JP3263947B2 - 環状デプシペプチド化合物 - Google Patents

環状デプシペプチド化合物

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JP3263947B2
JP3263947B2 JP50857795A JP50857795A JP3263947B2 JP 3263947 B2 JP3263947 B2 JP 3263947B2 JP 50857795 A JP50857795 A JP 50857795A JP 50857795 A JP50857795 A JP 50857795A JP 3263947 B2 JP3263947 B2 JP 3263947B2
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均 西山
勝 大垣
了 山西
俊彦 原
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藤沢薬品工業株式会社
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K11/00Depsipeptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K11/02Depsipeptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof cyclic, e.g. valinomycins ; Derivatives thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D273/00Heterocyclic compounds containing rings having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D261/00 - C07D271/00
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は駆虫活性を有する新規デプシペプチド誘導
体に関するものである。
背景技術 デプシペプチド誘導体の製造法として微生物を用いる
方法が特開平3−35796号及び特開平5−170749号公報
に記載されている。
駆虫活性を有するデプシペプチド物質として、PF1022
物質(特開平3−35,796)及びPF1022B物質、PF1022C物
質、PF1022D物質(特開平5−170,749)が知られ、これ
らの化合物の内PF1022物質の有効性については、消化管
内寄生虫(胃や腸に寄生する鞭虫、捻転胃虫、毛様線
虫、回虫)について明らかにされている。今回、消化管
内寄生虫により強い活性を有し、かつ、組織内寄生虫
(脈管に寄生する糸状虫等、肺に寄生する肺虫等、肝臓
に寄生する肝蛭等)に対しても有効な薬剤を見いだすこ
とを目的とした。
発明の開示 この発明の目的化合物であるデプシペプチド誘導体
(I)は次の一般式で表すことができる。
(式中、Aは適当な置換基を有するベンジル基、Aa、B
およびDはそれぞれ低級アルキル基、Cは水素または低
級アルキル基を意味する)。
この発明によれば、目的化合物であるデプシペプチド
誘導体(I)は下記の方法で製造できる。
下記製造法においては以下の点を指摘しておく。
すなわち、D体、L体およびDL体のいずれの場合もこ
の発明の範囲内に含まれる。しかし下記の製造法の説明
においては、便宜上、特定のD体、L体の場合について
説明する。
(式中、A、Aa、B、CおよびDはそれぞれ前と同じ意
味であり、Rは水素またはアミノ保護基、A1はベンジル
基若しくは低級アルコキシ基を有するベンジル基、A2
ニトロ基若しくはニトロ基と低級アルコキシ基を有する
ベンジル基、A3はアミノ基若しくはアミノ基と低級アル
コキシ基を有するベンジル基、A4はモノ若しくはジ低級
アルキルアミノベンジル基、またはモノ若しくはジ低級
アルキルアミノ基と低級アルコキシ基を有するベンジル
基、A5は環状アミノ基若しくは環状アミノ基と低級アル
コキシ基を有するベンジル基、A6は水酸基若しくは水酸
基と低級アルコキシ基を有するベンジル基、A7は低級ア
ルコキシ基を有するベンジル基、A8は保護されたアミノ
基を有するベンジル基、A9はアミノ基を有するベンジル
基である)。
この明細書を通じてアミノ酸、ペプチド、保護基、縮
合剤等は、この技術分野においては普通に使用されるIU
PAC−IUB(生化学命名法委員会)による略号によって示
すことにする。
さらにまた特に指示がなければ、アミノ酸およびそれ
らの残基がそのような略号によって示される場合には、
L型配置の化合物および残基を意味し、D型配置の化合
物および残基はD−なる記載によって示される。
この発明に用いる略語を以下に示す。
p−Me2NPhLac:3−(4−ジメチルアミノフェニル)
−2−ハイドロキシプロピオン酸 [β−(p−ジメチルアミノフェニル)乳酸] p−MorPhLac:2−ハイドロキシ−3−(4−モルフォ
リノフェニル)プロピオン酸 [β−(p−モルフォリノフェニル)乳酸] p−MeOPhLac:2−ハイドロキシ−3−(4−メトキシ
フェニル)プロピオン酸 [β−(p−メトキシフェニル)乳酸] Lac:2−ハイドロキシプロピオン酸 [乳酸] p−No2PhLac:2−ハイドロキシ−3−(4−ニトロフ
ェニル)プロピオン酸 [β−(p−ニトロフェニル)乳酸] p−NH2PhLac:3−(4−アミノフェニル)−2−ハイ
ドロキシプロピオン酸 [β−(p−アミノフェニル)乳酸] p−CbmNHPhLac:2−ハイドロキシ−3−(4−メトキ
シカルボニルアミノフェニル)−プロピオン酸 [β−(p−メトキシカルボニルアミノフェニル)
乳酸] 化合物(I)の好適な塩類は、慣用の無毒性の塩すな
わち各種塩基との塩ならびに酸付加塩を挙げることがで
きる。より具体的には、アルカリ金属塩(例えアば、ナ
トリウム塩、カリウム塩,セシウム塩等)、アルカリ土
類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩
等)、アンモニウム塩のような無機塩基との塩、有機ア
ミン塩(例えば、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピ
コリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン
塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N′−ジベンジルエ
チレンジアミン塩等)のような有機塩基との塩、無機酸
付加塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸
塩等)、有機カルボン酸付加塩または有機スルホン酸付
加塩(例えば、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、
マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼ
ンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等)、塩基
性アミノ酸または酸性アミノ酸との塩(例えば、アルギ
ニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等)等が挙げられ
る。
この明細書の以上の記載および以下の記載において、
この発明の範囲内に包含される種々の定義の適切な例と
説明とを以下詳細に説明する。
「低級」とは特に指示がなければ炭素原子1〜6個、
好ましくは1〜4個の範囲を意味する。
「置換基を有するベンジル基」における好適な置換基
としては、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルコキ
シ低級アルコキシ、低級アルコキシ低級アルコキシ低級
アルコキシ、低級アルキル、アミノ、保護されたアミ
ノ、モノまたはジ置換低級アルキルアミノ、環状アミ
ノ、ニトロ、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハ
ロゲン、等の基が挙げられ、これら置換基は1または2
以上有していてもよい。
好適な「低級アルキル基」としては、例えばメチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、第三級ブチル基、ペンチル基、ヘキシル等の様な
炭素原子1個ないし6個を有する直鎖または分岐鎖アル
キル基などが挙げられる。
好適な「低級アルコキシ」としては、メトキシ、エト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブ
トキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘキシ
ルオキシ、等の基があげられる。
好適な「低級アルコキシ低級アルコキシ」としては、
メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、メトキシプロポ
キシ、エトキシイソプロポキシ等の基があげられる。
好適な「低級アルコキシ低級アルコキシ低級アルコキ
シ」としては、メトキシメトキシエトキシ、メトキシエ
トキシエトキシ、メトキシエトキシプロポキシ、エトキ
