JP2995318B2 - 穀物用貯蔵乾燥装置 - Google Patents

穀物用貯蔵乾燥装置

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JP2995318B2
JP2995318B2 JP7268353A JP26835395A JP2995318B2 JP 2995318 B2 JP2995318 B2 JP 2995318B2 JP 7268353 A JP7268353 A JP 7268353A JP 26835395 A JP26835395 A JP 26835395A JP 2995318 B2 JP2995318 B2 JP 2995318B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、米や麦等の穀物を
主に籾の状態で乾燥しながら貯蔵する穀物用貯蔵乾燥装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、穀物を貯蔵する装置として、例え
ば、図8に示すように、穀物としての籾を収容する収容
空間2を形成する収容塔1と、収容塔1の収容空間2に
籾を投入するための投入口部3と、収容塔1から籾を取
出す取出し部4とを備えたものがある。また、収容空間
2内の籾を攪拌する攪拌機5を備えるとともに、必要時
に運転され収容塔1の収容空間2に自然風を吹込む送風
機6を設けている。この、貯蔵装置は、例えば、収穫後
の穀物を、所謂はさに掛けて乾燥させてから脱穀して籾
にし、あるいは、脱穀した籾を強制乾燥機により乾燥さ
せた後、次の籾摺り工程に移行させる前段階等に、一時
的に貯蔵しておくものであり、送風機6から自然風を送
り込んである程度の通風乾燥させながら貯蔵する。即
ち、この貯蔵装置は、一度乾燥させた籾を、湿気が影響
しないようにして貯蔵しておくものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来の
装置に籾を貯蔵する場合には、穀物を収穫した後、乾燥
工程を経てから、貯蔵しているので、この乾燥工程を要
する分、搬送等に手間がかかり効率が悪いという問題が
あり、本願出願人は、収穫後の生の籾を強制乾燥させな
がら貯蔵する技術を開発してきた。この開発過程では、
上記の送風機6から、温風を吹込んで、この温風に水分
を吸収させて乾燥を行なうことを試みた。然しながら、
この技術を単に用いても、籾を充分に乾燥させることが
できないことがあり、また、乾燥させても、その後、湿
気を帯びて、品質が低下してしまうという問題もあっ
た。それは、外気温に変化があると、収容塔1の内壁面
1aに結露が生じてしまい、これが籾に吸収されて、乾
燥を阻害してしまうからである。特に、貯蔵が必要にな
る秋から冬にかけては内外の気温の変化が大きくなるこ
とから、その影響が大きくなるのである。
【0004】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
もので、収容塔の内壁面に結露が生じにくいようにし、
穀物が結露による湿気を帯びないようにして、収穫後の
籾を強制乾燥させながら貯蔵することができるように
し、乾燥工程を別途設けることなく、貯蔵を可能にした
穀物用貯蔵乾燥装置の提供を目的とする。また、必要に
応じて、装置の乾燥性能の向上を図ることも課題とし
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明の穀物用貯蔵乾燥装置は、穀物を収容し
該穀物を受けるフロアを有した収容空間を形成する収容
塔と、該収容塔の収容空間に穀物を投入するための投入
口部と、上記収容塔から穀物を取出す取出し部と、該収
容塔の収容空間に温風を供給する温風供給部とを備えた
穀物用貯蔵乾燥装置において、上記収容塔の壁部を繊維
強化プラスチックを用いて形成したものである。この場
合、上記収容塔の壁部を、繊維強化プラスチックで形成
された外側壁板と、繊維強化プラスチックで形成された
内側壁板と、上記外側壁板と内側壁板との間に介装され
