JP2702983B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2702983B2
JP2702983B2 JP63230550A JP23055088A JP2702983B2 JP 2702983 B2 JP2702983 B2 JP 2702983B2 JP 63230550 A JP63230550 A JP 63230550A JP 23055088 A JP23055088 A JP 23055088A JP 2702983 B2 JP2702983 B2 JP 2702983B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔目 次〕 概要 産業上の利用分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 (i)請求項1の発明 (ii)請求項2の発明 作用 (i)請求項1の発明 (ii)請求項2の発明 実施例 (i )請求項1の発明 I .実施例と第1図との対応関係 II.実施例の構成および動作 (イ)第1実施例 (ロ)位相シフタの構成および動作 (ハ)第2実施例 (ニ)時変フィルタの構成と動作 (ii )請求項2の発明 I .実施例と第2図との対応関係 II.実施例の構成および動作 (iii)発明の変形態様 発明の効果 〔概 要〕 ダイナミック・フォーカスの手法を適用した超音波診
断装置に関し、 減衰の大きい被検体の深部において鮮明な画像を得る
ことを目的とし、 超音波を被検体に放射し、受信される反射超音波を電
気信号に変換する電気音響変換素子と、電気信号の位相
を変換する位相変換手段と、反射超音波の予想される中
心周波数に基づいて、前記位相制御手段における電気信
号の位相変換を制御するための位相変換制御手段と、遅
延手段の出力を演算処理して出力する信号処理手段とを
備えるように構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、超音波診断装置に関し、特に、ダイナミッ
ク・フォーカスの手法を適用した超音波診断装置に関す
るものである。
〔従来の技術〕
超音波診断装置は、超音波を体表より体内へ放射し、
反射や透過する超音波を再び体表で受波して体内の情報
を取り出し、疾患の検査・診断を行なうための装置であ
る。
超音波診断装置では鮮明な画像を得るために、配列さ
れる電気音響変換素子から放射される超音波のフォーカ
ス点を合わせるようにしている。フォーカス点位置の変
化に伴い受信時には各電気音響変換素子とフォーカス点
の間の距離が変化するので、その変化に応じて電気音響
変換素子ごとに遅延量を設定するダイナミック・フォー
カスという手法が大きく貢献している。
なお、ダイナミック・フォーカスについては、特開昭
54−7786,米国特許第4481823,特開昭54−96286等が提案
されている。
通常、超音波診断装置はn個の配列された電気音響変
換素子を備えており、該電気音響変換素子は駆動回路に
より駆動されて超音波の送信を行なう。また、受信され
る反射超音波は電気音響変換素子において電気信号に変
換されて、例えば位相シフタ,遅延線で順次遅延処理さ
れる。位相シフタは位相制御器で、遅延線は遅延線制御
器でそれぞれ制御され、位相シフト量,遅延量が設定さ
れる。
走査の方法は、例えばセクタ方式であれば、走査中に
遅延線を切り換える場合には切り換えによる雑音が断層
画像に生じるので、遅延線による遅延は走査線上の一点
が選択されると固定される(固定フォーカス)。走査す
る直線に沿って変化する遅延は、位相シフタによって与
えられる。
受信する場合に遅延線制御器に設定されるi番目の電
気音響変換素子の遅延量τは、n個の電気音響変換素
子の中心点とフォーカス点との距離をL〔mm〕,中心点
とi番目の電気音響変換素子との距離をXi〔mm〕,中心
点とフォーカス点を結ぶ直線と中心点から被検体に垂直
に伸ばす直線とがなす角度をθ〔rad〕,音速をc〔mm/
秒〕とすれば、 で与えられる。ここで、τは全てのτが負にならな
いための定数である。
いま、電気音響変換素子個々の間隔をp〔mm〕とすれ
ば距離Xi〔mm〕は、 で表される。
遅延線によるフォーカス(固定フォーカス)を距離L0
とした時の走査方向の距離L1における遅延量の補正Δτ
は、 Δτ=τ(L1)−τ(L0) ……(3) で与えられる。従って、位相制御器に設定される位相シ
フト量Δφは、送信する超音波の中心周波数をf0〔H
z〕とすれば、 Δφ=2πf0×Δτ ……(4) で与えられる。
上述したような遅延量,位相シフト量により遅延され
た電気信号は信号処理回路に供給され演算処理されると
