JP3262419B2 - エンジンの点火装置 - Google Patents

エンジンの点火装置

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JP3262419B2 JP20738793A JP20738793A JP3262419B2 JP 3262419 B2 JP3262419 B2 JP 3262419B2 JP 20738793 A JP20738793 A JP 20738793A JP 20738793 A JP20738793 A JP 20738793A JP 3262419 B2 JP3262419 B2 JP 3262419B2
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トルクダウン制御が行
われるエンジンの点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、路面に対するスリップが生じた場
合には、エンジンが発生するトルクを減少させることに
よって、上記スリップが所定の度合いを超えたものにな
らないようにこれを抑制するトラクション制御が一般に
行われる。このようなトルクダウンを行う手段として、
例えば特開平5−44557号公報では、特定の気筒に
対してのみ燃料供給を止めてその運転を停止させ、さら
に残りの運転気筒では点火時期をリタードさせるように
したものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような燃料供給
停止制御や点火時期制御は一般にマイクロコンピュータ
で行われるが、その容量の関係から燃料制御と点火制御
とを同一のコンピュータで行うことができない場合があ
り、この場合は燃料制御手段である燃料制御用コンピュ
ータと、点火制御手段である点火制御用コンピュータの
2つの制御手段が併設される。
【0004】この構成では、トルクダウンを行うか否か
の判定は両コンピュータで個別に行う必要はなく、例え
ば燃料制御手段でのみトルクダウンの判定を行い、この
燃料制御手段でトルクダウンを行うべきと判定した場合
には、その旨の信号を燃料制御手段から点火制御手段へ
出力させ、この信号を受けた場合にのみ点火時期のリタ
ードを行うように点火制御手段を構成すれば合理的であ
る。
【0005】ここで、燃料が供給されていない停止気筒
において点火を行うことは、電力の浪費につながる。さ
らに、点火を行うための要求電圧はエンジン回転数が低
くまた空燃比が高いほど高く、従って、特に低回転運転
領域では、燃料が供給されない気筒において点火を行う
と要求電圧が高電圧供給経路中での耐電圧を超えて電圧
リークを発生させるおそれがある。このため、燃料供給
停止が行われる気筒に対してはなるべく点火を行わない
ように点火制御手段を構成することが好ましい。
【0006】しかしながら、この構成では、上記燃料制
御手段と点火制御手段とが個別に設けられているため、
上記燃料制御手段でトルクダウンの判定が解除されてか
ら、この燃料制御手段からの信号に基づき点火制御手段
が点火停止気筒における点火を再開するまでには相当の
時間遅れがあるので、特に点火周期の短い運転領域(す
なわち高回転運転領域)では、所定の気筒に対して燃料
供給が再開されたにもかかわらずその気筒において点火
が行われない期間が生じ、この期間では上記燃料が排気
系で燃焼するために排気温度が異常に上昇する不都合が
発生する。
【0007】本発明は、このような事情に鑑み、燃焼制
御手段と個別に点火制御手段を備えながら、点火のため
の電力の節減及び電圧リークの発生を避け、かつ燃料供
給気筒で点火が行われないという事態の発生を未然に防
ぐことができるエンジンの点火装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、トルクダウン要求時に特定の
気筒に対してのみ燃料供給を停止するとともにトルクダ
ウン信号を出力する燃料制御手段と、この燃料制御手段
からのトルクダウン信号を受け、燃料供給が停止される
気筒で点火を停止させ、残りの気筒における点火時期を
リタードさせる点火制御手段と備えたエンジンの点火装
置であって、エンジン回転数が予め設定された臨界回転
数以上の場合に上記点火制御手段による点火停止制御を
禁止する点火停止禁止手段を備えたものである(請求項
1)。
【0009】さらに、エンジン回転数が上記臨界回転数
以上の場合に上記点火制御手段による点火時期リタード
制御を禁止するリタード禁止手段を備えることにより、
後述のようなより優れた効果が得られる(請求項2)。
【0010】上記燃料制御手段を上記点火制御手段に対
して一定の周期で上記トルクダウン信号を出力するよう
に構成する場合、上記臨界回転数を点火周期と上記トル
クダウン信号の出力周期とが略同等となる回転数に設定
すれば、より効果的である(請求項3)。
【0011】
【作用】請求項1記載の装置において、エンジン回転数
