JP3266492B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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Description
層と拡散層とを接続するための微小なコンタクト孔、も
しくは金属配線を形成するための狭い溝を含む凹部内
に、配線要素層を形成する半導体装置の製造方法に関
し、特に、凹部内及びこれら凹部が画成されている平面
上に形成した下地金属膜上に、配線用金属を化学気相成
長法を用いて堆積する際の、凹部と平面との堆積特性を
制御することにより、良好な埋め込みを実現する、半導
体装置の製造方法に関する。また、その方法に良好に使
用できる製造装置に関する。
い、半導体基板表面に形成された不純物拡散層と金属配
線層との間や、異なる金属配線層間を接続するためのコ
ンタクト孔も微小になり、アスペクト比(深さと開口寸
法との比)が増大している。コンタクト孔内に配線要素
を形成して、電気的接続を形成するために、従来は、ス
パッタ法でアルミニウム合金等の配線用金属を堆積する
方法が使用されていた。しかし、微小なコンタクト孔内
にスパッタ法で配線用金属を良好に堆積することは困難
であるため、微小孔内への堆積特性に優れた化学気相成
長法(CVD法)を使用することが検討されている。
えば、下層金属配線上に形成された絶縁膜表面)と導電
性領域(例えば、その絶縁膜に開孔されたコンタクト孔
の底に露出した下層金属配線表面)とを形成し、導電領
域のみに配線用金属を堆積する選択堆積CVD法と、コ
ンタクト孔内およびその周囲の絶縁膜表面上を含めた基
板表面全体に窒化チタン等の下地金属膜を形成し、その
表面上に配線用金属の堆積を行う全面堆積CVD法とが
ある。このうち全面堆積CVD法には、基板表面の状態
に対する敏感性が低く、量産技術として安定に使用でき
るという利点がある。また、全面堆積CVD法には、コ
ンタクト孔外の絶縁膜表面上に堆積した配線用金属膜を
パターンニングして金属配線として使用することができ
るという利点もある。
電金属としては、6弗化タングステンを原料とするタン
グステン、および、有機アルミニウム化合物を原料とす
るアルミニウムが代表的である。電気抵抗が約3倍低
く、低抵抗の配線要素の形成が可能であるという点で、
アルミニウムが優れている。また、アルミニウムよりも
さらに抵抗の低い、銅や金もCVD法を用いて堆積する
ことが可能である。
コンタクト孔を埋め込む方法としては、以下の技術が知
られている。 (1)CVD反応室とスパッタ室とが搬送室を介して接
続された堆積装置を使用し、コンタクト孔を形成した基
板表面全面にスパッタ室で窒化チタン膜を堆積した後、
搬送室を通して大気に曝すことなくCVD室に移送し、
トリイソブチルアルミニウムを原料とするCVDでアル
ミニウムを堆積する。(Case他、米国特許5008217
号)。しかし現実には、スパッタ室とCVD室とでは、
使用するガスも動作圧力も大きく異なるため、その両者
を一体化した装置は、構成することにも、運用すること
にも技術的な困難が伴う。
膜を堆積した基板をCVD装置に導入し、ジメチルアル
ミニウムハイドライドを原料とするCVDでアルミニウ
ムを堆積する。(Sugai 他、1993年VLSI Multilevel In
terconnection Conference論文集p.463) この場合、CVD時の基板温度を、高い堆積速度が得ら
れる値に設定すると、微小なコンタクト孔内が埋め込ま
れる以前に、コンタクト孔外の絶縁膜表面上に堆積した
アルミニウムでコンタクト孔上部の開口部が塞がってし
まい、良好な埋め込みを実現することができない。この
ため、基板温度を下げることが、良好な埋め込みを実現
するために必要である。しかしそれによって同時に、堆
積速度が低下し、量産性が低下する。また、接続の抵抗
を低減するために、CVDの前に窒化チタン膜表面をス
パッタクリーニングし、大気中で付着した汚染物を除去
することが開示されている。
堆積した基板を、まずエッチング室に装着し、塩素を含
むプラズマで表面を清浄化し、次に、大気に曝さずにC
VD室に移送し、ジメチルアルミニウムハイドライドを
原料とするCVDでアルミニウムを堆積する。(特開平
7-226387号公報) 塩素を含むプラズマによる清浄化により、埋め込み性が
向上すると共に、コンタクト孔の周囲の平面上に堆積し
たアルミニウム膜表面の平滑性が向上することが開示さ
れている。一方、選択堆積CVD法を用いてタングステ
ンをコンタクト孔内に埋め込む場合に関して以下の技術
が知られている。
を遮断した搬送室を介して接続された装置を使用し、ま
ずクリーニング室で、水素やハロゲンガスを含むプラズ
マで、コンタクト孔の底に露出した金属等の表面を清浄
にし、搬送室を介して大気に曝さずにCVD室に移送し
た後、6弗化タングステンを原料とするCVDでコンタ
クト孔内にのみタングステンを堆積する。(Chang 他、
米国特許5043299 号) プラズマにより、コンタクト孔の底に露出した金属等の
表面に大気中で付着した、タングステンの堆積を阻害す
る水蒸気や酸化物等の汚染物をプラズマで除去すること
ができることが開示されている。
は、下地絶縁膜上全面にアルミニウム合金等の配線用金
属膜をスパッタ法を用いて堆積し、フォトリソグラフィ
およびドライエッチング技術を用いて不要な部分を除去
して、所要の配線パターンを有する金属配線を形成する
方法が使用されていた。しかし、金属配線が細くなり、
配線用金属膜のドライエッチングの困難性が高まるにつ
れ、逆に、あらかじめ絶縁膜表面に金属配線パターンに
対応する細い溝を形成し、その中に配線要素を形成する
方法が提案されている(米国特許4789648 号)。この場
合にも、配線要素を形成するための配線用金属を、細い
溝を埋め込む能力に優れたCVD法で堆積することが好
ましい。
よび凹部外の絶縁膜表面上に形成した下地金属膜表面の
状態を調整することにより、少なくとも凹部内に、全面
堆積CVD法により、良好に配線用金属を堆積し、配線
要素を形成する方法を提供することを目的とする。ここ
で「凹部」とは、配線層間や、配線層と拡散層を接続す
るために絶縁膜に形成されたコンタクト孔および金属配
線を形成するために絶縁膜に形成された溝を含む。また
「配線要素」はコンタクト孔内に形成されたプラグ、お
よび、溝内に形成した金属配線を含むものと理解される
べきである。
縁膜表面上の下地金属膜の表面状態が実質的に同一にな
るように調整し、その後、配線用金属を堆積する方法を
提供することを目的とする。特に、凹部の側壁面上およ
び絶縁膜表面上の配線用金属の堆積を実質的に同時に開
始させて、配線要素を形成する方法を提供することを目
的とする。
表面上の下地金属膜の表面状態が異なるように調整し、
その後、配線用金属を堆積する方法を提供することを目
