JP3488498B2 - 半導体装置における金属薄膜形成方法 - Google Patents

半導体装置における金属薄膜形成方法

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JP3488498B2
JP3488498B2 JP35299193A JP35299193A JP3488498B2 JP 3488498 B2 JP3488498 B2 JP 3488498B2 JP 35299193 A JP35299193 A JP 35299193A JP 35299193 A JP35299193 A JP 35299193A JP 3488498 B2 JP3488498 B2 JP 3488498B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造プロセスに
おいて化学気相成長(CVD)法により金属薄膜を形成
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置のコンタクト孔をタン
グステン等の高融点金属で穴埋めして、上層のアルミニ
ウム配線の段切れを防止する技術が知られている。この
いわゆるプラグ技術においては、高融点金属を物理蒸着
によりコンタクト孔内部に堆積させる方法が採られてき
たが、近年の微細化の進行に伴いコンタクト孔のアスペ
クト比が大きくなると、物理蒸着では、コンタクト孔内
部に均一に高融点金属を堆積させることができなくなっ
てきた。
【0003】そこで、例えば、特開昭63−65075
号公報や特開平4−64223号公報に記載のように、
コンタクト孔内部にCVD法により高融点金属を堆積さ
せる技術が開発されてきた。この従来の高融点金属のC
VD法においては、高融点金属を基板上に堆積させる際
に、かかる金属を含んだ原料ガスを分解するために同時
に還元ガスを導入しており、例えば、代表的な高融点金
属であるタングステンのプラグを形成する場合には、タ
ングステンのハロゲン化物である六フッ化タングステン
(WF6 )を原料ガスとして用い、還元ガスとして水素
やシラン系のガスを用いている。
【0004】そして、タングステンを均一に成膜するた
めに、まず、シラン系のガスによるWF6 の還元によっ
て半導体基板上に金属タングステンの成長核を形成し、
しかる後、水素を用いたタングステンの成膜を開始する
という方法が採られていた。この時、シラン系のガスを
用いて金属タングステン薄膜の成膜を行わない理由は、
膜中にシリコン等の不純物が混入して、膜の電気抵抗が
高くなったり、残留応力が大きくなったりすることを防
止するためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
CVD法による金属薄膜形成方法では、シラン系のガス
による原料ガスの還元反応が絶縁膜表面では進行しにく
いため、例えば、タングステン等の高融点金属で全体の
配線を形成しようとした場合、絶縁膜上での成膜性、特
に、絶縁膜と高融点金属膜との間の密着性が悪く、後に
剥離等が生じやすくなって、配線の信頼性が悪いという
欠点があった。このため、従来のCVD法による金属薄
膜形成方法は、予め金属薄膜を形成する前に薄い導体膜
を形成し、その導体膜上にプラグを形成するような場合
に適用が限定されていた。
【0006】また、上述の導体膜上に金属薄膜を形成す
る方法には、以下に説明するような欠点があった。この
従来の金属薄膜形成方法の欠点について、図11及び図
12を参照して説明する。
【0007】従来の金属薄膜形成方法においては、ま
ず、図11(a)に示すように、半導体基板(図示せ
ず)上に下部配線層41を形成した後、下部配線層41
上に絶縁膜42を形成する。しかる後、絶縁膜42を貫
いて下部配線層41に達するコンタクト孔43を開孔
し、スパッタリング法によりコンタクト孔43を覆う導
体膜44を形成する。
【0008】次に、図11(b)に示すように、CVD
法により導体膜44上に上部配線層45を形成する。
【0009】従って、従来の金属薄膜形成方法では、コ
ンタクト孔43の底面に充分な膜厚の導体膜44を形成
しようとすると、絶縁膜42上での導体膜44の膜厚A
をコンタクト孔43の底面での導体膜44の膜厚Bの1
0倍程度にする必要があった。すると、図11(a)に
示すように、コンタクト孔43の入口付近で導体膜44
がせり出して、いわゆるオーバーハング形状となり、コ
ンタクト孔43の入口付近が狭くなっていた。よって、
この後に上部配線層45を形成すると、図11(b)に
示すように、コンタクト孔43の内部に空洞46が生
じ、配線間の接続の信頼性が低下するという問題があっ
た。
【0010】また、このオーバーハング形状の問題を回
避するために、以下のような方法がある。まず、図12
に示すように、半導体基板(図示せず)上に下部配線層
41を形成した後、下部配線層41上に絶縁膜42を形
成する。しかる後、スパッタリング法により絶縁膜42
上に導体膜44を形成した後、絶縁膜42及び導体膜4
4を貫いて下部配線層41に達するコンタクト孔43を
開孔する。そして、CVD法によりコンタクト孔43を
覆うように上部配線層45を形成する。
【0011】しかし、この方法によっても、下部配線層
41を保護する導体膜44がないために、上部配線層4
5を形成する際に用いる原料ガスに含まれるフッ素や塩
素等のハロゲン元素が下部配線層41を侵食して侵食部
47が形成され、上下配線間の接続の信頼性が低下する
という問題があった。
【0012】また、従来のCVD法による金属薄膜形成
方法では、上述した如く、薄膜とするための高融点金属
の成長核を形成する工程と、この高融点金属を成膜する
工程とで還元ガスの切替えを行う必要があった。それ
故、工程が煩雑になって、薄膜を迅速に形成することが
できず、生産性の面で不利益の大きいものであった。
【0013】そこで、本発明の目的は、下地が絶縁膜で
あっても、低抵抗で残留応力の小さい金属薄膜を、簡単
な工程でかつ成膜性良く形成することができる金属薄膜
形成方法を提供することである。
【0014】また、本発明の目的は、コンタクト孔にお
ける上下配線間の接続の信頼性の高い金属薄膜形成方法
を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、半導体基板上に形成された絶縁膜の上
に化学気相成長法により金属薄膜を形成する金属薄膜形
成方法において、還元性ガスのプラズマによる置換反応
によって上記絶縁膜の表面を改質する工程と、金属薄膜
を形成すべき金属を含んだ原料ガスを、表面改質された
上記絶縁膜上に導入して、化学気相成長法により金属薄
膜を形成する工程とを有する。
【0016】その際、好ましくは、上記還元性ガスが水
素ガスであって、上記絶縁膜が酸化シリコン膜である。
【0017】また、更に好ましくは、上記原料ガスが、
4塩化チタン、4フッ化シリコン、6フッ化タングステ
ン、銅のβ−ジケトン錯体、トリメチルアルミニウム及
びイソブチルアルミニウムからなる群より選ばれた1種
を含む。
【0018】更に、上記絶縁膜の表面を改質する上記工
程において、上記還元性ガスのプラズマと共に希ガスの
プラズマを用いても良い。
【0019】また、本発明は、別の態様では、半導体基
板上に形成された絶縁膜の上に化学気相成長法により金
属薄膜を形成する金属薄膜形成方法において、金属薄膜
を形成すべき金属を含んだ原料ガスのプラズマによる置
換反応によって上記絶縁膜の表面を改質する工程と、上