た断熱材とで形成したことが有効である。また、上記断
熱材を発泡ウレタンで構成したことが有効である。
【0006】そして、上記収容塔のフロアに多数の小孔
を開設し、該フロアの下部に上記温風供給部からの温風
を溜める空気室を設け、上記収容空間内に、一端部が上
記収容塔の壁部を貫通させられるとともに外周壁に多数
の貫通孔が形成され上記空気室からフロアの小孔を通過
して収容空間内に吹込まれた温風を上記貫通孔を通して
上記一端部の開口から外部に排気する排気パイプを設け
た構成としている。この場合、上記収容空間を仕切壁で
仕切って複数の分割収容空間を設け、各分割収容空間毎
に上記排気パイプを設け、該仕切壁に多数の通孔を形成
ている。そしてまた、必要に応じ、上記収容塔の外側
に付帯させられ上記収容空間の下部から穀物を取入れ上
部に搬送して穀物を循環させるコンベアを設けた構成と
している。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態に係る穀物用貯蔵乾燥装置について説明す
る。図1乃至図6に示すように、実施の形態に係る穀物
用貯蔵乾燥装置において、10は穀物を収容し穀物を受
けるフロア11を有した収容空間12を形成する収容塔
である。この収容塔10は、コンクリート基礎13に設
置される円筒状に形成され、上部は閉塞されている。そ
の大きさは、例えば、直径DがD=2500mm,高さ
HがH=6000mmに設定され、約30トンの籾を収
納可能にしている。14は収容塔10をコンクリート基
礎13に固定するために、収容塔10とコンクリート基
礎13との間に張設された支持ロッドである。
【0008】収容塔10の壁部15は、繊維強化プラス
チック(所謂「FRP」)を用いて形成されている。詳
しくは、図6に示すように、壁部15は、繊維強化プラ
スチックで形成された外側壁板16と、繊維強化プラス
チックで形成された内側壁板17と、外側壁板16と内
側壁板17との間に介装された断熱材18とで形成され
ている。断熱材18は、種々のものが用いられるが、例
えば、断熱効果の大きい発泡ウレタンが望ましい。壁部
15を形成するときは、平面において、先ず外側壁板1
6を形成し、次に、この外側壁板16上に断熱材18を
敷設し、それから、この断熱材18上に内側壁板17を
敷設する。その後、この層状の板を円筒状に丸めて接合
し、更に軸方向に同様のものを接合して形成する。その
寸法は、例えば、外側壁板16の厚さT1 がT1 =10
mm,内側壁板17の厚さT2 がT2 =10mm,断熱
材18の厚さT3 がT3 =30mmに設定される。
【0009】フロア11は、上記と同様の繊維強化プラ
スチックで逆円錐状に形成されており、収容空間12の
下部に設けられている。このフロア11には、多数の小
孔19が略均等に開設されている。この小孔19の直径
は、例えば穀物としての米の籾が通過しにくい直径、例
えば、3mmに形成されている。また、小孔19のピッ
チは30〜50mm程度が望ましい。そして、フロア1
1の下部には、後述の温風供給部30からの温風を溜め
る密閉された空気室20が設けられている。図3中21
は空気室20に出入りするための非常口である。
【0010】また、収容空間12は、1つの仕切壁22
によって中央で仕切られており、複数(図では2つ)の
分割収容空間12A,12Bが設けられている。これに
より、種類の異なる品種の穀物を収納可能にしている。
この仕切壁22は、上記と同様の繊維強化プラスチック
で形成されている。また、仕切壁22には、フロア11
と同様に、多数の通孔23が略均等に開設されている。
この通孔23の直径は、上記と同様に、例えば穀物とし
ての米の籾が通過しにくい直径、例えば、3mmに形成
されている。また、通孔23のピッチは30〜50mm
程度が望ましい。
【0011】24は収容塔10の収容空間12に穀物を
投入するための投入口部である。投入口部24は、各分
割収容空間12A,12Bに対応して収容塔10の上部
に円筒状に突出させて一対設けられている。26は収容
塔10から穀物を取出す取出し部であり、各分割収容空
