JPH09184826A - 超音波信号処理装置 - Google Patents

超音波信号処理装置

Info

Publication number
JPH09184826A
JPH09184826A JP8286406A JP28640696A JPH09184826A JP H09184826 A JPH09184826 A JP H09184826A JP 8286406 A JP8286406 A JP 8286406A JP 28640696 A JP28640696 A JP 28640696A JP H09184826 A JPH09184826 A JP H09184826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
signal
reception
delay
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8286406A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3600994B2 (ja
Inventor
Ryuichi Shinomura
▲隆▼一 篠村
Yuichi Miwa
祐一 三和
Yutaka Masuzawa
裕 鱒沢
Kageyoshi Katakura
景義 片倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP28640696A priority Critical patent/JP3600994B2/ja
Publication of JPH09184826A publication Critical patent/JPH09184826A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3600994B2 publication Critical patent/JP3600994B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信複ビーム形成に良好な超音波信号処理装
置を提供すること。 【解決手段】 受信処理手段により得たそれぞれの受信
信号を、該受信信号の帯域の最高周波数に対してナイキ
スト周波数より十分高周波数のサンプリングクロックで
サンプリングしてディジタル化し、このディジタル化さ
れた受信信号と所定周波数の参照信号とを乗算してディ
ジタル受信信号波形の周波数を移動させ、変換された受
信信号を上記サンプリングの周期より長い時間長につき
累加処理して、この累加処理された信号を、一つの方向
の超音波ビームに対して前記のサンプリングクロックよ
り低いクロック周波数で処理し、複数回路を用いずに、
1回の超音波の送波の後、各超音波振動子により得た受
信信号から、複数の前記超音波受信ビームを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波により物体
を非破壊検査する装置、または、医療診断に用いる超音
波装置等の信号処理に好適な装置に関し、特にディジタ
ル化に適した超音波信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波受信装置は、アナログ遅延
手段,加算器等から構成されており、超音波を検査対象
へ送波した後、図12に示す如く、検査対象からの反射
波が、配列された複数の超音波振動子104で受信さ
れ、各々の受信信号が受信処理手段132に入力され、
各超音波振動子が受信した受信信号の相互の遅延時間差
が調節され、受信処理手段132の出力が加算手段10
5により加算され、受信ビームを形成する受信ビーム形
成手段129により受信ビーム131が形成され、送信
ビーム130および受信ビーム131を電気的に走査し
て検査対象の断層像を得ている。なお、図12は模式図
であり、送信ビームの指向性を130で、受信ビームの
方向を131で示しているものである。上述の受信ビー
ムの形成の過程において、良好な受信ビームを形成する
ためには、受信処理手段132の遅延精度を高める必要
があり、このため、ディジタル化により、アナログ回路
の不具合(部品バラツキ,温度ドリフト,飽和等)を解消
する試みが、種々なされている。しかし、単純にディジ
タル化する場合、1MHz〜20MHz程度の周波数の超
音波を使用する医用超音波装置では、100MHz以上
の高速のADC(アナログ-ディジタル変換器)が必要で
あり、低速のADCで実現する方法も考案されてきてい
る。
【0003】その一例として、本出願人が特開平6-3137
64号「超音波信号処理装置」により提案した装置がある。
この装置は、受信信号をディジタル化し、ディジタル化
された受信信号と、受信信号の中心周波数を持ちかつ9
0°位相差を有する2つの参照信号とを乗算して、受信
信号を複素信号に変換し低周波成分を取り出し、隣接す
る素子(超音波振動子)で得る信号の間の位相差を位相回
転により補正し、更に時間遅延している。また、特開平
4-223289号公報には、受信信号をディジタル化し、この
ディジタル化された受信信号と受信信号の中心周波数を
持ちかつ90°位相差を有する2つの参照信号とを乗算
して、複素信号に変換し低周波成分を取り出し、隣接素
子で得る信号の間の時間差を時間遅延により遅延し、更
に、位相回転する方法が記載されている。また、特開平
2-4355号公報には、受信信号を並列に設けたADCでデ
ィジタル化し、ディジタル化された信号を復調器で低周
波化し、複数並列に配置した各位相回転回路により別々
の位相を、低周波化された信号に与え、異なる方向への
受信ビームを同時に形成する、いわゆる受信複ビームを
形成する方法が記載されている。なお、ここで受信複ビ
ームとは、図13に示すように、ある方向へ送波ビーム
130を形成し、同時に異なったa方向とb方向での受
信ビーム131aと131bとを形成することを言う。
なお、複数とは2本とは限らない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、受信
複ビームを形成するために、図13に示す如く、受波ビ
ーム形成手段129が複数並列に必要であった。また、
方式によっては、受波処理手段の途中から、遅延処理手
段が複数回路必要であった。このため、上記従来技術で
は、受信複ビームを形成するために複数回路を必要とし
回路規模が増大するという問題があった。本発明は上記
事情に鑑みてなされたもので、その第一の目的は、従来
の技術における上述の如き問題を解消し、ディジタル方
式における受信複ビーム形成に好適な超音波信号処理装
置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、
