JP3276074B2 - 焼却炉からの飛灰の処理方法 - Google Patents

焼却炉からの飛灰の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飛灰の処理方法に
係り、特に都市ごみ焼却工場や産業廃棄物焼却工場等に
おける焼却炉より発生する飛灰(以下、焼却飛灰)及び
該飛灰を処理する溶融炉又は焼結炉より発生する飛灰
(以下、溶融飛灰)で塩類と重金属を含有する飛灰の処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に都市ごみ、産業廃棄物等は焼却処
理され、その際に焼却炉から発生する焼却灰(燃えが
ら)や飛灰は最終処分場に埋立て処分されているが、近
年埋立て地確保の困難性や、処分される飛灰に含まれて
いる重金属類やダイオキシン類の有害性が問題視されて
いる。例えば、都市ごみの焼却処理の際に生ずる飛灰の
化学性状を検討すると、 飛灰には、水に不溶性の酸化物の他、蒸気圧の高い水
溶性の塩類が多量に含まれる。 前記飛灰に含まれる酸化物の主たる形態は、Si
2 、Al2 3 、CaOであり、塩類としてはNaC
l、KCl、CaCl2 、Na2 SO4 、K2 SO4
のアルカリ金属又はアルカリ土金属の塩化物又は硫酸塩
である。 さらに、有害な重金属(例えばCd、Pb、Zn、C
u)の大部分も塩化物もしくは硫酸塩の形態の重金属塩
となっている。 飛灰には、微量ながら猛毒のダイオキシン類が含まれ
る。
【0003】そのため、焼却炉からの焼却灰や飛灰を、
1100℃以上の高温で焼結固化又は溶融固化処理する
ことにより、減容化や、重金属の固定化、ダイオキシン
類の熱分解による無害化を図る方法が開発されている。
また、焼結・溶融処理工程で発生する飛灰(溶融飛灰)
から重金属を資源として回収するために、最近、溶融飛
灰を酸性の水溶液に分散させて該飛灰中に含まれる重金
属を抽出し、さらに水硫化ソーダを加えて重金属硫化物
として不溶化した後、脱水処理して重金属資源として回
収する方法(第8回廃棄物学会研究発表会講演論文集
(pp437〜439、1997)や、溶融飛灰に鉱酸
(塩類、硫酸)を添加し、pH3以下に於いて溶解する
ことにより、鉛以外の重金属を溶出せしめ、鉛を含む残
渣(鉛産物)をろ別するとともに、ろ液に中和剤と硫化
剤を添加して、亜鉛を主とする沈殿物(亜鉛産物)を生
成させ、これら2種類の産物を非鉄製錬の原料として活
用する方法(特開平6−170354)が提案されてい
る。
【0004】しかしながら、上記焼結固化又は溶融固化
処理によると、焼却飛灰中に含まれる塩類が、焼結炉又
は溶融炉の耐火物を著しく焼損させる問題が生じると共
に、塩類や重金属類は蒸気圧が高いために炉内で揮発
し、排ガス冷却過程で排ガスダクト内に凝縮・堆積・固
着するため、ダクトが閉塞し、排ガスの排出が困難にな
るばかりでなく、処理設備の運転が不可能となる問題が
生じていた。また、揮発した塩類と、炉内で熱分解され
たダイオキシン類が反応し、ダイオキシン類の再合成が
生じ、ダイオキシン類の分解効率が著しく低下するとい
う問題点もあった。さらに、揮発した塩類が、排ガス中
に入り、再び飛灰(溶融飛灰)となってしまう問題、及
び高温処理時に、塩化物や硫酸塩が分解して、次式のよ
うに、排ガス中のHClやSOxが増加する問題が生じ
