JP2001095805A - 超音波診断装置 - Google Patents
超音波診断装置Info
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- JP2001095805A JP2001095805A JP28173899A JP28173899A JP2001095805A JP 2001095805 A JP2001095805 A JP 2001095805A JP 28173899 A JP28173899 A JP 28173899A JP 28173899 A JP28173899 A JP 28173899A JP 2001095805 A JP2001095805 A JP 2001095805A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 超音波振動子からAD変換器間のアナログ回
路に起因するオフセットと利得のばらつきを補正して、
高分解能な超音波診断装置を提供する。 【解決手段】 超音波振動子11からAD変換器17に至る
経路上にある増幅器13とローパスフィルタ15によって付
加されるオフセットおよび受信信号間の利得のばらつき
を補正するために、AD変換器17の後段に、ディジタル
加算器18とディジタル乗算器19を配置する。これらの演
算器は各受信信号ラインに設けられており、適当な補正
値を設定することでオフセットを取り除き、各受信信号
間の利得ばらつきを補正して超音波ビームの形成を精度
良く行う。
路に起因するオフセットと利得のばらつきを補正して、
高分解能な超音波診断装置を提供する。 【解決手段】 超音波振動子11からAD変換器17に至る
経路上にある増幅器13とローパスフィルタ15によって付
加されるオフセットおよび受信信号間の利得のばらつき
を補正するために、AD変換器17の後段に、ディジタル
加算器18とディジタル乗算器19を配置する。これらの演
算器は各受信信号ラインに設けられており、適当な補正
値を設定することでオフセットを取り除き、各受信信号
間の利得ばらつきを補正して超音波ビームの形成を精度
良く行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波を体内に照射
し、そのエコーを電気信号に変換することで得られる受
信信号をディジタル化し、ディジタル化された受信信号
を信号処理して体内の様態を表示する超音波診断装置に
関し、特に、アナログ回路に起因するオフセットと利得
のばらつきを補正することのできる超音波診断装置に関
する。
し、そのエコーを電気信号に変換することで得られる受
信信号をディジタル化し、ディジタル化された受信信号
を信号処理して体内の様態を表示する超音波診断装置に
関し、特に、アナログ回路に起因するオフセットと利得
のばらつきを補正することのできる超音波診断装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置においては、超音波ビー
ムを形成させるために、超音波振動子アレイを構成する
複数の超音波振動子からの各受信信号をアナログ/ディ
ジタル(以下、AD)変換器によってディジタル化し、
エコーが各超音波振動子に到達する時間差を補正するよ
うに、各ディジタル受信信号を移相合成する方法が従来
より実施されている。移相合成をディジタル処理で実施
することで、アナログ処理に比較して各受信信号に関し
て精度高く位相が合成できるという利点を得ることがで
きる。
ムを形成させるために、超音波振動子アレイを構成する
複数の超音波振動子からの各受信信号をアナログ/ディ
ジタル(以下、AD)変換器によってディジタル化し、
エコーが各超音波振動子に到達する時間差を補正するよ
うに、各ディジタル受信信号を移相合成する方法が従来
より実施されている。移相合成をディジタル処理で実施
することで、アナログ処理に比較して各受信信号に関し
て精度高く位相が合成できるという利点を得ることがで
きる。
【0003】一方で超音波診断装置にディジタルによる
受信信号の移相合成方法を採用したとしても、AD変換
器以前はアナログ回路で構成されているため、受信信号
をディジタル化する時点で既に、各受信信号に直流成分
(オフセット)と各受信信号間の利得のばらつきが含ま
れている。これら受信信号のオフセットと受信信号間の
利得の不均一は、超音波ビーム形成を阻害する要因とな
っている。
受信信号の移相合成方法を採用したとしても、AD変換