シメトキシイソプロポキシ等の基があげられる。
好適な「環状アミノ基」としては、ヘテロ原子として
窒素原子を1個以上有する芳香環式または脂環式基であ
って、飽和または不飽和の、単環式または縮合多環式の
いずれであってもよく、また、当該環内に更に一または
二以上の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子
を含んでいてもよい。さらに、この環状アミノ基はスピ
ロ環式であっても橋かけ環式であってもよい。この環状
アミノ基の構成原子数は特に限定されないが、例えば単
環式の場合は3〜8員環であり、二環式の場合は7〜11
員環である。
かかる環状アミノ基の例としては、1−アゼチジニル
基、ピロリジノ基、2−ピロリン−1−イル基、1−ピ
ロリル基、ピペリジノ基、1,4−ジヒドロピリジン−1
−イル基、1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−1−イル
基、ホモピペリジノ基などのヘテロ原子として窒素原子
を1個含有する飽和または不飽和の単環式基、1−イミ
ダゾリジニル基、1−イミダゾリル基、1−ピラゾリル
基、1−トリアゾリル基、1−テトラゾリル基、1−ピ
ペラジニル基、1−ホモピペラジニル基、1,2−ジヒド
ロピリダジン−1−イル基、1,2−ジヒドロピリミジン
−1−イル基、パーヒドロピリミジン−1−イル基、1,
4−ジアザシクロヘプタン−1−イル基、などのヘテロ
原子として窒素原子を2個以上含有する飽和または不飽
和の単環式基、オキサゾリジン−3−イル基、2,3−ジ
ヒドロイソオキサゾール−2−イル基、モルホリノ基な
どのヘテロ原子として窒素原子1〜3個と酸素原子1〜
2個を含有する飽和または不飽和の単環式基、チアゾリ
ジン−3−イル基、イソチアゾリン−2−イル基、チオ
モルホリノ基などのヘテロ原子として窒素原子1〜3個
と硫黄原子1〜2個を含有する飽和または不飽和の単環
式基、インドール−1−イル基、1,2−ジヒドロベンズ
イミダゾール−1−イル基、パーヒドロピロロ[1,2−
a]ピラジン−2−イル基などの縮合環式基、2−アザ
スピロ[4,5]デカン−2−イル基などのスピロ環式
基、7−アザビシクロ[2,2,1]ヘプタン−7−イル基
などの橋かけヘテロ環式基等が含まれる。
「モノもしくはジ低級アルキルアミノ基」としては、
アミノ基に例えばメチル基、エチル基、イソプロピル
基、第三級ブチル基、第三級ペンチル基などの低級アル
キル基が1または2個置換した基が挙げられ、その好適
な例として、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチ
ルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミ
ノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基など
が挙げられる。
「アミノ保護基」及び「保護されたアミノ基」の「ア
ミノ保護基」としては、例えばホルミル、アセチル、プ
ロピオニル、ピバロイル、ヘキサノイル等の低級アルカ
ノイル基、例えばクロロアセチル、ブロモアセチル、ジ
クロロアセチル、トリフルオロアセチル等のモノ(もし
くはジもしくはトリ)ハロ(低級)アルカノイル基、例
えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ
キシカルボニル、第三級ブトキシカルボニル、第三級ペ
ンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル等
の低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、例え
ばベンゾイル、トルオイル、ナフトイル等のアロイル
基、例えばフェニルアセチル、フェニルピロピオニル等
のアル(低級)アルカノイル基、例えばフェノキシカル
ボニル、ナフチルオキシカルボニル等のアリールオキシ
カルボニル基、例えばフェノキシアセチル、フェノキシ
プロピオニル等のアリールオキシ(低級)アルカノイル
基、例えばフェニルグリオキシロイル、ナフチルグリオ
キシロイル等のアリールグリオキシロイル等、例えばベ
ンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニ
ル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル等の、適当な
置換基を有してもよいアル(低級)アルコキシカルボニ
ル基、等のアシル基、例えばベンジリデン、ヒドロキシ
ベンジリデン等の置換されたまたは非置換アル(低級)
アルキリデン基、例えばベンジル、フェネチル、ベンズ
ヒドリル、トリチル等のモノ(またはジまたはトリ)フ
ェニル(低級)アルキル基のようなアル(低級)アルキ
ル基等が挙げられる。
上記アミノ保護基にはアミノ酸やペプチド化学の分野
でよく使用されるアミノ基を一時的に保護する作用を持
つ保護基が含まれる。
好適な「低級アルコキシで置換されたベンジル基」と
しては、例えば4−メトキシベンジル、2,4−ジメトキ
シベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、3,4,5−トリメ
トキシベンンジル、2,3,4−トリメトシキベンジル、2
−エトキシベンジル、4−ヘキシルオキシベンジル等の
低級アルコキシ置換ベンジル基が挙げられる。
好適な「ハロゲンで置換されたベンジル基」として
は、例えば2−フルオロベンジル、3−フルオロベンジ
ル、4−フルオロベンジル、、2−クロロベンジル、4
−クロロベンジル、2,4−ジクロロベンジル、3,4−ジク
ロロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、2−ブロモベ
ンジル、2−ブロモ−4−クロロベンジル等のハロゲン
置換ベンジル基が挙げられる。。
好適な「低級アルキルで置換されたベンジル基」とし
ては、例えば4−メチルベンジル、4−エチルベンジ
ル、4−プロピルベンジル、4−イソプロピルベンジ
ル、4−ブチルベンジル、4−イソブチルベンジル、4
−第三級ブチルベンジル、4−ペンチルベンジル、4−
ヘキシルベンジル、2,3−ジメチルベンジル、2,6−ジメ
チルベンジル、3,4−ジメチルベンジル、2,4,6−トリメ
チルベンジル、等の低級アルキル置換ベンジル基が挙げ
られる。
そのような置換基を有するベンジル基の好適な例とし
ては、例えば4−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシ
ベンジル、3,4,5−トリメトキシベンジル、2,3,4−トリ
メトキシベンジル、2−エトキシベンジル、4−ヘキシ
ルオキシベンジル等の低級アルコキシ置換ベンジル基、
例えば2−クロロベンジル、4−クロロベンジル、2,4
−ジクロロベンジル、3,4−ジクロロベンジル、2,6−ジ
クロロベンジル、2−ブロモベンジル、2−ブロモ−4
−クロロベンジル等のハロゲン化ベンジル基、2−ヒド
ロキシベンジル、3−ヒドロキシベンジル、4−ヒドロ
キシベンジル等のヒドロキシ置換ベンジル基が挙げられ
る。
「置換基を有していてもよい環状アミノ基」のさらに
好適な具体例を挙げると、4−メチルピペラジノなどが
挙げられる。。
目的化合物(I)の製造法を以下詳細に説明する。
製造法1 目的化合物(I)またはその塩は、化合物(II)また
はアミノ基もしくはカルボキシ基におけるその反応性誘
導体、またはその塩を閉環反応に付することにより製造
することができる。
出発化合物(II)、その反応性誘導体またはその塩は
新規であり、後述の製造例に記載の方法またはそれと同
様の方法により製造することができる。
化合物(II)のアミノ基の反応性誘導体としては、化
合物のアミノ基とアルデヒド、ケトン等のようなカルボ
ニル化合物との反応によって生成するシッフの塩基型イ
ミノまたはそのエナミン型互変異性体;化合物のアミノ
基とビス(トリメチルシリル)アセトアミド、モノ(ト
リメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリ
ル)尿素等のようなシリル化合物との反応によって生成
するシリル誘導体;化合物のアミノ基と三塩化リンまた
はホスゲンとの反応によって生成する誘導体等が挙げら
れる。
化合物(II)のカルボキシ基における好適な反応性誘
導体としては、酸ハロゲン化物、酸無水物、活性化アミ
ド、活性化エステル等が挙げられる。反応性誘導体の好
適な例としては、酸塩化物;酸アジド;例えば酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、トリクロロ酢酸等の脂肪族カルボン
酸または例えば安息香酸等の芳香族カルボン酸のような
酸との混合酸無水物;対称酸無水物等が挙げられる。こ
れらの反応性誘導体は、使用すべき化合物(II)の種類
に従って上記のものから選択することができる。この反
応は、通常の閉環反応に用いられる方法、例えば加熱ま
たは縮合剤の存在下で行われる。化合物(II)のR基が
アミノ保護基である場合は、閉環反応に先立ってアミノ
保護基の脱離が行われる。
好ましい縮合剤としては、カルボジイミドまたはその
塩[例えば、N−N′−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド、N−シクロヘキシル−N′−モルホリノエチルカル
ボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−(4−ジエチ
ルアミノシクロヘキシル)カルボジイミド、N−エチル
−N′−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ドまたはその塩酸塩]、ジフェニルリン酸アジド、ジエ
チルリン酸シアニド、塩化ビス(2−オキソ−3−オキ
サゾジニル)ホスフィン等;N,N′−カルボジイミダゾー
ル、N,N′−カルボニルビス−(2−メチルイミダゾー
ル);ケテンイミン化合物(例えばペンタメチレンケテ
ン−N−シクロヘキシルイミン、ジフェニルケテン−N
−シクロヘキシルイミン等);エトキシアセチレン;1−
アルコキシ−1−クロロエチレン;エチル ポリホスフ
ェート;イソプロピル ポリホスフェート;オキシ塩化
リン;三塩化リン;チオニルクロリド;オキサリクロリ
ド;トリフェニルホスフィンと四塩化炭素もしくはシア
ゼンカーボキシレートとの組合わせ;2−エチル−7−ヒ
ドロキシベンズイソキサゾリウム塩;2−エチル−5−
(m−スルホフェニル)イソキサゾリウムヒドロキシド
分子内塩;1−(p−クロロベンゼンスルホニルオキシ)
−6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール;1−ヒドロキシ
ベンゾトリアゾール;N,N−ジメチルホルムアミドとチオ
ニルクロリド、ホスゲン、オキシ塩化リン等との反応に
よって調製したいわゆるビルスマイヤー試薬等が挙げら
れる。
この縮合剤の存在下の反応は、反応に悪影響を与えな
いような通常の有機溶媒(例えばジクロロメタン、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、アセトニトリル、
ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、4−メチル−
2−ペンタノン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トル
エン、キシレン等またはそれらの混合物溶媒中で行われ
る。また、反応温度は特に限定されないが、通常冷却下
ないし加温下に行われる。さらに、加熱下における閉環
反応は、上記のような有機溶媒中で、使用した溶媒の沸
点以下に加熱して行なうことができる。
製造法2 目的化合物(I a)またはその塩は、化合物(III)ま
たはその塩をニトロ化反応に付すことにより製造するこ
とができる。
出発原料化合物(III)は公知(特開平5−170749
号)および新規化合物を含み、該新規化合物は後記製造
例、実施例およびそれらと同様の方法により製造でき
る。
この反応は、化合物(III)またはその塩に例えば硝
酸、硝酸塩、硝酸エステル、硝酸アセチル、ニトロニウ
ムテトラフルオロボレート等のニトロ化剤を作用させる
ことにより行なわれる。
反応は通常、反応に悪影響を及ばさないの慣用の溶媒
(例えばジクロルメタン等)中で行うこともできる。
反応温度は特に限定されないが、通常、冷却下ないし
室温で反応が行われる。
この反応は後述の実施例4記載の方法に準じて行うこ
とができる。
製造法3 目的化合物(I b)またはその塩は、化合物(I a)ま
たはその塩を還元反応に付することにより製造すること
ができる。
この反応はニトロ基をアミノ基に還元する際に用いら
れる常法により行うことができ、化学的還元および接触
還元が挙げられる。
化学還元に用いる好適な還元剤としては、金属(例え
ば錫、亜鉛、鉄等)または金属化合物(例えば塩化クロ
ム、酢酸クロム等)と有機酸あるいは無機酸(例えばギ
酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、p−トル
エンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸等)の組み合わせを
挙げることができる。
接触還元に使用される好適な触媒としては、白金触媒
(例えば白金板、白金海綿、白金黒、コロイド白金、酸
化白金、白金線等)、パラジウム触媒(例えばパラジウ
ム海綿、パラジウム黒、酸化パラジウム、パラジウム−
炭素、コロイドパラジウム、パラジウム−硫酸バリウ
ム、パラジウム−炭酸バリウム等)、ニッケル触媒(例
えば還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネ−ニッケル
等)、コバルト触媒(例えば還元コバルト、ラネ−コバ
ルト等)、鉄触媒(例えば還元鉄、ラネ−鉄等)、銅触
媒(例えば還元銅、ラネ−銅、ウルマン銅等)等を挙げ
ることができる。
還元は通常、反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒、
例えば水、メタノール、エタノール、プロパノール、N,
N−ジメチルホルムアミド、またはそれらの混合物等の
溶媒中で行われる。また、化学還元に用いる前記酸が液
状の場合、これらは溶媒として使用することもできる。
触媒還元に用いる好適な溶媒としては、前記溶媒、その
他の慣用の溶媒、例えばジエチルエーテル、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等あるいはそれらの混合物を挙
げることができる。
還元の反応温度は特に限定されないが、通常、冷却な
いし加温下に反応が行われる。
製造法4 目的化合物(I c)またはその塩は、製造法3により
得られた化合物(I b)またはその塩を単離し、もしく
は単離せずに、アルキル化反応に付すことにより製造す
ることができる。この反応は、アルデヒドと還元剤との
組み合わせまたはアルキルハライドと塩基との組み合わ
せにより行うことができる。好ましい還元剤としては金
属水素錯化合物(例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素
化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ビ
ス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムハイドライド
等)、又は水素、ギ酸もしくはギ酸アンモニウム等及び
パラジウム触媒(例えばパラジウム炭素、水酸化パラジ
ウム炭素、パラジウム黒等)が挙げることができる。
好ましい塩基としては、無機塩基(例えば炭酸水素ナ
トリウム、炭酸カリウム等)または有機塩基(例えばピ
リジン、トリエチルアミン等)が挙げられる。
これらの反応は通常、反応に悪影響を及ばさない慣用
の溶媒中で行われる。
アルデヒドと還元剤の組み合わせによる反応は後述の
製造例2記載の方法に準じて行うことができる。
またアルキルハライドと塩基の組み合わせによる反応
は後述の製造例13記載の方法に準じて行うことができ
る。
製造法5 目的化合別(I d)またはその塩は製造法3により得
られた化合物(I b)またはその塩を単離し、もしくは
単離せずに、環状アルキル化反応に付すことにより製造
することができる。この反応は、分子中に2つのアルデ
ヒド基を有する化合物と還元剤との組み合わせ、または
2つのハロゲン基を有する化合物と塩基との組み合わせ
により行うことができる。
製造法6 目的化合物(I e)またはその塩は製造法3により得
られた化合物(I b)またはその塩を単離しまたは単離
せずに、ジアゾ化反応それに引き続くジアゾ分解による
ヒドロキシル化反応に附することにより製造することが
できる。この反応は、化合物(I b)またはその塩を無
機酸または有機酸の存在下、亜硝酸ナトリウムと反応さ
せ生成するジアゾニウム塩を水中または有機酸中で室温
から加熱下に分解し、必要ならば加水分解を行うことに
より、化合物(I b)またはその塩のアミノ基を水酸基
に変換することにより化合物(I e)またはその塩を製
造することができる。
好ましい無機酸としては硫酸、塩酸、ホウフッ化水素
酸等、好ましい有機酸としては酢酸、トリフルオロ酢酸
等が挙げられる。
製造法7 目的化合物(I f)またはその塩は製造法6により得
られた化合物(I e)またはその塩をアルキル化反応に
附すことにより製造することができる。この反応は、ア
ルキルハライドと塩基の組み合わせにより製造すること
ができる。
好ましい塩基としては、無機塩基(例えば炭酸水素ナ
トリウム、炭酸カリウム等)または有機塩基(例えばピ
リジン、トリエチルアミン等)が挙げられる。
製造法8 目的化合物(I h)またはその塩は、化合物(I g)ま
たはその塩をアミノ保護基の脱離反応に付すことによっ
て製造することができる。
この反応は加水分解、還元等の常法により行われる。
加水分解は塩基または酸(ルイス酸も含む)の存在下
で行うことが望ましい。
好適な塩基としては、アルカリ金属(例えばナトリウ
ム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えばマグネシ
ウム、カルシウム等)、これらの水酸化物または炭酸塩
または炭酸水素塩、トリアルキルアミン(例えばトリメ
チルアミン、トリエチルアミン等)、ピコリン、1,5−
ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン、1,4−ジアザ
ビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.