例えば画像メモリに格納されて表示部に出力される。
このようにしてダイナミック・フォーカスを行なって
フォーカス点位置の移動に伴う信号処理を行ない鮮明な
画像を得ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述した従来方式にあっては、被検体中
(例えば生体)を伝播する超音波はその周波数に応じて
減衰するので、受信時には送信時より高周波数の波が減
衰した周波数スペクトルを受信する。このため遅延手段
として中心周波数を用いる位相変換器を使用している場
合には適性な遅延を与えられないという問題点があっ
た。
減衰による超音波の中心周波数の低下については、例
えば“ULTRASONIC ATTENUATION TOMOGRAPHY OF SOFT TI
SSUES",K.A.Dines and A.C.Kak.ULTRASONIC IMAGING Vo
l.1,No.1,1979,pp16−33に述べられている。
本発明は、このような点にかんがみて創作されたもの
であり、減衰が生じる被検体を走査する場合、減衰の大
きい被検体の深部において鮮明な画像を得るようにした
超音波診断装置を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
(i)請求項1の発明 第1図は、請求項1の発明の超音波診断装置の原理ブ
ロック図である。
図において、電気音響変換素子111は、超音波を被検
体に放射し、受信される反射超音波を電気信号に変換す
る。
位相変換手段112は電気信号の位相を変換する。
位相変換制御手段116は位相変換手段112における電気
信号の位相変換を制御する。
信号処理手段117は、位相変換制御手段116の出力を演
算処理して出力する。
従って、全体として、反射超音波の中心周波数に基づ
いて、前記遅延制御手段115が遅延量を制御できる。
(ii)請求項2の発明 第2図は、請求項2の発明の超音波診断装置の原理ブ
ロック図である。
図において、電気音響変換素子221は、超音波を被検
体に放射し、受信される反射超音波を電気信号に変換す
る。
受信手段222は、電気信号を時間遅延させる遅延手段2
23、複数個の遅延量を有し遅延手段223を制御する遅延
制御手段225、遅延手段223の出力を演算処理する信号処
理手段227を含む。
走査手段228は、電気音響変換素子221と受信手段222
のそれぞれに接続されて、繰り返して走査を制御する。
格納手段229は、信号処理手段227から出力される情報
を格納する。
表示手段231は、格納手段229に格納されている情報を
表示する。
遅延量決定手段233は、格納手段229に格納されている
情報のうち、被検体の表面から等距離にある情報を比較
してその変化の周期が細かくなるように遅延制御手段22
5に対して遅延量を提供する。
従って、全体として、遅延制御手段225が遅延量を複
数個有し、複数回の走査を行なって得られる情報を比較
して、変化の周期が細かくなる遅延量を選択して遅延制
御手段225に設定できる。
〔作 用〕
(i)請求項1の発明 電気音響変換素子111は超音波を被検体に放射し、反
射超音波を電気信号に変換する。
位相変換制御手段116は予想される中心周波数より遅
延量を制御する。電気信号は該遅延量により位相変換手
段112によって時間遅延される。遅延された電気信号は
信号処理手段117で演算処理されて出力される。
本発明にあっては、位相変換制御手段116が反射超音
波の中心周波数に基づいて遅延量を制御するので、被検
体の深部において鮮明な画像を得ることができる。
(ii)請求項2の発明 電気音響変換素子221は超音波を被検体に放射し、反
射超音波を電気信号に変換する。この電気信号は遅延手
段223によって時間遅延されて信号処理手段227に供給さ
れる。信号処理手段227の出力は格納手段229に格納され
る。
遅延制御手段225は遅延手段223が与える遅延量を複数
個有し、該遅延量を用いて走査手段228によって走査を
繰り返し、情報を格納手段229に格納する。
遅延量決定手段233は、得られる情報のうち被検体の
表面から等距離の情報を比較し、変化の周期が細かくな
る遅延量を選択し、遅延制御手段225に提供する。
電気信号は供給される遅延量によって時間遅延される
と演算処理されて表示手段231に出力される。
本発明にあっては、遅延量決定手段233において情報
比較して変化の周期が細かくなる遅延量を選択して遅延
制御手段225に供給されるので、適切な遅延量が得ら
れ、被検体の深部において鮮明な画像を得ることができ
る。
〔実施例〕
以下、図面に基づいて本発明の実施例について詳細に
