JP3266056B2 - 電気自動車の制御装置 - Google Patents

電気自動車の制御装置

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JP3266056B2
JP3266056B2 JP17964797A JP17964797A JP3266056B2 JP 3266056 B2 JP3266056 B2 JP 3266056B2 JP 17964797 A JP17964797 A JP 17964797A JP 17964797 A JP17964797 A JP 17964797A JP 3266056 B2 JP3266056 B2 JP 3266056B2
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車の制御
装置に関し、特に、発電機駆動用エンジンと、このエン
ジンの機械出力により駆動する発電機と、車両駆動用電
気モータ、駆動用電気モータへのエネルギ供給及び発電
機のエネルギを充電するためのバッテリ、さらにこれら
を制御する制御装置を含んで構成されるハイブリッド電
気自動車の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発電機及び発電機駆動用エンジンを搭載
した電気自動車はシリーズハイブリッド車(SHEV)
と呼ばれる。これは、発電機を搭載することにより電気
自動車(EV)の航続距離の拡大、ガソリンエンジン車
の燃費・排気の向上等を狙いとしたものであり、例え
ば、バッテリが充電状態、即ちバッテリの充電量(SO
C)が設定値以上のときはバッテリのエネルギのみで走
行し、バッテリの充電量が少なくなった、即ちSOCが
ある設定値より小さくなったときにエンジン駆動発電機
を駆動して、これのエネルギを駆動モータのエネルギ若
しくはバッテリの充電に使用し、充電量が所定値に達し
たらエンジン駆動発電機を停止するシステム等として知
られている。
【0003】なお、発電機駆動用エンジンの運転方法と
しては、例えば特開平5−328521号公報に開示さ
れるようなものがあり、このものは、バッテリ蓄電量と
所定蓄電量を比較し、その大小により発電機のON要求
の有無を判断し、ON要求があったときは、次に触媒
(排気浄化触媒)の温度をみて、触媒温度が所定値以下
ならば排気有害成分の排出を防止するべく触媒をまず加
熱し、それによって触媒温度が所定温度に達した後(触
媒が活性化した後)に初めて発電機駆動用エンジンをス
タートさせる等している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の方法では、触媒温度が低い場合、発電要求
があってから実際に発電機駆動用エンジンが駆動され発
電を開始するまでに時間がかかるため、この間所望の出
力が得られず動力性能が低下する惧れがある。また、触
媒温度が低い場合を想定して(触媒加熱のための電力消
費量分を加味して)、発電要求の有無を判定する際のバ
ッテリ充電量の設定値を一律に高く設定しておく必要が
あるので、発電機駆動用エンジンが頻繁に作動されるこ
とになり、以って駆動モータによる走行距離が短くな
る、延いては発電機駆動用エンジンの作動機会を極力減
らして燃費・排気性能の向上等を図るという目的を効果
的に達成できなくなる惧れがある。
【0005】本発明は、このような従来の実情に鑑みな
されたもので、動力性能を保ちつつ、車両駆動用電気モ
ータによる走行航続距離を最大限長くすることができる
ようにした電気自動車の制御装置を提供することを目的
とする。更に、当該電気自動車の制御装置を、一層有益
なものとすることも目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の発明においては、車両駆動用電気モータと、前記車
両駆動用電気モータへの電力供給用の充放電可能なバッ
テリと、前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリ
への電力供給のために発電を行なう発電手段と、を含ん
で構成される電気自動車の制御装置であって、前記発電
手段から前記バッテリへの可能充電量と、前記バッテリ
の可能放電量と、に基づいて、前記バッテリへの充電開
始要求の有無を判断し、充電開始要求有りと判断された
ときに、前記発電手段を作動させて発電を行なわせ、前
記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへの電力供
給を行なわせるように構成した。
【0007】請求項2に記載の発明では、図1に示すよ
うに、車両駆動用電気モータと、前記車両駆動用電気モ
ータへの電力供給用の充放電可能なバッテリと、前記車
両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへの電力供給の
ために発電を行なう発電手段と、を含んで構成される電
気自動車の制御装置であって、前記発電手段から前記バ
ッテリへの可能充電量を検出するバッテリ可能充電量検
出手段と、前記バッテリの可能放電量を検出するバッテ
リ可能放電量検出手段と、前記バッテリ可能充電量検出
手段により検出された前記発電手段から前記バッテリへ
の可能充電量と、前記バッテリ可能放電量検出手段によ
り検出されたバッテリの可能放電量と、に基づいて、前
記バッテリへの充電開始要求の有無を判断する判断手段
と、前記判断手段により前記バッテリへの充電開始要求
有りと判断されたときに、前記発電手段を作動させて発
電を行なわせ、前記車両駆動用電気モータ或いは前記バ
ッテリへの電力供給を行なわせる制御手段と、を含んで
構成するようにした。
【0008】請求項1、請求項2に記載の発明のように
構成すれば、バッテリへの可能充電量(発電手段により
