JP3034345B2 - エンジンのトルクダウン制御装置 - Google Patents

エンジンのトルクダウン制御装置

Info

Publication number
JP3034345B2
JP3034345B2 JP3200823A JP20082391A JP3034345B2 JP 3034345 B2 JP3034345 B2 JP 3034345B2 JP 3200823 A JP3200823 A JP 3200823A JP 20082391 A JP20082391 A JP 20082391A JP 3034345 B2 JP3034345 B2 JP 3034345B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
torque
engine
fuel supply
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3200823A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0544557A (ja
Inventor
哲也 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP3200823A priority Critical patent/JP3034345B2/ja
Publication of JPH0544557A publication Critical patent/JPH0544557A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3034345B2 publication Critical patent/JP3034345B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/021Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine
    • F02D41/0235Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with the state of the exhaust gas treating apparatus
    • F02D41/024Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with the state of the exhaust gas treating apparatus to increase temperature of the exhaust gas treating apparatus
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P5/00Advancing or retarding ignition; Control therefor
    • F02P5/04Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions
    • F02P5/145Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions using electrical means
    • F02P5/15Digital data processing
    • F02P5/1502Digital data processing using one central computing unit
    • F02P5/1506Digital data processing using one central computing unit with particular means during starting
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両における駆動輪の
路面に対するスリップを所定の規模を越えないものとす
べく、車両に搭載されたエンジンが発生するトルクを低
下させる制御を行う、エンジンのトルクダウン制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の走行時にあって、例えば、アクセ
