JP3267891B2 - 車両用ペダル変位制御構造 - Google Patents
車両用ペダル変位制御構造Info
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Description
制御構造に関する。
ら、所定値以上の外力が車両前部に作用した際の対策と
して種々の構成が案出されている。この種の対策の一例
として、実開平1−73464号公報に開示された構成
を挙げることができる。
この公報に開示された構成では、ステアリングシャフト
400を覆うステアリングコラム402が、上板部材4
04及び一対の側板部材406から成るチルトブラケッ
ト408並びにこれらの側板部材406間を貫通してス
テアリングコラム402の下縁を支持するシャフト41
0によって車体側に支持されている。
の下方側には、略円弧面形状とされかつ弾性変形可能な
ニープロテクタ412が配設されている。このニープロ
テクタ412は、弾性変形可能なステー414を介して
ステアリングコラム402の下縁側に弾性的に支持され
ている。
両前部に作用すると、乗員は車両前方側へ慣性移動しよ
うとし、これに伴い乗員の脚部は膝を起点として屈曲し
ながら同方向へ慣性移動しようとする。このため、仮に
ニープロテクタ412が配設されていない場合には、乗
員の膝がチルトブラケット408に接触する可能性があ
る。しかしながら、上記の如く、チルトブラケット40
8の下方にニープロテクタ412を配設しておけば、乗
員の膝はニープロテクタ412に接触するのみとなる。
る構成も所定値以上の外力が車両前部に作用した際の対
策として有意義なものと思われるが、乗員の脚部との関
係における当該対策としては別の観点からアプローチす
ることも可能であり、又乗員の脚部との関係における当
該対策を多面的に成立させることが多重防護の観点から
も重要である。
果、本件発明者は、所定値以上の外力が車両前部に作用
した際におけるボディーパネル等の変形、変位挙動に着
目してブレーキペダル等の車両用ペダルの変位を制御す
ることも極めて有効な対策として成立するという結論に
至った。
力が車両前部に作用した際に車両用ペダルの踏面の変位
を制御することができる車両用ペダル変位制御構造を得
ることが目的である。
係る車両用ペダル変位制御構造は、乗員の踏力が付与さ
れる踏面を下端部に備えた吊り下げ式の車両用ペダル
と、所定値以上の外力が車両前部に作用した際に略車両
後方側へ変位する第1の車体側構成部材とこの第1の車
体側構成部材よりも略車両後方側に配置されかつ当該外
力が作用しても略車両後方側へ殆ど変位しない高強度の
第2の車体側構成部材との間に設けられ、踏面に付与さ
れた踏力を液圧に変換する液圧変換手段と、車両用ペダ
ルと液圧変換手段とを連結し、当該車両用ペダルの踏面
に付与された踏力を液圧変換手段に伝達する踏力伝達部
材と、第2の車体側構成部材に取付けられ、車両用ペダ
ルを揺動可能に軸支すると共に液圧変換手段を支持する
ブラケットと、第1の車体側構成部材に固定され、当該
第1の車体側構成部材が略車両後方側へ変位することに
より、ブラケットに所定方向への押圧力を付与して当該
ブラケットを第2の車体側構成部材への取付点回りに略
車両上方側へ向けて回転変位させる変位制御手段と、を
有する車両用ペダル変位制御構造であって、前記ブラケ
ットは、第2の車体側構成部材よりも上方側に位置され
るブラケット上部を有しており、前記変位制御手段は、
第2の車体側構成部材よりも上方側に位置されると共に
略車両後方側へ突出した状態で配置され、前記車両前部
への外力作用時に当該ブラケット上部を略車両後方側へ
押圧する、ことを特徴としている。
外力が車両前部に作用した際に略車両後方側へ変位する
第1の車体側構成部材とこの第1の車体側構成部材より
も略車両後方側に配置されかつ当該外力が作用しても略
車両後方側へ殆ど変位しない高強度の第2の車体側構成
部材との間に液圧変換手段が配置されると共に、この液
