JP3268707B2 - 電磁駆動装置 - Google Patents

電磁駆動装置

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JP3268707B2 JP17851994A JP17851994A JP3268707B2 JP 3268707 B2 JP3268707 B2 JP 3268707B2 JP 17851994 A JP17851994 A JP 17851994A JP 17851994 A JP17851994 A JP 17851994A JP 3268707 B2 JP3268707 B2 JP 3268707B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電磁駆動装置すなわちモ
ータに関し、特に、軸方向寸法が極めて小さく且つ磁束
利用効率のよい改善された電磁駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラの絞り装置等の駆動源に使
用されているモータすなわち電磁駆動装置として、たと
えば下記の二形式のものが知られている。
【0003】第一の形式のものは、たとえば特開昭62
−240942号公報や特開平3−207254号公報
に開示されているものであり、永久磁石製の円柱形のロ
ータを有し、該ロータの外周面には周方向に整列した複
数の着磁面が形成され、該ロータの外周面に対して一対
のステータヨークの先端面が配管されている構造の電磁
駆動装置である。
【0004】第二の形式のものは、たとえば特開平2−
58035号公報に開示されているものであり、永久磁
石製のほぼ円板形のロータを有し、該ロータの両端面に
は該ロータの軸心に関して放射方向の線分で区画された
ほぼ扇形の複数の着磁面が形成され、該ロータの両端面
に面して平行に配置されている一対の板状のステータヨ
ークを有している構造の扁平型の電磁駆動装置である。
【0005】なお、前記両者ともステッピングモータと
して構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記第一の形式の電磁
駆動装置はロータが通常のモータと同じく円柱体である
ため、大きな出力を得るためにはロータの軸方向寸法を
大きくする必要がある。しかしながら、ロータの軸方向
寸法が大きくなればロータの振れ回りや振動系の問題の
ために回転速度をあまり大きくすることができず、従っ
て、大型化した割りには高速化や大出力化の効果は少な
いという欠点がある。また、カメラ等の光学機器のレン
ズ鏡筒部の中に搭載することを想定した場合は、該電磁
駆動装置の軸方向寸法が長いことは好ましいことではな
い。特に、超小型モータの場合、大トルクを得るために
は高速回転が必要になるので、ロータの軸方向寸法が大
きいことはモータの大出力化に際して大きな障害となっ
てしまう。
【0007】一方、前記第二の形式の電磁駆動装置はロ
ータが円板状であると共に全体構造が軸方向において扁
平であるため、カメラ等のレンズ鏡筒部の中に搭載する
に適した構造であり、また、大出力化する場合も軸方向
寸法が大きくならないという長所がある。
【0008】しかしながら、前記公報(特開平2−58
035)に開示されている先行技術の電磁駆動装置に
は、なお改善を要する次のような問題点があった。
【0009】(1)ステータを励磁するためのコイルユ
ニットが該ステータとは別体に(正確に言えば、励磁コ
イルのコアと該ステータが別体に)なっていたので部品
数や組立て工数が多く、従って更に削減が必要である。
【0010】(2)前記電磁駆動装置のステータには複
数の磁気回路が生じるが、各磁気回路間での磁束の混流
が発生しやすい構造になっていたため、効率のよい動作
をできない恐れがあった。そのため、前記従来の電磁駆
動装置では、各磁気回路間において磁束混流が生じない
ように各磁気回路間に穴や切欠きを設けていたが、該穴
や切欠きを通って外部から塵埃が侵入し、該塵埃がロー