4.0]−ウンデカ−7−エン等の無機塩基または有機塩
基を挙げることができる。
好適な酸としては、有機酸(例えばギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、p−ト
ルエンスルホン酸等)および無機酸(例えば塩酸、臭化
水素酸、硫酸、塩化水素、臭化水素、塩化アンモニウム
等)を挙げることができる。トリハロ酢酸(例えばトリ
クロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等)等のルイス酸を用い
る脱離反応はカチオン捕捉剤(例えばアニソール、フェ
ノール等)の存在下に行うことが望ましい。
反応は通常、水、アルコール(例えばメタノール、エ
タノール等)、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、こ
れらの混合物のような溶媒中または反応に悪影響を及ぼ
さないその他のあらゆる溶媒中で行われる。液状塩基あ
るいは酸も溶媒として用いることができる。
反応温度は特に限定されず、反応は通常冷却ないし加
温下で行われる。
脱離反応に用いることのできる還元法としては、化学
還元および接触還元を挙げることができる。
化学還元に用いる好適な還元剤としては、金属(例え
ば錫、亜鉛、鉄等)または金属化合物(例えば塩化クロ
ム、酢酸クロム等)と有機酸あるいは無機酸(例えばギ
酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、p−トル
エンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸等)の組み合わせを
挙げることができる。
接触還元に使用される好適な触媒としては、白金触媒
(例えば白金板、白金海綿、白金黒、コロイド白金、酸
化白金、白金線等)、パラジウム触媒(例えばパラジウ
ム海綿、パラジウム黒、酸化パラジウム、パラジウム−
炭素、コロイドパラジウム、パラジウム−硫酸バリウ
ム、パラジウム−炭酸バリウム等)、ニッケル触媒(例
えば還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネ−ニッケル
等)、コバルト触媒(例えば還元コバルト、ラネ−コバ
ルト等)、鉄触媒(例えば還元鉄、ラネ−鉄等)、銅触
媒(例えば還元銅、ラネ−銅、ウルマン銅等)等を挙げ
ることができる。
還元は通常、反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒、
例えば水、メタノール、エタノール、プロパノール、N,
N−ジメチルホルムアミド、またはそれらの混合物等の
溶媒中で行われる。また、化学還元に用いる前記酸が液
状の場合、これらは溶媒として使用することもできる。
還元の反応温度は特に限定されないが、通常、冷却な
いし加温下に反応が行われる。
本発明の化合物またはその塩は、動物および人間の駆
虫剤として優れた殺寄生虫活性を有している。特に豚、
羊、山羊、牛、馬、犬、猫、および鶏のような家畜、家
禽およびペットに感染する線虫、吸虫および条虫に有効
である。
有効に駆除できる線虫を以下に示す。
ヘモンクス属(Haemonchus)、 トリコストロンギルス属(Trichostrongylus)、 オステルターギヤ属(Ostertagia)、 ネマトディルス属(nematodirus)、 クーペリア属(Cooperia)、 アスカリス属(Ascaris)、 ブノストムーム属(Bunostomum)、 エスファゴストムーム属(Oesophagostomum)、 チャベルチア属(Chabertia)、 トリキュリス属(Trichuris)、 ストロンギルス属(Strongylus)、 トリコネマ属(Trichonema)、 デイクチオカウルス属(Dictyocaulus)、 キャピラリア属(Capillaria)、 ヘテラキス属(Heterakis)、 トキソカラ属(Toxocara)、 アスカリディア属(Ascaridia)、 オキシウリス属(Oxyuris)、 アンキロストーマ属(Ancylostoma)、 ウンシナリア属(Uncinaria)、 トキサスカリス属(Toxascaris)、 パラスカリス属(Parascaris)及び ニポストロンギルス属(Nippostrongylus) メタストロンギルス属(Metastrongylus) ヒオストロンギルス属(Hyostrongylus) ストロンギィロイデス属(Strongyloides) キアソストーマ属(Cyathostomum) ネマトディルス属、クーペリア属及びエソファゴスト
ムーム属のある種のものは腸管を攻撃し、一方ヘモンク
ス属及びオステルターギア属のみのは胃に寄生し、ディ
クチオカウルス属の寄生虫は肺に見いだされるが、これ
らにも活性を示す。また、フィラリア科(Filariidae)
やセタリヤ科(Setariidae)の寄生虫は心臓及び血管、
皮下及びリンパ管組織のような他の組織及び器官に見い
だされ、これらにも活性を示す。
有効に駆除できる吸虫を以下に示す。
ファスシオラ属(Fasciola) カリコフォロン属(Calicophoron) オルソコエリウム属(Orthocoelium) オーリトレーマ属(Eurytrema) 有効に駆除できる条虫を以下に示す。
アノプロセフィラ属(Anoplocephala) モニージア属(Moniezia) ジピリジウム属(Dipylidium) また、人間に感染する寄生虫に対しても有用であり、
人間の消化管の最も普通の寄生虫は、 アンキロストーマ属(Ancylostoma)、 ネカトール属(Necator)、 アスカリス属(Ascaris)、 ストロンギィロイデス属(Strongyloides)、 トリヒネラ属(Trichinella)、 キャピラリア属(Capillaria)、 トリキュリス属(Trichuris)及び エンテロビウス属(Enterobius)である。
消化管の外の、血液または他の組織及び器官に見出さ
れる他の医学的に重要な寄生虫であるフィラリア科のブ
ツヘレリア属(Wuchereria)、ブルージア属(Brugi
a)、オンコセルカ属(Onchocerca)及びロア糸状虫属
(Loa)並びに蛇状線虫科(Dracunculidae)のドラクン
クルス属(Dracunlus)の寄生虫、腸菅内寄生虫の特別
な腸管外寄生状態におけるストロンギロイデス属及びト
リヒネラ属にも活性を示す。
動物と該動物に寄生する線虫、吸虫および条虫との関
係を具体的に示すと、次のとおりである。
牛に寄生する寄生虫としては、胃に寄生する胃虫(Ha
emonchus属、Ostertagia属、Trichostronylus属、Coope
ria属)、小腸に寄生する鈎虫(Bunostomum属)、糞線
虫(Strongyloides属)、線虫(nematodirus属)、条虫
(Monizia属)、大腸に寄生する回虫(Oesophagostomum
属、Trituris属)、肝臓に寄生する肝蛭(Fasciola
属)、肺に寄生する肺虫(Dictyocaulus属)などがあ
る。羊に寄生する寄生虫としては胃に寄生する胃虫(Ha
emonchus属、Ostertagia属、Trichostronylus属)、そ
の他の消化管に寄生する寄生虫(Bunostomum属、Tricho
stronylus属、Cooperia属、Strongyloides属、Oesophag
ostomum属、Taenia属、Chabertia属、Trituris属)、肺
に寄生する肺虫(Dictyocaulus属、Muellerius属、Prot
ostronylus属)、肝臓に寄生する肝蛭(Fasciola属、Di
crocelium属)などがある。豚に寄生する寄生虫として
は、胃に寄生する胃虫(Hyostrongyloides属)、小腸に
寄生する回虫(Ascaris属)、糞線虫(Strongyloides
属)、盲腸に寄生する豚腸結節虫(Oesophagostomum
属)、鞭虫(Trituris属)、肺に寄生する肺虫(Metast
rongylus属)、肝臓に寄生する肝蛭(Fasciola属)など
がある。馬に寄生する寄生虫としては、胃に寄生する胃
虫(Habronema属、Draschia属)、小腸に寄生する回虫
(Parascaris属)、糞線虫(Strongyloides属)、条虫
(Anoplocephala属)、大腸に寄生する蟯虫(Oxyuris
属)、肝臓に寄生する肝蛭(Fasciola属)、肺に寄生す
る肺虫(Dictyocaulus属)、などがある。
犬、猫に寄生する寄生虫としては、小腸に寄生する回
虫(Toxacara属、Toxascan's属)、鈎虫(Anacylostoma
属、Uncinaria属)、糞線虫(Strongyloides属)、条虫
(Diplyidium属、Taenia属)、肺に寄生する肺虫(Capi
llaria属)、心臓に寄生する糸状虫(Dirifilaria属)
などがある。
更に、本発明の化合物は、殺植物寄生線虫、殺土壌線
虫作用も有し、従って有害生物防除剤として農業、ぶど
う栽培、果実栽培、造園および植林の際に使用できる。
目的化合物(I)の薬理学的有用性を示すために、そ
の薬理学的試験を以下に説明する。
試験 試験例−1 (1)試験化合物 実施例1で示す化合物 (2)試験 ラット寄生線虫ニポストロンギルス ブラジリエンシ
ス(Nippostrongylus brasiliensis)を感染させたラ
ットでの駆虫効果を調べた。
供試ラットはWistar系のラット(体重120g−130g,6週
令雌)を用い、ラット1匹あたり約3000隻の感染子虫を
皮下接種して感染させた。試験化合物は50mgをジメチル
スルホキシド0.25mlで溶解し、0.5%メチルセルロース
水溶液を加えて、100,20,10,5,2.5,1.25,1.0,0.63,0.32
mg/kgの投薬量になるように液量を調整して使用した。
感染後7,8,9日目に試験化合物を上記の濃度で経口投与
し、同11日目に試験ラットを解剖し、小腸内の虫体数を
測定した。
得られた測定値をもとに無投薬のラット(コントロー
ル)の虫体数との100分率から、駆虫率を算出した。
その結果を表1に示した。
試験結果 試験例−2 (1)試験化合物 実施例1及び3に示す化合物 (2)試験 犬糸状虫(Dirofilaria immitis)の感染が確認され
た犬を用いミクロフィラリアに対する有効性を検討し
た。
感染犬に試験化合物をそれぞれ100mg/kgの投薬量にな
るようにカプセルに詰め、強制的に経口単回投与した。
投薬前18時間、投薬後1時間、1、2、7日目に血液
を採取し、血液中ミクロフィラリア数をアセトン集中法
により検査した。
その結果を表2に示す。