圧変換手段と吊り下げ式の車両用ペダルとが踏力伝達部
材によって連結されている構成を基本的な前提としてい
る。
両前部に作用すると、当該外力によって第1の車体側構
成部材が略車両後方側へ変位する。このため、第1の車
体側構成部材に固定された変位制御手段も略車両後方側
へ変位する。一方、第2の車体側構成部材は高強度であ
るため、前記外力が車両前部に作用しても、略車両後方
側へは殆ど変位しない。このため、第2の車体側構成部
材に取付けられて車両用ペダルを揺動可能に軸支すると
共に液圧変換手段を支持するブラケットは、略車両後方
側へは殆ど変位しない。ここで、本発明では、前述した
ブラケットが第2の車体側構成部材よりも上方側に位置
されるブラケット上部を有しており、これに対応して、
変位制御手段は第2の車体側構成部材よりも上方側に位
置されると共に略車両後方側へ突出した状態で配置され
ている。このため、所定値以上の外力が車両前部に作用
すると、変位制御手段によってブラケット上部が略車両
後方側へ押圧される。これにより、ブラケットは、第2
の車体側構成部材への取付点回りに略車両上方側へ向け
て回転変位される。従って、ブラケットに軸支された車
両用ペダル(の踏面)も、略車両前方側かつ略車両上方
側へ向けて変位される。
体側構成部材よりも上方側に位置されるブラケット上部
を備えており、このブラケット上部を、第2の車体側構
成部材よりも上方側の位置で第1の車体側構成部材に固
定されると共に略車両後方側へ突出した状態で配置され
た変位制御手段によって略車両後方側へ押圧するため、
構成的には最も簡素な構成で実現し得る。
ついて説明する。
ての吊り下げ式のブレーキペダル22の周辺構造が概略
的に示されている。この図に示されるように、インスト
ルメントパネル10の前端側に略車両幅方向を長手方向
として配置されたカウル12の下方には、ダッシュパネ
ル14が略垂直に配置されている。ダッシュパネル14
の上端部はカウル12の下端面にスポット溶接等により
固着されており、又ダッシュパネル14の下端部は図示
しないフロアパネルにスポット溶接等により固着されて
いる。なお、上記カウル12及びダッシュパネル14
が、請求項1に記載の「第1の車体側構成部材」に相当
する。
側でかつインストルメントパネル10の内方側には、略
車両幅方向を長手方向とする「第2の車体側構成部材」
としてのインパネリインフォース16が配設されてい
る。なお、インパネリインフォース16はパイプ状に形
成されており、高強度の部材である。
インフォース16との間には、所定形状に屈曲されたペ
ダル支持部18及びこのペダル支持部18の下端部に取
り付けられた「踏面」としてのペダルパッド20から成
る吊り下げ式のブレーキペダル22が配設されている。
ペダル支持部18の上端部18A付近の屈曲部位には、
当該屈曲部位を貫通するペダルボス(図示省略)並びに
取付ボルト24及びナット26等によって構成される回
転軸部28が配設されている。
は、「踏力伝達部材」としてのプッシュロッド(オペレ
ーティングロッド)30の一端部がクレビス32及びク
レビスピン34によって相対回転自在に連結されてい
る。プッシュロッド30はクレビス32を起点として略
車両後方側へ延出されており、その後端部(他端部)は
ペダルパッド20に付与されかつプッシュロッド30を
介して伝達された乗員の踏力を増強して制動のための所
定の圧力を発生させるブレーキブースタ(ブレーキ倍力
装置)36に連結されている。
ースタ36によって増強された圧力を液圧に変換するた
めのマスタシリンダ38が取り付けられており、更にマ
スタシリンダ38には液圧系統の体積変化に追従してブ
レーキフルードを貯留及び補充するリザーバタンク40
が一体的に配設されている。なお、プッシュロッド30
によって伝達された乗員の踏力を増強するブレーキブー
スタ36及び増強された圧力を液圧に変換するマスタシ
リンダ38の双方を含めたものが、請求項1に記載の