が臨界回転数未満の領域では、トルクダウン要求時に燃
料制御手段が一部の気筒への燃料供給を停止させ、さら
に、この燃料制御手段からトルクダウン信号を受けた点
火制御手段が残りの気筒における点火時期をリタードさ
せることにより、エンジンの出力トルクを低減させる。
また、上記点火制御手段は、上記トルクダウン信号を受
けてから、燃料供給が停止された気筒における点火を停
止させることにより、消費電力を節減し、また要求電圧
の上昇による電圧リークを避ける。そして、トルクダウ
ンが解除されてから、上記気筒における点火を再開させ
るが、この運転領域ではエンジン回転数が低くて点火周
期が比較的長いので、燃料供給手段で燃料供給が再開さ
れてから点火制御手段が点火再開の判断を行うまでに時
間遅れがあっても、点火再開は十分間に合い、特定の気
筒で燃料供給のみが行われて点火が行われないといった
事態は生じない。
【0012】これに対してエンジン回転数が臨界回転数
以上の領域では、燃料供給停止気筒において点火を停止
させておくと、燃料供給が再開されてから点火再開が判
断されるまでの時間遅れに起因して、燃料が供給されて
いるにもかかわらず点火が行われない事態が生ずるおそ
れがあるが、本発明装置では、この領域で点火停止制御
が点火停止禁止手段により禁止されるため、燃料供給停
止気筒であるか否かにかかわらず全ての気筒において確
実に点火が行われる。
【0013】この装置において、燃料供給が停止されて
いる気筒で点火が行われる場合、この燃料供給停止気筒
では気筒内温度が低くて空燃比が高いため要求電圧が高
く、従ってこの気筒での点火時期がリタードされている
と、その分点火時での筒内圧縮圧力が上昇してさらに要
求電圧が高まり、これが電力供給系統の耐電圧を上回っ
て電圧リークを起こすおそれがあるが、請求項2記載の
装置では、燃料供給停止気筒において点火が行われる高
回転運転領域で点火時期のリタード制御がリタード禁止
手段により禁止されるため、要求電圧の上昇による電圧
リークがより確実に防がれる。
【0014】より具体的に、請求項3記載の装置では、
点火周期が上記燃料制御手段から点火制御手段へのトル
クダウン信号の出力周期よりも長いような低回転数運転
領域では、燃料供給停止気筒における点火停止制御及び
残りの気筒における点火時期リタード制御が行われる一
方、上記点火周期が上記トルクダウン信号の出力周期よ
りも短いような高回転数運転領域では、点火停止制御の
強制禁止、さらには点火時期リタード制御の強制禁止
(請求項2)が行われる。
【0015】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0016】図2において、車体10の前部にエンジン
11が搭載されている。このエンジン11は、この実施
例では4つの気筒12を備えている。
【0017】各気筒12には、共通吸気通路13から分
岐した分岐吸気通路部14A,14B,14C,14D
が接続されている。各分岐吸気通路部14A,14B,
14C,14Dには燃料噴射弁15A,15B,15
C,15Dが配設され、上記共通吸気通路13には、ア
クセルペダル25に連動して開閉作動するスロットルバ
ルブ26が設けられている。各気筒12内には点火プラ
グ17が臨み、各点火プラグ17は、ディストリビュー
タ18、点火コイル部19、及び点火時期制御部20と
ともに点火系を構成している。また、各気筒12には排
気通路21が接続され、この排気通路21の途中には触
媒コンバータ22が設けられている。
【0018】そして、各燃料噴射弁15A〜15Dから
噴射される燃料と吸入空気とで形成された混合気が各気
筒12内に供給され、上記点火系の作動により各気筒内
で所定の順序をもって点火され、その燃焼により生じる
排気が上記排気通路21から排出されるようになってい
る。
【0019】上記エンジン11の出力トルクは、トルク
コンバータ28、自動変速機29、プロペラシャフト3
0、及びディファレンシャル機構31を備えた動力伝達
装置を介して左右後輪33L,33Rに伝達されるよう
になっている。すなわち、これら左右後輪33L,33
Rが駆動輪とされており、これに対して左右前輪34
L,34Rが従動輪とされている。そして、各輪33
L,33R,34L,34Rの周速がそれぞれ速度セン
サ41,42,43,44で検出され、各速度センサ4
1〜44から検出信号S1,S2,S3,S4が出力さ
れるようになっている。
【0020】さらに、この車体10には、EGI用(燃
料噴射制御用)CPU50、及びESA用CPU60の
2つのCPUが搭載されている。
【0021】図1に示すように、上記EGI用CPU5
0は、トルクダウンレベル演算手段52、及び燃料制御
手段54を備えている。トルクダウンレベル演算手段5
2は、車速センサ41〜44の検出信号S1〜S4に基
づき、トルクダウンレベル(必要なトルクダウンの度合
いを示す指標)TDを演算するものである。燃料制御手
