JP3272957B2 - 穀粒の低温貯蔵方法および穀粒の低温貯蔵装置 - Google Patents

穀粒の低温貯蔵方法および穀粒の低温貯蔵装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大量の籾粒を、屋外に
設置される貯蔵槽に投入して、低温で長時間貯蔵する穀
粒の貯蔵方法および穀粒の低温貯蔵装置についての改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】収穫した穀粒を大量に貯蔵する手段は、
通常、図1にあるように、床板10を通気性に形成し
て、その床板10の下方に形成される導風路11から送
風機Fにより圧風を送給し得るようにした、通常、デポ
と呼ばれている直径が10米内外で高さが5〜6米の筒
状の竪型のサイロ1を用い、これを、屋外に敷設した基
礎2の上に構築して、そのサイロ1内に、それの外壁1
2の外に立設した昇降機3および張込用のコンベア4に
より投入し、床板10上に堆積させて貯蔵するようにす
る。
【0003】また、秋の9月〜10月頃に収穫する籾粒
を大量に貯蔵する場合は、上述の竪型のサイロ1の内部
の天井部位に、サイロ1の中心部を軸心として公転回動
する機枠を設けて、これに、竪のオーガー19を懸架す
ることで、サイロ1内に順次投入して床板10上に堆積
させる穀粒層Gを、上下に撹拌混合させ得るようにし、
かつ、床板10の下方の導風路11に圧風を送給する送
風機Fには、バーナー装置などの熱風生成装置を組合わ
せて乾燥風を送給し得るようにすることで、この竪型の
サイロ1を、累積撹拌混合乾燥貯蔵ビンの形態に構成し
て、これを用いる。
【0004】そして、秋の9月〜10月頃に収穫した籾
粒は、この累積撹拌混合乾燥貯蔵ビンとした形態のサイ
ロ1内に収穫して搬送してきた籾粒ごとに投入して累積
させ、これを撹拌混合させながら乾燥させ、乾燥し終え
たところで、一たんサイロ1から取り出して、青籾(未
熟米)や脱ぷ粒や籾殻を除去する精選処理を行ない、そ
の後に再びサイロ1内に投入して貯蔵する。
【0005】この時期は、11月中旬頃になり、この時
期の東北地方の平均気温は6度C前後である。
【0006】従って、低温貯蔵温度(15度C)以下の
穀温に保持して貯蔵が行なえるようになる。
【0007】ところで、この形態の竪型のサイロ1は、
乾燥風を送給する送風機Fに、通常200v、30kw
程度の大容量送風機を用いることから、このワット数の
高い動力用の大容量の送風機Fのために電気使用の基本
料金が高くなるのを避けるため、ワット数の高い電気使
用の契約期間を、必要期間の9月〜11月の三ケ月間と
して臨時契約し、この外に、基本料金の安いワット数の
低い範囲での使用を常用契約するようにしている。
【0008】このため、臨時の契約期間が切れる11月
の末からは、大容量の送風機Fの使用なしに穀粒の貯蔵
を行なうようにしている。
【0009】このことから、春先の気温が上昇する時期
になると、サイロ1の外壁12を介して行なわれる入熱
により、サイロ1内の周辺の穀粒の温度が上昇してきて
穀粒の変質を生ぜしめるようになるので、この外気温が
上昇してくる春先以後も貯蔵使用とする場合には、図2
にあるように、送風機Fに冷凍機ユニットUを組合わせ
て、サイロ1の通気性に形成した床板10の下方の導風
路11に、穀粒を低温貯蔵温度(15度C)以下に保持
せしめる温度に調整した冷風を送給して貯蔵していける
ようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の籾粒の低温貯蔵
手段は、例えば、サイロ1の容量を約300t程度のも
のにすると、それに張込んだ穀粒に対して、その穀粒を
低温貯蔵温度(15度C)以下の穀温に保持する温度に
調整した冷風を送給するための冷凍機ユニットUに、約
1400万円以上の設備費を要するようになることか
ら、製作コストが嵩む問題があり、また、冷凍機ユニッ
トUを常時稼働するためのランニングコストが嵩む問題
がある。
【0011】本発明は、従前の籾粒の低温貯蔵手段に生
じている上述の問題を解決するためになされたものであ