的とする。特に、絶縁膜表面上の下地金属膜表面の状態
を、全面堆積CVD法による配線用金属の堆積特性が変
化するように制御して、配線要素を形成する方法を提供
することを目的とする。さらに特に、凹部内周上での堆
積が絶縁膜表面上での堆積に比較して優先的に行われる
ように、下地金属膜表面の状態を制御して、配線要素を
形成する方法を提供することを目的とする。
膜表面上での堆積よりも先に開始されるように、平坦面
上の下地絶縁膜表面の状態を制御して、配線要素を形成
する方法を提供することを目的とする。本発明はまた、
絶縁膜表面上の下地金属膜表面の状態を、全面堆積CV
D法による配線用金属の平均堆積速度が低下するように
調整して、配線要素を形成する方法を提供することを目
的とする。
線用金属によって凹部の開口部が塞がれる前に、少なく
とも凹部側壁上での堆積によって凹部が実質的に埋め込
まれるように、下地金属膜表面の状態を調整して、配線
要素を形成する方法を提供することを目的とする。
表面の状態を、その表面の高融点金属窒化物、酸化物、
炭化物、硼化物のいずれかの少なくとも一部が、高融点
金属に還元されるように制御して、配線要素を形成する
方法を提供することを目的とする。本発明はさらに、下
地金属膜表面の状態を調整する機構と、配線用金属をC
VD法によって堆積させる機構とを具えることにより、
下地金属膜の履歴に依存せず、良好に、配線要素を形成
することができる、製造装置を提供することを目的とす
る。
導体装置の製造方法は、半導体基板上に、配線要素がそ
の中に形成されるべき凹部を有する絶縁膜が形成され、
前記絶縁膜の凹部内周面上および表面上に高融点金属を
含む下地金属膜が形成された基板上に、配線用金属を堆
積するに当たり、下地金属膜表面の状態を水素プラズマ
を用いて調整する工程と、化学気相堆積法により、少な
くとも凹部内周面上の下地金属膜上に、配線用金属を堆
積させる工程を具えることを特徴とする。また本発明の
製造装置は、上記の製造方法を良好に実施するため、下
地金属膜表面の状態を調整する機構と、配線用金属をC
VD法によって堆積する機構とを具えることを特徴とす
る。
機Al化合物中のAl原子の最外殻軌道は空であるため極め
て吸電子的で金属からの電子供与によって分解が促進さ
れる特性がある。この認識に基き、本発明では、アルミ
ニウムを堆積させる下地金属膜として高融点金属膜もし
くは高融点金属化合物膜を用い、この下地金属膜上にア
ルミニウムを堆積させる。また、高融点金属および高融
点金属化合物は安定であり、しかもアルミニウムとの反
応性が低いため、配線工程後に行なわれる各種アロイ工
程(通常、250 ℃〜450 ℃で行われる)においてもアル
ミニウムと反応せず極めて安定である。従って、高融点
金属膜を拡散防止膜や反射防止膜として利用することも
できる。
されるが、堆積後の表面は種々の理由から汚染されてい
る。たとえば、大気中に放置しただけで、極く薄く酸化
したり有機物が吸着してしまう。CVD膜の場合は、こ
れに加えて原料ガスに起因する種々の化学種が吸着して
いる。このような汚染層は、下地金属膜表面のポテンシ
ャルを低下させ表面抵抗を高くし、時に絶縁性にする。
この結果、下地金属膜からの電子供給が阻害されるため
Al成長も阻害され、良質なアルミニウムの成長がなされ
ない。アルミニウムが堆積する場合でもAlプラグと下
地金属膜との間の抵抗が高くなり、コンタクト抵抗が増
大してしまう。従って、単に下地金属膜を用いただけで
はコンタクト孔等の凹部にアルミニウムを良好に埋め込
むことは不可能である。
状態を水素プラズマによって調整する。水素プラズマ中
で発生する水素原子は表面の各種有機物を分解する作用
を果たす。すなわち表面を清浄化することができる。ま
た水素イオン(水素分子もしくは水素原子のイオン)の
衝撃によって表面がスパッタエッチされる。さらに、下
地金属と水素とが直接反応して下地金属膜の表面が水素
化される。水素の電気陰性度は大きくないため、表面ポ
テンシャルは低下せず、かつ表面は安定に保たれる。表
面を安定に保つことは、水素プラズマ処理後、引き続き
CVDによりアルミニウムを堆積するまでの間の再汚染
を防ぐために重要である。このように、下地金属膜を用
い、アルミニウムのCVDに先立って水素プラズマ処理
を行なうことにより、優れた埋込性能を有し、それ以前
に行なわれた処理の履歴の影響を受けない半導体装置の
製造方法を実現することができる。
が除去されるばかりでなく、表面に原子レベルでの凹凸
を形成したり粒界などの構造的に弱い部分をエッチング
して、表面積を増大させて水素化を促進する。スパッタ
エッチ作用は、下地金属膜が2以上の元素から成る化合
物であるときには特に有効である。窒化チタンのような
高融点金属化合物は、バルクでは化学量論的組成に近い
組成になっており、表面でもその状態が維持されてい
る。このとき、化合物の構成原子の価電子は、ちょうど
ブリュアンゾーンを充足していて過不足はない。一方、
イオンの衝撃によって表面がスパッタエッチされると、
化合物を構成する原子のうちスパッタされやすい原子が
優先的にスパッタされる。どの原子が優先的にエッチン
グされやすいかは条件や化合物の種類によって異なるの
で一概に言えないが、通常は軽い原子の方が優先的にエ
ッチングされる。
金属膜の表面の化学組成は化学量論的組成からずれ、表
面では価電子が余った状態となり、水素が結合しやすく
なる。したがって、前記の表面積増大による水素化作用
に加えて更に水素化効果が期待できる。水素プラズマ処
理に引き続いてアルミニウムのCVDを実施するが、再
汚染を防ぐため、大気にさらすことなく引き続きアルミ
ニウム堆積に移ることが好ましい。
縁膜表面上および、凹部内周面に下地金属膜を形成し、
全面堆積CVD法で配線用金属材料の堆積を行う。この
時、下地金属膜表面の状態が適切に調整されていない
と、Sugai他に記載されたように、高い堆積速度が得ら
れる基板温度に設定すると、微小な凹部が埋め込まれる
以前に、絶縁膜表面上に堆積した配線用金属によって開
口部が塞がってしまい、良好な埋め込みを実現すること
ができない。
プラズマ処理によって下地金属膜表面の状態を適切に調
整した後に、CVD法によって配線用金属を堆積する。
この結果、凹部の開口が塞がれる前にその内部に配線用
金属を良好に埋め込むことができる。
例は、化学気相堆積法により形成したアルミニウム層上
に、さらにスパッタ法によりアルミニウムを堆積させる
こともできる。下地金属膜上にCVD法により比較的薄
いアルミニウム層を形成し、このアルミニウム層上にさ
らにスパッタ法によりアルミニウムを堆積させることに
より、CVD法のみによりアルミニウムを堆積させる場
合に比べて埋め込み性が高いというCVD法の利点と膜
質に優れるというスパッタ法の利点とを同時に活用する
ことができる。尚、配線用の金属材料としては、アルミ
ニウムに加えて金、銅等の低抵抗金属材料を用いること
ができる。