ていた。 2NaCl+H2 O=2HCl+Na2 O Na2 SO4 = SO3 + Na2
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記従来技術の問題点を解決するとともに、焼却飛灰及び
溶融飛灰中に含まれる有害な重金属を効率よく回収し、
資源として活用することができ焼却飛灰を溶融処理する
飛灰の処理方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、焼却炉より発生する塩類と重金属を含
む飛灰を高温焼結又は高温溶融処理する飛灰の処理方法
において、前記飛灰と水を混合してスラリーとし、該飛
灰中に含まれる塩類と重金属を水に溶解した後、該スラ
リーをろ過し、該塩類と重金属をろ液中に移行せしめて
分離したろ過残渣を形成する第一工程と、該ろ過残渣を
高温焼結又は高温溶融処理する第二工程とで処理する
共に、前記飛灰と水の混合は、飛灰に対して10倍量
(重量比)以上の水を添加し、前記ろ過残渣中の塩類含
有率を10重量%以下とすることとしたものである。
【0007】前記処理方法において、焼却飛灰のスラリ
ー化は、飛灰と水を混合した後、鉱酸、飛灰の中にカル
シウム化合物を含有している場合には塩酸、を添加して
pH3以下に調整して行うのが良い。また、本発明で
は、前記第二工程で発生した溶融飛灰は、第一工程より
発生するろ液と混合してスラリーとし、該スラリーをそ
のまま又は鉱酸を添加して酸性下において処理すること
により、含有する重金属を溶解後、ろ過することとし、
そして、前記重金属を溶解しているろ液は、アルカリ剤
と硫化剤を添加して重金属の沈殿物を成形して分離する
ことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、第一に、焼却炉より発
生する塩類と重金属を含む飛灰を高温焼結又は高温溶融
処理するに際し、前記飛灰を水に溶解してスラリーと
し、該飛灰中に含まれる塩類と重金属を水に溶解し、次
いでこれをろ過し、ろ液中に前記塩類と重金属を移行せ
しめることにより、該塩類と重金属を分離したろ過残渣
を作成し(第一工程)、このろ過残渣を高温焼結又は高
温溶融処理する(第二工程)こととしたものか、あるい
は、さらに、第二工程で発生した飛灰(溶融飛灰)を第
一工程より発生するろ液に溶解してスラリーとし、該ス
ラリーをそのまま、又は鉱酸を添加してpH3以下にお
いて処理することにより、焼却飛灰及び溶融飛灰に含有
する重金属を溶解後、ろ過する焼却飛灰と溶融飛灰の処
理方法である。
【0009】本発明で、水の添加量を、焼却飛灰に対し
て10倍量(重量比)以上とする理由を説明する。通
常、焼却飛灰中には20%〜70%の塩類が含まれてい
る。ダクトの閉塞を回避するとともに、排ガス中のダイ
オキシン類、SOx、HClを抑制して溶融処理するた
めには、ろ過残渣中の塩類濃度を10%以下にまで処理
する必要がある。そのためには、該塩類の水に対する溶
解度及び飛灰の水に対する混合・流動性を考慮すると、
10倍量以上の水が必要である。以下に、水使用量と、
ろ過残渣中の塩類含有率の関係の一例を表に示す。
【表1】
【0010】次に、本発明の処理方法を図面を用いて詳
細に説明する。図1に、本発明の飛灰の処理方法の一例
である全体のフロー工程図を示す。図1では、都市ごみ
