JPH11244286A - 超音波装置 - Google Patents

超音波装置

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JPH11244286A
JPH11244286A JP6035898A JP6035898A JPH11244286A JP H11244286 A JPH11244286 A JP H11244286A JP 6035898 A JP6035898 A JP 6035898A JP 6035898 A JP6035898 A JP 6035898A JP H11244286 A JPH11244286 A JP H11244286A
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JP
Japan
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ultrasonic
signal
circuit
transmitting
probe
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JP6035898A
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Kazutaka Okada
一孝 岡田
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
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Hitachi Medical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各チャンネルごとの周波数特性のバラツキを
向上することが可能な技術を提供すること。 【解決手段】 複数個の超音波振動子からなる超音波探
触子と,該超音波振動子に送波信号を供給する送波手段
と,受波した受波信号にそれぞれ所定量の遅延を与える
遅延手段と,受波信号を加算して受波ビームを形成する
加算手段と,該受波ビームを表示する表示手段とを有す
る超音波装置において、前記受波信号からそれぞれ所定
の周波数範囲以外の信号を除去する複数個のフィルタリ
ング手段と,前記超音波探触子から送波された超音波を
伝達する伝達体と該超音波を反射するための反射体とか
らなる補正用反射体を具備し、補正時に前記超音波探触
子の送波面側に配置して計測した受波信号に基づいて、
周波数特性を予め設定した値の範囲内となるように前記
フィルタリング手段のフィルタ計数を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波装置に関
し、特に、デジタル整相方式の超音波装置における超音
波探触子ごとのバラツキを自動的に補正する補正機構に
適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波装置の内で、特に、デジタ
ル整相方式の超音波診断装置は、短冊状の超音波振動子
を複数個並べた探触子と,各超音波振動子ごとに所定の
遅延を与えた駆動電圧を供給する送波手段と,各超音波
振動子が受波した超音波に応じて発生される受波信号を
増幅する初段増幅手段と,増幅後の受波信号をデジタル
信号に変換するA/D変換手段と,デジタル信号に変換
した各超音波振動子ごとの受波信号(以下、「デジタル
受波信号」と記す)を電気的にフォーカスするすなわち
各デジタル受波信号の位相を揃えるために焦点(受波フ
ォーカス点)からの波面により遅延処理を行う遅延手段
と,遅延処理後の受波信号を加算して超音波ビームを形
成する加算手段と,超音波ビームにフィルタリング,圧
縮,エッジ強調および時間可変増幅等の周知の画像処理
を行う画像処理手段と,画像処理後の受波信号を表示用
のビデオ信号に変換するスキャン変換を行うデジタルス
キャンコンバータ(DSC)と,超音波画像を表示画面
上に表示する表示手段とから構成されていた。
【0003】このデジタル整相方式の超音波診断装置で
は、受波した反射波に応じた電気信号が各超音波振動子
ごとに独立して発生され、それぞれの超音波探触子に接
続される初段増幅手段で増幅された後に、A/D変換手
段によって、それぞれの超音波探触子ごとにデジタル受
波信号に変換されていた。各デジタル受波信号は、それ
ぞれの超音波探触子に対応する遅延手段によって、探触
子の両端部分の超音波振動子に対して中心部分の超音波
振動子の遅延時間を大きく遅延されることによって、所
定の受波フォーカス点からの超音波の波面を揃えてい
た。次に、加算手段が各超音波振動ごとのデジタル受波