バッテリへ供給可能な電力量)と、バッテリの可能放電
量(車両駆動用電気モータ等へ供給可能なバッテリ電力
の残存量)と、に基づいて、バッテリへの充電開始要求
の有無を判断するようにし、その結果、バッテリへの充
電開始要求が有ると判断されたときに初めて、前記発電
手段を作動させて発電を行なわせ、前記車両駆動用電気
モータ或いは前記バッテリへの電力供給を行なわせるこ
とができるので、前記車両駆動用電気モータで駆動され
る車両の動力性能を悪化させない範囲内で或いはバッテ
リが所定以上に消耗しない範囲で、発電手段(例えば、
発電機駆動用エンジンや発電機、或いは回生機能を有す
る車両駆動用電気モータ)の作動開始時期を最大限遅ら
せることができる。
【0009】従って、前記車両駆動用電気モータで駆動
される車両の動力性能を良好に維持しながら車両駆動用
電気モータの航続距離を最大限伸ばすことができると共
に、発電手段の作動機会を減らすことができる。よっ
て、例えば発電手段が頻繁に作動されることにともなう
不具合(発電機駆動用エンジンや発電機を発電手段とし
た場合は、例えば燃料消費、排気有害成分の排出量、騒
音振動等の増大を招く等の惧れ、回生機能を有する車両
駆動用電気モータを発電手段とした場合は、例えば車両
減速度合いが大きくなり走行性能が悪化する或いは車両
駆動用電気モータが昇温し過ぎる等の惧れ)を極力排除
することができる。
【0010】また、本発明によれば、従来のように、エ
ンジン水温や触媒温度が低い場合を想定して(触媒加熱
等のための電力消費量分を加味して)、充電開始要求の
有無を判断する際のバッテリ充電量の敷居値(バッテリ
の可能放電量が所定以上であるか否かを判断するための
敷居値)を一律に高く設定しておく必要がないので、こ
れによっても発電手段が必要以上に頻繁に作動されるこ
とを防止できる。
【0011】請求項3に記載の発明では、前記発電手段
が、前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへの
電力供給のために発電を行なう発電機と、前記発電機を
駆動する発電機駆動用エンジンと、を含んで構成され、
前記制御手段が、前記判断手段により前記バッテリへの
充電開始要求有りと判断されたときに、前記発電機用エ
ンジンを始動させて前記発電機による発電を行なわせ、
前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへの電力
供給を行なわせるように構成した。
【0012】請求項4に記載の発明では、前記発電手段
が、車両減速時に前記車両駆動用電気モータから回生さ
れる回生エネルギにより発電する手段を含んで構成さ
れ、前記制御手段が、前記判断手段により前記バッテリ
への充電開始要求有りと判断されたときに、前記車両駆
動用電気モータによる発電を行なわせ、前記車両駆動用
電気モータ或いは前記バッテリへの電力供給を行なわせ
る手段を含んで構成されるようにした。
【0013】請求項5に記載の発明では、前記バッテリ
可能放電量検出手段が、前記車両駆動用電気モータの電
力消費量に基づいて、バッテリの可能放電量を検出する
ように構成した。このようにすると、比較的簡単な構成
で、高精度にバッテリの可能放電量を検出することが可
能となる。
【0014】請求項6に記載の発明では、前記バッテリ
可能充電量検出手段が、前記発電手段を作動させた場合
の発電量に基づいて、前記バッテリへの可能充電量を検
出するように構成した。このようにすると、比較的簡単
な構成で、高精度にバッテリの可能充電量を検出するこ
とが可能となる。
【0015】請求項7に記載の発明では、前記発電手段
が、前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへの
電力供給のために発電を行なう発電機と、前記発電機を
駆動する発電機駆動用エンジンと、を含んで構成された
場合に、前記発電手段を作動させた場合の発電量を、エ
ンジン暖機状態に応じて設定するように構成した。
【0016】請求項8に記載の発明では、前記発電手段
が、前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへの
電力供給のために発電を行なう発電機と、前記発電機を
駆動する発電機駆動用エンジンと、を含んで構成された
場合に、前記発電手段を作動させた場合の発電量を、触
媒活性状態に応じて設定するように構成した。
【0017】請求項7、請求項8のように構成すれば、
エンジン水温や触媒活性度合い低い場合でも、充電開始
要求があれば、排気排出量を低く抑えた状態で、即ち発
電機駆動用エンジン出力を低く抑えた状態で発電を開始
させることができるので、従来のようにエンジン水温や
触媒活性度合いが低い場合は排気排出量が多くなるため
所定温度に昇温するまで発電機駆動用エンジンの始動
(発電開始)を遅らせなければならないと言った事態を
回避することができる。よって、従来における発電開始
までの待ち時間において、車両駆動用電気モータへの電
力供給量が低下して動力性能が低下してしまうと言った
惧れを回避することができる。
【0018】なお、このようにすると、エンジン水温や
触媒活性度合い低い時には排気排出量自体を最大限減ら
しながら発電可能となるから、従来装置のようにエンジ
ン水温や触媒活性度合い低い時に備えて電気加熱触媒を
備える必要性も排除でき、大幅な低コスト化を図れるこ
とにもなる。請求項9に記載の発明では、前記発電手段
を作動させた場合の発電量を、異なるパラメータに応じ
て設定し、その設定された発電量のうちから、所望の特
性が得られる発電量を選択して設定するように構成し
た。
【0019】かかる構成によれば、前記車両駆動用電気
モータで駆動される車両の動力性能を良好に維持しなが
ら車両駆動用電気モータの航続距離を最大限伸ばすこと