タとステータとの間隙に溜まってロータの回転を阻害し
たり、回転不能に陥らせるという恐れがあるほか、該切
欠きや該穴を設けることにより該ステータの機械的強度
が低下してしまうという問題があった。
【0011】〔発明の目的〕本発明の目的は、前記第二
の形式の電磁駆動装置に内在する欠点を除去し、改善さ
れた電磁駆動装置を提供することである。以下には、特
許請求の範囲の各請求項毎に本発明の目的を明らかにす
る。
【0012】請求項1の発明は、軸心に関して放射状の
線分を境界とするほぼ扇形に形成された複数の着磁領域
を両端面に有したほぼ円板状のマグネットロータと、該
マグネットロータの第一の端面に面して平行に配置され
た第一のステータヨークと、該マグネットロータの第二
の端面に面して平行に配置された第二のステータヨーク
と、該マグネットロータの端面と該第一及び第二のステ
ータヨークとに磁気回路を形成させるように該ステータ
ヨークを励磁するコイルと、を有して成る電磁駆動装置
において、該第一及び第二のステータヨークのいずれか
一方には該コイルに挿入されるべきコアが一体に形成さ
れており、該第一及び第二のステータヨークのいずれか
一方には該ステータヨークに生じる複数の磁気回路間で
の磁束の混流を防止するための高磁気抵抗部が設けられ
ていることを特徴とする電磁駆動装置を提供することを
目的とする。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の構成を有す
る電磁駆動装置において該高磁気抵抗部は、該マグネッ
トロータの端面と該ステータヨークとの間隙が大きくな
るように該ステータヨークに形成されている薄肉部であ
ることを特徴とする電磁駆動装置を提供することを目的
とする。
【0014】請求項3の発明は、請求項1又は2の構成
を有する電磁駆動装置において該第一及び第二のステー
タヨークの少なくとも一方には該マグネットロータの軸
を支持するための軸受け部が形成されていることを特徴
とする電磁駆動装置を提供することを目的とする。
【0015】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かの構成を有する電磁駆動装置において該マグネットロ
ータの軸が光学機器等の絞り装置の運動機構に機械的に
連結されていることを特徴とする電磁駆動装置を提供す
ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段及び作用】前記課題を解決
するために請求項1の発明は、軸心に関して放射状の線
分を境界とするほぼ扇形に形成されてた複数の着磁領域
を両端面に有したほぼ円板状のマグネットロータと、該
マグネットロータの第一の端面に面して平行に配置され
た第一のステータヨークと、該マグネットロータの第二
の端面に面して平行に配置された第二のステータヨーク
と、該マグネットロータの端面と該第一及び第二のステ
ータヨークとに磁気回路を形成させるように該ステータ
ヨークを励磁するコイルと、を有して成る電磁駆動装置
において、該第一及び第二のステータヨークのいずれか
一方には該コイルに挿入されるべきコアが一体に形成さ
れており、該第一及び第二のステータヨークのいずれか
一方には該ステータヨーク上に生じる複数の磁気回路間
での磁束の混流を防止するための高磁気抵抗部が設けら
れていることを特徴とする電磁駆動装置を提供する。本
発明によれば、該ステータヨークに該励磁コイルのコア
が一体成形されているので部品数及び組立て工数が少な
くなり、また、該ステータヨークに磁気回路間での磁束
混流防止手段としての高磁気抵抗部が設けられているの
で磁束利用効率が従来の電磁駆動装置よりもよくなり、
従来の電磁駆動装置よりも効率がよく、出力が高く、発
熱も少ない改善された電磁駆動装置が実現する。
【0017】前記課題を解決するために請求項2の発明
は、請求項1の構成を有する電磁駆動装置において磁束
混流防止手段としての該高磁気抵抗部が該マグネットロ
ータの端面と該ステータヨークとの間隙が大きくなるよ
うに該ステータヨークに形成されている薄肉部であるこ
