JP2000300564A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2000300564A
JP2000300564A JP11806299A JP11806299A JP2000300564A JP 2000300564 A JP2000300564 A JP 2000300564A JP 11806299 A JP11806299 A JP 11806299A JP 11806299 A JP11806299 A JP 11806299A JP 2000300564 A JP2000300564 A JP 2000300564A
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森雄 西垣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 体内で発生する非線形歪み成分を表示する超
音波診断装置において、送信パルスの幅を変化させるこ
とで、出力を可変するとき生じる周波数特性の変化を打
ち消す畳み込み演算のためのハードウェアの物量を低減
する。 【解決手段】 ディジタルビームフォーマのメモリ5a
と多相加算器6aからなる遅延分と、メモリ5bと多相
加算器6bからなる遅延分に、メモリ64と減算器65
により送信パルスの幅に相当する差をつけることで、畳
み込み演算を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波の伝搬にと
もなう非線形歪みを利用する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波の非線形伝搬歪みを利用す
る超音波診断装置が知られており、例えば、特開昭61
−279235号公報記載の装置のようなものがある。
以下、その動作原理について、図9に示すブロック図を
参照して説明する。図9において、パルス送信部102
は、第1回目の送信において振幅Aの駆動パルスを発生
して探触子101を駆動し、探触子101は振幅Bの超
音波パルスを発生する。パルス送信部102は、2回目
の送信において、振幅が2倍の2Aの駆動パルスを発生
して探触子101を駆動し、探触子101は振幅が2B
のパルスを発生する。パルス送信部102の駆動パルス
の振幅を変化させるためにはパルス送信部102に供給
される高電圧を高速に切り替える必要があり、このため
に特別な電源を必要とする。探触子101で発生した超
音波パルスは、被検体105を伝搬する。超音波パルス
は、被検体105における伝搬距離を増加するにつれて
非線形歪みを増し、かつ超音波の振幅が大であればその
歪み量も大となる。この歪みは、高調波成分の発生に基
づくものであり、そのため基本波の振幅は減少する。ま
た、超音波パルスのビームにおいて、振幅が比較的大き
なメインローブのピーク部分は歪みが大であり、振幅が
比較的小さいサイドローブ部分では歪みが小さい。上記
のようにして、歪んだ超音波パルスは被検体105にお
いて散乱され、エコーとなり、探触子101で受信信号
に変換される。
【0003】第1回目の送信に対する受信信号に対し
て、可変利得部109は倍率Cで受信信号を増幅し、第
2回目の送信に対する受信信号に対して、可変利得部1
09は倍率が半分のC/2倍で受信信号を増幅する。第
1回目の受信信号はA/D変換器120により量子化離
散化された後、メモリ111に記憶され、第2回目の受
信信号はA/D変換器120により量子化離散化された
後、メモリ112に記憶され、演算部113から差分が
出力される。この場合、1回目の受信信号と、2回目の
受信信号のサイドローブに起因する成分を比較してみる
と、比較的振幅が小さいために、その振幅の比は正確に
2倍であると言える。メインローブに起因する成分は、
比較的振幅が大きいために前述したような理由により振
幅の比は正確に2倍ではない。そのため、演算部113
による減算により、サイドローブに起因する成分はゼロ
となるが、メインローブに起因する成分はゼロではなく
なる。この差信号は、メインローブの振幅が大きい部
分、すなわち非常に細いビームにより得られた受信信号
に相当するとみなせる。このようにして減算された受信
信号は、表示部115に分解能が高い、サイドローブの
少ない画像として表示される。
【0004】上記のような方法では、送信パルスの振幅
を1回目と2回目で異なった値にする必要があり、送信
回路に供給する電圧を高速に切り替える特別な電源回路
が必要であり、かつ消費電力も大となるという問題があ
った。この点を鑑みて、特願平10−266977号公
報記載のような方式が考案されている。図10はこの発