法は、前記水素を含むプラズマで処理する工程を、前記
絶縁膜表面上に形成した下地金属膜の表面状態と凹部の
内周面上に形成した下地金属膜の表面状態とが互いに等
しくなるように調整したことを特徴とする。
の後に行われるCVD工程について種々の実験および解
析を行った結果、プラズマ処理条件によってCVD工程
における配線用金属の堆積に強い影響を与えることが判
明した。後述するように、下地金属膜として窒化チタン
膜を使用する場合、水素プラズマ生成のための電力密度
が比較的小さい場合、絶縁膜表面上の窒化チタン膜表面
上の配線用金属の堆積速度は比較的高く保たれる。この
時、凹部内周面上の窒化チタン膜表面に対する水素プラ
ズマの清浄化効果を利用すれば、絶縁膜表面上の下地金
属膜表面の状態と、凹部内周面上の下地金属膜表面の状
態とを等しくし、両領域上の配線用金属の堆積速度とを
互いに等しくすることができる。この結果、絶縁膜表面
上への配線用金属膜の形成、およびコンタクト孔内への
プラグの形成を同時に行うことができる。
法は、水素を含むプラズマで下地金属膜表面の状態を調
整する工程を、絶縁膜表面上の下地金属膜表面の状態が
凹部内周面の下地金属膜表面の状態と異なるように実施
し、引き続いて行われる配線用金属のCVD工程におい
て、前記凹部の内周面に配線用金属材料を優先的に堆積
させることを特徴とする。
果、水素プラズマ中の水素イオンの方向性を利用するこ
とにより、絶縁膜表面上の下地金属膜表面と凹部内周面
の下地金属膜表面とを、互いに異なる状態に調整するこ
とが可能であることが分かった。すなわち、絶縁膜表面
上の下地金属膜表面は、イオンの照射方向に対して概略
垂直であるためにより強い処理を受けるのに対して、内
周面、特に凹部側壁上の下地金属膜表面はイオンに対し
て概略平行であるため、弱い処理しか受けない。このよ
うな条件設定で比較的高い電力密度のプラズマによる処
理を行うと、絶縁膜表面上の下地金属膜表面は、単に清
浄化されるのみではなく構造的な変化を起こす。例えば
窒化チタンを下地金属膜として使用した場合には、表面
のTiNの一部が金属Tiに変化する。このように構造
的な変化を起こした下地金属膜表面に引き続いて配線用
金属のCVDを行うと、その堆積特性にも顕著な変化が
発生する。具体的には、絶縁膜表面上の堆積速度が低下
する。一方凹部内周面の、少なくとも側壁上の下地金属
膜表面はこのような構造的な変化を起こさないため、堆
積速度の低下は発生しない。従って、相対的に凹部内の
堆積速度が速くなり、優先的に堆積が行われる。その結
果、絶縁膜表面上に堆積した配線用金属材料によって凹
部の開口部が塞がれる前にその内部に配線用金属を良好
に埋め込むことができる。
内の平均堆積速度、具体的には例えば、凹部を配線用金
属によって埋め込むために必要なCVD時間内の平均堆
積速度を意味する。実際には、絶縁膜表面上での堆積速
度の低下が発生した場合には、後述のように、CVDを
開始してから、すなわち原料ガスの供給を開始してから
堆積が開始されるまでの間に遅れ時間が存在することが
観察された。逆に、比較的低い電力密度のプラズマによ
って絶縁膜表面上と凹部内の下地金属膜の表面状態を互
いに等しくした場合には、両領域上の堆積が顕著な遅れ
なくほぼ同時に開始される。
堆積特性の変化は、基板表面の状態に強い影響を受ける
CVD法の場合に初めて発生する。すなわち、本発明の
ように、適切な条件の水素プラズマによる下地金属膜表
面の状態の調整と、配線用金属のCVDとを有機的に一
体化することによって初めて微細な凹部への埋め込み特
性に優れた配線要素形成技術を確立することができる。
法は、半導体基板上に、配線要素がその中に形成される
べき凹部を有する絶縁膜が形成され、前記絶縁膜の凹部
内周面上および表面上に高融点金属を含む下地金属膜が
形成された基板上に、配線用金属を堆積するに当たり、
絶縁膜表面上の下地金属膜表面の状態と、凹部内周面上
の下地金属膜表面の状態とを、互いに異なるように水素
プラズマを用いて調整する工程と、化学気相堆積法によ
り、少なくとも凹部内周面上の下地金属膜上に配線用金
属を堆積させる工程と、絶縁膜表面上に堆積された配線
金属を選択的に除去する工程と、配線用金属が除去され
た絶縁膜上に第2の配線用金属をさらに堆積する工程と
を具えることを特徴とする。
ような状態の下地金属膜表面には、配線用金属が粒状に
しか堆積しないため、その除去を容易に、かつ短時間で
行うことができる。また、第2の配線用金属堆積をスパ
ッタ法で行うことにより、CVD法の高い埋め込み性を
生かした良好なプラグ形成と、スパッタ法の高い膜質を
生かした良好な金属配線形成とを両立することができ
る。
の一連の工程を説明するための線図的断面図である。本
例では、半導体基板に形成した拡散層を上層のアルミ配
線層に接続するコンタクトホールにアルミニウムを埋め
込んでプラグを形成すると共に同時に上層アルミニウム
配線用のアルミニウム膜を形成する場合について説明す
る。半導体基板1にMOSFET等の各種デバイスを構
成する拡散層2を形成する。拡散層2上に絶縁膜として
厚さ1μm の酸化シリコン層3を形成する。次に、フォ
トリソグラフィーを用いてレジストパターンを形成しフ
ッ素系の混合ガスを用いたドライエッチングにより直径
0.5μmのコンタクトホール3aを形成し、レジストパタ
ーンを除去する。最後に全面に亘ってスパッタにより窒
化チタン膜4に堆積する。窒化チタン膜4の平面上での
膜厚は約30nmである。窒化チタン膜7の表面には、種々
の原因によって変質層4aが形成されており、さらにその
上には汚染物5が付着している。この状態を図1aに示
す。尚、図1においては、ゲート領域や素子分離膜等の
他の領域は省略する。
平行板型RIE装置のエッチング室内に挿入し、水素を
導入し、全圧25mTorr で水素プラズマ処理を2分間行っ
た。この時のプラズマ電力は0.05W/cm3程度、セルフバ
イアスは 100Vで、電極間の距離は7cmであった。これ
により、窒化チタン膜4上の変質層4aや汚染物5は除去
される。この状態を図1(b) に示す。この時点における
窒化チタン膜4の表面をX線光電子分光法(XPS)で
分析したところ、バルクと同一の化学量論組成であっ
た。
内に導入し、ジメチルアルミニウムハイドライド(DM
AH)と水素とを用いたCVD法により、アルミニウム
層6を形成する(図1(c))。この場合、DMAHは水素
によってバブリングさせて供給している。成膜条件は、
基板温度が 210℃で、全圧が 2.0Torrで、DMAH分圧
が3×10-2Torrで、水素流量が 500SCCMであった。
成膜時間は、3分間であり、平坦部に形成されたアルミ
ニウム膜厚は500nm であった。成膜後、収束イオンビー
ムを用いてコンタクトホールの切断面を得て、電子顕微
鏡観察を行なったが、アルミニウムが良好に埋め込まれ
ていた。(図1(c))。
