JPH084588B2 - 超音波受信装置 - Google Patents

超音波受信装置

Info

Publication number
JPH084588B2
JPH084588B2 JP3161916A JP16191691A JPH084588B2 JP H084588 B2 JPH084588 B2 JP H084588B2 JP 3161916 A JP3161916 A JP 3161916A JP 16191691 A JP16191691 A JP 16191691A JP H084588 B2 JPH084588 B2 JP H084588B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
delay
signal
adder
digital
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3161916A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH057587A (ja
Inventor
哲也 松島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP3161916A priority Critical patent/JPH084588B2/ja
Priority to US07/904,970 priority patent/US5217017A/en
Priority to EP92111180A priority patent/EP0523455B1/en
Priority to DE69222702T priority patent/DE69222702T2/de
Publication of JPH057587A publication Critical patent/JPH057587A/ja
Publication of JPH084588B2 publication Critical patent/JPH084588B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K11/00Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/18Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound
    • G10K11/26Sound-focusing or directing, e.g. scanning
    • G10K11/34Sound-focusing or directing, e.g. scanning using electrical steering of transducer arrays, e.g. beam steering
    • G10K11/341Circuits therefor
    • G10K11/346Circuits therefor using phase variation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/52Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00
    • G01S7/52017Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00 particularly adapted to short-range imaging
    • G01S7/52046Techniques for image enhancement involving transmitter or receiver

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波診断装置におけ
る超音波受信装置に関し、詳細には、高画質化に適し、
かつ低コストのディジタルの受信ビームフォーマを備え
た超音波受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人体内に超音波を送信し人体内の組織で
反射されて戻ってくる超音波を受信して人体の内臓等の
疾患の診断を行う超音波診断装置が従来より用いられて
おり、この超音波診断装置では従来よりいわゆるダイナ
ミックフォーカスの手法が用いられている。
【0003】図16は、超音波を送受信する振動子群と
人体等の被検体内における超音波の反射点との関係を示
す模式図、図17は振動子群と遅延時間との関係を示す
模式図である。これらの図において、横方向は被検体の
表面に当接された振動子群1を構成するn個(例えば1
28個)の振動子1(1),1(2),…,1(n)の
並ぶ方向を表わしており、図16の縦軸は被検体内に送
信された超音波が反射される被検体内の深さd、図17
の縦軸は各振動子1(1),1(2),…,1(n)に
接続される遅延回路(後述する)における遅延時間Dを
表わしている。ここでは、図16に示すように、振動子
群1の中央Oから延びる垂線上の各点P1,P2,P3
で超音波が反射されるものとする。
【0004】図16に示す深さd1の点P1で超音波が
反射された場合、点P1と各振動子1(1),1
(2),…,1(n)との間の距離は振動子群1の中央
Oから離れた振動子ほど長く、したがって点P1で反射
された超音波が両端の振動子1(1),1(n)に到達
した時点では、一様な媒質を仮定するとこの超音波は点
P1を中心とした円弧A1上の各点に到達することとな
る。このため、受信された超音波に基づいて点P1の情
報を得る場合は、各振動子1(1),1(2),…,1
(n)で受信された各信号を図17のD1に示すように
それぞれ遅延した後加算する必要がある。同様に深さd
2,d3の各点P2,P3で超音波が反射された場合
は、この反射された超音波が両端の振動子1(1),1
(n)に到達した時点では、一様な媒質中では円弧A
2,A3上の各点に到達することとなり、このため各振
動子1(1),1(2),…,1(n)で受信された各
信号は図17のD2,D3に示すように遅延されて加算
される。被検体内の深い位置で反射される超音波ほど各
振動子1(1),1(2),…,1(n)に遅れて到達
するため、時間の経過とともに各振動子1(1),1
(2),…,1(n)で受信された各信号の遅延時間D
をD1→D2→D3のように変化させてこれらの各信号
を互いに加算することにより、焦点が被検体内の各点P
1→P2→P3に順次移動するダイナミックフォーカス
が実現される。
【0005】図18は、このダイナミックフォーカスを
ディジタル回路で実現した従来の超音波診断装置の回路
ブロックの一例を示した図である。クロック生成回路2
は、所定周期Tのクロック信号CKを発生させて制御回
路3に供給する回路であり、各回路はこのクロック信号
CKに同期して動作するように制御回路3により制御さ
れる。
【0006】振動子群1を構成する各振動子1(1),
1(2),…,1(n)には送信ドライバ群4を構成す
る各送信ドライバ4(1),4(2),…,4(n)が
接続されており、超音波送信時には制御回路3から各送
信ドライバ4(1),4(2),…,4(n)に向けて
各タイミングパルスが発せられ、各送信ドライバ4
(1),4(2),…,4(n)はこの各タイミングパ
ルスを高電圧パルスに変換して各振動子1(1),1
(2),…,1(n)に供給し、これにより各振動子1
(1),1(2),…1(n)から図示しない被検体内
にパルス状の超音波が発せられる。
【0007】また各振動子1(1),1(2),…,1
(n)には、A/D変換器群5を構成する各A/D(ア
ナログ・ディジタル)変換器5(1),5(2),…,
5(n)が接続されており、各振動子1(1),1
(2),…,1(n)で受信されることにより得られた
各アナログ受信信号SA1,SA2,…,SAnはこれ
らの各A/D変換器5(1),5(2),…,5(n)
によりA/D変換されそれぞれdビット(例えば8ビッ
ト)からなる各ディジタル受信信号SD1,SD2,…
SDnが生成される。
【0008】これらの各A/D変換器5(1),5
(2),…,5(n)は遅延回路群6を構成する各遅延
回路6(1),6(2),…,6(n)にそれぞれ接続
されており、各A/D変換器5(1),5(2),…,
5(n)から出力された各ディジタル受信信号SD1,
SD2,…,SDnは対応する各遅延回路6(1),6
(2),…,6(n)に入力され、これらの各遅延回路
6(1),6(2),…,6(n)で各所定時間遅延さ
れる。各遅延回路6(1),6(2),…,6(n)に
おける各遅延時間は、制御回路3から送信される各遅延
制御信号SC1,SC2,…,SCnにより制御され
る。これら各遅延回路6(1),6(2),…,6
(n)で遅延された各ディジタル受信信号SDD1,S
DD2,…,SDDnは加算回路7に入力されて互いに
加算され、これにより画像表示用の信号SIが生成され
る。
【0009】上記のように構成された従来の超音波診断
装置において画像表示用の信号SIを得るには、以下の
ように制御される。先ず超音波送信時には、例えば図1
6に示す被検体内の点P2に焦点を結ばせるために、図
17の曲線D2に示す遅延時間Dに従って振動子群1の
中央Oに近い振動子ほど遅れたタイミングで各振動子1
(1),1(2),…,1(n)から超音波が発せられ
るように、制御回路3から各送信ドライバ4(1),4
(2),…,4(n)に向けて各タイミングパルスが送
信される。
【0010】送信された超音波ビームは被検体内の音響
インピーダンスの不整合部位等で反射されて再び振動子
群1に戻り、この超音波が各振動子1(1),1
(2),…,1(n)により受信され、さらに各A/D
変換器5(1),5(2),…,5(n)で各ディジタ
ル受信信号SD1,SD2,…,SDnに変換されて各
遅延回路6(1),6(2),…,6(n)に入力され
る。これら各遅延回路6(1),6(2),…,6
(n)では、受信の焦点が図16に示す点P1→P2→
P3のように順次変更されるように、図17に示す遅延
パターンD1→D2→D3のように時間的に順次変更さ
れた遅延量だけ遅延されて出力され、この出力されたデ
ィジタル受信信号SDD1,SDD2,…,SDDnが
加算回路7で互いに加算される。これにより前述したダ
イナミックフォーカスが実現され、高分解能な超音波診
断装置が実現される。
【0011】図19は、図18に示す遅延回路群6を構
成する1つの遅延回路6(1)の内部ブロック図であ
る。ここでは遅延回路6(1)を例に挙げているが、他
の遅延回路6(2),6(3),…,6(n)について
も同様である。図18に示すA/D変換器5(1)で生
成されたS0,S1,…,Sdのdビット(例えば8ビ
ット)で構成されるディジタル受信信号SD1は、遅延
回路6(1)を構成するdビットm段のシフトレジスタ
8の初段8(1)に入力される。このシフトレジスタ8
は、図18に示すクロック生成回路2で生成されたクロ
ック信号CKで駆動されており、クロック信号CKの各
周期T毎に、シフトレジスタ8に入力されたディジタル
受信信号SD1が一段ずつ後段にシフトされる。このシ
フトレジスタ8の各段8(1),8(2),…,8
(m)の出力部には、トリステートバッファ群10を構
成するdビットの各トリステートバッファ10(1),
10(2),…,10(n)が接続されており、これら
のトリステートバッファ10(1),10(2),…,
10(n)の出力側は互いに連結されて図18に示す加
算回路7に接続されている。これら各トリステートバッ
ファ10(1),10(2),…,10(n)は、これ
らの各トリステートバッファ10(1),10(2),
…,10(n)に入力された’1’と’0’からなるd
ビット信号のパターンをそのまま’1’と’0’からな
るdビット信号として出力する第一のモードと、出力側
をハイインピーダンスに保持する第二のモードを有して
いる。これらのトリステートバッファ10(1),10
(2),…,10(n)にはデコーダ9が接続されてお
り、このデコーダ9は、図18に示す制御回路3から出
力された遅延制御信号SC1をデコードして一時にはm
個のトリステートバッファ10(1),10(2),
…,10(n)のうちのいずれか1個のみを上記第一の
モードに切換えるとともに他の全てのトリステートバッ
ファを上記第二のモードに切換える。このようにしてど
のトリステートバッファ10(1),10(2),…,
10(n)を上記第一のモードに切換えるかに応じて周
期Tの整数倍の時間遅延されたディジタル受信信号SD
D1がこの遅延回路6(1)から出力され、加算回路7
に入力される。このように、図18に示す遅延回路群6
を構成する各遅延回路6(1),6(2),…,6
(n)において、これらの各遅延回路6(1),6
(2),…,6(n)に入力された各ディジタル受信信
号SD1,SD2,…,SDnが前述したダイナミック
フォーカスが実現されるように遅延される。各遅延回路
6(1),6(2),…,6(n)から出力された各デ
ィジタル受信信号SDD1,SDD2,…,SDDn
は、前述したように加算回路7で加算され、これにより
モニタ画面上の一本の走査線に対応する信号SIが出力
され、超音波ビームを順次異なる方向に送信しながら上
記の受信処理を繰り返すことにより、モニタ画面上に2
次元の断層像が形成される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなディジタ
ル処理を行う超音波診断装置において、低コスト化およ
び近年の高画質化の要求を満足するためには、ダイナミ
ックフォーカスを実現するための遅延時間の精度と多数
のディジタル受信信号を互いに加算する加算回路の構成
との2つの問題がある。
【0013】以下先ず遅延時間の精度の問題について説
明する。図20は、超音波受信信号の模式図である。被
検体内部で反射された超音波が各振動子1(1),1
(2),…,1(n)(図18参照)で受信されること
により得られたアナログ受信信号SA1,SA2,…,
SAnは、単一のパルス信号ではなく、図20に示すよ
うにパルス状の包絡線をもつ中心周波数M(例えば3.