明による超音波診断装置のブロック図であり、以下、図
10を参照してこの方式について説明する。
【0005】図10において、201はパルス発振器で
あり、スペクトルが異なる、例えば波数が異なる、ある
いはパルス幅が異なるパルスを発生する。パルス増幅部
202は、パルス発振器201が出力するパルスを増幅
し、駆動パルスを出力する。パルス発振器201とパル
ス増幅器202で送信手段を構成する。探触子203
は、駆動パルスにより励振され、超音波パルスを発生す
る。探触子203から発生した超音波パルスは、被検体
204を伝搬し散乱され、探触子203で受信される。
探触子203の受信信号出力は、プリアンプ205で増
幅された後、可変利得部206で振幅が制御される。可
変利得部206の出力は、A/D変換器207によりデ
ィジタルの信号に変換される。第1回目の受信信号は、
メモリ208に記憶される。次に、第2回目の送信が行
なわれ、第2回目の受信信号がディジタル信号に変換さ
れると同時に、第1回目の受信信号が記憶手段208よ
り読み出され、等価手段209に送られる。等価手段2
09を通過した第1回目の受信信号と、A/D変換器2
07からの第2回目の受信信号は、演算手段211で減
算されて、差信号が得られる。パルス発振器201の波
形、可変利得部206の利得、等価手段209の伝達関
数は制御部210によって制御される。A/D変換器2
07の出力である受信信号、あるいは演算手段211の
出力である差信号は、検波手段212で検波される。検
波手段212の出力は、多重化手段213で処理され
る。上記第1回目と第2回目の送受信を一組として走査
方向を変えて繰り返すことにより、多重化手段213の
出力は、表示部214において画像として表示される。
【0006】上記従来例においては、第1回目の送信パ
ルスと第2回目の送信パルスの振幅を同じにし、波数や
パルス幅を変えることで、実質的な振幅を変化させるも
のである。また、波数やパルス幅を変化させたことで生
じる周波数特性の変化を、等価手段209による畳み込
み演算により補正する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、畳み込み演算を行なうための等価手段
209、あるいは、第1回目の受信信号と、第2回目の
受信信号の差信号をとるためのメモリ208および減算
するための演算手段211が必要であり、物量の増加お
よびコストが高価になるなどの問題が発生する。
【0008】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、畳み込み回路や差分をとる回路を設ける
ことによる物量やコストの増加のない、優れた超音波診
断装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、受信時の超音波ビームを集束させるため
のディジタル遅延加算手段を畳み込み演算に用い、ま
た、合成開口のための回路をメモリと減算器として用い
ることで、物量の少ない、優れた超音波診断装置を実現
するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1の発明は、被検体に対し
超音波を送受信する探触子と、前記探触子を駆動する送
信パルスの幅を可変できる送信手段と、前記送信手段に
より被検体内に送信され反射して前記探触子に返ってき
たエコー信号を受信する受信手段と、前記受信手段によ
り受信した信号を離散化・量子化する変換手段と、前記
変換手段の出力を遅延加算する遅延加算手段を有し、前
記送信パルス幅の変化を遅延加算手段を用いた畳み込み
演算を行なうことで補正し、前記畳み込み演算の出力と
畳み込みを行なわない出力の差から体内における非線形
歪み相当分を検出することを特徴とする超音波診断装置
であり、ディジタルビームフォーマの遅延加算手段を用
いて、送信パルス幅の変化を補正する畳み込み演算器を
構成し、非線形歪み相当分の検出を行なうことにより、
物量の少ない、優れた超音波診断装置を実現できるとい
う作用を有する。
【0011】請求項2の発明は、2つの遅延加算手段に
探触子からの同一の受信信号を入力し、送信パルス幅に
相当するだけの遅延時間差を設けて遅延加算することを
特徴とする請求項1記載の超音波診断装置であり、隣接
する振動子で得られた信号は同じものと見なし、その信
号をディジタルビームフォーマの2つの遅延加算チャン
ネルで遅延し、畳み込み演算を実現することにより、物
量の少ない、優れた超音波診断装置を実現できるという
作用を有する。
【0012】請求項3の発明は、隣り合う2つの振動子
に対する2つの遅延加算手段において、送信パルス幅に
相当するだけの遅延時間差を設けて遅延加算すること