半導体基板1に形成した拡散層2を上層のアルミ配線に
接続するコンタクトホールにアルミニウムを埋込んでプ
ラグを形成すると共に同時に上層金属配線用アルミニウ
ム膜を形成する例について説明する。本例では、水素プ
ラズマ処理までは実施例2と同一の工程で処理する。図
2 (a)〜(c) に本例の一連の処理工程を示す。図2(a)
は水素プラズマ処理が行なわれた全面に亘って清浄化さ
れた窒化チタン膜4が形成された状態を示す。次に、基
板を大気に晒すことなくCVD室内に導入し、ジメチル
アルミニウムハイドライド(DMAH)と水素とを用い
たCVD法により、アルミニウム10を形成した(図2
(b))。この場合DMAHは水素によってバブリングさせ
て供給している。成膜条件は、基板温度 210℃で、全圧
が 2.0Torrで、DMAH分圧が3×10-2Torrで、H2 流
量が100 SCCMであった。成膜時間は、45秒間であ
り、アルミニウム膜厚は50nmであった。極めて薄いアル
ミニウム膜10が被覆性よく形成した。
くスパッタ室に基板を導入し、圧力30mTorr のアルゴン
ガスを用い、ステージ温度 250℃で平面上の膜厚が約50
0nmになるようにアルミニウムのスパッタを行った後、
超高真空のアニール室に搬送し、 450℃で10分間リフロ
ーアニールした。その結果図2(c) に示すような良好な
埋め込み特性が得られた。また、平坦部においても良好
な膜質のアルミニウム膜が形成された。このように、水
素プラズマ処理を行なった後、有機アルミニウム化合物
を用いてCVDにより薄いアルミニウム膜を形成し、そ
の後スパッタ法によりアルミニウム膜上にさらにアルミ
ニウムを堆積させリフローアニールを行うことにより埋
込性に優れたプラグ構造を形成できると共に同時に良好
な上層配線用アルミニウム膜を形成することができる。
条件は実施例1を基準にして相異する条件だけを説明す
る。 (比較例1)水素プラズマ処理を行わず、高窒化チタン
膜上に直接CVDを行った。形成された試料の状態を図
3(a) に示す。コンタクトホールへアルミニウムを埋込
むことはできず、しかも平坦部に形成されたアルミニウ
ム層の膜厚は100nm と極めて薄かった。水素プラズマ処
理を行わないと、窒化チタンの表面に変質膜が形成され
たり有機物が付着したり、或いは原料ガスによる種々の
化学種が吸収することにより窒化チタン膜の表面が汚染
されるため下地金属からの電子供給が阻害される。この
ためアルミニウムの成長も阻害される。この実験結果か
ら明らかなように、CVDによりアルミニウムを堆積す
る場合、水素プラズマ処理が必須の要件である。
の後有機アルミニウム化合物を用いてCVDを行わず、
水素プラズマ処理の後直ちにスパッタ法によるアルミニ
ウム堆積を実施した。この結果を図3(b) に示す。図3
(b) に示すように、平面部には良好なアルミニウム層が
堆積されたが、埋込不良が発生した。この実験結果よ
り、水素プラズマ処理の後スパッタ法によりアルミニウ
ムを堆積させるのでは良好な埋込性能が得られず、有機
アルミニウム化合物を用いたCVDを行う場合だけ良好
な埋込性能が得られること明らかである。すなわち、本
発明のように、コンタクトホールの内周面を含めて絶縁
膜のほぼ全面に亘って下地金属膜を形成し、この上にア
ルミニウムを堆積させる場合、スパッタ法のように埋め
込み性の低い堆積技術を用いたのでは、コンタクト孔内
部の堆積速度に比較してコンタクト孔外の平面上の堆積
速度が相対的に速いため、コンタクトホールの内部にア
ルミニウムが完全に堆積する前にコンタクトホールの開
口部が、周囲の平面上に堆積したアルミニウムによりふ
さがれてしまう。従って、配線用金属を堆積させる際の
前処理として単に水素プラズマ処理を用いただけでは良
好な埋込プラグを形成することができず、水素プラズマ
処理とCVDプロセスとが有機的に一体化されてはじめ
て良好な埋込プラグを形成することができる。
り出しのためのロードロック室と、それぞれ1枚の6イ
ンチウエハを処理することのできるプラズマ室とCVD
室とを真空搬送室で連結した装置を使用した。この処理
装置の構成を概念図として図13に示す。図13に示す
ように、ロードロック室30を真空搬送室31に連結す
る。真空搬送室31にプラズマ室32及びCVD室33
を連結し、プラズマ室で水素プラズマ処理された半導体
基板を真空状態で保持しながらCVD室33に搬送す
る。そして、CVD処理が終了した後真空搬送室31及
びロードロック室30を経て外部に取り出すことができ
る。下層金属膜としてはチタン膜上に窒化チタン膜を積
層した膜を使用した。埋め込み性評価用には、Siウエ
ハ上に形成した膜厚約1μmの絶縁膜に、直径約 0.4μ
mのコンタクト孔を形成し、コンタクト孔の内周面を含
め全面にスパッタ法でチタン膜を堆積し、続いて反応性
スパッタ法により窒化チタン膜を堆積した基板を使用し
た。チタン膜および窒化チタン膜の代表的な膜厚は絶縁
膜表面上でそれぞれ30nmおよび50nmである。コンタクト
孔内ではそれより薄くなる。別の試料としては、Siウ
エハ表面上にアルミニウム合金膜を形成し、その上に形
成した厚さ約1μmの絶縁膜に、同様にコンタクト孔を
形成し、窒化チタン膜を堆積した。一方、絶縁膜の平面
上での堆積速度を評価するために、絶縁膜上に全面にチ
タン膜および窒化チタン膜を堆積した基板を使用した。
いずれの基板においても、窒化チタン膜中には、大気中
から吸着した酸素が存在していることが考えられる。コ
ンタクト孔側壁はほぼ垂直に形成された。例えば85°程
度以上の角度を有していた。
た場合もある。チタン膜は、絶縁膜の下にソース/ドレ
イン拡散層、ゲート電極や、下層金属配線を形成した場
合に、それらと、コンタクト孔内に形成する導電性プラ
グとの間のコンタクト抵抗を低減するために、有効であ
る。しかし、アルミニウム堆積に対しては、本質的な影
響を与えない。
6MHz高周波放電を用いた平行平板RIE方式でプラズマ
を発生し、基板表面の処理を行った。電極の直径は約8
インチ、電極間隔は5ないし6cmである。CVD室には
水素ガスをキャリアとしたバブリングでDMAHを供給
し、減圧CVDによりアルミニウムの堆積を行った。バ
ブリング条件は、バブラ温度は室温とし、バブラ内圧力
100torr 、キャリアガス流量1000SCCMとした。CV
D条件は、基板温度210 ℃、圧力2torrとした。
ッチング室内で各種の条件で水素プラズマ処理を行い、
真空搬送室を通してCVD室に搬送した基板に、90秒間
のCVDを行った基板を作製し、断面観察により埋め込
み性を評価した。プラズマ条件は、水素ガス流量100 S
CCM、圧力約70mtorr を一定とし、約0.015 から0.12
W/cm3の間で電力密度を変化させた。処理時間は120
秒で一定にした。
は、図4(a)に模式的に示すように、コンタクト孔内
にアルミニウムが完全に埋め込まれ、プラグが形成され