ができると共に、発電手段の作動機会を減らすことがで
きるのは勿論、更に、例えば、請求項7、請求項8のよ
うに構成した場合には、所望の特性が得られる(例えば
排気排出量や燃料消費量をより小さくできる)発電量で
発電手段を作動させることが可能となる。従って、発電
手段を作動させる際には、発電機駆動用エンジンの出力
を、排気排出量や燃料消費量を最小限に抑えられる最小
の発電出力に制限することができるので、例え発電手段
を作動させても、最小限に燃料消費・排気排出量を抑制
すること等が可能となる。
【0020】なお、所望の特性が得られる発電量として
は、他にも種々あるが、例えばエンジン騒音が所定以下
となる発電量や、エンジン運転の安定性を所定レベル以
上を確保できる発電量など、優先すべき特性が得られる
発電量を適宜選択して設定することができるものであ
る。
【0021】
【発明の効果】請求項1、請求項2に記載の発明によれ
ば、バッテリへの可能充電量と、バッテリの可能放電量
と、に基づいて、バッテリへの充電開始要求の有無を判
断するようにし、その結果、バッテリへの充電開始要求
が有ると判断されたときに初めて、前記発電手段を作動
させて発電を行なわせ、前記車両駆動用電気モータ或い
は前記バッテリへの電力供給を行なわせることができる
ので、前記車両駆動用電気モータで駆動される車両の動
力性能を悪化させない範囲内で或いはバッテリが所定以
上に消耗しない範囲で、発電手段の作動開始時期を最大
限遅らせることができる。
【0022】従って、前記車両駆動用電気モータで駆動
される車両の動力性能を良好に維持しながら車両駆動用
電気モータの航続距離を最大限伸ばすことができると共
に、発電手段の作動機会を減らすことができる。よっ
て、発電手段が頻繁に作動されることにともなう不具合
を極力排除することができる。また、本発明によれば、
従来のように、エンジン水温や触媒温度が低い場合を想
定して(触媒加熱等のための電力消費量分を加味し
て)、充電開始要求の有無を判断する際のバッテリ充電
量の敷居値(バッテリの可能放電量が所定以上であるか
否かを判断するための敷居値)を一律に高く設定してお
く必要もないので、これによっても発電手段が必要以上
に頻繁に作動されることを防止できる。
【0023】請求項3に記載の発明では、上記作用効果
を奏することができるのは勿論、特に、発電機駆動用エ
ンジンの作動機会を極力減らすことができるので、燃料
消費、排気有害成分の排出量、騒音振動等を低減するこ
とが可能となる。請求項4に記載の発明では、上記作用
効果を奏することができるのは勿論、特に、回生機能を
有する車両駆動用電気モータの回生機会を極力減らすこ
とができるので、回生時に車両減速度合いが大きくなり
走行性能が悪化する或いは車両駆動用電気モータが昇温
し過ぎる等の惧れを極力抑制することができる。
【0024】請求項5に記載の発明によれば、比較的簡
単な構成で、高精度にバッテリの可能放電量を検出する
ことが可能となる。請求項6に記載の発明によれば、比
較的簡単な構成で、高精度にバッテリの可能充電量を検
出することが可能となる。請求項7、請求項8に記載の
発明によれば、エンジン水温や触媒活性度合い低い場合
でも、充電開始要求があれば、排気排出量を低く抑えた
状態で、即ち発電機駆動用エンジン出力を低く抑えた状
態で発電を開始させることができるので、従来のように
エンジン水温や触媒活性度合いが低い場合は排気排出量
が多くなるため所定温度に昇温するまで発電機駆動用エ
ンジンの始動(発電開始)を遅らせなければならないと
言った事態を回避することができる。よって、従来にお
ける発電開始までの待ち時間において、車両駆動用電気
モータへの電力供給量が低下して動力性能が低下してし
まうと言った惧れを回避することができる。
【0025】なお、このようにすると、エンジン水温や
触媒活性度合い低い時には排気排出量自体を最大限減ら
しながら発電可能となるから、従来装置のようにエンジ
ン水温や触媒活性度合い低い時に備えて電気加熱触媒を
備える必要性も排除でき、大幅な低コスト化を図れるこ
とにもなる。請求項9に記載の発明によれば、前記車両
駆動用電気モータで駆動される車両の動力性能を良好に
維持しながら車両駆動用電気モータの航続距離を最大限
伸ばすことができると共に、発電手段の作動機会を減ら
すことができるのは勿論、例えば、請求項7、請求項8
のように構成した場合には、所望の特性が得られる(例
えば排気排出量や燃料消費量をより小さくできる)発電
量で発電手段を作動させることが可能となる。従って、
発電手段を作動させる際には、発電機駆動用エンジンの
出力を、排気排出量や燃料消費量を最小限に抑えられる
最小の発電量に設定することができるので、例え発電手
段を作動させても、最小限に燃料消費・排気排出量を抑
制すること等が可能となる。なお、所望の特性が得られ
る発電量としては、他にも種々あるが、例えばエンジン
騒音が所定以下となる発電量や、エンジン運転の安定性
を所定レベル以上を確保できる発電量など、優先すべき
特性が得られる発電量を適宜選択して設定することがで
きるものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態
を、添付の図面に基づいて説明する。図2は、本実施形
態にかかるシリーズハイブリッド車(SHEV)のシス
テム構成を示す。本実施形態にかかるSHEVは、図2
に示すように、発電機駆動用エンジン10、電力供給に
用いる発電機11、エネルギを蓄積及び供給するバッテ
リ12、車両の駆動及び減速時のエネルギ回生に用いら
れる車両駆動用電気モータ13、該車両駆動用電気モー
タ13の出力を駆動輪15に伝える変速機・減速機等を
含んで構成される駆動系14、及びこれらを制御する制
御装置16などを含んで構成される。なお、前記発電機
駆動用エンジン10、発電機11、車両駆動用電気モー