で、近似的な畳み込み演算の出力とすることを特徴とす
る請求項1記載の超音波診断装置であり、隣り合う振動
子の信号を同一のものと見ることで、2chの間で畳み
込み演算を行なうことにより、物量の少ない、優れた超
音波診断装置を実現できるという作用を有する。
【0013】請求項4の発明は、並列受信のために1つ
の振動子に対し複数の遅延加算手段を有し、各振動子に
対応する一方の遅延加算手段の遅延量を他方の遅延加算
手段の遅延量に比較して、送信パルス幅に相当するだけ
の差を設けたことを特徴とする請求項1記載の超音波診
断装置であり、同時に2方向の受信ビームを得ることが
可能なディジタルビームフォーマの2つのビームを同一
方向に合わせ、2つのビームの間に送信パルス幅分の遅
延時間差を持たせることで等価器を実現でき、物量の少
ない、優れた超音波診断装置を実現できるという作用を
有する。
【0014】請求項5の発明は、複数回の送受信による
エコーを合成する開口合成手段と等価手段および差信号
を求める演算手段を共用することを特徴とする請求項1
記載の超音波診断装置であり、2回以上の受信エコーを
合成して1つのビームを得る機能を持つビームフォーマ
のビーム合成機能をハーモニック抽出のための減算器に
用いることで、物量の少ない、優れた超音波診断装置を
実現できるという作用を有する。
【0015】以下、本発明の実施の形態について、図1
〜図8を用いて説明する。まず、本実施の形態の基本と
なるディジタルビームフォーマの例を図1を用いて説明
する。この構成は特開平5−184567号公報により
明らかにされている。図1において、1は探触子であ
り、複数の振動子2a〜2dを含む。3a〜3dは振動
子2a〜2dの駆動を行なうパルスを発生し、また、振
動子2a〜2dで受信した信号を増幅する増幅器を内蔵
したパルサレシーバである。4a〜4dはパルサレシー
バ3a〜3dで増幅した信号を量子化離散化するA/D
変換器、5a〜5dはディジタル化された信号を記憶す
るメモリ、6a〜6dはメモリ5a〜5dの出力を整相
加算する多相加算器、7は多相加算器6a〜6dの出力
を補間する補間器、8は補間器7の出力を表示できるよ
うに走査変換するディジタルスキャンコンバータ、9は
画像を表示する表示器、10は全体の制御を行なう主制
御器である。
【0016】各振動子2a〜2dで受信された信号が被
検体内の決められた位置で集束するように、それぞれの
信号に遅延をかけて加算するのが、ビームフォーマの働
きであるが、おおまかな遅延はメモリ5a〜5dの書き
込みと読みだしの時間間隔を制御することで行なわれ
る。メモリ5a〜5dの書き込み/読みだし動作はA/
D変換器4a〜4dの変換動作と同期しており、メモリ
5a〜5dによる遅延はA/D変換間隔を離散化時間単
位として行なわれる。この時間単位はビーム集束に必要
とされる値よりも粗いため、さらに細かい遅延を行なう
ために、多相加算器6a〜6dが用いられる。
【0017】図1のディジタルビームフォーマにおける
メモリ5および多相加算器6の詳細構造の例を図2に示
す。図2において、5はメモリで、FIFOメモリ11
を内蔵する。6は多相加算器で、12〜15は加算器、
16はスイッチである。この例では4相の加算を行な
う。A/D変換された受信信号は、メモリブロック5中
のFIFOメモリ11に入力され、図示されない制御器
の制御により、A/D変換間隔の整数倍の時間だけ遅れ
て出力する。多相加算器6内のスイッチ16は、図示さ
れない制御器の制御により、加算器12〜15のうちの
1つを選択する。これにより、メモリ5により、粗い遅
延をかけた信号はさらにその1/4の時間単位に振り分
けられる。補間器7には、A/D変換器のサンプリング
クロックのさらに1/4の時間間隔に信号が並べられ、
適当なフィルタをかけることで平滑化、および間引きを
行ない、出力する。
【0018】(実施の形態1)次に、本発明の第1の実
施の形態について、図3を用いて説明する。図3におい
て、1は探触子であり、複数の振動子2a〜2dを含
む。3a〜3dは振動子2a〜2dの駆動を行なうパル
スを発生し、また、振動子2a〜2dで受信した信号を
増幅する増幅器を内蔵したパルサレシーバである。4a
〜4dはパルサレシーバ3a〜3dで増幅した信号を量
子化離散化するA/D変換器、5a〜5dはディジタル
化された信号を記憶するメモリ、6a〜6dはメモリ5
a〜5dの出力を整相加算する多相加算器、7は多相加
算器6a〜6dの出力を補間する補間器、8は補間器7
の出力を表示できるように走査変換するディジタルスキ
ャンコンバータ、9は画像を表示する表示器、10は全
体の制御を行なう主制御器、20b、20dはスイッ
チ、64はメモリ、65は減算器である。