器以前はアナログ回路で構成されているため、受信信号
をディジタル化する時点で既に、各受信信号に直流成分
(オフセット)と各受信信号間の利得のばらつきが含ま
れている。これら受信信号のオフセットと受信信号間の
利得の不均一は、超音波ビーム形成を阻害する要因とな
っている。
【0004】そこで、このような問題を解決する手段と
して、AD変換器に入力される受信信号に対し、その受
信信号の利得に応じてその前段に用いられる増幅器の利
得を切り替える構成を有する超音波診断装置が提案され
ている(特公平6-14934号公報)。また、受信信号がA
D変換器の変換レンジを超えたことを検出し、増幅器の
利得を変化させる構成を有する超音波診断装置が提案さ
れている(特開平10-85212号公報)。
して、AD変換器に入力される受信信号に対し、その受
信信号の利得に応じてその前段に用いられる増幅器の利
得を切り替える構成を有する超音波診断装置が提案され
ている(特公平6-14934号公報)。また、受信信号がA
D変換器の変換レンジを超えたことを検出し、増幅器の
利得を変化させる構成を有する超音波診断装置が提案さ
れている(特開平10-85212号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の超音波診断装置は、もっぱらAD変換器のダイナミッ
クレンジを有効に使用することを目的として受信信号の
利得を静的、動的に切り替えるものであって、各受信信
号間の利得、オフセットの不均一を補正する構成とはな
っていない。従来の超音波診断装置によっても各受信信
号に配される増幅器に対し、個別に利得とオフセット制
御を与えれば補正は可能であるが、その実現にあたって
はアナログ回路量が増大する、価格が上昇する、制御回
路自体がアナログ回路であるため、ばらつきを持つなど
の問題を有していた。
の超音波診断装置は、もっぱらAD変換器のダイナミッ
クレンジを有効に使用することを目的として受信信号の
利得を静的、動的に切り替えるものであって、各受信信
号間の利得、オフセットの不均一を補正する構成とはな
っていない。従来の超音波診断装置によっても各受信信
号に配される増幅器に対し、個別に利得とオフセット制
御を与えれば補正は可能であるが、その実現にあたって
はアナログ回路量が増大する、価格が上昇する、制御回
路自体がアナログ回路であるため、ばらつきを持つなど
の問題を有していた。
【0006】本発明は上記従来の問題を解決するために
なされたもので、複数の超音波振動子からの受信信号に
含まれるオフセットを取り除き、かつ各受信信号間の利
得のばらつきを補正することができ、超音波ビームを精
度良く形成できる超音波診断装置を提供することを目的
とする。
なされたもので、複数の超音波振動子からの受信信号に
含まれるオフセットを取り除き、かつ各受信信号間の利
得のばらつきを補正することができ、超音波ビームを精
度良く形成できる超音波診断装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波診断装置
は、超音波を送受する複数の超音波振動子からなる超音
波振動子アレイと、前記複数の超音波振動子からの各受
信信号を個別に増幅する複数の増幅手段と、前記各増幅
手段の出力信号から高域周波数成分を除去する複数のロ
ーパスフィルタ手段と、前記各ローパスフィルタ手段の
出力信号をディジタル化する複数のAD変換手段と、前
記各AD変換手段の出力に対して補正値を加算する加算
手段と、補正値を乗算する乗算手段とを有する。この構
成により、AD変換後の各ディジタル受信信号に対し乗
算と加算を行い、各ディジタル受信信号に含まれている
オフセットを取り除き、かつ各ディジタル受信信号間の
利得のばらつきを補正することができるので、超音波ビ
ームを精度良く形成することができる。
は、超音波を送受する複数の超音波振動子からなる超音
波振動子アレイと、前記複数の超音波振動子からの各受
信信号を個別に増幅する複数の増幅手段と、前記各増幅
手段の出力信号から高域周波数成分を除去する複数のロ
ーパスフィルタ手段と、前記各ローパスフィルタ手段の
出力信号をディジタル化する複数のAD変換手段と、前
記各AD変換手段の出力に対して補正値を加算する加算
手段と、補正値を乗算する乗算手段とを有する。この構
成により、AD変換後の各ディジタル受信信号に対し乗
算と加算を行い、各ディジタル受信信号に含まれている
オフセットを取り除き、かつ各ディジタル受信信号間の
利得のばらつきを補正することができるので、超音波ビ