とを特徴とする電磁駆動装置を提供する。本発明によれ
ば、該磁束混流防止手段が穴や切欠きではないため、該
ロータと該ステータヨークとの間隙に塵埃等が入る恐れ
がなく且つ該ステータヨークの機械的強度を弱くする恐
れのない電磁駆動装置が実現する。
【0018】前記課題を解決するために請求項3の発明
は、請求項1又は2の構成を有する電磁駆動装置におい
て該第一及び第二のステータヨークの少なくとも一方に
は該マグネットロータの軸を支持するための軸受け部が
形成されていることを特徴とする電磁駆動装置を提供す
る。本発明によれば、該マグネットロータの軸受け部が
該ステータヨークに形成されているので該ロータと該ス
テータヨークとの間隙を高精度に保持することができ、
別に軸受け部材を設ける必要がなくなる。
【0019】前記課題を解決するために請求項4の発明
は、請求項1〜3のいずれかの構成を有する電磁駆動装
置において該マグネットロータの軸が光学機器等の絞り
装置の運動機構に機械的に連結されていることを特徴と
する電磁駆動装置を提供する。本発明によれば、従来の
絞り装置の駆動源よりも高出力で且つエネルギー効率の
よい電磁駆動装置を有した光学機器を実現できる。
【0020】
【実施例】以下に図を参照して本発明の電磁駆動装置の
実施例について説明する。
【0021】<実施例1>図1〜図5を参照して本発明
の第一の実施例について説明する。
【0022】図1は本実施例の電磁駆動装置の主要構成
要素の分解斜視図、図2は該電磁駆動装置のマグネット
ロータを示す斜視図、図3は本実施例の電磁駆動装置の
組立完了後の外観を示す斜視図、図4は該電磁駆動装置
を上から見た平面図、図5は該電磁駆動装置を図4のA
−A線で切断して示した縦断面図、である。
【0023】図1において、1は円板状のロータ本体部
と該ロータ本体部に一体に構成された軸状部とを有する
マグネットロータ、2は該ロータ1の一方の端面に対し
て平行に配置された板状の第一のステータヨーク、3及
び4は該ロータの他方の端面に対して平行に配置された
第二のステータヨーク、5及び6は該ステータヨーク3
及び4のそれぞれに一体形成されたコア(鉄心)3c及
び4cに嵌装される励磁コイル、7は該ステータヨーク
2〜4とマグネットロータ1と該コイル5及び6を担持
するモータケース(以下にはケースと記載する)、であ
る。図3には前記構成要素のすべてを組立てた状態の該
電磁駆動装置の一端側の外観を示す。
【0024】マグネットロータ1は図2に示すようにプ
ラスチックマグネット製の円板状のロータ本体部を有
し、該ロータ本体部の両端面には軸心に関して放射状の
線分で区画されたほぼ扇形の多数の着磁領域(図2にお
いては8領域となっている)が形成され、各着磁領域の
極性は図示のように該ロータの一方の端面と他方の端面
では逆になっている。該ロータ1の一方の端面側には軸
状部が形成され、該軸状部にはギア部1aと軸部1cと
が形成されている。また、該ロータ1の他方の端面側に
も軸部1bが形成されている。軸部1bは後述の第一の
ステータヨーク2に形成されている軸受け孔2gに挿入
されて回転可能に支持されるようになっており、他方の
軸部1cは後述のケース7の別の軸受け孔に挿入されて
回転可能に支持される。ギア部1aは前記ケース7の下
方の筒状部にあけられた窓から露出して不図示のギアに
噛み合わされる。
【0025】ステータヨーク2は電磁鋼板をプレス成形
して構成されたものであり、ケース7に結合させるため
の切欠き2a及び2b、励磁コイル5の端子5a及び5
bと励磁コイル6の端子6a及び6bを突出させるため
の4個の穴2c〜2f、等を有するとともに上面中央部
には半抜きプレス加工によって成形された花形状の薄肉
の突部2hを有しており、該突部2hの中心位置には該
ロータ1の軸部1bを挿入するための軸受け孔2aが貫
設されている。
【0026】なお、半抜きプレス加工とは、エンボス加
工もしくは浅い絞り加工を行うことによって突出させた
部分を更に加圧して薄肉にする加工方法である。