信号をそれぞれ加算することによって、同一位相の信号
すなわち受波フォーカス点で反射された受波信号のみを
選択的に増幅していた。この後に、画像処理手段によっ
て、不要信号成分を除去するためのフィルタリング処
理,画像の輪郭を強調するためのエッジ強調処理,およ
び、探触子から受波フォーカス点までの距離に応じて減
衰した受波信号の強さである振幅を予め設定した値に増
幅するための増幅処理を行うことによって、所定の方向
に送波した超音波の反射波から超音波ビームを形成して
いた。ここで、この超音波ビームの方向あるいは位置を
扇状あるいは直線状に順次走査することによって、1フ
レーム分の超音波画像を得ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。従来
の超音波装置は、各チャンネルの超音波振動子および各
超音波振動子にそれぞれ接続される各手段ごとの調整は
行われておらず、たとえば、工場出荷時における出荷検
査による総合性能の検査のみであった。すなわち、超音
波装置が所望の性能を得ることができるか否かを検査す
るのみであった。
【0005】一方、超音波装置は、その大きな特徴であ
る無侵襲であり、装置規模が小さくできるということか
ら、心臓,肝臓,胆嚢および膵臓等の腹部消化器領域を
はじめとして様々な領域で幅広く利用されており、それ
に伴って更なる画質の向上が期待されている。
【0006】しかしながら、超音波装置においては、超
音波探触子の製造工程において、振動子の切断時に生ず
る切断寸法誤差や、振動子素材の圧電セラミック形成時
の厚み誤差や、材料の不均一性からもたらされる超音波
振動子の感度バラツキ,超音波探触子に超音波振動子を
配置する際の位置ずれに等による各超音波振動子ごとの
遅延量のバラツキ,各超音波振動子の周波数特性のバラ
ツキ,および、初段増幅手段やA/D変換手段等のアナ
ログ回路部分の回路構成部品の特性のバラツキ等によっ
てもたらされる周波数特性等のバラツキ等を包含してお
り、これらのバラツキについては、工場からの出荷時に
おける総合的な検査を行うのみであり、これらのバラツ
キによって超音波画像の画質が低下してしまうという問
題があった。
【0007】本発明の目的は、各チャンネルごとの周波
数特性のバラツキを向上することが可能な技術を提供す
ることにある。本発明の他の目的は、超音波画像の画質
を向上することが可能な技術を提供することにある。本
発明のその他の目的は、医師等の検者の診断効率を向上
することが可能な技術を提供することにある。本発明の
前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の
記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0009】(1)超音波を送受する複数個の超音波振
動子からなる超音波探触子と,該超音波振動子ごとに送
波信号を供給する送波手段と,前記超音波探触子の超音
波振動子のそれぞれが受波した受波信号を整相処理する
手段を有する超音波装置において、前記超音波探触子の
超音波振動子との間に超音波伝搬媒体を保持するように
取付けられる超音波反射板を備えると共に、前記超音波
探触子より送波され前記超音波反射板により反射された
エコー信号を受信処理した信号を用いて、検査時の超音
波の送受信時の信号の遅延量,振幅,周波数の各特性の
うちの少なくとも一つの特性を補正する (2)超音波を送受する複数個の超音波振動子からなる
超音波探触子と、該超音波振動子ごとに送波信号を供給
する送波手段と、前記超音波探触子の超音波振動子のそ
れぞれが受波した受波信号を整相処理する手段を有する
超音波装置において、前記超音波探触子の超音波振動子
との間に超音波伝搬媒体を保持するように取付けられる
超音波反射板を備えるとともに、前記超音波探触子より
送波され前記超音波反射板により反射されたエコー信号
を受信処理した信号を用いて、前記超音波探触子の製造
工程で生ずる送受信特性のバラツキ又は整相処理手段の
構成素子の特性のバラツキが送信信号又は受信信号に与
える影響を検査時の超音波の送受信時に補正する信号を
生成する手段を整相処理手段の後段に備えたことを特徴
とする。
【0010】(3)前述した(1)に記載の超音波装置
において、前記フィルタリング手段は、デジタルフィル
タからなる。
【0011】(4)前述した(1)もしくは(2)に記
載の超音波装置において、前記補正用反射手段は、前記
超音波探触子から送波された超音波を伝達する伝達手段
と該伝達手段を伝搬する超音波を反射する反射手段とか
らなる。
【0012】(5)前述する(3)に記載の超音波装置
