JP3267203B2 - 有機性廃棄物の分解方法 - Google Patents
有機性廃棄物の分解方法Info
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Description
状態で高温好気性菌により分解する方法に係り、特に、
有機物を効率的に分解すると共に、排ガス中の臭気成分
濃度を低減する有機性廃棄物の分解方法に関する。
棄物の処理方法として、有機性廃棄物におが屑等の担体
を混合して水分を調整すると共に空隙率を高めて微生物
の繁殖を促し、微生物による有機物の好気的分解で生じ
る反応熱により60℃前後の高温で処理する高温好気法
がある。
は、有機性廃棄物の1次発酵物に、オゾン濃度0.1〜
10ppmのオゾン含有ガスを通気した後、2次発酵す
ることで、2次発酵に要する時間を短縮する方法が提案
されている。
は、有機性廃棄物を発酵させる前にオゾンを供給し、有
機性廃棄物中の難分解性物質を易分解性とした後発酵す
る方法が提案されている。
易分解性物質の分解には有効であるが、難分解性物質、
例えば、繊維、脂質、細胞膜等を効率的に分解すること
はできない。従って、焼酎廃液や生ゴミのように、難分
解性物質の含有量の非常に少ない有機性廃棄物では、高
いVTS分解率を得ることができるが、活性汚泥等の余
剰汚泥のように難分解性物質を多く含む有機性廃棄物の
場合には、十分な分解効率を得ることはできない。この
ような難分解性物質を多く含む有機性廃棄物の場合、高
温好気槽への投入負荷を低減することによりVTS分解
率を高めることはできるが、その場合でも80%程度が
限度であり、投入負荷を更に低減すると槽内温度が上昇
せず分解効率はむしろ低下する。
解処理で排出される排ガス中には、NH3 (アンモニ
ア)の他、H2 S(硫化水素)、MM(メチルメルカプ
タン)、DMS(硫化メチル)、DMDS(二硫化メチ
ル)等の臭気物質が含まれ、これらの臭気物質の臭気濃
度は5000〜10000オーダーにもなるため、排ガ
スの脱臭処理が容易ではない。
を行う特開平7−126092号公報記載の方法では、
微生物がVTSを活発に分解する1次発酵工程ではな
く、熟成を目的とする2次発酵でオゾンが作用するた
め、有機物の分解促進効果は得られない。
給する特開平8−183684号公報記載の方法では、
オゾン供給のための工程数が増える上に、廃オゾンの処
理の問題がある。しかも、この方法では、排ガス中の臭
気物質の低減効果は得られない。
好気法による有機性廃棄物の分解に当り、有機物を効率
的に分解すると共に、排ガス中の臭気成分濃度を低減す
る有機性廃棄物の分解方法を提供することを目的とす
る。
分解方法は、空気の通気下、有機性廃棄物に担体を混合
して固体状態で50〜65℃で高温好気性菌により分解
する方法において、該通気する空気にオゾンガスを混合
することを特徴とする。本発明において、オゾン混合後
の通気ガス中のオゾン濃度は30〜100ppmである
ことが好ましい。
分解促進効果及び脱臭効果で上記目的を達成する。
の難分解性物質は易分解性となり、また、有機性廃棄物
中の高分子物質も分解されて低分子化されることによ
り、効率的に処理されるようになる。
どの臭気物質はオゾンにより、次のような反応で分解さ
れ、排ガス中の臭気濃度は大幅に低減される。
であり、上記のオゾン注入濃度において十分に耐オゾン
性があるため、オゾン含有空気の通気で活性が阻害され
ることはない。
施の形態を詳細に説明する。
実施の形態を示す系統図であり、1は有機性廃棄物貯
槽、2はブロア(通気ファン)、3は撹拌機を備える高
温好気槽、4は排気ファン、5はミスト分離器、6は脱
臭塔、7はオゾン濃度計である。
定の負荷となるように高温好気槽3に投入される。この
高温好気槽3内には、ブロワ2により通気が行われてい
る。図1においては、この通気に用いる空気として、有
機性廃棄物貯槽1の換気を吸引している。
注入し、オゾン含有空気を高温好気槽3に通気する。
濃度は、30〜100ppmとするのが好ましい。この
オゾン濃度が30ppm未満ではオゾンによる有機物分
解促進効果及び脱臭効果が十分に得られない。オゾン濃
度が100ppmを超えると高温好気性菌の活性が低下
して有機物の分解率が低下すると共に、排ガス中に残留
オゾンが含まれる場合がある。
が混合され、有機性廃棄物中の有機物が高温好気性菌に
より分解される。また、有機物の分解による反応熱で槽
内温度が50〜65℃に上昇するため、この高温条件で
有機性廃棄物中の水分が蒸発する。
性廃棄物中の難分解性物質はオゾンにより易分解性物質
に分解され、また、高分子物質はオゾンにより分解され
て低分子化されるため、高温好気性菌による分解効率は
著しく高いものとなる。また、有機性廃棄物が高温好気
槽3内で処理される間に発生するH2 S,MM,DM
S,DMDS等の臭気物質は、高温好気槽3内でオゾン
