JP3269791B2 - イジェクト機構付コネクタ - Google Patents

イジェクト機構付コネクタ

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    • H01R13/629—Additional means for facilitating engagement or disengagement of coupling parts, e.g. aligning or guiding means, levers, gas pressure electrical locking indicators, manufacturing tolerances
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、カードと接続され
るコネクタにして、受容されたカードを排出可能である
イジェクト機構付コネクタに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のこの種のコネクタの一例が特開平
８−２４１７６４号に開示される。開示されるコネクタ
は上下に２枚のカードを受容できるモジュール型のコネ
クタであり、電気端子が保持されるハウジング及びカー
ドを収容するフレームは上下別々に提供されその後互い
に組立てられる。このコネクタはハウジングに対して回
動可能なイジェクト用のアームを含む。アームは金属フ
レームに回動可能に軸支される。
【０００３】
【発明の解決すべき課題】上述のコネクタは一部の部品
を変更することにより多くの仕様に柔軟に対応できると
いう利点はあるが、逆に組立作業が複雑になってしま
う。また部品点数も多くなってしまい、コストも比較的
高くなってしまう。
【０００４】従って本発明の目的は、組立作業を比較的
容易に行うことができるイジェクト機構付コネクタを提
供することにあり、特にそのイジェクト用のアームを容
易に組み付けることのできる構成のコネクタを提供する
ことにある。
【０００５】また本発明の他の目的は、比較的安価であ
るイジェクト機構付コネクタを提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、カード受容方
向からカードを受容するハウジングと、及び該ハウジン
グに対して回動可能とされ、回動されたときに前記ハウ
ジングに受容された前記カードを前記カード受容方向と
は逆方向に押し出す押出肩を含むアームを有するイジェ
クト機構付コネクタにおいて、前記ハウジングは、前記
アームを受容するアーム受容スロット、及び該アーム受
容スロット内に前記ハウジングと一体的に成形される柱
部を有し、前記アームには、前記カード受容方向に開口
し且つ前記柱部と係合可能な凹部、及び前記アームを前
記アーム受容スロット内に抜け止めするよう前記ハウジ
ングと係合する突起が形成され、前記アームは、前記ハ
ウジングに対して前記カード受容方向から受容され、前
記アームが回動されるとき、前記柱部及び前記凹部の組
が互いに係合して回動中心を構成することを特徴とす
る。
【０００７】前記ハウジングは、上下２段のカード受容
部と、該２段のカード受容部に対応してそれぞれ前記ア
ームを受容する前記アーム受容スロットとを有する一体
のハウジングであることが好ましい。
【０００８】好ましくは、前記柱部は前記アーム受容ス
ロット内に横幅方向に離れて一対形成される。前記アー
ムの前記凹部も前記柱部に対応して１対形成される。
【０００９】好ましくは、前記アームの回動の前半と後
半とで１対の前記柱部の１対の前記凹部との係合する組
みが変わり、回動中心の位置が移動されるよう構成され
る。
【００１０】前記柱部は断面が略円柱形状とされる。
【００１１】前記凹部は少なくとも一部に円弧形状の縁
部を構成する。
【００１２】前記突起は一対の前記凹部の中間位置に形
成される。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して本発明
の好適実施形態となるイジェクト機構付コネクタについ
て説明する。
【００１４】図１は本発明によるイジェクト機構付コネ
クタを示す図であり、（ａ）は平面図、及び（ｂ）は正
面図である。
【００１５】図１によれば、イジェクト機構付コネクタ
（以下では単にコネクタとも言う）１０は、複数のコン
タクト１５を支持するハウジング２０、フレーム板４０