「液圧変換手段」に相当する。
トは、キャブオーバー型の自動車に採用されることが多
い。
16には、第1ブラケット部42並びに一対の第2ブラ
ケット部44によって構成されるブラケット46が取り
付けられている。
2は、ブレーキブースタ36に対して平行に配置される
矩形平板状の底壁部42Aと、この底壁部42Aの両側
部から略車両後方側へ向けて屈曲されかつ互いに平行に
延出された一対の側壁部42Bと、によって構成されて
いる。この第1ブラケット部42の底壁部42Aに対向
した状態で、ブレーキブースタ36が配設されている。
ラケット部42の底壁部42Aの前面に密着される取付
部44Aと、この取付部44Aから略車両前方側へ屈曲
されて側面視で略直角三角形状とされた延出部44B
と、によって構成されている。この第2ブラケット部4
4は、第1ブラケット部42の底壁部42Aの前面の両
側にそれぞれ配置されている。
ける一対の側壁部42Bの後端部は円弧状を成してお
り、当該後端部がインパネリインフォース16の周面に
溶接により固着(剛結合)されている。さらに、第1ブ
ラケット部42の底壁部42A及び各第2ブラケット部
44の取付部44Aにはブレーキブースタ36から突出
されたスタッドボルト48が図示しない円筒状のカラー
を介して挿通されており、当該スタッドボルト48の貫
通端部にナット50が螺合されることにより、第1ブラ
ケット部42の底壁部42Aの前後に第2ブラケット部
44とブレーキブースタ36とが固定されている。
おける一対の延出部44Bの先端部はブレーキペダル2
2における上端部18A付近の屈曲部位の側方に配置さ
れており、一方の先端部から前述した取付ボルト24が
挿入されて他方の先端部側にてナット26が螺合される
ことにより、ブレーキペダル22が揺動可能に軸支され
ている。
ダッシュパネル14の上端部に亘る位置には、略車両後
方側へ突出する比較的高強度の「変位制御手段」として
の押圧部材52が配設されている。この押圧部材52の
後端部52Aは鉤状に下方へ屈曲されており、前述した
第1ブラケット部42における底壁部42Aの上端部4
2A’の前面に当接されている。なお、この底壁部42
Aにおける上端部42A’はインパネリインフォース1
6よりも略車両上方側に位置されており、当該上端部4
2A’が請求項1に記載の「ブラケット上部」に相当す
る。
する。図1に実線で示されるように、ブレーキ非操作時
においては、ブレーキペダル22は図示しないリターン
スプリングの付勢力によって実線図示位置に保持されて
いる。なお、この状態から、乗員がブレーキペダル22
のペダルパッド20に踏力を付与すると、ブレーキペダ
ル22は回転軸部28回りに略車両前方側へ揺動され
て、プッシュロッド30が略車両後方側へ押圧される。
これにより、ペダルパッド20に付与された乗員の踏力
は、プッシュロッド30を介してブレーキブースタ36
に伝達されて増強された後、マスタシリンダ38によっ
て液圧に変換される。
作用すると、当該外力の大きさによってはダッシュパネ
ル14及びカウル12が同図に二点鎖線で示される如く
略車両後方側へ変位することがある。この場合、ダッシ
ュパネル14及びカウル12に跨がって配設された押圧
部材52も、同図に二点鎖線で示される如く略車両後方
側へ変位することになる。
方側に配置されているインパネリインフォース16は高
強度部材であるため、前記外力が車両前部に作用して
も、略車両後方側へは殆ど変位しない。このため、イン
パネリインフォース16に固着されてブレーキペダル2
2を揺動可能に軸支すると共にブレーキブースタ36等
を支持しているブラケット46も、略車両後方側へは殆
ど変位しないことになる。
位すると、第1ブラケット部42における底壁部42A
の上端部42A’に当該押圧部材52の後端部52Aか
らの略車両後方側への比較的大きな押圧力が付与され
る。この底壁部42Aの上端部42A’はインパネリイ