5MHz)の略正弦波信号である。この図20におい
て、(a)、(b)は振動子群1のそれぞれ中央と端部
に位置する振動子で受信された信号であるとし、〇印は
時間T間隔でサンプリングされた点であるとする。この
とき、図18に示す遅延回路群6では、中央に位置する
振動子で受信された信号(a)が時間Tの数倍(ここで
は4倍)の時間だけ遅延されこれにより信号(c)が生
成され、(b)と(c)の信号が互いに加算される。
【0014】ここで、図20に示すような信号を互いに
加算するには各信号の包絡線EN1,EN2を互いにほ
ぼ一致させるとともに略正弦波の信号SS1,SS2の
位相も一致させる必要があり、この位相が互いにずれた
まま加算されると正しい加算結果が得られないこととな
る。この場合に要求される位相の精度は、実験的、経験
的に±22.5°以内である必要があることが知られて
いる。したがって図18に示す各遅延回路6(1),6
(2),…,6(n)を用いて上記精度で遅延するに
は、A/D変換器5(1),5(2),…,5(n)に
おいて中心周波数Mの一周期1/Mの1/8以下の時間
間隔でサンプリングする必要があり、クロック信号CK
の繰り返し周波数fを信号SS1,SS2の中心周波数
Mの8倍以上の周波数とする必要がある。近年高画質化
の要求に答えるべく、超音波診断装置において用いられ
る超音波の周波数が高周波化しつつあり、例えば5MH
z、7.5MHzの超音波プローブも登場してきてい
る。このようなプローブを採用した超音波診断装置を実
現するには、クロック信号CKとしてそれぞれ40MH
z,60MHzという高周波の信号が必要となる。また
受診信号は被検体内部の各組織の反射率の強弱によって
少なくとも40dB以上のダイナミックレンジがあるた
め、断層像を得るには各一点あたり8ビット以上の信号
が必要となる。ところがこのように高速かつ高分解能の
A/D変換器やディジタル化された受信信号の遅延加算
を行う高速の回路は、その回路規模や速度の点から非常
にコスト高となり実現困難であるという問題がある。
【0015】この問題を解決するために、受信信号帯域
の最高周波数(例えば中心周波数が5MHzの場合、
7.5MHz〜10MHz程度)の2倍程度の繰り返し
周波数をもつクロック信号CKを用いてサンプリングし
ておいてその各サンプリング点の途中の各点は各サンプ
リング点の信号から補間して求め、この補間して求めた
信号も受信信号と見なして位相が上記精度内となるよう
に遅延して加算するという方法も考えられる。しかし、
処理の高速化を狙い一次補間演算を採用すると補間精度
が低すぎ、2次以上の補間演算を採用すると演算が複雑
となるため高速処理が必要となりかつ回路規模の増大を
招くことになる。
【0016】また他の解決方法として、受信信号の帯域
の最高周波数の2倍程度のクロック信号CKを用い、各
振動子1(1),1(2),…,1(n)に対してそれ
ぞれ2個のA/D変換器を接続してこの2個のA/D変
換器によるサンプリングのタイミングを互いに受信信号
の中心周波数の90°の位相差に相当する時間だけずら
してサンプリングする方法が提案されている(特公平1
−31151号公報参照)。しかしながらこの方法を採
用すると各振動子あたりA/D変換器、遅延回路、加算
器が2系統必要となり、さらに乗算器、開平器等の演算
回路も必要となり、回路規模が2倍以上となってしまう
こととなる。
【0017】本発明は、上記事情に鑑み、適正な繰り返
し周波数のクロック信号および適正な規模の回路構成で
十分な精度の遅延を行うディジタルの遅延手段を備えた
超音波受信装置を提供することを第一の目的とする。ま
た、加算回路の回路構成に関しては、近年の高画質化の
要求から、高周波の超音波を採用することのほか、超音
波プローブの大口径化が進み、振動子の数が例えば12
8個のものも普及しつつあり、この場合に例えば128
個のディジタル受信信号を一度に足し算する論理回路を
構成しようとすると複雑な回路構成となり回路規模や演
算時間の面から実現が難しいという問題がある。
【0018】本発明は、この問題を解決し、プローブの
大口径化に適するディジタルの加算手段を備えた超音波
受信装置を提供することを第二の目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の第一および第二
の超音波受信装置は、(1) 被検体内に送信され該被
検体内で反射された超音波を受信して各アナログ受信信
号を得る、所定の方向に並んだ多数の振動子、(2)
所定周期のクロック信号を生成するクロック生成回路、
(3) 上記多数の振動子のそれぞれにより得られた各
アナログ受信信号を上記所定周期毎にA/D変換して各
ディジタル受信信号を出力する多数のA/D変換回路、
(4) 被検体内の互いに略同一の位置で略同時に反射
された超音波に対応するディジタル受信信号が互いに略
同時に出力されるようにディジタル受信信号を遅延させ
る、遅延量可変の多数の遅延手段、および(5) 上記
多数の遅延手段から出力されたディジタル受信信号を互
いに加算する加算手段を備えた超音波受信装置に関す
る。
【0020】ここで本発明の第一の超音波受信装置は、
上記本発明の第一の目的を達成するものであり、上記
(4)の多数の遅延手段のそれぞれが、(6) 前述し
た従来例(図18参照)における各遅延回路6(1),
6(2),…,6(n)と同様な、ディジタル受信信号
をクロック信号の一周期の整数倍の時間遅延させる遅延
回路とともに、(7)(a) ディジタル受信信号が2
系統に分割された一方のディジタル受信信号に第一の所
定数を乗算することにより乗算信号を生成する乗算器、
(b) ディジタル受信信号が2系統に分割された他方
のディジタル受信信号に第二の所定数を乗算するととも
に該他方のディジタル受信信号を所定時間遅延させるこ
とにより乗算遅延信号を生成する乗算・遅延器、および
(c) 上記(a)の乗算器で生成された乗算信号と上
記(b)の乗算・遅延器で生成された乗算遅延信号とを
互いに加算する信号加算器から構成される微小遅延回路
を備えている。
【0021】ここで、上記本発明の第一の超音波受信装
置において、上記クロック生成回路でアナログ受信信号
の中心周波数の4倍の周波数のクロック信号を生成さ
せ、上記乗算・遅延器を、上記他方のディジタル信号に
第二の所定数を乗算するとともに該他方のディジタル受
信信号をクロック信号の一周期分の時間遅延させるよう
に構成することが好ましい。
【0022】また、本発明の第二の超音波受信信号は、
上記本発明の第二の目的を達成するものであり、上記
(5)の加算手段が、(8) 加算器と該加算器の出力
信号をラッチして次段の加算器に向けて出力するラッチ
回路とが交互に縦続接続されてなる順次加算回路、およ
び(9) 上記(4)の多数の遅延手段から互いに同時
に出力されたディジタル受信信号が互いに加算されるよ
うに、ディジタル受信信号のそれぞれをクロック信号の
一周期の各整数倍遅延して上記加算器のそれぞれに分配
する多数の遅延回路を備えている。
【0023】ここで上記各加算器は、それぞれが2つも
しくは3つ以上のディジタル受信信号を加算する1つも
しくは複数の個別加算器で構成される。また本発明の第
三〜第五の超音波受信信号は、上記(1),(2),
(3)の多数の振動子、クロック生成回路、A/D変換
回路のほか、(10) 被検体内の互いに略同一の位置
で略同時に反射された超音波に対応するディジタル受信
信号が互いに加算されるように、上記(3)の多数のA
/D変換回路から出力されたディジタル受信信号をそれ
ぞれ遅延させて互いに加算する遅延加算手段を備えた超
音波受信装置に関する。
【0024】本発明の第三の超音波受信装置は、上記本
発明の第一の超音波受信装置と本発明の第二の超音波受
信装置との双方の構成を兼ね備えることにより上記第一
の目的と第二の目的との双方を満足するものであり、上
記(10)の遅延加算手段が、(11) 上記本発明の
第一の超音波受信装置における、上記(6)の遅延回路
と上記(7)の微小遅延回路との双方を備えた多数の遅
延手段、および(12) 上記本発明の第二の超音波受
信装置における、上記(8)、(9)を備えた加算手段
を備えている。
【0025】さらに本発明の第四の超音波受信装置は、
上記第二の目的を達成するものであり、前述した(1)
の多数の振動子、(2)のクロック生成回路、(3)の
A/D変換回路、(10)の遅延加算手段を備えた超音
波受信装置において、(10)の遅延加算手段が、(1
3) 各入力信号をクロック信号の一周期の各整数倍の
時間遅延させる第一および第二の表示補正遅延回路、
(14) これら第一および第二の表示補正遅延回路の
出力信号を互いに加算する加算回路、(15) 上記
(1)の多数の振動子のうち両端の振動子を除く各振動
子にそれぞれ対応して設けられた、(a) ディジタル
受信信号が入力される加算器と、(b) 該加算器の出
力信号をラッチして、該加算器の次段の加算器において
被検体内の互いに同一の位置で略同時に反射された超音
波に対応するディジタル受信信号が互いに加算されるよ
うにクロック信号の一周期の整数倍の時間遅延させる遅
延器と、(c)該遅延器の出力信号を、該各振動子に隣
接する2つの振動子に対応する2つの加算器のいずれか
一方に入力するように切替える切替器とからなる多数の
単位加算遅延回路、(16) 上記(1)の多数の振動
子のうちの一端の振動子に対応して設けられた、(a)
ディジタル受信信号が入力される加算器と、(b)
該加算器の出力信号をラッチして、該加算器の次段の加
算器において被検体内の互いに略同一の位置で略同時に
反射された超音波に対応するディジタル受信信号が互い
に加算されるようにのクロック信号の一周期の整数倍の
時間遅延させる遅延器と、(c) 該遅延器の出力信号
を、上記一端の振動子に隣接する振動子に対応する加算
器もしくは上記第一の表示補正遅延回路のいずれか一方
に入力するように切替える切替器とからなる単位加算遅
延回路、(17)上記(1)の多数の振動子のうちの上
記一端の振動子と反対側の他端の振動子に対応して設け
られた、(a)ディジタル受信信号が入力される加算器