【0027】該花形状の突部2hは半抜きプレスによっ
て成形されているため、該突部2hの下側の位置では他
の部分2i,2j,2m,2kにくらべて該ステータヨ
ーク2と該ロータ1の端面との間隙が大きくなってお
り、また、図5に示すように該突部2hは他の部分2
i,2j,2m,2kにくらべて肉厚tが薄くなった薄
肉部となっている。すなわち、該突部2hは部分2i,
2j,2k,2mよりも磁気抵抗が高い高磁気抵抗部と
なっており、従って、ロータ1の一つの着磁領域毎にス
テータヨーク2〜4に形成される磁気回路の磁束は該突
部2hにて阻まれるため、隣接する磁気回路には流れ込
まず、その結果、隣接磁気回路間の磁束混流を防止でき
るようになっている。
【0028】なお、部分2i及び2jの位置は後述の第
二のステータヨーク3の部分3a及び3bの直上位置に
あり、ロータ1の円板部は該部分2iと該部分3aと
間、該部分2jと該部分3bとの間、を移動し、磁束が
部分2iからロータ1を介して部分3aに流れ、また、
部分2jからロータ1を介して部分3bに流れる。
【0029】ステータヨーク3及び4は該ロータ1の下
側の端面に面して配置され、該ロータ1の軸状部を囲ん
で配置される磁極部3a,3b,4a,4bを有すると
ともに励磁コイル5及び6に挿入されるべきコア部3c
及び4cを有している。
【0030】ステータヨーク3の第一の磁極部3aはス
テータヨーク2の部分2iに対向する位置に配置され、
ステータヨーク3の第二の磁極部3bはステータヨーク
2の部分2jに対抗する位置に配置される。また、ステ
ータヨーク4の第一の磁極部4aはステータヨーク2の
部分2kに対向する位置に配置され、ステータヨーク4
の第二の磁極部4bはステータヨーク2の部分2mに対
向する位置に配置される。従って、ステータヨーク2に
形成されている花形状の突部2hはステータヨーク3及
び4の4個の磁極部が存在しない位置に配置されてい
る。
【0031】また、ステータヨーク2の部分2i及び2
jとステータヨーク3の磁極部3A及び3b、ステータ
ヨーク2の部分2m及び2kとステータヨーク4の極磁
部4a及び4bはマグネットロータ1の着磁領域のピッ
チに対して1/2ピッチだけずらして配置されている。
すなわち、ステータヨーク2の部分2iとステータヨー
ク3の磁極部3aとがマグネットロータ1の着磁領域に
対向している時(従って、ステータヨーク2の部分2j
とステータヨーク3の磁極部3bとが該ロータ1の着磁
領域に対向している時)には、該ステータヨーク2の部
分2k及び2mとステータヨーク4の磁極部4a及び4
bは該ロータ1の着磁領域の境目に位置するように該ロ
ータ1の着磁領域と該ステータヨークの磁極部分との関
係が構成されている。
【0032】ケース7はステータヨーク2と同じように
円弧に沿って湾曲した平面形状を有しており、該ケース
7の周縁部には直立壁がめぐらされ、該直立壁の数個所
にはステータヨーク2を固定するための爪7a〜7mが
設けられている。爪7a〜7dはステータヨーク2の裏
面に形成されている凹部に挿入される爪であり、爪7f
〜7mはステータヨーク2を外周からクランプして固定
するための爪である。爪7f〜7hの4個の爪はステー
タヨーク2の外周縁に形成されている切欠き部もしくは
溝に嵌合して該ヨーク2をクランプするためのものであ
る。
【0033】該ケース7の底板の中央部には該ロータ1
の軸状部を挿入するための孔と該孔に連通する円筒部が
形成され、該円筒部の周壁面にはギア部1aを露出させ
るための窓が貫設され、該円筒部の下端面には該ロータ
1の軸部1cを回転可能に支持するための軸受け孔が形
成されている。
【0034】次に、図1に示した各構成要素の組立て順
序及び構造について簡単に説明する。
【0035】まず、ステータヨーク3及び4のコア3c
及び4cに励磁コイル5及び6を嵌装してステータヨー
ク3及び4とコイル5及び6とを結合させてから両者を
一体にしてケース7の中の所定位置に配置する。なお、
ケース7の底板には該ステータヨーク3及び4と該コイ
ル5及び6とを位置決め且つ固定するための突部等が形