超音波振動子(素子)で受信された受信信号を処理するた
めに、複数の信号処理回路を用いずに受信複ビームを形
成できる超音波信号処理装置を提供し、回路規模の低減
を可能とすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超音波信号
処理装置は、反射超音波信号を受信する複数の超音波振
動子と、前記各超音波振動子により得た受信信号を、前
記受信信号の帯域の最高周波数のナイキスト周波数より
十分高い周波数のサンプリングクロックによりサンプリ
ングの周期を設定し、前記受信信号をサンプリングして
ディジタル化するディジタル化手段と、該ディジタル化
手段により得られたディジタル受信信号と所定周波数の
参照信号とを乗算して前記ディジタル受信信号を複素化
し、前記ディジタル受信信号の周波数を移動させる、前
記各ディジタル化手段に1対1で接続される第1の波形
変換手段と、前記第1の波形変換手段により変換された
受信信号を前記サンプリングの周期より十分長い時間長
について累加処理して累加信号を得る、前記各第1の波
形変換手段に1対1で接続される累加処理手段と、前記
累加信号を、1つの方向の超音波ビームに対して前記サ
ンプリングクロックより低いクロック周波数で処理し
て、複数方向の受信超音波ビームを時分割処理により形
成するための遅延処理を行う、前記各累加処理手段に1
対1で接続される複数方向遅延処理手段と、前記各複数
方向遅延処理手段の出力を加算する加算手段とを有し、
1回の超音波の送波の後、前記各超音波振動子により得
た前記受信信号から、複数の前記超音波受信ビームを形
成する処理を行うことに特徴を有する。また、上述の超
音波信号処理装置において、隣接する前記超音波振動子
に1対1で対応する前記複数方向遅延処理手段の出力の
間の位相の差を検出する手段を具備し、前記各複数方向
遅延処理手段を制御し、前記位相の差をほぼゼロとする
受信超音波ビームを形成するビーム形成制御手段を有す
ることに特徴がある。
【0006】また、本発明の超音波信号処理装置は、反
射超音波信号を受信する複数の超音波振動子と、前記各
超音波振動子により得た受信信号を、前記受信信号の帯
域の最高周波数のナイキスト周波数より十分高い周波数
のサンプリングクロックによりサンプリングの周期を設
定し、前記受信信号をサンプリングしてディジタル化す
るディジタル化手段と、前記ディジタル化手段により得
られたディジタル受信信号と所定周波数の90°位相差
をもつ2つの参照信号とを乗算して前記ディジタル受信
信号を複素化し、前記ディジタル受信信号の周波数を移
動させる、前記各ディジタル化手段に1対1で接続され
る第1の波形変換手段と、前記第1の波形変換手段によ
り変換された受信信号を前記サンプリングの周期より十
分長い時間長について累加処理して累加信号を得る、前
記各第1の波形変換手段に1対1で接続される累加処理
手段と、前記累加信号を一時的に記憶する、前記各累加
処理手段に1対1で接続される一時記憶手段と、前記一
時記憶手段からの前記累加信号の出力を制御する一時記
憶制御手段と、前記一時記憶手段から出力された前記累
加信号に位相回転を付与する、前記各一時記憶手段に1
対1で接続される第2の波形変換手段と、前記各超音波
振動子と目的フォーカス位置との間の距離差による超音
波の伝搬時間差を補正するために、前記第2の波形変換
手段の出力に遅延時間を付与する、前記各第2の波形変
換手段に1対1で接続される遅延手段と、前記各遅延手
段の出力を加算する加算手段と、前記加算手段の出力を
包絡線信号に変換する手段とを有し、前記一時記憶制御
手段は、1回の超音波の送波に対応して、複数の異なる
方向の受信超音波ビームを形成するために、前記一時記
憶手段からの前記累加信号の出力を制御して、前記受信
超音波ビームを形成する処理を時分割処理により行い、
複数方向の超音波ビームを形成する処理を行うことに特
徴を有する。また、上述の超音波信号処理装置におい
て、隣接する前記超音波振動子に1対1で対応する前記
遅延手段の出力の間の位相の差を検出する手段を具備
し、前記各一時記憶手段,前記各第2の波形変換手段お
よび前記各遅延手段とを制御し、前記位相の差をほぼゼ
ロとする受信超音波ビームを形成するビーム形成制御手
段を有することに特徴がある。
【0007】更に、本発明の超音波信号処理装置は、反
射超音波信号を受信する複数の超音波振動子と、前記各
超音波振動子により得た受信信号を、前記受信信号の帯
域の最高周波数のナイキスト周波数より十分高い周波数
のサンプリングクロックによりサンプリングの周期を設
定し、前記受信信号をサンプリングしてディジタル化す
るディジタル化手段と、前記ディジタル化手段により得
られたディジタル受信信号と所定周波数の90°位相差
をもつ2つの参照信号とを乗算して前記ディジタル受信
信号を複素化し、前記ディジタル受信信号の周波数を移
動させる、前記各ディジタル化手段に1対1で接続され
る第1の波形変換手段と、前記第1の波形変換手段によ
り変換された受信信号を前記サンプリングの周期より十
分長い時間長について累加処理して累加信号を得る、前
記各第1の波形変換手段に1対1で接続される累加処理
手段と、1回の超音波の送波に対する複数の異なる方向
の受信超音波ビームを形成するために、前記各超音波振
動子と目的フォーカス位置との間の距離差による超音波
の伝搬時間差を補正して、時分割処理により前記異なる
方向の受信超音波ビームを形成するための遅延時間を前
記累加信号に付与する、前記累加処理手段に1対1で接
続される遅延手段と、前記遅延手段の出力に位相回転を
付与する、前記各遅延手段に1対1で接続される第2の
波形変換手段と、前記各第2の波形変換手段の出力を加
算する加算手段と、前記加算手段の出力を包絡線信号に
変換する手段とを有し、1回の超音波の送波の後、前記
各超音波振動子により得た前記受信信号から、複数の前
記超音波受信ビームを形成する処理を行うことに特徴を
有する。また、上述の超音波信号処理装置において、前
記各第2の波形変換手段の出力に振幅重みを課す手段を
有すること、隣接する前記超音波振動子に1対1で対応
する前記第2の波形変換手段の出力の間の位相の差を検
出する手段を具備し、前記各第2の波形変換手段および
前記各遅延手段とを制御し、前記位相の差をほぼゼロと
する受信超音波ビームを形成するビーム形成制御手段を
有することに特徴がある。
【0008】なお、以下に、各々の受信信号の帯域の最
高周波数に対して、ナイキストのサンプリング周波数よ
り十分高周波数のサンプリングクロックによりサンプリ
ングの周期を設定する例を示す。例えば、十分高周波数
のサンプリングクロックを、超音波の中心周波数5MH
z、比帯域1.0とすると、帯域の上限の周波数7.5M
Hzに対するナイキストのサンプリング周波数15MHz