段54は、エンジン回転数センサ46により検出される
エンジン回転数Neやエアフローメータ48により検出
される吸入空気流量Q等に基づき、通常運転状態で燃料
噴射弁15A〜15Dによる燃料噴射量を目標空燃比に
応じた量に制御する一方、トルクダウン必要時には上記
トルクダウンレベルTDに応じた数NSの気筒に対応す
る燃料噴射弁による燃料噴射を停止させるものである。
【0022】また、このEGI用CPU50からESA
用CPU60に対しては、トルクダウンレベルTDに関
するトルクダウン信号や、燃料供給停止気筒数NSに関
する情報信号が一定の周期(この実施例では5msec)で
出力されるようになっている。
【0023】ESA用CPU60は、点火制御手段6
2、点火禁止手段64、及びリタード禁止手段66を備
えている。
【0024】点火制御手段62は、上記エンジン回転数
センサ46やエアフローメータ48等の検出信号に基づ
き、点火時期制御部20に制御信号を出力して基本点火
時期制御を行うとともに、後述のように、上記EGI用
CPU50からトルクダウン信号が入力された場合に、
燃料供給停止が行われている気筒12での点火を停止さ
せる点火停止制御と、残りの気筒12における点火時期
をリタードさせる(すなわちピストン上死点に近付け
る)リタード制御とを行うものである。
【0025】点火停止禁止手段64は、エンジン回転数
センサ46で検出されるエンジン回転数Neが、予め設
定された臨界回転数(より詳しくは点火周期が上記EG
I用CPU50からESA用CPU60へのトルクダウ
ン信号の出力周期と略同等となる回転数)Neo以上の運
転領域でのみ、上記点火制御手段62による点火停止制
御を禁止するものであり、リタード禁止手段66は、エ
ンジン回転数Neが上記臨界回転数Neo以上の運転領域
でのみ、上記点火制御手段62によるリタード制御を禁
止するものである。
【0026】次に、上記EGI用CPU50により行わ
れる制御動作を、図3,4、及び図6のフローチャート
を参照しながら説明する。
【0027】まず、各種検出信号を読み込み(図6のス
テップS1)、これに基づいて目標空燃比に対応する燃
料噴射量を演算する(ステップS2)。次に、車速セン
サ41〜44の検出信号S1〜S4に基づき、スリップ
が生じているかを判定する(ステップS3)。
【0028】このスリップ判定の一例を説明する。ま
ず、トルクダウンレベル演算手段52は、各検出信号S
1〜S4が表す車速と、この車速を時間微分して得られ
る車体加速度とを、予めメモリに格納された車体と車体
加速度と路面摩擦係数との関係を定めたデータマップに
照合して路面摩擦係数の推定値を算出する。この推定値
を、予めメモリに格納された路面摩擦係数と基本目標ス
リップ値との関係を定めたデータマップに照合して基本
目標スリップ値を求め、さらに、この基本目標スリップ
値に種々の補正係数を乗算して最終的な目標スリップ値
SPRを設定する。
【0029】一方、各検出信号S1〜S4を所定の周期
をもって取込み、これらの検出信号が表す周速に基づい
て、左前輪34Lの周速と右前輪34Rの周速との平均
値と、左後輪33Lの周速と右後輪33Rの周速との平
均値との差の絶対値から、駆動輪の路面に対するスリッ
プの度合いを示す値であるスリップ値SPを求める。そ
して、このスリップ値SPと上記目標スリップ値SPR
との差ΔSPが一定以上の場合にトルクダウンが必要な
スリップが発生していると判定し(ステップS3でYE
S)、上記差ΔSPに対応するトルクダウンレベルTD
を図3のデータマップに基づいて算出する。
【0030】ここで、燃料制御手段54は、図4のマッ
プに基づき、上記トルクダウンレベルTDに応じた燃料
カット気筒数NSを設定し(ステップS4)、この燃料
カット気筒に対応する気筒S5については(ステップS
5でYES)燃料供給を停止する一方(ステップS
6)、それ以外の気筒については通常運転状態と同様に
燃料噴射を行わせる(ステップS7)。また、上記ステ
ップS3でトルクダウンが必要なスリップが発生してい
ないと判定した場合には(ステップS3でNO)、全て
の気筒12に対して燃料噴射を行わせる(ステップS
7)。
【0031】次に、ESA用CPU60により行われる
制御動作を図5及び図7,8のフローチャートに基づい
て説明する。
【0032】まず、上記EGI用CPU50の出力信号
と、エンジン回転数センサ46やエアフローメータ48
からの検出信号とを読み込み(図7のステップS1
1)、後者の検出信号に基づいて基本点火時期を演算す
る(ステップS12)。そして、この基本点火時期と、
前者の出力信号と、実際のエンジン回転数Neとに基づ
き、各気筒12に応じたドエル角(接点式ディストリビ
ュータ18において1点火サイクル中で接点を閉合させ
る期間に対応するクランク角度範囲)及び最終点火時期
を演算する(ステップS13)。
【0033】そのサブルーチンを図8に示す。まず、E
GI用ECU50からトルクダウン信号が出力されてい