って、製作コストを低減し、かつ、ランニングコストを
低減して、籾粒の低温貯蔵が行なえるようにする新たな
手段を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的の
ために種々の実験と研究を重ねて得られた知見に基いて
完成したものである。
【0013】本発明手段の原理の説明図である図3につ
いて説明すると、屋外に設置せる上述の形態のサイロ1
内に、昇降機3および張込用のコンベア4により、貯蔵
すべき穀粒を投入して張込む際に、その穀粒の投入を、
外気温の低い寒期に行なって、この張込んだ穀粒に、導
風路11に吐風側を接続させて設けた送風機fの作動に
より、その送風機fの吸引側と通ずる外気の取入口5か
ら、この時期の冷たい外気を送給して、この張込んだ穀
粒を冷却しておき、その後、取入口5をそこに設ける切
替弁Vにより閉鎖してサイロ1内を外気と遮断しておく
と、東北の寒冷地においては、5月末頃まで、低温貯蔵
温度(15度C)以下の12度C前後の温度を保持する
ようになること、そして、このとき、外気により12度
C前後に昇温してくるのは、籾バルクによる断熱作用に
よって穀粒層Gのサイロ1の外壁に近い部分および上層
部分ならびに下層部分の四周部分に限られ、穀層の中心
部位にあっては、6度C前後の低温に保持されているこ
とが判った。
【0014】また、この状態のサイロ1に、それの床板
10の下方の導風路11とサイロ1内に堆積する穀粒層
Gの上方における天井部の空間Wとを、図3にあるよう
に、サイロ1の外壁12の外側に配設するバイパス状の
ダクトDで連通しておいて、そのダクトDに接続する前
述の送風機fの作動によって、サイロ1内の空気を、床
板10の下方の導風路11から、穀粒層Gを上方に透過
した後再び床板10の下方に戻るよう循環させるか、こ
れと逆方向に循環させると、その空気の平均温度は、冷
たい穀層部分(中心の穀粒層部分G1)の温度よりは高
いが、暖かい穀層部分(四周の穀粒部分G2)の温度よ
りは低い。そのため、穀粒層Gを透過したときに、籾粒
との熱交換作用により、冷たい穀粒層部分G1を透過し
た空気にあっては、その冷たい穀粒層部分G1の籾粒の
冷熱により冷却されながらその冷たい穀粒層部分の籾粒
を暖め、また、暖かい穀粒層部分G2を透過した空気に
あっては、籾粒により暖められながらその籾粒を冷却し
ていくようになって、穀粒層Gを透過して床板10の下
方の導風路11に循環してきて再び穀粒層Gに圧送され
るときには、暖かい穀粒層部分G2を冷却できる状態に
あり、これにより、5月を過ぎて、サイロ1の外壁12
から低温貯蔵温度(15度C)よりも高い温度の熱が侵
入してくる時期になっても、全層の穀温が略均一になる
まで、穀粒層Gを冷却していけるようになることが判っ
てきた。
【0015】さらに、サイロ1に対する籾粒の張込み
を、11月中旬頃に行なって、その時期の平均気温6度
C程度の外気により6度C程度に冷却した後、12月〜
2月頃まで、前述の送風機fを定期的に作動させて、ト
ータルで40時間程外気を送り込むことで2〜3度C程
度に冷却できるようにする。
【0016】そして、このように十分に冷して冷熱を蓄
めておくことで、6月を越した夏場近くまで、その蓄積
した冷熱を、循環する空気を熱媒体として暖かい穀粒層
部分G2に移動させることによって、冷凍機を使用しな
いで低温貯蔵することが可能となる、ということが判っ
てきた。
【0017】そして、また、サイロ1内の穀粒の温度を
検知する穀温センサをサイロ1に設けておいて、例え
ば、その穀温センサがサイロ1内の穀粒の外壁12付近
の穀温が13度C程度に昇温してきたことを検知したと
きに、小容量の送風機fが作動して、サイロ1内の空気
をダクトDを介し循環させ、それにより、前記外壁12
近くの穀温が10度C程度に降下したことを検知したと
きに、送風機fの作動が停止するように送風機fを制御
しておくことで、穀温センサからの信号に基づき、断続
的にサイロ1内の空気を循環させることによって、サイ
ロ1内の穀粒に蓄熱した冷熱により穀粒の低温貯蔵が効
果的に行なえることが判ってきた。
【0018】そして、このことから、本発明において