に対して十分高い周波数であり、例えば、25MHzで
ある。また、サンプリングの周期より十分長い時間長に
つき累加処理する例を、次に示す。サンプリングの周期
より十分長い時間長とは、上述の25MHzではサンプ
リング周期は40nsであるから、2回以上の累加(加算)
とすると80ns以上の時間で累加処理することになる。
累加信号を、一つの超音波ビームに対しサンプリングク
ロックより低い周波数のクロックで受信信号を処理する
例を、次に示す。一つの超音波ビームに対し40ns毎に
受信信号を信号処理し、時分割により2本の超音波ビー
ムを形成する処理を行う場合、1本の超音波ビームを形
成する処理において信号処理する受信信号の時間間隔は
80ns(12.5MHzの周波数)となり、25MHzの半
分の周波数のクロックで信号処理されることになる。ベ
ースバンド信号が、最初の受信信号の中心周波数に比べ
て十分低い周波数に落ちている例を、次に示す。例え
ば、受信信号の中心周波数5MHz、比帯域1.0とする
と、高周波側の信号成分は7.5MHzとなるが、中心周
波数5MHzの参照信号を使用してミキシングを行った
後に得られるベースバンド信号では、受信信号の5MH
zの成分は0MHzへ、7.5MHzの成分は2.5MHz
へ、各々低周波数側にシフトし、最初の受信信号の中心
周波数に比べて十分低い周波数に落ちている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る超音波信号処理装置
の受信信号処理回路では、ベースバンドに落ちた受信信
号のナイキストのサンプリング周波数は低周波に落ちる
ため、一つの受信ビームに対するデータの発生の時間間
隔は長くなり、このデータの発生のためのサンプリング
周波数が低くできる。このサンプリング周波数が、実際
にADCに付与するサンプリング周波数の1/mである
とした場合、一つの受信信号処理回路で時間方向に処理
するデータの順番を変更して、時分割でm本のビームデ
ータを処理できる。従って、複数方向遅延処手段では、
一つの受信信号処理回路で時分割処理により複数の受信
ビームを形成するための信号処理ができ、受信ビーム形
成手段の回路規模を増大せずに複数受信ビームを形成で
きる。時分割処理は、リサンプリング処理のため折り返
しが生じるが、受信ビームへの影響が少なくなるように
累加手段およびリサンプリング周波数を設定するもので
ある。以下、本発明の実施例を図面に基づいてより詳細
に説明する。
【0010】図1は、本発明の第1の実施例に係る超音
波信号処理装置であり、請求項1に対応する装置の要部
構成を示すブロック図である。複数の超音波振動子10
4によって受信された各々の受信信号は、図示しない増
幅器または可変増幅器,アナログフィルタまたは帯域幅
の可変なアナログフィルタ等により処理されて、受信処
理手段に入力する。ここでは、受信処理手段は、ADC
100,第1の波形変換手段(Digital Mixer)101,
累加手段102および複数方向遅延処理手段103によ
り構成されている。なお、図1,図2,図7,図8,図
9および図11では、説明を簡単化するため、4チャン
ネルの例を示している。また、信号の流れを示す矢印の
交点に黒丸印が付されているものは、同じ信号が同時に
供給されることを示しており、交点に黒丸印が付されて
いないものは、一般に、異なる信号のやり取りが行われ
ることを示している。
【0011】図1に示す如く構成された受信処理手段に
入力された各受信信号は、まず、ADC100により、
ディジタル変換される。ADC100に設定されるサン
プリングクロックSckは、サンプリング信号発生手段1
09により発生され、各チャンネルのADC100のサ
ンプリングクロック入力端に共通に入力される。当然な
がら、実装の問題から、基板(この基板には 例えば、2
0チャンネルの受信処理回路が 搭載されている)毎に、
サンプリング信号発生手段があっても良い。但し、サン
プリングクロックSckは全チャンネルで同期している。
なお、これも当然のことながら、受信処理回路がLSI
化され、各チャンネルのLSIからサンプリングクロッ
クを出しても問題ない。ここで、チャンネルとは、同じ
受信処理回路が多数並列に配置され、各超音波振動子か
らの各受信信号が入力され信号処理されるが、一つの受
信信号が入力される受信処理回路をチャンネルという。
【0012】ADCのサンプリング周波数は、受信信号
の帯域の最大周波数の2倍以上あれば受信信号を再現で
きることが知られている。本発明では、更に十分高い周
波数で各超音波振動子からの信号をサンプリングする。
次に、サンプリングされた受信信号は、第1の波形変換
手段101に入力され、ディジタル参照信号発生手段1
10からの ディジタル参照信号(中心周波数ωs)と乗算
され、受信信号の波形が、差周波数成分と和周波数成分
とからなる複素信号に変換される。ディジタル参照信号
発生手段110からのディジタル参照信号も、各チャン
ネルに共通に入力される。第1の波形変換手段101の
具体例を、図4に示す。図4に示す例では、ADC10
0でmビットに変換された受信信号を2つに分けて、デ
ィジタル乗算器112により片方にcos(ωst)を、ディ
ジタル乗算器113により他方にsin(ωst)を乗算す
る。ここで、ωsは受信信号の中心周波数である。図4
に示す信号処理により、受信信号は複素信号に変換さ
れ、この複素信号は差周波数成分(差周波数ωs−ωs
0)であるベースバンドの信号成分と、和周波数成分(和
周波数ωs+ωs=2ωs)とからなる。図4に示す出力信
号(虚部および実部信号)を累加手段102に入力する。
【0013】図10に示す如く、ベースバンドの信号成
分は、最初の受信信号の中心周波数に比べて十分低い周
波数に落ちているため、ADCのサンプリング周波数と
同じサンプリング周波数でも、ベースバンドに対してナ
イキストのサンプリング周波数を十分満たしたサンプリ
ング(オーバサンプリング)となり、時系列にサンプリン
グされた受信信号の加算(累加)ができる。累加手段の具
体例を、図5に示す。(m+4)ビットで入力した複素の
受信信号を、それぞれラッチ114で順次保持し、加算
器115により、図4に示す回路の出力信号の順次連続
する3データを加算する。ADCに最大振幅が入力して
いると当然ビット数が増え、(m+6)ビットとなる。受
信信号の加算により、量子化雑音や入力雑音の白色雑音
は相殺され、信号はほぼ3倍になり、雑音は√3倍とな
るので、S/Nは3dB向上する。累加手段における加
算の回数COUNTは、サンプリング周波数fsと受信
周波数の帯域幅BWにより決まり、 COUNT≦(fs/BW) (1) となる。上の式(1)の条件を満足すれば、受信信号の包
絡線が再現される。