記原料ガスを、表面改質された上記絶縁膜上に導入し
て、化学気相成長法により金属薄膜を形成する工程とを
有する。
【0020】その際、好ましくは、上記絶縁膜が酸化シ
リコン膜である。
【0021】また、更に好ましくは、上記原料ガスが、
4塩化チタン、4フッ化シリコン、6フッ化タングステ
ン、銅のβ−ジケトン錯体、トリメチルアルミニウム及
びイソブチルアルミニウムからなる群より選ばれた1種
を含む。
【0022】更に、上記絶縁膜の表面を改質する上記工
程において、上記原料ガスのプラズマと共に希ガスのプ
ラズマを用いても良い。
【0023】また、本発明は、別の態様では、半導体基
板の表面を活性化させる活性ガスを上記半導体基板上に
導入してプラズマ処理を行う工程と、金属タングステン
を含む原料ガスを上記半導体基板上に導入する工程と、
上記原料ガスを還元させる還元ガスを上記半導体基板上
に導入する工程と、上記原料ガスと上記還元ガスとの還
元反応により上記半導体基板上に金属タングステン薄膜
を形成する工程とを有する半導体装置における金属タン
グステン薄膜形成方法である。
【0024】また、本発明は、別の態様では、半導体基
板上に形成された絶縁膜の表面を活性化させる活性ガス
を上記半導体基板上に導入してプラズマ処理を行う工程
と、金属タングステンを含む原料ガスを上記半導体基板
上に導入する工程と、上記原料ガスを還元させる還元ガ
スを上記半導体基板上に導入する工程と、上記原料ガス
と上記還元ガスとの還元反応により上記絶縁膜上に金属
タングステン薄膜を形成する工程とを有する半導体装置
における金属タングステン薄膜形成方法である。
【0025】また、このとき、上記活性ガスが、水素、
シラン系のガス、六フッ化タングステン、金属タングス
テン、水素とアルゴン、シラン系のガスとアルゴン、水
素とアルゴンと六フッ化タングステン、水素とアルゴン
と金属タングステン、シラン系のガスとアルゴンと六フ
ッ化タングステン、及び、シラン系のガスとアルゴンと
金属タングステンからなる群より選ばれた1種を含んで
よい。
【0026】また、本発明は、別の態様では、金属タン
グステンを含む原料ガスを絶縁膜が形成された半導体基
板上に導入してプラズマ処理を行う工程と、上記原料ガ
スを還元させる還元ガスを上記半導体基板上に導入する
工程と、上記原料ガスと上記還元ガスとの還元反応によ
り上記絶縁膜上に金属タングステン薄膜を形成する工程
とを有する半導体装置における金属タングステン薄膜形
成方法である。
【0027】また、上記原料ガスが、六フッ化タングス
テンを含んでよい。
【0028】また、上記還元ガスが、水素、シラン系の
ガス、水素とアルゴン、及び、シラン系のガスとアルゴ
ンからなる群より選ばれた1種を含んでよい。
【0029】さらに、本発明は、別の態様では、半導体
基板上に形成された絶縁膜の表面を活性化させる活性ガ
スを上記半導体基板上に導入する工程と、プラズマ処理
を行うことにより上記絶縁膜上に金属タングステン薄膜
を形成する工程とを有する半導体装置における金属タン
グステン薄膜形成方法である。
【0030】また、このとき、上記活性ガスが、六フッ
化タングステン、金属タングステン、水素と六フッ化タ
ングステン、水素と金属タングステン、シラン系のガス
と六フッ化タングステン、シラン系のガスと金属タング
ステン、水素とアルゴンと六フッ化タングステン、水素
とアルゴンと金属タングステン、シラン系のガスとアル
ゴンと六フッ化タングステン、及び、シラン系のガスと
アルゴンと金属タングステンからなる群より選ばれた1
種を含むことが好ましい。
【0031】また、上記絶縁膜が上記半導体基板に達す
る孔を有してよい。
【0032】また、上記絶縁膜が、シリコン酸化膜、シ
リコン窒化膜、BPSG、及び、PSGからなる群より
選ばれた1種を含むことが好ましい。
【0033】また、本発明は、別の態様では、半導体基
板上に形成された下部配線層とコンタクト孔において接
続された金属薄膜からなる上部配線層を形成する金属薄
膜形成方法において、上記下部配線層上に絶縁膜を形成
する工程と、上記下部配線層に達するコンタクト孔を上
記絶縁膜に形成する工程と、還元ガスのプラズマによる
置換反応によって少なくとも上記コンタクト孔内面に表
面改質層を形成する工程と、少なくとも金属薄膜を形成
すべき金属を含んだ原料ガスを、上記表面改質層上に導
入して、化学気相成長法により上記上部配線層を形成す
る工程とを有する。
【0034】また、本発明は、別の態様では、半導体基
板上に形成された下部配線層とコンタクト孔において接
続された金属薄膜からなる上部配線層を形成する金属薄
膜形成方法において、上記下部配線層上に絶縁膜を形成
する工程と、上記絶縁膜上に導電性膜を形成する工程
と、上記下部配線層に達するコンタクト孔を上記絶縁膜
及び上記導電性膜に形成する工程と、還元ガスのプラズ
マによる置換反応によって少なくとも上記コンタクト孔
内面に表面改質層を形成する工程と、少なくとも金属薄
膜を形成すべき金属を含んだ原料ガスを、上記表面改質
層上に導入して、化学気相成長法により上記上部配線層
を形成する工程とを有する。
【0035】また、本発明の一態様においては、上記導
電性膜が、窒化チタン、チタンタングステン合金、金属
タングステン、及び、金属モリブデンからなる群より選
ばれた1種を含む。
【0036】また、本発明の一態様においては、上記絶
縁膜が、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、BPSG
膜、及び、PSG膜からなる群より選ばれた1種を含
む。
【0037】また、本発明の一態様においては、上記還
元ガスが、水素、ジボラン、ホスフィン、水素とジボラ
ン、水素とホスフィン、水素とアルゴン、ジボランとア
ルゴン、ホスフィンとアルゴン、水素とジボランとアル
ゴン、及び、水素とホスフィンとアルゴンからなる群よ
り選ばれた1種を含む。
【0038】
【作用】還元ガス、原料ガス又は活性ガスのプラズマを
用いて半導体基板又は絶縁膜の表面を改質するので、半
導体基板表面又は絶縁膜表面は反応活性な状態になる。
従って、絶縁膜上でも成膜性良く金属薄膜を形成するこ
とができる。また、従来のように2種類の還元性ガスを
切り替えて用いる必要がなく、これらの工程を連続的に
行うことが可能になる。更に、シラン系のガスによる還
元工程が必要なくなるので、シラン系のガスに含まれる
シリコンが金属薄膜内に混入することがない。
【0039】また、還元ガスのプラズマによりコンタク
ト孔内面に表面改質層を形成するので、金属原子の置換
反応が容易に進行し、コンタクト孔表面に強固に結合し
た上部配線層となる金属薄膜が形成される。従って、従
来のようにコンタクト孔の底面に充分な膜厚の導体膜を
形成する必要がなくなるので、コンタクト孔の入口付近
がオーバーハング形状となって後から上部配線層を形成
するとコンタクト孔の内部に空洞が生じることもない。
また、プラズマ処理により常にコンタクト孔の底部に表
面改質層を存在させることができるので、上部配線層で
ある金属薄膜を形成する際に用いる原料ガスに含まれる
フッ素や塩素等のハロゲン元素が下部配線層を侵食して
侵食部が形成されることもない。
【0040】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図面を参照して
説明する。
【0041】図1に、本実施例の方法により半導体装置
の層間絶縁膜上にタングステン薄膜の配線層を形成する
実施例を示す。