と、(b)該加算器の出力信号をラッチして、該加算器
の次段の加算器において前記被検体内の互いに略同一の
位置で略同時に反射された超音波に対応する前記ディジ
タル受信信号が互いに加算されるようにクロック信号の
一周期の整数倍の時間遅延させる遅延器と、(c)該遅
延器の出力信号を、上記他端の振動子に隣接する振動子
に対応する加算器もしくは上記第二の表示補正遅延回路
のいずれか一方に入力するように切替える切替器とから
なる単位加算遅延回路、および(18) 上記各遅延器
の遅延時間が互いに同一の場合にこの遅延加算手段に互
いに同時に入力されたディジタル受信信号が互いに加算
されるように、ディジタル受信信号のそれぞれをクロッ
ク信号の周期の各整数倍の時間遅延させて多数の上記加
算器のそれぞれに分配する、上記単位加算遅延回路のそ
れぞれに対応して設けられた多数の補正遅延回路を備え
ている。
【0026】また、本発明の第五の超音波受信装置は、
上記第四の超音波受信装置における各構成要件に加え、
(10)の遅延加算手段が、(7)(a),(b),
(c)の構成を備えた微小遅延回路を、上記(18)の
各補正遅延回路の前段もしくは後段に備えたものであ
り、これにより上記本発明の第一および第二の目的の双
方が達成される。
【0027】
【作用】従来のアナログ処理による受信ダイナミックフ
ォーカス技術として、多数のインダクタンスLと多数の
キャパシタンスCとを縦続に接続した遅延回路を備え、
その遅延回路のどこに受信信号を入力するかあるいはそ
の遅延回路のどこから受信信号を出力するかを切換える
ことにより遅延時間を可変とする方法が知られている。
この方法は上記切換えに伴い大きなノイズが発生すると
いう問題がある。この問題を解決する方法の一つとし
て、受信信号を2系統に分けてそれぞれを各所定の利得
で増幅するとともに一方を他方に対して遅延させた後双
方を互いに加算し、上記各所定の利得を変化させること
により遅延時間を可変とする方法が提案されている(特
願平2−412332、実公昭60−39822号公報
参照)。この方法を用いると上記のような切換えが不要
となり、したがって切換えに伴うノイズは発生しない
が、被検体内の浅い点から深い点までの長い領域に亘っ
てダイナミックフォーカスを行うと、略正弦波状の各受
信信号SS1,SS2(図20参照)の位相を合わせる
ことはできるものの、包絡線EN1,EN2が互いに大
きくずれてしまい、したがって正しい遅延加算がなされ
ないという新たな問題を生じることとなる。
【0028】本発明は、図18に示す従来のディジタル
の遅延回路はクロック信号CKを高速化しない限り細か
な遅延はできないが、インダクタンスLとキャパシタン
スCからなるアナログ遅延回路のようなノイズの問題は
ないこと、および上記実公昭60−39822号公報等
に記載された位相を変化させる方法は小さな遅延領域で
は微妙な遅延が可能であること、の双方に着目し、図1
8に示すような従来のディジタル遅延回路と上記位相を
変化させる方法をディジタル化した微小遅延回路とを組
合わせることにより、ディジタル処理における遅延精度
の問題を解決したものである。
【0029】ここで上記位相を変化させる方法について
さらに詳細に説明する。図1は、上記位相変化による信
号遅延方法を説明するための超音波受信信号の模式図で
ある。この図の(a),(b),(c)の各信号波形
は、図20における(a),(b),(c)の各信号波
形と同一であり、(a),(b)はそれぞれ振動子群1
(図18参照)の中央、端部に位置する振動子で受信さ
れた信号、(c)は(a)の信号をクロック信号CKの
一周期Tの4倍の時間遅延させた信号、各〇印は時間T
間隔でサンプリングされた点を表わしている。
【0030】ここで(a)の受信信号が4クロック分遅
延された信号(c)は、その包絡線(図20参照)は
(b)の受信信号とほぼ一致しているが、略正弦波状の
信号の位相は(b)とずれている。ここで(c)の信号
は、部分的には中心周波数fの正弦波とみなせるので、
ここでは(c)の信号をcosωt(ω=2πf)とす
る。この信号を2系統に分け、一方はA倍し、他方はB
倍するとともに遅延時間τ(クロック信号CKの一周期
の時間Tもしくはその数倍の時間)だけ遅延させた後双
方の信号を加算すると、その加算後の信号Voutは、 Vout=Acos(ωt)+Bcos{ω(t−τ)} …(A) となる。この式を変形すると、 Vout=Acos(ωt)+B{cos(ωt)cos(ωτ) −sin(ωt)sin(ωτ)} ={A+Bcos(ωτ)}cos(ωt) −Bsin(ωτ)sin(ωt) …(B) となる。ここで cos(φ)≡A+Bcos(ωτ) …(C) sin(φ)≡Bsin(ωτ) …(D) と置くと、上記(B)式より Vout=cos(φ)cos(ωt)−sin(φ)sin(ωt) =cos(ωt−φ) …(E) となり、Voutはもとの信号cosωtの位相がφだ
け変化した信号となる。ここで、 sin(ωτ)≠0 …(F) 即ち τ≠k/2f(kは任意の整数) …(G) を満足するように遅延時間を定めた場合、上記(C),
(D)式より A=cos(φ)−Bcos(ωτ) =cos(φ)−sin(φ)cos(ωτ)/sin(ωτ) ={sin(ωτ)cos(φ)−sin(φ)cos(ωτ)} /sin(ωτ) =sin(ωτ−φ)/sin(ωτ) …(H) B=sin(φ)/sin(ωτ) …(I) となる。即ち、位相φを上記(H),(I)式に代入し
て係数A,Bを求め、この係数A,Bをもとの信号co
s(ωt)に乗算することにより、もとの信号cos
(ωt)とこの信号を遅延時間τだけ遅延させた信号c
os(ωt−τ)との中間の任意の位相φをもつ信号V
out=cos(ωτ−φ)を得ることができる。
【0031】この原理に基づいて図1(c)の信号の位
相を変化させて信号(d)を生成すると、この信号
(d)は信号(b)と位相の揃った信号となり、これら
を互いに加算することにより正しく加算された信号
(e)が生成される。ここで、遅延時間τはクロック信
号CKの一周期Tの複数倍としてもよいが、一周期T毎
の遅延は従来のシフトレジスタ等を用いた遅延回路で実
現されるため、上記原理に基づく微小遅延回路における
遅延時間τは一周期Tで十分である。またクロック信号
CKは、サンプリング定理の要請により受信信号の中心
周波数の4倍程度(受信信号の帯域の最高周波数の2倍
以上)は必要であるが、それ以上の周波数の信号とする
必要はない。
【0032】本発明の第一、第三、第五の超音波受信装
置は、クロック信号CKの一周期T単位の遅延と上記原
理に基づく微小遅延とを組合わせた遅延手段を備えたも
のであり、これによりクロック信号CKを高速化するこ
となく、また回路規模を大幅に増加させることなく、高
精度の遅延が実現される。尚、クロック信号CKの一周
期Tを単位とした遅延を行う遅延回路については、前述
した従来例(図18、図19参照)におけるシフトレジ
スタを用いたもののほか、例えばメモリを備えてそのメ
モリへの書込み、読出しのタイミングを制御する遅延回
路であってもよく、種々の構成の遅延回路を用いること
ができるものである。
【0033】また、本発明の第一の超音波受信装置は高
精度の遅延を目的としたものであり、したがって加算手
段の詳細な構成に言及されていないが、高精度の遅延の
目的のためには加算手段はどのような構成であってもよ
く、例えば本発明の第二の超音波受信装置における加算
手段の構成を備えることにより本発明の第三の超音波受
信装置としての構成を備えてもよいが、これに限られ
ず、例えば、n個のディジタル受信信号SDD1,SD
D2,…SDDn(図18参照)を互いに加算するにあ
たり、クロック信号CKと同期した最初のタイミング
で、それぞれ SDD11=SDD1+SDD2 SDD12=SDD3+SDD4 …… SDD1p=SDDn−1+SDDn(p=n/2) の演算を行ってそれぞれをラッチし、次のタイミング
で、 SDD21=SDD11+SDD12 …… SDD2q=SDD1,p−1’+SDD1p(q=p/2) の演算を行ってそれぞれをラッチし、これを繰返して最
終的に SDD1+SDD2+……+SDDn を求める回路構成としてもよく、その他どのような回路
構成の加算手段を備えてもよい。
【0034】一方、本発明の第二の超音波受信装置は、
プローブの大口径化に伴い、多数(例えば128)のデ
ィジタル受信信号を互いに加算する必要を生じ、このよ
うな多数の信号の加算に適した加算手段を提供するもの
である。即ち、本発明の第二の超音波受信装置は、その
加算手段が、前述した(8)の順次加算回路および
(9)の多数の遅延回路を備えているため、多数のディ
ジタル受信信号が多数の遅延回路によりタイミング調整
されながら順次加算回路で順次加算され、したがって大
口径のプローブを用いた超音波受信装置でも極めて効率
よく加算することが可能となる。またこの加算手段は、
その原理を応用し遅延手段と組合わせて全体としてより
回路規模の小さい遅延加算手段を備えた本発明の第四の
超音波受信装置として構成することもできる点において
優れている。
【0035】尚、本発明の第二の超音波受信装置は、上
記のようにプローブの大口径化に適しまた遅延手段との
組合わせが可能な加算手段を提供するものであり、前述
した第一の超音波受信装置とは逆に遅延手段については
その詳細な構成については言及されていないが、上記プ
ローブの大口径化の目的のためには遅延手段はどのよう
に構成してもよく、例えば本発明の第一の超音波受信装
置における遅延手段の構成を備えることにより本発明の
第三の超音波受信装置としての構成を備えてもよいが、
これに限られず、例えば精度の低下もしくは信号処理に
時間のかかることを許容して前述した補間演算を行う方
法を採用してもよく、また回路規模の増大を許容して、
前述した特公平1−31151号公報に記載された、各
振動子あたり2個のA/D変換器を備える方法を採用し
てもよい。
【0036】また、本発明の第三の超音波受信装置は、
本発明の第一の超音波受信装置における遅延手段と本発
明の第二の超音波受信装置における加算手段との双方を