【0019】通常の動作においては、スイッチ20b、
20dはb側に接続され、メモリ64は動作しない。こ
れにより、図1で述べた従来のビームフォーマと同じ動
作を行なう。非線形歪み相当分を抽出する場合には、ま
ず、1回目の送信時には、パルサレシーバ3a〜3dか
ら幅Tの送信パルスが発生し、振動子2a〜2dを駆動
する。受信信号は振動子2a〜2dで受信され、パルサ
レシーバ3a〜3dで増幅され、A/D変換器4a〜4
dで離散化量子化され、メモリに入力するが、この場
合、メモリ5b、5dは動作しない。したがって、遅延
加算はメモリ5aと5cのデータにより行なわれる。補
間器7で補間されたデータは、メモリ64に取り込まれ
る。次に2回目の送信では、パルス幅T/2の送信パル
スがパルサレシーバ3a〜3dより発生し、振動子2a
〜2dを駆動する。受信信号は一度目と同じく増幅、A
/D変換される。このときスイッチ20bとスイッチ2
0dはa側に接続され、メモリ5aと5bはともにA/
D変換器4aの出力を、メモリ5cと5dはともにA/
D変換器4cの出力を取り込む。メモリ5aと多相加算
器6aによる遅延量は、メモリ5bと多相加算器6bに
よる遅延量よりも送信パルスの幅T/2だけ多く設定さ
れる。また、メモリ5cと多相加算器6cによる遅延量
は、メモリ5dと多相加算器6dによる遅延量よりもT
Xパルスの幅だけ多く設定される。
【0020】このように、ディジタルビームフォーマ
は、図10における等価器と同様な動作を行なうことに
なり、等価されたデータは減算器65に入力するが、こ
れと同時にメモリ64から1回目のTXにおけるエコー
データが出力され、減算器65からこれらの差分が出力
される。この差分は体内の非線形歪み相当分に相当する
もので、DSC8で走査変換後、表示部9に表示され
る。
【0021】以上のように、本実施の形態1によれば、
ディジタルビームフォーマの遅延加算回路を用いて、送
信パルス幅の変化を補正する畳み込み演算器を構成し、
非線形歪み相当分の検出を行なうことにより、物量の少
ない、優れた超音波診断装置を実現することができる。
【0022】(実施の形態2)図4は本発明の第2の実
施の形態における、超音波診断装置のビームフォーマの
ブロック図である。この図の構成は図1とほぼ同じであ
るが、主制御器10がメモリおよび多相加算器に遅延デ
ータを送る途中に加算器60が入っており、奇数番目の
メモリ5a、5c、奇数番目の多相加算器6a、6cに
対し、偶数番目のメモリ5b、5d、偶数番目の多相加
算器6b、6dの遅延データには、2回目の送信パルス
の幅T/2の分だけ、遅延が多くかかるようになってい
る。ここでは、隣接する振動子、例えば2aと2bで得
られた信号は同じものとしてみなすことにより、隣接し
た2ch間の信号により畳み込みを行なうことが可能で
ある。1回目の遅延加算は通常どおり行ない、データは
メモリ64に蓄えられる。2回目の遅延加算では、偶数
番目の遅延量をT/2だけ多くして行なう。非線形歪み
を考慮しなければ、2回目の遅延加算出力の振幅は、1
回目の半分になるため、スイッチ61、62、増幅器6
3により2回目の出力を2倍に増幅し、減算器65によ
り1回目の遅延加算出力との差をとり、非線形分を抽出
する。
【0023】以上のように、本実施の形態2によれば、
隣接する振動子で得られた信号は同じものと見なし、そ
の信号をディジタルビームフォーマの2つの遅延加算チ
ャンネルで遅延し、畳み込み演算を実現することによ
り、物量の少ない、優れた超音波診断装置を実現するこ
とができる。
【0024】(実施の形態3)本発明の第3の実施の形
態の基本となる並列受信を行なうディジタルビームフォ
ーマを図5を用いて説明する。図5において、1は探触
子であり、複数の振動子2a〜2dを含む。3a〜3d
は振動子2a〜2dの駆動を行なうパルスを発生し、ま
た、振動子2a〜2dで受信した信号を増幅する増幅器
を内蔵したパルサレシーバである。4a〜4dはパルサ
レシーバ3a〜3dで増幅した信号を量子化離散化する
A/D変換器、5aa〜5dbはディジタル化された信
号を記憶するメモリ、6aa〜6dbはメモリ5aa〜
5dbの出力を整相加算する多相加算器、7a,7bは
多相加算器6aa〜6dbの出力を補間する補間器、8
は補間器7a,7bの出力を表示できるように走査変換
するディジタルスキャンコンバータ、9は画像を表示す
る表示器、10は全体の制御を行なう主制御器である。
【0025】図5のディジタルビームフォーマは、メモ
リ以降が図1の例に比べて2系統になっている。これ
は、1回の送信に対して、2本の受信ビームを同時に取
り込むもので、並列受信と呼ばれ、すでに知られた技術
となっている。
【0026】図6は本発明の第3の実施の形態における