タ13の車両減速時のエネルギ回生機能が、本発明にか
かる発電手段に相当することになる。
【0027】前記車両駆動用電気モータ13は、バッテ
リ12及び発電機11の何れか一方若しくは両者から電
力の供給を受ける。なお、駆動用電気モータ13の要求
出力分のエネルギがバッテリ12にある場合は、即ちバ
ッテリ12が十分な充電状態にある場合は、車両駆動用
電気モータ13はバッテリ12のエネルギで駆動され、
発電機駆動用エンジン10及び発電機11は駆動されな
いようになっている。
【0028】一方、バッテリ12のエネルギが、車両駆
動用電気モータ13の要求出力を満たさない出力となっ
た場合或いは所定の設定充電量を下回った場合には、発
電機駆動用エンジン10を駆動し、これに連結(機械的
に直結、若しくはクラッチ、変速機、ベルト等を介して
連結する場合や電気的なクラッチ等を介して連結する場
合を含む)された発電機11により発電される電力を、
車両駆動用電気モータ13への駆動エネルギの供給及び
バッテリ12の充電に用いるようになっている。なお、
車両駆動用電気モータ13の車両減速時のエネルギ回生
機能により、車両駆動用電気モータ13への駆動エネル
ギの供給及びバッテリ12の充電を行なわせることも可
能である。
【0029】そして、バッテリ12の充電量が、車両駆
動用電気モータ13の要求出力を満たすようになった場
合或いはバッテリ12が所定の充電量に達した場合に
は、発電機駆動用エンジン10の運転を停止させ、発電
機11の発電を停止させるようになっている。なお、同
様に、バッテリ12の充電量が、車両駆動用電気モータ
13の要求出力を満たすようになった場合或いはバッテ
リ12が所定の充電量に達した場合には、車両駆動用電
気モータ13の車両減速時のエネルギ回生機能を停止す
るようにすることもできる。
【0030】ところで、前記制御装置16は、CPU,
ROM,RAM,I/F等を含んで構成されるマイクロ
コンピュータからなり、車両駆動用電気モータ13の入
出力、バッテリ12の充放電、発電機11の出力、及び
発電機駆動用エンジン10の始動・停止、バッテリ12
の入出力リレー17のON・OFF、発電機駆動用エン
ジン10の吸入空気流量を制御するスロットルバルブ等
の各種制御を行なえるようになっている。
【0031】また、発電機駆動用エンジン10には、エ
ンジン水温Twを検出するための水温センサ18が配設
されており、この水温センサ18からの信号は、前記制
御装置16に読み込まれるようになっている。従って、
かかる水温センサ18は、エンジン暖機状態を検出する
手段として機能することになる。そして、発電機駆動用
エンジン10の排気管の排気下流側には、排気浄化シス
テムとしての触媒19が介装されている。なお、かかる
触媒19には、触媒温度Tcを検出するための触媒温度
センサ20が配設されていて、この触媒温度センサ20
の信号は、前記制御装置16に読み込まれるようになっ
ている。従って、この触媒温度センサ20が、触媒活性
状態を検出する手段として機能することになる。
【0032】以下に、本実施形態における制御装置16
が行なう制御方法の基本的な考え方について説明する。
まず、図5は、エンジン水温と排気HC排出濃度の関係
を示したものであり、これにより水温が低いほどHC排
出濃度は高くなる傾向にあることが判る。そして、図6
は、触媒温度とHC排出濃度の関係を示したものであ
り、これにより、触媒は低温ではほとんど排気浄化性能
が機能せず、HC排出濃度も高くなる結果となるが、温
度が触媒活性温度に近づくに連れて排気浄化性能が急速
に立ち上がり、HC排出濃度もこれに応じて低下し、あ
る温度以上では排気浄化性能がほぼ一定となりHC排出
濃度を低く抑えられることが判る。
【0033】図7は、発電機駆動用エンジン10の吸入
空気流量の特性を表すマップであり、縦軸エンジントル
ク(例えばkg・m)、横軸エンジン回転速度(例えば
rpm)として発電機駆動用エンジン10の等吸入空気
流量線図を表したものである。これにより、エンジンの
吸入空気流量は、エンジン出力(∝エンジントルク×エ
ンジン回転速度、例えばps,kw)と相関があること
が判る。なお、エンジンから排出される排気ガス量(例
えばl/min,g/min)は、吸入空気流量(例え
ばl/min,g/min)と相関があるものである。
【0034】従って、排気排出量(HC,CO,NOx
等の排出量:例えばl/min)は、その各成分の濃度
(ppm)に排気ガス量(例えばl/min)を乗じた
値となることから、濃度が高いときには排気ガス量(例
えばl/min)、即ち吸入空気流量(例えばl/mi
n)を小さくすることで排気排出量(例えばl/mi
n)を小さくすることができる。
【0035】即ち、エンジン水温や触媒温度の低いと
き、言い換えれば排気排出濃度(HC,CO,NOx 等
の排出濃度)が高いときには、発電機駆動用エンジン1
0のエンジントルク(出力)を小さくすることで、発電
機駆動用エンジン10の吸入空気流量(例えばl/mi
n)を減らし、トータルとして発電機駆動用エンジン1
0から排出される排気排出量(例えばl/min、g/
min)を小さくすることができる。
【0036】つまり、エンジン水温や触媒温度が低く排
気濃度が高い場合で、バッテリ12の充電量が不足して
おり、発電機駆動用エンジン10を運転させなければな
らない場合には、必要最小限にその出力を絞って、排気
排出量を低く抑えるような制御を行なえば、動力性能を
良好に維持しながら、同時に燃費・排気性能等を良好に
維持することができることになるのである。
【0037】図8及び図9は、上記考えを基に、即ちエ
ンジン水温Twが低いほどHC排出濃度が高いので排出
量自体を抑制すべくエンジン出力=発電量を制限し、触
媒温度Tcが低く排気浄化効率が悪いときにはHC排出