及びイジェクト機構を構成するアーム５０を有する。図
１（ａ）に示すようにハウジング２０は基部２１及び基
部２１の両側に延びる一対の突出部２２を含むよう一体
的に成形され、略”コ”字形状の外形を成す。また図１
（ｂ）に示すように、ハウジング２０は上下２段のカー
ド受容部２７ａ、２７ｂを構成する。フレーム板４０は
一対の突出部２２の間を渡すようにしてカード受容部２
７ａ、２７ｂを覆うように配置され、外部からこれらの
空間を保護する。フレーム板４０及びハウジング２０の
側端位置には、コネクタ１０を図示しない回路基板にね
じ固定するための固定手段１６が設けられる。
【００１６】図２はアームを示す図であり、（ａ）は正
面図、及び（ｂ）は側面図である。
【００１７】図２（ａ）によれば、アーム５０は金属板
より形成され、主板部５１、その一端で折り曲げて形成
される押出肩５２、及びその逆端で金属板を折り曲げて
形成される舌片部５３を有する。図２（ｂ）に示すよう
に、舌片部５３は主板部５１から偏位されるが、主板部
５１に対して略平行とされる。舌片部５３にはイジェク
ト操作を手作業で行うための図示しないイジェクトボタ
ンが取り付けられる。主板部５１には一対の凹部５５、
５６が形成される。凹部５５、５６を画定する縁部５
７、５８は、外側に向けて拡開するよう延びる直線状部
分５７ａ、５８ａと円弧状部分５７ｂ、５８ｂとを含
む。縁部５７、５８の近傍はコイニングにより形成され
た薄板部分５９を有する。薄板部分５９の作用について
は後述する。また主板部５１の略中央部には後述の如く
ハウジング２０に係合する突起６１が形成される。図２
（ａ）によれば突起６１が一側に突出しているのが理解
される。
【００１８】図３はハウジングの部分断面図であり、
（ａ）は縦断面拡大図、及び（ｂ）は（ａ）中の線Ｂ−
Ｂに沿う位置の断面図である。
【００１９】図３（ａ）に示すようにハウジング２０の
基部２１にはコンタクト１５を受容するコンタクトキャ
ビティ７１から外れた位置に上述のアーム５０を受容す
るためのアーム受容スロット７２が形成される。上下の
カード受容部２７ａ、２７ｂに対応してアーム５０を２
つ収容する必要があるので、図示されるようにアーム受
容スロット７２は２箇所に形成される。アーム受容スロ
ット７２は前後方向に貫通する。従って、ハウジング２
０の他の形状を参照すれば、ハウジング２０を成形する
ときに必要な金型は２つであり、最小数の金型で成形で
きる構造であることが理解される。
【００２０】図３（ａ）、（ｂ）を共に参照して理解さ
れるように、アーム受容スロット７２内には２箇所に略
円柱形の柱部７３、７４が形成される。図示されるよう
に柱部７３、７４の根元部分には樹脂の肉厚が厚くされ
た厚肉部分７５が設けられる。これによりハウジング２
０の柱部７３、７４に近接する部分が補強される。図３
（ａ）中にはアーム受容スロット７２内に受容されるア
ーム５０を仮想的に示している。図示されるように、上
述したアーム５０の薄板部分５９はハウジング２０の厚
肉部分７５とアーム５０とが干渉するのを防止するため
の構成であることが理解される。
【００２１】また図３（ｂ）によれば、柱部７３、７４
の中間部はくぼんで凹状部分７９を構成しこれにより肩
８５が画定される。肩８５は、アーム５０がアーム受容
スロット７２に受容されたときに、突起６１と協働して
アーム５０をアーム受容スロット７２内に抜け止めす
る。
【００２２】図４はイジェクト作用のためのアームの回
動を模式的に示す図であり、（ａ）はカードを完全に受
容したカード排出準備状態を示す図、（ｂ）はカード排
出途中状態を示す図、及び（ｃ）はカード排出完了直前
の状態を示す図である。
【００２３】図４（ａ）に示すように、カードＣが完全
に受容された状態では図示しないコンタクトとカードＣ
内のコンタクトとが係合し電気的に接続される。カード
排出の初期にはこのコンタクト同士の係合を解除する必
要があるため、比較的大きな解除力が必要とされる。図
示されるように、カード排出の初期には凹部５５の円弧
状部分５７ｂと柱部７３とが係合する。舌片部５３に取
り付けられたイジェクトボタンを操作するとき、円筒状
部分５７ｂと柱部７３との係合部分が第１の回動中心を
構成し、これを軸にしてアーム５０が回動される。これ
により押出肩５２がカードＣを外側に押し出す。舌片部
５３から柱部７３までの距離は柱部７３から押出肩５２
までの距離よりも長いので、アーム５０のカム作用によ