ルペダルが踏み込まれて加速状態がとられ、車両に搭載
された自動変速機においてシフトアップが行われた際等
に生じる駆動輪の路面に対するスリップが比較的大規模
なものとなる場合には、グリップ走行が行われず、適正
な走行特性が得られなくなってしまうので、斯かる場合
に際して、エンジンが発生するトルクを低下させること
によって、駆動輪の路面に対するスリップを、所定の規
模以上のものとならないように抑制するトラクション制
御を行うトラクション制御装置を車両に設けることが知
られている。
【0003】このようなトラクション制御装置において
は、通常、トラクション制御が、例えば、路面摩擦係数
に応じた目標スリップ率もしくは目標スリップ量(以
下、目標スリップ率もしくは目標スリップ量を目標スリ
ップ値という)が設定されるもとで、車両の駆動輪にお
ける路面に対するスリップが目標スリップ値以上のもの
となったとき、当該駆動輪における路面に対するスリッ
プを目標スリップ値のものとなすべく、エンジンが発生
するトルクを低下させる制御により、当該駆動輪に作用
する駆動トルクを低減せしめる動作を行うことによって
なされる。
【0004】そして、トラクション制御における、路面
に対するスリップが目標スリップ値以上のものとなった
駆動輪に作用する駆動トルクの低減が、エンジンが発生
するトルクを低下させる制御によってなされるにあたっ
ては、例えば、エンジンのシリンダにおける点火進角値
を遅角させる点火進角値遅角制御、あるいは、エンジン
のシリンダに対する燃料供給を停止させる燃料供給停止
制御が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】エンジンのシリンダに
おける点火進角値を遅角させる点火進角値遅角制御によ
って駆動輪に作用する駆動トルクを低減せしめる場合に
は、エンジンにおいて、所謂、混合気の“後燃え”が生
じ易い状態がとられ、“後燃え”が生じると、排気ガス
の温度が異常に上昇せしめられ、それに伴って排気通路
部に配設された触媒コンバータも異常に加熱されること
になり、また、エンジンのシリンダに対する燃料供給を
停止させる燃料供給停止制御によって駆動輪に作用する
駆動トルクを低減せしめる場合には、シリンダ内の混合
気の燃焼状態が悪化して、排気通路部に未燃焼ガスが排
出される事態が生じ易く、排気通路部に未燃焼ガスが排
出されると、それが排気通路部に配設された触媒コンバ
ータにおいて酸化反応を起こし、それにより触媒コンバ
ータが異常に加熱されることになる。そして、いずれの
場合にも、触媒コンバータが過剰加熱されて、その寿命
に悪影響が及ぼされることになる虞がある。
【0006】そこで、例えば、特開昭60-151131 号公報
にも示される如くに、排気通路に配設された触媒コンバ
ータにその温度を検出する温度センサを設け、温度セン
サにより検出される触媒コンバータの温度が所定の値以
上となるときは、車両の駆動輪における路面に対するス
リップが目標スリップ値以上のものとなったときにおい
ても、エンジンが発生するトルクを低下させるための、
エンジンのシリンダに対する燃料供給を停止させる燃料
供給停止制御を行わないようにして、触媒コンバータの
過剰加熱を回避するようにした車両用スリップ防止装置
が提案されている。
【0007】しかしながら、斯かる車両用スリップ防止
装置にあっては、触媒コンバータにその温度を検出する
ための温度センサが設けられることが必要とされ、しか
も、斯かる温度センサは、高温とされる排気ガスに晒さ
れるもとで正確な検出動作を行い、それにより得られる
検出出力信号を適切に、例えば、その検出出力信号が供
給されるべき制御部等に導出するものとされることが要
求されて、車両用スリップ防止装置のコストが嵩む要因
の一つとなる。
【0008】斯かる点に鑑み、本発明は、車両における
駆動輪の路面に対するスリップを所定の規模を越えない
ものとすべく、車両に搭載されたエンジンが発生するト
ルクを低減させるトルクダウン制御を、エンジンのシリ
ンダにおける点火進角値を遅角させる点火進角値遅角制
御、あるいは、点火進角値遅角制御とエンジンのシリン
ダに対する燃料供給を停止させる燃料供給停止制御との
両者によって行うにあたり、排気通路に配設された触媒
コンバータにその温度を検出する温度センサを設けるこ
となく、触媒コンバータの過剰加熱を効果的に回避でき
るものとされたエンジンのトルクダウン制御装置を提案