焼却工場における焼却炉1より発生する排ガス中の飛灰
を集塵機2で捕集し、捕集した焼却飛灰Aを処理する。
まず、重金属と水溶性の塩を含む焼却飛灰Aを、攪拌・
混合槽3内で水Bに混合させてスラリーとし、このスラ
リーを攪拌し、水に可溶な塩と重金属の一部を水中に溶
解させる。この時点において、飛灰中の重金属の一部
(水溶性重金属)と水溶性の塩は水に溶解し、一方、酸
化物は不溶性であるため、澱物となる。
【0011】次に、該スラリーを沈降分離後、さらにろ
過機4においてろ過して固液分離を行なえば、ろ液D側
には水溶性の塩と重金属の一部が移行し、ろ過残渣C側
には、SiO2 、Al2 3 等の酸化物と水に不溶性の
重金属が残留する。このろ過残渣Cには、蒸気圧の高い
塩類が含まれないため、支障なく焼結固化又は溶融固化
処理することができる。すなわち、ろ過残渣Cを必要に
応じて乾燥処理した後、焼結・溶融処理工程5、例えば
1400℃程度で高温処理するが、耐火物の焼損がな
く、また焼結・溶融処理工程5の排ガスライン6に塩類
が揮散して凝集・堆積・固着しないため、ダクトの閉塞
が回避でき、さらに排ガス中のダイオキシン類の再合成
も抑制しながら焼結・溶融処理し、スラグ状の固化物F
を生成することができる。また、この焼結・溶融処理工
程5では、焼却炉1から得られる焼却灰Eを混合して処
理してもよい。
【0012】一方、ろ液Dの塩類溶液中には、微量なが
ら有害な重金属が含まれているため、定法、例えば水酸
化物沈殿法、硫化物沈殿法、キレート処理法等にて、無
害化処理した後放流することができる。さらに、本発明
においては、飛灰Aを水に混合させてスラリーとし、こ
のスラリーを攪拌3しながら、pH調整剤として塩酸、
硫酸、硝酸等の鉱酸Bの少なくとも1種を添加し、その
pHを4以下に調整することにより、該飛灰中の重金属
をほぼ完全に溶出させることができる。次いで、該スラ
リーをろ過4し、ろ液D中に塩類と重金属を移行させる
ことにより、重金属のないろ過残渣Cを生成させること
ができ、この残渣Cを焼結・溶融処理5すれば、重金属
のないスラグFとなり、有効利用が促進する。
【0013】また、焼結・溶融処理工程15より発生す
る排ガス中には、溶融飛灰が含まれており、この溶融飛
灰中には、前処理工程において除去できなかった一部の
塩類と重金属が含まれているので、集塵機7で捕集し、
捕集した溶融飛灰Gを第一工程のろ液Dに溶解8してス
ラリーとし、重金属抽出処理、例えば、該スラリーをろ
過9し、不溶分の鉛産物Kをろ後に、該ろ液Jにアル
カリ剤と硫化剤Lを添加してろ過10し、亜鉛を含む沈
殿物Mと排水Nとを分離処理することにより、焼却飛灰
と溶融飛灰に含まれる重金属を一括して回収できる。こ
のように、本発明によれば、重金属と塩類を含む飛灰
を、焼結・溶融工程できわめて安定した操業が可能とな
り、飛灰中に含まれる重金属は資源として回収でき、さ
らに、生成したスラグは重金属をほとんど含まないた
め、安全に有効利用できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例により、具体的に説明
する。 実施例1 都市ごみ焼却工場の集塵機より排出される飛灰中(消石
灰噴霧なし)には、酸化物として15%(重量)(Si
2 が5.3%、Ai2 3 が2.5%、CaOが3.