【0014】図5に示す構成は、連続する3つの受信信
号を順次加算して出力するため矩形重みのフィルタ特性
をもつ累加手段の構成例である。和周波数成分の不要周
波数成分を低減するために、図5の構成を直列に2段設
けて、受信信号の加算(累加)において三角重みを付与す
ること、加算回数を前段,後段で調整して、台形重みと
すること等の種々の方法が考えられる。いずれの方法で
も加算器のみの構成により、各種の重みの付与を実現で
きる。図1中の第1の波形変換手段(ディジタル乗算器)
101の出力データを、Di(iはサンプリングクロッ
ク信号の番号)で表わすと、 (D1+D2+D3+D2+D3+D4+D3+D4+
D5)=(D1+2D2+3D3+2D4+D5) となる。Diの係数は、1,2,3,2,1と三角重み
を表わしている。
【0015】図5に示す如き構成の累加手段により、受
信信号のベースバンド信号が得られる。このベースバン
ド信号を用いて種々の遅延処理を行う。ここでは、複数
方向遅延処理手段103により目的フォーカス位置と各
超音波振動子と間の距離差を超音波が伝搬する時間差を
時間,位相等で補正し、反射超音波の波面を合わせて加
算手段105により、各超音波振動子による受信信号を
加算して、包絡線変換手段106により受信信号の包絡
線を求め受信ビームを形成する信号として、受信ビーム
方向を変化させて受信ビームを形成する信号処理を順次
繰り返して受信ビームを走査し、DSC(ディジタルス
キャンコンバータ)107により表示手段108に表示
する。上述の如き基本構成を有する超音波信号処理装置
によれば、ディジタル方式における受信複ビーム形成に
好適な装置を実現できる。
【0016】図2に、本発明の第2の実施例に係る超音
波信号処理装置の特徴的構成部分である複数方向遅延処
理手段103の構成例を示す。本構成例は、累加手段1
02により処理された受信信号を、一旦、一時記憶手段
117に記憶し、一時記憶制御手段120により同じ受
信信号Riを複数の受信ビームの形成に使用するために
保存しておき、受信ビームの形成に必要な受信信号Ri
を一時記録手段から出力し、受信複ビームを時系列で形
成処理を行う例である。以下、図2に示した実施例(請
求項3に対応する)に係る複数ビーム形成のシーケンス
を説明する。図3が、1回の超音波の送波の後、受信口
径を形成する各超音波振動子により得る受信信号から複
数の超音波受信ビームを形成する処理を行い、異なる2
方向に受信ビームを形成するシーケンス例を示す図であ
る。図3では、第4チャンネルを例にとって、各処理手
段の出力のタイミングを示しているが、他のチャンネル
についても同様である。
【0017】図2のH点(ADCのサンプリングクロッ
ク)に、サンプリングクロックSck信号が出力される。
サンプリングクロックSckの立上り(矢印)の時点でAD
Cはサンプリング動作する。全体のシステムは、サンプ
リングクロックSckと同期したシステムクロックで動作
する。矢印の時点で受信信号がADCによりサンプリン
グされ、第1の波形変換手段(Digital Mixer)101
により ベースバンドと和周波数成分に変換された信号
を、D1,D2,D3,・・・・(各々は、振幅がサンプリング
クロック信号の立上り毎に量子化された受信信号で、図
4の例では、ベースバンドと和周波数成分に変換された
信号Diは (m+4)ビットの振幅である)と表わすと、
累加手段102により、例えば、図5の構成の場合は、
累加手段102の出力Bは、(D1+D2+D3)=R
1,(D2+D3+D4)=R2,・・・・となり、サンプリ
ングクロック信号の3個で加算される受信信号Diがそ
ろい、加算され加算結果が出力される。
【0018】累加処理手段の出力R1,R2,R3,・・
・,Ri,・・・は、和周波数成分がフィルタリングにより
抑圧される結果、実質的にベースバンド信号となってい
る。このベースバンド信号は一時記憶手段117に記憶
される。ここでシステムクロック信号の1個おきに、別
の方向に各々受信ビームを形成することを考える。例え
ば、偶数番目でa方向の受信ビーム(aビーム)を、奇数
番目でb方向の受信ビーム(bビーム)を、各々形成す
る。基準チャンネル(ここでは基準チャンネルを、受波
口径を構成する複数チャンネルのうちの中心チャンネル
とする)のaビームの1番目の受信信号と加算すべき受
信信号がR2、基準チャンネルの次の受信信号がbビー
ム用の1番目の受信信号であり、このbビーム用の1番
目の受信信号に加算すべき受信信号がR1であるとす
る。ここで累加手段102の出力の受信信号の並びに対
して、ビーム形成に使用する受信信号の順番がR2,R
1と逆転する。
【0019】そのため、一時記憶手段117に、一旦、
累加手段の出力信号を記憶し、例えば、4番目のシステ
ムクロック信号で一時記憶手段117からR2の受信信
号を読み出し、次のシステムクロック信号でR1の受信
信号を読み出すことにより、受信ビームを形成するため
に必要な受信信号を必要な順番に一時記憶手段117か
ら取り出す。一時記憶手段117から出力された受信信
号に、位相補正信号発生手段121により、データR2
にはフォーカス一段目のaビーム形成用の位相補正デー
タaF1を付与する。このように、各方向の受信ビーム
の形成に必要な信号処理を行い、データRiを一時記憶
手段117から順次出力して、各チャンネルの信号の順
番,信号の遅延を補正した順番を保持して加算手段10
5により加算し、包絡線変換手段106により包絡線を
求め、最後にDSC107により時分割で得た複数受信
ビームを同時に表示部108に画像表示する。
【0020】図2,図3に示す如く、累加処理手段10
2の出力Cの出力順番に対し、一時記憶手段117の出
力がR2,R1,R4,・・・・と出力順番が変更されて出
力され、位相補正信号発生手段121により、R2には
フォーカス1段目のaビーム形成用の位相補正データa
F1を与える。次のR1には、フォーカス1段目の、b
ビームの位相補正データbF1を与える。第2の波形変
換手段118によって位相回転が処理され、aビームの
1番目の受信信号a1,bビームの1番目の受信信号b
1,aビームの2番目の受信信号a2,と以下、順に出
力される。この出力された受信信号は、順にメモリの如
き遅延手段119に書き込まれる。遅延時間処理を行う
際の基準となるチャンネルの遅延手段の受信信号の出力
に合わせて、a1,b1,a2,・・・・の受信信号を遅延
手段119から読み出すことにより時間遅延を付与でき
る。
【0021】例えば、図3では、システムクロックの2
個分の時間の遅延を受信信号に与えた例であり、遅延手
段119の出力は、基準チャンネル(第2チャンネル)の
aビームを形成する受信信号1番目であるa1が、6番
目のサンプリングクロック信号の出力時点で出力されて