間12A,12Bに対応して収容塔10の下部に一対設
けられている。この取出し部26は、フロア11の下部
及び収容塔10間に架設され収容空間12と外部とを連
通する取出し管27を備え、この取出し管27の出口に
開閉バルブ28を設けて構成されている。取出し管27
は、穀物が自然落下により出口に移動するように、収容
塔10に向けて下向きに傾斜させられている。
【0012】30は収容塔10の空気室20から収容空
間12に温風を吹出させるために空気室20に温風を供
給する温風供給部である。この温風供給部30は、温風
を生成する例えば重油や石油あるいはガスを燃料とした
バーナ部31と、このバーナ部31によって生成された
温風を送給パイプ32aを介して空気室20供給する送
風機32とから構成されている。33は空気室20の壁
部15に設けられた送風口である。そして、温風供給部
30は、空気室20に温風を吹込んで溜めるとともに、
この温風を、空気室20からフロア11の小孔19を通
過させて収容空間12内に吹込む。
【0013】34は収容塔10の軸線に沿って各分割収
容空間12A,12B毎に一対ずつ設けられた例えば塩
化ビニール製の排気パイプである。この排気パイプ34
の一端部35は収容塔10の壁部15の上部を貫通させ
られ、他端部36はフロア11に至っている。一端部3
5は逆U字状に形成されて開放させられている一方、他
端部36は閉塞されている。また、排気パイプ34の外
周壁には多数の貫通孔37が開設されており、上記空気
室20からフロア11の小孔19を通過して収容空間1
2内に吹込まれた温風をこの貫通孔37を通して排気パ
イプ34の一端部35の開口から外部に排気するもので
ある。この貫通孔37の直径は、上記と同様に、例えば
穀物としての米の籾が通過しにくい直径、例えば、3m
mに形成されている。また、貫通孔37のピッチは30
〜50mm程度が望ましい。更に、排気パイプ34の直
径は、例えば、100〜150mm程度に設定される。
38は収容塔10の上部であって各分割収容空間12
A,12Bに対応して設けられ排気を行なう排気管であ
る。この排気管38の開口には防虫網39が張設されて
いる。
【0014】40は収容塔10の外側に付帯させられ収
容空間12の下部から穀物を取入れ上部に搬送して穀物
を循環させるコンベアである。このコンベア40として
は、例えば、周知の、バケット型のコンベア40が用い
られる。41はコンベア40を駆動する駆動部である。
このコンベア40は、収容塔10の大きさが上記の30
トン程度のものであれば、その搬送容量が、例えば、6
トン毎時程度のものが用いられる。図4に示すように、
このコンベア40の取入れ口42と各分割収容空間12
A,12Bとは、穀物が自然落下して取入れ口42に至
るように上記の取出し管27及びこの取出し管27から
分岐した取入れ管43,43によって接続されている。
取入れ管43には、開閉バルブ44が設けられており、
分割収容空間12A,12Bからの穀物を切換えて取入
れ口42に供給できるようになっている。
【0015】また、図5に示すように、コンベア40の
排出口部46は分岐していて、各分岐管45は上記投入
口部24に接続され、夫々、各分割収容空間12A,1
2Bに連通している。47は2つの分岐管45の通路の
いずれか一方を閉塞しいずれか他方を連通させる切換シ
ャッタ47である。この切換シャッタ47は、例えば、
ソレノイド等のアクチュエータ(図示せず)によって作
動させられ、コンベアの下側にある操作部(図示せず)
により、遠隔操作可能になっている。これにより、上記
の開閉バルブ44の開閉及び切換シャッタ47の切換え
によって、各分割収容空間12A,12B内の穀物を交
互に循環させることが可能になっている。48はホッパ
状の穀物供給口であって、コンベア40の下部の取入れ
口42に連通している。
【0016】図7はこの実施の形態に係る穀物用貯蔵乾
燥装置が用いられる精米システムを示している。このシ
ステムにおいて、50は米を計量して精米する精米装置
であって、コインの投入により制御される制御部(図示
せず)を備えている。そして、この制御部の制御によっ
