JP3274906B2 - 半導体樹脂封止装置 - Google Patents

半導体樹脂封止装置

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JP3274906B2
JP3274906B2 JP10630393A JP10630393A JP3274906B2 JP 3274906 B2 JP3274906 B2 JP 3274906B2 JP 10630393 A JP10630393 A JP 10630393A JP 10630393 A JP10630393 A JP 10630393A JP 3274906 B2 JP3274906 B2 JP 3274906B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体リードフレーム
の樹脂封止成形を行う樹脂封止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体樹脂封止装置は、取扱う品物の状
態に於ける品質条件に合う様に、半導体リードフレーム
上に積載された半導体素子が露出しているリードフレー
ム供給室いわゆるローダ室に於いては粉塵の少ないクリ
ーンな空気環境が必要で、樹脂封止を行うプレス室では
半導体リードフレームがセットされてから金型が型締め
を完了するまでが粉塵発生を抑えた環境に置き、樹脂封
止成形が完了した成形品は、半導体素子が樹脂内に封止
されていることからクリーンな空気環境は必要でなくな
る。
【0003】よって特開昭63−314840及び特開
平1−144639で知られているように、ローダ室及
びプレス室間とプレス室及びアンローダ室間には仕切り
板を設け、その仕切り板にはローダ及びアンローダが進
退時に開閉するシャッタが設けられている。成形後の金
型を清掃するダイクリーナはローダ及びアンローダの進
退方向に対し直交した方向に進退しプレス室内に設けら
れている。
【0004】上記装置の動作は、半導体素子が積載され
た半導体リードフレームを把持したローダは、型開きし
た金型内へローダ及びプレス間シャッタが開いて進入
し、金型内へ半導体リードフレームをセットしローダ室
へ退避後シャッタが締まる。シャッタが締まる動作とほ
ぼ同時に型締めを行い成形が始まる。成形終了後型開き
し成形品は金型内よりエジェクトされる。型開き動作と
ほぼ同時にプレス及びアンローダ間シャッタが開き、エ
ジェクト終了と同時にアンローダが金型内へ進入し成形
品を把持後、アンローダ室へ退避する。
【0005】アンローダがアンローダ室へ退避したと同
時にシャッタは閉まりダイクリーナが金型内へ進退しブ
ラシを振動または回転させて金型面を清掃する。ダイク
リーナのブラシは進退方向に対し同一方向に振動または
回転させ、振動ブラシ方式の場合、上下ブラシ共同一方
向に振動を繰り返し、回転ブラシ方式の場合、進退方向
に対し、順回転或いは逆回転させている。またダイクリ
ーナ前面にはブラシにて擦り出した樹脂粉を吸引する吸
塵口が設けてあり、吸引動作はダイクリーナ進退動作中
吸引している。ダイクリーナのブラシは所定の突出し量
を持ち、成形金型形状に合わせて、工具を用いてその都
度調整をする構造である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の半導体樹脂封止装置では、第1にダイクリーナ
がローダ及びアンローダと直交した位置に配設されてい
ることから、各々の動作が直列的に行われるため生産性
向上を目的としたハイサイクル化を狙うためには各々の
動作の高速化により実現するしかなく、高速化すると駆
動部の寿命の減少及び半導体素子とリードフレーム間の
ボンディングワイヤへのダメージにつながる。よって生
産性向上を図ることができない。
【0007】第2にダイクリーナがプレス室に配設され
ることから、プレス室はダイクリーナの退避空間を確保
するため前面或いは後面を広くする必要があり、ローダ
側シャッタが開いた際にローダ側クリーンエアの流入が
ローダ進行方向に発生せず、半導体リードフレームがク
