JP2937583B2 - 超音波診断装置 - Google Patents
超音波診断装置Info
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- JP2937583B2 JP2937583B2 JP28481191A JP28481191A JP2937583B2 JP 2937583 B2 JP2937583 B2 JP 2937583B2 JP 28481191 A JP28481191 A JP 28481191A JP 28481191 A JP28481191 A JP 28481191A JP 2937583 B2 JP2937583 B2 JP 2937583B2
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- circuit
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は超音波を用い体内の断
層像を表示する、いわゆる超音波診断装置に関し、特に
生体内での速度の不均一性から生ずる画質劣化を改善し
高分解能化をはかった超音波診断装置に関する。
層像を表示する、いわゆる超音波診断装置に関し、特に
生体内での速度の不均一性から生ずる画質劣化を改善し
高分解能化をはかった超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波パルスを体内に放射し、各組織か
らの反射波により生体情報を得る超音波診断法は超音波
断層法と超音波ドップラ法の2つの技術開発により近年
急激な進歩を遂げた。今日最も普及している電子走査型
の装置は配列型の超音波トランスデューサを用い、これ
を電子的に高速度に制御し走査することによってリアル
タイム表示を可能とした。セクタ電子走査型超音波診断
装置のブロック図を用い従来例を図4に示す。超音波プ
ローブにおいて配列されている振動子の素子数をNとす
る。超音波を生体内(あるいは媒質内)に送信する場合
には、まずパルス発生器41によって超音波パルスの繰
返し周期を決定するレートパルスが出力される。このパ
ルスはNチャンネルから構成される送信用遅延回路42
に送られ、送信時の超音波ビームの偏向角(指向性の角
度)と収束距離を決定する遅延時間がそれぞれ与えら
れ、Nチャンネルの駆動回路43に供給される。この駆
動回路43では前記超音波振動子を駆動し超音波を発生
するための駆動パルスが形成されるが、その駆動パルス
のタイミングは送信用遅延回路42の出力によって決定
される。超音波プローブ44から生体内に放射された超
音波は反射され、再び超音波プローブ44内の超音波振
動子によって受信され、送信時同様、受信時の超音波ビ
ームの偏向角(指向性の角度)と収束距離を決定する遅
延時間を与えるためのNチャンネル受信用遅延回路46
を介して加算器47に送られる。この加算器ではNチャ
ンネルの受信用遅延回路46の出力信号が加算合成され
る。この信号は対数増幅器48、包絡線落検波回路49
にて対数圧縮、検波され、A/D変換された後画像メモ
リ51に一旦ストアされる。さらに、ストアされた信号
はフレビフォーマットで出力されてテレビモニタ52に
て超音波断層像として表示される。一方、加算器47の
出力は2つの直交位相検波回路に送られる。すなわち加
算器7の出力はまずミキサー回路54−1,54−2に
送られる。そして、基準信号発生器60からは所定の周
波数(f0 )をもった連続波が、移相器53でその位相
が90度シフトしてミキサ回路44−1に入力され、ミ
キサ44−2には基準信号発生器60の出力が直接入力
される。このミキサ回路54−1,54−2の出力はロ
ーパスフィルタ55−1,55−2で和の周波数成分が
除去され差の周波数成分のみが抽出される。この差の周
波数をもった信号A/D変換器57−1,57−2でデ
ィジタル信号に変換された後一旦メモリ回路にストアさ
れる。ドップラ信号を算出するためには同一部位を連続
的に走査しそのときの複数の信号を用いる必要がある。
このときの複数の信号をメモリ57−1,57−2にて
一旦記憶し、所定のデータ数がそろった時点でFFT回
路58でドップラ信号の周波数分析が行われる。
らの反射波により生体情報を得る超音波診断法は超音波
断層法と超音波ドップラ法の2つの技術開発により近年
急激な進歩を遂げた。今日最も普及している電子走査型
の装置は配列型の超音波トランスデューサを用い、これ
を電子的に高速度に制御し走査することによってリアル
タイム表示を可能とした。セクタ電子走査型超音波診断
装置のブロック図を用い従来例を図4に示す。超音波プ
ローブにおいて配列されている振動子の素子数をNとす