て、上記の各分割収容空間12A,12Bに対応した取
出し部26から排出される籾をコンベア51で自動搬送
し、精米装置50によってコンベア51によって搬送さ
れた籾を計量して精米する。52,53は精米装置50
で精米した際に排出される籾殻を貯留する籾殻タンク及
び糠を貯留する糠タンクである。
【0017】次に、この実施の形態に係る穀物用貯蔵乾
燥装置の作用について説明する。今、穀物として米の籾
について説明すると、先ず、例えば、収穫後の種類の異
なる生の籾を各分割収容空間12A,12Bに夫々収容
する。この場合、図5に示すように、切換シャッタ47
を切換えてコンベア40の排出口部46をいずれか一方
の分割収容空間12A,12Bに連通させ、籾を穀物供
給口48に入れ、コンベア40を駆動して搬送し、投入
口部24から分割収容空間12A,12Bのいずれか一
方に収容する。いずれか一方の分割収容空間12A,1
2Bに入れ終ったら、切換シャッタ47を切換えてコン
ベア40の排出口部46をいずれか他方の分割収容空間
12A,12Bに連通させ、別の種類の籾を穀物供給口
48に入れ、上記と同様に、コンベア40を駆動して搬
送し、投入口部24から分割収容空間12A,12Bの
いずれか他方に収容する。
【0018】この状態で、図4に示すように、いずれか
一方の分割収容空間12A,12Bの取入れ管43の開
閉バルブ44のみを開くとともに、切換シャッタ47を
切換えてコンベア40の排出口部46を対応する当該一
方の分割収容空間12A,12Bに連通させる。そし
て、温風供給部30を作動させるとともに、コンベア4
0を作動させる。また、適時に、いずれか他方の分割収
容空間12A,12Bの取入れ管43の開閉バルブ44
のみを開くとともに、切換シャッタ47を切換えてコン
ベア40の排出口部46を対応する当該他方の分割収容
空間12A,12Bに連通させる。そして、温風供給部
30を作動させるとともに、コンベア40を作動させ
る。このように開閉バルブ44の開閉及び切換シャッタ
47の切換えを、交互に行う。
【0019】この温風供給部30の作動中にあっては、
温風供給部30で生成された温風は空気室20に供給さ
れ、空気室20からフロア11の小孔19を通過して収
容空間12内に吹込まれていく。これにより、温風は、
籾の間を通過して上昇していき、一部は排気パイプ34
に至って、排気パイプ34内が外気に連通して負圧にな
ることから貫通孔37から排気パイプ34内に入り込み
一端部35の開口から外部に排気されていく。また、温
風の一部は、上部に至って排気管38から排気されてい
く。また、収容空間12内の温風は、仕切壁34の通孔
23を通って分割収容空間12A,12Bを相互に行き
来もする。
【0020】この過程において、籾の水分が温風に吸収
されていくので、籾が乾燥させられていく。この場合、
排気パイプ34の外周壁には略均等に多数の貫通孔37
が設けられているので、温風が各貫通孔37へ向けて移
動する。そのため、温風が籾内部で良く移動することか
ら、単に上部に排気口のみを設けた場合に比較して、温
風が良く籾内に行き渡り、このため、水分の吸収がよく
行なわれ乾燥効率が向上させられる。また、コンベア4
0によって、分割収容空間12A,12B内の籾が下部
から取出されて上部に移動させられるので、攪拌される
ことになり、この攪拌作用によって、温風が相対的に籾
間に良く行き渡ることになるので、より一層水分の吸収
がよく行なわれ乾燥効率が向上させられる。特に、従来
のように単に攪拌する場合に比較して、籾が下部から上
部に大きく移動させられるので、良く籾が攪拌され、そ
れだけ、温風との接触機会が多くなることから、水分の
吸収効率が向上させられる。
【0021】更に、外気温に変化があっても、収容塔1
0の壁部15は繊維強化プラスチックを用いて形成され
ているので、その断熱効果が大きく、そのため、外気温
の影響が少ないことから、収容塔10の内壁面に結露が
生じにくくなり、穀物が結露による湿気を帯びる事態が
防止される。特に、壁部15は、繊維強化プラスチック
と断熱材18とのサンドイッチ構造なので、断熱材18