リーンエアに包まれた状態でなくなり、品質劣化の要因
ともなる。
【0008】
【0009】
【0010】第3にダイクリーナの吸引動作がダイクリ
ーナ進退動作中にのみ行われているためローダ進入時の
クリーンエアの流入が上記第2の問題発生につながる。
例え吸引動作をローダ進退動作中に延長してもダイクリ
ーナの配設がローダ進退方向と直交しているため半導体
リードフレームを包み込むようにクリーンエアの流れが
発生しない。よって上記第2の問題発生につながる。
【0011】
【0012】本発明は上記事情に鑑みて成されたもので
あり、その第1の目的はローダ及びアンローダ、ダイク
リーナの動作を並列に動作させ生産性向上を図る。第2
の目的はダイクリーナをアンローダに一体化させること
でプレス室の前面及び後面の空間を均等にし、さらに、
ダイクリーナの吸塵時間をローダが金型内へ進入しリー
ドフレームを投入、退避及び金型が締まり終わるまでと
することで、ローダ側クリーンエアをローダ進入方向へ
積極的に引き込む様にし、ローダ室内のクリーンエアの
流入を安定化させることで成形前の半導体リードフレー
ムの品質を確保する。
【0013】
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体樹脂封止
装置は、半導体リードフレームをローダへ供給するロー
ダ室と、樹脂封止するプレス室と、成形品を取出しゲー
トブレイク及び成形品を収納するアンローダ室とが、仕
切り板によって分割された半導体樹脂封止装置におい
て、アンローダに一体固定されているダイクリーナの投
影形状と略同一形状をした開口部を持つアンローダ側仕
切り板を有し、前記ローダ及び前記アンローダが同一直
線上で移動可能に配設され、各々別々の電動機によって
駆動され、前記アンローダが成形品を把持後ダイクリー
ナが金型を清掃しながら前記アンローダ室へ退避するの
と同期して前記ローダが金型内へ進入してくるととも
に、前記ローダが金型内へ進入しリードフレームを投
入、退避及び金型が締まり終わるまで前記ダイクリーナ
に設けられた吸塵口からの吸引を続けることを特徴とす
る。
【0015】
【0016】
【作用】アンローダ及びダイクリーナ及びローダの動作
が並列的に行なわれ、またローダ室内のクリーンエアは
アンローダ側に引き込まれ、ローダが把持している半導
体リードフレームをクリーンエアが包み込む。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1乃至図6を参照
して説明する。図1及び図2に於いて、半導体樹脂封止
装置1は、カバー2によって全体が覆われ、半導体リー
ドフレームをローダ3へ供給するローダ室4と、樹脂封
止成形するプレス室5と、成形されたリードフレームを
アンローダ6によって金型内より取出した後余分な樹脂
をゲートブレイクし収納カセットに収納するアンローダ
室7とに夫々仕切り板8,9によって仕切られている。
ローダ側仕切り板8にはローダ3がプレス室5に対し進
退可能な開口部を持ち、さらに該開口部を塞ぐシャッタ
10が設けられ、シャッタ10は上下に開閉可能に配設
されている。
【0021】プレス室5にはローダ3によって供給され
た半導体リードフレームを樹脂封止する成形プレス11
が配設され、上型12および下型13によって成形され
る。ローダ3及びアンローダ6は成形プレス11に対し
同一直線上で相対する位置に配設され、夫々独立した駆
動源(電動機)によりプレス室5に対し進退動作する。
アンローダ6のプレス室側にはダイクリーナ14が一体
固定されアンローダ6の進退動作と共にプレス室を進退
する。
【0022】図3に於いて、前述のアンローダ室側仕切
り板9にはアンローダ6及びダイクリーナ14がプレス
室に対し進退可能な開口部を持ち、該開口部は、プレス
室側より見たダイクリーナ14の投影形状に略同一な開
口形状をしている。
【0023】次に図4乃至図6に於いてダイクリーナ1
4の構成を説明する。ベースプレート20を基礎とする
箱形構造の本体内にはアンローダ進退方向と平行に電動
機21が固定され、電動機21の軸端に偏心シャフト2