る。超音波を生体内(あるいは媒質内)に送信する場合
には、まずパルス発生器41によって超音波パルスの繰
返し周期を決定するレートパルスが出力される。このパ
ルスはNチャンネルから構成される送信用遅延回路42
に送られ、送信時の超音波ビームの偏向角(指向性の角
度)と収束距離を決定する遅延時間がそれぞれ与えら
れ、Nチャンネルの駆動回路43に供給される。この駆
動回路43では前記超音波振動子を駆動し超音波を発生
するための駆動パルスが形成されるが、その駆動パルス
のタイミングは送信用遅延回路42の出力によって決定
される。超音波プローブ44から生体内に放射された超
音波は反射され、再び超音波プローブ44内の超音波振
動子によって受信され、送信時同様、受信時の超音波ビ
ームの偏向角(指向性の角度)と収束距離を決定する遅
延時間を与えるためのNチャンネル受信用遅延回路46
を介して加算器47に送られる。この加算器ではNチャ
ンネルの受信用遅延回路46の出力信号が加算合成され
る。この信号は対数増幅器48、包絡線落検波回路49
にて対数圧縮、検波され、A/D変換された後画像メモ
リ51に一旦ストアされる。さらに、ストアされた信号
はフレビフォーマットで出力されてテレビモニタ52に
て超音波断層像として表示される。一方、加算器47の
出力は2つの直交位相検波回路に送られる。すなわち加
算器7の出力はまずミキサー回路54−1,54−2に
送られる。そして、基準信号発生器60からは所定の周
波数(f0 )をもった連続波が、移相器53でその位相
が90度シフトしてミキサ回路44−1に入力され、ミ
キサ44−2には基準信号発生器60の出力が直接入力
される。このミキサ回路54−1,54−2の出力はロ
ーパスフィルタ55−1,55−2で和の周波数成分が
除去され差の周波数成分のみが抽出される。この差の周
波数をもった信号A/D変換器57−1,57−2でデ
ィジタル信号に変換された後一旦メモリ回路にストアさ
れる。ドップラ信号を算出するためには同一部位を連続
的に走査しそのときの複数の信号を用いる必要がある。
このときの複数の信号をメモリ57−1,57−2にて
一旦記憶し、所定のデータ数がそろった時点でFFT回
路58でドップラ信号の周波数分析が行われる。
【0003】超音波血流イメージング法において表示さ
れる物理量はスペクトルの中心(すなわち流速度の平均
値)とスベクトルの分散値(すなわち流速の乱れの状
態)であり、これらの計算は演算器59で実施される。
演算器59で算出された値は画像メモリ51で一旦記憶
されテレビモニタ52に表示される。ここで、前記演算
器59の出力は前記断層像上にカラー表示される場合が
一般的である。
れる物理量はスペクトルの中心(すなわち流速度の平均
値)とスベクトルの分散値(すなわち流速の乱れの状
態)であり、これらの計算は演算器59で実施される。
演算器59で算出された値は画像メモリ51で一旦記憶
されテレビモニタ52に表示される。ここで、前記演算
器59の出力は前記断層像上にカラー表示される場合が
一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】今日臨床に用いられる
装置では画像の分解脳を良くするために図4に示したよ
うに、送受信時それぞれにおいて超音波のビームを収束
させている。とくに配列型超音波振動子を用いた電子走
査型装置では各振動素子の駆動信号あるいは受信信号の
遅延時間を制御することによって任意の位置に収束点を
設定することができる。
装置では画像の分解脳を良くするために図4に示したよ
うに、送受信時それぞれにおいて超音波のビームを収束
させている。とくに配列型超音波振動子を用いた電子走
査型装置では各振動素子の駆動信号あるいは受信信号の
遅延時間を制御することによって任意の位置に収束点を
設定することができる。
【0005】しかしながら、このとき与えられる遅延時
間はあくまでも超音波の伝搬媒質での音速が一定でしか
もその値があらかじめわかっていることが条件である。
しかしながら実際には前記伝搬媒質(例えば生体)での
音速度は一様ではなくとくに体表腹壁と他の実質臓器
(例えば肝臓)の音速には大きい差がある。このため前
述のような条件下で設定した遅延時間による制御では十
分な超音波ビーム収束を得ることは困難であった。
間はあくまでも超音波の伝搬媒質での音速が一定でしか
もその値があらかじめわかっていることが条件である。
しかしながら実際には前記伝搬媒質(例えば生体)での
音速度は一様ではなくとくに体表腹壁と他の実質臓器
(例えば肝臓)の音速には大きい差がある。このため前
述のような条件下で設定した遅延時間による制御では十
分な超音波ビーム収束を得ることは困難であった。