ームを精度良く形成することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。
て、図面を用いて説明する。
【0009】図1は本発明の実施の形態である超音波診
断装置の概略構成を示すブロック図である。この超音波
診断装置は体内からの超音波エコーを電気信号に変換
し、受信信号として信号処理して生体断層画像、血流の
二次元カラードプラ画像を表示することができる。
断装置の概略構成を示すブロック図である。この超音波
診断装置は体内からの超音波エコーを電気信号に変換
し、受信信号として信号処理して生体断層画像、血流の
二次元カラードプラ画像を表示することができる。
【0010】この超音波診断装置は、複数の超音波振動
子11より構成された超音波振動子アレイ1と、複数の超
音波振動子11を励振するための送信信号を生成する送信
手段30と、複数の超音波振動子11の各受信信号をそれぞ
れ増幅する複数の増幅器13からなる増幅部3と、各増幅
器13の出力信号から高域周波数成分を除去する複数のロ
ーパスフィルタ15からなるローパスフィルタ部5と、各
ローパスフィルタ15の出力信号をそれぞれディジタル化
する複数のAD変換器17からなるAD変換部7と、各A
D変換器17の出力に対して所定値を加算する複数のディ
ジタル加算器18からなる加算部8と、各ディジタル加算
器18の出力に対して所定値を乗算する複数のディジタル
乗算器19からなる乗算部9とを有する。
子11より構成された超音波振動子アレイ1と、複数の超
音波振動子11を励振するための送信信号を生成する送信
手段30と、複数の超音波振動子11の各受信信号をそれぞ
れ増幅する複数の増幅器13からなる増幅部3と、各増幅
器13の出力信号から高域周波数成分を除去する複数のロ
ーパスフィルタ15からなるローパスフィルタ部5と、各
ローパスフィルタ15の出力信号をそれぞれディジタル化
する複数のAD変換器17からなるAD変換部7と、各A
D変換器17の出力に対して所定値を加算する複数のディ
ジタル加算器18からなる加算部8と、各ディジタル加算
器18の出力に対して所定値を乗算する複数のディジタル
乗算器19からなる乗算部9とを有する。
【0011】また、この超音波診断装置は、複数のディ
ジタル乗算器19の出力を移相合成する遅延合成手段20
と、遅延合成手段20の出力信号に対して位相検波処理と
スペクトル分析処理とを施すドプラ信号処理手段22と、
遅延合成手段20の出力信号に対して位相検波処理と自己
相関処理とを施すカラーフロー処理手段23と、遅延合成
手段20の出力信号から、受信信号中の振幅情報を取り出
すエコー信号処理手段24と、これら三つの信号処理手段
の出力を走査変換するDSC(Digital Scan Converte
r)26と、DSC26の出力を表示する表示手段28とを有
する。
ジタル乗算器19の出力を移相合成する遅延合成手段20
と、遅延合成手段20の出力信号に対して位相検波処理と
スペクトル分析処理とを施すドプラ信号処理手段22と、
遅延合成手段20の出力信号に対して位相検波処理と自己
相関処理とを施すカラーフロー処理手段23と、遅延合成
手段20の出力信号から、受信信号中の振幅情報を取り出
すエコー信号処理手段24と、これら三つの信号処理手段
の出力を走査変換するDSC(Digital Scan Converte
r)26と、DSC26の出力を表示する表示手段28とを有
する。
【0012】以上のように構成された超音波診断装置に
おいて、超音波振動子アレイ1を構成する複数の超音波
振動子11はそれぞれ送信手段30より送出された送信信号
によって励振され、生体内に超音波パルスを照射する。
超音波パルスは生体組織の音響インピーダンス境界面で
次々に反射し、再び各超音波振動子11に到達して受信信
号として電気信号に変換される。各超音波振動子11から
の各受信信号は、増幅部3を構成する複数の増幅器13に
よって所望の信号レベルまで増幅された後、ローパスフ
ィルタ部5を構成する複数のローパスフィルタ15に送ら
れて不要な高周波成分が除去される。
おいて、超音波振動子アレイ1を構成する複数の超音波
振動子11はそれぞれ送信手段30より送出された送信信号
によって励振され、生体内に超音波パルスを照射する。
超音波パルスは生体組織の音響インピーダンス境界面で
次々に反射し、再び各超音波振動子11に到達して受信信
号として電気信号に変換される。各超音波振動子11から
の各受信信号は、増幅部3を構成する複数の増幅器13に