接続した構成を備えたものであり、したがって遅延精度
の向上とプローブの大口径化との双方に適合した装置と
なる。また本発明の第四の超音波受信装置は、前述した
(13)の第一および第二の表示補正遅延回路、(1
4)の加算回路、(15)、(16)、(17)の多数
の単位加算遅延回路、および(18)の多数の補正遅延
回路を備えているため、本発明の第二の超音波受信装置
と同様にプローブの大口径化に適した加算を行うことが
でき、しかも加算と遅延とが有機的に結合され全体とし
て規模の小さな回路構成でダイナミックフォーカスが実
現される。
【0037】さらに本発明の第五の超音波受信装置は、
本発明の第四の超音波受信装置の構成にさらに本発明の
第一の超音波受信装置における微小遅延回路、即ち前述
した(7)(a),(b),(c)の構成を備えた微小
遅延回路を(18)の各補正遅延回路の前段もしくは後
段に備えているため、本発明の第三の超音波受信装置と
同様に遅延精度とプローブの大口径化の双方に適合し、
しかも本発明の第四の超音波受信装置と同様に加算と遅
延とが有機的に結合され、全体として規模の小さな回路
構成で長い領域に亘るダイナミックフォーカスが実現さ
れる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
2は、本発明の第一、第三、第五の超音波受信装置に備
えられる微小遅延回路の一例の回路ブロック図、図3
は、図2に示す微小遅延回路のタイミングチャートであ
る。
【0039】図2に示すA/D変換器11には、このA
/D変換器11に対応する振動子(図示せず)で得られ
たアナログ受信信号SAと所定周期T(図3参照)のク
ロック信号CKが入力され、このクロック信号CKの各
パルスの立上がり時にアナログ受信信号SAがサンプリ
ングされてディジタル受信信号SDが生成される。ここ
では図3に示すようにクロック信号CKの各パルスiの
立上がりでサンプリングされて得られたディジタル受信
信号SDをD(i)と表わしている。このディジタル受
信信号SDは2系統に分割されて一方は乗算器12に入
力され、他方は遅延器13に入力される。この遅延器1
3にはクロック信号CKも入力され、入力されたディジ
タル受信信号SDはこのクロック信号CKの1クロック
分(時間T)だけ遅延され、この遅延されたディジタル
信号SD’が出力される。このディジタル信号SD’は
乗算器14に入力される。尚本実施例では遅延器13と
乗算器14との組合わせが本発明にいう乗算・遅延器と
して観念される。
【0040】一方図示しない制御回路から遅延させるべ
き位相量φ(前述した式(E)参照)を表わす制御信号
Sφがメモリ15,16に入力される。これらのメモリ
15,16には、位相量φと、乗算器12,14に入力
されたディジタル受信信号SD、SD’に乗算すべき値
A,B(前述した式(H),(I)参照)との対応がル
ックアップテーブルの形で記憶されている。
【0041】メモリ15,16からは、入力された制御
信号Sφの値に応じた値のA,Bがクロック信号CKと
同期して出力され、それぞれ乗算器12,14に入力さ
れる。これらの乗算器12,14では入力されたディジ
タル受信信号SD,SD’にA,Bが乗算されて信号A
・SD,B・SD’が出力され、これらの信号A・S
D,B・SD’は信号加算器17で互いに加算され、こ
れによりディジタル受信信号SDが適切に微小遅延され
た信号SOが生成され、図示しないラッチ回路に入力さ
れる。
【0042】ここで、この制御信号Sφが表わす位相量
φと、乗算される係数A,Bとの関係を例示すると、例
えば、受信信号の中心周波数fがf=5.0MHz、受
信信号の帯域の最高周波数が10MHzもしくはそれ以
下のとき、クロック信号CKの繰返し周波数1/Tを中
心周波数fの4倍(帯域の最高周波数の2倍程度)の1
/T=20MHzに設定すると、遅延器13では1クロ
ック分だけ遅延されるため遅延時間はτ=50nsec
となる。このとき、2πfτ=ωτ=π/2(90°)
となり、したがって式(H)、(I)より A=cos(φ) …(J) B=sin(φ) …(K) となる。上記のような条件の場合には式(J),(K)
で関係づけられた位相量φと係数A,Bとの関係がルッ
クアップテーブルとしてあらかじめメモリ15,16に
記憶される。
【0043】また他の例として、受信信号の中心周波数
fがf=7.5Hz、受信信号の帯域の最高周波数が1
0MHzもしくはそれ以下のとき、クロック信号CKの
繰返し周波数1/Tを上記の例と同じく1/T=20M
Hzに設定すると、ωτ=3π/4(135°)とな
り、式(H),(I)より A=21/2 sin(3π/4−φ) …(L) B=21/2 sin(φ) …(M) となり、この場合には式(L)、(M)で関係づけられ
る位相量φと係数A,Bとの対応を表わすルックアップ
テーブルがメモリ15,16にそれぞれあらかじめ記憶
される。
【0044】上記のように、クロック信号CKの周波数
を受信信号の中心周波数fの4倍もしくは受信信号の帯
域の最高周波数の2倍程度とし、さらにこのクロック信
号CKの周波数および遅延器13における遅延クロック
数を前述した式(G)の条件を満足するように定めるこ
とにより、微小遅延回路が実現される。したがって、こ
の微小遅延回路と、クロック信号CKの周期Tを単位と
した遅延を行う遅延回路とを組合わせることにより、ク
ロック信号CKを受信信号の中心周波数fの4倍もしく
は受信信号の帯域の最高周波数の2倍程度としたまま
で、被検体内の長い領域に亘り十分な精度の遅延を行う
ことができることとなる。
【0045】尚、ここで要求される遅延精度は、前述し
たとおり受信信号の中心周波数に対し±22.5°の位
相差以内であればよいため、制御信号Sφが表わす位相
量φは45°おきでよく、例えば上記中心周波数fが
5.0MHzの例では0°,45°の2点、上記中心周
波数fが7.5MHzの例では0°,45°,90°の
3点でよい。上記式(J),(K)もしくは式(L),
(M)に従って求められた係数A,Bを記憶しておくメ
モリ15,16を備えることにより、上記式(J),
(K)もしくは式(L),(M)の演算を行う演算回路
を備えることに代えることができる。
【0046】図4は、微小遅延回路の他の例の回路ブロ
ック図である。この図において図2に示す微小遅延回路
の各要素に対応する要素には図2に付した番号、記号と
同一の番号、記号を付し説明は省略する。また図5は、
図4に示す微小遅延回路のタイミングチャートである。
図4に示す微小遅延回路を図2に示す微小遅延回路と比
較すると、遅延器13と乗算器14の配列順序が入れ替
わっており、これに伴って、図5のタイミングチャート
に示すように、係数Bのタイミングが1クロック分ずれ
ることとなるが、遅延器13と乗算器14はいずれを先
に配列しても微小遅延回路が実現される。
【0047】図6は、本発明の第二、三の超音波受信装
置に備えられる加算手段の一例の回路ブロック図、図7
は、図6に示す加算手段の回路動作を表わすタイミング
チャートである。図7において、図中に付した番号は、
クロック信号CKの各パルス0,1,2,…と、これら
の各パルス0,1,2,…の立上がりでサンプリングさ
れた各信号を表わしている。
【0048】図6に示す加算手段は、多数の加算器21
(1),21(2),…,21(n−1)と、各加算器
21(1),21(2),…,21(n−2)の出力信
号をラッチする多数のラッチ回路22(1),22
(2),…,22(n−2)とが交互に継続に接続され
ており、これにより順次加算回路20が構成されてい
る。また、この加算手段には多数の遅延回路23(3,
1),23(4,1),23(4,2),…,23
(n,1),23(n,2),…,23(n,n−2)
が接続されている。これらの各遅延回路23(3,
1),23(4,1),23(4,2),…,23
(n,1),23(n,2),…,23(n,n−2)
は各入力信号をクロック信号CKの一周期Tだけ遅延さ
せる遅延回路である。
【0049】この加算手段においては、クロック信号C
Kのパルス0の立上がり(図7参照)と同期して、この
加算手段に互いに同時に入された多数のディジタル受信
信号SDD1,SDD2,SDD3,…,SDDn(図
18参照)のうち、SDD1とSDD2は加算器21
(1)に入力され互いに加算されて加算信号ADD1が
生成され、この加算信号ADD1がラッチ回路22
(1)に入力されてラッチされる。またこれとともに他
のディジタル受信信号SDD3,SDD4,…,SDD
nはそれぞれ遅延回路23(3,1),23(4,
1),…,23(n,1)に入力される。次にクロック
信号CKのパルス1の立上がりと同期して、加算器21
(2)により、ラッチ回路22(1)の出力信号ADD
1’と、遅延回路23(3,1)で1クロック分だけ遅
延されて出力されたディジタル受信信号SDD3’とが
互いに加算されて加算信号ADD2が生成され、この加
算信号ADD2がラッチ回路22(2)にラッチされ
る。またこれとともに、遅延回路23(4,1),…,
23(n,1)に記憶されていたディジタル受信信号S
DD4,…,SDDnがそれぞれ遅延回路23(4,
2),…,23(n,2)に1つずつ歩進する。以後、
この動作を繰返すことにより、この加算手段に同時に入
力されたディジタル受信信号SDD1,SDD2,…,
SDDnどおしが互いに加算された加算信号SIが生成
され、図示しないラッチ回路にラッチされる。
【0050】図8は、加算手段の他の例のブロック図、
図9は、図8に示す加算手段の回路動作を表わすタイミ
ングチャートである。この図9に示すタイミングチャー
トにおいて、図中に付した番号は、図7の場合と同様に
クロック信号CKの各パルス0,1,2,…と、これら
の各パルス0,1,2,…の立上がりでサンプリングさ
れた各信号を表わしている。
【0051】図8に示す加算手段では、個別加算器31
1(1),311(2),…,31(n−1)が2つず
つ組み合わされることにより構成された各加算器31
(1)、31(2),…と各ラッチ回路32(1),3