【0006】超音波診断装置の、このような画質劣化要
因の一つである被検体内の音速の不均一性を改善するた
めの補正技術として、アレイ型振動素子の計測位置から
その伝搬径路上の音波波面の歪みを求める方法が提案さ
れているが、これを厳密に行なうためには2次元アレイ
を用いた2次元的補正が必要であり、そのための2次元
アレイが要求されるが、加工が困難であったり、或い
は、電子回路のチャンネル数が大幅に増加することによ
り装置が複雑になり、また、コストが増加するという不
具合があった。
因の一つである被検体内の音速の不均一性を改善するた
めの補正技術として、アレイ型振動素子の計測位置から
その伝搬径路上の音波波面の歪みを求める方法が提案さ
れているが、これを厳密に行なうためには2次元アレイ
を用いた2次元的補正が必要であり、そのための2次元
アレイが要求されるが、加工が困難であったり、或い
は、電子回路のチャンネル数が大幅に増加することによ
り装置が複雑になり、また、コストが増加するという不
具合があった。
【0007】本発明は、上記不都合を解消する、実用化
可能な送受信回路のチャンネル数を維持しつつ位相歪み
に対する十分な補正効果を実現し得る2次元アレイ超音
波プローブを備えた超音波診断装置を提供することを目
的とする。
可能な送受信回路のチャンネル数を維持しつつ位相歪み
に対する十分な補正効果を実現し得る2次元アレイ超音
波プローブを備えた超音波診断装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、2次元的に配列した超音波振動子からな
る超音波プローブを用いて、一旦、被検体内から反射し
てくる超音波を受信し、被検体内の音速不均一性によっ
て発生する波面の歪み(位相歪み)を検出してから、こ
の歪み値を収束用遅延回路に与えることによって位相歪
みを低減させている。特に、位相歪みの空間的変化の程
度によって歪み検出のサンプリング間隔を設定すること
によって時間の短縮を計っている。
め、本発明は、2次元的に配列した超音波振動子からな
る超音波プローブを用いて、一旦、被検体内から反射し
てくる超音波を受信し、被検体内の音速不均一性によっ
て発生する波面の歪み(位相歪み)を検出してから、こ
の歪み値を収束用遅延回路に与えることによって位相歪
みを低減させている。特に、位相歪みの空間的変化の程
度によって歪み検出のサンプリング間隔を設定すること
によって時間の短縮を計っている。
【0009】具体的には、本発明の超音波診断装置は2
次元的に配列された超音波振動子からなる超音波プロー
ブと、超音波振動子を駆動して超音波を発生させるため
の送信回路と、超音波振動子からの電気信号を受信し受
信信号の位相を検出するための位相検出手段と、位相検
出手段によって検出される位相情報をもとに決定される
遅延時間を有する遅延時間回路と、遅延時間回路の出力
を加算するための加算手段と、加算手段の出力を表示す
る表示手段とを備えている。そして、位相検出手段によ
る信号抽出と位相算出の間隔が、走査方向における前記
振動子の配列間隔より広いことを特徴とする。
次元的に配列された超音波振動子からなる超音波プロー
ブと、超音波振動子を駆動して超音波を発生させるため
の送信回路と、超音波振動子からの電気信号を受信し受
信信号の位相を検出するための位相検出手段と、位相検
出手段によって検出される位相情報をもとに決定される
遅延時間を有する遅延時間回路と、遅延時間回路の出力
を加算するための加算手段と、加算手段の出力を表示す
る表示手段とを備えている。そして、位相検出手段によ
る信号抽出と位相算出の間隔が、走査方向における前記
振動子の配列間隔より広いことを特徴とする。
【0010】また、本発明の超音波診断装置の実施例で
は、位相検出手段による信号抽出と位相算出の間隔が、
走査方向における前記振動子の配列間隔より2倍以上広
いことが望ましい。
は、位相検出手段による信号抽出と位相算出の間隔が、
走査方向における前記振動子の配列間隔より2倍以上広
いことが望ましい。
【0011】
【作用】本発明の構成から、超音波診断装置は超音波ト
ランスデューサからの電気信号を受信し受信信号の位相
を検出するための位相検出手段と、さの位相検出手段に
よって検出される位相情報をもとに決定される遅延時間
を有する遅延時間回路とを有しているので、位相検出手
段により被検体内の音速不均一性によって発生する波面
の歪み(位相歪み)を検出してから、歪み値を収束用遅
延回路に与えることによって位相歪みを低減させ得る。
特に、位相歪みの空間的変化の程度によって歪み検出の
サンプリング間隔を設定することによって、更に時間の
短縮をなし得る。
ランスデューサからの電気信号を受信し受信信号の位相