において、前記伝達手段は人体と等しいあるいはほぼ等
しい音響インピーダンスを有する物体からなり、前記反
射手段は該伝達手段と大きく異なる音響インピーダンス
を有する物体からなる。
【0013】(6)前述した(1)ないし(4)の内の
いずれか1項に記載の超音波装置において、前記超音波
振動子にそれぞれ接続され、各超音波振動子が受波した
受波信号をデジタル信号に変換するA/D変換手段を具
備する。
【0014】(7)前述した(1)ないし(5)の内の
いずれか1項に記載の超音波装置において、前記A/D
変換後の受波信号をそれぞれ遅延するデジタル遅延手段
と、前記A/D変換後の受波信号をそれぞれ増幅するデ
ジタル増幅手段とを具備し、前記補正時の受波信号に基
づいて、前記デジタル遅延手段の遅延係数並びに前記デ
ジタル増幅手段の増幅率を予め設定した値の範囲内とな
るように補正する。
【0015】前述した(1)の手段によれば、たとえ
ば、予め設定した値として設計値を設定しておき、補正
用反射手段を超音波探触子の送波面側に配置して送受波
した受波信号に基づいて、周波数特性を設計値の範囲内
となるようにフィルタリング手段のフィルタ計数を補正
することによって、各チャンネルの超音波振動子ごとの
フィルタリング手段のフィルタ係数のバラツキを設計値
内に正確に補正することができるので、装置の周波数特
性を向上することができる。したがって、加算手段によ
って得られる超音波(超音波ビーム)の時間軸方向の分
解能,すなわち、距離分解能を向上することができるの
で、超音波画像の深度方向の分解能を設計値に近づけ
る、すなわち、向上することができ、超音波画像の画質
を容易に向上することができる。
【0016】また、装置の周波数特性を向上することに
よって、超音波ビームのビーム幅を先鋭化すなわち細く
することができるので、超音波(超音波ビーム)の方位
分解能を設計値に近づける、すなわち、向上することが
でき、この点からも超音波画像の画質を向上することが
できる。
【0017】さらには、装置の周波数特性を向上するこ
とによって、超音波ビームのS/Nを向上することがで
きるので、超音波(超音波ビーム)のコントラスト分解
能を設計値に近づける、すなわち、向上することがで
き、この点からも超音波画像の画質を向上することがで
きる。
【0018】さらには、補正を容易に行うことができる
ので、経時変化に伴う超音波画像の画質の低下を防止す
ることができる。よって、医師等の検者の診断効率を向
上することができる。
【0019】前述した(2)〜(7)の手段によれば、
受波信号の処理をデジタル処理とすることによって、各
処理手段の係数の変更を、たとえば、それぞれの処理手
段の係数の書き換えによって行うことができるので、容
易に装置の補正を行うことができる。
【0020】このとき、各チャンネルごとのデジタル遅
延手段の遅延量およびデジタル増幅手段の増幅率のバラ
ツキの補正をそれぞれ行うことによって、超音波ビーム
の距離分解能および方位分解能並びにコントラスト分解
能をさらに設計値に近づける、すなわち、向上すること
ができるので、さらに超音波画像の画質を向上すること
ができる。よって、医師等の検者の診断効率を向上する
ことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明
する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図に
おいて、同一機能を有するものは同一符号を付け、その
繰り返しの説明は省略する。
【0022】図1は本発明の一実施の形態の超音波装置
の概略構成を説明するためのブロック図であり、特に、
本実施の形態の超音波装置は受波信号をアナログ−デジ
タル変換した後に整相する、いわゆるデジタル整相方式
の超音波装置である。
【0023】図1において、1は超音波探触子,2は超
音波送受信部,3は画像処理回路,4はデジタルスキャ
ンコンバータ(DSC),5は画像表示器(表示手
段),6は超音波反射信号測定用装着器具(補正用反射
体),7は補正回路,201は送波フォーカス回路,2
02は送波回路(送波手段),203は初段増幅回路,
204はA/D変換器(A/D変換手段),205はデ
ジタル遅延回路(遅延手段,デジタル遅延手段),20
6は加算回路(加算手段),207はデジタル増幅器
(デジタル増幅手段),208はフィルタ回路(フィル
タリング手段),601は超音波伝達物質(伝達手
段),602は超音波反射体(反射手段),701は検
出回路,702は遅延量補正信号発生回路,703は振
幅補正信号発生回路,704は周波数特性補正信号発生
回路を示す。
