JP3262604B2 - コンクリート構造物用の目地材及びこれを用いた目地仕上げ工法 - Google Patents

コンクリート構造物用の目地材及びこれを用いた目地仕上げ工法

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克治 松浦
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレキャストコンクリ
ートにて予め工場等で形成した柱や梁等の構造部材を現
場において組み上げて建物を建造する建築工法に関連す
るもので、各構造部材の接合部の目地隙間に例えばモル
タル等の充填材を充填して目地仕上げする際に、充填材
を充填するための外周枠として用いる目地材及びこれを
用いた目地仕上げ工法に関する。
【0002】
【従来の技術】前記の如き建築工法の場合には、例えば
図4に示すように、柱Pと梁Bの接合部に20mm前後
の幅の目地隙間Cが生じるようになっており、この目地
隙間Cを最終的にモルタル等の充填材の充填により目地
仕上げする必要がある。尚、柱Pに梁Bを載せるについ
て鉄板Fが介在せられている。
【0003】この目地仕上げについて従来用いられてい
る工法は、図5に示すように、目地隙間Cの周囲を合板
のような板材を用いて外周枠Vを形成し、この外周枠V
内にモルタルMを流し込んで硬化させる、というもの、
あるいは、図6に示すように、目地隙間Cの外周部に、
シリコーン樹脂やウレタン樹脂等のコーキング材を充填
して硬化させることにより外周枠Fを形成し、この外周
枠F内にモルタルMを流し込んで硬化させる、というも
ので、前者の場合には最終的に外周枠Vが取り去られて
モルタルMが“目地”として表に現れ、後者の場合には
コーキング材による外周枠Fが“目地”として表に現れ
ることになる。
【0004】このような従来の工法を作業性という点で
からみると、硬くて釘打ちのし辛いプレキャストコンク
リートの柱Pや梁Bに釘打ちで板材Vを止める作業が大
変であるし、またコーキング材の充填には相当の熟練が
要求され、しかも充填時間もかなり掛り、さらにモルタ
ルMの流込みが可能になる状態までコーキング材が硬化
するのに約1日という時間を要する……というように非
常に面倒でありまた時間が掛かり、極めて作業性が悪い
ものである。
【0005】このような従来の工法における問題点を解
決するために、本出願人は先に特願平3−199805
号として目地形成用の外周枠に用いる目地材及びこれを
用いた目地仕上げ工法を提案した。この目地材は、弾性
材を用いて中空構造に形成されており、目地隙間の幅に
多少のバラツキがあっても、目地隙間の外周部に挿入す
るだけの非常に簡単で何ら熟練を要しない作業で十分な
保持力を持った外周枠を即形成できるようになっている
もので、作業の簡略化及び作業時間の大幅な短縮が可能
となっている。
【0007】しかし、この目地材を用いて実際の施工を
進めるにしたがって以下のような問題が明らかになっ
た。即ち、目地隙間の幅サイズには例えば2〜40mm
というように相当に大きなバラツキがあり、このために
種々のサイズの目地材を揃えておく必要を生じ、また目
地隙間が40mmにもなると目地材のコストが相当なも
のになって、目地処理コストの大幅な上昇を招いてしま
う。また、目地隙間が2mm程度と極端に狭い場合には
目地材の挿入が相当に大変な作業になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような事情を背景
になされたのが本発明で、現場ごとにサイズ調整が可能
であり、しかも目地への挿入時には非常に柔らかくて挿
入が容易である目地材及びこれを用いた目地仕上げ工法
の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明による目
地材は、圧搾して内部の気体を排出した多孔質柔弾性材
に硬化性の含浸材を含浸させてなるもので、含浸させた
含浸材が硬化する前で未だ柔軟な状態を十分に保ってい
る状態で目地隙間の外周部に挿入し、この状態で一定時
間放置して含浸材を硬化させることにより硬くて丈夫な