ンフォース16よりも略車両上方側に位置されているこ
とから、結果的にはインパネリインフォース16を中心
とした略車両上方側への回転モーメントがブラケット4
6に作用する。これにより、ブラケット46は、同図に
二点鎖線で示される如く、インパネリインフォース16
回りに略車両上方側へ向けて回転変位される。なお、こ
のとき、第1ブラケット部42における一対の側壁部4
2Bの上縁側が塑性変形しつつ、ブラケット46が全体
的に略車両上方側へ向けて回転変位されることになる。
別言すれば、このような押圧力が押圧部材52からブラ
ケット46に作用した際には、ブラケット46が略車両
上方側へ回転変位するように第1ブラケット部42の一
対の側壁部42Bの剛性(具体的には、板厚等)がチュ
ーニングされている。
方側へ回転変位すると、ブラケット46の第2ブラケッ
ト部44に軸支されたブレーキペダル22のペダルパッ
ド20も、同図に二点鎖線で示される如く、略車両前方
側かつ略車両上方側へ向けて変位される。すなわち、本
実施形態によれば、所定値以上の外力が車両前部に作用
した際に、ブレーキペダル22のペダルパッド20が略
車両前方側かつ略車両上方側へ大きく変位するように制
御することが可能となる。その結果、所定値以上の外力
が車両前部に作用した際における乗員の慣性移動による
脚部の膝の屈曲を抑制することができ、ひいては乗員の
脚部の膝をステアリングコラムから遠ざけることができ
る。
ダル22が回転変位する際には、ブレーキブースタ36
も同時に略車両上方側へ回転変位するため、ブレーキブ
ースタ36と乗員の膝との干渉防止にも役立つ。
インパネリインフォース16よりも上方側に位置される
第1ブラケット部42における底壁部42Aの上端部4
2A’を備えており、当該上端部42A’をダッシュパ
ネル14及びカウル12に跨がって配設した押圧部材5
2によって略車両後方側へ押圧する構成であるため、構
造の簡素化を図ることができる。
突出状態で配置された押圧部材52によってブラケット
46の上端部42A’を略車両後方側へ押圧し、これに
よりブラケット46をインパネリインフォース16への
取付点回りに略車両上方側へ回転変位させる構成を採っ
ているので、例えば、吊り下げ式の車両用ペダルを揺動
可能に支持しているペダルブラケットを略車両前後方向
に意図的に座屈させる構成を利用してペダルパッド20
を略車両前方側へ変位させるタイプに比し、ブラケット
46の剛性を上げることができる。従って、ブレーキペ
ダル22の支持剛性を高めることができる。 〔第2実施形態〕次に、図2を用いて、第2実施形態に
ついて説明する。なお、前述した実施形態と同一構成部
分については同一番号を付してその説明を省略する。
は、押圧部材52によって第1ブラケット部42におけ
る底壁部42Aの上端部42A’が略車両後方側へ押圧
された際に、ブラケット46が略車両上方側へ回転変位
しやすくなるように構成した点に特徴がある。具体的に
は、第1ブラケット部42の一対の側壁部42Bにおけ
る上縁側の所定部位(塑性変形が生じる部位)に、剛性
低下用の複数のビード60を一体に形成した点に特徴が
ある。これにより、一対の側壁部42Bにおける上縁側
の所定部位は、当該上縁に沿った方向に対する剛性が部
分的に低下される。
態と同様の作用並びに効果が得られる他、塑性変形が生
じやすくなるようにビード60を形成したので、所定値
以上の外力が車両前部に作用した際にブレーキペダル2
2を略車両前方側かつ略車両上方側へ迅速に回転変位さ
せることができる。
で、構造が複雑化することもない。なお、押圧部材52
からの押圧力が作用した際に一対の側壁部42Bが塑性
変形しやすくなるようにするための構成としては、上記
のビード60を設ける他に、切欠や長孔を設けたり、そ
の部分だけ一部屈曲させておく等、種々の構成が適用可
能であり、脆弱部或いは低剛性部として把握されるもの
であればすべて適用可能である。 〔第3実施形態〕次に、図3を用いて、第3実施形態に