【0024】超音波探触子1は周知の複数個の超音波振
動子を備えた周知の超音波探触子であり、超音波送受信
部2の送波信号に基づいて超音波を送波すると共に、受
波した超音波を電気信号に変換して超音波送受信部2に
出力する。
【0025】超音波送受信部2は、送波フォーカス回路
201,送波回路202,初段増幅回路203,A/D
変換器204,デジタル遅延回路205,加算回路20
6,デジタル増幅器207およびフィルタ回路208か
らなり、超音波探触子1の各超音波振動子を駆動する電
気信号(送波信号)を出力すると共に、超音波探触子1
の各超音波振動子から入力された受波信号から超音波ビ
ームを形成し、画像処理回路3に出力する。なお、超音
波送受信部2の各回路201〜208の詳細について
は、後述する。
【0026】画像処理回路3は、超音波送受信部2から
入力された超音波ビームに対して、たとえば、圧縮,エ
ッジ強調および時間可変増幅等の周知の画像処理を行う
画像処理回路あり、処理後の超音波ビームをDSC4に
出力する。
【0027】DSC4は、入力された超音波ビームを画
像表示器5の表示信号に変換する、いわゆるスキャン変
換を行う周知のDSCであり、表示信号を画像表示器5
に出力する。
【0028】画像表示器5は、表示画面上に入力された
表示信号に基づいた超音波画像を表示する周知の画像表
示器である。
【0029】超音波反射信号測定用装着器具6は、超音
波伝達物質601および超音波反射体602からなり、
本実施の形態の超音波装置の補正時に、超音波探触子1
の送波面側に配置し、超音波探触子1から送波された超
音波を超音波反射体602に反射させることによって、
補正に必要となる図示しない各超音波振動子ごとの計測
を行う。
【0030】補正回路7は、検出回路701,遅延量補
正信号発生回路702,振幅補正信号発生回路703お
よび周波数特性補正信号発生回路704からなる回路で
あり、A/D変換器204の出力から各チャンネルに対
応する超音波振動子の感度バラツキ,超音波探触子に超
音波振動子を配置する際の位置ずれ等に伴う各超音波振
動子ごとの遅延量のバラツキ,各超音波振動子の周波数
特性のバラツキ,および、初段増幅手段やA/D変換手
段等のアナログ回路部分の周波数特性等のバラツキを補
正するための補正信号をそれぞれ対応する部分に出力す
る。なお、補正回路7の各回路701〜703の詳細
は、後述する。
【0031】送波フォーカス回路201は、本実施の形
態の超音波装置に設定される超音波探触子1ごとに、予
め設定された位置にフォーカス点を設定するために、各
超音波振動子に供給する送波信号の位相すなわち遅延量
を決定し、該遅延量を送波回路202に出力する周知の
送波フォーカス回路である。
【0032】送波回路202は、図示しない入力装置か
ら入力された計測条件,および、送波フォーカス回路2
01から入力された遅延量に基づいて、図示しない各超
音波振動子を駆動するための送波信号を発生し、各超音
波振動子に出力する周知の送波回路202である。
【0033】初段増幅回路203は、超音波探触子1の
図示しない各超音波振動子から出力される受波信号を増
幅するための周知の増幅回路であり、増幅後の受波信号
をそれぞれ対応(接続)するA/D変換器204に出力
する。
【0034】A/D変換器204は、初段増幅回路20
3から出力されるアナログの受波信号をデジタルの受波
信号(受波信号データ)に変換するための周知のA/D
変換器であり、該受波信号データをそれぞれ対応するデ
ジタル遅延回路205および検出回路701に出力す
る。
【0035】デジタル遅延回路205は、たとえば、入
力された受波信号データを一時的に格納するための図示
しない周知のメモリと,該メモリに格納される受波信号
データの読み出しアドレスを制御する制御回路と,読み
出した受波信号データのA/D変換に伴う欠落時間の補
間を行う補間回路とからなる。本実施の形態のデジタル
遅延回路205は、メモリに格納される受波信号データ
の内から順番に受波信号データを読み出し、このときの
読み出しアドレスによって各超音波振動子間の受波フォ
ーカス点までの到達時間差を補正するための遅延処理を
行うと共に、A/D変換に伴う欠落時間の補間処理を補
間回路が行い、補間後の出力をデジタル増幅器207に
出力する。このとき、本実施の形態のデジタル遅延回路
205では、遅延量補正信号発生回路702の出力値に
基づいて、制御回路が読み出しアドレスを補正すること
によって、遅延時間の微小な補正を行う。ただし、メモ
リとしては、たとえば、周知の2ポートSRAM等を用
いることによって実現可能である。
【0036】デジタル増幅器207は、たとえば、周知