を検出するための位相検出手段と、さの位相検出手段に
よって検出される位相情報をもとに決定される遅延時間
を有する遅延時間回路とを有しているので、位相検出手
段により被検体内の音速不均一性によって発生する波面
の歪み(位相歪み)を検出してから、歪み値を収束用遅
延回路に与えることによって位相歪みを低減させ得る。
特に、位相歪みの空間的変化の程度によって歪み検出の
サンプリング間隔を設定することによって、更に時間の
短縮をなし得る。
【0012】
【実施例】図1は本発明に基づく画像診断装置の一実施
例であり、ここで説明に用いる装置はセクタ電子走査形
超音波診断装置とする。なお、この超音波プローブにお
いて配列されている振動子の素子数はN(N=1,2,
3,…n)であるが、図1では説明上2個の素子につい
て示している。また送信回路における動作原理は図4に
示した従来例とほぼ同様であるため、ここでは説明を省
略する。
例であり、ここで説明に用いる装置はセクタ電子走査形
超音波診断装置とする。なお、この超音波プローブにお
いて配列されている振動子の素子数はN(N=1,2,
3,…n)であるが、図1では説明上2個の素子につい
て示している。また送信回路における動作原理は図4に
示した従来例とほぼ同様であるため、ここでは説明を省
略する。
【0013】送信回路によって駆動され、超音波振動子
から生体内に放射された超音波は反射され、再びN本の
超音波振動子2内の超音波振動子によって受波され、直
交位相検波が行なわれる。すなわち各振動素子での受信
信号はプリアンプ回路(図示せず)を介してミキサに送
られる。このとき1つの受信信号に対して2つのミキサ
が対応しており第一のミキサ3−1の他の端子には基準
信号発生器15から超音波中心周波数とほぼ等しい周波
数をもった連続波が送られ、第2のミキサ3−2の他の
端子には基準信号発生器15からの信号の位相が90度
シフトしたものが送られる。ミキサ3−1,3−2にお
いて基準信号と前記受信信号が乗算され、LPF(ロー
パスフィルタ)4−1,4−2にてその差の周波数成分
のみが抽出される。このLPF4−1の出力はA/D変
換器5−1,5−2にてディジタル信号に変換された
後、それぞれ位相検出器6に送られ、受信信号の基準信
号に対する相対的な位相差が検出される。すなわちLP
F4−1の出力をI成分、LPF4−2の出力をQ成分
とすればθ=tan(Q/I)から位相差が求められ
る。さらに、この位相差は時間換算器7において時間量
(時間差)に変換される。たとえば超音波の中心周波数
をf0 とすれば時間差(△t)は△t=θ/2πf0 で
求めることができる。ここで算出された時間差は補正用
遅延時間発生回路8に一旦送られ、他のチャンネルから
得られた時間差とともに波面歪みとして認識され、空間
的なフィルタリング処理等が施された後、補正用遅延時
間を決定する。一方、A/D変換器5−1,5−2から
の受信信号は受信遅延回路9に送られ、ここで前記補正
用遅延時間発生回路8によって決定された遅延時間が与
えられた後、加算器10にて図示されていない他のN−
2個の超音波振動子の受信信号と共に加算されさらに包
絡線検出器11において検波され、画像メモリ12に一
旦ストアされたのちテレビモニタ13に表示される。
から生体内に放射された超音波は反射され、再びN本の
超音波振動子2内の超音波振動子によって受波され、直
交位相検波が行なわれる。すなわち各振動素子での受信
信号はプリアンプ回路(図示せず)を介してミキサに送
られる。このとき1つの受信信号に対して2つのミキサ
が対応しており第一のミキサ3−1の他の端子には基準
信号発生器15から超音波中心周波数とほぼ等しい周波
数をもった連続波が送られ、第2のミキサ3−2の他の
端子には基準信号発生器15からの信号の位相が90度
シフトしたものが送られる。ミキサ3−1,3−2にお
いて基準信号と前記受信信号が乗算され、LPF(ロー
パスフィルタ)4−1,4−2にてその差の周波数成分
のみが抽出される。このLPF4−1の出力はA/D変
換器5−1,5−2にてディジタル信号に変換された
後、それぞれ位相検出器6に送られ、受信信号の基準信
号に対する相対的な位相差が検出される。すなわちLP
F4−1の出力をI成分、LPF4−2の出力をQ成分
とすればθ=tan(Q/I)から位相差が求められ
る。さらに、この位相差は時間換算器7において時間量
(時間差)に変換される。たとえば超音波の中心周波数
をf0 とすれば時間差(△t)は△t=θ/2πf0 で
求めることができる。ここで算出された時間差は補正用
遅延時間発生回路8に一旦送られ、他のチャンネルから
得られた時間差とともに波面歪みとして認識され、空間