5%、その他3.7%)が含まれ、塩類として66%
(NaClが23.2%、KClが19.5%、Na2
SO4 が11.0%、K2 SO4 が12.3%)含ま
れ、重金属としてPbが0.5%、Znが1.5%、C
uが0.1%含まれていた。この飛灰1に対して水10
(重量比)を添加したのち、攪拌・混合してスラリーと
し、大部分の塩類と重金属の一部を抽出させる。次い
で、このスラリーを沈降分離し、さらにろ過した。その
結果、ろ液中には重金属としてPbが4.7mg/l、
Znが240mg/l、Cuが3.5mg/l含まれ、
またろ過残渣中の塩類は4.8%に減少していた。
【0015】このろ過残渣を乾燥処理後、出力200k
Wのプラズマトーチ式溶融炉に供給し、温度1400℃
で溶融処理した。そして、生成した溶融飛灰を前記ろ液
に溶解した後、硫酸を添加してpH3以下に調整した。
次いで、このスラリーをろ過して残渣(鉛産物)とろ液
に分け、得られたろ液に水酸化ナトリウムを添加してp
H7まで中和したのち、さらに硫化剤を添加して亜鉛を
主成分とする沈殿物(亜鉛産物)を得た。それぞれの産
物中の重金属濃度は表2の通りであり、資源として回収
可能であった。
【0016】実施例2 実施例1と同様の飛灰を用い、この飛灰1に対して水1
0(重量比)を添加したのち攪拌・混合してスラリーと
し、次いで、鉱酸として硫酸を添加し、該スラリーのp
Hを3に調整し、大部分の塩類と重金属を抽出させる。
次いで、このスラリーを沈殿分離し、さらにろ過した。
その結果、ろ液中には重金属としてPbが300mg/
l、Znが14000mg/l、Cuが40mg/l含
まれ、また、ろ過残渣中の塩類は6.6%以下に、重金
属としてPb、Zn、Cuはいずれも0.1%以下に減
少していた。
【0017】このろ過残渣を乾燥処理後、出力200k
Wのプラズマトーチ式溶融炉に供給し、温度1400℃
で溶融処理した。そして、生成した溶融飛灰を前記ろ液
に溶解した後、実施例1と同様の処理を実施した。それ
ぞれの産物中の重金属濃度は表2の通りであり、資源と
して回収可能であった。
【表2】
【0018】比較例1 実施例1と同じ飛灰を用い、何ら前処理することなくそ
のまま出力200kWのプラズマトーチ式溶融炉に供給
し、温度1400℃で溶融処理した。そして、生成した
溶融飛灰を実施例1と同様な方法を用いて処理した。以
上の結果を比較すると、表3、表4、表5の通りとな
る。表3は、溶融炉運転状況を、表4は溶融炉排ガスの
有害物質濃度を、表5はスラグ中の重金属含有量と溶出
試験結果を比較したものである。
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】
【0021】
【表5】 表5から、実施例2は、スラグ中の重金属含有量も少な
く、溶出試験も基準値以下であり、最も良い結果を示し
ている。
【0022】実施例3 都市ごみ焼却工場の集塵機より排出される飛灰中(消石
灰噴霧あり)には、酸化物として32.8%(重量)
(SiO2 が10.3%、Ai2 3 が4.2%、Ca
Oが2.5%、その他15.8%)が、また、未反応の
Ca(OH)2 が23.6%含まれ、塩類として37.
3%(CaCl2 が26.4%、NaClが3.5%、
KClが2.9%、Na2 SO4 が2.2%、K2 SO
4 が2.3%)含まれ、重金属としてPbが0.73
%、Znが1.72%、Cuが0.1%含まれていた。
この飛灰1に対して水10(重量比)を添加したのち、
攪拌・混合してスラリーとし、次いで、鉱酸として塩酸
を添加し、該スラリーのpHを3に調整する。このスラ
リーを沈降分離し、さらにろ過した。その結果、ろ過残
渣中の塩類は5.0%に減少していた。このろ過残渣を
乾燥処理後、出力200kWのプラズマトーチ式溶融炉
に供給し、温度1400℃で溶融処理した。
【0023】比較例2 実施例3と同様の飛灰を用い、この飛灰1に対して水1
0(重量比)を添加したのち攪拌・混合してスラリーと
し、次いで、鉱酸として硫酸を添加し、該スラリーのp
Hを3に調整し、次いで、このスラリーを沈降分離し、
さらにろ過した。その結果、硫酸と飛灰中に含まれるC
aCl2 、CaO及びCa(OH)2 が反応し不溶性の
塩としてCaSO4 が生成するため、ろ過残渣中の塩類
量は35.0%であり、処理前の飛灰とほとんど変わら
なかった。このろ過残渣を乾燥処理後、出力200kW
のプラズマトーチ式溶融炉に供給し、温度1400℃で
溶融処理した。以上の結果を比較すると、表6、表7の
通りとなる。表6は溶融炉運転状況、表7は排ガス中の