と十分に接触して分解されるため、排ガス中の臭気物質
濃度は大幅に低減される。
排気される。この排ガス中には、有機性廃棄物から蒸発
した大量の水蒸気が含まれているため、ミスト分離器5
でこの水分を分離する。分離水は一部を高温好気槽3に
返送して担体の水分調整に利用し、残部は系外へ排出す
る。
は、H2 S,MM,DMS,DMDS等の臭気物質濃度
は著しく低いが、NH3 を含む。このNH3 濃度が高い
場合には、脱臭塔6で薬品洗浄してNH3 を除去した後
排気する。
棄物としては、生物性の有機性廃棄物であれば特に限定
されるものではなく、下水脱水汚泥、し尿脱水汚泥、食
品汚泥などが含まれる。
の投入負荷は20〜60kg/m3・日とし、BOD負
荷は3〜16kg/m3 ・日とするのが好ましい。この
BOD負荷が3kg/m3 ・日未満では槽内温度が50
〜65℃に上昇せず、また、16kg/m3 ・日を超え
るとBOD分解率が低下し、最終的には嫌気状態にな
る。
棄物の含水率は、75〜85%であることが好ましい。
この含水率が85%より多いと水分調整が困難となり、
75%より低くなるようにするには、前段の脱水コスト
が高騰し、好ましくない。
m程度の多孔質で、2.0g/g以上の高い保水性を有
し、微生物の生育巣となる材料が用いられ、具体的に
は、おが屑、わら、もみがら、古紙等を用いることがで
きる。これらの担体の大きさは2〜5mmであることが
好ましい。
より30〜50%に調整する。
有機性廃棄物に対して13〜18%(容量比)の割合で
用いるのが好ましい。
が、担体中には有機性廃棄物中の灰分が蓄積されるた
め、高温好気槽中の残留灰分及び残留有機物が増大しな
いように、適宜高温好気槽から担体を引き抜き、引き抜
き量に見合う量の担体を補給する。
中の水分を完全に蒸発させるために、高温好気槽には、
廃天ぷら油、その他の油カスや、米糠などのカロリー源
となる有機物質を添加しても良い。この場合、添加した
有機物質も含めて、高温好気槽のBOD負荷が前述の範
囲となるようにする。
説明する。
80%,BOD:260mg/g−DS)を図1に示す
方法で処理した。
付き円筒槽を用い、槽の側周部を厚さ10cmの発泡ポ
リスチレン層で保温した。通気はブロアにより槽底部か
ら槽内の担体に向けて、通気量200L/m3 ・分で行
った。なお、ブロアの吸気口には、ブロア出口のオゾン
濃度が表1に示す濃度となるようにオゾンガスを注入し
た(ただし、No.1ではオゾンガス注入せず。)。
%に調整し、投入頻度1日1回の脱水汚泥に対して初回
のみ15%(容量比)となるように投入した。
とし、また、脱水汚泥には、廃天ぷら油を9重量%添加
した。このときの高温好気槽のBOD負荷は8.4kg
/m3 ・日であったため、投入後、槽内温度は自動的に
50〜65℃に上昇した。
きのVTS分解率、二酸化炭素の転化率及び排ガス中の
臭気物質濃度を調べ、結果を表1に示した。
た。
の炭素量に対する80〜90%の割合であり、この値が
大きい程、高温好気性菌による有機物の分解効率が高い
ことを示す。
ppmのオゾン注入により、オゾン不注入の場合に比べ
てVTS分解率は大幅に向上すると共に、排ガス中の臭
気物質濃度は著しく低減される。また、二酸化炭素転化
率が高いことから、オゾン注入により高温好気性菌の活
性は阻害されず、高い分解効率が得られていることがわ
かる。
物の分解方法によれば、有機性廃棄物を効率的に分解し
てその容量を大幅に減容化することができる。しかも、
排ガス中の臭気物質濃度を大幅に低減することができる
ため、排ガスの脱臭処理は容易に行えるようになる。
を示す系統図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 空気の通気下、有機性廃棄物に担体を混
合して固体状態で50〜65℃で高温好気性菌により分
解する方法において、該通気する空気にオゾンガスを混
合することを特徴とする有機性廃棄物の分解方法。 - 【請求項2】 混合後の通気ガスのオゾン濃度が30〜
100ppmである請求項1に記載の有機性廃棄物の分
解方法。
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JP20454097A JP3267203B2 (ja) | 1997-07-30 | 1997-07-30 | 有機性廃棄物の分解方法 |
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JPH1147721A JPH1147721A (ja) | 1999-02-23 |
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1997
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