試験例−3 (1)試験化合物 実施例1、2及び3に示す化合物 (2)試験 自活性線虫(Rhabditis elongtus)に対する生育阻
害効果を検討した。
試験化合物をメタノールに溶解し、2000、1000、50
0、250、125及び62.5μg/mlの試験化合物溶液を調整し
た。この調整液をあらかじめ作製しておいた寒天平板
(1.5%寒天、10ml/シャーレ)へ1ml滴下した後、十分
に乾燥させた。この平板へ自活性線虫の懸濁液(約100
匹/ml)を0.5ml/平板の量で滴下した後、風乾により水
分を蒸発させた。線虫の栄養源である酵母粉末を寒天平
板上に振りかけてから、平板周囲をパラフィルムで封
じ、25℃で24時間静置した。効果の判定は顕微鏡下で虫
体を観察しその運動性のなくなる最小有効濃度を測定し
た。
その結果を表3に示す。
本発明化合物を動物及び人における駆虫剤として使用
する場合は、液体飲料として経口的に投与することがで
きる。飲料は、普通、ベントナイトのような懸濁剤およ
び湿潤剤またはその他の賦形剤と共に適当な非毒性の溶
剤または水での溶液、懸濁液または分散液である。一般
に飲料または消泡剤を含有する。飲料処方は一般に活性
化合物を約0.01〜0.5重量%、好適には0.01〜0.1重量%
を含有する。乾燥した固体の単位使用形態で経口投与す
ることが望ましい場合は、普通、所望量の活性化合物を
含有するカプセル、丸薬または錠剤を使用する。これら
の使用形態は、活性成分を適当な細かく粉砕された希釈
剤、充填剤、崩壊剤及び/または結合剤、例えばデンプ
ン、乳糖、タルク、ステアリン酸マグネシウム、植物性
ゴムなどと均質に混和することによって製造される。
このような単位使用処方は、治療される宿主動物の種
類および寄生虫の種類およ宿主の体重によって駆虫剤の
重量および含量に関して広く変化させることができる。
動物飼料によって投与する場合は、それを飼料に均質
に分散させるか、トップドレッシングとして使用される
かまたはペレットの形態として使用される。普通、望ま
しい抗寄生虫効果を達成するためには、最終飼料中に活
性化合物を0.0001〜2%含有している。
また、液体担体賦形剤に溶解または分散させたもの
は、前胃内、筋肉内、気管内または皮下に注射によって
非経口的に動物に投与することができる。非経口投与の
ために、活性化合物に好適には落花生油、綿実油のよう
な適当な植物油と混合する。このような処方は、一般に
活性化合物を0.05〜50重量%含有する。
また、ジメチルスルホキシドまたは炭化水素溶剤のよ
うな適当な担体と混和することによって局所的に投与し
得る。この製剤はスプレーまたは直接的注加によって動
物の外部表面に直接適用される。
本発明化合物のうち水に難溶性の化合物は、種々の公
知の溶解性の改善を目的とした製剤化技術により消化管
吸収を向上させることができる。係る製剤化技術として
は界面活性剤又は油脂類のいずれか一方もしくは両方の
少なくとも一種以上を含有する薬用組成物とする方法
(特開平4−221,312及び特開平5−70,366)又は薬物
を単分子状で不活性担体中に固体状態で分散させる方法
(特開平5−262,642)等がある。
具体的には、界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸
エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレング
リセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレングリコール、ポリソルベート等があげら
れる。油脂類としては、大豆油、牛脂、硬化油、アーモ
ンド油、オリーブ油、ゴマ油等があげられる。不活性担
体としては、底粘度ヒドロキシプロピルセルロース等が
あげられる。
最善の結果を得るための活性化合物の最適使用量は、
治療される動物の種類および寄生虫感染の型および程度
によって決まるが、一般に動物体重1kg当たり約0.01〜1
00mg、好適には0.5〜50.0mgを経口投与することによっ
て得られる。このような使用量は一度にまたは分割した
使用量で1〜5日のような比較的短期間にわたって与え
られる。
次にこの発明の実施例を示す。
製造例1 (R)−2−アセトキシ−3−(4−ニトロフェニ
ル)プロピオン酸エチルエステル(5.62g)のエタノー
ル(50ml)溶液に濃塩酸(2.5ml)及び10%−パラジウ
ム炭素(0.6g)を加え、水素ガス雰囲気中大気圧下室温
で3時間水素添加を行った。触媒を濾去し溶媒を減圧留
去した。得られた残渣に0.05N塩酸(200ml)を加えエー
テル(100ml×2)で洗浄した。水層に飽和炭酸水素ナ
トリウム溶液をpH10まで加えエーテル(100ml×4)で
抽出した。エーテル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣にベン
ゼン(40ml)、ベンジルアルコール(21ml)及びp−ト
ルエンスルホン酸1水和物(4.76g)を加え4時間加熱
還流を行った。室温まで冷却後溶媒を減圧留去した。残
渣に水(200ml)を加えエーテル(100ml×2)で洗浄し
た。水層に飽和炭酸水素ナトリウム溶液をpH10まで加え
エーテル(100ml×4)で抽出した。エーテル層を飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を
減圧留去し(R)−3−(4−アミノフェニル)−2−
ハイドロキシプロピオン酸ベンジルエステル(2.84g)
を得た。
NMR(CDCl3,δ)2.85(dd,1H),2.6−3.6(m,3H),3.
00(dd,1H),4.38(dd,1H),5.15(s,2H),6.53(d,2
H),6.90(d,2H),7.25−7.4(m,5H) IR(ニート):1740cm-1 製造例2 (R)−3−(4−アミノフェニル)−2−ハイドロ
キシプロピオン酸ベンジルエステル(0.26g)の酢酸(6
ml)溶液にパラホルムアルデヒド(0.3g)を加え、更に
シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.3g)を徐々に加えそ
の後室温で3時間攪拌した。炭酸水素ナトリウム溶液
(25ml)及び氷(25g)中に反応液を徐々に加え酢酸エ
チル(50ml×2)で抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧
留去して得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製し、ヘキサン、酢酸エチル(7:3V/V)
の混液で溶出した。所望の生成物を含む溶出画分の溶媒
を減圧留去して(R)−3−(4−ジメチルアミノフェ
ニル)−2−ハイドロキシプロピオン酸ベンジルエステ
ル(0.22g)を得た。
NMR(CDCl3,δ)2.64(d,1H),2.91(s,6H),2.90(d
d,1H),3.04(dd,1H),4.43(ddd,1H),5.18(s,2H),
6.63(d,2H),7.01(d,2H),7.35(bs,5H) IR(ニート):1733,1612cm-1 製造例3 Boc−MeLeu−OH(1.27g),H−D−p−Me2NPhLac−OB
zl(1.47g)の塩化メチレン(20ml)溶液に氷冷下ジメ
チルアミノピリジン(0.15g)、1−エチル−3−(3
−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩
(1.01g)を加え、そのまま15時間攪拌した。溶媒を減
圧留去し、水(50ml)を加え酢酸エチル(50ml×3)で
抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して得た粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、ヘキサン、酢酸エチル(4:1V/V)の混液で溶出し
た。所望の生成物を含む溶出画分の溶媒を減圧留去して
Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OBzl(1.69g)を得
た。
NMR(CDCl3,δ)0.90(d,6H),1.4−1.65(m,12H),
2.63(s)及び2.68(s)(3H),2.93(s,6H),3.05−
3.15(m,2H),4.65−4.80(m)及び4.95−5.20(m)
(4H),6.62(d,2H),7.03(d,2H),7.1−7.2(m,5H) IR(KBr):1747,1730,1693,1675,cm-1 製造例4 Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OBzl(1.67g)のメ
タノール(30ml)及びテトラハイドロフラン(5ml)の
溶液に10%−パラジウム炭素(0.3g)を加え、水素ガス
雰囲気中大気圧下室温で1.5時間水素添加を行った。触
媒を濾去した後、溶媒を減圧留去し,Boc−MeLeu−D−
p−Me2NPhLac−OH(1.44g)を得た。
IR(KBr):1741,1694cm-1 製造例5 Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OBzlの代りにBoc−
MeLeu−D−Lac−OBzl(2.45g)を用いた以外は製造例
4と同様にしてBoc−MeLeu−D−Lac−OH(1.77g)を得
た。
IR(KBr):1742,1695,1668cm-1 製造例6 Boc−MeLeu−D−Lac−OH(1.76g),H−MeLeu−D−L
ac−OBzl(2.05g),ジクロルメタン(40ml)及びトリ
エチルアミン(1.7ml)の混合液に氷冷下塩化ビス(2
−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン(1.55
g)を加え、そのまま28時間攪拌した。水(100ml)を加
え、酢酸エチル(50ml×3)で抽出し、飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
して得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー
により精製し、酢酸エチル−ヘキサンの混液(3:7 v/
v)で溶出した。所望の生成物を含む溶出画分の溶媒を
留去し、Boc−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OBzl
(2.29g)を得た。
NMR(CDCl3,δ):0.85−1.00(m,12H),1.35−1.90
(m,12H),1.45(s,9H),2.80−2.95(m,6H),4.45−5.
