JP3269392B2 - リードフレーム構造体 - Google Patents

リードフレーム構造体

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JP3269392B2 JP21124296A JP21124296A JP3269392B2 JP 3269392 B2 JP3269392 B2 JP 3269392B2 JP 21124296 A JP21124296 A JP 21124296A JP 21124296 A JP21124296 A JP 21124296A JP 3269392 B2 JP3269392 B2 JP 3269392B2
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  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路装
置等に用いるリードフレームを多面付けしたリードフレ
ーム構造体に係わり、特に、板厚の薄い多ピンのリード
フレームを多面付けしたリードフレーム構造体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置等に用いられるリー
ドフレームは、金属の薄板を素材とし、フォトエッチン
グ法または、金型を用いた打ち抜き法等にて製造されて
いる。フォトエッチング法を用いリードフレームを製造
するにあたり、リードフレームの製造効率を上げるた
め、枚葉または長尺帯状の金属板上に多数のリードフレ
ームを多面付けして製造することが一般的となってい
る。
【0003】ここで、長尺帯状の金属板に多数のリード
フレームを多面付けしたリードフレーム構造体1の一般
的な例を図4に示す。図に示すように、素材となった長
尺帯状の金属板に、開口8を有し枠状となった金属枠9
と、各開口8内に複数のリードフレーム5より構成され
るリードフレーム群6がエッチングにより形成されてい
るものである。図4の例では、略正方形のリードフレー
ム5が三個連なった略長方形のリードフレーム群6が各
開口8内に二群ずつ形成されている。また、ブリッジ7
は、エッチング後の製造工程でリードフレーム群6が金
属枠9から脱落しないよう、リードフレーム群6と金属
枠9とを連結する役目をするものである。長尺帯状の金
属板を素材とした場合、上述した開口8とリードフレー
ム群6およびブリッジ7が連続して金属板に形成される
ものである。なお、素材とする金属板が枚葉であった場
合でも、図4と同様に、一枚の金属板に複数の開口8と
各開口8内にリードフレーム群6およびブリッジ7が形
成されるものである。
【0004】次いで、上述したリードフレーム構造体1
から、最終的に個々のリードフレーム5を得るものであ
るが、ブリッジ7にて金属枠9と連結したリードフレー
ム群6を、金属枠9から切り離した後、さらに個々のリ
ードフレーム群6を切り離し、個々のリードフレーム5
を得るものである。
【0005】ここで、金属枠9からリードフレーム群6
を切り離すにあたり、以下の手順にて行うことが一般的
となっている。すなわち、リードフレーム構造体1の所
定の部位を回転軸線とし、人手または機械的手段によ
り、回転軸線をもとに金属板に反復上下動とした折り曲
げ運動を行い、切り離しをするものである。そのため、
切り離し作業を容易にするため、エッチングの際に、リ
ードフレーム構造体1の形成とともに、回転軸線として
易破断性の切り込み線を入れることが一般的となってい
る。例えば、金属枠9の板端から、ブリッジ7と直交す
る形で、易破断性、例えばハーフエッチング状の切り込
み線を、エッチングの際に形成しているものである。な
お、図4の例においては、図中に示す各点線上のリード
フレーム構造体1部位に各切り込み線4、4a、4b、4cを
入れているものである。
【0006】ここで、回転軸線をもとに反復上下動を行
い、リードフレーム構造体1からリードフレーム群6を