よって所望の信号レベルまで増幅された後、ローパスフ
ィルタ部5を構成する複数のローパスフィルタ15に送ら
れて不要な高周波成分が除去される。
【0013】ローパスフィルタ部5によってサンプリン
グ周波数の2分の1以下に帯域制限された各受信信号は
AD変換部7を構成する複数のAD変換器17によってデ
ィジタル化され、加算部8を構成する複数のディジタル
加算器18に入力され、各ディジタル受信信号に含まれる
オフセット成分を除去するように補正値が加算されて補
正される。オフセット成分が除去された各ディジタル受
信信号は、次に乗算部9を構成する複数のディジタル乗
算器19に入力され、各ディジタル受信信号が所望の利得
になるように補正値が乗算されて補正され、移相合成を
行う遅延合成手段20へ出力される。なお、本実施形態例
では加算部8の後段に乗算部9を配置しているが、当然
にその逆の順序に構成することも可能である。
グ周波数の2分の1以下に帯域制限された各受信信号は
AD変換部7を構成する複数のAD変換器17によってデ
ィジタル化され、加算部8を構成する複数のディジタル
加算器18に入力され、各ディジタル受信信号に含まれる
オフセット成分を除去するように補正値が加算されて補
正される。オフセット成分が除去された各ディジタル受
信信号は、次に乗算部9を構成する複数のディジタル乗
算器19に入力され、各ディジタル受信信号が所望の利得
になるように補正値が乗算されて補正され、移相合成を
行う遅延合成手段20へ出力される。なお、本実施形態例
では加算部8の後段に乗算部9を配置しているが、当然
にその逆の順序に構成することも可能である。
【0014】遅延合成手段20で各ディジタル受信信号
は、超音波ビームの方向、焦点位置に対応して位相がシ
フトされ、合成される。遅延合成手段20で位相合成処理
が施された受信信号は、エコー信号処理手段24によって
受信信号中の振幅情報が取り出されてDSC26によって
走査変換を受け、表示手段28上にBモード、Mモード等
の生体断層画像として表示される。同じく遅延合成手段
20からの受信信号は、カラーフロー信号処理手段23とド
プラ信号処理手段22へと送られ、カラーフロー信号処理
手段23にて位相検波処理と自己相関処理が、ドプラ信号
処理手段22にて位相検波処理とスペクトル分析処理がそ
れぞれ施され、DSC26へ出力される。そして、DSC
26で走査変換を受けた後、表示手段28にはそれぞれカラ
ードプラ画像およびドプラスペクトラム画像として表示
される。
は、超音波ビームの方向、焦点位置に対応して位相がシ
フトされ、合成される。遅延合成手段20で位相合成処理
が施された受信信号は、エコー信号処理手段24によって
受信信号中の振幅情報が取り出されてDSC26によって
走査変換を受け、表示手段28上にBモード、Mモード等
の生体断層画像として表示される。同じく遅延合成手段
20からの受信信号は、カラーフロー信号処理手段23とド
プラ信号処理手段22へと送られ、カラーフロー信号処理
手段23にて位相検波処理と自己相関処理が、ドプラ信号
処理手段22にて位相検波処理とスペクトル分析処理がそ
れぞれ施され、DSC26へ出力される。そして、DSC
26で走査変換を受けた後、表示手段28にはそれぞれカラ
ードプラ画像およびドプラスペクトラム画像として表示
される。
【0015】このように、本実施の形態の超音波診断装
置によれば、各受信信号がディジタル化される前に付加
されたオフセットと各受信信号間の利得のばらつきを、
加算部8での加算処理と乗算部9での乗算処理を実施す
ることによって、ディジタル変換後に補正するので、ア
ナログ回路で補正する場合のように補正のための回路自
身のばらつきの影響を排除することができる。
置によれば、各受信信号がディジタル化される前に付加
されたオフセットと各受信信号間の利得のばらつきを、
加算部8での加算処理と乗算部9での乗算処理を実施す
ることによって、ディジタル変換後に補正するので、ア
ナログ回路で補正する場合のように補正のための回路自
身のばらつきの影響を排除することができる。
【0016】図2は加算部と乗算部に与える補正値を決
定する手段を備えた超音波診断装置を示すブロック図で
ある。この図においては、補正値を決定するために直接
関係ない部分は省略した。また、この図において、図1
の超音波診断装置の構成要素と同一の構成要素には図1
と同一の名称を付した。
定する手段を備えた超音波診断装置を示すブロック図で
ある。この図においては、補正値を決定するために直接
