するアナログ遅延線20を備えている。
その他の構成は第1実施例の装置(図1)と変わりがな
い。
【0025】この超音波診断装置では、単一エレメント
を持つ探触子18を用いる場合に、被検体内で反射した超
音波は、探触子18で受信され、パルサレシーバ19を通過
した後、アナログ遅延線20に入力する。
【0026】アナログ遅延線20は、いくつかの遅延量の
異なるタップを持つが、その遅延量は最大でもA/D変
換器41〜44のサンプリング周期程度であり、エコー信号
が劣化することはない。アナログ遅延線20で異なる量の
遅延を掛けられたエコー信号は、b側に切換えられてい
るアナログスイッチ61〜64を通過してゲイン・コントロ
ール・アンプ31〜34に入力し、以後、A/D変換器41〜
44でディジタル信号に変換された後、ディジタルビーム
合成部5で遅延加算される。ディジタルビーム合成部5
では、アナログ遅延線20により各チャンネルに与えられ
た遅延量を考慮した遅延加算が行なわれる。
【0027】このように、第2実施例の超音波診断装置
では、探触子18で受信した同一のエコー信号を複数のA
/D変換器41〜44でディジタルデータに変換するとき、
各チャンネルでのエコー信号の位相を少しずつずらして
いる。通常、各チャンネルには同一タイプのA/D変換
器が用いられるが、そうした場合、各A/D変換器の持
つ非直線性の特性(積分非直線性)のカーブは似た形に
なり、遅延加算出力にもA/D変換器の持つ非直線性の
特性がそのまま現れてしまう。各チャンネルのA/D変
換器に入力する信号の位相を少しずつ変えることで、そ
のA/D変換器固有の変換特性を補正することができ、
高調波歪みを低減できると共に、オーバサンプリングの
原理により量子化雑音の量を減らすことができる。
【0028】なお、本実施例では、アナログ遅延線20を
用いて各チャンネルに与える信号の位相を変えている
が、制御部7の制御の下に、各チャンネルのA/D変換
器の変換タイミングをずらすことによっても同様の効果
を得ることができる。
【0029】(第3実施例)第3実施例の超音波診断装
置は、図3に示すように、パルサレシーバ19より出力さ
れたエコー信号を定められた固定の増幅率だけ増幅する
アナログ増幅器35と、A/D変換器42の出力をアナログ
増幅器35で増幅された分だけ逆補正するディジタル・ア
ッテネータ36とを備えている。このアナログ増幅器35と
ディジタル・アッテネータ36とは1つのチャネルのみに
挿入され、他のチャネルには挿入されていない。その他
の構成は第1実施例の装置(図1)と変わりがない。
【0030】この超音波診断装置では、単一エレメント
の探触子18を用いる場合に、被検体内で反射した超音波
は、探触子18で受信され、パルサレシーバ19を通過した
後、アナログスイッチ61とアナログ増幅器35とに入力す
る。アナログ増幅器35に入力した信号は、定められた固
定の増幅率で増幅された後、アナログスイッチ62に入力
する。このときアナログスイッチ61〜64は全てb側に切
換えられているため、これらの信号はゲイン・コントロ
ール・アンプ31または32を経てA/D変換器41または42
に入力しディジタルデータに変換される。
【0031】A/D変換器42に入力した信号は、増幅器
35で増幅されているので、A/D変換器41に入力する信
号より振幅が大きく、微弱な信号も精度良くディジタル
データに変換することができる。A/D変換器42の出力
データは、ディジタル・アッテネータ36でアナログ増幅
器35の増幅分が補正された後、ディジタルビーム合成部
5に入力し、A/D変換器41で変換されたディジタルデ
ータと合成される。従って、ディジタルビーム合成部5
からは、エコー信号が微弱である場合でも、高精度のデ
ィジタルデータの出力が可能となる。
【0032】一方、エコー信号が大きい場合には、増幅
された信号が入力するA/D変換器42では飽和を起こし
易い。このときのA/D変換器42のオーバフローした出
力も、ディジタルアッテネータ36を経て、ディジタルビ
ーム合成部5に入力し、A/D変換器41で変換されたデ
ィジタルデータと合成される。この場合には、A/D変
換器41ではオーバーフローを起こしていないため正確な
ディジタル変換が行なわれており、そのため、ディジタ
ルビーム合成部5の出力するディジタルデータは高精度
に保たれる。
【0033】なお、ディジタルビーム合成部5では、A
/D変換器41および42のデータを単純加算するのでは無
く、例えばA/D変換器42がオーバフローしていない場
合はA/D変換器42のデータを、オーバフローしている
場合はA/D変換器41のデータを選択して出力するよう
にすれば、より精度の良いデータを得ることが可能であ
る。