切り離す際の一般的な手順を、図4および図5をもとに
説明する。まず、図4の切り込み線4a部にて切り離しを
行い、図5(a)に示すように金属枠9a部を切り離し除
去する。その際、例えば切り込み線4aより右側のリード
フレーム構造体1部位をクランプ等で挟み固定する。次
いで、金属枠9a部を人手で持ち、または、金属枠9a部を
クランプ等で挟み、図6に示すように、切り込み線4aを
回転軸線にして、反復上下動とした折り曲げ運動を金属
枠9a部に行うものである。
【0007】次いで、図5(a)の切り込み線4b部にて
切り離しを行い、図5(b)に示すように、金属枠9b部
を切り離し除去し、かつ、リードフレーム構造体1より
切り離されたリードフレーム群6bを得るものである。そ
の際にも、例えば切り込み線4bより右側のリードフレー
ム構造体1部位をクランプ等で挟み固定する。次いで、
金属枠9b部およびリードフレーム群6bを人手で持ち、ま
たは、クランプ等で挟み、切り込み線4bを回転軸線にし
て、反復上下動とした折り曲げ運動を、金属枠9b部およ
びリードフレーム群6bに行うものである。
【0008】次いで、図5(b)の切り込み線4c部に
て、同様に切り離しを行い、図5(c)に示すように金
属枠9c部を切り離し除去する。以降、この手順を繰り返
し、リードフレーム構造体1より切り離されたリードフ
レーム群6を得るものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】現在、リードフレーム
は板厚が薄くかつ、多ピン化の傾向にある。例えば、セ
ラミックスパッケージ用のレイヤーと呼称されるリード
フレームにおいては、パッケージサイズが大きく、ま
た、ピン数も 200ピンから 300ピン以上になり、かつ板
厚も 100μm〜 150μm程度と非常に薄くなっている。
【0010】このため、リードフレーム構造体1は、板
厚が薄く強度が弱いため、僅かの圧力でも湾曲等の変形
を生じやすくなっている。特に、上述したように、リー
ドフレーム構造体1からリードフレーム群6の切り離し
を行う場合、リードフレーム群6に反復上下動とした折
り曲げ運動をさせるものである。そのため、リードフレ
ーム群6を動かす際、不要な力がリードフレーム群6に
掛かり、リードフレーム群6に変形不良が発生する、す
なわち、リードフレーム群6を構成するリードフレーム
5に変形不良が発生するものである。
【0011】本発明の目的は、板厚が薄い多ピンのリー
ドフレームが多面付けされたリードフレーム群を有する
リードフレーム構造体において、リードフレーム構造体
からリードフレーム群を切り離す際に生じるリードフレ
ーム群の変形を生じないようにしたリードフレーム構造
体を提供し、ひいては、変形不良の無い品質の良いリー
ドフレームを得ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
【0013】すなわち、本発明は、長尺帯状の金属板に
所定の間隔にて形成された複数の開口と、前記開口内に
形成される、リードフレームが金属板の長手方向に多面
付けされたリードフレーム群と、開口内にリードフレー
ム群を連結保持するブリッジとで構成されるリードフレ
ーム構造体において、前記開口毎に独立した材料枠を形
成したうえで、前記材料枠同士を連結ブリッジにて複数
連結し、かつ、前記リードフレーム群を構成するリード
フレームの多面付け方向と略平行なブリッジに略直交す
る易破断性の切り込み線を形成し、リードフレーム群を
構成するリードフレームの長尺帯状金属板の長手方向
平行でリードフレーム群と対向する前記材料枠の辺と、
前記辺と対向するリードフレーム群の辺との間の位置に
あって、前記リードフレームの長尺帯状金属板の長手方
と略平行な易破断性の切り込み線を、少なくともリー
ドフレームの長尺帯状金属板の長手方向と直交する各材
料枠に形成したことを特徴とするリードフレーム構造体
を提供することで、上記の課題を解決したものである。