40(m,6H),7.35(bs,5H) IR(ニート):1741,1693,1667cm-1 製造例7 Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OBzlの代りにBoc−
MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OBzl(0.775g)を用
いた以外は製造例4と同様にしてBoc−MeLeu−D−Lac
−MeLeu−D−Lac−OH(0.62g)を得た。
IR(ニート):1740,1695,1666cm-1 製造例8 Boc−MeLeu−D−Lac−OHの代りにBoc−MeLeu−D−L
ac−MeLeu−D−Lac−OH(3.51g),を用いた以外は製
造例6と同様にして Boc−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−
Lac−OBzl(4.89g)を得た。
NMR(CDCl3,δ)0.80−1.05(m,18H),1.2−1.85(m,
27H),2.8−3.1(m,9H),4.70−4.8(m)及び4.9−5.5
(m)(6H),7.3−7.4(m,5H) IR(KBr):1741,1695,1665cm-1 製造例9 Boc−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−
Lac−OBzl(4.89g)を4N−塩酸−酢酸エチル(30ml)に
溶解し、室温で2時間攪拌した。溶媒を減圧留去した
後、トルエン(20ml)で2回共沸し、更にヘキサン(10
ml)、ジクロルメタン(10ml)を加え溶媒を留去するこ
とを2回繰り返して、HCl・H−MeLeu−D−Lac−MeLeu
−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OBzl(4.97g)を得た。
IR(KBr):1742,1647cm-1 製造例10 Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OH(0.82g),HCl・
H−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac
−OBzl(1.27g),N−メチルモルホリン(0.85ml)及び
ジクロルメタン(10ml)の混合液に氷冷下塩化ビス(2
−オキソ−3−オキサゾリジニル)フォスフィン(0.72
g)を加えそのまま15時間攪拌した。溶媒を減圧留去
し、水(50ml)を加え酢酸エチル(50ml×3)で抽出し
た。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して得た粗生成物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘキ
サン、酢酸エチル、エタノール:1:3:0.1V/V)の混液で
溶出した。所望の生成物を含む溶出画分の溶媒を減圧留
去して,Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−MeLeu−D−L
ac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OBzl(0.69g)
を得た。
IR(KBr):1740,1695,1663cm-1 FAB−MS:1024[M−Boc+H] 製造例11 Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OBzlの代りにBoc−
MeLeu−D−p−Me2NPhLac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−
D−Lac−MeLeu−D−Lac−OBzl(0.69g)を用いた以外
は製造例4と同様にして Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−MeLeu−D−Lac−M
eLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OH(0.67g)を得た。
IR(KBr):1739,1694,1663cm-1 製造例12 Boc−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−
Lac−OBzlの代りに、Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−
MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OH
(0.67g)を用いた以外は製造例9と同様にして、2HCl
・H−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−MeLeu−D−Lac−Me
Leu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OH(0.60g)を得た。
IR(KBr):1741,1640cm-1 製造例13 (R)−3−(4−アミノフェニル)−2−ハイドロ
キシプロピオン酸ベンジルエステル(0.27g)、ビス
(2−クロロエチル)エーテル(0.12ml)、炭酸カリウ
ム(0.28g)及び沃化ナトリウム(0.075g)のジメチル
ホルムアミド(1ml)懸濁溶液を70−90℃で7時間加熱
した。室温まで冷却後、水(50ml)を加えエーテル(25
ml×3)で抽出した。エーテル層を飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して
得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
より精製し、ヘキサン、酢酸エチル、エタノール(60:3
5:5V/V)の混液で溶出した。所望の生成物を含む溶出画
分の溶媒を減圧留去して(R)−2−ハイドロキシ−3
−(4−モルフォリノフェニル)プロピオン酸ベンジル
エステル(0.14g)を得た。
NMR(CDCl3,δ)2.66(d,1H),2.91(dd,1H),3.05
(dd,1H),3.0−3.15(m,4H),3.8−3.95(m,4H),4.45
(ddd,1H),5.18(s,2H),6.79(d,2H),7.05(d,2H),
7.3−7.4(m,5H) IR(ニート):1734cm-1 EI−MS 341[M] 製造例14 H−D−p−Me2NPhLac−OBzlの代りにH−D−p−M
orPhLac−OBzl(0.90g)を用いた以外は製造例3と同様
にしてBoc−MeLeu−D−p−MorPhLac−OBzl(1.36g)
を得た。
NMR(CDCl3,δ)0.9(d,6H),1.4−1.65(m,12H),2.
63(s)及び2.66(s)(3H),3.05−3.2(m,6H),3.8
5−3.95(m,4H),4.7−4.8(m)及び4.95−5.25(m)
(4H),6.80(d,2H),7.07(d,2H),7.1−7.2(m,5H) IR(KBr):1740,1695cm-1 製造例15 Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OBzlの代りにBoc−
MeLeu−D−p−MorPhLac−OBzl(1.35g)を用いた以外
は製造例4と同様にしてBoc−MeLeu−D−p−MorPhLac
−OH(1.08g)を得た。
IR(KBr):1742,1695cm-1 製造例16 Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OHの代りにBoc−Me
Leu−D−p−MorPhLac−OH(1.54g),を用いた以外は
製造例10と同様にして Boc−MeLeu−D−p−MorPhLac−MeLeu−D−Lac−Me
Leu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OBzl(1.60g)を得
た。
NMR(CDCl3,δ)0.8−1.0(m,24H),1.2−1.9(m,30
H),2.7−3.15(m,18H),3.8−3.9(m,4H),4.65−4.75
(m)及び4.9−5.5(m)(10H),6.82(d,2H),7.13
(d,2H),7.3−7.4(m,5H) IR(KBr):1740,1695,1667cm-1 FAB−MS:1166[M+H] 製造例17 Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OBzlの代りに、Boc
−MeLeu−D−p−MorPhLac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−
D−Lac−MeLeu−D−Lac−OBzl(1.59g)を用いた以外
は製造例4と同様にしてBoc−MeLeu−D−p−MorPhLac
−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−
OH(1.56g)を得た。
IR(KBr):1739,1695,1680cm-1 製造例18 Boc−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−
Lac−OBzlの代りにBoc−MeLeu−D−p−MorPhLac−MeL
eu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OH
(1.56g)を用いた以外は製造例9と同様にして、2HCl
・H−MeLeu−D−p−MorPhLac−MeLeu−D−Lac−MeL
eu−D−p−MorPhLac−MeLeu−D−Lac−OH(1.66g)
を得た。
IR(KBr):1743,1647cm-1 製造例19 Boc−Tyr(Me)−OH(5.1g)を4N−塩酸・ジオキサン
(87.5ml)に溶解し、氷冷下、2時間攪拌した。ジオキ
サンを減圧留去した後、残渣を6N−塩酸水溶液(45ml)
に溶解し、0℃で、亜硝酸ナトリウム(1.9g)を少しず
つ加えた。そのまま4時間攪拌後、反応溶液をエーテル
(100ml×3)で抽出した。エーテル層を飽和食塩水で
洗浄後、塩化カルシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去し
た。残渣にベンゼン(30ml)、ベンジルアルコール(3.