ついて説明する。なお、前述した実施形態と同一構成部
分については同一番号を付してその説明を省略する。
は、第1ブラケット部42の後端部をインパネリインフ
ォース16に溶接により剛結合させることを前提とした
上で、押圧部材52からの押圧力作用時に如何にしてブ
ラケット46を略車両上方側へ回転変位させるか、とい
ったことを主題としていたのに対し、本実施形態では、
押圧力作用時に第1ブラケット部42自体をインパネリ
インフォース16回りに積極的に回転させることで、ブ
ラケット46を略車両上方側へ回転変位させる構成を採
った点に特徴がある。
ブラケット部42における後端部には、内径寸法がイン
パネリインフォース16の外径寸法に一致された第1ク
ランプ70が溶接等により固着されている。この第1ク
ランプ70は、インパネリインフォース16の外周面に
溶接等により固着されている。但し、第1クランプ70
のインパネリインフォース16への溶接強度は、ブレー
キペダル22の通常操作時に作用する荷重に対しては剥
離せず、所定値以上の外力が車両前部に作用して押圧部
材52の後端部52Aから略車両後方側への所定値以上
の押圧荷重が作用した場合には容易に剥離する強度に設
定されている。
る第1クランプ70の固定部位には、反対側(略車両後
方側)から同様形状の第2クランプ72が被嵌されてい
る。この第2クランプ72はインパネリインフォース1
6に対して固着されておらず、第1クランプ70の両端
部とのみボルト74及びナット76によって連結されて
いる。
両前部に作用して押圧部材52の後端部52Aによって
第1ブラケット部42の底壁部42Aの上端部42A’
が略車両後方側へ押圧されると、第1クランプ70のイ
ンパネリインフォース16への溶接部位が剥離される。
このため、第1クランプ70とインパネリインフォース
16との結合状態が解除される。但し、第1クランプ7
0と第2クランプ72とはボルト74及びナット76に
よって連結されているので、結果的にはブラケット46
全体が第1クランプ70及び第2クランプ72によって
インパネリインフォース16に回転可能に軸支された状
態となる。従って、ブラケット46は前記押圧部材52
からの押圧力によって容易に略車両上方側へ回転変位
し、ブレーキペダル22のペダルパッド20をより一層
迅速に略車両前方側かつ略車両上方側へ変位させること
ができる。
のみをインパネリインフォース16に溶接等により固着
(仮固定)したが、これは以下の理由による。第一に、
ブレーキブースタ36やブレーキペダル22を支持して
いるブラケット46のインパネリインフォース16への
組付位置精度を第2クランプ72の組付作業を行う前に
確保するためである。第二に、インパネリインフォース
16に対する第1クランプ70及び第2クランプ72に
よる締付力のみで組付状態を維持しようとすると、第1
ブラケット部42が押圧部材52から押圧力を受けた際
に、第1クランプ70及び第2クランプ72の内周面と
インパネリインフォース16の外周面との摺動抵抗が大
きくなり、ブラケット46の回転変位に対して抵抗とな
るからである。
みをインパネリインフォース16に溶接等により固着
(仮固定)するのに代えて、第2クランプ72のみをイ
ンパネリインフォース16に予め溶接等により固着(仮
固定)する構成を採ってもよい。さらに、前記第二の理
由(摺動抵抗が大きくなる点)が所定値以上の外力が車
両前部に作用した際の対策を講じる上で無視できる程度
のものであれば、第1クランプ70及び第2クランプ7
2のいずれか一方を溶接等によりインパネリインフォー
ス16に仮固定しておく必要はない。
式の主ブレーキペダルを対象として本発明を適用した
が、本発明の適用対象はこれに限らず、吊り下げ式のク
ラッチペダル等に対しても適用可能である。クラッチペ
ダルに対して本発明を適用した場合には、クラッチマス
タシリンダが請求項1に記載の「液圧変換手段」に相当
する。