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係るエンジンのトルクダウン制御装置は、
図1にその基本構成が示される如くに、エンジンが発生
するトルクを低減させるべき条件の成立を検出するトル
クダウン条件検出手段と、トルクダウン条件検出手段に
よりエンジンが発生するトルクを低減させるべき条件が
成立したことが検出されたもとで、エンジンが発生する
トルクについてのトルクダウンを生じさせるべく、エン
ジンのシリンダに対する点火進角値遅角制御を行う点火
時期制御手段と、トルクダウン条件検出手段によりエン
ジンが発生するトルクを低減させるべき条件が成立した
ことが検出されたもとで、エンジンが発生するトルクに
ついてのトルクダウンを生じさせるべく、エンジンのシ
リンダに対する燃料供給停止制御を行う燃料供給制御手
段と、少なくとも点火時期制御手段に関わるトルクダウ
ン制御抑制手段とを備え、トルクダウン制御抑制手段
、点火進角値遅角制御及び燃料供給停止制御が行われ
ている状態にあって、所定の条件のもとで点火進角値遅
角制御が予め設定された期間継続したとき、点火進角値
遅角制御を燃料供給停止制御に比して抑制する動作を行
うものとされて、構成される。
【0010】
【作用】このように構成される本発明に係るエンジンの
トルクダウン制御装置においては、エンジンが発生する
トルクを低減させるべき条件が成立したもとで、エンジ
ンが発生するトルクについてのトルクダウンを生じさせ
るべく、点火時期制御手段によるエンジンのシリンダに
対する点火進角値遅角制御と燃料供給制御手段によるエ
ンジンのシリンダに対する燃料供給停止制御との両者が
行われる。そして、その際、エンジンが発生するトルク
を低減させるべき条件に関わる、エンジンが搭載された
車両の駆動輪の路面に対するスリップの度合いが所定の
状態にある等の所定の条件のもとで、点火進角値遅角制
御が予め設定された期間継続したときには、点火進角値
遅角制御が燃料供給停止制御に比して抑制され、それに
より、エンジンから伸びる排気通路部に配設された触媒
コンバータの過剰加熱が、触媒コンバータにその温度を
検出する温度センサが設けられることが要されることな
く、効果的に回避される。
【0011】
【実施例】図2は、本発明に係るエンジンのトルクダウ
ン制御装置の一例を、それが適用された車両とともに概
略的に示す。
【0012】図2において、車両における車体10の前
部に、エンジン11が搭載されている。エンジン11
は、例えば、4つのシリンダ12を有し、それらのシリ
ンダ12の夫々には、共通吸気通路13を通じた吸入空
気と分岐吸気通路部14A,14B,14C及び14D
に夫々配設された燃料噴射弁15A,15B,15C及
び15Dから噴射される燃料とで形成される混合気が供
給され、各シリンダ12内に供給された混合気は、点火
プラグ17,ディストリビュータ18,点火コイル部1
9、及び、点火時期制御部20等で構成される点火系の
作動により、各シリンダ12内で所定の順序をもって燃
焼せしめられ、それにより、生じる排気ガスが排気通路
21に排出される。排気通路21の下流側部分には、触
媒コンバータ22が配設されている。
【0013】共通吸気通路13には、アクセルペダル2
5に連動して開度を変化させるスロットルバルブ26が
設けられており、スロットルバルブ26によって共通吸
気通路13を流れる吸入空気の量が調整される。そし
て、スロットルバルブ26によってその量が調整された
吸入空気に燃料噴射弁15A〜15Dの夫々から噴射さ
れる燃料が混合されて形成される混合気が各シリンダ1
2内で燃焼せしめられてエンジン11が作動状態とさ
れ、その出力トルクが、流体式トルクコンバータ28,
自動変速機29,プロペラシャフト30、及び、ディフ
ァレンシャル機構31を含んで形成される動力伝達経路
を介して、左後輪33L及び右後輪33Rに夫々伝達さ
れる。即ち、左後輪33L及び右後輪33Rが駆動輪と
されているのである。エンジン11,流体式トルクコン
バータ28及び自動変速機29は、一個のブロックを形
成するように結合され、その両側に左前輪34L及び右
前輪34Rが従動輪として配されている。
【0014】上述の構成に加えて、制御ユニット40が
備えられており、制御ユニット40には、左前輪34L
及び右前輪34R、及び、左後輪33L及び右後輪33