2(2)…とが交互に縦続に接続されており、これによ
り順次加算回路30が構成されている。またこの加算手
段には多数の遅延回路33(4,1),33(5,
1),…,33(n,1),33(n,2),…33
(n,r−2)が接続されている。これらの各遅延回路
33(4,1),33(5,1),…,33(n,
1),33(n,2),…,33(n,r−2)は、図
6の場合と同様に、各入力信号をクロック信号CKの一
周期Tだけ遅延させる遅延回路である。
【0052】この加算手段においては、クロック信号C
Kのパルス0の立上り(図9参照)と同期して、この加
算手段に互いに同時に入力された多数のディジタル受信
信号SDD1,SDD2,SDD3,…,SDDDnの
うちSDD1とSDD2は個別加算器311(1)に入
力されて加算信号ADD1が生成され、このADD1と
SDD3が次の個別加算器311(2)に入力されて加
算信号ADT1が生成され、このADT1がラッチ回路
32(1)に入力されてラッチされる。またこれととも
に他のディジタル受信信号SDD4,SDD5,…,S
DDnはそれぞれ遅延回路33(4,1),33(5,
1)…33(n,1)に入力される。次にクロック信号
CKのパルス1の立上りと同期して、個別加算器311
(3)により、ラッチ回路32(1)の出力信号ADT
1’と、遅延回路33(4,1)で1クロック分だけ遅
延されて出力されたディジタル受信信号SDD4’とが
互いに加算されて加算信号ADD2が生成され、このA
DD2と、遅延回路33(5,1)で1クロック分だけ
遅延されて出力されたディジタル受信信号SDD5’と
が互いに加算されて加算信号ADT2が生成され、この
ADT2がラッチ回路32(2)に入力されてラッチさ
れる。またこれとともに各遅延回路33(6,1),
…,33(n,1)に記憶されたディジタル受信信号S
DD6,…,SDDnがそれぞれ遅延回路33(6,
2),…,33(n,2)に1つずつ歩進する。以後こ
の動作を繰返すことにより、この加算手段に同時に入力
されたディジタル受信信号SDD1,SDD2,…,S
DDnどうしが互いに加算されて加算信号SIが生成さ
れ、図示しないラッチ回路に入力される。
【0053】このように、個別加算器311(1),3
11(2),…,311(n−1)の演算速度が速く、
クロック信号CKの一周期T内に複数回(図8に示す例
では2回)演算を繰返すことができる場合は、複数個
(図8に示す例では2個)の個別加算器を縦続に接続し
た後に、1回ラッチするように構成することにより、1
つの加算毎にラッチする場合と比べラッチ回路、遅延回
路の数が少なくて済みかつ高速に加算が実行されること
になる。
【0054】尚、図6、図8に示す例では各加算器(各
個別加算器)は2つのディジタル受信信号を加算するも
のであるが、例えば3つのディジタル受信信号を一度に
加算する加算器(個別加算器)を備えてもよいことはも
ちろんである。図6、図8に例示したように加算器とラ
ッチ回路とが縦続に接続された順次加算回路と、この加
算手段に同時に入力されたディジタル受信信号が互いに
加算されるようにタイミング調整を行う多数の遅延回路
とを備えて順次加算することにより、プローブの大口径
化にも対処し効率よく加算することが可能となる。
【0055】図10は、本発明の第三の超音波受信装置
の一実施例を備えた超音波診断装置を表わす回路ブロッ
ク図である。この図において、図18に示した従来の超
音波診断装置の各構成要素と同様の構成要素には図18
に付した番号、記号と同一の番号、記号を付し、説明は
省略する。この超音波受信装置においては、多数の各振
動子1(1),1(2),…,1(n)にそれぞれ対応
して各遅延手段61(1),61(2),…61(n)
が備えられている。これらの各遅延手段は、図2もしく
は図4に示した微小遅延回路611(1),611
(2),…,611(n)と図18に示した従来の超音
波診断装置におけるクロック信号CKの1周期Tを単位
とした遅延を行う遅延回路6(1),6(2),…6
(n)から構成されており、これにより、被検体内の長
い領域にわたってダイナミックフォーカスが可能なよう
に、受信信号の包絡線を互いにほぼ一致させるとともに
位相差が±22.5度以内という要求を満足する高精度
の遅延を行う遅延手段61(1),61(2),…61
(n)が実現される。これらの遅延手段61(1),6
1(2),…,61(n)から出力された、互いに位相
の揃ったディジタル受信信号SDD1,SDD2,…,
SDDnは、加算手段71に入力される。この加算手段
71は、図6もしくは図8に示す構成を備えたものであ
り、これにより振動子1(1),1(2),…,1
(n)の数が例えば128個等の多数であっても極めて
効率よく加算が行われる。
【0056】図11は、本発明の第五の超音波受信装置
の一実施例の回路ブロック図である。この図において、
図10に示す回路ブロック図の各構成要素に対応する要
素には図10において付した番号、記号と同一の番号、
記号を付し説明は省略する。尚、例えば図10に示す回
路ブロック図において、微小遅延回路群611を構成す
る各微小遅延回路611(1),611(2),…61
1(n−1),611(n)を取り除くかもしくは他の
公知の微小遅延回路に置き換えればそれが本発明の第四
の超音波受信装置の実施例となるため、ここでは本発明
の第四の超音波受信装置についての独立した実施例の図
示及び説明は省略する。
【0057】n個(例えば128個)の微小遅延回路6
11(1),611(2),…611(n−1),61
1(n)はそれぞれが図2もしくは図4に示す構成を備
えたものであり、各微小遅延回路611(1),611
(2),…611(n−1),611(n)の後段に
は、補正遅延回路群45を構成する各補正遅延回路45
(1),45(2),…,45(n−1),45(n)
が備えられている。これらの補正遅延回路45(1),
45(2),…,45(n−1),45(n)は、それ
ぞれが例えば図19に示すような、シフトレジスタ8を
用いて構成されたクロック信号CKの周期Tを単位とし
てこの整数倍の時間遅延させる回路であり、シフトレジ
スタ8の各段8(1),8(2),…,8(m)は前述
した加算手段(図6、図8参照)の各遅延回路23
(3,1),23(4,1)…23(n,n−2);3
3(4,1),33(5,1),…,33(n,r−
2)に相当する。またこれらの各補正遅延回路45
(1),45(2),…,45(n−1),45(n)
の後段には、各単位加算遅延回路44(1),44
(2),…,44(n−1),44(n)が接続されて
おり、各単位加算遅延回路44(1),44(2),
…,44(n−1),44(n)は、図示のように、そ
れぞれが各加算器441(1),441(2),…,4
41(n−1),441(n),各遅延器442
(1),442(2),…,442(n−1),442
(n),各切替器443(1),443(2),…,4
43(n−1),443(n)から構成されている。各
遅延器442(1),442(2),…,442(n−
1),442(n)は、各補正遅延回路45(1),4
5(2),…,45(n−1),45(n)と同様に、
例えば図19に示す回路構成を備えており、クロック信
号CKの一周期Tの整数倍だけ遅延させる機能を有して
いる。また、各切替器443(1),443(2),
…,443(n−1),443(n)は、各遅延器44
2(1),442(2),…,442(n−1),44
2(n)の出力信号を2系統のうちのいずれか一方に切
替えるものである。ここで、振動子群1を構成する多数
の振動子1(1),1(2),…,1(n−1),1
(n)のうち両端の振動子1(1),1(n)を除く各
振動子1(2),1(3),…1(n−1)にそれぞれ
対応して設けられた各単位加算遅延回路44(2),4
4(3),…,44(n−1)を構成する各遅延器44
2(2),442(3),…,442(n)の出力は、
例えば遅延器442(2)の出力信号が2つの加算器4
41(1),441(3)のうちいずれか一方に入力さ
れるように、切替器443(2),443(3),…,
443(n−1)を介して両隣りの加算器441
(1),441(2),…,441(n−1),441
(n)に接続されている。また一端の振動子(1)に対
応する単位加算遅延回路44(1)を構成する遅延器4
42(1)の出力は、これと隣接する単位加算遅延回路
44(2)の加算器441(2)もしくは表示補正遅延
回路42(1)のいずれか一方に入力されるように切替
器443(1)を介して接続されている。また、他端の
振動子1(n)に対応する単位加算遅延回路44(n)
を構成する遅延器442(n)の出力は、これと隣接す
る単位加算遅延回路44(n−1)の加算器441(n
−1)もしくは表示補正遅延回路42(2)のいずれか
一方に入力されるように切替器443(n)を介して接
続されている。上記2つの補正遅延回路42(1),4
2(2)は、補正遅延回路45(1),45(2),
…,45(n−1),45(n)、遅延器442
(1),442(2)、…,442(n−1),442
(n)と同様に例えば図19に示す回路構成を備えてお
り、クロック信号CKの一周期Tの整数倍だけ遅延させ
る機能を有している。これら2つの表示補正遅延回路4
2(1),42(2)の出力は加算回路43に入力され
互いに加算されて断層像表示用の信号SIが出力され
る。
【0058】この図11に示す遅延加算手段は、制御回
路3により、A/D変換器5(1),5(2),…,5
(n−1),5(n)でサンプリングされて生成された
各ディジタル受信信号SD1,SD2,…,SDn−
1,SDnの遅延量及び切替器443(1),443
(2),…,443(2),…443(n−1),44
3(n)の切替方向が制御され、これにより被検体内の
広範な領域にわたって十分な精度のダイナミックフォー
カスが実現される。
【0059】以下、説明を容易にするために、振動子の
数を8個としたときの、図11に示す遅延加算手段の回
路動作について説明する。但し微小遅延回路611
(1),611(2),…,611(n−1),611