ない場合、すなわちトルクダウンを要する程度のスリッ
プが発生していない場合には(ステップS131でN
O)、点火時期は基本点火時期からリタードさせず、ド
エル角は通常のドエル角に設定する(ステップS13
3)。
【0034】これに対し、スリップ発生が発生している
場合には(ステップS131)、実際のエンジン回転数
Neが上記臨界回転数Neo以上であるか否かを判定し
(ステップS132)、臨界回転数Neo未満である場合
には(ステップS132でNO)、前記EGI用CPU
50で演算された燃料カット気筒数NSが0であるか否
か、すなわち燃料カット気筒が存在するか否かが判定さ
れる(ステップS134)。
【0035】燃料カット気筒が存在しない場合には、ド
エル角は通常のものに設定する一方、全気筒12につい
て、トルクダウンレベルTDに応じたリタード量を図5
に示すデータマップから演算し、このリタード量分だけ
最終点火時期を基本点火時期からリタードさせる(ステ
ップS137)。これに対し、燃料カット気筒が存在す
る場合、燃料カット気筒については(ステップS135
でYES)、点火を行うことができないほど小さいドエ
ル角を設定し(ステップS136)、すなわち点火を停
止するためのドエル角を設定し、リタード量は0とする
一方、残りの気筒については(ステップS135でN
O)、ドエル角は通常のドエル角とし、点火時期のリタ
ード量はトルクダウンレベルTDに応じたリタード量と
する(ステップS137)。
【0036】一方、スリップが発生していてもエンジン
回転数Neが臨界回転数Neo以上である場合には(ステ
ップS131でYESかつステップS132でYE
S)、点火停止及び点火時期リタードは全く行わず、ス
リップが発生していない場合と同様に基本点火時期に対
応するドエル角を設定する(ステップS133)。な
お、スリップ発生中にエンジン回転数Neが上昇してこ
の場合(ステップS131でYESかつステップS13
2でYES)に至った時には、上記リタード量をただち
に0とするのではなく、それまで設定されていたトルク
ダウン用のリタード量を少しずつ減少させて最終的に0
にするようにしてもよい。
【0037】そして、点火制御手段62は、実際のクラ
ンク角が上記ステップS13で設定されたドエル角に対
応する通電開始クランク角に到達した時点で(ステップ
S14でYES)通電を開始させ(ステップS15)、
上記ドエル角に対応する通電終了クランク角に到達した
時点で(ステップS16でYES)通電を停止させる
(ステップS17)。
【0038】このような装置によれば、燃料カット気筒
での要求電圧が特に高くなる低回転運転領域で、上記燃
料カット気筒に対する点火が停止されるので、これによ
り電力が節減されるとともに、上記要求電圧が高まるこ
とが回避され、この要求電圧が電力供給系統の耐電圧を
上回ることによる電圧リークの発生が未然に防がれる。
なお、EGI用CPU50からESA用CPU60への
信号出力は一定の周期をおいて行われるので、EGI用
CPU50でトルクダウンが解除されてからこれを受け
てESA用CPU60が点火停止を解除して点火再開を
行うまでにある程度の時間遅れが生じるが、この低回転
運転領域では点火周期が比較的長いため、上記時間遅れ
が生じても、トルクダウンが解除されて燃料供給が再開
された気筒において点火が未だ再開されないといった不
都合は生じない。
【0039】一方、点火周期がEGI用CPU50から
ESA用CPU60へのトルクダウン信号の出力周期よ
りも短くなる高回転領域では、燃料カット気筒での点火
停止制御が禁止され、全ての気筒について点火が行われ
るので、トルクダウンが解除されて燃料供給が再開され
た気筒についても確実に点火が行われる。
【0040】また、このように燃料カット気筒において
点火を行う場合、その点火時期がリタードされると、そ
の分点火時の圧縮圧力が上昇するため、高回転運転領域
であるといえども要求電圧が異常に上がるおそれがある
が、この実施例装置では、上記高回転運転領域で点火時
期のリタード制御も禁止されるので、燃料カット気筒で
の要求電圧の異常上昇も確実に防がれる。
【0041】なお、本発明において全気筒数及びトルク
ダウン要求時の燃料供給停止気筒数NSは問わず、適宜
設定すればよい。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明は、トルクダウン要
求時に特定の気筒に対する燃料供給を停止させる燃料制
御手段と、この燃料制御手段からのトルクダウン信号に
基づいて燃料供給停止気筒で点火を停止させ、残りの気
筒で点火時期をリタードさせる点火制御手段と備えた装
置において、エンジン回転数が臨界回転数以上の場合に
上記点火停止制御を禁止するようにしたものであるの
で、点火周期が比較的長く、しかも燃料供給停止気筒で
の要求電圧が特に高くなる低回転運転領域では、上記点
火停止制御を行うことにより、点火に要する電力を節減