SOx濃度を示す。
【0024】
【表6】
【0025】
【表7】 表6、表7からも解かるように、焼却炉の排ガス処理工
程で消石灰を用いる乾式排ガス処理を実施した場合、飛
灰中に消石灰、塩化カルシウムが混入するから、塩酸で
処理する必要がある。
【0026】比較例3 実施例3と同様の飛灰を用い、この飛灰1に対して水1
0(重量比)を添加した後、攪拌・混合してスラリーと
し、次いで、このスラリーを沈降分離し、さらにろ過し
た。この比較例においては、鉱酸を添加していない。飛
灰中に含まれるカルシウム化合物の内、CaCl2 は水
に溶解するため、(溶解度42.7g/g)塩類に起因
する弊害は回避できる。しかし、Ca(OH)2 はほと
んど水に溶解しない(溶解度0.17g/g)。そのた
め、溶融処理対象物が増量するとともに、塩基度(Ca
O/SiO2 )が高くなり、融点が上昇する。従って、
溶融・固化処理において、エネルギーコストがかかり、
不経済となる。結果を表8に示す。
【0027】
【表8】
【0028】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、被溶融
物中に塩類が少ないため、揮散物の凝縮・堆積・固着現
象が見られず、排ガスダクトの閉塞はなく、焼却飛灰及
び溶融飛灰中に含まれる有害な重金属を効率よく回収
し、資源として活用することができる飛灰の処理方法を
提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の飛灰の方法の一例を示す全体フロー工
程図。
【符号の説明】
1:焼却炉、2、7:集塵機、3:攪拌・混合槽、4:
ろ過機、:焼結・溶融処理工程、6:排ガスライン、
8:溶解工程、9:ろ過工程、10:ろ過工程、11:
煙突、A:焼却飛灰、B:水・鉱酸、C:ろ過残渣、
D:ろ液、E:焼却灰、F:スラグ、G:溶融飛灰、
J:ろ過、K:鉛産物、L:アルカリ剤と硫化剤、M:
亜鉛産物、N:排
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C22B 3/00 R (56)参考文献 特開 平9−187748(JP,A) 特開 昭53−12165(JP,A) 特開 平10−34105(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 3/00 303 B09B 3/00 304

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉より発生する塩類と重金属を含む
    飛灰を高温焼結又は高温溶融処理する飛灰の処理方法に
    おいて、前記飛灰と水を混合してスラリーとし、該飛灰
    中に含まれる塩類と重金属を水に溶解した後、該スラリ
    ーをろ過し、該塩類と重金属をろ液中に移行せしめて分
    離したろ過残渣を形成する第一工程と、該ろ過残渣を高
    温焼結又は高温溶融処理する第二工程とで処理すると共
    に、前記飛灰と水の混合は、飛灰に対して10倍量(重
    量比)以上の水を添加し、記ろ過残渣中の塩類含有率
    を10重量%以下とすることを特徴とする飛灰の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記飛灰のスラリー化は、飛灰と水を混
    合した後、鉱酸を添加してpH3以下に調整することを
    特徴とする請求項1記載の飛灰の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記鉱酸は、焼却飛灰中にカルシウム化
    合物を含有する場合には塩酸を使用することを特徴とす
    る請求項2記載の飛灰の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記第二工程で発生した飛灰は、第一工
    程より発生するろ液と混合してスラリーとし、該スラリ
    ーをそのまま又は鉱酸を添加して酸性下において処理す
    ることにより、含有する重金属を溶解後、ろ過すること
    を特徴とする請求項1、2又は3記載の飛灰の処理方
    法。
  5. 【請求項5】 前記重金属を溶解しているろ液は、アル
    カリ剤と硫化剤を添加して重金属の沈殿物を形成して分
    離することを特徴とする請求項記載の飛灰の処理方
    法。
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