の掛け算器からなり、それぞれのデジタル遅延回路20
5からの受波信号データに、予め設定される値あるいは
振幅補正信号発生回路703で決定される値をかけるこ
とによって、各チャンネルすなわち超音波振動子ごとの
振幅のバラツキを補正し、その補正後の受波信号データ
をフィルタ回路208に出力する。
【0037】フィルタ回路208は、たとえば、デジタ
ルフィルタである周知のFIRフィルタであり、デジタ
ル増幅器207から入力される受波信号データから受波
信号成分以外であるノイズを除去する。また、本実施の
形態のフィルタ回路208は、各チャンネルごとにそれ
ぞれ設けられると共に、周波数補正信号発生回路704
からの補正信号に基づいて、そのフィルタ計数を周知の
手段によって可変することが可能であり、それぞれのチ
ャンネルごとに最適なフィルタ計数でフィルタリングを
行うことができる。
【0038】加算回路206は、フィルタ回路208か
ら入力されたフィルタリング後の受波信号データを加算
することによって、所定の受波フォーカス点で反射され
た超音波成分のみを抽出し超音波ビームを形成する周知
の加算回路であり、加算後の超音波ビームを画像処理回
路3に出力する。
【0039】超音波伝達物質601は、たとえば、水等
の液体状あるいは音響カプラ等で用いられる固体状の物
質であり生体と音響インピーダンスが等しいかもしくは
近い物質からなり、図示しない超音波振動子から送波さ
れる超音波および超音波反射体602で反射された超音
波を伝搬させる。
【0040】超音波反射体602は、超音波伝達物質6
01すなわち生体と音響インピーダンスが大きく異な
る、たとえば、アルミ平板等の金属一般の平面板からな
り、超音波伝達物質601を伝達する超音波をその表面
で反射させる。
【0041】次に、補正回路7について、図3を用いて
説明する。図3は図1の補正回路を説明するためのブロ
ック図である。
【0042】検出回路701は、たとえば、各種の超音
波探触子1の各超音波振動子ごとの遅延量,振幅および
周波数特性の基準値を格納する格納手段である周知のメ
モリ701aと,周知の情報処理装置上で動作するプロ
グラムによって実現されるFFT演算手段701bおよ
び差分演算手段701cとからなる。FFT演算手段7
01bは、超音波反射信号測定用装着器具6を超音波探
触子1に装着した状態で受波した受波信号すなわち計測
値からフーリエ変換の一種であるFFT(fastFourier
transform)によって、当該超音波探触子1の各超音波
振動子ごとの遅延量,振幅および周波数特性を計算する
手段である。ただし、遅延量については、FFTではな
く、受波信号の遅延時間を直接カウントして計測しても
よい。また、差分演算手段701cは、FFT演算手段
701bが計算した遅延量,振幅および周波数特性とメ
モリに格納される基準値との差分演算によって、計測値
の基準値からのずれ量を計算し、それぞれの計算結果を
該当する遅延量補正信号発生回路702,振幅補正信号
発生回路703および周波数補正信号発生回路704に
出力する手段である。なお、FFTについては、周知の
技術となるので、本明細書中での説明は省略するものと
する。
【0043】遅延量補正信号発生回路702は、たとえ
ば、超音波探触子1ごとの遅延量のずれ量とそのずれ量
に対応する補正量とをテーブルデータとして格納する格
納手段である周知のメモリ702aと遅延量演算部70
2bからなり、遅延量演算部702bは検出回路701
からのずれ量に基づいて、このずれ量を補正するための
遅延量を各チャンネルのデジタル遅延回路205にそれ
ぞれ出力する。
【0044】振幅補正信号発生回路703は、たとえ
ば、超音波探触子1ごとの振幅のずれ量とそのずれ量に
対応する補正量とをテーブルデータとして格納する格納
手段である周知のメモリ703aと振幅演算部703b
からなり、振幅演算部703bは検出回路701からの
ずれ量に基づいて、このずれ量を補正するための振幅を
各チャンネルのデジタル増幅器207に出力する。
【0045】周波数特性補正信号発生回路704は、た
とえば、超音波探触子1ごとの周波数特性のずれ量とそ
のずれ量に対応する補正量とをテーブルデータとして格
納する格納手段である周知のメモリ704aと周波数特
性演算部704bからなり、周波数特性演算部704b
は検出回路701からのずれ量に基づいて、このずれ量
を補正するためのフィルタのパラメータを各チャンネル
のフィルタ回路208に出力する。
【0046】次に、図1に基づいて、本実施の形態の超
音波装置における遅延量,振幅および周波数特性のバラ
ツキを補正する場合の動作を説明する。
【0047】まず、検者が超音波探触子1の送波側に超