説明する。
第3図は、請求項1の発明の第1実施例における超音
波診断装置の構成を示す。
第4図は、請求項1の発明の第2実施例における超音
波診断装置の構成を示す。
第6図は、請求項2の発明の実施例における超音波診
断装置の構成を示す。
(i)請求項1の発明 I.実施例と第1図との対応関係 ここで、本発明の実施例と第1図との対応関係を示し
ておく。
電気音響変換素子111は、電気音響変換素子311に相当
する。
位相変換手段112は、位相シフタ321に相当する。
位相変換制御回路116は、遅延制御回路330,遅延制御
回路430に相当する。
信号処理手段117は、信号処理回路340に相当する。
以上のような対応関係があるものとして、以下本発明
の実施例について説明する。
II.実施例の構成および動作 (イ)第1実施例 第3図において、本発明の第1実施例は、超音波を送
受信するn個の電気音響変換素子(EL)3111〜311nと、
電気音響変換素子311を駆動する駆動回路313と、受信さ
れる反射超音波を信号処理する受信部310と、超音波ビ
ームの走査を制御する走査制御部315と、受信部310の出
力を格納するメモリ部318と、メモリ部318が格納する情
報を出力する表示部319とで構成される。
受信部310は、電気信号を遅延させるn個の遅延回路3
201〜320nと、遅延回路320を制御する遅延制御回路330
と、遅延回路320の出力を包絡線検波や対数圧縮等の演
算処理する信号処理回路340を備えている。
n個の遅延回路3201〜320nは、それぞれに対応する位
相シフタ3211〜321nと遅延線3221〜322nとを備え、遅延
制御回路330はn個の位相シフタ321を制御する位相制御
器331と、n個の遅延線322を制御する遅延線制御器332
を備えている。図では煩雑さを避けるためにこの信号線
は省略している。
受信に際して、走査制御部315は駆動回路313と受信部
310を制御する。駆動回路313はn個の電気音響変換素子
311の個々を駆動して受信される超音波を電気信号に変
換する。電気信号は受信部310に含まれて電気音響変換
素子311のそれぞれに対応する遅延回路320に供給され
る。それぞれの遅延回路320に供給される電気信号は位
相制御器331に設定されているそれぞれの位相シフト量
により位相シフタ321において移相される。続いて遅延
線制御器332に設定されているそれぞれの遅延量により
遅延線322において遅延される。
遅延回路320により遅延処理された電気信号は、信号
処理回路340に供給されて演算処理されるとメモリ部318
に格納され、表示部319において表示出力される。
n個の位相シフタ321に設定される位相シフト量は以
下のようにして決定される。
例えば、周波数f〔Hz〕の超音波が生体組織内を伝播
する間に受ける減衰量A(f,l)は一般に、 A(f,l)=exp(−α(f)l) ……(5) で表される。expは指数関数,lは超音波が伝播する距離
である。α(f)は減衰係数と呼ばれ、生体組織では一
般的に、 α(f)=α0f ……(6) であり、周波数fに比例することが知られている。ここ
でαは各組織特有の比例定数である。人体の組織では
平均値としてdB表示で1.0〔dB/MHz/cm〕といわれてい
る。
電気音響変換素子から超音波が送出されるときの周波
数スペクトラムIT(f)は、中心周波数f0,分散σの以
下のガウス分布で与えられる。
IT(f)=exp(−(f−f02/2σ) ……(7) (5),(6),(7)式より、人体の軟組織内の距
離lからの反射超音波は受信までに距離2l伝播している
ので、電気音響変換素子で受信される反射超音波スペク
トラムIR(f)は、 IR(f)=exp(−(f−f02/2σ) ・exp(−2α0fl) ……(8) となる。
(8)式より、IR(f)の中心周波数fR(l)は、 fR(l)=f0−2σα0l ……(9) と得られる。(9)式より距離lに比例して中心周波数
fRが減衰していることがわかる。また、中心周波数の低
下はαとσにより決定される。ここでσは電気音響変
換素子の特性に依存するので実測して求め、αは例え
ば1.0〔dB/MHz/cm〕を用いることで中心周波数の低下が
決定される。
(9)式により得られる中心周波数fRを(4)式に代
入すれば、 Δφ=2πfR(l)・Δτ ……(10) となる。これは減衰を考慮した位相シフト量Δφとな
る。
走査にあたっては、減衰係数αは組織ごとに異なる
ので何通りか予め設定することが望ましい。また、(1
0)式で使用する中心周波数fRとして任意の被検体で実
測した中心周波数fRを使用しても良い。第7図は、本実
施例と従来の方式について超音波ビームに対して直角方