ディジタルビームフォーマのブロック図を示している。
図5の構成に対し、メモリ30、加算器31、減算器3
2が追加されているだけで、他の構成は図5と同じであ
る。
【0027】通常の場合は、わずかに方向の異なる2つ
の受信ビームが形成され、出力A、Bとなって、DSC
8に入力する。非線形歪み相当分を抽出する場合におい
ては、2つのビームは同一方向とし、補間器7aのビー
ムaと補間器7bのビームbは、送信パルス分だけの遅
延時間差を持って形成され、加算器31により足し合わ
せられる。さらに、減算器32によりメモリ30に蓄え
られた前の送信パルスによる信号との差がとられ、非線
形分が抽出される。
【0028】以上のように、本実施の形態3によれば、
同時に2方向の受信ビームを得ることが可能なディジタ
ルビームフォーマの2つのビームを同一方向に合わせ、
2つのビームの間に送信パルス幅分の遅延時間差を持た
せることで等価器を実現でき、物量の少ない、優れた超
音波診断装置を実現することができる。
【0029】(実施の形態4)本発明の第4の実施の形
態の基本となる合成開口を行なうディジタルビームフォ
ーマを図7を用いて説明する。図7において、1は探触
子であり、複数の振動子2a〜2hを含む。3a〜3h
は振動子2a〜2hの駆動を行なうパルスを発生し、ま
た、振動子2a〜2hで受信した信号を増幅する増幅器
を内蔵したパルサレシーバである。40a〜40dはパ
ルサレシーバ3a〜3hで増幅した信号のうち、4つを
選択するスイッチ、50は遅延加算部で入力部にA/D
変換器を含む。51はスイッチ、52はメモリ、53は
加算器である。
【0030】まず、スイッチ40a〜40dはa側に接
続され、探触子の外側の4つの振動子2a、2b、2
g、2hが選択される。スイッチ51はaが選択され、
遅延加算出力はメモリ52に入力し、記憶される。次
に、スイッチ40a〜40dはb側に接続され、探触子
1の内側の4つの振動子2c,2d,2e、2fが選択
される。スイッチ51はbが選択され、遅延加算出力は
加算器53に入力するが、同じタイミングでメモリ52
から蓄えられた受信信号が出力され、加算器53で加算
される。加算器53の出力は、振動子4a〜4hまでの
すべての振動子により受信された信号が加算されてお
り、被検体が2回の走査の間に移動していなければ、1
回の送受信で振動子4a〜4hのすべてを用いて遅延加
算出力を得たのと同じ結果になる。
【0031】図8は本発明の第4の実施の形態における
ディジタルビームフォーマのブロック図を示している。
図7の構成に対して、スイッチ54、55および(−
1)倍の増幅器56が追加されているだけで、他の構成
は図7と同じである。
【0032】合成開口を行なう場合はスイッチ54、5
5はb側に接続され、図7と同様な動作がなされる。非
線形歪み相当分を抽出する場合には、スイッチ40a〜
40dはb側に接続され開口の中心部が選択される。送
受信の1回目では通常と同じ遅延加算が行なわれ、メモ
リ52に遅延加算出力が蓄えられる。2回目の送受信で
は、遅延加算部50の内部で実施の形態1〜3に示すよ
うな畳み込み演算が行なわれ、スイッチ51はbが、ス
イッチ54、55はaが選択され、反転された信号は、
メモリ52の出力と加算器53により加算され、非線形
分が抽出される。
【0033】以上のように、本実施の形態4によれば、
2回以上の受信エコーを合成して1つのビームを得る機
能を持つビームフォーマのビーム合成機能をハーモニッ
ク抽出のための減算器に用いることで、物量の少ない、
優れた超音波診断装置を実現することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明は、上記実施の形態より明らかな
ように、ディジタルビームフォーマの遅延加算部分を2
chを1組として同一の信号を入力し、それら2chに
おいて送信パルスの幅に相当する遅延時間差を発生させ
ることで畳み込みを行ない、非線形歪み相当分の抽出を
行なうことができる。また、隣り合った振動子では受信
信号がほとんど同じであることを利用して、奇数チャン
ネルと偶数チャンネルで送信パルスの幅に相当する遅延
時間差を発生させて加算することで畳み込みを行ない、
非線形歪み相当分の抽出を行なうことができる。また、
並列受信の可能なビームフォーマにおいて、2つのビー
ムを同一方向に向け、それらに送信パルスの幅に相当す
る遅延時間差を発生させて加算することで畳み込みを行
ない、非線形歪み相当分の抽出を行なうことができる。
さらに、開口合成に用いる遅延加算信号を記憶させるメ
モリを用いて、非線形歪み相当分の抽出のための減算を
行なうことができる。以上により、物量の少ない、優れ