ていた。実際に直径 0.4μmのコンタクト孔の埋め込み
を完了するために必要なCVD時間は正確に測定されて
いないが、60秒では完全には埋め込まれない場合があっ
た。従って工程のばらつきを考慮すれば、確実に埋め込
みを完了するために必要なCVD時間としては90秒が適
切であると考えられる。
W/cm3以下の電力密度で処理を行った場合には、図4
(b)に模式的に示したように、コンタクト孔内は粒状
の堆積が見られるのみで埋め込まれてはおらず、しかも
コンタクト孔上部の開口部は、コンタクト孔外の絶縁表
面上の下地金属膜表面に堆積したアルミニウム膜によっ
て塞がれていた。
の影響を解明するため、平坦基板上の堆積速度と水素プ
ラズマ処理の電力密度との関係を調べた。CVD時間を
90秒および300 秒とし、堆積量を基板重量の変化で測定
した。CVD時間内での平均堆積速度を水素プラズマ処
理無しの場合の値で規格化して、図5に示した。図5か
ら分かるように、0.06W/cm3以下の電力密度で水素プラ
ズマ処理を行った場合は、堆積時間によらず、処理を行
わなかった場合とほぼ同一の堆積速度であった。これに
対して、0.12W/cm3の比較的高い電力密度で処理を行っ
た場合、CVD時間90秒でわずかな粒状の堆積が見られ
ただけであり、重量変化から測定した堆積速度はゼロで
あった。CVD時間を300 秒に増加させても連続的な膜
にはならず、重量変化から測定した堆積速度は、処理無
しの場合の約40%に低下した。
12W/cm3の電力密度で300 秒の処理を行った場合につい
て、CVD時間による平坦基板上の堆積膜厚の変化を図
6に示す。その結果、電力密度の低い0.03W/cm3,0.06
W/cm3の処理の場合にはほぼCVD開始と同時にアルミ
ニウム膜の堆積が開始され、その後、約97nm/分の速度
で堆積が継続することが観察された。それに対して、電
力密度0.12W/cm3の場合には、CVD開始後少なくとも
104 秒までは、重量変化によっては堆積が観察されなか
った。データが不測しているために、この後どの時点で
堆積が開始されたかは不明である。しかし、90秒の堆積
時間でコンタクト孔埋め込みが終了していることを考慮
すると、堆積開始までの遅れ時間がコンタクト孔埋め込
みのために必要なCVD時間よりも長いことがわかる。
一方、堆積開始後の堆積速度の正確な値も、データが不
足しているために求めることはできない。しかし、たと
え遅れ時間が 104秒であったと仮定しても堆積速度は67
nm/min であり、電力密度0.03W/cm3, 0.06W/cm3の処
理の場合の約70%の速度を有している。従って、電力密
度0.12W/cm3の処理が平坦基板上のアルミニウム堆積に
対して与える影響としては、堆積開始までの遅れ時間の
発生により見掛上堆積速度が低下していると考えられ
る。
遅れ時間後の堆積速度が処理無しの場合と同一であると
仮定すると、遅れ時間は約165 秒、すなわちコンタクト
孔埋め込みのために必要なCVD時間である90秒の約1.
8 倍である。逆に、コンタクト孔埋め込みのために必要
なCVD時間である90秒は、この遅れ時間の約 0.5倍で
ある。
の堆積状況を評価するため、コンタクト孔を形成し、チ
タン膜および窒化チタン膜を堆積した基板に電力密度0.
03W/cm3および0.12W/cm3で120 秒の処理を行い、30秒
のCVDを行い、断面観察を行った。電力密度0.12W/c
m3の場合、図4(c) に示すように、コンタクト孔内およ
びコンタクト孔開口部の窒化チタン膜上に粒状もしくは
不連続な膜状のアルミニウム堆積が見られた。これに対
して電力密度0.03W/cm3の場合、図4(d) に示すように
コンタクト孔内およびコンタクト孔開口部の窒化チタン
膜上には、電力密度0.12W/cm3の場合に比較すると粒状
に近いものの、やはりアルミニウム堆積が観察された。
従って、いずれの処理条件においても、コンタクト孔底
面および側壁の窒化チタン膜上では、顕著な遅れ時間を
生じることなく、アルミニウム堆積が起きることが判明
した。
わなかった場合、および0.06W/cm3以下の電力密度での
処理を行った場合に良好な埋め込みを実現することがで
きず、一方、電力密度0.12W/cm3の場合に良好な埋め込
みができる現象を、以下のように理解することができ
る。
で水素プラズマ処理を行った場合、コンタクト孔内部の
窒化チタン膜上で、CVD開始とほぼ同時にアルミニウ
ム堆積が開始される。一方、コンタクト孔外の絶縁膜表
面上の窒化チタン膜上での堆積は、遅れ時間の後にしか
開始されない。従って、コンタクト孔上部の開口部が塞
がれる以前に、コンタクト孔内で堆積した粒状もしくは
不連続な膜状のアルミニウムが成長、合体し、コンタク
ト孔内全体を埋め込むプラグが形成される。これに対し
て、0.06W/cm3以下の低い電力密度で処理を行った場合
にも、コンタクト孔内部の窒化チタン膜上では、CVD
開始とほぼ同時にアルミニウム堆積が開始される。しか
し同時に、コンタクト孔外の窒化チタン膜上でも、CV
D開始とほぼ同時に堆積が開始される。この堆積は等方
的に進行するため、コンタクト孔内で堆積した粒が成長
し、合体してコンタクト孔内全体を埋め込むプラグが形
成される以前に、開口部が塞がれてしまう。この時点で
コンタクト孔内への原料ガスの供給が停止されるため、
プラグが形成されるには至らない。
た場合、主としてコンタクト孔外の絶縁膜表面上の窒化
チタン膜上のアルミニウム堆積に遅れが発生することに
よって、埋め込み性が向上し、微細なコンタクト孔を埋
め込むプラグを形成することができる。なお上述のよう
に、CVD時間30秒において、電力密度0.12W/cm3の処
理を行った場合に、コンタクト孔内に、より膜状に近い
アルミニウム堆積が見られる。この結果は、水素プラズ
マ処理によって、コンタクト孔内の窒化チタン膜上での
アルミニウム堆積の核発生密度が増大したことを示唆す
る。コンタクト孔外のアルミニウム堆積に遅れが発生す
る効果に加えて、この、コンタクト孔内での核発生密度
の増大も、埋め込み性の向上に寄与しているものと考え
られる。
縁膜にコンタクト孔を形成した基板を使用した。現実の
半導体素子製造のためには、分離絶縁膜、ソース/ドレ
イン拡散層、ゲート電極等の構造を形成する必要がある
ことは言うまでもない。この場合、本発明の方法で形成
したプラグは、配線要素としてソース/ドレイン拡散
層、ゲート電極を、絶縁膜表面上に形成する上層金属配
線に接続するために使用される。また、絶縁膜の下に形
成された下層金属配線と、絶縁膜上に形成される上層金
属配線との間を接続するために使用することもできる。
秒で一定にし、圧力および電力を変化させた場合のコン
タクト孔の埋め込み性の変化を評価した。この結果を図
7に示す。図7に示すように、圧力−電力密度平面上の
特定の領域でのみ良好な埋め込み性が得られることが分
かった。図に示した境界線Aは電力密度[W/cm3]=0.