成されているので該ステータヨーク3及び4とコイル5
及び6の位置決めを容易に且つ正確に行なうことができ
る。次に該ロータ1の軸状部をステータヨーク3及び4
の上から該磁極部3aと3bとの間及び磁極部4aと4
bとの間に挿入するとともにケース7の底板の孔及び前
記円筒部に挿入すると、該ロータ1の軸部1cが該円筒
部の端板部の軸受け孔に挿入されて該ロータ1の位置決
めが完了する。最後にステータヨーク2を該ロータ1の
上から被せるとともに該ヨーク2をケース7の爪7f〜
7mの間に押し込んで(爪7eと爪7fとの間隔および
爪7gと爪7hとの間隔はステータヨーク2の外周縁の
溝間の寸法よりもやや小さく設計されている)ステータ
ヨーク2をケース7に挟持させる。また、この時に該ロ
ータ1の上方の軸部1bがステータヨーク2の軸受け孔
2gに自然に挿入されるので、該ロータ1と各ステータ
ヨーク2〜4との相対的位置関係も確立される。
【0036】図3〜図5に組立て完了した該電磁駆動装
置の上半部の外観と縦断面図とを示す。
【0037】図5に本実施例の電磁駆動装置における磁
気回路の状態を示す。コイル5及び6に電流を流すと二
点鎖線で示される磁気回路が生じる。本発明の電磁駆動
装置においては前記のように半抜きプレスによってステ
ータヨーク2の中央部に薄肉部すなわち高磁気抵抗部2
hが形成されているのでステータヨーク2の部分2i及
び2jとステータヨーク3の磁極部3a及び3bを通る
磁束が他の部分2k及び2mとステータヨーク4の磁極
部4a及び4bに流れず、従って、二つの磁気回路間で
の磁束の混流を防ぐことができる。
【0038】<実施例2>図6及び7は実施例1のステ
ータヨーク2の一部の加工方法を変更した一部変形実施
例である。なお、図6及び図7において図1〜図5と同
じ符号で表示されている構成要素は実施例1の電磁駆動
装置の構成要素と同じものであるから説明を省略する。
【0039】本実施例の電磁駆動装置では、実施例1の
ステータヨーク2の代わりに、該ステータヨークとは一
部の構造のみで異なるステータヨーク101が使用され
ている。該ステータヨーク101が前記ステータヨーク
2と異なる点は、該ステータヨーク101の中央部の裏
面に花形状の凹部(薄肉部)101hが形成されている
ことである。該凹部101hの肉厚tは他の部分にくら
べて薄くなっているため磁気抵抗の高い高磁気抵抗部と
なっており、従って、図7のように磁気回路が生じると
該凹部101hにより側方への磁束の流れが妨げられる
ので隣接する磁気回路間での磁束の混流を防止すること
ができる。なお、該凹部101hは半抜き加工ではなく
面押し加工で形成されているが、該ステータヨーク10
1の成形方法によっては鋳造や切削加工で形成されてい
てもよい。
【0040】<実施例3>図8〜図10を参照して実施
例1の電磁駆動装置Aを駆動源として装備した電磁駆動
絞り装置の実施例について説明する。図8において、全
体を符号Bで表示されているのが絞り装置であり、該絞
り装置Bに実施例1の電磁駆動装置Aが装着されるよう
になっている。なお、電磁駆動装置Aは実施例1にて説
明した構成要素から成っており、該装置Aの構造につい
ては説明したので本実施例では説明を省略する。
【0041】以下には絞り装置Bの構成を説明する。
【0042】11は導電性の環状地板で、中央に撮影光
が通過する開口を有し、該環状地板11には前述した電
磁駆動装置Aが周知の方法より固定される。
【0043】12は絶縁部材である環状のカム板であ
り、該カム板12には周知の複数本の絞りカム12aが
切られている。13は複数枚の絞り羽根であり、カム板
12の絞りカム12aに各絞り羽根13の裏面のダボ1
3aが嵌合している。14は光軸を中心に回転する回転
リングであり、中央に撮影光が通過する開口を有し、該
回転リング14に設けられた複数の穴14aには各絞り
羽根13の表面ダボ13bが夫々嵌合している。回転リ
ング14の外周面14bはカム板12に3カ所設けられ
た離間用凸部12bの内周面に嵌合し、該リング14は