(n)の動作については既に説明済であるため、以下で
は微小遅延回路611(1),611(2),…,61
1(n−1),611(n)による微小遅延については
無視して説明する。
【0060】図12はリニア走査、コンベックス走査に
おける画面中央付近の走査線のときの遅延パターンの一
例を表わした図である。図12の横軸は8個の各振動子
1(1),1(2)…,1(8)、縦軸はこれら各振動
子1(1),1(2),…,1(8)で得られた受信信
号の遅延時間Dを表わしている。各振動子1(1),1
(2),…,1(8)で得られた各受信信号は、理想的
には図に破線で示す遅延パターンD5に沿う遅延が行わ
れるが、ここではクロック信号CKの1周期Tを遅延の
単位とした遅延パターンD6に沿う遅延が行われる。
【0061】図13は、図12に示す遅延パターンD6
を実現するための、図11に示す回路の動作説明図であ
る。各振動子1(1),1(2),…,1(8)で得ら
れたアナログ受信信号は、各A/D変換器(図示省略)
でディジタル受信信号に変換された後、各補正遅延回路
45(1),45(2),…,45(8)に入力され
る。この図13では各補正遅延回路45(1),45
(2),…45(8)に示す各矩形一つがクロック信号
CKの1クロック分(時間T)の遅延を表わしており、
例えば補正遅延回路45(1)においては入力されたデ
ィジタル受信信号は4クロック分(時間4T)だけ遅延
された後加算器441(1)に入力される。また各加算
器441(1),441(2),…,441(8)から
出力された信号は、各遅延器442(1),442
(2),…,442(8)に入力される。これらの各遅
延器442(1),442(2),…,442(8)に
ついても各矩形一つが1クロック分の遅延を表わしてい
る。各遅延器442(1),442(2),…442
(8)の出力は各切替器(図示省略)により、図13に
示すように隣接する加算器に入力され、もしくは各表示
補正遅延回路(図示省略)を経由して加算回路43に入
力される。
【0062】ここで、各補正遅延回路45(1),45
(2),…,45(8)および各遅延器442(1),
442(2),…,442(8)の各矩形中の数字は、
加算回路43で加算される時点を基準としクロック信号
CKの一周期Tを一単位としたときの、各信号の相対的
な遅れ量を表わしている。各補正遅延回路45(1),
45(2),…,45(8)及び各遅延器442
(1),442(2),…442(8)で図示の矩形の
数に対応するクロック数だけ遅延するとともに、各切替
器により図示のように信号の流れを制御すると、各補正
遅延回路45(1),45(2),…,45(8)の初
段の矩形内の各数値4,6,7,7,7,7,6,4に
示すように、両端の振動子1(1),1(8)で得られ
た受信信号に対し、それらと隣接する振動子1(2),
1(7)で得られた受信信号は2クロック分、他の振動
子1(3),1(4),1(5),1(6)で得られた
受信信号は3クロック分相対的に遅延されて加算され
る。これにより図12に示す遅延パターンD6が実現さ
れる。
【0063】なお、この図13では各受信信号の相対的
な遅延のみを問題としているため表示補正遅延回路42
(1),42(2)(図11参照)の図示は省略した
が、表示のタイミング調整等のために2つの表示補正遅
延回路42(1),42(2)で互いに同一の遅延量だ
け遅延してもよい。図14は、リニア走査、コンベック
ス走査における画面両端付近の走査線、あるいはセクタ
走査における偏向角が小さい時の走査線に対応する遅延
パターンの一例を表わした図である。
【0064】図14の横軸、縦軸は、図12のそれと同
様に、8個の各振動子1(1),1(2),…,1
(8)、これらの各振動子1(1),1(2),…
(8)で得られた受信信号の相対的な遅延時間Dを表わ
している。各振動子1(1),1(2),…1(8)で
得られた各受信信号について、理想的な遅延パターンの
D7に近似した、クロック信号CKの一周期Tを遅延の
単位とした遅延パターンD8に沿う遅延が行われる。
【0065】図15は、図14に示す遅延パターンを実
現するための、図11に示す回路の動作説明図である。
この図15において、図13と同様の部分については説
明は省略する。図15に示す各補正遅延回路45
(1),45(2),…45(8),各遅延器442
(1),442(2),…442(8),及び表示補正
遅延回路42(1)において各矩形の数に対応するクロ
ック数だけ遅延され、また各切替器(図示省略)により
信号の流れを図示のように切替えることにより、各補正
遅延回路45(1),45(2),…,45(8)の初
段の矩形内の各数値11,12,12,12,12,1
1,9,5に示すように、振動子1(8)で得られた受
信信号を基準としたとき各振動子1(2),1(2),
…,1(7)で得られた受信信号は相対的にそれぞれ
6,7,7,7,7,6,4クロックだけ遅延されて加
算され、これにより図14に示す遅延パターンD8が実
現される。
【0066】以上のように、図11に示す遅延加算手段
では制御回路3により各受信信号の遅延量の制御や各切
替器の切替え制御が行われ、リニア、コンベックス走
査、セクタ走査のいずれにも適合する種々の遅延加算を
行うことができる。また、この遅延加算手段には微小遅
延回路611(1),611(2),…,611(n−
1),611(n)も備えられているため、クロック信
号CKの周波数を上げることなく十分な精度の微小遅延
も行われる。尚、図11に示す遅延加算手段では各微小
遅延回路611(1),611(2),…,611(n
−1),611(n)は各補正遅延回路45(1),4
5(2)…,45(n−1),45(n)の前段に備え
られているが、これら各微小遅延回路611(1),6
11(2),…,611(n−1),611(n)は各
補正遅延回路45(1),45(2)…,45(n−
1),45(n)の後段に備えられていてもよいことは
もちろんである。
【0067】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の第
一の超音波受信装置は、クロック信号の一周期を遅延の
単位とした遅延回路、およびディジタル受信信号が2系
統に分割された一方のディジタル受信信号に第一の所定
数を乗算することにより乗算信号を生成する乗算器と、
他方のディジタル受信信号に第二の所定数を乗算すると
共に該他方のディジタル受信信号を所定時間遅延される
ことにより乗算遅延信号を生成する乗算・遅延器と、乗
算信号と乗算遅延信号とを互いに加算する信号加算器か
らなる微小遅延回路の双方を備えた遅延手段を備えてい
るため、クロック信号の周波数は例えば受信信号の周波
数の4倍あるいは受信信号の帯域の最高周波数の2倍程
度でよく、しかも回路規模をそれほど大きくすることな
く十分な精度の遅延を行うことができる。またこの場合
に、上記乗算・遅延器はディジタル信号をクロック信号
の一周期分の時間遅延とさせれば十分である。
【0068】また、本発明の第二の超音波受信装置は、
加算器とラッチ回路とが交互に縦続に接続された順次加
算回路、および互いに同時に入力されたディジタル受信
信号が互いに加算されるように、入力されたディジタル
受信信号のそれぞれをクロック信号の周期の各整数倍遅
延して上記加算器のそれぞれに分配する多数の遅延回路
からなる加算手段を備えているため、大口径のプローブ
を用いることにより多数の受信信号を互いに加算する必
要が生じても極めて効率よく加算が行なわれる。
【0069】また本発明の第三の超音波受信装置は、本
発明の第一の超音波受信装置の遅延手段と本発明の第二
の超音波受信装置の加算手段とからなる遅延加算手段を
備えたため、本発明の第一の超音波受信装置と同様にク
ロック信号の周波数(回路の動作速度)を極端にあげる
ことなくしかも回路規模をそれほど大きくすることなく
十分な精度の遅延を行うことができるとともに、本発明
の第二の超音波受信装置と同様にプローブの大口径化に
適した加算が行われる。
【0070】さらに本発明の第四の超音波受信装置は、
各入力信号をクロック信号の周期の各整数倍の時間遅延
させる第一及び第二の表示補正遅延回路、これら第一及
び第二の補正遅延回路の出力信号を互いに加算する加算
回路、多数の振動子にそれぞれ対応して設けられた、前
述した構成の加算器と遅延器を切換器とを組み合せた多
数の単位加算遅延回路、および入力されたディジタル受
信信号のそれぞれをクロック信号の周期の各整数倍の時
間遅延させて多数の上記加算器のそれぞれに分配する多
数の補正遅延回路からなる補正遅延手段を備えたため、
本発明の第二の超音波受信装置における加算手段の思想
とクロック信号の一周期を遅延単位とした遅延手段とが
有機的に結合され、全体として回路規模が小さくコスト
上優れ、しかもプローブの大口径化に適した超音波受信
装置が実現される。
【0071】また本発明の第五の超音波受信装置は、本
発明の第四の超音波受信装置にさらに本発明の第一の超
音波受信装置にいう微小遅延回路を組み込んだため、適
切な周波数のクロック信号及び適切な回路規模で十分な
精度の遅延とプローブの大口径化との双方が満足され、
したがって高画質化の要請に沿うと共にコスト上有利か
つLSI化にも適した回路を備えた超音波受信装置が実
現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】超音波受信信号の模式図である。
【図2】微小遅延回路の一例のブロック図である。
【図3】図2に示す微小遅延回路のタイミングチャート
である。
【図4】微小遅延回路の他の例のブロック図である。
【図5】図4に示す微小遅延回路のタイミングチャート
である。
【図6】加算手段の一例のブロック図である。
【図7】図6に示す加算手段のタイミングチャートであ
る。
【図8】加算手段の他の例のブロック図である。
【図9】図8に示す加算手段のタイミングチャートであ
る。
【図10】本発明の第三の超音波受信装置の一実施例の
回路ブロック図である。
【図11】本発明の第五の超音波受信装置の一実施例の
回路ブロック図である。