【0034】このように、第3実施例の超音波診断装置
では、複数のA/D変換器にそれぞれ異なる増幅率で増
幅したエコー信号を入力し、A/D変換後の信号を増幅
率に応じて補正することにより、ダイナミックレンジを
拡大している。また、本実施例ではアナログ増幅器35と
ディジタルアッテネータ36とを用いて増幅とその補正と
を行なっているが、ゲインコントロール31と32のゲイン
設定が独立に行なえる場合は、アナログ増幅器35の役割
をゲインコントロールアンプ32に受持たせることが可能
である。また、ディジタルビーム合成部5の中に各チャ
ンネルごとにゲインを補正できるような機構が備えてあ
る場合は、ディジタルアッテネータ36の役割をディジタ
ルビーム合成部5に受持たせることが可能である。
【0035】また、本実施例では2つのチャンネルを用
いた場合について説明したが、3つ以上のチャンネルを
使っても同様に実施することが可能である (第4実施例)第4実施例は、第1乃至第3実施例の超
音波診断装置で用いられるディジタルビーム合成部に関
する。このディジタルビーム合成部は、図4に示すよう
に、各チャンネルの信号に遅延を与えるためのメモリ51
〜54と、各チャンネルの信号に重み付けをするための乗
算器55〜58と、各チャンネルの信号を加算する加算器71
〜74と、乗算器55〜58に与える重み付けデータを発生す
る重み付けデータ発生器75と、遅延加算信号に加える定
数(オフセット)を発生するDCオフセット補正信号発
生器76とを備えている。
【0036】各チャンネルからディジタルビーム合成部
5に入力したデータは、メモリ51〜54に保持され、各チ
ャンネルにおける反射体からエレメントまでの時間差が
補正される。次に、乗算器55〜58において、重み付けデ
ータ発生器75から供給されたチャンネルごとの重み付け
データが乗算される。この重み付けは、通常、アパチャ
ーの中心に位置するチャンネルほどゲインが高くなるよ
うに重み付けデータを設定する。
【0037】重み付けされた信号は、加算器71〜74で加
算され、遅延加算信号として出力される。実際のチャン
ネル数は4より多いのが普通なので、その場合には、数
チャネルを収容するディジタルビーム合成部を複数個設
け、各ディジタルビーム合成部において、別のディジタ
ルビーム合成部の出力を入力し、それと収容する数チャ
ンネルの信号とを加算して出力するように構成しても良
い。
【0038】第3実施例の超音波診断装置では、増幅器
の誤差などに起因して2つのA/D変換器41、42に入力
する信号のゲインの比に誤差が生じる場合がある。こう
した状態をアナログ的に解決するのは困難であるが、こ
のディジタルビーム合成部5を用いる場合には、重み付
けデータの値を加減することによって、ゲインの誤差の
影響を修正することができる。また、接続するチャネル
が別々のディジタルビーム合成部に属している2つのA
/D変換器に、それぞれ異なる値のDCオフセットが存
在しているような場合には、一方のディジタルビーム合
成部から入力された遅延加算信号に対して、DCオフセ
ット補正信号発生器76からDCオフセットを補正する信
号を加えることにより修正することが可能となる。
【0039】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明の超音波診断装置は、単一エレメントの探触
子の信号を、複数エレメントの探触子に用いるビームフ
ォーマの複数のチャンネルに入力することにより、広い
ダイナミックレンジでの処理が実現できる。また、単一
エレメントの探触子のための特別の回路を増設する必要
がないため、回路規模の拡大が抑えられる。
【0040】また、単一エレメントからの信号の位相を
少しづつ変えて、複数エレメントの探触子のビームフォ
ーマに入力したり、クロックタイミングを少しづつ変え
て各チャネルのA/D変換を行なうことによって、A/
D変換器が持つ固有の変換特性による高調波や量子化雑
音の発生を抑えることができ、高いS/N比を実現する
ことができる。
【0041】また、複数のA/D変換器に異なる増幅率
の信号を与え、変換されたディジタルデータに増幅の逆
補正を行ない、それらのデータを加算することにより、
広いダイナミックレンジを実現することができる。ま
た、それらのデータを単純加算するのではなく、それら
のデータの中からオーバフローしてない精度の良いデー
タを選択して出力する場合には、その効果を一層高める
ことができる。
【0042】また、こうした手段を採る場合は、各チャ
ネルでのA/D変換において、ゲイン比の誤差やDCオ
フセットの偏差が現実問題として発生するが、ディジタ
ルビーム合成部での重み付けやDCオフセット補正信号
の入力により、回路規模を殆ど増やすことなく、それを