濃度が高いので排出量自体を抑制すべくエンジン出力=
発電量を制限するという考え方に基づいて、水温Tw及
び触媒温度Tcに応じて、排気排出量を低く抑えること
ができるように、エンジン出力=発電量を所定値に制限
するための制御目標値(目標発電量)を定めたマップで
ある。
【0038】そして、図10(A),図10(B)は、
運転条件(例えばエンジン出力=発電量)毎のエンジン
始動開始からのエンジン水温Twの上昇傾向、触媒温度
Tcの上昇傾向を示したデータである。従って、図8及
び図9で定められた目標発電量から発電機駆動用エンジ
ン10の始動時の目標出力Pstartを決定でき、図
10(A),(B)の水温Tw及び触媒温度Tcの上昇
傾向線から発電機駆動用エンジン10の始動後の運転プ
ロフィールを想定することができる。
【0039】そして、これと合わせて、現在のバッテリ
平均放電量により発電機11の始動後のバッテリ12の
充電量(SOC)の変化を推定することができる。ここ
で、本実施形態における制御装置16が行なう制御を、
具体的に、図3及び図4のフローチャートに従って説明
する。なお、以下に説明されるように、本発明にかかる
バッテリ可能充電量検出手段、バッテリ可能放電量検出
手段、判断手段、制御手段としての機能は、制御装置1
6がソフトウェア的に備えるものである。
【0040】まず、S101では、現在発電機11及び
発電機駆動用エンジン10が運転中か否かを判断する。
運転中であれば、本制御ルーチンから抜け、発電システ
ムAPUの始動・運転ルーチンを続ける。運転中でなけ
れば(停止中であれば)、S102へ進む。S102で
は、エンジン水温Twを読み込む。
【0041】つづくS103では、触媒温度Tcを読み
込む。次に、S104では、図8(水温による出力制限
マップ)を参照して、エンジン水温Twに基づいて定め
られた目標発電量Pwを求める。S105では、図9
(触媒温度による出力制限マップ)を参照して、触媒温
度Tcに基づいて定められた目標発電量Pcを求める。
【0042】S106では、水温Twと触媒温度Tcか
ら決められた目標発電量Pw、Pcの小さいほうの値を
選択して、発電機駆動用エンジン10の始動時(発電開
始時)の発電出力P0とする。S107では、S106
で設定された発電出力P0で発電機駆動用エンジン10
を運転した場合の始動開始からの経過時間t後の水温T
w1及び触媒温度Tc1を、図10(A),図10
(B)を参照して求める。
【0043】S108では、水温TwがTw1となった
ときの目標発電量Pw1を、図8のマップを参照して求
める。S109では、触媒温度TcがTc1となったと
きの目標発電量Pc1を、図9のマップを参照して求め
る。そして、S110では、目標発電量Pw1と目標発
電量Pc1の小さいほうの値を選択して、発電機駆動用
エンジン10のt秒後の発電出力P1(バッテリへの可
能充電量に相当する)とする。
【0044】S111では、現在、車両駆動用電気モー
タ13において消費している平均モータエネルギ消費量
Pmotを演算する。S112では、S110で求めた
発電出力P1と、S111で求めた平均モータエネルギ
消費量Pmotと、からバッテリ12への充放電出力
(バッテリ入出力収支;Pbat=Pmot−P1)を
求める。
【0045】S113では、S112で求めたPbat
に基づいて、バッテリ12の充放電収支(バッテリ容量
変化;ΔSOC=前回SOC−今回SOC)を演算す
る。S114では、ΔSOC>0か否かを判断する。即
ち、ΔSOC>0であれば、現在車両駆動用電気モータ
13において消費している平均モータエネルギ消費量P
motが充電を開始した場合に得られるであろう発電出
力P1を上回っており、このまま充電を開始しないとす
ると、バッテリ12の充電を開始しても間に合わない、
即ちバッテリ12が所定以下の充電量まで低下し過ぎて
しまう惧れがあるため、実際にバッテリ12の充電を開
始するか否かの判断を行なうべく、S117へ進む。
【0046】一方、ΔSOC≦0であれば、現在、車両
駆動用電気モータ13において消費している平均モータ
エネルギ消費量Pmotが充電を開始した場合に得られ
るであろう発電出力P1を下回っており、まだ充電を開
始する必要性はない(即ち今から充電を開始すれば必要
以上にバッテリを充電するので充電開始を遅らせるのが
好ましい)と判断し、ΔSOC>0となるまで、S11
5側へ進む。
【0047】S115では、S113で求めたΔSOC
を積算し(即ち、ΔSOCの現在までの合計を求め)、
SOCcal(現在までのトータルの放電量の推定値に
相当する)として記憶した後、S116においてP1を
P0として、再度S107に戻り、演算を繰り返す。一
方、S114でΔSOC>0と判断されると、S117
へ進むが、該S117では、SOCcalにΔSOCを
加え、再度SOCcalとする(最新の放電量を含めた
トータルの放電量の推定値を求める)。なお、再度求め
たSOCcal値が発電開始後の推定されるSOCの最
大低下代(即ち、バッテリ12からのトータルの推定放
電量)となる。
【0048】S118では、現在のSOCをSOCno
wとして読み込む。S119では、該SOCnowから
推定SOC低下代SOCcalを減じた値を求め、これ
を推定最低SOCであるSOCminとする。S120
では、該SOCminが、発電要求の有無を判断するた
めの敷居値としての設定下限SOCより小さいか否かを
判断する。即ち、S115、S117〜S120によ
り、バッテリの可能放電量が検出されることになる。
【0049】YES(SOCmin<設定下限SOC)
であれば、実際に充電を開始してバッテリ12の電力消
費を補わなければ、バッテリ12が所定以上に消耗し、
車両駆動用電気モータ13の出力が低下し動力性能が悪