た超音波診断装置を実現できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の基本を説明するためのデ
ィジタルビームフォーマの構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態を説明するためのデ
ィジタルビームフォーマの詳細構成を示すブロック図
【図3】本発明の第1の実施の形態における畳み込み機
能を備えたディジタルビームフォーマの構成を示すブロ
ック図
【図4】本発明の第2の実施の形態における畳み込み機
能を備えたディジタルビームフォーマの構成を示すブロ
ック図
【図5】本発明の第3の実施の形態を説明するための並
列受信を行なうディジタルビームフォーマの構成を示す
ブロック図
【図6】本発明の第3の実施の形態における畳み込み機
能を備えた並列受信を行なうディジタルビームフォーマ
の構成を示すブロック図
【図7】本発明の第4の実施の形態を説明するための合
成開口を行なうディジタルビームフォーマの構成を示す
ブロック図
【図8】本発明の第4の実施の形態における畳み込み機
能を備えた合成開口を行なうディジタルビームフォーマ
の構成を示すブロック図
【図9】本発明の従来例における超音波の伝搬に伴う非
線形歪みを利用した超音波診断装置のブロック図
【図10】本発明の第2の従来例における超音波の伝搬
に伴う非線形歪みを利用した超音波診断装置のブロック
【符号の説明】
1 探触子 2a〜2h 振動子 3a〜3h パルサレシーバ 4a〜4d A/D変換器 5 メモリ 5a〜5d メモリ 5aa〜5bd メモリ 6 多相加算器 6a〜6d 多相加算器 6aa〜6db 多相加算器 7 補間器 7a,7b 補間器 8 ディジタルスキャンコンバータ 9 表示器 10 主制御器 11 FIFOメモリ 12〜15 加算器 16 スイッチ 20b、20d スイッチ 30 メモリ 31 加算器 32 減算器 40a〜40d スイッチ 50 遅延加算部 51 スイッチ 52 メモリ 53 加算器 54、55 スイッチ 56 増幅器 60 加算器 61、62 スイッチ 63 増幅器 64 メモリ 65 減算器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体に対し超音波を送受信する複数の
    振動子を有する探触子と、前記探触子を駆動する送信パ
    ルスの幅を可変できる送信手段と、前記送信手段により
    被検体内に送信され反射して前記探触子に返ってきたエ
    コー信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受
    信した信号を離散化・量子化する変換手段と、前記変換
    手段の出力を遅延加算する遅延加算手段を有し、前記送
    信パルス幅の変化を前記遅延加算手段を用いた畳み込み
    演算を行なうことで補正し、前記畳み込み演算の出力と
    畳み込みを行なわない出力の差から体内における非線形
    歪み相当分を検出することを特徴とする超音波診断装
    置。
  2. 【請求項2】 2つの遅延加算手段に探触子からの同一
    の受信信号を入力し、送信パルス幅に相当するだけの遅
    延時間差を設けて遅延加算することを特徴とする請求項
    1記載の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 隣り合う2つの振動子に対する2つの遅
    延加算手段において、送信パルス幅に相当するだけの遅
    延時間差を設けて遅延加算することで、近似的な畳み込
    み演算の出力とすることを特徴とする請求項1記載の超
    音波診断装置。
  4. 【請求項4】 並列受信のために1つの振動子に対し複
    数の遅延加算手段を有し、各振動子に対応する一方の遅
    延加算手段の遅延量を他方の遅延加算手段の遅延量に比
    較して、送信パルス幅に相当するだけの差を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  5. 【請求項5】 複数回の送受信によるエコーを合成する
    開口合成手段と等価手段および差信号を求める演算手段
    を共用することを特徴とする請求項1記載の超音波診断
    装置。
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JPWO2014119746A1 (ja) * 2013-02-04 2017-01-26 株式会社日立製作所 超音波撮像装置および超音波撮像方法

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