的なフィルタリング処理等が施された後、補正用遅延時
間を決定する。一方、A/D変換器5−1,5−2から
の受信信号は受信遅延回路9に送られ、ここで前記補正
用遅延時間発生回路8によって決定された遅延時間が与
えられた後、加算器10にて図示されていない他のN−
2個の超音波振動子の受信信号と共に加算されさらに包
絡線検出器11において検波され、画像メモリ12に一
旦ストアされたのちテレビモニタ13に表示される。
【0014】次に、前記位相歪み検出の空間的な位置に
関し説明する。生体内の位相歪みは2次元的に分布して
いることは容易に推測できることであり、したがってそ
の補正も2次元的に行うことが望ましい。そのためには
従来のように1次元に配列した振動素子ではその機能を
もつことが不可能であり、2次元配列した振動素子が要
求される。
関し説明する。生体内の位相歪みは2次元的に分布して
いることは容易に推測できることであり、したがってそ
の補正も2次元的に行うことが望ましい。そのためには
従来のように1次元に配列した振動素子ではその機能を
もつことが不可能であり、2次元配列した振動素子が要
求される。
【0015】図2にその配列の例を示す。従来の配列方
向(走査方向)をX方向としたとき、それと直角な方向
(いわゆるスライス方向)をY方向とする。ここで、振
動素子のX方向の配列ピッチはビームを偏向するため
に、一般には0.5mm以下にする必要がある。しかし
ながら生体内の位相歪み分布における変化の程度は前記
X方向の配列ピッチに比べれば大きい。このためX方向
の全素子において位相歪み補正の検出をすることはその
処理に多くの時間を要するだけで、あまり意味がない。
したがって、位相歪みの周期に応じて、前記X方向の配
列ピッチより大きな間隔で受信信号を抽出し処理する。
向(走査方向)をX方向としたとき、それと直角な方向
(いわゆるスライス方向)をY方向とする。ここで、振
動素子のX方向の配列ピッチはビームを偏向するため
に、一般には0.5mm以下にする必要がある。しかし
ながら生体内の位相歪み分布における変化の程度は前記
X方向の配列ピッチに比べれば大きい。このためX方向
の全素子において位相歪み補正の検出をすることはその
処理に多くの時間を要するだけで、あまり意味がない。
したがって、位相歪みの周期に応じて、前記X方向の配
列ピッチより大きな間隔で受信信号を抽出し処理する。
【0016】一方、Y方向についても同様のことがいえ
るため、位相歪み補正を目的にした2次元アレイ振動子
では図2のように前記X方向の配列ピッチより大きな間
隔で、例えば、2倍以上で配列したものでよい。このよ
うな配列法により全体のチャンネル数は少なくすること
ができ、したがって振動子の加工が容易になるばかりで
なく、少ない電子回路数ですむことになる。一方、3次
元走査用とした2次元アレイプローブはY方向に対して
もビームを変更する必要があることからX方向と同程度
の配列ピッチになっている(図3)。このような場合の
位相歪みのための信号抽出はX方向同様配列ピッチより
大きな間隔で抽出してやればよい。この場合には位相歪
み信号の収集と検出に要する時間が短くてすむため、リ
アルタイム補正が可能となる。なお、本発明はセクタ走
査形超音波診断装置に限定されるものではなく、リニア
走査形装置やコンベックス走査形装置などのアレイ形振
動子を用いた装置においてはいずれも有効である。ま
た、本発明の説明において位相歪みの補正は受信回路に
おいてのみ行なったが、検出された位相歪み量あるいは
時間差は送信時における収束用遅延回路にあたえ送信時
での補正を行なうことも可能である。
るため、位相歪み補正を目的にした2次元アレイ振動子
では図2のように前記X方向の配列ピッチより大きな間
隔で、例えば、2倍以上で配列したものでよい。このよ
うな配列法により全体のチャンネル数は少なくすること
ができ、したがって振動子の加工が容易になるばかりで
なく、少ない電子回路数ですむことになる。一方、3次
元走査用とした2次元アレイプローブはY方向に対して
もビームを変更する必要があることからX方向と同程度
の配列ピッチになっている(図3)。このような場合の
位相歪みのための信号抽出はX方向同様配列ピッチより
大きな間隔で抽出してやればよい。この場合には位相歪
み信号の収集と検出に要する時間が短くてすむため、リ
アルタイム補正が可能となる。なお、本発明はセクタ走
査形超音波診断装置に限定されるものではなく、リニア
走査形装置やコンベックス走査形装置などのアレイ形振
動子を用いた装置においてはいずれも有効である。ま
た、本発明の説明において位相歪みの補正は受信回路に
おいてのみ行なったが、検出された位相歪み量あるいは
時間差は送信時における収束用遅延回路にあたえ送信時