【0014】さらにまた、上述したリードフレーム構造
体に形成した易破断性の切り込み線のうち、リードフレ
ーム構造体の搬送方向と略平行に形成した切り込み線の
少なくとも端部に、金属板を貫通した切り欠き部を設け
たことを特徴とするリードフレーム構造体とすることも
上記課題の解決手段として有効といえる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の参考例を図面に
基づいて説明する。本発明の参考例のリードフレーム構
造体においては、図1に示すように、所定の間隔にて金
属板に形成される各開口8ごとに独立した枠(以下、材
料枠2と記す)を設けるものである。各開口8内には従
来通り、リードフレーム5で構成されるリードフレーム
群6が形成されており、また、従来通りリードフレーム
群6はブリッジ7にて材料枠2と連結させ、開口8内で
保持されるものである。なお、説明の都合上、図1に示
す、材料枠2、リードフレーム群6、およびブリッジ7
で構成される構造体を枠付きリードフレーム構造体10と
呼称する。
【0016】次いで、枠付きリードフレーム構造体10の
少なくとも表裏一方の面に、易破断性、例えばハーフエ
ッチング状とした、各ブリッジ7と略直交する切り込み
線4が、材料枠2の端から形成されているものである。
次いで、各枠付きリードフレーム構造体10を複数連結し
て、本発明のリードフレーム構造体1とするものであ
り、各枠付きリードフレーム構造体10の材料枠2同士を
連結ブリッジ3にて連結している。
【0017】なお、材料枠2同士を連結する連結ブリッ
ジ3の本数、位置、形状および、切り込み線4の位置
は、図1のものに限定されるものではなく、金属板の厚
み、リードフレーム構造体1を搬送する際の撓み、材料
枠の幅、および後述する連結ブリッジの切断のしやすさ
等を考慮し、適宜設定しても構わないといえ、フォトエ
ッチング法を用いリードフレームを製造する場合、本発
明のリードフレーム構造体1は、エッチング工程にて形
成されるものである。
【0018】次いで、本発明のリードフレーム構造体1
より、リードフレーム群6を切り離す手順例を以下に記
す。まず、本発明のリードフレーム構造体1から、枠付
きリードフレーム構造体毎に切り離しを行い、図2に示
すように、リードフレーム構造体1から切り離された個
々の枠付きリードフレーム構造体10を得る。その際、材
料枠2同士を連結する連結ブリッジ3を切断し、個々の
枠付きリードフレーム構造体10を得るものであり、例え
ば、裁断機や鋏等で連結ブリッジ3を切断するものであ
る。
【0019】次いで、切り離された各枠付きリードフレ
ーム構造体10から、リードフレーム群6を切り離すもの
であり、図2および図3をもとに説明を行う。まず、図
2の切り込み線4X部にて切り離しを行い、図3(a)に
示すように材料枠2X部を切り離し除去する。その際、例
えば切り込み線4Xより右側の枠付きリードフレーム構造
体10部位をクランプで挟み固定する。次いで、材料枠2X
部を人手で持ち、または、材料枠2X部をクランプ等で挟
み、切り込み線4Xを回転軸線にして、反復上下動とした
折り曲げ運動を材料枠2X部に行うものである。
【0020】次いで、図3(a)の切り込み線4Y部にて
切り離しを行う。これにより、図3(b)に示すよう
に、材料枠2Y部および材料枠2Z部が切り離し除去され、
かつ、枠付きリードフレーム構造体10より切り離された
リードフレーム群6Yが得られるものである。
【0021】ここで、切断線4Y部にて切り離しを行う
際、材料枠2Z部およびリードフレーム群6Yをクランプ等
で固定した上で、材料枠2Y部を人手で持ち、または、ク
ランプ等で挟み、切り込み線4Yを回転軸線にして、反復
上下動とした折り曲げ運動を、材料枠2Y部に行うもので
ある。
【0022】上述したように、本発明のリードフレーム
構造体1からリードフレーム群6の切り離しを行う場
合、材料枠2を反復上下動すれば良く、リードフレーム