化する等の惧れがあるとして、実際に、発電システムA
PUの始動・運転ルーチンに移行し、発電機駆動用エン
ジン10を始動して発電機11で発電を開始する。な
お、発電機駆動用エンジン10の始動時(発電開始時)
の発電出力は、S106で求めた或いはS116でセッ
トしたP0に制御され、所定時間t秒経過後の発電出力
は、S110で求めたP1に制御される。
【0050】一方、NO(SOCmin≧設定下限SO
C)であれば、リターンして、上記ルーチンを繰り返
す。即ち、未だ直ぐに充電を開始しなくても、換言すれ
ば今から充電を開始すれば十分にバッテリ12の消耗を
回復できる範囲内にあり、バッテリ12が所定以上に消
耗する惧れもないので、発電機駆動用エンジン10を始
動させずに、燃費・排気性能の向上を優先させる。
【0051】このように、本実施形態によれば、車両駆
動用電気モータ13の駆動等のためにバッテリ12が放
電し、これを補うべく充電させる場合には、動力性能を
悪化させない範囲内で、即ちバッテリ12が所定以上に
消耗しない範囲で、発電システム(発電機駆動用エンジ
ン10や発電機11等)の始動開始時期を遅らせること
ができるので、動力性能を良好に維持しながら車両駆動
用電気モータ13の航続距離を最大限伸ばすことができ
ると共に、発電システム(発電機駆動用エンジン10や
発電機11等の発電手段)の運転機会を減らすことがで
きるので、燃料消費・排気有害成分の排出を極力少なく
することができる。
【0052】しかも、本実施形態においては、発電シス
テムを運転させる際には、発電機駆動用エンジン10の
出力を、排気排出量を低く抑えられ同時に燃費の悪化も
最小限に抑えられる最小の発電出力に制限するようにし
ているので、例え発電システムを運転させても、最小限
に燃料消費・排気排出量を抑制することができる。従っ
て、エンジン水温や触媒温度が低い場合でも、発電要求
があれば、排気排出量を低く抑えた状態で発電機駆動用
エンジン10の運転を開始することができるので、従来
のようにエンジン水温や触媒温度が低い場合は排気排出
量が多くなるため所定温度に昇温するまで発電機駆動用
エンジン10の運転開始を待たなければならないと言っ
た事態を回避できるので、この待ち時間の間において車
両駆動用電気モータ13への電力供給量が低下して動力
性能が低下してしまうと言った惧れを回避することがで
きる。
【0053】なお、さらに、本実施形態では、低温時に
は排気排出量自体を最大限減らしながら発電可能とした
ので、従来装置のように低温時に備えて電気加熱触媒を
備える必要性も排除でき、以って通常の触媒を備えれば
十分で大幅な低コスト化を図れることにもなる。また、
現在の実際のバッテリ12の充電量と、発電機11によ
り回復可能と推定される充電量(発電量)と、から所定
時間経過後のバッテリ12の充電量を推定し、その充電
量が所定の充電量を下回らないように発電機駆動用エン
ジン10を最大限遅らせて始動させる構成としたので、
従来のように、エンジン水温や触媒温度が低い場合を想
定して(触媒加熱のための電力消費量分を加味して)、
発電要求の有無を判定する際のバッテリ充電量の敷居値
を一律に高く設定しておく必要がないので、発電機駆動
用エンジン10が必要以上に頻繁に作動されることを防
止できる。従って、本実施形態によれば、『車両駆動用
電気モータ13による走行距離が短くなる、延いては発
電機駆動用エンジンの作動機会を極力減らして燃費・排
気性能の向上等を効果的に達成するという本来の狙いを
達成できなくなると言った従来装置の惧れ』も確実に回
避することができる。
【0054】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。第2の実施形態は、発電機駆動用エンジン10
の停止後の経過時間に応じたエンジン水温Tw及び触媒
温度Tcの変化の様子を予め把握しておき、それを利用
して始動時の目標発電出力を推定し、かつ始動後におい
ては始動後経過時間に応じたエンジン水温Tw及び触媒
温度Tcの変化の様子を予め把握しておき始動後経過時
間tまでに排気排出量を抑制しながらどれくらい出力を
上げることができるかを演算するようにしたものであ
る。従って、第1の実施形態が備える水温センサ18や
触媒温度センサ20は省略できる。
【0055】そのたのシステム構成は、第1の実施形態
と同様であるので説明を省略し、制御装置16が行なう
制御に関して、図11及び図4のフローチャートに従っ
て説明することにする。S201では、現在発電機11
及び発電機駆動用エンジン10が運転中か否かを判断す
る。運転中であれば、本制御ルーチンから抜け、発電シ
ステムAPUの始動・運転ルーチンを続ける。る。運転
中でなければ(停止中であれば)、S202へ進む。
【0056】S202では、発電機駆動用エンジン10
の前回の運転停止からの経過時間t 0 を求める。S20
3では、前記経過時間t0 に応じて、予め設定記憶して
ある目標発電出力P0を決定する。S204では、時間
0 経過後の可能出力Papuを演算する。この演算
は、目標発電出力P0に始動後経過時間tに応じて出力
Psを乗じた値を加算することでなされる。
【0057】つまり、Papu=P0+Ps×t なる演算を行なう。なお、かかる演算は、水温Twや触
媒温度Tcの上昇度合いを予め把握しておき始動後経過
時間tまでに排気排出量を抑制しながらどれくらい出力
を上げることができるかを演算するものであり(なお、
Psは、目標発電出力P0で運転を開始した後の単位時
間当たりの出力向上代であると言える)、具体的には、
第1の実施形態におけるS104〜S110の処理を簡
略化したものである。
【0058】次のS205では、現在、車両駆動用電気
モータ13において消費している平均モータエネルギ消
費量Pmotを演算する。S206では、S204で求