は、通気性の床板10の下方に導風路11を形成したサ
イロ1に、それの導風路11と天井部の空間Wとの間
を、バイパス状のダクトDで連通して、そのダクトD
に、そのダクトDを介しサイロ内の空気を循環させる小
容量の送風機fを接続させて設けておいて、そのサイロ
1内に乾燥すべき穀粒を寒期において張込み、その穀粒
にサイロ1の床板10の下方の導風路11に対し導風管
60を介し連通させて設けた大容量の送風機Fの作動に
より、その時期の冷たい外気を外気取入口5から導入し
て冷却しておき、春先の気温の上昇時期から夏場近くま
で、前記小容量の送風機fの作動によりサイロ1内の空
気をダクトDを介して循環させることにより、サイロ1
内の穀粒層Gの中心部の冷熱によりサイロ1の外壁12
からの侵入熱により昇温する穀粒層Gの四周部を冷却し
て低温貯蔵することを特徴とする穀粒の低温貯蔵方法を
提起するものである。
【0019】
【作用】このように構成せる本発明手段においては、竪
型のサイロ1に対して張込まれた貯蔵すべき穀粒は、そ
れの張込みが、気温の低い寒期に行なわれて、送風機F
の作動により、外気取入口5から取込まれるその時期の
冷たい外気の送給により冷却されることで、この自然の
冷気により、冷熱が十分に蓄えられた状態にある。
【0020】そして、この状態において、外気との連通
を遮断した状態で貯蔵を行ない、外気温が上昇してきた
時期となったところで、外気の取入口5との連通を遮断
した状態において、送風機fを間欠的に作動させてサイ
ロ1内の空気を循環させることにより、穀粒に蓄えられ
た冷熱によって、外壁12を介して侵入してくる熱で昇
温してくる外周部位の穀粒を冷却して、低温貯蔵が行な
われるようになる。
【0021】そして、この低温貯蔵は、サイロ1内の穀
粒層Gの中心部位の冷熱と侵入熱とがほぼ均一になるま
で続けられることで、夏場近くまで冷凍機の使用なし
に、低温貯蔵が行なえるようになる。
【0022】
【実施例】次に実施例を図面に従い詳述する。なお、図
面符号は、従前手段のものと同効の構成部材については
同一の符号を用いるものとする。
【0023】図4及び図5は本発明の実施に用いる穀粒
貯蔵用のサイロの縦断正面図で、同図において、2はコ
ンクリートの打込みにより形成した基礎、1はその基礎
2の上に構築したサイロ、10はそのサイロ1の通気性
の床板、11はその床板10の下面と基礎2の上面との
間に形成される導風路、12はサイロの外壁、13はサ
イロ1の屋根、3はサイロ1内への穀粒の張込用の昇降
機、4は張込用のコンベア、Dはサイロ1の床板10の
下面の導風路11とサイロ1内の天井部の空間Wとをサ
イロ1の外部においてバイパス状に連通するダクト、F
は使用する期間を限定して契約する臨時契約の大容量
(30kw程度)の送風機、fは常用契約の範囲でまか
なえる小容量(5kw程度)の送風機、5は外気の取入
口、Vは切替弁を示す。
【0024】サイロ1は、基礎2の上に、外壁12によ
り円筒状乃至多角筒状に構築する通常のもので、上部に
は屋根13が設けられ、また、内腔の底部には、通気性
に形成した床板10が設けられ、それの下面と基礎2の
上面との間には導風路11が形成してある。
【0025】また、該サイロ1の前記床板10の上面に
は、中心部位を旋回中心として公転回動するオーガー1
4が装設され、床板10の中心部位には、前記オーガー
14により浚い出すように搬送してくる穀粒を排出する
排出口15が開設してあり、その排出口15から排出さ
れる穀粒を機外に搬出する排出コンベア16が、前記導
風路11内に配設してある。
【0026】昇降機3は、サイロ1内に穀粒を装入する
ための通常のものであり、それの上端側には、張込用の
コンベア4の始端側と穀粒取出用の取出樋30とが、切
換自在に連通している。
【0027】前記張込用のコンベア4は、それの終端側
がサイロ1内の頂部に装設した均分器17の上方に位置
し、前記昇降機3が揚送して該コンベア4に受継がせた
穀粒を、均分器17を介してサイロ1内に張込むように
作用する。
【0028】また、前述の排出コンベア16の終端側
は、前記昇降機3の底部に接続連通させてあって、前記
床板10の中心部の排出口15から排出される穀粒を、