群6に反復上下動を加える必要がない。そのため、リー
ドフレーム群6に不要な力を掛けることなく、リードフ
レーム構造体1からの切り離しが可能になり、リードフ
レーム群6に変形が生じない。すなわち、リードフレー
ム群6を構成するリードフレーム5に生じていた変形不
良を防止できるといえる。
【0023】次いで、本発明の請求項1に係わる実施例
を、図面に基づき説明を行う。請求項に係わるリード
フレーム構造体1の実施例を図7に示しており、上述し
たと同様に、所定の間隔にて金属板に形成される各開口
8ごとに独立した材料枠2を設け、枠付きリードフレー
ム構造体10としている。各開口8内には従通り、リード
フレーム5で構成されるリードフレーム群6が形成され
ており、また、従来通りリードフレーム群6はブリッジ
7にて材料枠2と連結させ、開口8内で保持されるもの
である。
【0024】次いで、枠付きリードフレーム構造体10の
少なくとも表裏一方の面に、易破断性、例えばハーフエ
ッチング状とした切り込み線4Kが、各ブリッジ7に略直
交するよう形成されているものである。次いで、各枠付
きリードフレーム構造体10を複数連結して、リードフレ
ーム構造体1とするものであり、各枠付きリードフレー
ム構造体10の材料枠2同士を連結ブリッジ3にて連結し
ている。
【0025】なお、材料枠2同士を連結する連結ブリッ
ジ3の本数、位置、形状および、切り込み線4Kの位置
は、金属板の厚み、リードフレーム構造体1を搬送する
際の撓み、材料枠の幅、および後述する連結ブリッジの
切断のしやすさ等を考慮し、適宜設定しても構わないと
いえる。図7の例においては、金属板端部に連結ブリッ
ジ3を形成しており、リードフレーム構造体1は、エッ
チング工程にて形成されるものである。
【0026】次いで、リードフレーム群6を構成するリ
ードフレーム5の面付け方向と略平行でありリードフレ
ーム群6と対向する材料枠2の辺と、この辺と対向する
リードフレーム群6の辺との間の位置に、図7に示すよ
うに、リードフレーム5の面付け方向と略平行な易破断
性の切り込み線4Lを、リードフレームの面付け方向と直
交する各材料枠2を横切るように形成している。なお、
図7に示すように、切り込み線4Lの形成部位に、金属板
端部位に形成した連結ブリッジ3が掛かる場合には、連
結ブリッジ3上にも切り込み線4Lを形成するものであ
る。また、金属板端方向からも、リードフレーム群6を
材料枠2に連結するブリッジ7が形成され、切り込み線
4Lが掛かる場合、そのブリッジ上にも切り込み線4Lを形
成するものである。
【0027】次いで、図7に示すリードフレーム構造体
1より、リードフレーム群6を切り離す手順の例を以下
に記す。まず、図7に示すリードフレーム構造体1が長
尺帯状であった場合には、裁断機や鋏等で連結ブリッジ
3部にてリードフレーム構造体1を切断し、図8の例に
示すように、適宜適当な長さにするものである。図8の
例においては、枠付きリードフレーム構造体10が2個連
結した長さとしている。なお、リードフレーム構造体1
が枚葉の金属板に形成され、枠付きリードフレーム構造
体10の数が少ない場合には、特に、リードフレーム構造
体1を切断しなくても構わないといえる。
【0028】次いで、図8に示す適当な長さとしたリー
ドフレーム構造体1から、リードフレーム群6を切り離
すものであり、図8および図9をもとに説明を行う。ま
ず、図8の切り込み線4L部にて切り離しを行い、図9
(a)に示すように材料枠2L部を切り離し除去する。そ
の際、例えば2本の切り込み線4Lで挟まれた枠付きリー
ドフレーム構造体10部位をクランプで挟み固定する。次
いで、材料枠2L部を人手で持ち、または、材料枠2L部を
クランプ等で挟み、切り込み線4Lを回転軸線にして、反
復上下動とした折り曲げ運動を材料枠2L部に行うもので
ある。
【0029】次いで、材料枠2L部が除去され、残された
材料枠2K同士を連結する連結ブリッジ3を裁断機や鋏等
で切断し、図9(b)に示すように、残された材料枠2K