補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における超音波診断装置の構成を示
すブロック図、
【図2】第2実施例における超音波診断装置の構成を示
すブロック図、
【図3】第3実施例における超音波診断装置の構成を示
すブロック図、
【図4】第4実施例におけるディジタルビーム合成部の
構成を示すブロック図、
【図5】従来の超音波診断装置の構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
T1〜T4 探触子1のエレメント 1 複数のエレメントから成る探触子 5 ディジタルビーム合成器 7 制御部 8、9、55〜58 乗算器 10 直交信号発生器 11、12 フイルタ 13 信号処理部 14 検波器 15 DSC 16 表示部 18 単一エレメントから成る探触子 19、21〜24 パルサレシーバ 20 アナログ遅延線 31〜34 ゲインコントロールアンプ 35 アナログ増幅器 36 ディジタルアッテネータ 41〜44 A/D変換器 51〜54 メモリ 61〜64 アナログスイッチ 71〜74 加算器 75 重み付けデータ発生器 76 DCオフセット補正信号発生器
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 嘉彦 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番 1号 松下通信工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−1247(JP,A) 特開 昭61−8039(JP,A) 特開 平1−160537(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00 - 8/15

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一エレメントからなる第1の探触子と
    複数のエレメントからなる第2の探触子との双方の使用
    が可能な超音波診断装置において、 前記エレメントの受信した信号をディジタル信号に変換
    する複数個のA/D変換器と、 前記A/D変換器の各ディジタル出力を遅延加算するデ
    ィジタルビーム合成手段と、 前記A/D変換器の各々の前段に位置する複数個の切換
    スイッチと 前記単一エレメントから前記A/D変換器の各々に入力
    する信号を、各A/D変換器ごとに設定した時間だけ遅
    延させる遅延手段と を設け、前記切換スイッチにより、
    前記A/D変換器の各々に対する接続を、第1の探触子
    の単一エレメントまたは第2の探触子の各エレメントに
    切換えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 単一エレメントからなる第1の探触子と
    複数のエレメントからなる第2の探触子との双方の使用
    が可能な超音波診断装置において、 前記エレメントの受信した信号をディジタル信号に変換
    する複数個のA/D変換器と、 前記A/D変換器の各ディジタル出力を遅延加算するデ
    ィジタルビーム合成手段と、 前記A/D変換器の各々の前段に位置する複数個の切換
    スイッチと、 前記第1の探触子と接続する前記A/D変換器の各々に
    対して、ずれたタイミングでA/D変換を行なわせる制
    御手段とを設け、前記切換スイッチにより、前記A/D
    変換器の各々に対する接続を、第1の探触子の単一エレ
    メントまたは第2の探触子の各エレメントに切換えるこ
    とを特徴とする 超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の探触子と接続する前記A/D
    変換器の一部に入力する信号に対して、そのゲインを変
    更するゲイン設定手段と、ディジタル信号への変換後の
    信号に対して前記ゲインに応じた補正を行なうゲイン補
    正手段とを設けたことを特徴とする請求項1または2
    記載の超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 前記ディジタルビーム合成手段に、前記
    A/D変換器の各ディジタル出力に対して重み付けを行
    なう重み付け手段と、遅延加算された信号にDCオフセ
    ット分を加えるオフセット補正手段とを設けたことを特
    徴とする請求項1から3のいずれかに記載の超音波診断
    装置。
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