するとともに、燃料供給停止気筒での要求電圧が高まる
のを回避し、この要求電圧上昇に起因する電圧リークの
発生を未然に防ぐ一方、点火周期が比較的短く、しかも
燃料供給停止気筒での要求電圧が比較的低い高回転運転
領域では、燃料供給停止気筒での点火停止制御を禁止し
て全ての気筒において点火を行うことにより、トルクダ
ウンが解除されて燃料供給が再開された気筒において点
火が行われないといった事態を未然に回避することがで
きる効果がある。
【0043】さらに、請求項2記載の装置では、上記高
回転運転領域において点火時期のリタード制御も強制停
止させているので、この点火時期リタードに伴う点火時
の圧縮圧力の上昇に起因する燃料供給停止気筒での要求
電圧の異常上昇をより確実に防ぐことができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるEGI用CPU及び
ESA用CPUの機能構成を示すブロック図である。
【図2】上記両CPUを搭載した車両のエンジン等を示
す平面図である。
【図3】上記EGI用CPUにおいてトルクダウンレベ
ルを演算するために記憶されるデータマップを示すグラ
フである。
【図4】上記EGI用CPUにおいて演算される燃料カ
ット気筒数NSとトルクダウンレベルとの関係を示すグ
ラフである。
【図5】上記ESA用CPUにおいて演算される点火リ
タード量とトルクダウンレベルとの関係を示すグラフで
ある。
【図6】上記EGI用CPUの行う制御動作を示すフロ
ーチャートである。
【図7】上記ESA用CPUの行う制御動作を示すフロ
ーチャートである。
【図8】上記ESA用CPUの行う制御動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
11 エンジン 12 気筒 15A,15B,15C,15D 燃料噴射弁 17 点火プラグ 46 エンジン回転数センサ 50 EGI用CPU 52 トルクダウンレベル演算手段 54 燃料制御手段 60 ESA用CPU 62 点火制御手段 64 点火停止禁止手段 66 リタード禁止手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 45/00 345 F02D 45/00 345G F02P 5/15 F02P 5/15 C (56)参考文献 特開 昭59−206633(JP,A) 特開 平5−44557(JP,A) 特開 平2−146243(JP,A) 特開 平4−246263(JP,A) 特開 平3−206343(JP,A) 特開 平3−57881(JP,A) 特開 平5−164225(JP,A) 特開 平4−171246(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 17/02 - 45/00 F02P 5/15

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルクダウン要求時に特定の気筒に対し
    てのみ燃料供給を停止するとともにトルクダウン信号を
    出力する燃料制御手段と、この燃料制御手段からのトル
    クダウン信号を受け、燃料供給が停止される気筒で点火
    を停止させ、残りの気筒における点火時期をリタードさ
    せる点火制御手段と備えたエンジンの点火装置であっ
    て、エンジン回転数が予め設定された臨界回転数以上の
    場合に上記点火制御手段による点火停止制御を禁止する
    点火停止禁止手段を備えたことを特徴とするエンジンの
    点火装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエンジンの点火装置にお
    いて、エンジン回転数が上記臨界回転数以上の場合に上
    記点火制御手段による点火時期リタード制御を禁止する
    リタード禁止手段を備えたことを特徴とするエンジンの
    点火装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のエンジンの点火
    装置において、上記燃料制御手段を上記点火制御手段に
    対して一定の周期で上記トルクダウン信号を出力するよ
    うに構成するとともに、上記臨界回転数を点火周期と上
    記トルクダウン信号の出力周期とが略同等となる回転数
    に設定したことを特徴とするエンジンの点火装置。
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JP3859051B2 (ja) * 2000-01-25 2006-12-20 本田技研工業株式会社 エンジンの自動停止始動制御装置
JP7123093B2 (ja) * 2020-07-03 2022-08-22 本田技研工業株式会社 内燃機関の制御装置

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