カム板12に回転自在に支持されている。また、回転リ
ング14にはギヤ部14cが設けられており、該ギヤ部
14cは図10に示すように前記電磁駆動装置A内のマ
グネットロータ1のギヤ部1aと噛み合うように構成さ
れている。
【0044】さらに、回転リング14には突起部14d
が設けられており、該突起部14dは環状地板11に設
けられた長穴11aに相対摺動可能に挿入されている。
一方、前記カム板12には鉤部12cが全部で3カ所設
けられており、該鉤部12cが環状地板11の3か所の
切欠部11bに係合されることにより回転リング14を
挟み、環状地板11、カム板12、絞り羽根13及び回
転リング14をユニット化して絞り装置Bが構成されて
いる。この絞り装置Bには絞り開放か否かを検出するス
イッチを備えている。15は該スイッチの構成要素であ
る導電部材のバネであり、前記カム板12に一体的に設
けられたスイッチ取付け部12dに挿入され、一端がカ
ム板12の突起部12eに、他端はスイッチピン16
に、それぞれ係止されている。該スイッチピン16も導
電部材であり、前記環状地板11に加締められることで
環状地板11と常時導通されている。即ち環状地板11
自体が電気的にグランドになり、立ち曲げ部11cとバ
ネ15との係合による電気的信号をバネ15とスイッチ
ピン16の接触、非接触で検知することによりスイッチ
を構成している。このスイッチの接触、非接触は回転リ
ング14の突起部14dで絞り開放になった時、バネ1
5とスイッチピン16との接触を断たせスイッチがOF
Fするようバネ15の一端と衝突させる構成になってい
る。
【0045】以上が絞り装置Bの構成であり、その絞り
装置Bに前記電磁駆動装置Aを取り付けた状態が図9で
ある。図9で示す通り電磁駆動装置Aはケース7に第1
のステータヨーク2取り付けることでマグネットロータ
1等はケース7内に密閉収納され、ゴミ、塵の侵入を防
ぐように構成されている。
【0046】次に以上の構成による動作を説明する。
【0047】コイル5,6に接続端子5a,5b,6
a,6bから通電することにより、第2のステータヨー
ク3,4、第1のステータヨーク2に図5に2点鎖線で
示すように磁界が発生し、マグネットロータ1の磁界と
作用し合い閉磁路を形成する。このときコイル6に通電
されていなければ通電されたコイル5によって生じた磁
路が支配的となり、マグネットロータ1に回転トルクを
発生させる(コイル6のみの通電時も同じ)また両コイ
ル5,6に通電された場合も同様に第1のステータヨー
ク1、第2ステータヨーク3,4にそれぞれ磁路を形成
し、マグネットロータ1と作用し合い、マグネットロー
タ1に回転トルクを与える。一方、両方のコイル5,6
に順次電流方向を切り換えながら通電することにより従
来から周知であるステッピングモータの駆動を行なうよ
うにしてある。この回転はマグネットロータ1のギヤ部
1aと回転リング14のギヤ部14cとの噛み合いによ
り、回転リング14を所定角度回転させる。この回転リ
ング14の回転によって絞り羽根13の表面ダボ13b
は回転方向に移動される。そして、絞り羽根13の裏面
ダボ13aはカム板12に設けられた絞りカム12aと
相対関係により、絞り羽根13を開方向もしくは閉方向
に揺動させて周知の絞り開閉動作を行ない、露出調節が
行なわれる。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、第一及び第二
のステータヨークのうちの一方には励磁コイルのための
鉄心すなわちコアを一体成形で設けたのでステータヨー
クと別体にコアを設ける必要がなく、従って該電磁駆動
装置の組立てにおいてコアを取りつけるためのビス留め
等の作業が不必要となり、コストダウンが可能になる。
また、複数の磁気回路が形成される一方のステータヨー
クには高磁気抵抗部を形成したので隣接磁気回路間の磁
束混流を防止でき、効率の高い電磁駆動装置が実現す
る。
【0049】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同じ効果を得ることができると共に、該高磁気抵抗部