昇降機3の頂部の取出樋30から取出すようにしてあ
る。
【0029】大容量(30kw程度)の送風機Fは、図
1に示す従前のものと同様に、それの吐風口側がサイロ
1の床板10の下方の導風路11に対し導風管60を介
して連通するように設けてあるが、それの吸引側となる
ケーシング62の後端側(図4において左端側)には、
外部に開放する外気の取入口5が開設してあり、また、
この大容量の送風機Fの導風路11と通ずる導風管60
の上面側には、バイパス状に装設するダクトDの下端側
を接続させるための接続口61が装設してある。そし
て、導風管60の上面の前記接続口61には、それを閉
鎖して導風管60が大容量の送風機Fのケーシング62
の後面側に設けた外気の取入口5と連通する状態(図
4)と、その取入口5との連通を遮断して接続口61と
連通する状態(図5)に切替える切替弁Vが切替自在に
装設してある。
【0030】ダクトDは、それの下端側の開口を、前記
送風機Fの導風管60の上面側に設けた接続口61に接
続連通し、上端側をサイロ1の外壁12の上端側の部位
に装設せる接続口120に接続して上端の開口をサイロ
1内の天井部の空間Wに連通することで、送風機Fの導
風管60の一部を利用して、サイロ1内の天井部の空間
Wとサイロ1の床板10下方の導風路11とを、バイパ
ス状に接続するよう装設してあり、それの上端の開口に
は開閉弁7が設けられ、また、下端の開口には、前述の
切替弁Vを共用する開閉弁が設けてある。そして、小容
量の送風機fはこのダクトDに接続させて装設してあ
り、切替弁Vが導風管60と取入口5との連通を閉鎖し
接続口61を開放した状態において、送風機fを作動さ
せることにより、サイロ1内の空気が、このダクトDを
介してサイロ1内の穀粒層Gを透過して循環流動するよ
うになる。
【0031】このときのサイロ1内の空気が循環流動す
る方向は、送風機fのモーターmの作動を正または逆に
切替えることで、穀粒層Gを上方から下方に透過する方
向と穀粒層Gを下方から上方に透過する方向とに切替え
られる。このとき、サイロ1の屋根13の頂部に通気口
が装設してある場合は、その通気口から外気が吸引され
るようになる不都合を避けるため、その通気口には開閉
自在のシャッター18…を装設して、それにより閉塞す
るようにしておく。
【0032】送風機Fは、冷凍機ユニットUを組合わせ
ることを要しないが、冷凍機ユニットUを組合わせたも
のであってもよい。その場合は、冷凍機ユニットUは使
用しないか、使用しても補助的な程度にする。
【0033】また、ダクトDは、接続口61および接続
口120に対する装着を装脱自在の組付けで行なえるよ
うにして、送風機Fの作動で、外気を導風路11に送給
するか、送風機Fに組合わせておくバーナー装置または
電熱ヒーターにより外気を所望の湿度に調整した乾燥風
として導風路11に送給するようにしてあるサイロ1に
対し、オプションとして組付けられるようにしておく場
合がある。
【0034】前記小容量(5kw程度)の送風機fは、
電気使用契約の基本料金を低額に抑えて、臨時契約でな
く常用契約で使用し得るようにするためのものであり、
前述の大容量の送風機Fに換えて装設するか、ダクトD
の所望の個所に接続するように装設してよいものである
が、ダクトDを装脱自在に組付けるようにした場合にあ
っては、そのダクトDの下端側に図5に示している如く
組付けておいて、ダクトDと共にオプションとして、送
風機Fにより、外気または乾燥風を導風路11に送給す
るようにした形態のサイロ1に装着し得るようにする場
合がある。
【0035】そして、このようにダクトDに接続させて
小容量の送風機fを組付ける際、この送風機fのモータ
ーmの作動を、サイロ1内の外壁12の隣接部位に配設
しておく穀温センサSの感温作動により、例えば、穀温
センサSが13度C程度に昇温してきたことを検知した
ときに、それの出入信号によって送風機fが運転を開始
し、それによりサイロ1内の外壁12付近の穀温が10
度C程度に降下してきたときに、それの出入信号によっ
て送風機fの運転が停止するよう制御しておくことで、
気温が上昇してくる春先から夏場近くまで僅かのランニ