の断熱効果と相まって、より一層外気温の影響を受けに
くくなり、収容塔10の内壁面に結露が生じにくくな
り、確実に穀物が結露による湿気を帯びる事態が防止さ
れる。そのため、結露による湿気が乾燥を阻害したり、
一度乾燥した籾に悪影響を与える事態が防止され、籾の
品質を低下させることなく確実に貯蔵が行なわれる。
【0022】このように別途乾燥工程を設けてから貯蔵
しなくても、強制乾燥しながら貯蔵できるので、搬送等
に手間がかからない分、乾燥貯蔵効率が向上させられ
る。そして、適時に精米装置50を操作すれば、本装置
で乾燥貯蔵された籾を取出して精米できる。この場合、
籾の状態で貯蔵して精米するので、精米してから貯蔵す
る場合に比較して、穀物の品質低下が抑制される。ま
た、収容塔10は、分割収容空間12A,12Bを備え
ているので、種類の異なる穀物を同時に貯蔵することが
でき、それだけ、汎用性が高くなる。
【0023】尚、上記実施の形態において分割収容空間
12A,12Bは2つであるが、必ずしもこれに限定さ
れるものではなく、3以上にして良く、適宜変更して差
し支えない。また、排気パイプ34の数や配置等は上述
したものに限られるものではなく、適宜変更して差し支
えない。更に、上記開閉バルブ44の開閉及び切換シャ
ッタ47の切換えを自動で行なうようにすれば、穀物の
循環を分割収容空間ごとに交互に自動で行なうことがで
きる。また、上記の実施の形態では、米の籾の乾燥貯蔵
について説明したが、これに限定されるものではなく、
穀物であればその形態や種類はどのようなものでも良い
ことは勿論である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の穀物用貯
蔵乾燥装置によれば、温風供給部から温風を供給して穀
物を乾燥させるとともに、収容塔の壁部を繊維強化プラ
スチックを用いて形成したので、その断熱効果が大き
く、そのため、外気温の影響が少ないことから、収容塔
の内壁面に結露が生じにくくなり、穀物が結露による湿
気を帯びる事態を防止することができ、結露による湿気
が乾燥を阻害したり、一度乾燥した籾に悪影響を与える
事態を防止して、強制乾燥させながらの貯蔵を確実に行
なわせることができる。
【0025】また、収容塔の壁部を、繊維強化プラスチ
ックで形成された外側壁板と、繊維強化プラスチックで
形成された内側壁板と、外側壁板と内側壁板との間に介
装された断熱材とで形成した場合には、繊維強化プラス
チックと断熱材とのサンドイッチ構造になるので、断熱
材の断熱効果と相まって、より一層外気温の影響を受け
にくくすることができ、結露を確実に生じにくくして、
確実に穀物が結露による湿気を帯びる事態を防止するこ
とができる。そのため、穀物の品質を低下をさせること
なく確実に乾燥貯蔵を行なうことができる。
【0026】更に、温風を多数の貫通孔を通して外部に
排気する排気パイプを設けたことから、フロアからの温
風が各貫通孔へ向けて移動するので、温風が穀物内部で
良く移動することになり、単に上部に排気口のみを設け
た場合に比較して、温風が良く穀物内に行き渡ることか
ら、水分が温風に吸収されていく際、水分の吸収がよく
行なわれ、そのため、乾燥効率を大幅に向上させること
ができ、強制乾燥させながらの貯蔵を確実に行なわせる
ことができる。
【0027】更にまた、収容空間を仕切壁で仕切って複
数の分割収容空間を設け、各分割収容空間毎に排気パイ
プを設けたので、種類の異なる穀物を同時に貯蔵するこ
とができ、それだけ、汎用性を向上させることができる
とともに、各分割収容空間において、排気パイプによる
乾燥効率を大幅に向上させることができ、種類の異なる
穀物に差を生じさせることなく、同様に強制乾燥させな
がらの貯蔵を確実に行なわせることができる。
【0028】そして、収容塔の外側に付帯させられ収容
空間の下部から穀物を取入れ、上部に搬送して穀物を循
環させるコンベアを設けた場合には、穀物を攪拌するこ
とができるので、この攪拌作用によって、温風を相対的
に穀物間に良く行き渡らせることができ、水分の吸収を