いるので、これまで説明してきた本チャンネル、つまり
第4チャンネルではaビームを形成する受信信号の1番
目であるa1も、6番目のサンプリングクロック信号の
出力時点で出力され、基準チャンネル、つまり第2チャ
ンネルの出力a1と加算される。従って、2クロック遅
らせて遅延手段から出力することで、2クロックに時間
遅延が実現できることがわかる。ここで、フォーカス段
とは、フォーカス距離をダイナミックに変えて全深度で
良好なフォーカスを得るために、時間とともにフォーカ
スデータ(遅延手段(メモリ)から読み出したデータ,位
相回転のデータ)を変えており、同じフォーカスデータ
の区間を「段」と定義する。
【0022】このように、複数方向遅延処理手段103
は、サンプリングされた受信信号を時分割で処理し、受
信複ビームを形成するための受信信号を出力する。出力
されたデータを加算手段105によって、受波口径を構
成する全チャンネルについて加算し、以下、上と同じ信
号処理内容を繰り返す。このようにして得られた複数受
信ビームを表わす信号は、DSCに一旦記憶しておき、
これを複数受信ビームとして表示手段に同時に表示す
る。上述の如き構成を有する超音波信号処理装置によっ
ても、ディジタル方式における受信複ビーム形成に好適
な装置を実現できる。また、パソコンによって信号制御
処理,信号処理を行う超音波信号処理装置では、受信ビ
ームの形成を行う処理,DSCの処理内容を、ディジタ
ル処理する。以下、これについて説明する。
【0023】図3に示すシーケンスは、LSIの回路動
作速度の制限からラッチ等によりタイミング調整を普通
は行うが、原理説明のために、理想動作で示している。
ところで、一つの受信ビームを形成する受信信号のデー
タの形成の周期を見ると、例えば、aビームのデータ
は、a1,a2,a3であるが、データの形成の周期は
Sckの2クロックで、ADCのサンプリング周期の2倍
になっており、一つの受信ビームを形成する信号処理速
度が低い周波数になっていることがわかる。図6に、第
2の波形変換手段118の構成例を示す。入力信号(実
部,虚部)に対し位相回転量φnが 90°ずれた位相信
号(cosφn,sinφn)を、乗算器により入力複素信号の各
々に乗算し、加算器115により2つの乗算器の出力を
加算して位相回転を行う。このときの位相回転量のデー
タは、図2の位相補正信号発生部121から、位相回転
量が各チャンネル毎に入力される。
【0024】図3で説明すると、前述の如く、一つの受
信ビームはダイナミックにフォーカスされるが、4個の
サンプリングクロック信号の出力時点毎でフォーカス位
置が切り替わるとし、フォーカス段をF1,F2,・・・・
とする。aF1とは、aビームのフォーカス1段目のデ
ータを意味する。4個目のサンプリングクロック信号の
出力時点では、位相回転データはaF1、5個目のサン
プリングクロック信号の出力時点では、bビームのフォ
ーカス1段目でbF1、6個目のサンプリングクロック
信号の出力時点では、aビームのフォーカス1段目でa
F1、7個目のサンプリングクロック信号の出力時点で
は、bビームのフォーカス1段目でbF1、8個目のサ
ンプリングクロック信号の出力時点では、フォーカス位
置が切り替わり、aビームのフォーカス2段目でaF2
というように、位相回転に用いるフォーカスデータが変
更され制御される。
【0025】次に、本発明の第3の実施例に係る超音波
信号処理装置であり、請求項5に対応する装置について
説明する。図7は、複数方向遅延処理手段103の他の
構成例を示しており、遅延手段119を第2の波形変換
手段118の前段に設けた点に特徴を有する例である。
また、図14は、図7に示す構成によって、1回の超音
波の送波の後、受信口径を形成する各超音波振動子によ
り得る受信信号から複数の超音波受信ビームを形成する
処理を行い、異なる方向に受信ビームを形成するための
シーケンスを示している。表記の方法は、図3と同じで
ある。図14では、第4チャンネルを例にとって各処理
手段の出力のタイミングを示しているが、他のチャンネ
ルについても同様である。図14に示すように、累加手
段の出力を遅延させ、受信複ビームを形成する受信信号
の選択を行い、第2の波形変換手段に出力する。
【0026】累加処理手段の出力R1,R2,R3,・・
・,Ri,・・・は、遅延手段(メモリ)119に記憶され
る。遅延手段(メモリ)119からのデータの読み出し時
に基準チャンネル(第2チャンネル)との遅延時間を補正
して、更に、システムクロックSckの偶数番目でa方向
の受信ビーム(aビーム)を、奇数番目でb方向の受信ビ
ーム(bビーム)を形成する。基準チャンネル(第2チャ
ンネル)に対して、aビームでは2個のシステムクロッ
ク分の時間遅延、bビームでは4個のシステムクロック
分の時間遅延が、各々必要な場合、図14のように、a
ビームではR2を2個のシステムクロック分の時間だけ
遅らせて読み出し、bビームではR1を4個のシステム
クロック分の時間だけ遅らせて読み出し、各々の受信ビ
ーム毎の遅延を実現する。遅延された信号に位相補正デ
ータを乗算して位相補正(位相回転)し、精度の良い遅延
処理がなされた結果が順次出力される。
【0027】遅延手段(メモリ)119から順次出力され
た受信信号は、各チャンネルの受信ビームの形成順番,
加算すべき遅延補正された各チャンネルの受信信号の順
番を保持して加算手段105により加算し、包絡線変換
手段106により包絡線を求め、最後にDSC107に
より時分割で得た複数受信ビームを同時に表示部108
に画像表示する。このようにして、1回の超音波の送波
の後、受信口径を形成する各超音波振動子により得る受
信信号から複数の超音波受信ビームを形成する処理を行
い、1つのチャンネルで複数の受信ビームを時分割で形
成できる。この操作を繰り返し、送受波ビームを走査し
画像を得る。なお、遅延手段(メモリ)からのデータの読
み出しのタイミングは、遅延制御手段22によって制御
される。
【0028】上述の如き構成を有する超音波信号処理装
置によれば、遅延手段119を第2の波形変換手段11
8の前段に設けたことにより、回路規模の低減を可能と
しつつ、ディジタル方式における受信複ビーム形成に好
適な装置を実現できる。次に、図8を参照して、受信信
号に重み付けして、超音波ビームの不要応答を減らす、
本発明の第4の実施例の構成(請求項6に対応する)を説
明する。図8に示す実施例に係る装置では、複数方向遅
延処理手段103の出力に、重み乗算器124を各チャ
ンネルに配置してある。本実施例に係る超音波信号処理
装置によれば、重みデータ発生手段123により、重み
付けデータが各チャンネルに入力され、不要応答の少な
い良好な受信ビームが形成される。
【0029】図9に、本発明の第5の実施例に係る装置