関係ない部分は省略した。また、この図において、図1
の超音波診断装置の構成要素と同一の構成要素には図1
と同一の名称を付した。
【0017】この超音波診断装置は、基準電圧を発生す
る基準電圧発生器140と、増幅部103の入力側の受信信号
ラインを選択して、基準電圧発生器140の出力を供給す
るスイッチ142と、AD変換部107の各AD変換器117の
出力を取り出す複数の入力ポート116からなる入力ポー
ト部106と、加算部108の各ディジタル加算器118に加算
するための補正値が設定される加数値レジスタ128と、
乗算部109の各ディジタル乗算器119に乗算するための補
正値が設定される乗算値レジスタ129とを備えている。
その他の構成は図1に示した超音波診断装置と同様であ
る。
る基準電圧発生器140と、増幅部103の入力側の受信信号
ラインを選択して、基準電圧発生器140の出力を供給す
るスイッチ142と、AD変換部107の各AD変換器117の
出力を取り出す複数の入力ポート116からなる入力ポー
ト部106と、加算部108の各ディジタル加算器118に加算
するための補正値が設定される加数値レジスタ128と、
乗算部109の各ディジタル乗算器119に乗算するための補
正値が設定される乗算値レジスタ129とを備えている。
その他の構成は図1に示した超音波診断装置と同様であ
る。
【0018】以上の構成を有する超音波診断装置におい
て、超音波振動子アレイ1を構成する複数の超音波振動
子111は生体内からの超音波エコーを受信信号として電
気信号に変換する。各超音波振動子111からの各受信信
号は、増幅部103を構成する複数の増幅器113によって所
望の信号レベルまで増幅された後、ローパスフィルタ部
105を構成する複数のローパスフィルタ115に送られて不
要な高周波成分が除去される。ローパスフィルタ部115
によってサンプリング周波数の2分の1以下に帯域制限
された各受信信号はAD変換部107を構成する複数のA
D変換器117によってディジタル化される。
て、超音波振動子アレイ1を構成する複数の超音波振動
子111は生体内からの超音波エコーを受信信号として電
気信号に変換する。各超音波振動子111からの各受信信
号は、増幅部103を構成する複数の増幅器113によって所
望の信号レベルまで増幅された後、ローパスフィルタ部
105を構成する複数のローパスフィルタ115に送られて不
要な高周波成分が除去される。ローパスフィルタ部115
によってサンプリング周波数の2分の1以下に帯域制限
された各受信信号はAD変換部107を構成する複数のA
D変換器117によってディジタル化される。
【0019】これらのアナログ回路ブロックを経てディ
ジタル化された各受信信号は、意図せずオフセットを含
むことになる。これらオフセットを取り除くために、各
ディジタル受信信号は加算部108を構成する複数のディ
ジタル加算器118に入力され、それに含まれるオフセッ
ト成分を取り除くように補正される。この補正値は以下
の過程を経て決定される。
ジタル化された各受信信号は、意図せずオフセットを含
むことになる。これらオフセットを取り除くために、各
ディジタル受信信号は加算部108を構成する複数のディ
ジタル加算器118に入力され、それに含まれるオフセッ
ト成分を取り除くように補正される。この補正値は以下
の過程を経て決定される。
【0020】まず受信信号の代わりに基準電圧発生器14
0からの基準電圧を、補正したい受信信号のラインにス
イッチ142によって選択して印加し、その値をAD変換
器117の出力側に配された入力ポート手段116を通じて、
例えばマイクロプロセッサに読み取らせる。そして、理
想的な読み取りの値がaであったとするならば、実際に
読み取られた値a’との差分a−a’を補正値として、
補正したい受信信号のラインに配されるディジタル加算
器118の加数値レジスタ128に設定する。
0からの基準電圧を、補正したい受信信号のラインにス
イッチ142によって選択して印加し、その値をAD変換
器117の出力側に配された入力ポート手段116を通じて、
例えばマイクロプロセッサに読み取らせる。そして、理
想的な読み取りの値がaであったとするならば、実際に
読み取られた値a’との差分a−a’を補正値として、
補正したい受信信号のラインに配されるディジタル加算
器118の加数値レジスタ128に設定する。
【0021】同様に各ラインのディジタル受信信号は、
乗算部109を構成するディジタル乗算器119に入力されて
受信信号間の利得補正が行われる。これも理想的な利得