りコンタクト同士の係合を解除するための比較的大きな
力が提供されていることが理解される。
【００２４】アーム５０が更に回動されると図４（ｂ）
に示すように凹部５５の円弧状部分５７ｂと柱部７３、
及び凹部５６の円弧状部分５８ｂと柱部７４の両方に係
合関係が生じる。しかしながら更に舌片部５３が操作さ
れると、図４（ｃ）の状態へと移行する。図４（ｃ）に
よれば、アーム５０の回動中心が凹部５６の円弧状部分
５８ｂと柱部７４の係合部分へと移行していることが理
解される。舌片部５３から柱部７４の距離と、柱部７４
から押出肩５２までの距離とを比較して理解されるよう
に、押出肩５２に大きな力は提供されないが、既にこの
ときはコンタクト同士の嵌合は解除されており、舌片部
５３に取り付けられた操作部分を操作することによりカ
ードＣをスムーズに且つ素早く排出できる。
【００２５】なお図４中には詳細には図示しないが、上
述したアーム５０の突起６１とハウジング肩８５との協
働作用は単に抜け止め作用を提供するものである。突起
６１は、アーム５０の回動過程の前後半で、イジェクト
作用のためのアーム５０の回動を阻害しないように凹状
部分７９内を移動する。
【００２６】以上のように本発明の好適実施形態となる
イジェクト機構付コネクタについて説明したがこれはあ
くまでも例示的なものであり、当業者により様々な変
形、変更が可能である。
【００２７】
【発明の効果】本発明のイジェクト機構付コネクタによ
れば、ハウジングはアームを受容するアーム受容スロッ
ト及び該アーム受容スロット内にハウジングに一体的に
成形される柱部を有し、アームには柱部と係合可能な凹
部が形成され、アームが回動されるとき柱部及び前記凹
部の組が互いに係合して回動中心を構成することを特徴
とするので、アームのハウジングへの組み付けを容易に
行うことができるとともに、ハウジングの成形に使用す
る金型の数を最小にすることができるので経済的効果も
高い。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明によるイジェクト機構付コネクタを示
す図であり、（ａ）は平面図、及び（ｂ）は正面図。
【図２】 アームを示す図であり、（ａ）は正面図、及
び（ｂ）は側面図。
【図３】 ハウジングの部分断面を示す図であり、
（ａ）は縦断面拡大図、及び（ｂ）は（ａ）中の線Ｂ−
Ｂに沿う位置の断面図。
【図４】 イジェクト作用のためのアーム５０の回動を
模式的に示す図であり、（ａ）はカードを完全に受容し
たカード排出準備状態を示す図、（ｂ）はカード排出途
中状態を示す図、及び（ｃ）はカード排出完了直前の状
態を示す図。
【符号の説明】
１０ イジェクト機構付コネクタ ２０ ハウジング ５０ アーム ５２ 押出肩 ５５、５６ 凹部 ６１ 突起 ７２ アーム受容スロット ７３、７４ 柱部 Ｃ カード

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】カード受容方向からカードを受容するハウ
    ジングと、及び該ハウジングに対して回動可能とされ、
    回動されたときに前記ハウジングに受容された前記カー
    ドを前記カード受容方向とは逆方向に押し出す押出肩を
    含むアームを有するイジェクト機構付コネクタにおい
    て、 前記ハウジングは、前記アームを受容するアーム受容ス
    ロット、及び該アーム受容スロット内に前記ハウジング
    と一体的に成形される柱部を有し、 前記アームには、前記カード受容方向に開口し且つ前記
    柱部と係合可能な凹部、及び前記アームを前記アーム受
    容スロット内に抜け止めするよう前記ハウジングと係合
    する突起が形成され、前記アームは、前記ハウジングに対して前記カード受容
    方向から受容され、 前記アームが回動されるとき、前記柱部及び前記凹部の
    組が互いに係合して回動中心を構成することを特徴とす
    るイジェクト機構付コネクタ。
  2. 【請求項２】 前記ハウジングは、上下２段のカード受容
    部と、該２段のカード受容部に対応してそれぞれ前記ア
    ームを受容する前記アーム受容スロットとを有する一体
    のハウジングであることを特徴とする請求項１記載のイ
    ジェクト機構付コネクタ。
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