【0042】この実施例においては、図1(a)に示す
ように、シリコン基板1に形成されたゲート酸化膜2上
にゲート電極3がパターン形成されており、シリコン基
板1内にはソース/ドレイン拡散層4が形成されてい
る。そして、全面にSiO2 からなる層間絶縁膜5が形
成され、この層間絶縁膜5のソース/ドレイン拡散層4
の直上位置にコンタクト孔6が形成されている。
【0043】SiO2 からなる層間絶縁膜5の表面状態
は、図1(a)の右図に模式的に示すように、O原子と
Si原子が互いに結合して配列している。
【0044】本実施例においては、図1(b)に示すよ
うに、この状態で基板温度を450℃に保ち、その表面
近傍に、アルゴン(Ar)ガスと水素(H2 )ガスを夫
々1200sccm(Standard Cubic Centimeter Minute)
と200sccmの流量で導入する。そして、全体の圧力を
2Torrに調整した後、周波数13.56MHz、電力2
00Wの交流電界を印加し、これらのガスをプラズマ化
する。
【0045】すると、この基板表面近傍に発生したプラ
ズマにより、図1(b)の右図に模式的に示すように、
層間絶縁膜5の表面のSi−O結合が切られ、O原子の
代わりにH原子が結合した水素終端の状態になる。即
ち、層間絶縁膜5の表面が反応活性な状態に改質され
る。このとき、プラズマは本質的に均一性が高いため、
このプラズマによる層間絶縁膜5の表面改質も均一に行
われる。
【0046】次に、図1(c)に示すように、基板表面
近傍に、原料ガスである六フッ化タングステン(WF
6 )ガスと還元ガスであるH2 ガスを導入し、成長温度
400℃、成長圧力80Torrで通常の化学気相成長を行
わせる。このとき、本実施例においては、層間絶縁膜5
の表面が酸素終端の状態から水素終端の状態に改質され
ているので、図1(c)の右図に模式的に示すように、
H原子とW原子の間の置換反応が容易に進行し、層間絶
縁膜5の上に強固に結合したタングステン薄膜7が形成
される。なお、上述した如く、プラズマによる層間絶縁
膜5の表面改質が均一に行われるため、この層間絶縁膜
5の上に形成されるタングステン薄膜7の均一性も高
い。
【0047】しかる後、このタングステン薄膜7を配線
のパターンに加工する。
【0048】以上に説明した第1実施例では、Arガス
とH2 ガスのプラズマにより層間絶縁膜5の表面改質を
行い、続いて、WF6 ガスとH2 ガスによる通常の化学
気相成長を行っている。従って、これらの処理は、例え
ば同一の反応室で連続的に行うことができ、従来のよう
な還元ガスの切替えを行う必要がない。このため、従来
よりも迅速に生産性良くタングステン薄膜7を形成する
ことができる。更に、シラン系のガスを用いる必要がな
いので、低抵抗で且つ残留応力の少ない良好な膜質のタ
ングステン薄膜7を形成することができる。
【0049】なお、上述の実施例ではArガスとH2
スのプラズマにより層間絶縁膜5の表面を酸素終端の状
態から水素終端の状態に改質したが、H2 ガスの代わり
にWF6 ガスのプラズマを用い、層間絶縁膜5の終端を
直接W原子で置換しても同様の効果が得られる。
【0050】以下、本発明の第2実施例を図面を参照し
て説明する。
【0051】図8に、本実施例及び上述の第1実施例で
使用可能な化学気相成長装置の概略構成の一例を示す。
本例の化学気相成長装置104は、成長室105と、こ
の成長室105の内部を所望のガス組成及び圧力に調整
できる機能を具備したガス供給装置106及び排気装置
107と、プラズマを発生するための交流電源108と
を備えている。また、成長室105は、半導体基板(例
えば、6インチウェハ)103を適当な位置に保持する
とともに所望の温度に保つための基板保持/加熱機構1
09と、交流電源108に接続されている対向電極11
0とを有している。
【0052】本実施例では、半導体基板上に金属タング
ステン薄膜を形成する。それには、まず、図8に示す化
学気相成長装置により、成長室105内部の基板保持/
加熱機構109にシリコン基板103を装着し、しかる
後、成長室105内をガス排気装置107で減圧すると
ともに基板保持/加熱機構109によりシリコン基板1
03を450℃に保つ。
【0053】次に、図2(a)に示すように、ガス供給
装置106から活性ガスとして還元性ガスを含んだガ
ス、具体的にはアルゴンガスと水素ガスとを成長室10
5内部へそれぞれ1500sccmと200sccm供給し、ガ
ス排気装置107で排気調整しながら成長室105内部
を2Torrに調整する。
【0054】図2(a)の右図は、半導体基板11上に
アルゴンガスと水素ガスとが導入されたときの半導体基
板11の表面状態を模式的に示す図である。この図に示
すように、半導体基板11の表面においては、Si原子
同士が共有結合して配列している。
【0055】次に、交流電源108を周波数13.56
MHz、電力200Wに設定し、交流電場を印加して半
導体基板11の表面にプラズマ放電を起こし、半導体基
板11の表面をプラズマ処理する。
【0056】すると、この半導体基板11の表面近傍に
発生したプラズマにより、図2(b)の右図に模式的に
示すように、半導体基板11の表面の共有結合が切ら
れ、Si原子にH原子が結合した水素終端の状態にな
る。即ち、導電性にかかわらず半導体基板11の表面が
反応活性な状態に改質される。また、このとき、プラズ
マは本質的に均一性が高いため、このプラズマによる半
導体基板11の表面改質も均一に行われる。
【0057】次に、図2(c)に示すように、六フッ化
タングステン(WF6 )を含む原料ガスと水素を含む還
元ガスとを成長室105内に供給し、原料ガスと還元ガ
スとの還元反応により原料ガスに含まれている金属タン
グステンの成長核12を半導体基板11上に形成する。
【0058】図2(c)の右図は、このときの半導体基
板11の表面状態を模式的に示す図である。この図に示
すように、半導体基板11の表面においては、水素基H
が金属タングステン(F5 Wなど)に置き代わって、金
属タングステンの成長核12が形成される。このとき、
半導体基板11の表面が水素終端の状態に改質されてい
るので、水素基Hと金属タングステンの間の置換反応が
容易に進行し、半導体基板11の上に強固に結合した成
長核12が形成される。なお、上述した如く、プラズマ
による半導体基板11の表面改質が均一に行われるた
め、この半導体基板11の上に形成される成長核12の
均一性も高い。
【0059】次に、成長核12が半導体基板11上に十
分に成長した後、交流電源108から電極110への電
力供給を停止する。但し、条件によっては、成長核12
が成長した後であってもプラズマ放電をしたままの状態
で次の工程を行ってもよい。
【0060】次に、六フッ化タングステンを含む原料ガ
スと水素を含む還元ガスとを新たに成長室105内に供
給し、半導体基板11の温度を金属タングステン薄膜が
シリコン半導体基板11上に化学成長するのに好ましい
温度(例えば、400℃)に維持し、ガス排気装置10
7により成長室105内を80Torrに維持する。これに
よって、成長核12を基にして成長核12上に金属タン
グステン原子の成長が促進され、金属タングステン薄膜
が半導体基板11上に化学成長する。
【0061】以上に説明した第2実施例では、アルゴン
ガスと水素ガスのプラズマにより半導体基板11の表面
改質を行い、続いて、六フッ化タングステンを含む原料
ガスと水素を含む還元ガスとの還元反応により金属タン
グステンの成長核12を半導体基板11上に形成するよ