がbであったとするならば、実際の読み取りの結果の利
得b’との比率b/b’を補正値として、補正したい受
信信号のラインに配されるディジタル乗算器119の乗数
値レジスタ129に設定する。
乗算部109を構成するディジタル乗算器119に入力されて
受信信号間の利得補正が行われる。これも理想的な利得
がbであったとするならば、実際の読み取りの結果の利
得b’との比率b/b’を補正値として、補正したい受
信信号のラインに配されるディジタル乗算器119の乗数
値レジスタ129に設定する。
【0022】次にスイッチ142を切り替えて、補正を実
施したい受信信号ラインにこの処理を移し、次々と加数
値レジスタ128と乗数値レジスタ129に補正値を設定し、
全ての受信信号ラインの加数値レジスタ128と乗数値レ
ジスタ129に補正値を設定することで補正処理は終了と
なる。
施したい受信信号ラインにこの処理を移し、次々と加数
値レジスタ128と乗数値レジスタ129に補正値を設定し、
全ての受信信号ラインの加数値レジスタ128と乗数値レ
ジスタ129に補正値を設定することで補正処理は終了と
なる。
【0023】通常、基準電圧発生器は、増幅器、ローパ
スフィルタに比較して高い精度で電圧確度が管理可能で
あるため、ここでの基準電圧のばらつきは問題とならな
い。
スフィルタに比較して高い精度で電圧確度が管理可能で
あるため、ここでの基準電圧のばらつきは問題とならな
い。
【0024】なお、本実施の形態ではスイッチ142を用
いて基準電圧印加ラインを選択しているが、全ての受信
信号ラインに基準電圧発生器を配する構成も可能であ
る。また、本実施の形態では基準電圧発生器140を増幅
部103の前段に配置しているが、増幅部103の各増幅器11
3のオフセットと利得のばらつきが特定できる場合は増
幅部103の後段に配置することもできる。さらに、ロー
パスフィルタ部105もオフセットと利得ばらつきが特定
できる場合はローパスフィルタ部105の後段に配置可能
であることは言うまでもない。
いて基準電圧印加ラインを選択しているが、全ての受信
信号ラインに基準電圧発生器を配する構成も可能であ
る。また、本実施の形態では基準電圧発生器140を増幅
部103の前段に配置しているが、増幅部103の各増幅器11
3のオフセットと利得のばらつきが特定できる場合は増
幅部103の後段に配置することもできる。さらに、ロー
パスフィルタ部105もオフセットと利得ばらつきが特定
できる場合はローパスフィルタ部105の後段に配置可能
であることは言うまでもない。
【0025】以上のように本発明の実施の形態によれ
ば、AD変換器117の出力値を入力ポート手段116から取
り出してマイクロプロセッサに読み込み、超音波振動子
アレイを構成する各超音波振動子からの受信信号をそれ
ぞれ処理する各アナログ回路である、増幅器113、ロー
パスフィルタ115、およびAD変換器117に起因するオフ
セットと利得のばらつきを測定し、適正な補正値を算出
して受信信号に含まれるオフセットを除去し、かつ各受
信信号間の利得ばらつきを補正することにより、超音波
ビームを精度良く形成することが可能となる。
ば、AD変換器117の出力値を入力ポート手段116から取
り出してマイクロプロセッサに読み込み、超音波振動子
アレイを構成する各超音波振動子からの受信信号をそれ
ぞれ処理する各アナログ回路である、増幅器113、ロー
パスフィルタ115、およびAD変換器117に起因するオフ
セットと利得のばらつきを測定し、適正な補正値を算出
して受信信号に含まれるオフセットを除去し、かつ各受
信信号間の利得ばらつきを補正することにより、超音波
ビームを精度良く形成することが可能となる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ディジタル変換後に各受信信号のオフセットと各受信信
号間の利得のばらつきを補正するので、超音波ビームを
精度よく形成することができる。これによって、分解能
の優れた超音波診断装置を提供することができる。
ディジタル変換後に各受信信号のオフセットと各受信信
号間の利得のばらつきを補正するので、超音波ビームを
精度よく形成することができる。これによって、分解能
の優れた超音波診断装置を提供することができる。
【図1】本発明の実施の形態の超音波診断装置の概略ブ
ロック図、
ロック図、
【図2】補正値を決定する手段を備えた超音波診断装置
のブロック図である。
のブロック図である。