めたPapuと、S205で求めた平均モータエネルギ
消費量Pmotと、からバッテリ12への充放電出力
(バッテリ入出力収支;Pbat=Pmot−Pap
u)を求める。
【0059】S207では、S206で求めたPbat
に基づいて、バッテリ12の充放電収支(バッテリ容量
変化;ΔSOC=前回SOC−今回SOC)を演算す
る。S208では、ΔSOC>0か否かを判断する。即
ち、ΔSOC>0であれば、現在車両駆動用電気モータ
13において消費している平均モータエネルギ消費量P
motが充電を開始した場合に得られるであろう発電出
力Papuを上回っており、このまま充電を開始しない
とすると、バッテリ12の充電を開始しても間に合わな
い、即ちバッテリ12が所定以下の充電量まで低下し過
ぎてしまう惧れがあるため、実際にバッテリ12の充電
を開始するか否かの判断を行なうべく、第1の実施形態
と同様に、S117へ進む。
【0060】一方、ΔSOC≦0であれば、現在、車両
駆動用電気モータ13において消費している平均モータ
エネルギ消費量Pmotが充電を開始した場合に得られ
るであろう発電出力Papuを下回っており、まだ充電
を開始する必要性はない(即ち今から充電を開始すれば
必要以上にバッテリを充電するので充電開始を遅らせる
のが好ましい)と判断し、ΔSOC>0となるまで、S
209側へ進む。
【0061】S209では、S207で求めたΔSOC
を積算し(即ち、ΔSOCの現在までの合計を求め)、
SOCcal(現在までのトータルの放電量の推定値に
相当する)として記憶した後、再度S204に戻り、演
算を繰り返す。そして、S117以降は、第1の実施形
態で説明したと同様であるので説明を省略する。なお、
S117以降に登場するP1は、第2の実施形態におい
てはPapuに置き換えられて適用される。
【0062】このように、第2の実施形態によれば、第
1の実施形態と同様の作用効果を奏することができるう
えに、第1の実施形態が備える水温センサ18や触媒温
度センサ20は省略することができるので構成の簡略化
・低コスト化を図ることができる。また、第1の実施形
態に比べて、やや制御精度は低下するものの、水温セン
サ18や触媒温度センサ20の出力を監視する負担が軽
減され、演算処理を簡略化することができる。
【0063】ところで、上記各実施形態では、発電機1
1及び発電機駆動用エンジン10で発電しバッテリ12
へ充電させる場合の制御について説明したが、これに限
らず、例えば、減速時等に回生機能を有する車両駆動用
電気モータ13により発電させてバッテリ12へ充電さ
せる場合にも、本発明は適用できるものである。つま
り、バッテリ12への可能充電量(車両駆動用電気モー
タ13による発電量を含む)と、前記バッテリの可能放
電量(車両駆動用電気モータ等へ供給可能なバッテリ電
力の残存量)と、に基づいて、前記バッテリへの充電開
始要求の有無を判断し、充電開始要求有りと判断された
ときに、初めて、前記車両駆動用電気モータ13による
回生機能を発揮させて発電を行なわせるようにすること
ができる。このようにすれば、回生機能を有する車両駆
動用電気モータの回生機会を極力減らすことができるの
で、回生時に車両減速度合いが大きくなり走行性能が悪
化する或いは車両駆動用電気モータが昇温し過ぎる等の
惧れを極力抑制することができることになる。
【0064】また、上記各実施形態では、発電手段を作
動させる際に、発電機駆動用エンジン10の出力を、排
気排出量や燃料消費量を最小限に抑えられる最小の発電
量に設定し、最小限に燃料消費・排気排出量を抑制する
こと等を可能としているが、これに限られるものではな
く、例えば、他の所望の特性が得られる発電量に設定す
ることも可能である。即ち、例えば、エンジン騒音が所
定以下となる発電量や、エンジン運転の安定性を所定レ
ベル以上を確保できる発電量など、優先すべき特性が得
られるように、発電量を適宜選択して設定することがで
きるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかるシステム構成
図。
【図3】同上実施形態の制御フローチャート(その
1)。
【図4】同上実施形態の制御フローチャート(その
2)。
【図5】エンジン水温と排気HC濃度との関係を示す
図。
【図6】触媒温度と排気HC濃度との関係を示す図。
【図7】エンジン回転速度とエンジントルクと吸入空気
流量との関係を示す図。
【図8】エンジン水温に応じた目標発電量を設定するた
めのテーブル。
【図9】触媒温度に応じた目標発電量を設定するための
テーブル。
【図10】(A)は、出力毎の水温変化の様子を示すタイ
ムチャート。(B)は、出力毎の触媒温度変化の様子を
示すタイムチャート。
【図11】本発明の第2の実施形態の制御フローチャー
ト。
【符号の説明】
10 発電機駆動用エンジン 11 発電機 12 バッテリ 13 車両駆動用電気モータ 16 制御装置 18 水温センサ 19 触媒 20 触媒温度センサ
フロントページの続き (72)発明者 平野 弘之 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 麻生 剛 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 井戸口 隆一 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 金子 雄太郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−154204(JP,A) 特開 平8−308019(JP,A) 特開 平8−74645(JP,A) 特開 平8−61193(JP,A) 特開 平7−71236(JP,A) 特開 平9−200907(JP,A) 特開 平10−271695(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 - 29/06 B60K 6/02 - 6/04 B60L 7/22 B60L 11/00 - 11/14 F02N 11/04