音波反射信号測定用装着器具6を装着すると共に、図示
しない操作卓から装置の校正を指示すると、送波フォー
カス回路201は、予め設定してある送波フォーカス点
に超音波が焦点を結ぶような遅延を有する送波信号を生
成し送波回路202に出力する。この送波信号を入力さ
れた送波回路202では、この送波信号に基づいて超音
波探触子1の各超音波振動子を駆動するための送波信号
に変換して、超音波探触子1から超音波を送波させる。
【0048】ここで、送波された超音波は、超音波伝達
物質601を伝搬し超音波反射体602で反射された後
に、再び、超音波探触子1の各超音波振動子にて受波さ
れ、電気信号に変換された後に、初段増幅回路203に
入力される。
【0049】初段増幅回路203では、予め設定された
増幅率にしたがって、受波信号を増幅した後に、A/D
変換器204に出力する。A/D変換器204に入力さ
れたアナログの受波信号は、順次、デジタル信号である
受波信号データに変化され、デジタル遅延回路205お
よび検出回路701に出力される。
【0050】検出回路701では、まず、FFT演算手
段が入力された受波信号データからFFTによって各チ
ャンネルすなわち超音波振動子ごとの遅延量、振幅およ
び周波数特性を計算する。次に、差分演算手段が受波信
号データから計算した遅延量,振幅および周波数特性
と、予めメモリに格納される基準値とを各チャンネルご
とに比較し、その比較結果からそれぞれのチャンネルご
との遅延量,振幅および周波数特性の各ずれ量を算出
し、遅延量のずれ量を遅延量補正信号発生回路702
に、振幅のずれ量を振幅補正信号発生回路703に、周
波数特性のずれ量を周波数特性補正信号発生回路704
にそれぞれ出力する。また、このとき、図示しない入力
装置あるいは超音波探触子自身から検者が選択した超音
波探触子1の種別の情報,すなわち、計測に使用した超
音波探触子1の種別の情報も各補正信号発生回路702
〜704に出力される。
【0051】各補正信号発生回路702〜704では、
それぞれ入力されたずれ量と超音波探触子1の種別とか
ら、メモリに格納されるテーブルの内でずれ量に最も近
い補正値を選択し、その補正値をそれぞれの補正信号発
生回路702〜704が接続されるチャンネルのそれぞ
れの回路205,207,208に出力する。
【0052】遅延量補正信号発生回路702に接続され
るデジタル遅延回路205では、図示しない読み出しア
ドレス制御手段が入力された補正信号(校正値)に基づ
いて、読み出しアドレス値を増減させることによって、
受波フォーカス時の受波信号の遅延量の補正を行う。
【0053】振幅補正信号発生回路703に接続される
デジタル増幅器207では、当該デジタル増幅器207
を構成する掛け算器の係数に入力された補正信号(校正
値)を加算することによって、デジタル増幅器207の
増幅率の補正を行う。
【0054】周波数特性補正信号発生回路704に接続
されるフィルタ回路208では、デジタルフィルタであ
るFIRフィルタのフィルタ係数に入力された補正信号
(校正値)で係数を変えることによって、フィルタ回路
の周波数特性の補正を行う。
【0055】以上説明したように、本実施の形態の超音
波装置では、A/D変換器204と加算回路206との
間に、各チャンネルごとにデジタル増幅器207とフィ
ルタ回路208とを設けると共に、A/D変換後の受波
信号データと設計データに基づいた基準データとから超
音波反射信号計測用装着器具6の装着時のずれ量を検出
する検出回路701と,該ずれ量から遅延量,振幅およ
び周波数特性の補正量を計算する補正信号発生回路70
2〜704とを設け、この補正量に基づいてデジタル遅
延回路205の遅延量,デジタル増幅器207の増幅
率,および、フィルタ回路208のフィルタ係数をそれ
ぞれ補正することによって、超音波探触子1の各超音波
振動子間の感度バラツキ,超音波探触子に超音波振動子
を配置する際の位置ずれ等に伴う各超音波振動子ごとの
遅延量のバラツキ,各超音波振動子の周波数特性のバラ
ツキ,および、初段増幅手段やA/D変換手段等のアナ
ログ回路部分の周波数特性等のバラツキ等を補正(校
正)することができる。
【0056】したがって、加算回路206によって得ら
れる超音波ビームのビーム幅を先鋭化すなわち細くする
ことができるので、超音波ビームの時間軸方向の分解
能,すなわち、距離分解能を向上することができる。そ
の結果、超音波画像の深度方向の分解能を設計値に近づ
ける、すなわち、向上することができるので、超音波画
像の画質を容易に向上することができる。
【0057】また、超音波ビームのビーム幅を先鋭化す
ることによって、超音波ビームの方位分解能を設計値に