04+0.00001 ×(圧力[mtorr ])2であり、これの左
上、すなわち、電力密度が大きく、圧力が低い部分で良
好な埋め込み性が得られた。電力密度を高くすること、
および圧力を低くすることは、いずれも、定性的には、
プラズマ中のイオンエネルギーを大きくすることにつな
がる。従って、特定の値以上のエネルギーの水素イオン
を窒化チタン膜表面に照射し、表面状態に何れかの変化
を与えることが、コンタクト孔外の堆積に遅れ時間を発
生させることによって良好な埋め込み性を得るために必
要であると理解することができる。
おいても、他の条件によって効果は異なる。例えば、処
理時間を600 秒まで延長した場合には、電力密度0.03W
/cm 3 、圧力73mtorr の場合であっても良好な埋め込み
性が得られた。
絶縁膜に形成したコンタクト孔内に窒化チタン膜を堆積
した基板の表面を、適切な条件の水素プラズマで処理す
ることにより、CVDによるアルミニウム堆積の際に、
コンタクト孔外の窒化チタン膜上での堆積開始に遅れ時
間を発生させ、埋め込み性を向上させ、微細なコンタク
ト孔内にプラグを形成できることが分かった。
ステンCVDのための水素プラズマ処理の文献において
は、窒化チタン膜表面を清浄化することによって堆積を
容易にする効果が教示されていた。本発明においては、
この教示とは全く逆に、コンタクト孔外の下地金属膜上
の堆積に遅れ時間が発生し、コンタクト孔の上部の開口
部が塞がるまでの時間が延長できるために、埋め込み性
が向上した。しかもその効果は、特定の条件での処理を
行った場合にのみ得られた。
に必要なCVD時間(本実施例の場合には90秒)に対し
て約30%以上、好ましくは約60%以上、さらに好ましく
は同程度以上の遅れ時間が発生する条件で処理を行うこ
とが好ましい。この遅れ時間は、コンタクト孔埋め込み
のために必要なCVD時間内での平均堆積速度が、それ
ぞれ、処理を行わない場合の約70%、約40%、および、
概略ゼロに低下することに相当する。逆に、コンタクト
孔埋め込みのために必要なCVD時間である90秒は、こ
の遅れ時間に対してそれぞれ約 1.7倍および1倍以下で
ある。
によって、その表面に大量の汚染物が存在する場合に
は、処理無しの場合にも堆積開始までの遅れ時間が観察
される場合もある。この場合、処理時間の増大に従っ
て、一度遅れ時間が減少し、ゼロに近づいてから再び増
大するものと予想される。従って、このような基板に対
する適切な処理条件を、平均堆積速度の低下を指標にし
て求める場合には、まず、短時間の水素プラズマ処理
も、もしくは例えばアルゴンプラズマ処理によって、汚
染物が除去された清浄な窒化チタン膜表面を形成し、そ
の上での堆積速度を測定した後に、さら水素プラズマ処
理を行って平均堆積速度の低下を測定することが望まし
い。
ンタクト孔の寸法、もしくはアスペクト比によっても異
なる。アスペクト比が大きくなるほど完全に埋め込むこ
とができる条件範囲は狭くなる。しかしエレクトロマイ
グレーションに対する十分な信頼性が得られる範囲内で
あれば、必ずしも完全にコンタクト孔が埋め込まれる必
要はない。すなわち、微少なボイドがコンタクト孔内に
形成されたとしても、実質的に完全に埋め込まれればよ
い。また、CVD時にコンタクト孔内にボイドが形成さ
れた場合にも、その後、アルミニウムが軟化する温度、
例えば 450℃以上の温度に加熱することによって、埋め
込み性を改善することも可能である。
チタン膜に、バリア性を向上させるための処理、具体的
には、酸素雰囲気中での熱処理を行った場合の埋め込み
性を評価した。この場合も、同様の水素プラズマ処理に
よって良好な埋め込み性を得ることができた。
を評価するため、CVD法で堆積した窒化チタン膜を下
地金属膜として、埋め込みを試みた。窒化チタン膜堆積
は、4塩化チタンとアンモニアとモノメチルヒドラジン
とを原料とし、基板温度は500 ℃とした。この場合に
も、同様の条件で水素プラズマ処理を行うことにより良
好な埋め込み性を得ることができた。その埋め込み性
は、反応性スパッタ法で堆積した窒化チタン膜を下地金
属膜とした場合以上に良好であった。このようにCVD
法で堆積した窒化チタン膜を下地金属膜にすることによ
ってさらに埋め込み性が向上する原因は明確ではない。
しかし、堆積方法に起因する膜質の差により、CVD時
のコンタクト孔側壁での核発生密度が増大したためであ
ると考えている。
なわち、平坦上の平均堆積速度を低下させる条件での水
素プラズマ処理によって、窒化チタン膜表面にどのよう
な変化が起きているかを解明するため、埋め込み性が向
上する条件および向上しない条件で処理を行った場合の
窒化チタン膜表面の状態をXPSを用いて評価した。図
8、図9および図10はそれぞれ、未処理の場合、電力密
度0.03W/cm3、圧力 74mtorr、時間120 秒の処理を行っ
た場合、電力密度0.12W/ cm3 、圧力49mtorr 、時間12
0秒の処理を行った場合のスペクトルを示す。良好な埋
め込み性が得られたのは電力密度0.12W/cm3の場合のみ
である。
456 eV付近のピークはTiNに対応する。表面から深さ
概略3nmまでの領域が測定されていると考えている。ピ
ーク強度は、460 eV付近のピークの強度を100 として正
規化して表示してある。ただしXPS測定はプラズマ処
理を行った装置とは別個の測定装置を用いて行ったた
め、測定装置への移送の間に試料表面が大気に晒され、
酸化される。このため、処理直後の状態をそのまま表現
するものではない。
eV付近のTiNピークが、電力密度0.12W/cm3の水素プ
ラズマ処理によって顕著に低下していることが分かる。
図8〜図10においてそれぞれの場合の456 eV付近のピー
ク強度は、61,58,25である。すなわち、電力密度0.12
W/cm3、圧力49mtorr 、時間120 秒の処理を行った場合
のTiNのピーク値は未処理の場合の41%(25/61) にま
で低下したのに対して、電力密度0.03W/cm3、圧力74mt
orr の処理を行った場合には未処理の場合の95%(58/6
1) であり、ほとんど変化しない。この結果は、埋め込
み性を向上できる条件のプラズマ処理によって、窒化チ
タン膜表面付近の窒化チタンが顕著に還元され、金属状
のチタンが生成されたことを示唆している。一方、電力
密度0.03W/cm3において処理時間を600 秒まで延長し、
良好な埋め込み性を得た場合には、456eV 付近のTiN ピ
ーク強度は42に低下した。すなわち未処理の場合の69%
(42/61) に低下した。
堆積に遅れ時間を発生させ、コンタクト孔の埋め込み性
を向上できる条件の水素プラズマ処理によって、窒化チ
タン膜表面のチタンが顕著に還元され、金属チタンが生
成されることが明らかになった。この金属チタン生成と
遅れ時間発生との因果関係は明確ではない。しかし、単
に表面に付着した汚染物が除去されたのみではなく、下
地金属膜表面の構造に変化が発生し、その構造変化によ
って遅れ時間が発生しているというのが発明者の理解で
ある。また、従来は、清浄な金属チタン表面上には、有
機アルミニウム化合物を原料とするCVDによって良好
にアルミニウムが堆積すると考えられいていたため、単
純に金属チタンが生成されたのみではなく、特定の状態
になっていることが遅れ時間発生の原因になっているこ
とも推定される。具体的には、例えば、過剰の水素が下
地金属膜表面に存在する状態が考えられる。
が形成できる下地金属膜の材料は、窒化チタン膜には限
らないと発明者は考えている。例えば、タチン以外の高
融点金属、例えばジルコニウム、ハフニウム、ヴァナジ
ウム、ニオブ、タングステン、タンタル、モリブデン等
の窒化物が使用できるものと考えられる。この中では特
に、チタンと同様に比較的低温で窒化物を形成すること
ができるジルコニウム、ハウニウムの窒化物が良好に使
用することができる。また窒化物以外に、硼化物、炭化
物もしくはそれらの混合物が使用できる。またシリサイ