の構成を示す。本実施例に係る装置では、予め設定した
フォーカスデータに対し、生体内の音速の分布の不均一
により生じるフォーカスのボケを補正することを可能と
するものである。すなわち、各チャンネルの遅延処理さ
れた複素受信信号から、各チャンネル間における位相誤
差を、位相乗算または相互相関により位相差を検出する
位相誤差検出手段125により求め、受信ビーム形成制
御手段111に位相差および位相差により変換された時
間差をフィードバックし、受信ビーム形成制御条件を修
正して、上述のフォーカスのボケを補正する。なお、こ
の手法は、請求項2,請求項4,請求項7に係る発明の
実施例に適用可能である。
【0030】図11に、本発明の第6の実施例に係る装
置の構成を示す。本実施例は、請求項8に係るものであ
って、ドップラ処理,血流の2次元カラー表示であるC
FM(カラー フロー マッピング)処理では、通常、受信
信号をベースバンドに落して処理することに鑑みて構成
されたものである。本発明の信号処理方法では受信信号
をベースバンドに落しているので、そのままMTI(固
定物除去フィルタ:呼吸,心臓の動き等による血流以外
の臓器等の動きは0周波近辺の低周波であり、アーチフ
ァクトとなるので、ハイパスフィルタにより 受信信号
の低周波成分を除去する)128を通して、CFM処理
手段126,ドプラ(DP)処理手段127により、血流
を検出できる。
【0031】以上、受信複ビーム形成について説明した
が、単一受信ビームを形成する場合、累加処理後の信号
処理を、1/mのシステムクロックで処理しても良い
し、ADCのサンプリングクロックと同じ速度のシステ
ムクロックのまま処理しても構わない。この累加処理後
の信号処理の速度の変更は、ビーム形成制御手段の制御
データの変更により実現できる。なお、上記実施例は本
発明の一例を示したものであり、本発明はこれに限定さ
れるべきものではないことは言うまでもないことであ
る。例えば、上記各実施例の説明においては、簡単のた
めに超音波振動子に1対1で受信処理回路(受信チャン
ネル)が接続される セクタ走査(セクタ走査では、送受
波口径は 全超音波振動子により形成される)を、本発明
の一例として説明したが、本発明はこれに限定されるべ
きものではないことは言うまでもない。
【0032】すなわち、セクタ走査以外に、例えば、リ
ニア,コンベックス等の超音波探触子で、送受波を行う
素子(超音波振動子)を選択する機能(送受波口径選択)を
必要とする構成の超音波装置にも、上記各実施例に示し
た装置は同様に適用可能である。本発明では、受信処理
回路の数は受信口径を形成する超音波振動子の数だけあ
れば、1回の超音波の送波の後、受信口径を形成する各
超音波振動子により得る受信信号から複数の超音波受信
ビームを形成する処理を行うことができる。
【0033】
【発明の効果】以上、詳細に説明した如く、本発明によ
れば、ディジタル方式における受信複ビーム形成に好適
な超音波信号処理装置、特に、複数の信号処理回路を用
いずに受信複ビームを形成可能な超音波信号処理装置を
実現できるという顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係る超音波信号処理装置の要部
構成を示す図である。
【図2】第2の実施例に係る超音波信号処理装置の要部
構成を示す図である。
【図3】第2の実施例のタイムシーケンスチャートであ
る。
【図4】第1の波形変換手段の構成例を示す図である。
【図5】累加手段の構成例を示す図である。
【図6】第2の波形変換手段の構成例を示す図である。
【図7】第3の実施例に係る超音波信号処理装置の要部
構成を示す図である。
【図8】第4の実施例に係る超音波信号処理装置の要部
構成を示す図である。
【図9】第5の実施例に係る超音波信号処理装置の要部
構成を示す図である。
【図10】累加波形図の例を示す図である。
【図11】第6の実施例についての構成図である。
【図12】従来例に係る超音波信号処理装置の要部構成
を示す図である。
【図13】従来例に係る超音波信号処理装置の受信複ビ
ーム形成例の説明図である。
【図14】第3の実施例のタイムシーケンスチャートで
ある。
【符号の説明】
100 ADC 101 第1の波形変換手段 102 累加手段 103 複数方向遅延処理手段 104 超音波振動子 105 加算手段 106 包絡線変換手段 107 DSC 108 表示手段 109 サンプリング信号発生手段 110 ディジタル参照信号発生手段 111 ビーム形成制御手段 112,113 ディジタル乗算器 114 ラッチ 115 加算器 116 乗算器 117 一時記憶手段 118 第2の波形変換手段 119 遅延手段 120 一時記憶制御手段 121 位相補正信号発生手段 122 遅延制御手段 123 重み発生手段 124 重み乗算器 125 遅延量,位相量誤差検出手段 126 CFM処理手段 127 DP処理手段 128 MTI 129 受信ビーム形成手段 130 送信ビーム 131a a方向受信ビーム 131b b方向受信ビーム 132 受信処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片倉 景義 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報通信事業部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射超音波信号を受信する複数の超音波
    振動子と、該複数の超音波振動子各々により得たそれぞ
    れの受信信号をサンプリングしてディジタル化する複数
    のディジタル化手段と、該ディジタル化手段各々により
    得られたディジタル受信信号と所定周波数の参照信号と
    を乗算して前記ディジタル受信信号を複素化し、前記デ
    ィジタル受信信号の周波数を移動させる、前記各ディジ
    タル化手段に1対1で接続される第1の波形変換手段
    と、該第1の波形変換手段により変換された受信信号を
    前記サンプリングの周期より長い時間長について累加処
    理して累加信号を得る、前記各第1の波形変換手段に1
    対1で接続される累加処理手段と、前記累加信号を、前
    記サンプリングのクロック周波数より低いクロック周波
    数で処理して、複数方向の受信超音波ビームを時分割処
    理により形成するための遅延処理を行う、前記各累加処
    理手段に1対1で接続される複数方向遅延処理手段と、
    該複数方向遅延処理手段各々の出力を加算する加算手段
    とを有し、1回の超音波の送波の後、前記各超音波振動
    子により得た前記受信信号から、前記複数方向の受信超
    音波ビームを形成するビーム形成制御手段を有すること