向のフォーカス点を含む直線上からの反射超音波の受信
レベルを示す。フォーカス点からの反射超音波が最大受
信レベルを示し、本実施例の方がフォーカス点を中心に
した受信信号レベルの分布が狭く、指向性が向上してい
ることがわかる。
このようにして、反射超音波の中心周波数を予測して
位相シフトすることができるので、減衰の大きい被検体
の深部において鮮明な画像を得ることができる。
(ロ)位相シフタの構成および動作 第10図は、位相シフタの構成の一例を示す。
位相シフタは、遅延回路701と、2つの乗算器703およ
び705と、加算回路707で構成される。
この位相シフタで、例えば振幅V〔V〕,角速度ω
〔rad/秒〕で時間t〔秒〕に依存する信号Vcosωtの位
相をシフトする。
まず、入力されるVcosωtの一部を遅延回路701に供
給し周期の1/4時間だけ遅延させ、−Vsinωtの信号を
生成する。Vcosωtは乗算器703に、−Vsinωtは乗算
器705に供給される。乗算器703にはcosθを設定しVcos
ωtとの乗算を行なってVcosωtcosθの信号を生成し、
乗算器705には−sinθを設定し−Vsinωtとの乗算を行
なってVsinωtsinθの信号を生成する。
2つの乗算器703および705の出力は加算回路707にお
いて加算処理される。
Vcosωtcosθ+Vsinωtsinθ =Vcos(ωt−θ) ……(11) (11)式は、加算回路707で行なわれる処理であり、
加算回路707の出力が入力信号Vcosωtより位相におい
てθだけ遅れる信号であることを表している。
従って、2つの乗算器703および705に設定する位相θ
の選択により、所望の移相を行なうことができる。
詳しくは、特開昭63−153054号公報「超音波診断装
置」に述べられている。
(ハ)第2実施例 第4図において、本発明の第2実施例は、第1実施例
のn個の遅延回路3201〜320nをn個の遅延回路4201〜42
0nで、遅延制御回路330を遅延制御回路430で構成したも
のに一致する。
n個の遅延回路4201〜420nはそれぞれがn個の時変フ
ィルタ4231〜423nと移相シフタ3211〜321nおよび遅延線
3221〜322nで構成され、遅延制御回路430は時変フィル
タの中心周波数を制御するフィルタ制御器433と位相制
御器331および遅延線制御器332で構成される。
電気音響変換素子311により電気信号に変換される反
射超音波は、遅延回路420に供給される。遅延回路420で
は、まず時変フィルタ423において所望の中心周波数と
なる周波数スペクトルに変換され、位相シフタ321に供
給される。位相シフタ321はその中心周波数に応じた位
相シフト量を与え、さらに遅延線322が遅延させる。
第1実施例では被検体中は伝播する超音波の減衰係数
を一定として中心周波数を用いていたが、本実施例は、
この被検体中の減衰係数にばらつきがある場合に有効で
ある。
(ニ)時変フィルタの構成と動作 第5図は、第2実施例で使用した時変フィルタの構成
の例を示す。
時変フィルタは、6つの抵抗器521〜526と、3つのコ
イル511〜513と、3つの可変容量のダイオード531〜533
で構成される。
時変フィルタはLC回路によるバンドパス特性を有して
おり、フィルタ制御器433から供給される制御電圧によ
り容量の変化する3つのダイオード531,532および533を
用いてバンドパス特性の中心周波数を受信中に変化させ
ることができる。
この中心周波数は位相シフト量の計算に使用した中心
周波数fRに一致するように設定される。これにより被検
体の減衰係数にばらつきが生じて反射超音波の中心周波
数が位相シフタに設定される中心周波数fRからずれた場
合でも時変フィルタによって中心周波数をfRに一致させ
ることができる(第8図(a)参照)。
ここで、反射超音波の中心周波数が予想される中心周
波数fRと大きく異なる場合には、時変フィルタ通過後に
信号レベルが大きく低下する(第8図(b)参照)の
で、時変フィルタに設定する中心周波数は測定される受
信信号に近い値とする必要がある。
(ii)請求項2の発明 I.実施例と第2図との対応関係 ここで、本発明の実施例と第2図との対応関係を示し
ておく。
電気音響変換素子221は、電気音響変換素子311に相当
する。
受信手段222は、受信部310に相当する。
遅延手段223は、遅延回路320に相当する。
遅延制御手段225は、遅延制御回路330に相当する。
信号処理手段227は、信号処理回路340に相当する。
走査手段228は、走査制御部315に相当する。
格納手段229は、メモリ部318に相当する。
表示手段231は、表示部319に相当する。