ングコストをもって、サイロ1内の穀粒の低温貯蔵が行
なえるようになる。
【0036】また、19…は、サイロ1内の天井部位
に、サイロ1の軸心部位を回動中心として公転回動する
よう支架した機枠190に装架した竪のオーガーで、サ
イロ1内に投入して床板10上に堆積させた穀粒層Gを
上下に撹拌・混合するよう作用する。
【0037】7はダクトDの上端側の開口に開閉自在に
設けたシャッターであるが、このシャッター7は省略す
る場合がある。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明手段において
は、竪型のサイロ1に貯蔵すべき穀粒を張込んで、低温
貯蔵の条件の15度C以下の温度に保持して貯蔵するに
際し、竪型のサイロ1に対する穀粒の張込みを、気温の
低い晩秋乃至冬等の寒期に行なって、その時期の冷たい
外気を小容量の送風機fまたは大容量の送風機Fにより
サイロ1内に送給して穀粒を冷却して、この穀粒に冷熱
を蓄えておき、この状態において、送風機fの作動で、
ダクトDを介しサイロ1内の空気をサイロ1内の穀粒層
Gを透過するよう循環させて、この空気を熱媒体とし
て、穀粒に蓄えた冷熱により、外壁12を介して侵入し
てくる熱で昇温してくる外周部の穀粒を冷却して、穀粒
の低温貯蔵を行なうのであるから、冷凍機を使用するこ
となく、穀粒の低温貯蔵が行なえるようになる。
【0039】そして、この本発明による穀粒の低温貯蔵
は、サイロ1内の穀粒層Gの中心部の冷熱と外壁12か
らの侵入熱がほぼ等しくなるまで続けられるから、寒期
に穀粒をサイロ1内に張込んで冷たい外気により十分に
冷却しておくことで、外壁部位の穀温が低温貯蔵温度
(15度C)を越えて昇温してくる夏場近くにおいて
も、冷凍機を使用しないで低温貯蔵が続けられ、地域に
よっては、夏を越しての低温貯蔵も可能となるから、著
しく低コストで穀粒の低温貯蔵が行なえるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従前の穀粒貯蔵用のサイロの縦断正面図であ
る。
【図2】同上の別の形態のサイロの縦断正面図である。
【図3】本発明手段の原理を説明する説明図である。
【図4】本発明手段の実施に用いる穀粒貯蔵用のサイロ
の縦断正面図である。
【図5】同上のサイロの内部の空気を循環させる状態の
作用の説明図である。
【符号の説明】
D…ダクト、F・f…送風機、G…穀粒層、G1・G2
…穀粒層部分、S…穀温センサ、U…冷凍機ユニット、
V…切替弁、W…空間、m…モーター、1…サイロ、1
0…床板、11…導風路、12…外壁、120…接続
口、13…屋根、14…オーガー、15…排出口、16
…排出コンベア、17…均分器、18…シャッター、1
9…竪のオーガー、190…機枠、2…基礎、3…昇降
機、30…取出樋、4…張込用のコンベア、5…外気取
入口、60…導風管、61…接続口、62…ケーシン
グ、7…シャッター。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性の床板10の下方に導風路11を
    形成したサイロ1に、それの導風路11と天井部の空間
    Wとの間を、バイパス状のダクトDで連通して、そのダ
    クトDに、そのダクトDを介しサイロ内の空気を循環さ
    せる小容量の送風機fを接続させて設けておいて、その
    サイロ1内に乾燥すべき穀粒を寒期において張込み、そ
    の穀粒にサイロ1の床板10の下方の導風路11に対し
    導風管60を介し連通させて設けた大容量の送風機Fの
    作動により、その時期の冷たい外気を外気取入口5から
    導入して冷却しておき、春先の気温の上昇時期から夏場
    近くまで、前記小容量の送風機fの作動によりサイロ1
    内の空気をダクトDを介して循環させることにより、サ
    イロ1内の穀粒層Gの中心部の冷熱によりサイロ1の外
    壁12からの侵入熱により昇温する穀粒層Gの四周部を
    冷却して低温貯蔵することを特徴とする穀粒の低温貯蔵
    方法。
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