Rに関連して夫々設けられた速度センサ41,42,4
3及び44から得られる左前輪34L,右前輪34R,
左後輪33L及び右後輪33Rの各々の周速度を夫々あ
らわす検出出力信号S1,S2,S3及びS4,ディス
トリビュータ18に設けられた回転数センサ47から得
られるエンジン回転数をあらわす検出出力信号Sn,エ
アフローセンサ48から得られる吸入空気量をあらわす
検出出力信号Sa,水温センサ49から得られるエンジ
ン11内の冷却水温をあらわす検出出力信号Sw,車速
センサ50から得られる車両の走行速度(車速)をあら
わす検出出力信号Sv,アクセルペダル・センサ51か
ら得られるアクセルペダル25の踏込量をあらわす検出
出力信号Sk、及び、舵角センサ52から得られる左前
輪34L及び右前輪34Rの舵角をあらわす検出出力信
号Sdが供給される。
【0015】そして、制御ユニット40は、上述の各種
の検出出力信号に基づいてトラクション制御を行う。
【0016】制御ユニット40は、トラクション制御を
行う際には、検出出力信号Sv,Sk及びSdを所定の
周期をもって取り込み、検出出力信号Svがあらわす車
速とその車速を微分して得られる車体加速度とを、予め
メモリに格納された車速と車体加速度と路面摩擦係数と
の関係を定めたデータマップに照合して、路面摩擦係数
の推定値を得る。そして、得られた路面摩擦係数の推定
値を、予めメモリに格納された路面摩擦係数と基本目標
スリップ値との関係を定めたデータマップに照合して、
基本目標スリップ値を求め、さらに、斯かる基本目標ス
リップ値に検出出力信号Svがあらわす車速、検出出力
信号Skがあらわすアクセル踏込量、及び、検出出力信
号Sdがあらわす舵角の夫々に基づく補正係数を乗算し
て基本目標スリップ値SPRを設定する。
【0017】また、制御ユニット40は、検出出力信号
S1〜S4を所定の周期をもって取込み、取込まれた検
出出力信号S1〜S4が夫々あらわす左前輪34L,右
前輪34R,左後輪33L及び右後輪33Rの周速度に
基づき、左前輪34Lの周速度と右前輪34Rの周速度
との平均値と左後輪33Lの周速度と右後輪33Rの周
速度とのうちの大である方との差から、“駆動輪の路面
に対するスリップ”を検出するとともにそのスリップ値
SPを算出する。そして、算出された、“駆動輪の路面
に対するスリップ”のスリップ値SPを、基本目標スリ
ップ値SPRと比較し、スリップ値SPが基本目標スリ
ップ値SPR以上であってトルクダウン条件が成立して
いる場合には、スリップ値SPを基本目標スリップ値S
PRに合致させるべく、エンジン11における各シリン
ダ12における点火プラグ17による点火時期を定める
点火進角値についての遅角制御を行うとともに、エンジ
ン11における4個のシリンダ12に夫々燃料を噴射す
る燃料噴射弁15A〜15Dの各々による燃料供給につ
いての停止制御を行うことにより、エンジン11の出力
トルクを低減させ、左後輪33L及び右後輪33Rに作
用する駆動トルクを低下させて、トラクション制御を行
う。
【0018】制御ユニット40は、点火進角値について
の遅角制御にあたっては、“駆動輪の路面に対するスリ
ップ”のスリップ値SPが基本目標スリップ値SPR未
満であるときは、エンジン11における各シリンダ12
における点火プラグ17による点火時期を定める点火進
角値を通常の値となす。即ち、検出出力信号Snがあら
わすエンジン回転数と検出出力信号Saがあらわす吸入
空気量とに基づいて基準点火進角値θbを求めるととも
に、検出出力信号Swによりあらわされるエンジン11
における冷却水温等に基づいて補正進角値θa(正また
は負)を求め、基準点火進角値θbに補正進角値θaを
加算して実効点火進角値θoを算出する(θo=θb+
θa)。そして、斯かる実効点火進角値θoに対応する
制御信号CIを形成し、それを点火時期制御部20に供
給する。それにより、点火コイル部19の一次側電流が
点火時期制御部20により制御信号CIに応じた所定の
タイミングをもって遮断され、その結果、点火コイル部
19から得られる二次側の高圧パルス電圧がディストリ
ビュータ18を介して各点火プラグ17に選択的に供給
され、二次側の高圧パルス電圧が供給された点火プラグ
17による、その点火プラグ17に対応するシリンダ1
2内の混合気に対する点火が行われる。
【0019】制御ユニット40は、“駆動輪の路面に対