遅延量決定手段233は、最適遅延量決定部650に相当す
る。
以上のような対応関係があるものとして、以下本発明
の実施例について説明する。
II.実施例の構成および動作 第6図において、本発明の実施例は、請求項1の発明
の第1実施例の構成に最適遅延量決定部650を加えたも
のである。
最適遅延量決定部650は、メモリ部318に格納される情
報より遅延量を決定し、位相制御器331に供給する。
上述した構成の超音波診断装置は、遅延制御回路330
で設定される一つのフォーカス点に対する遅延量を複数
有し、それらの中から最適な遅延量を決定することが特
徴である。ここで、最適な遅延量を決定する手段として
超音波ビームと画像の細かさの関係を用いた。この超音
波ビームと画像の関係は、例えば“QUANTITATIVE CONTR
AST MESUREMENT IN B−MODE IMAGES COMPARISON BE−TW
EEN EXPERIMENT AND THEORY",S.H.BLY,D.LEE−CHAHAL,
D.R.FOSTER,M.S.PATTERSON,F.S.FOSTER AND J.W.HUNT,U
ltra−sonic in Med.& Biol.Vol.12,No.3,pp197−208,
1986に述べられている。また、本実施例では反射超音波
の予想される中心周波数に対する位相シフト量Δφ
位相制御器331に複数用意しておく。
反射超音波を受信して信号処理する手順は請求項1の
実施例と同じである。
まず、初期値のΔφを設定して走査を行ない情報を
メモリ部318に格納する。さらに走査線をずらして走査
を行ない情報をメモリ部318に格納する。
生体中の組織からランダムな細かい反射がある場合、
そのランダムな反射が重なり合った結果スペックルと呼
ばれる特有な粒状の画像(例えば第9図(a),
(c))が得られることが知られている。画像中体表よ
り等距離の部分に着目すればこのスペックルの細かさは
超音波ビームの幅にほぼ比例する。つまり、採取した断
層画像のメモリより体表から等距離の情報(例えば第9
図(b),(d))を読み出し、その情報の変化の度合
いを検出してスペックルを検出する。このスペックルの
変化を用いてフォーカスの度合いを知り、スペックルが
最も細かくなるように遅延量を決定する。
最適遅延量決定部650において、メモリ部318から等距
離にある情報を抽出しスペックルを検出する。被検体内
で減衰量の分布があることから、抽出する等距離の情報
は多いほど精度が向上するが10〜20本が適当である。
次に別な位相シフト量Δφについて同様の走査を行
ないスペックルを検出する。位相制御器331が有する複
数の位相シフト量を順次用いて複数回の走査を行ない、
最もスペックルが細かくなる位相シフト量を決定して、
位相制御器331に設定する。
以上の処理は中心周波数fR(l)を距離1.0(固定フ
ォーカス1.0)からの反射波のものと仮定して行なう。
このように試行錯誤的にスペックルが最も細かくなる
位相シフト量を決定し、該位相シフト量を用いて受信さ
れる反射超音波を信号処理し、鮮明な断層画像をえるこ
とができる。
始めに設定する位相シフト量Δφは適性値にできる
だけ近い値とすると処理時間を短縮することができる。
例えば肝臓を観測するのであれば肝臓の減衰係数を使用
し、筋肉を観測するのであれば筋肉の減衰係数を使用す
ることが望ましい。あるいは反射超音波の中心周波数と
して実測した中心周波数を使用しても良い。また、複数
の位相シフト量Δφは予め用意してもよいが走査の都
度中心周波数を変更して(10)式で計算しても良い。
スペックルの検出は、抽出する情報を信号レベルとす
れば、しきい値の信号レベル、例えば第9図(b)およ
び(d)の信号レベルVtを設定して、メモリ部318から
順次抽出する等距離の信号レベルとしきい値の信号レベ
ルVtとの交差回数によって行なうことができる。
請求項1の発明は中心周波数を用いる発明であった
が、その設定に使用する減衰係数はあくまでも生体組織
の平均値にすぎず、例えば筋肉組織では1.8〔dB/MHz/c
m〕,脂肪組織では0.6〔dB/MHz/cm〕,肝臓では0.7〔dB
/MHz/cm〕と生体組織ごとに異なっている。さらに同じ
組織であっても固体間のばらつきがあるので、被検体に
よっては(9),(10)式で示したような位相シフトを
行なっても最適な遅延処理を行なえるとは限らない。本
発明はこのような場合に対処するべく、中心周波数を求
めずに最適な遅延処理を行なう方法である。
また、決定された位相シフト量は最適な位相シフト量
を与えるので、この位相シフト量より生体組織の減衰係
数や減衰係数分布等を得ることができる。これら情報を