うにしている。従って、これらの処理は、例えば同一の
成長室105で連続的に行うことができ、従来のような
還元ガスの切替えを行う必要がない。このため、従来よ
りも迅速に生産性良く金属タングステン薄膜を形成する
ことができる。更に、シラン系のガスを用いる必要がな
いので、低抵抗で且つ残留応力の少ない良好な膜質の金
属タングステン薄膜を形成することができる。尚、本実
施例の方法は、例えば、半導体装置における配線の形成
や、反射膜の形成等のために実施することができる。
【0062】また、図2(a)に示す工程において半導
体基板11上に導入されるガスは、アルゴンと水素以外
にも、水素、六フッ化タングステン、金属タングステ
ン、水素とアルゴンと六フッ化タングステン、又は、水
素とアルゴンと金属タングステンであってよい。また、
半導体基板11の状態によっては、シラン系のガス、シ
ラン系のガスとアルゴン、シラン系のガスとアルゴンと
六フッ化タングステン、又は、シラン系のガスとアルゴ
ンと金属タングステンであってよい。尚、このとき、ア
ルゴンガスと水素ガスとの代わりに金属タングステンを
含むガスを半導体基板11上に導入した場合には、プラ
ズマ処理を行うことによって、Si原子に金属タングス
テン(F5 Wなど)が結合した金属タングステン終端の
状態になる。
【0063】以下、本発明の第3実施例を図面を参照し
て説明する。尚、本実施例においても、図8に示した化
学気相成長装置を用いる。
【0064】本実施例では、半導体基板上及びこの半導
体基板上に形成された絶縁膜上に金属タングステン薄膜
を形成する。それには、まず、第2実施例と同様に図8
に示す化学気相成長装置の基板保持/加熱機構109に
シリコン基板103を装着し、しかる後、成長室105
内をガス排気装置107で減圧するとともに基板保持/
加熱機構109によりシリコン基板103を450℃に
保つ。
【0065】次に、図3(a)に示すように、ガス供給
装置106から、活性ガスとして還元性ガスを含んだガ
ス、具体的にはアルゴンガスと水素ガスとを成長室10
5内部へそれぞれ1500sccmと200sccm供給し、ガ
ス排気装置107で排気調整しながら成長室105内部
を2Torrに調整する。尚、半導体基板21上にはこの半
導体基板21に達するコンタクトホール23を有する絶
縁膜22が形成されている。
【0066】図3(a)の右図は、半導体基板21上に
アルゴンガスと水素ガスとが導入されたときの半導体基
板21及び絶縁膜22の表面状態を模式的に示す図であ
る。この図のAと記した丸枠に示すように、半導体基板
21の表面においては、Si原子同士が共有結合して配
列している。また、この図のBと記した丸枠に示すよう
に、絶縁膜22の表面においては、Si原子とO原子と
が結合して終端している。
【0067】次に、交流電源108を周波数13.56
MHz、電力200Wに設定し、交流電場を印加して半
導体基板21の表面にプラズマ放電を起こし、半導体基
板21の表面及び絶縁膜22の表面(コンタクトホール
23の内面を含む)をプラズマ処理する。
【0068】すると、この半導体基板21及び絶縁膜2
2の表面近傍に発生したプラズマにより、図3(b)の
右図に模式的に示すように、半導体基板21及び絶縁膜
22の表面の結合が切られ、Si原子にH原子が結合し
た水素終端の状態になる。即ち、導電性にかかわらず半
導体基板21の表面及び絶縁膜22の表面が反応活性な
状態に改質される。また、このとき、プラズマは本質的
に均一性が高いため、このプラズマによる半導体基板2
1の表面及び絶縁膜22の表面改質も均一に行われる。
【0069】次に、図3(c)に示すように、六フッ化
タングステン(WF6 )を含む原料ガスと水素を含む還
元ガスとを成長室105内に供給し、原料ガスと還元ガ
スとの還元反応により原料ガスに含まれている金属タン
グステンの成長核24を半導体基板21上及び絶縁膜2
2上(コンタクトホール23の内面を含む)に形成す
る。
【0070】図3(c)の右図は、このときの半導体基
板21及び絶縁膜22の表面状態を模式的に示す図であ
る。この図に示すように、半導体基板21の表面及び絶
縁膜22の表面においては、水素基Hが金属タングステ
ン(F5 Wなど)に置き代わって、金属タングステンの
成長核24が形成されている。このとき、半導体基板2
1の表面及び絶縁膜22の表面が水素終端の状態に改質
されているので、水素基Hと金属タングステンの間の置
換反応が容易に進行し、半導体基板21及び絶縁膜22
の上に強固に結合した成長核24が形成される。なお、
上述した如く、プラズマによる半導体基板21及び絶縁
膜22の表面改質が均一に行われるため、この半導体基
板21上及び絶縁膜22上に形成される成長核24の均
一性も高い。
【0071】次に、成長核24が半導体基板21上に十
分に成長した後、交流電源108から電極110への電
力供給を停止する。但し、条件によっては、成長核24
が成長した後であってもプラズマ放電をしたままの状態
で次の工程を行ってもよい。
【0072】次に、六フッ化タングステンを含む原料ガ
スと水素を含む還元ガスとを新たに成長室105内に供
給し、半導体基板21の温度を金属タングステン薄膜が
シリコン半導体基板21及び絶縁膜22上に化学成長す
るのに好ましい温度(例えば、400℃)に維持し、ガ
ス排気装置107により成長室105内を80Torrに維
持する。これによって、成長核24を基にして成長核2
4上に金属タングステン原子の成長が促進され、金属タ
ングステン薄膜が半導体基板21及び絶縁膜22上に化
学成長する。
【0073】以上に説明した第3実施例では、アルゴン
ガスと水素ガスのプラズマにより半導体基板21及び絶
縁膜22の表面改質を行い、続いて、六フッ化タングス
テンを含む原料ガスと水素を含む還元ガスとの還元反応
により金属タングステンの成長核24を半導体基板21
上及び絶縁膜22上に形成するようにしている。従っ
て、これらの処理は、例えば同一の成長室105で連続
的に行うことができ、従来のような還元ガスの切替えを
行う必要がない。このため、従来よりも迅速に生産性良
く金属タングステン薄膜を形成することができる。更
に、シラン系のガスを用いる必要がないので、低抵抗で
且つ残留応力の少ない良好な膜質の金属タングステン薄
膜を形成することができる。
【0074】また、図3(a)に示す工程において半導
体基板21上に導入されるガスは、アルゴンと水素以外
にも、水素、六フッ化タングステン、金属タングステ
ン、水素とアルゴンと六フッ化タングステン、又は、水
素とアルゴンと金属タングステンであってよい。また、
半導体基板21の状態によっては、シラン系のガス、シ
ラン系のガスとアルゴン、シラン系のガスとアルゴンと
六フッ化タングステン、又は、シラン系のガスとアルゴ
ンと金属タングステンであってよい。尚、アルゴンガス
と水素ガスとの代わりに金属タングステンを含むガスを
半導体基板21及び絶縁膜22上に導入した場合には、
Si原子に金属タングステン(F5 Wなど)が結合した
金属タングステン終端の状態になる。
【0075】本実施例において、絶縁膜22は、シリコ
ン酸化膜、シリコン窒化膜、BPSG(ボロンリンケイ
素ガラス)膜、又は、PSG(リンケイ素ガラス)膜の
いずれでもよい。また、半導体基板21はシリコン基板
に限らず、他の半導体からなる基板でもよい。
【0076】また、第1、第2及び第3の実施例におい
て、原料ガスは六フッ化タングステンを含むガスとする
こともできる。さらに、第1、第2及び第3の実施例に