2が連結されている。偏心シャフト22は支点ピン24
によって揺動可能に配設されたリンク25と連結され、
支点ピン24から等距離にリンク25に配設されたカム
フォロア26によりブラシ固定プレート27と連結され
ている。
【0024】ブラシ固定プレート27はスライド機構2
8を介してエアシリンダ29と連結されている。エアシ
リンダ29は上下ブラシ夫々に独立して配設されてい
る。ブラシ23はエアシリンダ29によって夫々上下動
し金型面に押圧、当接される。ブラシ23の周囲には金
型面を振動清掃中に擦り出した樹脂カスを撒き散らさな
いためのスカート30が夫々配設され、該スカート30
のダイクリーナ及びアンローダの進退方向の幅と同一な
幅の吸塵口31がダイクリーナ先端部に設けられてい
る。上記ダイクリーナ14はベースプレート20によっ
てアンローダ6と連結固定されている。
【0025】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、成形されたリードフレームが金型上にエジェクト
されると、アンローダ6及びダイクリーナ14が金型内
に高速で進入しアンローダが成形されたリードフレーム
を把持する。この時、ダイクリーナ14のブラシ23は
ダイクリーナ本体内に収納された状態となっている。次
にダイクリーナ14のエアシリンダ29によってブラシ
23が金型面に押圧、当接されると同時に電動機21が
駆動し、ブラシ23はアンローダ6及びダイクリーナ1
4の進退方向に対し直交方向に振動を始め、吸塵口31
より吸引をしながらアンローダ6及びダイクリーナ14
は退避動作を始める。同時にローダ側シャッタ10が開
き、ローダ3が半導体リードフレームを把持して金型内
へ進入してくる。
【0026】この時ローダ3はアンローダ6及びダイク
リーナ14の退避速度より同一或いは遅い速度で進入し
てくることにより、アンローダ6及びダイクリーナ14
がピストンの役目となりローダ室側からのクリーンエア
の流入を積極的に促すことになる。ダイクリーナ14の
投影形状と略同一形状の仕切り板9の開口部により一層
効果を増す。アンローダ6及びダイクリーナ14はダイ
クリーナの吸塵口31がプレス室5に残った状態で退避
動作を停止させ、ローダ3が金型上に半導体リードフレ
ームをセットして高速退避、及びシャッタ10が閉まり
金型が型締め完了するまで吸塵動作を続ける。これによ
りアンローダ6及びダイクリーナ14の退避動作による
ピストン効果が無くなっても積極的にクリーンエアを引
込むことができる。
【0027】アンローダ室内の粉塵は、アンローダ側仕
切り板9の開口部がダイクリーナ14の投影形状に略同
一に形成されていることから、あたかもシャッタを閉じ
ている様な状態となりプレス室内に進入してこない。型
締め成形動作中は、アンローダ6はゲートブレイク工程
等の関係で上記退避停止位置から動いても何ら成形中の
半導体素子に影響を与えることはない。樹脂成形中にロ
ーダ3は半導体リードフレームを把持し、アンローダ6
はゲートブレイク及び成形フレームの収納を行い、成形
終了後上記動作を繰り返す。
【0028】ダイクリーナ14の作用について説明する
と、ブラシ23はエアシリンダ29によって金型面に押
圧、当接されると同時に電動機21が駆動し偏心シャフ
ト22が回転する。偏心シャフト22の回転によりリン
ク25が支点ピン24を中心にして揺動し、それに伴い
カムフォロア26も揺動する。これによってブラシ23
はアンローダ6及びダイクリーナ14の進退方向に対し
直交方向に振動を始める。カムフォロア26は支点ピン
24に対して等距離に配設されていることから上下のブ
ラシ23a,23bは同一振幅でかつ逆方向に振動し、
金型面に付着した樹脂バリを擦り剥がし吸塵口にて吸引
除去する。
【0029】この様に、本実施例によれば、アンローダ
側仕切り板9の開口部形状をダイクリーナ14の投影形
状と略同一にし、アンローダ6にダイクリーナ14を一
体固定させた事でアンローダ側仕切り板にシャッタ機構
が不要となり、またブレス室に於ける余分なスペース確
保も不要となった。ローダ3及びダイクリーナ14及び