での補正を行なうことも可能である。
【0017】
【発明の効果】本発明により、2次元アレイを用いた2
次元的補正が可能となり、必要最低限の信号の抽出及び
その信号からの位相歪み量の検出ができるので、短時間
の処理が可能となり、効果的なリアルタイム位相歪み補
正が実現できる。
次元的補正が可能となり、必要最低限の信号の抽出及び
その信号からの位相歪み量の検出ができるので、短時間
の処理が可能となり、効果的なリアルタイム位相歪み補
正が実現できる。
【0018】また、実用化可能な送受信回路のチャンネ
ル数を維持しつつ、比較的簡単な装置で、位相歪みに対
する十分な補正効果を実現し得る2次元アレイ超音波プ
ローブを備えた超音波診断装置を提供することができ
る。
ル数を維持しつつ、比較的簡単な装置で、位相歪みに対
する十分な補正効果を実現し得る2次元アレイ超音波プ
ローブを備えた超音波診断装置を提供することができ
る。
【図1】本発明に基づく超音波診断装置のブロック図。
【図2】本発明に基づく位相検出手段による信号検出間
隔を示す概念図。
隔を示す概念図。
【図3】本発明に基づく位相検出手段による信号検出間
隔を示す概念図。
隔を示す概念図。
【図4】従来の超音波診断装置のブロック図。
2 超音波振動素子 6 位相検出器(位相検出手段) 8 補正用遅延時間発生回路(遅延時間回路) 10 加算器(加算手段) 11〜13 表示手段 44 超音波プローブ
Claims (2)
- 【請求項1】 2次元的に配列された超音波振動子から
なる超音波プローブと、その超音波振動子を振動して超
音波を発生させるための送信回路と、超音波振動子から
の電気信号を受信し受信信号の位相を検出するための位
相検出手段と、その位相検出手段によって検出される位
相情報をもとに決定される遅延時間を有する遅延時間回
路と、その遅延時間回路の出力を加算するための加算手
段と、加算手段の出力を表示する表示手段と、を備え、
前記位相検出手段による信号抽出及び位相算出の間隔が
走査方向における前記振動子の配列間隔より広いことを
特徴とする超音波診断装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の超音波診断装置において
位相検出手段による信号抽出と位相算出の間隔が、走査
方向における前記超音波振動子の配列間隔より2倍以上
広いことを特徴とする超音波診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28481191A JP2937583B2 (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 超音波診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28481191A JP2937583B2 (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 超音波診断装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05115473A JPH05115473A (ja) | 1993-05-14 |
JP2937583B2 true JP2937583B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=17683320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28481191A Expired - Lifetime JP2937583B2 (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 超音波診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2937583B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007313322A (ja) * | 2006-05-23 | 2007-12-06 | Medison Co Ltd | 直交復調器なしにiqデータを形成する超音波診断装置及び方法 |
-
1991
- 1991-10-30 JP JP28481191A patent/JP2937583B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05115473A (ja) | 1993-05-14 |
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