おいて、還元ガスは水素、シラン系のガス、水素とアル
ゴン、又は、シラン系のガスとアルゴンとすることがで
きる。
【0077】尚、第1、第2及び第3の実施例におい
て、六フッ化タングステンや金属タングステンを含む活
性ガスを半導体基板上に導入してプラズマ処理を行う
と、図1(c)の右図、図2(c)及び図3(c)の右
図に示すように、シリコン原子の表面改質と金属タング
ステンの成長核の形成とが同時に行われる。従って、こ
の場合には、さらに還元ガス等を導入して還元反応を行
わしめる必要は必ずしもなく、プラズマ処理だけで金属
タングステン薄膜の形成が可能である。また、このとき
に、六フッ化タングステンや金属タングステンを含むガ
スとしては、六フッ化タングステン、金属タングステ
ン、水素と六フッ化タングステン、水素と金属タングス
テン、シラン系のガスと六フッ化タングステン、シラン
系のガスと金属タングステン、水素とアルゴンと六フッ
化タングステン、水素とアルゴンと金属タングステン、
シラン系のガスとアルゴンと六フッ化タングステン、又
は、シラン系のガスとアルゴンと金属タングステンのい
ずれか1つ以上を用いてよい。
【0078】上述した第1、第2及び第3の実施例にお
いて、半導体基板1の表面にシリコン酸化膜が存在する
場合には、還元ガスとして水素を使うことが好ましい。
また、原料ガスのみ又は還元ガスと同時に原料ガスを導
入してもよい。
【0079】次に、本発明の第4実施例を図面を参照し
て説明する。尚、本実施例においても、図8に示した化
学気相成長装置を用いる。
【0080】本実施例では、シリコン基板上に形成され
た下部配線層上に形成された絶縁膜のコンタクト孔部分
に上部配線層となる金属タングステン薄膜を形成する。
それには、まず、図4(a)に示すように、シリコン基
板(図示せず)上に下部配線層31を形成した後、下部
配線層31上に層間絶縁膜としてシリコン酸化膜32を
形成する。
【0081】次に、図4(b)に示すように、フォトレ
ジスト(図示せず)を用いた異方性エッチングにより、
下部配線層31に達するコンタクト孔33をシリコン酸
化膜32に形成する。
【0082】次に、図4(c)に示すように、図8に示
す化学気相成長装置の基板保持/加熱機構109にシリ
コン基板を装着し、しかる後、成長室105内をガス排
気装置107で減圧するとともに基板保持/加熱機構1
09によりシリコン基板を例えば400℃に保つ。そし
て、ガス供給装置106から還元ガス、具体的には20
0sccmの水素ガスを成長室105内部へ供給し、ガス排
気装置107で排気調整しながら成長室105内部を1
Torrに調整する。しかる後、交流電源108を周波数1
3.56MHz、電力200Wに設定し、交流電場を印
加してプラズマ放電を起こし、コンタクト孔33の内面
を含むシリコン酸化膜32及び下部配線層31の表面を
プラズマ処理する。
【0083】すると、シリコン酸化膜32及び下部配線
層31の表面近傍に発生したプラズマにより、水素が分
解し、シリコン酸化膜32及び下部配線層31の表面に
水素終端状態の表面改質層34が形成される。即ち、導
電性にかかわらず下部配線層31の表面及びシリコン酸
化膜32の表面が反応活性な状態に改質される。また、
このとき、プラズマは本質的に均一性が高いため、この
プラズマによる下部配線層31の表面及びシリコン酸化
膜32の表面改質も均一に行われる。しかる後、交流電
源108から電極110への電力供給を停止する。
【0084】次に、図4(d)に示すように、六フッ化
タングステン(WF6 )を含む原料ガスと水素を含む還
元ガスとを成長室105内に供給し、例えば400℃の
成長温度、例えば80Torrの成長圧力でCVD法を行
い、原料ガスと還元ガスとの還元反応により、コンタク
ト孔33の内面を含むシリコン酸化膜32及び下部配線
層31の表面に表面改質層34を基にして上部配線層と
なるタングステン薄膜35を形成する。
【0085】以上に説明した第4実施例では、水素ガス
のプラズマによりシリコン酸化膜32及び下部配線層3
1の表面改質を行い、続いて、六フッ化タングステンを
含む原料ガスと水素を含む還元ガスとの還元反応により
タングステン薄膜35をシリコン酸化膜32及び下部配
線層31上に形成するようにしている。従って、これら
の処理は、例えば同一の成長室105で連続的に行うこ
とができ、従来のような還元ガスの切替えを行う必要が
ない。このため、従来よりも迅速に生産性良く金属タン
グステン薄膜を形成することができる。更に、シラン系
のガスを用いる必要がないので、低抵抗で且つ残留応力
の少ない良好な膜質の金属タングステン薄膜を形成する
ことができる。
【0086】また、上記第4実施例では、水素ガスのプ
ラズマによりコンタクト孔33内面の表面改質を行い、
続いて、六フッ化タングステンを含む原料ガスと水素を
含む還元ガスとの還元反応によりタングステン薄膜35
をコンタクト孔33内面に形成するようにしている。従
って、従来のようにコンタクト孔33の底面に充分な膜
厚の導体膜を形成する必要がなくなるので、コンタクト
孔33の入口付近がオーバーハング形状となって後から
上部配線層を形成するとコンタクト孔33の内部に空洞
が生じることもない。また、プラズマ処理により常にコ
ンタクト孔の底部に表面改質層を存在させることができ
るので、上部配線層であるタングステン薄膜35を形成
する際に用いる原料ガスに含まれるフッ素や塩素等のハ
ロゲン元素が下部配線層31を侵食して侵食部が形成さ
れることもない。従って、本実施例においては、コンタ
クト孔における上下配線間の接続の信頼性が向上する。
【0087】また、本実施例においては、還元ガスを水
素としたが、還元ガスは、水素、ジボラン、ホスフィ
ン、水素とジボラン、水素とホスフィン、水素とアルゴ
ン、ジボランとアルゴン、ホスフィンとアルゴン、水素
とジボランとアルゴン、又は、水素とホスフィンとアル
ゴンのいずれでもよい。
【0088】図5は、本実施例において、還元ガスをジ
ボラン(B2 6 )とアルゴンとした一変形例を示す図
である。まず、図5(a)に示すように、下部配線層3
1に達するコンタクト孔33をシリコン酸化膜32に形
成し、ジボランとアルゴン(Ar)をそれぞれ1200
sccmと200sccmの流量で導入する。次に、上記と同じ
条件でプラズマ処理を施す。すると、図5(a)の右図
に模式的に示すように、0リコン酸化膜32及び下部配
線層31の表面にホウ素を介して水素が終端した状態の
表面改質層が形成される。尚、ジボランは水素よりも高
い還元性を有しているため、容易に還元による表面改質
層の形成が進行する。
【0089】次に、図5(b)に示すように、原料ガス
である六フッ化タングステン及び還元ガスであるジボラ
ンを導入し、CVD法を行うことにより、シリコン酸化
膜32及び下部配線層31の表面にタングステンの成長
核34′を形成する。成長核34′においては、図5
(b)の右図に模式的に示すように、ホウ素を介した水
素が六フッ化タングステンとジボランとの還元反応によ
り五フッ化タングステンに置き代わった状態となってい
る。この後、還元反応を進めることにより、図4(d)
に示したのと同様のタングステン薄膜35を形成する。
【0090】図6は、本実施例において、還元ガスをホ
スフィン(PH3 )とアルゴンとした変形例を示す図で
ある。まず、図6(a)に示すように、下部配線層31
に達するコンタクト孔33をシリコン酸化膜32に形成
し、ホスフィンとアルゴンをそれぞれ1200sccmと2