    を特徴とする超音波信号処理装置。
  2. 【請求項2】 前記ビーム形成制御手段は、隣接する前
    記超音波振動子に1対1で対応する前記複数方向遅延処
    理手段の出力の間の位相の差を検出する手段を具備し、
    前記複数方向遅延処理手段各々を制御し、前記位相の差
    をほぼゼロとする受信超音波ビームを形成するものであ
    ることを有する請求項1記載の超音波信号処理装置。
  3. 【請求項3】 反射超音波信号を受信する複数の超音波
    振動子と、該複数の超音波振動子各々により得たそれぞ
    れの受信信号をサンプリングしてディジタル化する複数
    のディジタル化手段と、該ディジタル化手段各々により
    得られたディジタル受信信号と所定周波数の90°位相
    差をもつ2つの参照信号とを乗算して前記ディジタル受
    信信号を複素化し、前記ディジタル受信信号の周波数を
    移動させる、前記各ディジタル化手段に1対1で接続さ
    れる第1の波形変換手段と、該第1の波形変換手段によ
    り変換された受信信号を前記サンプリングの周期より長
    い時間長について累加処理して累加信号を得る、前記各
    第1の波形変換手段に1対1で接続される累加処理手段
    と、前記累加信号を一時的に記憶する、前記各累加処理
    手段に1対1で接続される一時記憶手段と、該一時記憶
    手段からの前記累加信号の出力を制御する一時記憶制御
    手段と、前記一時記憶手段から出力された前記累加信号
    に位相回転を付与する、前記各一時記憶手段に1対1で
    接続される第2の波形変換手段と、前記各超音波振動子
    と目的フォーカス位置との間の距離差による超音波の伝
    搬時間差を補正するために、前記第2の波形変換手段の
    出力に遅延時間を付与する、前記各第2の波形変換手段
    に1対1で接続される遅延手段と、該各遅延手段の出力
    を加算する加算手段と、該加算手段の出力を包絡線信号
    に変換する手段とを有し、前記一時記憶制御手段,遅延
    手段は、1回の超音波の送波に対応して、複数の異なる
    方向の受信超音波ビームを形成するために、前記一時記
    憶手段からの前記累加信号の出力を制御して、前記受信
    超音波ビームを形成する処理を時分割処理により行い、
    複数方向の超音波ビームを形成するビーム形成制御手段
    を構成することを特徴とする超音波信号処理装置。
  4. 【請求項4】 前記ビーム形成制御手段は、隣接する前
    記超音波振動子に1対1で対応する前記遅延手段の出力
    の間の位相の差を検出する手段を具備し、前記各一時記
    憶手段,前記各第2の波形変換手段および前記各遅延手
    段とを制御して、前記位相の差をほぼゼロとする受信超
    音波ビームを形成するものであることを特徴とする請求
    項3記載の超音波信号処理装置。
  5. 【請求項5】 反射超音波信号を受信する複数の超音波
    振動子と、該複数の超音波振動子各々により得たそれぞ
    れの受信信号をサンプリングしてディジタル化する複数
    のディジタル化手段と、該ディジタル化手段各々により
    得られたディジタル受信信号と所定周波数の90°位相
    差をもつ2つの参照信号とを乗算して前記ディジタル受
    信信号を複素化し、前記ディジタル受信信号の周波数を
    移動させる、前記各ディジタル化手段に1対1で接続さ
    れる第1の波形変換手段と、該第1の波形変換手段によ
    り変換された受信信号を前記サンプリングの周期より長
    い時間長について累加処理して累加信号を得る、前記各
    第1の波形変換手段に1対1で接続される累加処理手段
    と、1回の超音波の送波に対する複数の異なる方向の受
    信超音波ビームを形成するために、前記各超音波振動子
    と目的フォーカス位置との間の距離差による超音波の伝
    搬時間差を補正して、時分割処理により前記異なる方向
    の受信超音波ビームを形成するための遅延時間を前記累
    加信号に付与する、前記累加処理手段に1対1で接続さ
    れる遅延手段と、該遅延手段の出力に位相回転を付与す
    る、前記各遅延手段に1対1で接続される第2の波形変
    換手段と、該第2の波形変換手段各々の出力を加算する
    加算手段と、該加算手段の出力を包絡線信号に変換する
    手段とを有し、1回の超音波の送波の後、前記各超音波
    振動子により得た前記受信信号から、複数の前記超音波
    受信ビームを形成する処理を行うことを特徴とする超音
    波信号処理装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の波形変換手段各々の出力に振
    幅重みを課す手段を有することを特徴とする請求項5記
    載の超音波信号処理装置。
  7. 【請求項7】 隣接する前記超音波振動子に1対1で対
    応する前記第2の波形変換手段各々の出力の間の位相の
    差を検出する手段を具備し、前記各第2の波形変換手段
    および前記各遅延手段とを制御し、前記位相の差をほぼ
    ゼロとする受信超音波ビームを形成するビーム形成制御
    手段を有することを特徴とする請求項5記載の超音波信
    号処理装置。
  8. 【請求項8】 前記各手段に加え、固定物除去フィル
    タ,カラー フロー マッピング処理手段およびドプラ処
    理手段を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    かに記載の超音波信号処理装置。
JP28640696A 1995-10-30 1996-10-29 超音波診断装置 Expired - Fee Related JP3600994B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28640696A JP3600994B2 (ja) 1995-10-30 1996-10-29 超音波診断装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-281437 1995-10-30
JP28143795 1995-10-30
JP28640696A JP3600994B2 (ja) 1995-10-30 1996-10-29 超音波診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09184826A true JPH09184826A (ja) 1997-07-15
JP3600994B2 JP3600994B2 (ja) 2004-12-15