4ml)及びp−トルエンスルホン酸1水和物(0.22g)を
加え、ジーンスターク装置を用いて3時間加熱還流を行
った。室温まで冷却後、溶媒を留去して得られた粗生成
物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、酢酸
エチル、ヘキサンの混液(1:10,v/v)で溶出した。所望
の生成物を含む溶出画分の溶媒を留去し、(S)−2−
クロロ−3−(4−メトキシ フェニル)プロピオン酸
ベンジルエステル(1.79g)を得た。
NMR(CDCl3,δ):3.12(dd,1H),3.29(dd,1H),3.78
(s,3H),4.44(t,1H),5.07−5.25(m,2H),6.77−7.3
6(m,9H). 製造例20 Boc−MeLeu−OH(1.37g)のメタノール(30ml)、水
(10ml)の溶液に20%炭酸セシウム水溶液を加えpH7.0
とした。溶媒を減圧留去した後、トルエン(10ml)で3
回共沸した。残渣をジメチルホルムアミド(20ml)に溶
解し、氷冷下、(S)−2−クロロ−3−(4−メトキ
シ フェニル)プロピオン酸ベンジルエステル(1.7g)
を加えた後、室温で24時間攪拌した。反応液を水(150m
l)に注ぎ、エーテル(100ml×3)で抽出し、飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグ
ラフィーにより精製し、酢酸エチルとヘキサンの混液
(1:8 v/v)で溶出した。所望の生成物を含む溶出画分
の溶媒を留去し、Boc−MeLeu−D−p−MeOPhLac−OBzl
(1.59g)を得た。
NMR(CDCl3,δ):0.90(d,6H),1.41(s)及び1.49
(s)(9H),1.40−1.58(m,3H),2.62−2.67(m,3
H),3.06−3.15(m,2H),3.77(s,3H),4.68−4.80
(m)及び,4.97−5.29(m)(4H),6.78(d,2H),7.0
6(d,2H),7.26−7.36(m,5H). 製造例21 Boc−MeLeu−D−p−MeOPhLac−OBzl(1.36g)のメ
タノール(15ml)溶液に10%パラジウム炭素(0.4g)を
加え、水素ガス雰囲気中大気圧下常温で45分間水素添加
を行った。溶媒を慮去し溶媒を留去し、Boc−MeLeu−D
−p−MeOPhLac−OH(1.08g)を得た。NMR(CDCl3,
δ):0.89−0.95(m,6H),1.44(s,9H),1.44−1.79
(m,3H),2.66−2.82(m,3H),3.01−3.20(m,2H),3.7
9(s,3H),4.40−4.75(m,1H),5.15−5.38(m,1H),6.
82(d,2H),7.14(d,2H). 製造例22 Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OHの代りにBoc−Me
Leu−D−p−MeOPhLac−OH(0.89g),を用いた以外は
製造例10と同様にして Boc−MeLeu−D−p−MeOPhLac−MeLeu−D−Lac−Me
Leu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OBzl(1.06g)を得
た。
NMR(CDCl3,δ)0.85−1.0(m,24H),1.4−1.9(m,21
H),2.75−3.15(m,14H),3.78(s,3H),4.65−4.75
(m)及び4.9−5.5(m)(10H),6.82(d,2H),7.15
(d,2H),7.3−7.4(m,5H) IR(KBr):1740,1695,1664cm-1 FAB−MS:1011[M−Boc+H] 製造例23 Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OBzlの代りに、Boc
−MeLeu−D−p−MeOPhLac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−
D−Lac−MeLeu−D−Lac−OBzl(1.05g)を用いた以外
は製造例4と同様にしてBoc−MeLeu−D−p−MeOPhLac
−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−
OH(1.06g)を得た。
IR(KBr):1740,1695,1664cm-1 製造例24 Boc−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−
Lac−OBzlの代りにBoc−MeLeu−D−p−MeOPhLac−MeL
eu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OH
(0.95g)を用いた以外は製造例9と同様にして、HCl・
H−MeLeu−D−p−MeOPhLac−MeLeu−D−Lac−MeLeu
−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OH(1.01g)を得た。
IR(KBr):1742,1664cm-1 製造例25 (R)−3−(4−アミノフェニル)−2−ハイドロ
キシプロピオン酸ベンジルエステル(1.36g)及び炭酸
カリウム(1.04g)の1,4−ジオキサン(15ml)及び水
(3ml)溶液に氷冷下クロロ炭酸メチル(0.46ml)を滴
下し、4時間攪拌した。水(100ml)を加え酢酸エチル
(50ml+25ml)で抽出した。酢酸エチル層を5%クエン
酸水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去して得た粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン、酢酸エ
チル(7:3−6:4V/V)の混液で溶出した。所望の生成物
を含む溶出画分の溶媒を減圧留去して(R)−2−ハイ
ドロキシ−3−(4−メトキシカルボニルアミノフェニ
ル)プロピオン酸ベンジルエステル(1.65g)を得た。
NMR(CDCl3,δ):1.60(bs,1H),2.93(dd,1H),3.08
(dd,1H),3.77(s,3H),4.46(dd,1H),5.18(s,2H),
6.58(bs,1H),7.07(d,2H),7.24(d,2H),7.3−7.4
(m,5H) IR(KBr):1714cm-1 製造例26 H−D−p−Me2NPhLac−OBzlの代りにH−D−p−C
bmNHPhLac−OBzl(1.35g)を用いた以外は製造例3と同
様にしてBoc−MeLeu−D−p−CbmNHPhLac−MeLeu−D
−Lac−OBzl(2.82g)を得た。
NMR(CDCl3,δ):0.90(d,6H),1.4−1.65(m,12H),
2.63(s)及び2.65(s)(3H),3.05−3.15(m,2H),
3.77(s,3H),4.65−4.75(m)及び4.95−5.25(m)
(4H),6.55(bs,1H),7.08(d,2H),7.2−7.4(m,7H) IR(KBr):1735,1695,1685cm-1 製造例27 Boc−MeLeu−D−p−CbmNHPhLac−OBzl(2.80g)の
メタノール(25ml)溶液に窒素雰囲気下10%パラジウム
炭素(0.5g)及びギ酸アンモニウム(0.63g)を加え室
温で2時間攪拌した。触媒を濾去した後溶媒を留去し
た。水(100ml)及び5%クエン酸(50ml)を加え酢酸
エチル(50mlx2)で抽出した。酢酸エチル層を5%クエ
ン酸及び飽和食塩水で洗浄し硫酸ナトリウムで乾燥し溶
媒を留去してBoc−MeLeu−D−p−CbmNHPhLac−OH(2.
13g)を得た。
IR(KBr):1734,1695,1675cm-1 製造例28 Boc−MeLeu−D−Lac−OHの代りにBoc−MeLeu−D−
p−CbmNHPhLac−OH(2.11g),を用いた以外は製造例
6と同様にして Boc−MeLeu−D−p−CbmNHPhLac−MeLeu−D−Lac−
OBzl(3.29g)を得た。
NMR(CDCl3,δ):0.85−0.95(m,12H),1.4−1.7(m,
18H),2.77(s),2.83(s)及び2.89(s)(6H),3.
0−3.1(m,2H),3.77(s,3H),4.65−4.80(m)及び4.