とブリッジ7で連結したリードフレーム群6を得る。次
いで、図9(b)の状態より、材料枠2K部を切り込み線
4K部にて切り離しを行う。これにより、図9(c)に示
すように、材料枠2より切り離されたリードフレーム群
6が得られるものである。
【0030】ここで、切り込み線4K部にて切り離しを行
う際、リードフレーム群6をクランプ等で固定した上
で、材料枠2K部を人手で持ち、または、クランプ等で挟
み、切り込み線4Kを回転軸線にして、反復上下動とした
折り曲げ運動を、材料枠2K部に行うものである。
【0031】上述したように、本発明のリードフレーム
構造体1からリードフレーム群6の切り離しを行う場
合、材料枠2を反復上下動すれば良く、リードフレーム
群6に反復上下動を加える必要がない。そのため、リー
ドフレーム群6に不要な力を掛けることなく、リードフ
レーム構造体1からの切り離しが可能になり、リードフ
レーム群6に変形が生じない。すなわち、リードフレー
ム群6を構成するリードフレーム5に生じていた変形不
良を防止できるといえる。
【0032】しかし、いかにリードフレーム群6を固定
していても、材料枠2を反復上下動する際の振動がリー
ドフレーム群6に伝わり、また、材料枠2を反復上下動
するたびに生じる内部応力がリードフレーム群6に伝わ
る等で、リードフレーム群6が変形を生じる可能性があ
るといえる。そのため、切り離しに要する反復上下動の
回数を少なくすることが望ましいといえる。すなわち、
請求項2に係わる発明は、切り離しに要する反復上下動
の回数を少なくし、もってリードフレーム群6の変形を
防止したリードフレーム構造体を提供するものである。
【0033】以下に、請求項2に係わる実施例を模式的
に示す図10に基づき、説明を行う。図10の例に示すリー
ドフレーム構造体1においては、請求項1に係わるリー
ドフレーム構造体1と同様に、所定の間隔にて金属板に
形成される各開口8ごとに独立した材料枠2を設け、枠
付きリードフレーム構造体10としている。各開口8内に
は従来通り、リードフレーム5で構成されるリードフレ
ーム群6が形成されており、また、従来通りリードフレ
ーム群6はブリッジ7にて材料枠2と連結させ、開口8
内で保持されるものである。
【0034】次いで、枠付きリードフレーム構造体10の
少なくとも表裏一方の面に、易破断性、例えばハーフエ
ッチング状とした切り込み線4Kが、各ブリッジ7に略直
交するよう形成されているものである。次いで、各枠付
きリードフレーム構造体10を複数連結して、リードフレ
ーム構造体1とするものであり、各枠付きリードフレー
ム構造体10の材料枠2同士を連結ブリッジ3にて連結し
ている。
【0035】なお、図10の例に示すリードフレーム構造
体1においては、金属板端部に連結ブリッジ3を形成し
ており、リードフレーム構造体1は、エッチング工程に
て形成されるものである。
【0036】次いで、リードフレーム群6を構成するリ
ードフレーム5の面付け方向と略平行でありリードフレ
ーム群6と対向する材料枠2の辺と、この辺と対向する
リードフレーム群6の辺との間の位置に、図10に示すよ
うに、リードフレーム5の面付け方向と略平行な易破断
性、例えばハーフエッチング状とした切り込み線4Lを、
リードフレームの面付け方向と直交する各材料枠2を横
切るように形成している。なお、図10に示すように、切
り込み線4Lの形成部位に、金属板端部位に形成した連結
ブリッジ3が掛かる場合には、連結ブリッジ3上にも切
り込み線4Lを形成するものである。また、金属板端方向
からも、リードフレーム群6を材料枠2に連結するブリ
ッジ7が形成され、切り込み線4Lが掛かる場合、そのブ
リッジ上にも切り込み線4Lを形成するものである。
【0037】ここで、請求項2に係わる発明の特徴とし
て、リードフレーム構造体1の搬送方向と略平行の方向
に形成された切り込み線4に、金属板を貫通する切り欠
き部を設けたものである。例えば、図10において、リー