1、101 超音波振動子アレイ 3、103 増幅部 5、105 ローパスフィルタ部 7、107 AD変換部 8、108 加算部 9、109 乗算部 11、111 超音波振動子 13、113 増幅器 15、115 ローパスフィルタ 17、117 AD変換器 18、118 ディジタル加算器 19、119 ディジタル乗算器 20、120 遅延合成手段 22 ドプラ信号処理手段 23 カラーフロー信号処理手段 24 エコー信号処理手段 26 DSC 28 表示手段 106 入力ポート部 116 入力ポート 128 加数値レジスタ 129 乗数値レジスタ 140 基準電圧発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C301 AA02 BB23 CC02 CC04 DD01 DD02 EE04 EE11 EE20 GB02 HH27 HH37 HH38 HH53 JB03 JB17 JB28 JB29 JB32 JB38 KK02 KK22 LL04
Claims (2)
- 【請求項1】 超音波を送受する複数の超音波振動子か
らなる超音波振動子アレイと、前記複数の超音波振動子
からの受信信号を個別に増幅する複数の増幅手段と、前
記各増幅手段の出力信号から高域周波数成分を除去する
複数のローパスフィルタ手段と、前記各ローパスフィル
タ手段の出力信号をディジタル化する複数のアナログ/
ディジタル変換手段と、前記各アナログ/ディジタル変
換手段の出力に対して補正値を加算する加算手段および
補正値を乗する乗算手段とを有することを特徴とする超
音波診断装置。 - 【請求項2】 前記増幅手段または前記ローパスフィル
タ手段または前記アナログ/ディジタル変換手段の入力
側に基準電圧を印加するための基準電圧発生手段と、前
記アナログ/ディジタル変換手段の出力側の値を取り出
すディジタルレベル出力手段とを有することを特徴とす
る請求項1記載の超音波診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28173899A JP2001095805A (ja) | 1999-10-01 | 1999-10-01 | 超音波診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28173899A JP2001095805A (ja) | 1999-10-01 | 1999-10-01 | 超音波診断装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001095805A true JP2001095805A (ja) | 2001-04-10 |
Family
ID=17643304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28173899A Pending JP2001095805A (ja) | 1999-10-01 | 1999-10-01 | 超音波診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001095805A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002085402A (ja) * | 2000-09-13 | 2002-03-26 | Aloka Co Ltd | 超音波診断装置 |
JP2002345823A (ja) * | 2001-05-28 | 2002-12-03 | Hitachi Medical Corp | 超音波診断装置 |
JP2006181052A (ja) * | 2004-12-27 | 2006-07-13 | Toshiba Corp | 超音波診断装置 |
JP2012235912A (ja) * | 2011-05-12 | 2012-12-06 | Fujifilm Corp | 超音波診断装置および超音波画像生成方法 |
JP2015154798A (ja) * | 2014-02-20 | 2015-08-27 | 株式会社日立製作所 | 医療診断信号検出装置および医療診断信号検出方法 |
-
1999
- 1999-10-01 JP JP28173899A patent/JP2001095805A/ja active Pending
Cited By (6)
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040309 |