9−5.5(m)(6H),6.59(bs,1H),7.16(d,2H),7.3
−7.4(m,7H) IR(KBr):1735cm-1 製造例29 Boc−MeLeu−D−p−CbmNHPhLac−OBzlの代りにBoc
−MeLeu−D−p−CbmNHPhLac−MeLeu−D−Lac−OBzl
(3.28g)を用いた以外は製造例27と同様にしてBoc−Me
Leu−D−p−CbmNHPhLac−MeLeu−D−Lac−OH(2.81
g)を得た。
IR(KBr):1735,1696,1671cm-1 製造例30 Boc−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OBzl(1.5
g)のジクロルメタン溶液(10ml)にトリフルオロ酢酸
(5ml)を加え氷冷下1時間攪拌した。溶媒を留去し水
(50ml)を加え炭酸水素ナトリウムでpH9にした。エー
テル(50ml×3)で抽出しエーテル層を飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を留去しH−Me
Leu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−−OBzl(1.25g)を得
た。
IR(KBr):1738,1665cm-1 製造例31 Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OHの代りにBoc−Me
Leu−D−p−CbmNHPhLac−MeLeu−D−Lac−OH(2.81
g),を用い、H−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−M
eLeu−D−Lac−OBzlの代りにH−MeLeu−D−Lac−MeL
eu−D−Lac−OBzl(2.27g)を用いた以外は製造例10と
同様にしてBoc−MeLeu−D−p−CbmNHPhLac−MeLeu−
D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OBzl(4.7
5g)を得た。
NMR(CDCl3,δ):0.8−1.05(m,24H),1.15−1.8(m,
30H),2.75−3.15(m,14H),3.77(s,3H),4.4−4.5
(m),4.65−4.75(m)及び4.9−5.5(m)(10H),
6.60(bs,1H),7.15−7.4(m,9H) IR(KBr):1735,1694,1666cm-1 製造例32 Boc−MeLeu−D−p−CbmNHPhLac−OBzlの代りにBoc
−MeLeu−D−p−CbmNHPhLac−MeLeu−D−Lac−MeLeu
−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OBzl(4.7g)を用いた以
外は製造例27と同様にしてBoc−MeLeu−D−p−CbmNHP
hLac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−−D−Lac−MeLeu−D
−Lac−OH(4.37g)を得た。
IR(KBr):1734,1694,1663cm-1 製造例33 Boc−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−OBzlの代りにBoc−
MeLeu−D−p−CbmNHPhLac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−
D−Lac−MeLeu−D−Lac−OH(4.37g)を用いた以外は
製造例9と同様にしてHCl・H−MeLeu−D−p−CbmNHP
hLac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−L
ac−OH(4.08g)を得た。
IR(KBr):1742,1647cm-1 実施例1 2HCl・H−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−MeLeu−D−L
ac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OH(0.60g)の
ジクロルメタン(122ml)の溶液に氷冷下N−メチルモ
ルホリン(0.35ml)及び塩化ビス(2−オキソ−3−オ
キサゾリジニル)フォスフイン(0.23g)を加えそのま
ま15時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、水(50ml)を加
え酢酸エチル(50ml×3)で抽出した。酢酸エチル層を
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶
媒を減圧留去して得た粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより精製し、ヘキサン、酢酸エチル及
びエタノール(1:1:0.1V/V)の混液で溶出した。所望の
生成物を含む溶出画分の溶媒を減圧留去して、 (0.33g)を得た。
NMR(CDCl3,δ)0.75−1.1(m,24H),1.2−1.9(m,21
H),2.75−3.2(m,20H),4.4−5.8(m,8H),6.64(d,2
H),7.10(d,2H) IR(KBr):1741,1663cm-1 FAB−MS:916[M+H] 実施例2 2HCl・H−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−MeLeu−D−L
ac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OHの代りに2HCl
・H−MeLeu−D−p−MorPhLac−MeLeu−D−Lac−MeL
eu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OH(1.66g)を用いた以
外は実施例1と同様にして、 (0.86g)を得た。
NMR(CDCl3,δ)0.75−1.1(m,24H),1.2−1.9(m,21
H),2.8−3.2(m,18H),3.8−3.9(m,4H),4.45−4.55
(m)及び5.0−5.7(m)(8H),6.82(d,2H),7.13
(d,2H) IR(KBr):1741,1663cm-1 FAB−MS:958[M+H] 実施例3 2HCl・H−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−MeLeu−D−L
ac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OHの代りにHCl
・H−MeLeu−D−p−MeOPhLac−MeLeu−D−Lac−MeL
eu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OH(0.80g)を用いた以
外は実施例1と同様にして、 (0.422g)を得た。
NMR(CDCl3,δ)0.75−1.1(m,24H),1.2−2.0(m,21
H),2.8−3.2(m,14H),3.78(s,3H),4.45−4.55
(m)及び5.0−5.7(m)(8H),6.75−6.85(m,2H),
7.1−7.2(m,2H) IR(KBr):1743,1663cm-1 FAB−MS:903[M+H] 実施例4 (59.5mg)のジクロルメタン溶液に氷冷下発煙硝酸
(0.12ml)を加え、同温で30分間攪拌した。反応溶液を
飽和炭酸水素ナトリウム溶液(40ml)に徐々に加え酢酸
エチル(40mlx3)で抽出した。酢酸エチル層を飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧
留去して、 の粗生成物(62.9g)を得た。
NMR(CDCl3,δ)0.75−1.1(m,24H),1.2−2.0(m,21
H),2.75−3.3(m,14H),4.45−4.55(m)及び5.0−5.
8(m)(8H),7.2−7.3(m,2H),8.1−8.2(m,2H) IR(KBr):1742,1663cm-1 FAB−MS:940[M+Na] 実施例5 の粗生成物(53mg)のメタノール(8ml)溶液に10%−
パラジウム炭素(0.03g)を加え、水素ガス雰囲気中大
気圧下室温で4時間水素添加を行なった。触媒を濾去し
溶媒を減圧留去して得た粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン、酢酸エチル
及びエタノール(60:35:5V/V)の混液で溶出した。所望
の生成物を含む溶出画分の溶媒を減圧留去して、 (25mg)を得た。
NMR(CDCl3,δ)0.8−1.1(m,24H),1.15−1.95(m,2
1H),2.7−3.15(m,14H),4.45−4.55(m)及び5.0−
5.7(m)(8H),6.55−6.65(m,2H),6.95−7.1(m,2
H) IR(KBr):1740,1658cm-1 FAB−MS:888[M+H] 実施例6 (20mg)、ビス(2−クロロエチル)エーテル(0.00
4ml)、炭酸カリウム(9.4mg)及び沃化ナトリウム(3.
4mg)のジメチルホルムアミド(0.2ml)懸濁溶液を75℃
で、15.5時間加熱した。室温まで冷却後、水(20ml)を
加え酢酸エチル(20mlx3)で抽出した。酢酸エチル層を
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶
媒を減圧留去して得た粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより精製し、ヘキサン、酢酸エチル、
エタノール(60:35:5V/V)の混液で溶出した。所望の生
成物を含む溶出画分の溶媒を減圧留去して、 (11.9mg)を得た。
NMR(CDCl3,δ)0.75−1.1(m,24H),1.2−1.9(m,21
H),2.8−3.2(m,18H),3.8−3.9(m,4H),4.45−4.55
(m)及び5.0−5.7(m)(8H),6.82(d,2H),7.13
(d,2H) IR(KBr):1741,1663cm-1 FAB−MS:958[M+H] 実施例7 2HCl・H−MeLeu−D−p−Me2NPhLac−MeLeu−D−L
ac−MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OHの代りにHCl
・H−MeLeu−D−p−MCbmNHPhLac−MeLeu−D−Lac−
MeLeu−D−Lac−MeLeu−D−Lac−OH(4.08g)を用い
た以外は実施例1と同様にして (1.76g)を得た。
NMR(CDCl3,δ):0.8−1.1(m,24H),1.3−1.8(m,21
H),2.6−3.2(m,14H),3.77(s,3H),4.4−4.55(m)
及び5.0−5.75(m)(8H),6.55−6.8(m,1H),7.15−
7.20(m,2H),7.25−7.4(m,2H) IR(KBr):1741,1663cm-1 FAB−MS:968[M+Na] 実施例8 (0.946g)を30%臭化水素酸酢酸溶液に加え室温下8
時間攪拌した。溶媒を留去後、残渣にに水(50ml)及び
酢酸エチル(25ml)を加え炭酸水素ナトリウムで中和後
酢酸エチル層を分取し更に水層を酢酸エチル(25ml×
2)で抽出した。得られた酢酸エチル層を5%炭酸水素
ナトリウム溶液(50ml)、飽和食塩水(50ml×2)、で
順次洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した後溶媒を留去
して (0.92g)を得た。
IR(KBr):1740,1658cm-1 実施例9 (R)−3−(4−アミノフェニル)−2−ハイドロ
キシプロピオン酸ベンジルエステルの代りに (0.92g)を用いた以外は製造例2と同様にして (0.71g)を得た。
NMR(CDCl3,δ):0.75−1.1(m,24H),1.2−1.9(m,2
1H),2.75−3.2(m,20H)4.4−5.8(m,8H),6.64(d,2
H),7.10(d,2H) IR(KBr):1741,1663cm-1 FAB−MS:916[M+H] 効果 本発明の化合物は消化管内寄生虫に対しより強い活性
を有し、かつ、組織内寄生虫に対しても有利な薬剤を見
いだすことができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−170749(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 273/00 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: (式中、Aはモルホリノ、ジメチルアミノ又はメトキシ
    で置換されたベンジル基、Aa、BおよびDはそれぞれ低
    級アルキル基、Cは水素または低級アルキル基をそれぞ
    れ意味する)で示される化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】式: で示される化合物またはその塩。
  3. 【請求項3】式: で示される化合物またはその塩。
  4. 【請求項4】式: で示される化合物またはその塩。
  5. 【請求項5】一般式: で示される化合物またはその塩を環状アルキル化反応に
    付すことにより一般式: で示される化合物またはその塩を製造する方法。 (式中、BおよびDはそれぞれ低級アルキル基、Aaおよ
    びCはそれぞれ水素または低級アルキル基、A3はアミノ
    基若しくはアミノ基と低級アルコキシ基を有するベンジ
    ル基、A5は環状アミノ基若しくは環状アミノ基と低級ア
    ルコキシ基を有するベンジル基をそれぞれ意味する)。
  6. 【請求項6】請求項1記載の化合物またはその塩を有効
    成分とする駆虫剤。
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