【図12】遅延パターンの一例を表わした図である。
【図13】図12に示す遅延パターンを実現するため
の、図11に示す回路の動作説明図である。
【図14】遅延パターンの他の例を表わした図である。
【図15】図14に示す遅延パターンを実現するため
の、図11に示す回路の動作説明図である。
【図16】振動子と被検体内の超音波の反射点との関係
を表わした模式図である。
【図17】振動子と遅延時間との関係を示す模式図であ
る。
【図18】従来の超音波診断装置の回路ブロックの一例
を示した図である。
【図19】遅延回路の内部ブロック図である。
【図20】超音波受信信号の模式図である。
【符号の説明】
1 振動子群 1(1),1(2),…,1(n−1),1(n) 振
動子 2 クロック生成回路 3 制御回路 4 送信ドライバ群 5 A/D変換器群 5(1),5(2),…,5(n−1),5(n) A
/D変換器 6 遅延回路群 6(1),6(2),…,6(n−1),6(n) 遅
延回路 7 加算回路 11 A/D変換器 12 乗算器 13 遅延器 14 乗算器 15、16 メモリ 17 信号加算器 20 順次加算回路 21(1),21(2)…,2(n−1) 加算器 22(1),22(2)…,22(n−2) ラッチ回
路 23(3,1),23(4,1),23(4,2)…,
23(n,n−2)遅延回路 30 順次加算回路 311(1),311(2),…,311(n−1)
個別加算器 33(4,1),33(5,1)…,33(n,r−
2) 遅延回路 61(1),61(2),…61(n−1),61
(n) 遅延手段 611(1),611(2),…611(n−1),6
11(n) 微小遅延回路 71 加算手段 42(1),42(2) 表示補正遅延回路 43 加算回路 44(1),44(2),…,44(n−1),44
(n) 単位加算遅延回路 441(1),441(2),…,441(n−1),
441(n) 加算器 442(1),442(2),…,442(n−1),
442(n) 遅延器 443(1),443(2),…,443(n−1),
443(n) 切替器 45 補正遅延回路群 45(1),45(2),…,45(n−1),45
(n) 補正遅延回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体内に送信され該被検体内で反射され
    た超音波を受信して各アナログ受信信号を得る、所定の
    方向に並んだ多数の振動子、所定周期のクロック信号を
    生成するクロック生成回路、前記多数の振動子のそれぞ
    れにより得られた前記各アナログ受信信号を前記所定周
    期毎にアナログ・ディジタル変換して各ディジタル受信
    信号を出力する多数のアナログ・ディジタル変換回路、
    前記被検体内の互いに略同一の位置で略同時に反射され
    た超音波に対応する前記ディジタル受信信号が互いに略
    同時に出力されるように前記ディジタル受信信号を遅延
    させる、遅延量可変の多数の遅延手段、および前記多数
    の遅延手段から出力された前記ディジタル受信信号を互
    いに加算する加算手段を備えた超音波受信装置におい
    て、 前記加算手段が、 加算器と該加算器の出力信号をラッチして次段の加算器
    に向けて出力するラッチ回路とが交互に縦続接続されて
    なる順次加算回路、および 前記多数の遅延手段から互いに同時に出力された前記デ
    ィジタル受信信号が互いに加算されるように、前記ディ
    ジタル受信信号のそれぞれを前記所定周期の各整数倍遅
    延して前記加算器のそれぞれに分配する多数の遅延回路
    を備えたことを特徴とする超音波受信装置。
  2. 【請求項2】前記加算器のそれぞれが、2つもしくは3
    つ以上の前記ディジタル受信信号を加算する1つもしく
    は複数の個別加算器からなることを特徴とする請求項1
    記載の超音波受信装置。
  3. 【請求項3】被検体内に送信され該被検体内で反射され
    た超音波を受信して各アナログ受信信号を得る、所定の
    方向に並んだ多数の振動子、所定周期のクロック信号を
    生成するクロック生成回路、前記多数の振動子のそれぞ
    れにより得られた前記各アナログ受信信号を前記所定周
    期毎にアナログ・ディジタル変換して各ディジタル受信
    信号を出力する多数のアナログ・ディジタル変換回路、
    前記被検体内の互いに略同一の位置で略同時に反射され
    た超音波に対応する前記ディジタル受信信号が互いに加
    算されるように、前記多数のアナログ・ディジタル変換
    回路から出力された前記ディジタル受信信号をそれぞれ
    遅延させて互いに加算する遅延加算手段を備えた超音波
    受信装置において、 前記遅延加算手段が、 前記ディジタル受信信号を前記所定周期の整数倍の時間
    遅延させる遅延回路、および前記各ディジタル受信信号
    が2系統に分割された一方のディジタル受信信号に第一
    の所定数を乗算することにより乗算信号を生成する乗算
    器と、前記ディジタル受信信号が2系統に分割された他
    方のディジタル受信信号に第二の所定数を乗算するとと
    もに該他方のディジタル受信信号を所定時間遅延させる
    ことにより乗算遅延信号を生成する乗算・遅延器と、前
    記乗算信号と前記乗算遅延信号とを互いに加算する信号
    加算器とからなる微小遅延回路を有する多数の遅延手
    段、および 加算器と該加算器の出力信号をラッチして次段の加算器
    に向けて出力するラッチ回路とが交互に縦続接続されて
    なる順次加算回路、および前記多数の遅延手段から互い
    に同時に出力された前記ディジタル受信信号が互いに加
    算されるように、前記ディジタル受信信号のそれぞれを
    前記所定周期の各整数倍の時間遅延して前記加算器のそ
    れぞれに分配する多数の遅延回路を有する加算手段を備
    えたことを特徴とする超音波受信装置。
  4. 【請求項4】被検体内に送信され該被検体内で反射され
    た超音波を受信して各アナログ受信信号を得る、所定の
    方向に並んだ多数の振動子、所定周期のクロック信号を
    生成するクロック生成回路、前記多数の振動子のそれぞ
    れにより得られた前記各アナログ受信信号を前記所定周
    期毎にアナログ・ディジタル変換して各ディジタル受信
    信号を出力する多数のアナログ・ディジタル変換回路、
    前記被検体内の互いに略同一の位置で略同時に反射され
    た超音波に対応する前記ディジタル信号が互いに加算さ
    れるように、前記多数のアナログ・ディジタル変換回路
    から出力された前記ディジタル受信信号をそれぞれ遅延
    させて互いに加算する遅延加算手段を備えた超音波受信
    装置において、 前記遅延加算手段が、 各入力信号を前記所定周期の各整数倍の時間遅延させる
    第一および第二の表示補正遅延回路、 これら第一および第二の表示補正遅延回路の出力信号を
    互いに加算する加算回路、 前記多数の振動子のうち両端の振動子を除く各振動子に
    それぞれ対応して設けられた、前記ディジタル受信信号
    が入力される加算器と、該加算器の出力信号をラッチし
    て、該加算器の次段の加算器において前記被検体内の互
    いに略同一の位置で略同時に反射された超音波に対応す
    る前記ディジタル受信信号が互いに加算されるように前
    記所定周期の整数倍の時間遅延させる遅延器と、該遅延
    器の出力信号を、該各振動子に隣接する2つの振動子に
    対応する2つの加算器のいずれか一方に入力するように
    切替える切替器とからなる多数の単位加算遅延回路、 前記多数の振動子のうちの一端の振動子に対応して設け
    られた、前記ディジタル受信信号が入力される加算器
    と、該加算器の出力信号をラッチして、該加算器の次段
    の加算器において前記被検体内の互いに略同一の位置で
    略同時に反射された超音波に対応する前記ディジタル受
    信信号が互いに加算されるように前記所定周期の整数倍
    の時間遅延させる遅延器と、該遅延器の出力信号を、前
    記一端の振動子に隣接する振動子に対応する前記加算器
    もしくは前記第一の表示補正遅延回路のいずれか一方に
    入力するように切替える切替器とからなる単位加算遅延
    回路、 前記多数の振動子のうちの前記一端の振動子と反対側の
    他端の振動子に対応して設けられた、前記ディジタル受
    信信号が入力される加算器と、該加算器の出力信号をラ
    ッチして、該加算器の次段の加算器において前記被検体
    内の互いに略同一の位置で略同時に反射された超音波に
    対応する前記ディジタル受信信号が互いに加算されるよ
    うに前記所定周期の整数倍の時間遅延させる遅延器と、
    該遅延器の出力信号を、前記他端の振動子に隣接する振
    動子に対応する前記加算器もしくは前記第二の表示補正
    遅延回路のいずれか一方に入力するように切替える切替
    器とからなる単位加算遅延回路、および 前記遅延器の遅延時間が互いに同一の場合にこの遅延加
    算手段に互いに同時に入力された前記ディジタル受信信
    号が互いに加算されるように、前記ディジタル受信信号
    のそれぞれを前記所定周期の各整数倍の時間遅延させて
    多数の前記加算器のそれぞれに分配する、前記単位加算
    遅延回路のそれぞれに対応して設けられた多数の補正遅
    延回路を備えたことを特徴とする超音波受信装置。
  5. 【請求項5】前記遅延加算手段が、 前記補正遅延回路の前段もしくは後段に接続された、前
    記ディジタル受信信号が2系統に分割された一方のディ
    ジタル受信信号に第一の所定数を乗算することにより乗
    算信号を生成する乗算器と、前記ディジタル受信信号が
    2系統に分割された他方のディジタル受信信号に第二の
    所定数を乗算するとともに該他方のディジタル受信信号