表示部319より表示出力して多くの情報を得ることもで
きる。さらに最適位相量が保証されて音速の変化に応じ
た受信波の位相変化を自動的に補正できるので、位相シ
フタを備えない他の信号処理装置等にも適用が可能であ
る。
(iii)発明の変形態様 なお、請求項2の発明の実施例にあっては、位相変換
器を使用しないものであっても良い。
また、請求項1および請求項2の発明においては、遅
延制御手段としてアナログ回路を使用したが、アナログ
−ディジタル変換器を電気音響変換素子と遅延手段の間
に挿入し信号をディジタル化して処理を行なうものであ
っても良い。
更に、「I.実施例と第1図との対応関係」、におい
て、本発明と実施例との対応関係を説明しておいたが、
本発明はこれに限られることはなく、各種の変形態様が
あることは当業者であれば容易に推考できるであろう。
〔発明の効果〕
上述したように、請求項1の発明によれば、遅延制御
手段が反射超音波の中心周波数に基づいて遅延量を補正
するので、被検体の深部において鮮明な画像を得ること
ができ、実用的には極めて有用である。
請求項2の発明によれば、遅延量決定手段において情
報を比較して変化の周期が細かくなる遅延量を選択して
遅延制御手段に供給するので、被検体の深部において鮮
明な画像を得ることができ、実用的には極めて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項1の発明の超音波診断装置の原理ブロッ
ク図、 第2図は請求項2の発明の超音波診断装置の原理ブロッ
ク図、 第3図は請求項1の発明の第1実施例による超音波診断
装置の構成ブロック図、 第4図は請求項1の発明の第2実施例による超音波診断
装置の構成ブロック図、 第5図は時変フィルタの構成図、 第6図は請求項2の発明の実施例による超音波診断装置
の構成ブロック図、 第7図は反射超音波の分布図、、 第8図は時変フィルタの受信信号の関係図、 第9図は超音波ビームの巾とスペックルの関係図、 第10図は位相シフタの構成図である。 図において、 111,221は電気音響変換素子、 112は位相変換手段、 113,223は遅延手段、 115,225は遅延制御手段、 117,227は信号処理手段、 222は受信手段、 229は格納手段、 231は表示手段、 233は遅延量決定手段、 311は電気音響変換素子、 313は駆動回路、 315は走査制御部、 318はメモリ部、 319は表示部、 310,410は受信部、 320,420,701は遅延回路、 321は位相シフタ、 322は遅延線、 330,430は遅延制御回路、 331は位相制御器、 332は遅延線制御器、 423は時変フィルタ、 433はフィルタ制御器、 650は最適遅延量決定部、 703,705は乗算器、 707は加算回路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−79042(JP,A) 特開 昭53−35284(JP,A) 特開 昭63−153054(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波を被検体に放射し、受信される反射
    超音波を電気信号に変換する電気音響変換素子と、 前記電気信号の位相を変換する位相変換手段と、 前記反射超音波の予想される中心周波数に基づいて、前
    記位相変換手段における電気信号の位相変換を制御する
    ための位相変換制御手段と、 前記位相変換制御手段の出力を演算処理して出力する信
    号処理手段と、 を備えるように構成したことを特徴とする超音波診断装
    置。
  2. 【請求項2】超音波を被検体に放射し、受信される反射
    超音波を電気信号に変換する電気音響変換素子と、 前記電気信号を時間遅延させる遅延手段、遅延量を複数
    個有し前記遅延手段を制御する遅延制御手段、前記遅延
    手段の出力を演算処理する信号処理手段を含む受信手段
    と、 前記電気音響変換素子と前記受信手段のそれぞれに接続
    されて、繰り返して走査を制御する走査手段と、 前記信号処理手段から出力される情報を格納する格納手
    段と、 前記格納手段に格納されている情報を表示する表示手段
    と、 前記格納手段に格納されている情報のうち、被検体の表
    面から等距離にある情報を比較してその変化の周期が細
    かくなるように前記遅延制御手段に対して遅延量を提供
    する遅延量決定手段と、 を備えるように構成したことを特徴とする超音波診断装
    置。
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