ドも使用することが可能である。さらに、高融点金属化
合物に限らず、チタン、ジルコニウム、ハウニウム、ヴ
ァナジウム、ニオブ、タングステン、タンタル、モノブ
デン等の高融点金属膜も、下地金属膜として使用可能で
ある。これらの高融点金属膜の表面は、通常、大気中で
の酸化によって酸化物になっており、適切な条件での水
素プラズマ処理によって、酸化物を還元して金属を生成
すると共に、例えば水素が過剰に存在する状態を形成
し、アルミニウム堆積の遅れ時間を発生するものと考え
られる。また当然、これらの混合物も使用できる。
のにも拘わらず、コンタクト孔内とコンタクト孔外での
下地金属膜表面の状態に差異が発生し、堆積特性が異な
る現象は、次のような理由によるものと考えている。す
なわち、コンタクト孔外の、絶縁膜表面上の下地金属膜
表面には、プラズマ中の電界によって加速されたイオン
が垂直に近い角度で照射される。このため、本実施例の
条件において、下地金属膜表面に構造的な変化が発生す
る。この変化によって、CVDの特性が変化し、堆積の
遅れ時間が発生するものと考えられる。一方、コンタク
ト孔側壁上の下地金属膜表面は、コンタクト孔側壁がほ
ぼ垂直に形成されているため、平行に近い角度で照射を
受ける。また、単位面積当たりのイオン照射量も低い。
このために、本実施例の条件においては構造的な変化が
発生するには至らない。このために、顕著なCVD特性
の変化は起きず、顕著な遅れ時間を持つことなく堆積が
起きたものと考えられる。むしろ、平行に近い角度のイ
オン照射によって、表面に付着した汚染物が除去され、
処理無しの場合に比較して核発生密度が増大し、膜状に
近いアルミニウムの堆積が実現されたものと考えられ
る。
の下地金属膜表面の状態が異なるように処理を行うため
には、適切な方向性を有するイオンを含むプラズマを使
用することが好ましい。また、コンタクト孔側壁は垂直
に近い角度で形成されている方が、絶縁膜表面上とコン
タクト孔内壁上とのプラズマ処理効果の差を顕著にする
ことができ、好ましい。
面には、絶縁膜表面上の下地絶縁膜と同様に、垂直に近
い角度でのイオン照射が行われる。プラズマ内のイオン
の方向性が完全ではないため、実施例では、微小なコン
タクト孔底面にまで到達するイオン量が少なく、従っ
て、コンタクト孔底面上の下地金属膜表面では、堆積遅
れ時間が発生するほどの構造変化は起きなかったものと
考えられる。これに対して、イオンの方向性が高いプラ
ズマを使用して処理を行った場合には、コンタクト孔の
寸法によっては、コンタクト孔底面でも遅れ時間が発生
する場合もあると考えられる。しかしこのような場合で
も、側壁の下地金属膜表面上で遅れ時間無く堆積するア
ルミニウムによって、コンタクト孔をほぼ埋め込むプラ
グが形成されれば、電気特性上の問題は無い。
したプラズマで処理を行った例を示したが、本発明はこ
れに限定されるものではない。例えば平行平板RIE方
式以外に、適切なエネルギーと方向性とを有する水素イ
オンを下地金属膜表面に照射できるのであればどのよう
な方式のプラズマでも使用することができる。例えば、
ECR(electron cyclotron resonance)、ICP(induc
tive coupled plasma)、TCP(transformer coupled p
lasma)、helicon plasma等の方式が使用できる。これら
の方式のプラズマを使用する場合には、イオンのエネル
ギーおよび方向性を高め、絶縁膜表面上とコンタクト孔
内壁上とのプラズマ処理効果の差を顕著にするために、
基板保持台に高周波バイアスを印加することも効果的で
ある。
上とコンタクト孔内周面上との下地金属膜の表面状態を
同一にし、同一の特性でのアルミニウム堆積を実現する
ためには、逆に、方向性を有するイオンの密度に比較し
てラジカルの密度が相対的に高いプラズマを使用するこ
とが好ましい。例えば、マイクロ波放電を利用したリモ
ートプラズマが好適に使用できる。
ニア等の、水素を含むガスを使用することができる。ま
た水素を含むガスに加えて、例えばアルゴン等の不活性
ガスを混合することも可能である。水素に50体積%程度
以下のアルゴンを加えたガスを用いて生成したプラズマ
を使用した場合にも、水素単独の場合と同一のプラズマ
条件において、同様の埋め込み性向上効果が得られるこ
とを確認した。ただし、50体積%を越える量のアルゴン
を添加した場合、およびアルゴン単独の場合には、少な
くとも同一のプラズマ条件においては、埋め込み性向上
効果が見られなかった。たま、下地金属膜の形成方法お
よび履歴により、表面に強固な汚染層が存在するような
場合には、例えばBCl3等のエッチング性ガスを添加する
ことも有効である。ただし、過剰にエッチングが行われ
て、例えばコンタクト孔底面の下地金属膜が除去される
ことがないよう、添加量を制限すると共に、プラズマ条
件および処理時間を適切に調整することが望ましい。
AHに限られず、その他の有機アルミニウム化合物を使
用することができる。ただし、炭素等の不純物含有量の
小さい、高純度のアルミニウムを堆積するためには、D
MAHの使用が好ましい。また、アルミニウムに限られ
ず、銅、金等の低抵抗配線金属を、それぞれの有機化合
物を原料としてCVD法で堆積することも可能である。
真空搬送室で結合された装置を使用した。しかし、プラ
ズマ処理によって形成された下地絶縁膜の表面状態を失
うことなくCVD室に移送できるのであれば、他の形式
の装置を使用することも可能である。ただし、大気成分
を遮断した雰囲気、例えば、真空の他に窒素等の雰囲気
の搬送室を備えた装置を使用することが好ましい。ま
た、水素プラズマによって水素化された表面状態を保つ
ためには、水素を含む雰囲気内の搬送室を備えることが
好ましい。
の変形例の順次の工程を示す。本例では、高い電力密度
で水素プラズマ処理を行ないコンタクトホール内へアル
ミニウムを優先的に埋込む例について説明する。表面に
拡散層2が形成されている半導体基板1に絶縁膜3を形
成し、この絶縁膜3にコンタクトホール3aを形成し、絶
縁膜の表面3b上及びコンタクトホール3aの内周面にチタ
ン膜(図示せず)を形成し、このチタン膜上に窒化チタ
ン膜4を形成する。次に、電力密度0.12W/cm3の高い電
力密度で水素プラズマ処理を行ない、引き続いてCVD
によりアルミニウムを堆積する。この状態を図11(a) に
示す。コンタクトホール3aの内部にはアルミニウム5が
良好に埋込まれ、表面上には粒状のアルミニウムが堆積
しているだけである。
い、絶縁膜3b上に堆積したアルミニウムを除去する。こ
の状態を図11(b) に示す。CMPは、アルミナもしくは
コロイダルシリカを含んだスラリを使用し、例えばウエ
ハ回転速度30ないし60rpm 、圧力2ないし8psi の条件
で実施する。コンタクト孔外の窒化チタン膜上に堆積し
たアルミニウムは粒状であるため、この条件において極
めて短時間で除去することができる。具体的には1分の
CMP時間で十分に除去することができる。この条件で
は窒化チタン膜もわずかにエッチングされるが、アルミ
ニウム除去のためのCMP時間が短く、従ってオーバー
エッチ時間も短くできるため、絶縁膜表面上の窒化チタ
ン膜を確実に残すことができる。また、オーバーエッチ
ング時間が短いため、コンタクト孔内のプラグも確実に
残される。この状態の基板をスパッタ装置に挿入し、大
気中で表面に形成された酸化物を、アルゴンガスを用い
た逆スパッタで除去した後、アルミニウム合金膜7をス
パッタ法で堆積する。この状態を図11(c) に示す。最後
に、アルミニウム合金膜および窒化チタン膜を所要のパ
ターンに加工し、上層金属配線を形成する。このよう
に、水素プラズマ処理とCVDによるコンタクトホール
への優先的なアルミニウム堆積とスパッタ法によるアル
ミニウム合金膜堆積とを組み合せることにより、良好な
埋込プラグ及び良好な金属配線を形成することができ
る。