ドフレーム構造体1の搬送方向が、図中の矢印に示す方
向であったとする。このとき、リードフレーム構造体1
の搬送方向と略平行となっている、各切り込み線4L上
に、図10に示すように、金属板を貫通した切り欠き部11
を設けるものである。なお、金属板を貫通した切り欠き
部11は、例えばハーフエッチング状の易破断性の切り込
み線と同様に、金属板をエッチングし、リードフレーム
構造体1とする際に形成するものである。
【0038】金属板を貫通した切り欠き部11を設けた
分、切り込み線4L部位での切り離しが容易になるもので
ある。例えばハーフエッチング状の線のみで切り込み線
4Lを形成した場合、切り込み線4L部位での切り離しに3
往復の反復上下動が必要であったとする。しかし、切り
込み線4Lに切り欠き部11を設けることで、2〜2.5往
復程度の反復上下動で、切り離しが可能になるものであ
る。切り離しに要する反復上下動の回数を少なくするこ
とで、リードフレーム群6に伝わる振動が減り、また、
反復上下動で生じ、リードフレーム群6に伝わる内部応
力が減るといえ、リードフレーム群6が変形を生じるこ
とを防止できるといえる。
【0039】次いで、リードフレーム構造体1の搬送方
向と略平行となっている切り込み線4に切り欠き部11を
設ける理由を、以下に述べる。リードフレーム構造体1
を搬送する手段として、搬送用ローラーを用いることが
一般的となっている。すなわち、図11の例に示すよう
に、駆動手段により回転する複数の搬送用ローラー12上
に載せられ、リードフレーム構造体1が搬送されるもの
である。なお、図中の太い矢印は、リードフレーム構造
体1の搬送方向を示している。
【0040】リードフレーム構造体1は、各搬送用ロー
ラー12と接触しながら搬送されるものである。リードフ
レーム構造体1が各搬送用ローラー12と接触しながら搬
送用ローラー12上を通過する際、リードフレーム構造体
1は、僅かに上下方向に波うつように上下動するといえ
る。切り欠き部11を設けた切り込み線4は、上述したよ
うに切り取りを容易にするため構造的に弱くなっている
ものである。このため、例えば図10に示すリードフレー
ム構造体1の搬送方向と直角をなす切り込み線4Kに切り
欠き部11を設けた場合、搬送の際の上下動により、構造
的に弱くなった切り込み線4K部で折れ曲がり、図11に示
すように、いわゆるペコ不良となるものである。
【0041】また、リードフレーム構造体1の搬送方向
と直角をなす切り込み線4に切り欠き部11を設け構造的
に弱くなった場合、搬送の際の上下動が、上述した切り
離しに要する反復上下動と同様に働き、搬送の途中で、
搬送方向と直角をなす切り込み線4部でリードフレーム
構造体1が切断してしまう可能性も生じるものである。
【0042】このため、リードフレーム構造体1の搬送
方向と略平行に形成した切り込み線、例えば図10に示す
切り込み線4Lに切り欠き部を設けるものである。これに
より、前述したペコ不良や搬送途中での切断が防げるも
のである。
【0043】なお、図10の例では、切り欠き部11は切り
込み線4Lの両端部に設けているが、金属板を貫通する切
り欠き部11を設ける箇所は切り込み線4Lの中途にも設け
て構わない。但し、切り欠き部11を多くしすぎると切り
込み線4Lが構造的に弱くなるため、金属板の厚み、切り
込み線4の長さ等を考慮し、切り欠き部11を設ける場所
および、数を適宜設定することが望ましい。
【0044】次いで、請求項2に係わるリードフレーム
構造体1から個々のリードフレーム群6を得る場合、前
述したように、請求項1に係わるリードフレーム構造体
1から個々のリードフレーム群6を得る場合と同様の手
順を行うものである。例えば、図10の例に示すリードフ
レーム構造体1から個々のリードフレーム群6を得る場
合、図7から図9と同様の手順を行うものである。
【0045】本発明の実施の形態は上述した図面および
記述に限定されることなく、本発明の趣旨に基づき種々