が該ステータヨークに形成された薄肉部であり、ステー
タヨークに従来装置のように穴や切欠きを設けないので
ステータヨークの機械的強度の低下がなく、また、ステ
ータヨークとロータとの間隙に塵埃等の侵入の恐れがな
いので故障等の心配がなく信頼性の高い電磁駆動装置を
提供できる。
【0050】請求項3の発明によれば、請求項1の発明
と同じ効果を得ることができるとともに、該ステータヨ
ークに該ロータのための軸受けを一体に設けたので別に
軸受けを設ける必要がなく、従ってコストの安価な電磁
駆動装置が実現できる。
【0051】請求項4の発明によれば、請求項1の発明
と同じ効果を得ることができるとともに、絞り装置を高
精度に駆動でき、且つ、コストの安価な電磁駆動装置を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の電磁駆動装置の分解斜視
図。
【図2】図1の電磁駆動装置の主構成要素の一つである
マグネットロータの拡大斜視図。
【図3】図1の電磁駆動装置の組立て完了状態の上部斜
視図。
【図4】図1の電磁駆動装置の平面図。
【図5】図4におけるA−A矢視断面図。
【図6】本発明の第二実施例の電磁駆動装置の平面図。
【図7】図6のA−A矢視断面図。
【図8】実施例1の電磁駆動装置を駆動源として装備し
た絞り装置の分解斜視図。
【図9】図9の絞り装置の組立て完了状態の斜視図。
【図10】図9のC−C矢視断面図。
【符号の説明】
1…マグネットロータ 1a…ギヤ部 1b,1c…軸部 2,101…第
一のステータヨーク 2h…突部(薄肉部、高磁気抵抗部) 3,4…第二の
ステータヨーク 3c,4c…コア(鉄心) 5,6…コイル 7…モータケース 11…環状地板 12…カム板 13…絞り羽根 14…回転リング 15…バネ 16…スイッチピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 37/00 - 37/24 H02K 1/00 - 1/16 H02K 1/18 - 1/26 H02K 1/28 - 1/34

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸心に関して放射状の線分を境界とする
    ほぼ扇形に形成された複数の着磁領域を両端面に有した
    ほぼ円板状のマグネットロータと、該マグネットロータ
    の第一の端面に面して平行に配置された第一のステータ
    ヨークと、該マグネットロータの第二の端面に面して平
    行に配置された第二のステータヨークと、該マグネット
    ロータの端面と該第一及び第二のステータヨークとに磁
    気回路を形成させるように該ステータヨークを励磁する
    コイルと、を有して成る電磁駆動装置において、 該第一及び第二のステータヨークのいずれか一方には該
    コイルに挿入されるべきコアが一体に形成されており、 該第一及び第二のステータヨークのいずれか一方には該
    ステータヨークに生じる複数の磁気回路間での磁束の混
    流を防止するための高磁気抵抗部が設けられていること
    を特徴とする電磁駆動装置。
  2. 【請求項2】 該高磁気抵抗部は、該マグネットロータ
    の端面と該ステータヨークとの間隙が大きくなるように
    該ステータヨークに形成されている薄肉部であることを
    特徴とする請求項1の電磁駆動装置。
  3. 【請求項3】 該第一及び第二のステータヨークの少な
    くとも一方には該マグネットロータの軸を支持するため
    の軸受け部が形成されていることを特徴とする請求項1
    又は2の電磁駆動装置。
  4. 【請求項4】 該マグネットロータの軸が光学機器等の
    絞り装置の運動機構に機械的に連結されていることを特
    徴とする請求項1、2、又は3の電磁駆動装置。
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