00sccmの流量で導入する。次に、上記と同じ条件でプ
ラズマ処理を施す。すると、図6(a)の右図に模式的
に示すように、シリコン酸化膜32及び下部配線層31
の表面にリンを介して水素が終端した状態の表面改質層
が形成される。尚、ホスフィンは水素よりも高い還元性
を有しているため、容易に還元による表面改質層の形成
が進行する。
【0091】次に、図6(b)に示すように、原料ガス
である六フッ化タングステン及び還元ガスであるホスフ
ィンを導入し、CVD法を行うことにより、シリコン酸
化膜32及び下部配線層31の表面にタングステンの成
長核34′を形成する。成長核34′においては、図6
(b)の右図に模式的に示すように、リンを介した水素
が六フッ化タングステンとホスフィンとの還元反応によ
り五フッ化タングステンに置き代わった状態となってい
る。この後、還元反応を進めることにより、図4(d)
に示したのと同様のタングステン薄膜35を形成する。
【0092】次に、本発明の第5実施例を図面を参照し
て説明する。尚、本実施例においても、図8に示した化
学気相成長装置を用いる。
【0093】本実施例では、シリコン基板上に形成され
た下部配線層上に形成された絶縁膜及び導体膜のコンタ
クト孔部分に上部配線層となる金属タングステン薄膜を
形成する。それには、まず、図7(a)に示すように、
シリコン基板(図示せず)上に下部配線層31を形成し
た後、下部配線層31上に層間絶縁膜であるシリコン酸
化膜32及び窒化チタン膜36を形成する。
【0094】次に、図7(b)に示すように、フォトレ
ジスト(図示せず)を用いた異方性エッチングにより、
下部配線層31に達するコンタクト孔33をシリコン酸
化膜32及び窒化チタン膜36に形成する。
【0095】次に、図7(c)に示すように、図8に示
す化学気相成長装置の基板保持/加熱機構109にシリ
コン基板を装着し、しかる後、成長室105内をガス排
気装置107で減圧するとともに基板保持/加熱機構1
09によりシリコン基板を例えば400℃に保つ。そし
て、ガス供給装置106から還元ガス、具体的には20
0sccmの水素ガスを成長室105内部へ供給し、ガス排
気装置107で排気調整しながら成長室105内部を1
Torrに調整する。しかる後、交流電源108を周波数1
3.56MHz、電力200Wに設定し、交流電場を印
加してプラズマ放電を起こし、コンタクト孔33の内面
を含む窒化チタン膜36、シリコン酸化膜32及び下部
配線層31の表面をプラズマ処理する。
【0096】すると、窒化チタン膜36、シリコン酸化
膜32及び下部配線層31の表面近傍に発生したプラズ
マにより、水素が分解し、窒化チタン膜36、シリコン
酸化膜32及び下部配線層31の表面に水素終端状態の
表面改質層34が形成される。即ち、導電性にかかわら
ず下部配線層31、シリコン酸化膜32及び窒化チタン
膜36の表面が反応活性な状態に改質される。また、こ
のとき、プラズマは本質的に均一性が高いため、このプ
ラズマによる窒化チタン膜36、下部配線層31及びシ
リコン酸化膜32の表面改質も均一に行われる。しかる
後、交流電源108から電極110への電力供給を停止
する。
【0097】次に、図7(d)に示すように、六フッ化
タングステン(WF6 )を含む原料ガスと水素を含む還
元ガスとを成長室105内に供給し、例えば400℃の
成長温度、例えば80Torrの成長圧力でCVD法を行
い、原料ガスと還元ガスとの還元反応により、コンタク
ト孔33の内面を含む窒化チタン膜36、シリコン酸化
膜32及び下部配線層31の表面に上部配線層となるタ
ングステン薄膜35を形成する。このとき、窒化チタン
膜36上にタングステン薄膜35を形成するので、これ
らの密着性は優れている。また、窒化チタン膜36上に
アルミニウム薄膜を形成した場合も同様に密着性は優れ
ている。
【0098】また、上記第5実施例において、導電性膜
を窒化チタンとしたが、導電性膜は、窒化チタン、チタ
ンタングステン合金、金属タングステン、又は、金属モ
リブデンのいずれでもよい。
【0099】以上に説明した第5実施例では、水素ガス
のプラズマにより窒化チタン膜36、シリコン酸化膜3
2及び下部配線層31の表面改質を行い、続いて、六フ
ッ化タングステンを含む原料ガスと水素を含む還元ガス
との還元反応によりタングステン薄膜35を窒化チタン
膜36、シリコン酸化膜32及び下部配線層31上に形
成するようにしている。従って、これらの処理は、例え
ば同一の成長室105で連続的に行うことができ、従来
のような還元ガスの切替えを行う必要がない。このた
め、従来よりも迅速に生産性良く金属タングステン薄膜
を形成することができる。更に、シラン系のガスを用い
る必要がないので、低抵抗で且つ残留応力の少ない良好
な膜質の金属タングステン薄膜を形成することができ
る。
【0100】また、上記第5実施例では、水素ガスのプ
ラズマによりコンタクト孔33内面の表面改質を行い、
続いて、六フッ化タングステンを含む原料ガスと水素を
含む還元ガスとの還元反応によりタングステン薄膜35
をコンタクト孔33内面に形成するようにしている。従
って、従来のようにコンタクト孔の底面に充分な膜厚の
導体膜を形成する必要がなくなるので、コンタクト孔の
入口付近がオーバーハング形状となって後から上部配線
層を形成するとコンタクト孔の内部に空洞が生じること
もない。また、プラズマ処理により常にコンタクト孔3
3の底部に表面改質層を存在させることができるので、
上部配線層であるタングステン薄膜35を形成する際に
用いる原料ガスに含まれるフッ素や塩素等のハロゲン元
素が下部配線層31を侵食して侵食部が形成されること
もない。従って、本実施例においては、コンタクト孔に
おける上下配線間の接続の信頼性が向上する。
【0101】また、本実施例によると、テープテストに
よる下部配線層の剥がれが起こらない密着性のよい多層
配線を形成することができる。
【0102】また、上記第5実施例においては、還元ガ
スを水素としたが、還元ガスは、水素、ジボラン、ホス
フィン、水素とジボラン、水素とホスフィン、水素とア
ルゴン、ジボランとアルゴン、ホスフィンとアルゴン、
水素とジボランとアルゴン、又は、水素とホスフィンと
アルゴンのいずれでもよい。
【0103】また、上記第4及び第5実施例において、
絶縁膜をシリコン酸化膜32とした、絶縁膜は、シリコ
ン酸化膜、シリコン窒化膜、BPSG膜、又は、PSG
膜のいずれでもよい。
【0104】また、上記第1〜第5の実施例で、プラズ
マ処理を行う工程において、図1(b)、図2(b)及
び図3(b)に示すように、Arガスのような希ガスを
同時に導入すると放電が安定して好ましいが、これは、
必ずしも必要なものではない。更に、プラズマを発生さ
せるための交流電界の周波数は、50又は60Hzの商
用電源周波数から10GHzのマイクロ波領域の周波数
まで使用可能である。
【0105】また、プラズマ処理の条件も上述の実施例
のものに限られず、例えば、反応室内の温度を室温〜7
00℃、パワーを1ウェハ当たり1kW以下、反応室内
の圧力を10mTorr〜10Torrの範囲内で変更すること
が可能である。
【0106】また、上述の実施例では原料ガスとして6
フッ化タングステンを用いてタングステンを成膜した
が、本発明はこれに限られるものではなく、原料ガスと
して4塩化チタンを用いてチタンを成膜すること、原料
ガスとして4フッ化シリコンを用いて(導電性)シリコ
ンを成膜すること、原料ガスとして銅のβ−ジケトン錯
体を用いて銅を成膜すること、並びに、原料ガスとして