よく行なわせて乾燥効率を向上させることができる。特
に、従来のように単に攪拌する場合に比較して、穀物を
下部から上部に大きく移動させるので、それだけ、温風
との接触機会を多くすることができ、水分の吸収効率を
大幅に向上させて、より一層乾燥効率を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る穀物用貯蔵乾燥装置
を示す一部切欠き斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る穀物用貯蔵乾燥装置
を示す図1中A−A線断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る穀物用貯蔵乾燥装置
を示す図1中B−B線断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る穀物用貯蔵乾燥装置
を示す図3中C−C線断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る穀物用貯蔵乾燥装置
を示す図3中D視断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る穀物用貯蔵乾燥装置
の収容塔の壁部の構造を示す図2中X部の拡大断面図で
ある。
【図7】本発明の実施の形態に係る穀物用貯蔵乾燥装置
を用いた精米システムを示す図である。
【図8】従来の穀物用貯蔵装置を示す一部切欠き斜視図
である。
【符号の説明】
10 収容塔 11 フロア 12 収容空間 12A,12B 分割収容空間 15 壁部 16 外側壁板 17 内側壁板 18 断熱材 19 小孔 20 空気室 22 仕切壁 23 通孔 24 投入口部 26 取出し部 27 取出し管 28 開閉バルブ 30 温風供給部 33 送風口 34 排気パイプ 37 貫通孔 38 排気管 40 コンベア 41 駆動部 42 取入れ口 43 取入れ管 44 開閉バルブ 45 分岐管 46 排出口部 47 切換シャッタ 48 穀物供給口 50 精米装置

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀物を収容し該穀物を受けるフロアを有
    した収容空間を形成する収容塔と、該収容塔の収容空間
    に穀物を投入するための投入口部と、上記収容塔から穀
    物を取出す取出し部と、該収容塔の収容空間に温風を供
    給する温風供給部とを備えた穀物用貯蔵乾燥装置におい
    て、上記収容塔の壁部を繊維強化プラスチックを用いて
    形成し、 上記収容塔のフロアに多数の小孔を開設し、該フロアの
    下部に上記温風供給部からの温風を溜める空気室を設
    け、上記収容空間内に、一端部が上記収容塔の壁部を貫
    通させられるとともに外周壁に多数の貫通孔が形成され
    上記空気室からフロアの小孔を通過して収容空間内に吹
    込まれた温風を上記貫通孔を通して上記一端部の開口か
    ら外部に排気する排気パイプを設け、 上記収容空間を仕切壁で仕切って複数の分割収容空間を
    設け、各分割収容空間毎に上記排気パイプを設け、該仕
    切壁に多数の通孔を形成した ことを特徴とする穀物用貯
    蔵乾燥装置。
  2. 【請求項2】 上記収容塔の壁部を、繊維強化プラスチ
    ックで形成された外側壁板と、繊維強化プラスチックで
    形成された内側壁板と、上記外側壁板と内側壁板との間
    に介装された断熱材とで形成したことを特徴とする請求
    項1記載の穀物用貯蔵乾燥装置。
  3. 【請求項3】 上記断熱材を発泡ウレタンで構成したこ
    とを特徴とする請求項2記載の穀物用貯蔵乾燥装置。
  4. 【請求項4】 上記収容塔の外側に付帯させられ上記収
    容空間の下部から穀物を取入れ上部に搬送して穀物を循
    環させるコンベアを設けたことを特徴とする請求項1,
    2または3記載の穀物用貯蔵乾燥装置。
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