    を所定時間遅延させることにより乗算遅延信号を生成す
    る乗算・遅延器と、前記乗算信号と前記乗算遅延信号と
    を互いに加算する信号加算器とからなる多数の微小遅延
    回路を備えたことを特徴とする請求項4記載の超音波受
    信装置。
JP3161916A 1991-07-02 1991-07-02 超音波受信装置 Expired - Lifetime JPH084588B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3161916A JPH084588B2 (ja) 1991-07-02 1991-07-02 超音波受信装置
US07/904,970 US5217017A (en) 1991-07-02 1992-06-26 Ultrasonic receiving apparatus
EP92111180A EP0523455B1 (en) 1991-07-02 1992-07-02 Ultrasonic receiving apparatus
DE69222702T DE69222702T2 (de) 1991-07-02 1992-07-02 Ultraschallempfänger

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3161916A JPH084588B2 (ja) 1991-07-02 1991-07-02 超音波受信装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7145027A Division JP2737703B2 (ja) 1995-06-12 1995-06-12 超音波受信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH057587A JPH057587A (ja) 1993-01-19
JPH084588B2 true JPH084588B2 (ja) 1996-01-24

Family

ID=15744467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3161916A Expired - Lifetime JPH084588B2 (ja) 1991-07-02 1991-07-02 超音波受信装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5217017A (ja)
EP (1) EP0523455B1 (ja)
JP (1) JPH084588B2 (ja)
DE (1) DE69222702T2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5490511A (en) * 1992-01-14 1996-02-13 Ge Yokogawa Medical Systems, Ltd Digital phase shifting apparatus
US5831168A (en) * 1992-09-22 1998-11-03 Hitachi, Medical Corporation Ultrasound signal processor
US5388079A (en) * 1993-03-26 1995-02-07 Siemens Medical Systems, Inc. Partial beamforming
US5369624A (en) * 1993-03-26 1994-11-29 Siemens Medical Systems, Inc. Digital beamformer having multi-phase parallel processing
US5345426A (en) * 1993-05-12 1994-09-06 Hewlett-Packard Company Delay interpolator for digital phased array ultrasound beamformers
US5544128A (en) * 1994-07-05 1996-08-06 Siemens Medical Systems, Inc. Multi-beam digital beamforming method and apparatus
US5935070A (en) * 1997-12-31 1999-08-10 Analogic Corporation Method and apparatus for delaying ultrasound signals
US5905692A (en) * 1997-12-31 1999-05-18 Analogic Corporation Digital ultrasound beamformer
US6761691B2 (en) * 2000-07-21 2004-07-13 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image forming method used in ultrasonic diagnosis, ultrasonic diagnostic apparatus, signal processing apparatus, and recording medium for recording signal processing program
JP5145783B2 (ja) * 2007-06-15 2013-02-20 Jfeスチール株式会社 超音波による断面検査方法及び装置
CN105027219B (zh) * 2013-03-28 2018-09-11 株式会社日立制作所 延迟电路、使用延迟电路的电子电路以及超声波拍摄装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4550607A (en) * 1984-05-07 1985-11-05 Acuson Phased array acoustic imaging system
DE3616498A1 (de) * 1986-05-16 1987-11-19 Siemens Ag Verfahren und vorrichtung zur digitalen verzoegerung von ultraschallsignalen im empfangsfall
US4796236A (en) * 1986-12-29 1989-01-03 General Electric Company Architecture for ultrasonic imaging
US5143075A (en) * 1987-04-08 1992-09-01 Terumo Kabushiki Kaisha Ultrasonographic apparatus for diagnosis
US4974211A (en) * 1989-03-17 1990-11-27 Hewlett-Packard Company Digital ultrasound system with dynamic focus
FR2652654A1 (fr) * 1989-09-29 1991-04-05 Philips Electronique Lab Echographe ultrasonore utilisant un dispositif numerique de formation de voies en reception.
US4983970A (en) * 1990-03-28 1991-01-08 General Electric Company Method and apparatus for digital phased array imaging

Also Published As

Publication number Publication date
JPH057587A (ja) 1993-01-19
DE69222702T2 (de) 1998-02-12
US5217017A (en) 1993-06-08
DE69222702D1 (de) 1997-11-20
EP0523455B1 (en) 1997-10-15
EP0523455A1 (en) 1993-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4039643B2 (ja) 超音波ビーム形成装置
JP4796105B2 (ja) 超音波診断装置
JPH0414018B2 (ja)
JPH0641945B2 (ja) ビーム方向ぎめ方法とフロントエンド受信装置
JPH084588B2 (ja) 超音波受信装置
Song et al. Ultrasonic dynamic focusing using an analog FIFO and asynchronous sampling
JP3976897B2 (ja) 超音波装置
JP2737703B2 (ja) 超音波受信装置
JPH09224937A (ja) 超音波診断装置
JPH0324865B2 (ja)
JP4044467B2 (ja) 超音波診断装置
JP4395558B2 (ja) 超音波診断装置
JP2000279408A (ja) 超音波診断装置における送信回路及び波形生成方法
JPH08257027A (ja) 超音波診断装置
JP3253287B2 (ja) 超音波診断装置
JPH05184567A (ja) 超音波診断装置
JPH09184826A (ja) 超音波信号処理装置
JP3850953B2 (ja) 超音波診断装置
JP4386757B2 (ja) 超音波診断装置
JP2005237503A (ja) 超音波診断装置
JPH11216138A (ja) 超音波診断装置のビームフォーマ
JPH0622958A (ja) 超音波診断装置
JP2002143154A (ja) 超音波診断装置
JPH10328178A (ja) 超音波診断装置
JPS6399847A (ja) 電子フオ−カス制御の超音波診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980519