明に係る車両用ペダル変位制御構造は、所定値以上の外
力が車両前部に作用した際に略車両後方側へ変位する第
1の車体側構成部材とこの第1の車体側構成部材よりも
略車両後方側に配置されかつ当該外力が作用しても略車
両後方側へ殆ど変位しない高強度の第2の車体側構成部
材との間に液圧変換手段が配置されると共に、この液圧
変換手段と吊り下げ式の車両用ペダルとが踏力伝達部材
によって連結されている構成を基本的な前提とした上
で、第2の車体側構成部材に車両用ペダルを揺動可能に
軸支すると共に液圧変換手段を支持するブラケットを取
付けると共に当該ブラケット上部を第2の車体側構成部
材よりも上方側に位置させ、さらに、ブラケット上部に
対応して第2の車体側構成部材よりも上方側に位置され
かつ略車両後方側へ突出した状態で配置される変位制御
手段を第1の車体側構成部材に固定し、当該第1の車体
側構成部材が略車両後方側へ変位することによりブラケ
ット上部に略車両後方側への押圧力を付与して当該ブラ
ケットを第2の車体側構成部材への取付点回りに略車両
上方側へ向けて回転変位させるようにしたので、所定値
以上の外力が車両前部に作用した際に車両用ペダルの踏
面の変位を制御することができるという優れた効果を有
する。さらに、請求項1記載の本発明に係る車両用ペダ
ル変位制御構造は、上記の如く、ブラケットが第2の車
体側構成部材よりも上方側に位置されるブラケット上部
を有しており、これに対応して、変位制御手段は第2の
車体側構成部材よりも上方側に位置されると共に略車両
後方側へ突出した状態で配置されているため、構造の簡
素化を図ることができるという優れた効果を有する。
の全体構成を示す側面図である。
の全体構成を示す側面図である。
の全体構成を示す側面図である。
材) 20 ペダルパッド(踏面) 22 ブレーキペダル(車両用ペダル) 30 プッシュロッド(踏力伝達部材) 36 ブレーキブースタ(液圧変換手段) 38 マスタシリンダ(液圧変換手段) 42A’上端部(ブラケット上部) 46 ブラケット 52 押圧部材(変位制御手段)
Claims (1)
- 【請求項1】 乗員の踏力が付与される踏面を下端部に
備えた吊り下げ式の車両用ペダルと、 所定値以上の外力が車両前部に作用した際に略車両後方
側へ変位する第1の車体側構成部材とこの第1の車体側
構成部材よりも略車両後方側に配置されかつ当該外力が
作用しても略車両後方側へ殆ど変位しない高強度の第2
の車体側構成部材との間に設けられ、踏面に付与された
踏力を液圧に変換する液圧変換手段と、 車両用ペダルと液圧変換手段とを連結し、当該車両用ペ
ダルの踏面に付与された踏力を液圧変換手段に伝達する
踏力伝達部材と、 第2の車体側構成部材に取付けられ、車両用ペダルを揺
動可能に軸支すると共に液圧変換手段を支持するブラケ
ットと、 第1の車体側構成部材に固定され、当該第1の車体側構
成部材が略車両後方側へ変位することにより、ブラケッ
トに所定方向への押圧力を付与して当該ブラケットを第
2の車体側構成部材への取付点回りに略車両上方側へ向
けて回転変位させる変位制御手段と、を有する車両用ペダル変位制御構造であって、 前記ブラケットは、第2の車体側構成部材よりも上方側
に位置されるブラケット上部を有しており、 前記変位制御手段は、第2の車体側構成部材よりも上方
側に位置されると共に略車両後方側へ突出した状態で配
置され、前記車両前部への外力作用時に当該ブラケット
上部を略車両後方側へ押圧する、 ことを特徴とする車両用ペダル変位制御構造。
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JP7401497A JP3267891B2 (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 車両用ペダル変位制御構造 |
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