トリメチルアルミニウムやイソブチルアルミニウムやト
リイソブチルアルミニウムを用いてアルミニウムを成膜
することも可能である。尚、シリコン又はチタンを成膜
するときの還元ガスは、水素、又は、水素とアルゴンを
含むガスを使用することができる。
【0107】図8に、本実施例で使用可能なプラズマ処
理装置の概略構成を示したが、本発明は、これ以外の装
置によっても実施可能である。図9に、本発明で使用可
能な別のプラズマ処理装置の概略構成を示す。本例のプ
ラズマ処理装置111は、基板保持/加熱機構109に
交流電源108を接続し、対向電極110を接地電位と
した以外は、図8に示したプラズマ処理装置104と同
じである。本例のプラズマ処理装置111によると、基
板103側に自己バイアスがかかるので、プラズマ中か
らのイオン入射のエネルギーが大きくなり、この結果、
基板表面でのガラス分解(即ち、絶縁膜の表面改質)が
促進され、また、強いイオン衝撃によってタングステン
薄膜の密着性がより向上する。
【0108】図10に、本発明で使用可能な更に別のプ
ラズマ処理装置の概略構成を示す。本例のプラズマ処理
装置112では、基板保持/加熱機構109とは独立に
電極110と110′を設け、これらの間でプラズマ放
電を起こすことにより、プラズマからの基板103に対
するイオン衝撃を極端に小さくすることができる。従っ
て、イオン衝撃に対して敏感な構造の半導体装置に対す
る処理を安全に行うことができる。
【0109】
【発明の効果】本発明によれば、還元ガス、原料ガス又
は活性ガスのプラズマを用いて半導体基板又は絶縁膜の
表面を改質するので、半導体基板表面又は絶縁膜表面は
反応活性な状態になる。従って、絶縁膜上でも成膜性良
く金属薄膜を形成することができる。また、従来のよう
に2種類の還元性ガスを用いる必要がなくなり、従っ
て、これらの還元性ガスの間の切替えを行う必要がなく
なるので、迅速に金属薄膜を形成でき、この結果、半導
体装置の生産性の向上を達成することができる。また、
シラン系のガスによる還元工程が必要なくなるので、シ
ラン系のガスに含まれるシリコンが金属薄膜内に混入す
ることがなくなり、低抵抗で残留応力の小さい金属薄膜
を得ることができる。また、本発明のプラズマ処理によ
り、金属薄膜が形成される下地が絶縁膜であっても、そ
の下地に対する密着性の良好な薄膜を形成することがで
きる。
【0110】また、本発明によれば、還元ガスのプラズ
マによりコンタクト孔内面に表面改質層を形成するの
で、金属原子の置換反応が容易に進行し、コンタクト孔
表面に強固に結合した上部配線層となる金属薄膜が形成
される。従って、従来のようにコンタクト孔の底面に充
分な膜厚の導体膜を形成する必要がなくなるので、コン
タクト孔の入口付近がオーバーハング形状となって後か
ら上部配線層を形成するとコンタクト孔の内部に空洞が
生じることもない。また、プラズマ処理により常にコン
タクト孔の底部に表面改質層を存在させることができる
ので、上部配線層である金属薄膜を形成する際に用いる
原料ガスに含まれるフッ素や塩素等のハロゲン元素が下
部配線層を侵食して侵食部が形成されることもない。従
って、コンタクト孔における上下配線間の接続の信頼性
が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による金属タングステン薄
膜形成工程を示す概略断面図及び絶縁膜表面の状態を示
す模式図である。
【図2】本発明の第2実施例による金属タングステン薄
膜形成工程を示す概略断面図及び絶縁膜表面の状態を示
す模式図である。
【図3】本発明の第3実施例による金属タングステン薄
膜形成工程を示す概略断面図及び絶縁膜表面の状態を示
す模式図である。
【図4】本発明の第4実施例による金属タングステン薄
膜形成工程を示す概略断面図である。
【図5】本発明の第4実施例の一変形例による金属タン
グステン薄膜形成工程を示す概略断面図及び絶縁膜表面
の状態を示す模式図である。
【図6】本発明の第4実施例の一変形例による金属タン
グステン薄膜形成工程を示す概略断面図及び絶縁膜表面
の状態を示す模式図である。
【図7】本発明の第5実施例による金属タングステン薄
膜形成工程を示す概略断面図である。
【図8】本発明で使用可能なプラズマ処理装置の概略構
成図である。
【図9】本発明で使用可能な別のプラズマ処理装置の概
略構成図である。
【図10】本発明で使用可能なさらに別のプラズマ処理
装置の概略構成図である。
【図11】本発明の従来例の金属薄膜形成工程を示す概
略断面図である。
【図12】本発明の従来例の金属薄膜形成工程を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1 11 21 シリコン基板 3 ゲート電極 4 ソース/ドレイン拡散層 5 SiO2 膜(層間絶縁膜) 6 33 コンタクト孔 7 35 タングステン薄膜 12 24 34′ 成長核 22 絶縁膜 23 コンタクトホール 31 下部配線層 32 シリコン酸化膜 34 表面改質層 36 窒化チタン膜 103 基板(ウェハ) 105 成長室 106 ガス供給装置 107 排気装置 108 交流電源 109 基板保持/加熱機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 16/00 - 16/56 H01L 21/28 - 21/285 H01L 21/768

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成された絶縁膜の上に
    化学気相成長法により金属薄膜を形成する金属薄膜形成
    方法において、 還元性ガスのプラズマによる置換反応によって上記絶縁
    膜の表面を改質する工程と、 金属薄膜を形成すべき金属を含んだ原料ガスを、表面改
    質された上記絶縁膜上に導入して、化学気相成長法によ
    り金属薄膜を形成する工程とを有することを特徴とする
    金属薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】 上記還元性ガスが水素ガスであって、上
    記絶縁膜が酸化シリコン膜であることを特徴とする請求
    項1に記載の金属薄膜形成方法。
  3. 【請求項3】 上記原料ガスが、4塩化チタン、4フッ
    化シリコン、6フッ化タングステン、銅のβ−ジケトン
    錯体、トリメチルアルミニウム及びイソブチルアルミニ
    ウムからなる群より選ばれた1種を含むことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の金属薄膜形成方法。
  4. 【請求項4】 上記絶縁膜の表面を改質する上記工程に
    おいて、上記還元性ガスのプラズマと共に希ガスのプラ
    ズマを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の金属薄膜形成方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板上に形成された絶縁膜の上に
    化学気相成長法により金属薄膜を形成する金属薄膜形成
    方法において、 金属薄膜を形成すべき金属を含んだ原料ガスのプラズマ
    による置換反応によって上記絶縁膜の表面を改質する工
    程と、 上記原料ガスを、表面改質された上記絶縁膜上に導入し
    て、化学気相成長法により金属薄膜を形成する工程とを