の変形が可能なことは言うまでもない。例えば、連結ブ
リッジ3に易破断性の切り込み線を入れ、裁断機や鋏等
を用いること無く、連結ブリッジ3の切断を行うことで
あっても構わない。
【0046】
【発明の効果】本発明のリードフレーム構造体からリー
ドフレーム群の切り離しを行う場合、リードフレーム群
に不要な力を掛けることなく、切り離しが可能になる。
すなわち、本発明は、従来のリードフレーム構造体で生
じていた、リードフレーム構造体からリードフレーム群
の切り離を行う際に発生していたリードフレーム群の変
形の問題を解決しており、ひいては、リードフレーム群
を構成するリードフレームに生じていた変形の問題を解
決したものであり、変形不良の無い、品質の良いリード
フレームを得る上で、実用上優れているといえる。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリードフレーム構造体の参考例を示す
平面図。
【図2】本発明のリードフレーム構造体の参考例の要部
の一例を示す平面図。
【図3】(a)〜(b)は、本発明の参考例のリードフ
レーム構造体からのリードフレーム群の切り離しの一例
を工程順に示す説明図。
【図4】従来のリードフレーム構造体の一例を示す平面
図。
【図5】(a)〜(c)は、従来のリードフレーム構造
体からのリードフレーム群の切り離しの一例を工程順に
示す説明図。
【図6】リードフレーム構造体からの切り離しの一例を
示す断面図。
【図7】本発明のリードフレーム構造体の実施例を示す
平面図。
【図8】本発明のリードフレーム構造体の実施例の要部
を示す平面図。
【図9】(a)〜(c)は、本発明のリードフレーム構
造体の実施例からのリードフレーム群の切り離しの例を
工程順に示す説明図。
【図10】本発明のリードフレーム構造体の他の実施例
の要部を示す平面図。
【図11】搬送用ローラー上を搬送されるリードフレーム
構造体の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 リードフレーム構造体 2 材料枠 3 連結ブリッジ 4 切り込み線 5 リードフレーム 6 リードフレーム群 7 ブリッジ 8 開口 9 金属枠 10 枠付きリードフレーム構造体 11 切り欠き部 12 搬送用ローラー
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長尺帯状の金属板に所定の間隔にて形成さ
    れた複数の開口と、前記開口内に形成される、リードフ
    レームが金属板の長手方向に多面付けされたリードフレ
    ーム群と、開口内にリードフレーム群を連結保持するブ
    リッジとで構成されるリードフレーム構造体において、
    前記開口毎に独立した材料枠を形成したうえで、前記材
    料枠同士を連結ブリッジにて複数連結し、かつ、前記リ
    ードフレーム群を構成するリードフレームの多面付け方
    向と略平行なブリッジに略直交する易破断性の切り込み
    線を形成し、リードフレーム群を構成するリードフレー
    ムの長尺帯状金属板の長手方向と平行でリードフレーム
    群と対向する前記材料枠の辺と、前記辺と対向するリー
    ドフレーム群の辺との間の位置にあって、前記リードフ
    レームの長尺帯状金属板の長手方向と略平行な易破断性
    の切り込み線を、少なくともリードフレームの長尺帯状
    金属板の長手方向と直交する各材料枠に形成したことを
    特徴とするリードフレーム構造体。
  2. 【請求項2】前記請求項1に記載のリードフレーム構造
    体に形成した易破断性の切り込み線のうち、リードフレ
    ーム構造体の搬送方向と略平行に形成した切り込み線の
    少なくとも端部に、金属板を貫通した切り欠き部を設け
    たことを特徴とするリードフレーム構造体。
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