外周枠を形成するようにしてなっている。
【0010】この目地材は、例えばウレタン発泡体のよ
うなプラスチック発泡体を用いることのできる多孔質柔
弾性材を素材としているので、予め幅広のものを用意し
ておいて、これを現場で截断することにより如何なる幅
サイズの目地隙間にも最適なサイズで対応できる。
【0011】また、含浸材が後硬化することにより最終
的な外周枠の形成がなされるようになっているので、目
地隙間への挿入時には十分に柔軟であって狭い目地隙間
でも極めて容易に挿入することができる一方で、硬化し
た含浸材の接着力で目地隙間への固定がなされ、極めて
強力な保持力が得られる。
【0012】さらに、含浸材にセメント系のものを用い
れば、目地の表面を回りの構造部材と同質のものにで
き、より見栄えのよい仕上がりを与えることができる。
【0013】本発明による目地仕上げ工法は、プレキャ
ストコンクリートにて形成した柱や梁等の各構造部材の
接合部の目地隙間の外周部に上記の目地材を挿入するこ
とにより外周枠を形成し、この外周枠内に硬化性の充填
材を充填して硬化させるようにしてなっている。
【0014】また、本発明では、このような目地仕上げ
工法について、外周枠の底部に、水抜き用の水抜き部を
形成するようにしている。このように水抜き用の水抜き
部を設けておけば、外周枠の処理と充填材の充填作業と
の間に時間的なずれがあっても、その間の降雨による雨
水が外周枠内に溜まることを防止できる。
【0015】このような水抜き部は目地材用の多孔質柔
弾性材を用いて形成するようにすれば、材料の調達等種
々の面で便利である。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。第1実施例 この実施例は、ウレタン発泡体を用いた多孔質柔弾性材
にセメントスラリを含浸材として含浸させて目地材を形
成した例である。含浸材の含浸には図1に示すような含
浸装置1を用いている。
【0017】この含浸装置1は、タンク2、一対の圧搾
ローラ3r、3rで形成された圧搾手段3、ガイドロー
ラ4、及び一対の絞りローラ5r、5rで形成された絞
り手段5を備えてなっている。即ち、多孔質柔弾性材6
は、圧搾手段3により圧搾・脱気され、この圧搾・脱気
状態を維持したままタンク2内の含浸材7にガイドロー
ラ4でガイドさせれつつ浸漬され、この間に自己弾性回
復をなしつつ含浸材7を吸い込み、それから絞り手段5
にて絞ることにより含浸量の最終調整がなされて目地材
8となるものである。
【0018】このようにして形成された目地材8は、含
浸材が固まらない内に、つまりその柔軟性を保っている
内に図3に示すようにして一方の構造部材Pと他方の構
造部材Bの接合部の目地隙間Cに挿入され、この状態で
一定時間放置して含浸材を硬化させると最終的に強固な
目地用の外周枠9となる。
【0019】含浸材が未硬化の目地材8を目地隙間Cに
セットした状態を維持させるについては目地材8の弾性
力が利用されている。つまり、目地材8は、図2に示す
ように、その幅W1 が目地隙間Cの幅W2 よりやや広く
されており、その柔軟性を利用してこの幅差分だけ圧縮
して目地隙間Cに挿入され、挿入の後に生じる目地隙間
C内での弾性回復による押圧力で目地隙間Cへの固定が
なされる。
【0020】一方、含浸材が硬化した後の目地隙間Cへ
の目地材8の固定は、含浸材と目地壁面との接着により
強固な状態でなされることになる。実験によると圧縮
比;(W1 −W2 )/W1 が15%の場合でW1 ;20
mm、25mm、30mmについて平均8kg/cm2
の抜け抵抗が得られた。この抜け抵抗、つまり保持力は
実用的には0.5 kg/cm2 以上あれば足りるもので、
平均8kg/cm2 という値を与える本発明による目地
材8が極めて優れた性能を有することが理解できる。
【0021】外周枠9の底部には水抜き部が設けられて
いる。この水抜き部は、外周枠9の底部に形成した取付
け隙間10に水抜き具11を取り付けることにより形成
されている。水抜き具11は、含浸材を含浸させてない
素材のままの多孔質柔弾性材を小さなブロックに切断し
て水抜き部材12を形成し、この水抜き部材12に通水
孔13付きの支持板14を接着してなるもので、この支
持板14を取付け隙間10の両側の外周枠9に係止させ
ることで取り付けるようになっている。この水抜き具1
1で形成される水抜き部は、外周枠9内に雨水が溜まる
のを防止するためのもので、外周枠9内に降り込んだ雨
水は支持板14の通水孔13から水抜き部材12を通っ
て外部に排出される。
【0022】以上のようにして形成された目地材8によ
る外周枠9を用いての目地仕上げは、外周枠9内にモル
タルを流し込み口15から流し込んで硬化させることに
よりなされる。この際、流し込まれたモルタルは、通水
孔13を通って水抜き部材12に達するが、大きな粘性
を持っているために水抜き部材12を通過することがで
きず、外に流れ出すことはない。つまり、水抜き部材1
2は雨水とモルタルに対し半透的に働くことになる。
【0023】第2実施例 この実施例では含浸材としてエポキシ樹脂を用いてお
り、第1実施例の場合と同様の条件で測定したその抜け
抵抗は17kg/cm2 と第1実施例の場合の約倍の値
が得られた。このようにエポキシ樹脂を用いると非常に
強力な固定力がえられるが、一方でエポキシ樹脂はセメ
ントスラリに較べ高価であり、また扱い難いという短所
がある。従って、本実施例の構成は、目地材の厚みを薄
くする必要のある場合とか特別に固定力を強くする必要
がある場合のような特殊なケースについて有効である。
【0024】
【発明の効果】本発明による目地材は、以上説明したよ
うに、如何なる幅サイズの目地隙間にも最適なサイズで
対応でき、また狭い目地隙間でも極めて容易に挿入する
ことができ、しかも極めて強力な保持力を持った外周枠
が得られる。従って、これを用いた目地仕上げ工法によ
れば、高品質の目地処理を簡単且つ短時間で行なえるこ
とになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】含浸装置による目地材の加工状態についての説
明図。
【図2】目地材と目地隙間の関係を示す斜視図。
【図3】目地材を目地隙間に挿入した状態を示す斜視
図。
【図4】柱と梁の接合部の構造を示す斜視図。
【図5】従来の目地仕上げの方法を示す断面図。
【図6】従来の目地仕上げの方法の他の例を示す断面
図。
【符号の説明】
6 多孔質柔弾性材 7 含浸材 8 目地材 9 外周枠 11 水抜き具 P 構造部材 B 構造部材 C 目地隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−261942(JP,A) 特開 昭54−22922(JP,A) 特開 平5−18023(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/684

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレキャストコンクリートにて形成した
    柱や梁等の各構造部材の接合部の目地隙間に充填材を充
    填するための外周枠に用いるコンクリート構造物用の目
    地材であって、 圧搾して内部の気体を排出した多孔質柔弾性材に硬化性
    の含浸材を含浸させてなり、含浸材が未硬化の状態で目
    地隙間の外周部に挿入し、挿入後の含浸材の硬化により
    外周枠の形成をなせるようになっていることを特徴とす
    るコンクリート構造物用の目地材。
  2. 【請求項2】 プレキャストコンクリートにて形成した
    柱や梁等の各構造部材の接合部の目地隙間の外周部に請
    求項1に記載の目地材を挿入することにより外周枠を形
    成し、この外周枠内に硬化性の充填材を充填して硬化さ
    せるようにした目地仕上げ工法。
  3. 【請求項3】 目地材で形成した外周枠の底部に水抜き
    部を形成した請求項2に記載の目地仕上げ工法。
  4. 【請求項4】 水抜き部が目地材用の多孔質柔弾性材を
    用いて形成される請求項3に記載の目地仕上げ工法。
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