Family

ID=26554182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28640696A Expired - Fee Related JP3600994B2 (ja) 1995-10-30 1996-10-29 超音波診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3600994B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006015138A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 General Electric Co <Ge> 超音波イメージングに用いる遅延評価方法およびシステム
KR20140013627A (ko) * 2012-07-25 2014-02-05 엘지전자 주식회사 초음파 영상 시스템
KR101636234B1 (ko) * 2015-01-07 2016-07-05 포항공과대학교 산학협력단 단일 칩 형태의 초음파 영상기기용 수신단 회로
CN113057667A (zh) * 2021-03-26 2021-07-02 上海联影医疗科技股份有限公司 Pet探测器信号采样方法、装置、电子装置和存储介质

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH024355A (ja) * 1987-12-21 1990-01-09 General Electric Co (Ge) 帰還信号獲得装置及び超音波ビーム位置の励起数を増大させる装置
JPH0484954A (ja) * 1990-07-30 1992-03-18 Toshiba Corp 超音波診断装置
JPH04223289A (ja) * 1990-03-28 1992-08-13 General Electric Co <Ge> ディジタル・フェイズド・アレイ・イメ―ジングのための方法と装置
JPH05146444A (ja) * 1990-07-11 1993-06-15 Toshiba Corp 超音波診断装置
JPH0643237A (ja) * 1991-03-20 1994-02-18 Fujitsu Ltd 超音波診断装置
JPH06313764A (ja) * 1992-09-22 1994-11-08 Hitachi Medical Corp 超音波信号処理装置
JPH0819536A (ja) * 1994-07-05 1996-01-23 Hitachi Medical Corp 超音波信号処理装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH024355A (ja) * 1987-12-21 1990-01-09 General Electric Co (Ge) 帰還信号獲得装置及び超音波ビーム位置の励起数を増大させる装置
JPH04223289A (ja) * 1990-03-28 1992-08-13 General Electric Co <Ge> ディジタル・フェイズド・アレイ・イメ―ジングのための方法と装置
JPH05146444A (ja) * 1990-07-11 1993-06-15 Toshiba Corp 超音波診断装置
JPH0484954A (ja) * 1990-07-30 1992-03-18 Toshiba Corp 超音波診断装置
JPH0643237A (ja) * 1991-03-20 1994-02-18 Fujitsu Ltd 超音波診断装置
JPH06313764A (ja) * 1992-09-22 1994-11-08 Hitachi Medical Corp 超音波信号処理装置
JPH0819536A (ja) * 1994-07-05 1996-01-23 Hitachi Medical Corp 超音波信号処理装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006015138A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 General Electric Co <Ge> 超音波イメージングに用いる遅延評価方法およびシステム
JP4727319B2 (ja) * 2004-06-30 2011-07-20 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 超音波イメージングに用いる遅延評価方法およびシステム
KR20140013627A (ko) * 2012-07-25 2014-02-05 엘지전자 주식회사 초음파 영상 시스템
KR101636234B1 (ko) * 2015-01-07 2016-07-05 포항공과대학교 산학협력단 단일 칩 형태의 초음파 영상기기용 수신단 회로
CN113057667A (zh) * 2021-03-26 2021-07-02 上海联影医疗科技股份有限公司 Pet探测器信号采样方法、装置、电子装置和存储介质
CN113057667B (zh) * 2021-03-26 2023-08-15 上海联影医疗科技股份有限公司 Pet探测器信号采样方法、装置、电子装置和存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP3600994B2 (ja) 2004-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4039643B2 (ja) 超音波ビーム形成装置
JPH10506801A (ja) ドップラー受信ビーム生成器システムのための方法とシステム
JP4039642B2 (ja) 超音波ビーム形成装置
JPH0420141B2 (ja)
WO1995031135A1 (fr) Procede et dispositif pour une reception numerique multicanal et dispositif de diagnostic a ultrasons
US5831168A (en) Ultrasound signal processor
EP1028324B1 (en) Medical digital ultrasonic imaging apparatus capable of storing and reusing radio-frequency (RF) ultrasound pulse echoes
US6383140B1 (en) Ultrasonic diagnosis device
EP0523455B1 (en) Ultrasonic receiving apparatus
JPH09184826A (ja) 超音波信号処理装置
JP3976897B2 (ja) 超音波装置
JP3806229B2 (ja) 超音波診断装置
JP3177677B2 (ja) 超音波連続波ドプラ血流計
JP3134618B2 (ja) 超音波信号処理装置
JP3280625B2 (ja) 超音波診断装置
JP2002186615A (ja) 超音波診断装置
JPH08173431A (ja) 超音波診断装置
JP3620953B2 (ja) 超音波診断装置
JP2737703B2 (ja) 超音波受信装置
JPH04161878A (ja) 可変遅延回路
JP2004216047A (ja) 超音波診断装置
JPH08257027A (ja) 超音波診断装置
KR0162735B1 (ko) 초음파 신호처리장치
JPH09145695A (ja) 超音波信号処理装置
JP2002143162A (ja) 超音波診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040406

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040625

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040909

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091001

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101001

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111001

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111001

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121001

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121001

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131001

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees