JP3269263B2 - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

ガス絶縁開閉装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガス絶縁開閉装置に関
し、操作性及び保守性を向上させたものである。
【0002】
【従来の技術】発電所や変電所には、図4,図5に示す
構造のガス絶縁開閉装置が用いられる。ガス絶縁開閉装
置はその結線図が図3のようになっており、各機器がタ
ンク等の内部に収容されている。即ち、以下のようにな
っている。図5において紙面と直角な方向へ3相分の母
線20a,20bを夫々収容した管路21a,21bが
上下に分かれて2回線分配設されており、この管路21
a,21bと直角で図4中の左右方向へ長い管路11
a,11bが設けられる。管路11a,11bには断路
器(以下、DSという)1a,1bが収容されており管
路11a,11bの左端には接地開閉器(以下、ESと
いう)2a,2bと遮断器(以下、CBという)3と変
流器(以下、CTという)4とを収容したタンク12に
連結されている。管路11a,11bの反タンク12側
にはケーブルヘッド(以下、CHという)9を収容した
タンク19が設けられ、タンク12とタンク19とを連
結する管路15が管路11a,11bの上方に設けら
れ、管路15内に接地開閉器(以下、ESという)5
a,5bと断路器(以下、DSという)6とが収容され
ている。タンク19の右には避雷器(以下、LAとい
う)8を収容したタンク18が連結され、タンク18の
右に計器用変成器(以下、PTという)7が連結されて
いる。
【0003】図5に示すように、管路15,11a,1
1bの外部には、夫々の管路の内部に収容されたDS,
ESを操作する操作部35a,35b,36,31a,
31bが設けられている。なお、22は制御盤である。
【0004】ガス絶縁開閉装置は、現地に据え付けたの
ちに絶縁性能を確認するために各機器に対する耐電圧試
験を行う必要があり、またCH9にケーブルを接続して
ケーブルに直流電圧を印加する試験を行う必要もある。
このため、以下のようにして耐圧印加治具をガス絶縁開
閉装置に取り付けている。
【0005】まず、タンク19内の絶縁ガスを抜き取
り、CH9とLA8とを接続するための導体をタンク1
9内で切り離したのちに、タンク18をタンク19から
分離させる。このあと、図6に示すように耐圧印加治具
23をタンク19に連結するとともにCH9と耐圧印加
治具23とを接続するための導体をタンク19内で接続
してタンク19内に絶縁ガスを充填する。
【0006】以上のようにして準備ができたら、耐圧印
加治具23より交流電圧を印加して各機器の耐電圧を試
験する。このとき、CH9にケーブルは接続されていな
い。次に、CH9にケーブルを接続してDS6を開状態
にしたあと、耐圧印加治具23よりケーブルに直流電圧
を印加してケーブルの耐圧試験を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、大きいタン
ク19内の絶縁ガスを抜き取ったり充填したり、あるい
はタンク19からタンク18を分離したり結合したりし
なければならず、耐電圧印加試験のためにかかる労力が
過大である。
【0008】
【0009】そこで本発明は、斯る課題を解決したガス
絶縁開閉装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
めの本発明の構成は、ケーブルヘッドと切り離し手段を
有する避雷器のみを同一のタンク内に収容し、当該タン
クを分離用の管路を介して計器用変成器に連結し、分離
用の管路とタンクとの間には絶縁スペーサを介在させ、
絶縁スペーサを気密に貫通してケーブルヘッド等と計器
用変成器とを接続する導体を設け、当該導体における管
路の内部には着脱自在な第一接続部を設け、避雷器にお
けるいずれかの端子側には着脱自在な第二接続部を設け
たことを特徴とする
【0011】
【作用】請求項1に係るガス絶縁開閉装置において耐電
圧印加治具を取り付けるには、管路内の絶縁ガスを抜い
て計器用変成器を取り外したのちに管路に耐圧印加治具
を取り付けて管路内に絶縁ガスを充填すればよい。
【0012】
【0013】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
詳細に説明する。なお、本実施例は従来のガス絶縁開閉
装置の一部を改良したものなので、従来と同一部分には
同一符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明
する。
【0014】(a)実施例1 本発明によるガス絶縁開閉装置の構成を、図1(a)に
示す。図のようにタンク19として従来よりも大きいも
のが用いられており、当該タンク19の内部にはCH9
だけでなくLA8も収容されている。そのため、従来よ
りLA8を収容していたタンクは除去され、タンク19
には接続用の管路25を介してPT7が連結されてい
る。LA8とPT7とを接続する導体はタンク19と管
路25との間に設けられた三相の絶縁スペーサ26を貫
通しており、当該導体には着脱自在な第一接続部として
のコンタクト27が管路25内に設けられている。この
管路25内には絶縁ガスが充填されている。そして、耐
電圧印加時のために、LA8の一方の端子側に着脱自在
な第二接続部として切り離し手段28が設けられてい
る。
【0015】次に、斯かるガス絶縁開閉装置の作用を説
明する。耐圧印加治具を取り付けるには、管路25内の
絶縁ガスを抜き取ったのちに管路25からPT7を取り
外すと共にコンタクト27の部分で導体を分離させる。
次に、図1(b)に示すように耐圧印加治具23を管路
25に連結してコンタクト27の部分で導体の接続を行
い、管路25内に絶縁ガスを充填する。以上のようにし
て耐圧印加治具の取り付けが終わったら切り離し手段2
8による切り離しを行い、その後は従来と同様にして機
器の耐圧試験とケーブルの耐圧試験とを行う。
【0016】(b)実施例2 次に、本発明によるガス絶縁開閉装置の実施例2を図2
に示す。この実施例は、図2(a)に示すように、従来
では管路15の中に収容されていたDS6,ES5a,
5bをCH9と共にタンク19内に収容したものであ
る。そして、図2(b)に示すようにDS6を操作する
ための操作部36とES5a,5bを操作するための操
作部35a,35bはタンク19の外面に取り付けて設
けられる。従って、管路15にはその内部に導体が収容
されるだけとなる。
【0017】次に、斯かるガス絶縁開閉装置の作用を説
明する。管路15に比べてタンク19は内部容積が大き
く、ES5a,5bやDS6の組立作業が容易である。
DS6やES5a,5bを開閉するには、図2(b)に
示すようにタンク19の外部に取り付けた低い位置にあ
る操作部36,35a,35bを操作することによって
行う。また、操作部36,35a,35bの保守,点検
は、これらがタンク19の外部の低い位置に配置されて
いることから、はしご等を用いることなく行える。
【0018】
【発明の効果】以上の説明からわかるように、請求項1
によるガス絶縁開閉装置によればケーブルヘッドを収容
したタンク内に避雷器も収容して当該タンクに管路を介
して計器用変成器を連結したので、計器用変成器を取り
外して耐圧印加治具を取り付けたのちに管路内に絶縁ガ
スを充填すればよく、従来のようにケーブルヘッドを収
容した容積の大きなタンク内の絶縁ガスの抜取,充填を
することなく容積の小さな管路内の絶縁ガスの抜取,充
填をすればよく、耐圧試験の準備にかかる時間が従来に
比べて格段に短くなる。
【0019】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス絶縁開閉装置の実施例1に係
り、(a)はその構成図、(b)は耐圧印加治具を取り
付けた状態を示す構成図。
【図2】本発明によるガス絶縁開閉装置の実施例2に係
り、(a)はその構成図、(b)はその外観図。
【図3】従来のガス絶縁開閉装置に係り、その結線図。
【図4】従来のガス絶縁開閉装置の構成図。
【図5】従来のガス絶縁開閉装置の外観図。
【図6】従来のガス絶縁開閉装置に係り、耐圧印加治具
を取り付けた状態を示す構成図。
【符号の説明】
3…遮断器 5a,5b…接地開閉器 6…断路器 7…計器用変成器 8…避雷器 9…ケーブルヘッド 12,19…タンク 15,21a,21b,25…管路 20a,20b…母線 26…絶縁スペーサ 27…コンタクト 28…切り離し手段 35a,35b,36…操作部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02B 13/065

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブルヘッドと切り離し手段を有する
    避雷器のみを同一のタンク内に収容し、当該タンクを分
    離用の管路を介して計器用変成器に連結し、分離用の管
    路とタンクとの間には絶縁スペーサを介在させ、絶縁ス
    ペーサを気密に貫通してケーブルヘッド等と計器用変成
    器とを接続する導体を設け、当該導体における管路の内
    部には着脱自在な第一接続部を設け、避雷器におけるい
    ずれかの端子側には着脱自在な第二接続部を設けたこと
    を特徴とするガス絶縁開閉装置。
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