    有することを特徴とする金属薄膜形成方法。
  6. 【請求項6】 上記絶縁膜が酸化シリコン膜であること
    を特徴とする請求項5に記載の金属薄膜形成方法。
  7. 【請求項7】 上記原料ガスが、4塩化チタン、4フッ
    化シリコン、6フッ化タングステン、銅のβ−ジケトン
    錯体、トリメチルアルミニウム及びイソブチルアルミニ
    ウムからなる群より選ばれた1種を含むことを特徴とす
    る請求項5又は6に記載の金属薄膜形成方法。
  8. 【請求項8】 上記絶縁膜の表面を改質する上記工程に
    おいて、上記原料ガスのプラズマと共に希ガスのプラズ
    マを用いることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1
    項に記載の金属薄膜形成方法。
  9. 【請求項9】 半導体基板の表面を活性化させる活性ガ
    スを上記半導体基板上に導入してプラズマ処理を行う工
    程と、 金属タングステンを含む原料ガスを上記半導体基板上に
    導入する工程と、 上記原料ガスを還元させる還元ガスを上記半導体基板上
    に導入する工程と、 上記原料ガスと上記還元ガスとの還元反応により上記半
    導体基板上に金属タングステン薄膜を形成する工程とを
    有することを特徴とする金属タングステン薄膜形成方
    法。
  10. 【請求項10】 半導体基板上に形成された絶縁膜の表
    面を活性化させる活性ガスを上記半導体基板上に導入し
    てプラズマ処理を行う工程と、 金属タングステンを含む原料ガスを上記半導体基板上に
    導入する工程と、 上記原料ガスを還元させる還元ガスを上記半導体基板上
    に導入する工程と、 上記原料ガスと上記還元ガスとの還元反応により上記絶
    縁膜上に金属タングステン薄膜を形成する工程とを有す
    ることを特徴とする金属タングステン薄膜形成方法。
  11. 【請求項11】 上記活性ガスが、水素、シラン系のガ
    ス、六フッ化タングステン、金属タングステン、水素と
    アルゴン、シラン系のガスとアルゴン、水素とアルゴン
    と六フッ化タングステン、水素とアルゴンと金属タング
    ステン、シラン系のガスとアルゴンと六フッ化タングス
    テン、及び、シラン系のガスとアルゴンと金属タングス
    テンからなる群より選ばれた1種を含むことを特徴とす
    る請求項9又は10に記載の金属タングステン薄膜形成
    方法。
  12. 【請求項12】 金属タングステンを含む原料ガスを絶
    縁膜が形成された半導体基板上に導入してプラズマ処理
    を行う工程と、 上記原料ガスを還元させる還元ガスを上記半導体基板上
    に導入する工程と、 上記原料ガスと上記還元ガスとの還元反応により上記絶
    縁膜上に金属タングステン薄膜を形成する工程とを有す
    ることを特徴とする金属タングステン薄膜形成方法。
  13. 【請求項13】 上記原料ガスが、六フッ化タングステ
    ンを含むことを特徴とする請求項9〜12のいずれか1
    項に記載の金属タングステン薄膜形成方法。
  14. 【請求項14】 上記還元ガスが、水素、シラン系のガ
    ス、水素とアルゴン、及び、シラン系のガスとアルゴン
    からなる群より選ばれた1種を含むことを特徴とする請
    求項9〜13のいずれか1項に記載の金属タングステン
    薄膜形成方法。
  15. 【請求項15】 半導体基板上に形成された絶縁膜の表
    面を活性化させる活性ガスを上記半導体基板上に導入す
    る工程と、 プラズマ処理を行うことにより上記絶縁膜上に金属タン
    グステン薄膜を形成する工程とを有することを特徴とす
    る金属タングステン薄膜形成方法。
  16. 【請求項16】 上記活性ガスが、六フッ化タングステ
    ン、金属タングステン、水素と六フッ化タングステン、
    水素と金属タングステン、シラン系のガスと六フッ化タ
    ングステン、シラン系のガスと金属タングステン、水素
    とアルゴンと六フッ化タングステン、水素とアルゴンと
    金属タングステン、シラン系のガスとアルゴンと六フッ
    化タングステン、及び、シラン系のガスとアルゴンと金
    属タングステンからなる群より選ばれた1種を含むこと
    を特徴とする請求項15に記載の金属タングステン薄膜
    形成方法。
  17. 【請求項17】 上記絶縁膜が上記半導体基板に達する
    孔を有することを特徴とする請求項10〜16のいずれ
    か1項に記載の金属タングステン薄膜形成方法。
  18. 【請求項18】 上記絶縁膜が、シリコン酸化膜、シリ
    コン窒化膜、BPSG膜、及び、PSG膜からなる群よ
    り選ばれた1種を含むことを特徴とする請求項10〜1
    7のいずれか1項に記載の金属タングステン薄膜形成方
    法。
  19. 【請求項19】 半導体基板上に形成された下部配線層
    とコンタクト孔において接続された金属薄膜からなる上
    部配線層を形成する金属薄膜形成方法において、 上記下部配線層上に絶縁膜を形成する工程と、 上記下部配線層に達するコンタクト孔を上記絶縁膜に形
    成する工程と、 還元ガスのプラズマによる置換反応によって少なくとも
    上記コンタクト孔内面に表面改質層を形成する工程と、 少なくとも金属薄膜を形成すべき金属を含んだ原料ガス
    を、上記表面改質層上に導入して、化学気相成長法によ
    り上記上部配線層を形成する工程とを有することを特徴
    とする金属薄膜形成方法。
  20. 【請求項20】 半導体基板上に形成された下部配線層
    とコンタクト孔において接続された金属薄膜からなる上
    部配線層を形成する金属薄膜形成方法において、 上記下部配線層上に絶縁膜を形成する工程と、 上記絶縁膜上に導電性膜を形成する工程と、 上記下部配線層に達するコンタクト孔を上記絶縁膜及び
    上記導電性膜に形成する工程と、 還元ガスのプラズマによる置換反応によって少なくとも
    上記コンタクト孔内面に表面改質層を形成する工程と、 少なくとも金属薄膜を形成すべき金属を含んだ原料ガス
    を、上記表面改質層上に導入して、化学気相成長法によ
    り上記上部配線層を形成する工程とを有することを特徴
    とする金属薄膜形成方法。
  21. 【請求項21】 上記導電性膜が、窒化チタン、チタン
    タングステン合金、金属タングステン、及び、金属モリ
    ブデンからなる群より選ばれた1種を含むことを特徴と
    する請求項20に記載の金属薄膜形成方法。
  22. 【請求項22】 上記絶縁膜が、シリコン酸化膜、シリ
    コン窒化膜、BPSG膜、及び、PSG膜からなる群よ
    り選ばれた1種を含むことを特徴とする請求項19〜2
    1のいずれか1項に記載の金属薄膜形成方法。
  23. 【請求項23】 上記還元ガスが、水素、ジボラン、ホ
    スフィン、水素とジボラン、水素とホスフィン、水素と
    アルゴン、ジボランとアルゴン、ホスフィンとアルゴ
    ン、水素とジボランとアルゴン、及び、水素とホスフィ
    ンとアルゴンからなる群より選ばれた1種を含むことを
    特徴とする請求項19〜22のいずれか1項に記載の金
    属薄膜形成方法。
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