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両駆動用電気モータと、 前記車両駆動用電気モータへの電力供給用の充放電可能
    なバッテリと、 前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへの電力
    供給のために発電を行なう発電手段と、 を含んで構成される電気自動車の制御装置であって、 前記発電手段から前記バッテリへの可能充電量と、前記
    バッテリの可能放電量と、に基づいて、前記バッテリへ
    の充電開始要求の有無を判断し、充電開始要求有りと判
    断されたときに、前記発電手段を作動させて発電を行な
    わせ、前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへ
    の電力供給を行なわせるようにしたことを特徴とする電
    気自動車の制御装置。
  2. 【請求項2】車両駆動用電気モータと、 前記車両駆動用電気モータへの電力供給用の充放電可能
    なバッテリと、 前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへの電力
    供給のために発電を行なう発電手段と、 を含んで構成される電気自動車の制御装置であって、 前記発電手段から前記バッテリへの可能充電量を検出す
    るバッテリ可能充電量検出手段と、 前記バッテリの可能放電量を検出するバッテリ可能放電
    量検出手段と、 前記バッテリ可能充電量検出手段により検出された前記
    発電手段から前記バッテリへの可能充電量と、前記バッ
    テリ可能放電量検出手段により検出されたバッテリの可
    能放電量と、に基づいて、前記バッテリへの充電開始要
    求の有無を判断する判断手段と、 前記判断手段により前記バッテリへの充電開始要求有り
    と判断されたときに、前記発電手段を作動させて発電を
    行なわせ、前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテ
    リへの電力供給を行なわせる制御手段と、 を含んで構成したことを特徴とする電気自動車の制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記発電手段が、 前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへの電力
    供給のために発電を行なう発電機と、 前記発電機を駆動する発電機駆動用エンジンと、 を含んで構成され、 前記制御手段が、前記判断手段により前記バッテリへの
    充電開始要求有りと判断されたときに、前記発電機用エ
    ンジンを始動させて前記発電機による発電を行なわせ、
    前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへの電力
    供給を行なわせるように構成されたことを特徴とする請
    求項2に記載の電気自動車の制御装置。
  4. 【請求項4】前記発電手段が、 車両減速時に前記車両駆動用電気モータから回生される
    回生エネルギにより発電する手段を含んで構成され、 前記制御手段が、前記判断手段により前記バッテリへの
    充電開始要求有りと判断されたときに、前記車両駆動用
    電気モータによる発電を行なわせ、前記車両駆動用電気
    モータ或いは前記バッテリへの電力供給を行なわせる手
    段を含んで構成されたことを特徴とする請求項2又は請
    求項3に記載の電気自動車の制御装置。
  5. 【請求項5】前記バッテリ可能放電量検出手段が、前記
    車両駆動用電気モータの電力消費量に基づいて、バッテ
    リの可能放電量を検出することを特徴とする請求項2〜
    請求項4の何れか1つに記載の電気自動車の制御装置。
  6. 【請求項6】前記バッテリ可能充電量検出手段が、前記
    発電手段を作動させた場合の発電量に基づいて、前記バ
    ッテリへの可能充電量を検出することを特徴とする請求
    項2〜請求項5の何れか1つに記載の電気自動車の制御
    装置。
  7. 【請求項7】前記発電手段が、 前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへの電力
    供給のために発電を行なう発電機と、 前記発電機を駆動する発電機駆動用エンジンと、 を含んで構成された場合に、 前記発電手段を作動させた場合の発電量を、エンジン暖
    機状態に応じて設定することを特徴とする請求項6に記
    載の電気自動車の制御装置。
  8. 【請求項8】前記発電手段が、 前記車両駆動用電気モータ或いは前記バッテリへの電力
    供給のために発電を行なう発電機と、 前記発電機を駆動する発電機駆動用エンジンと、 を含んで構成された場合に、 前記発電手段を作動させた場合の発電量を、触媒活性状
    態に応じて設定することを特徴とする請求項6に記載の
    電気自動車の制御装置。
  9. 【請求項9】前記発電手段を作動させた場合の発電量
    を、異なるパラメータに応じて設定し、その設定された
    発電量のうち、所望の特性が得られる発電量を選択して
    設定することを特徴とする請求項6に記載の電気自動車
    の制御装置。
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