に堆積したアルミニウムを残したまま、必要ならばスパ
ッタ法でアルミニウム合金膜を追加して堆積し、加工し
て上層金属配線を形成することも可能である。しかし、
従来の実績が豊富な、スパッタ法で堆積したアルミニウ
ム合金膜を上層金属配線の材料として使用するために
は、本実施例のように、一度コンタクト孔外に堆積した
アルミニウムを除去した後に、あらためてスパッタ法で
アルミニウム合金膜を堆積させることが好ましい。
置の製造方法の別の実施例の順次の工程を示す。本例で
は、水素プラズマ処理とCVDとの組み合せによる優先
的な埋込みを利用して絶縁膜に形成した溝及びコンタク
トホール内にアルミニウムを堆積させる。半導体基板10
上に下地絶縁膜11を形成し、下地絶縁膜11上に下層配線
層12を形成する。この下層配線層12上に厚さ 1.8μmの
絶縁膜13を形成し、フォトリソグラフィ法によりコンタ
クトホール13a 及び配線溝13b を形成する。コンタクト
ホール13a は、例えば直径 0.4μm、深さ1μmとす
る。また、配線溝13b は、例えば幅 0.3μm、深さ 0.8
μmとする。次に、絶縁膜13の表面13c上、コンタクト
ホール13a の内周面及び溝13b の内周面にチタン膜(図
示せず)及び窒化チタン膜14を形成する。この状態を図
12(a) に示す。
ズマ処理を行ない、引き続いてCVD処理を行ない、コ
ンタクトホール13a 及び配線溝13b 内に優先的にアルミ
ニウムを堆積させる。この際、絶縁膜13の表面13c 上に
は粒状のアルミニウムが堆積されるのみである。この状
態を図12(b) に示す。
ム、および溝外の絶縁膜表面上の窒化チタン膜およびチ
タン膜をCMP法で除去する。この状態を図12(c) に示
す。このことによって、コンタクト孔に埋め込まれたプ
ラグ、および、絶縁膜に形成された溝に埋め込まれた、
所要のパターンを有する上層金属配線15を形成すること
ができる。
内のコンタクト孔内に埋め込まれ、下層金属配線に接続
するプラグ、および、絶縁膜内の溝内に埋め込まれ、プ
ラグによって下層金属配線に接続される上層金属配線
を、一度のCVD工程によって形成することができる。
クトロマイグレーションに対する信頼性を向上させるた
めに、有機アルミニウム化合物ガスに有機銅化合物ガス
を添加したCVD雰囲気を使用し、銅を含むアルミニウ
ム合金を堆積させることが有効である。例えば、シクロ
ペンタジエニル・トリエチル・フォスフィン・銅が、有
機銅化合物として使用できる。
工程を示す線図的断面図である。
工程を示す線図的断面図である。
す線図的断面図である。
状態を示す線図的断面図である。
おける堆積速度との関係を示すグラフである。
ある。
フである。
膜のXPS測定の結果を示すグラフである。
時間120 秒で水素プラズマ処理を行った窒化チタン膜の
XPS測定の結果を示すグラフである。
理時間120 秒で水素プラズマ処理を行った窒化チタン膜
のXPS測定の結果を示すグラフである。
の順次の工程を示す線図的断面図である。
形例の順次の工程を示す線図的断面図である。
念図である。
Claims (8)
- 【請求項1】半導体基板上に、配線要素がその中に形成
されるべき凹部を有する絶縁膜が形成され、前記絶縁膜
の凹部内周面および表面に高融点金属を含む下地金属膜
が形成された基板上に、配線用金属を堆積するに当た
り、 前記下地金属膜表面の状態を水素プラスマを用いて調整
する工程と、 化学気相堆積法により、少なくとも前記凹部内周面の下
地金属膜上に、配線用金属を堆積させる工程とを具え、 前記水素を含むプラズマを用いて表面の状態を調整する
工程を、前記配線用金属を堆積させる工程において、前
記表面の下地金属膜への堆積よりも前記凹部内周面の下
地金属膜への堆積が優先的に行われるように実施するこ
とを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】前記水素を含むプラズマを用いて表面の状
態を調整する工程を、前記配線用金属を堆積させる工程
において、前記表面の下地金属膜への堆積開始までの遅
れ時間が、前記凹部内周面の下地金属膜への堆積開始ま
での遅れ時間に比較して長くなるように実施することを
特徴とする請求項1に記載載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】前記水素を含むプラズマを用いて表面の状
態を調整する工程を、前記配線用金属を堆積させる工程
において、前記凹部内周面の下地金属膜への堆積によっ
て前記凹部が実質的に埋め込まれるように実施すること
を特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製
造方法。 - 【請求項4】前記配線用金属をアルミニウムとしたこと
を特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載
の半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】半導体基板上に、配線要素がその中に形成
されるべき凹部を有する絶縁膜が形成され、前記絶縁膜
の凹部内周面および表面に高融点金属を含む下地金属膜
が形成された基板上に、配線用金属を堆積するに当た
り、 前記下地金属膜表面の状態を、水素プラズマを用いて調
整する工程と、 化学気相堆積法により、少なくとも凹部内周面の下地金
属膜上に配線用金属を堆積させる工程と、 絶縁膜表面上に堆積された配線金属を選択杓に除去する
工程とを具え、 前記水素プラズマを用いて表面の状態を調整する工程
を、前記配線用金属を堆積させる工程において、前記表
面の下地金属膜への堆積よりも前記凹部内内周面の下地
金属膜への堆積が優先的に行われるように実施すること
を特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項6】前記水素プラズマを用いて表面の状態を調
整する工程を、前記配線用金属を堆積させる工程におい
て、前記表面の下地金属膜への堆積開始までの遅れ時間
が、前記凹部内周面の下地金属膜への堆積開始までの遅
れ時間に比較して長くなるように実施することを特徴と
する請求項5に記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項7】前記配線用金属が除去された絶縁膜上に第
2の配線用金属をさらに堆積する工程を具えることを特
徴とする請求項5又は6に記載の半導体装置の製造方
法。 - 【請求項8】請求項1又は5に記載の半導体装置の製造
方法において、前記水素プラズマを用いる調整工程にお
いて、該プラズマ中のイオンエネルギー又はプラズマ電
力密度を制御することにより、前記配線用金属を堆積さ
せる工程において、前記表面の下地金属膜への堆積より
も前記凹部内周面の下地金属膜への堆積が優先的に行わ
れることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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JPH08298288A JPH08298288A (ja) | 1996-11-12 |
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WO2011162255A1 (ja) * | 2010-06-22 | 2011-12-29 | 株式会社アルバック | バリア膜の形成方法及び金属配線膜の形成方法 |
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-
1996
- 1996-03-01 JP JP04457896A patent/JP3266492B2/ja not_active Expired - Fee Related
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