JP2581636B2 - 高濃度有機物処理方法 - Google Patents

高濃度有機物処理方法

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JP2581636B2
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fermentation
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charcoal
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弘 山本
裕介 角田
悟 亀山
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Toyo Seisakusho KK
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    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Treatment Of Biological Wastes In General (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高濃度有機排水中の有機
物を、担体に付着する微生物との発酵消化作用により処
理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、高濃度有機排水及び有機固形物を
処理する方法としては、これら有機物を木質細片(おが
屑)よりなる微生物担体と混合して発酵消化させること
が行われている。
【0003】この方法によれば、担体と混合した有機物
が担体に担持されている微生物によって発酵消化され、
炭酸ガス、水、無機塩、アンモニアなどに分解されてド
レンとして排出される。
【0004】この際、木質細片も有機物であることから
その一部が発酵消化作用によって分解され、木質中のフ
ェノール性高分子であるリグニンがドレン中に排出す
る。フェノール類は排出規制物質であるとともに、リグ
ニンは植物の根腐れを引き起こす原因となるので、ドレ
ンを2次処理をしなければ放流することはできない。ま
た、発酵処理中に発酵臭が発生するので、処理装置を設
置する場所によっては大型の脱臭槽が必要となる。
【0005】活性炭や木炭はその吸着作用から担体とし
て使用できるが、吸着した有機物を除去して吸着能力を
再生しなければならず、その再生には高温下で吸着成分
を焼却するなどの方法が採られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】高濃度の有機物の発酵
消化処理に関し、 a.フェノール性高分子であるリグニンの排出を防止す
る b.微生物担体として活性炭または木炭を使用し、その
再生を図る c.処理中に発生する発酵臭を抑える ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の高濃度有機物処理方法は有機物と、微生物
担体との混合物を撹拌しながらこの混合物に空気を連
続供給し、高温、好気性発酵させることにより有機物を
分解する高濃度有機物処理方法において、前記微生物の
担体に活性炭または木炭を使用することを特徴としてい
る。
【0008】
【作用】活性炭や木炭と攪拌、混合された有機物は発酵
に必要な空気を通気口から与えられ、高温・好気の条件
下で発酵消化される。担体たる活性炭や木炭は発酵消化
によって分解されることはないので、堆肥や余剰汚泥を
出すことなく、高濃度有機物が効率的に消化される。
【0009】また、発酵処理中に活性炭や木炭中に微生
物が繁殖し、活性炭や木炭に吸着された有機物質を分解
するので、吸着作用が回復、維持される。さらに、活性
炭または木炭の脱臭作用によって発酵臭の発生が抑えら
れる。
【0010】
【実施例】以下本発明による高濃度有機物処理方法の具
体例を図1、2に基づいて詳細に説明する。図1は本発
明方法に使用する装置の一具体例を示すもので、図中の
符号1は発酵槽、3は微生物を担持するための担体たる
活性炭、4は有機排水と活性炭3とを混合するための攪
拌装置、5は発酵槽1内に空気を連続供給するブロア、
9は発酵槽内に有機排水を供給するための流入管であ
る。
【0011】発酵槽1は断熱材2で囲まれており、槽内
の下部には処理中に発生した水分を分離するために割栗
石6a、砂礫6b等からなる濾過層6を設け、発酵槽1
の底には濾過水を排出するためのドレン口7を設けてあ
る。
【0012】流入管9から供給された有機排水と、発酵
槽1内に充填された活性炭3とを混合するための攪拌装
置4は、発酵槽1上部に設けられたモータMによって回
転させられるようになっている。
【0013】発酵槽1下部の濾過層6側部にあけた通気
口5aには外部からの空気を連続供給するためのブロア
5を接続してあり、また発酵槽1の上部には発酵によっ
て発生する臭気を処理するための脱臭器8を設けてあ
る。
【0014】次にこのように構成される発酵消化槽によ
って高濃度有機物を高温好気性処理する手順を説明す
る。発酵槽1内に活性炭3を充填した後、この活性炭3
に流入管9を通して外部から高濃度有機排水を供給する
(有機物が固形のばあいにはコンベア等によって発酵槽
1内に供給する)。この有機排水の供給は微生物との接
触により発酵消化に必要とされる処理時間を基に計算し
た間隔をおいて間欠的に行う。
【0015】続いて、攪拌装置4によって活性炭3と有
機排水の混合物を攪拌し、好気性微生物が均一に繁殖す
るようにするとともに、ブロワ5により通気口5aを通
して50〜400l/分・m3 の空気を発酵槽1内に連
続供給し、好気性発酵を促進させる。
【0016】ブロア5からの充分な空気の供給と断熱材
2での保温により、発酵槽1内は適度な酸素・温度条件
が保たれて高温、好気性発酵が起こり、この発酵が促進
されて有機物を消化、分解する。この際、担体の含水率
を80%未満となるように有機物に含まれる水分を調節
する。含水率がこれ以上になると発酵条件がくずれ、発
酵が停止する。
【0017】有機物中の余分な水分は活性炭3に吸収、
保水され、好気性微生物が活発に活動し、槽内は50〜
70℃の高温を発生する。有機物が分解されると水分が
発生するが、発酵によって発酵槽内が高温となるために
この水分は水蒸気となって蒸発し、若干の水分は濾過槽
6を経てドレン口7から槽外部へ排出される。なお、発
酵槽の直径が5〜6mを超えるばあいには処理容量あた
りの表面積が小さくなるので、断熱材2を設ける必要は
ない。
【0018】次に活性炭3の吸着力の再生について説明
する。図2は担体として活性炭を使用し、有機物たる残
飯の発酵消化処理を1か月にわたって行った結果を示す
グラフである。
【0019】縦軸は活性炭と投入した残飯の混合物合計
重量、横軸は処理開始からの日数を示しており、残飯の
投入量は累積的に増加しているにもかかわらず、混合物
合計重量は1か月余り経過してもほとんど変化がない。
これは有機物の処理が有効に行われ、かつ活性炭中に繁
殖する微生物によって活性炭に吸着した有機物を分解し
て吸着力の再生がおこなわれていることを示している。
【0020】なお、上記実施例においては微生物担体と
して活性炭を用いているが、木炭を用いてもよい。
【0021】
【発明の効果】担体として使用する活性炭や木炭にはリ
グニン成分が存在していないので、排出規制物質である
フェノール類が排出されることはなくドレン水の2次処
理をせずに放流することができる。
【0022】また、担体としての活性炭や木炭の吸着作
用は発酵処理中に微生物によって再生されるので、再生
のための焼却などの手間、装置が不要であり、しかも活
性炭や木炭を補充する必要がないので経済的である。
【0023】さらに、活性炭や木炭には脱臭作用がある
ので、発酵の際に生ずる発酵臭を抑えることができ、脱
臭槽などの付属装置も小型のもので済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に使用する発酵槽の実施例を示す断
面図。
【図2】活性炭を担体として残飯処理を行った実験の結
果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 発酵槽 2 断熱材 3 活性炭 4 攪拌装置 5 ブロア 6 濾過層 7 ドレン口 8 脱臭器 9 流入管

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機物と、微生物の担体との混合物を撹拌
    しながらこの混合物に空気を連続供給し、高温、好気性
    発酵させることにより有機物を分解する高濃度有機物処
    理方法において、前記微生物の担体に活性炭または木炭
    を使用する高濃度有機物処理方法。
JP26650692A 1992-09-09 1992-09-09 高濃度有機物処理方法 Expired - Lifetime JP2581636B2 (ja)

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