アンローダ6を同一直線上に配設させ、アンローダ6及
びダイクリーナ14の退避速度よりもローダ3の進入速
度を同一或いは遅くし、ダイクリーナ14の吸塵期間を
金型清掃開始から金型型締め完了まで行うことで、ロー
ダ3の進入に於けるクリーンエアの流入が直線的に発生
し、半導体素子をできるだけ長く包み込んでいるため、
ローダ3及びダイクリーナ14及びアンローダ6を並列
動作させる事が可能となり、品質劣化なしで生産性向上
が図れる。
【0030】さらに、ダイクリーナ14のブラシ23が
進退方向に対し直交方向に振動することで、あらゆる角
度の溝を持った金型形状にも確実にブラシ先端を当接さ
せることができ、樹脂バリを完全に除去できる。
【0031】また、上下の各ブラシが同一振幅でかつ逆
方向に振動することで夫々のブラシが金型面に押圧当接
され振動することで、発生する反力を互いに打消し合い
ダイクリーナ14に一体固定されているアンローダ6の
ガイド機構及び駆動機構に負荷変動を加えることがない
ため、駆動系の寿命低下を防ぐことができる。上下夫々
のブラシは独立したエアシリンダによって金型面に押圧
当接されるため、品種切り替えに於ける金型形状の変化
においても調整の必要がなく、またブラシが摩耗しても
常に一定した押付力で金型面にブラシが押圧当接され、
安定した樹脂バリ除去が実現できると共に、調整レス化
による生産性向上が図れる。ブラシ上下動用エアシリン
ダに減圧弁を付加すると簡単に押付力を変えることがで
きる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の半導体樹脂装置によれば、アンローダ側仕切り板の開
口部形状をダイクリーナの投影形状と略同一にし、アン
ローダにダイクリーナを一体固定させた事で、アンロー
ダ側仕切り板のシャッタ機構及びプレス室に於ける余分
なスペースが不要となる。
【0033】ローダ及びダイクリーナ及びアンローダを
同一直線上に配設させ、ダイクリーナの吸塵期間を金型
清掃開始から金型型締め完了まで行うことで、ローダの
進入に於けるクリーンエアの流入を直線的に発生させ、
半導体素子をできるだけ長く包み込んでいるため、ロー
ダ及びダイクリーナ及びアンローダを並列動作させる事
が可能となり、品質劣化なしで生産性向上が図れる。
【0034】
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す半導体樹脂封止装置の
正面図、
【図2】横断平面図、
【図3】縦断面図(ダイクリーナ正面図)、
【図4】ダイクリーナの平面図(一部断面図)、
【図5】ダイクリーナの正面図(一部断面図)、
【図6】ダイクリーナの縦断面図。
【符号の説明】
1は半導体封止装置、 2はカバー、3はロー
ダ、 6はアンローダ、8,9は仕切り
板、 10はシャッタ、11は成形プレス、
12は上型、13は下型、 1
4はダイクリーナ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体リードフレームをローダへ供給す
    るローダ室と、樹脂封止するプレス室と、成形品を取出
    しゲートブレイク及び成形品を収納するアンローダ室と
    が、仕切り板によって分割された半導体樹脂封止装置に
    おいて、 アンローダに一体固定されているダイクリーナの投影形
    状と略同一形状をした開口部を持つアンローダ側仕切り
    板を有し、 前記ローダ及び前記アンローダが同一直線上で移動可能
    に配設され、各々別々の電動機によって駆動され、前記
    アンローダが成形品を把持後ダイクリーナが金型を清掃
    しながら前記アンローダ室へ退避するのと同期して前記
    ローダが金型内へ進入してくるとともに、 前記ローダが金型内へ進入しリードフレームを投入、退
    避及び金型が締まり終わるまで前記ダイクリーナに設け
    られた吸塵口からの吸引を続けることを特徴とする半導
    体樹脂封止装置。
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