近づける、すなわち、向上することができるので、さら
に超音波画像の画質を向上することができる。
【0058】さらには、超音波ビームのS/Nも向上す
ることができるので、超音波ビームのコントラスト分解
能を設計値に近づける、すなわち、向上することがで
き、さらに超音波画像の画質を向上することができる。
【0059】さらには、補正を容易に行うことができる
ので、経時変化に伴う超音波画像の画質の低下を防止す
ることができる。よって、医師等の検者の診断効率を向
上することができる。
【0060】特に、本実施の形態の超音波装置では、図
2に示す従来の超音波装置のように、加算回路206に
よって形成した超音波ビームから画像処理回路210に
おいて受波信号成分以外であるノイズを除去するのに対
して、各チャンネルごとにフィルタ回路208を配置す
る構成となっているので、各超音波振動子および超音波
探触子1と装置本体とを結ぶケーブル等の影響を考慮し
た周波数特性の補正をチャンネル毎に行うことができ、
超音波画像の画質を向上できる。
【0061】ただし、本発明を医療用のデジタル整相方
式の超音波診断装置に適用した場合において、特に、そ
の効果を発揮することができる。
【0062】なお、本実施の形態の超音波装置において
は、補正用の反射補正手段として、探触子から反射体ま
での距離を1種類の場合についてついて説明したが、探
触子の用途別すなわち探触子の中心周波数別にそれぞれ
探触子と反射体までとの距離が異なる複数種類の反射補
正手段を用意しておき、探触子ごとに補正を行うことに
よって、さらに補正値を正確に計測することができる。
したがって、さらに超音波画像の画質を向上することが
できる。
【0063】また、本実施の形態においては、補正信号
発生回路702〜704は、メモリに格納されるテーブ
ルの内でずれ量に最も近い補正値を選択して出力する校
正としたが、これに限定されることはなく、たとえば、
周知の補間演算手段を設け、ずれ量に最も近い値からず
れ量に相当する補正値を補間演算によって計算し、この
計算によって得られた値を補正値として、各回路20
5,207,208に出力する構成としてもよいことは
いうまでもない。
【0064】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。
【0065】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。 (1)各チャンネルごとの周波数特性のバラツキを向上
することができる。 (2)超音波画像の画質を向上することができる。 (3)医師等の検者の診断効率を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の超音波装置の概略構成
を説明するためのブロック図である。
【図2】従来の超音波装置の概略構成を説明するための
ブロック図である。
【図3】図1の補正回路を説明するためのブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 超音波探触子 2 超音波送受信部 3,210 画像処理回路 4 デジタルスキャンコンバータ 5 画像表示器 6 超音波反射信号測定用装着器具 7 補正回路 201 送波フォーカス回路 202 送波回路 203 初段増幅回路 204 A/D変換器 205,211 デジタル遅延回路 206 加算回路 207 デジタル増幅器 208 フィルタ回路 601 超音波伝達物質 602 超音波反射体 701 検出回路 702 遅延量補正信号発生回路 703 振幅補正信号発生回路 704 周波数特性補正信号発生回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を送受する複数個の超音波振動子
    からなる超音波探触子と,該超音波振動子ごとに送波信
    号を供給する送波手段と,前記超音波探触子の超音波振
    動子のそれぞれが受波した受波信号を整相処理する手段
    を有する超音波装置において、前記超音波探触子の超音
    波振動子との間に超音波伝搬媒体を保持するように取付
    けられる超音波反射板を備えると共に、前記超音波探触
    子より送波され前記超音波反射板により反射されたエコ
    ー信号を受信処理した信号を用いて、検査時の超音波の
    送受信時の信号の遅延量,振幅,周波数の各特性のうち
    の少なくとも一つの特性を補正する手段を前記整相処理
    手段の後段に備えたことを特徴とする超音波装置。
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