するスリップ”のスリップ値SPが基本目標スリップ値
SPR以上とされたとき、エンジン11における各シリ
ンダ12における点火プラグ17による点火時期を定め
る点火進角値についての遅角制御を開始する。斯かる際
には、先ず、“駆動輪の路面に対するスリップ”のスリ
ップ値SPと基本目標スリップ値SPRとの差ΔSPを
算出し、その差ΔSPを、予めメモリに格納された、図
3に示される如くの、差ΔSPとトルクダウン度合いT
Dとの関係を定めたデータマップに照合して、対応する
トルクダウン度合いTDを求める。そして、得られたト
ルクダウン度合いTDに基づき、点火進角値についての
遅角制御用のトルクダウン度合いTDAを、トルクダウ
ン度合いTDに等しいものとして設定する(TDA=T
D)。
【0020】次に、制御ユニット40は、検出出力信号
Sa及びSnに基づいて、エンジン11の負荷状態及び
回転数状態を判別し、エンジン11が高負荷・高回転運
転状態にないときには、図4において実線により示され
る如くの、トルクダウン度合いTDAと遅角値θとの関
係Laをあらわすデータマップを選択し、また、エンジ
ン11が高負荷・高回転運転状態にあるときには、図4
において一点鎖線により示される如くの、トルクダウン
度合いTDAと遅角値θとの関係Lbをあらわすデータ
マップを選択する。そして、エンジン11が高負荷・高
回転運転状態にないときには、設定されたトルクダウン
度合いTDAを図4における関係Laをあらわすデータ
マップに照合して、対応する遅角値θを求め、また、エ
ンジン11が高負荷・高回転運転状態にあるときには、
設定されたトルクダウン度合いTDAを図4における関
係Lbをあらわすデータマップに照合して、対応する遅
角値θを求める。
【0021】続いて、制御ユニット40は、このように
して求められた遅角値θを実効点火進角値θoから減算
して修正点火進角値θrを算出し(θr=θo−θ)、
算出された修正点火進角値θrに対応する制御信号CI
を形成して、それを点火時期制御部20に供給する。そ
れにより、点火コイル部19の一次側電流が点火時期制
御部20により修正点火進角値θrに対応する制御信号
CIに応じた所定のタイミングをもって遮断され、その
結果、点火コイル部19から得られる二次側の高圧パル
ス電圧がディストリビュータ18を介して各点火プラグ
17に選択的に供給され、二次側の高圧パルス電圧が供
給された点火プラグ17によるシリンダ12内の混合気
に対する点火が行われる。その結果、エンジン11の各
シリンダ12における点火時期が遅れ側に移行せしめら
れ、それにより、エンジン11の出力トルクが低下せし
められ、それに伴って、駆動輪である左後輪33L及び
右後輪33Rに伝達される駆動トルクが低減せしめられ
て、“駆動輪の路面に対するスリップ”のスリップ値S
Pが基本目標スリップ値SPRに一致せしめられるよう
に制御される。
【0022】一方、制御ユニット40は、燃料供給につ
いての停止制御にあたっては、“駆動輪の路面に対する
スリップ”のスリップ値SPが基本目標スリップ値SP
R未満であるときは、エンジン11における4個のシリ
ンダ12に対する燃料噴射弁15A〜15Dによる燃料
噴射を通常の噴射制御のもとに行わせる。即ち、検出出
力信号Snがあらわすエンジン回転数と検出出力信号S
aがあらわす吸入空気量とに基づいて基本燃料噴射量Q
bを求めるとともに、検出出力信号Swによりあらわさ
れるエンジン11における冷却水温等に基づいて補正量
Qa(正または負)を求め、基本燃料噴射量Qbに補正
量Qaを加算して実効燃料噴射量Qoを算出する(Qo
=Qa+Qb)。そして、斯かる実効燃料噴射量Qoに
対応する制御信号CF1,CF2,CF3及びCF4を
形成し、それらを燃料噴射弁15A〜15Dに夫々供給
する。それにより、燃料噴射弁15A〜15Dが、夫々
制御信号CF1〜CF4に応じた噴射量をもって、4個
のシリンダ12の各々の上部に形成される燃焼室に向け
て燃料の噴射供給を行う。
【0023】制御ユニット40は、“駆動輪の路面に対
するスリップ”のスリップ値SPが基本目標スリップ値
SPR以上とされたとき、エンジン11における4個の
シリンダ12に夫々燃料を噴射する燃料噴射弁15A〜
15Dの各々による燃料供給についての停止制御を開始
する。斯かる際には、先ず、上述の如くにして、スリッ
プ値SPと基本目標スリップ値SPRとの差ΔSP、図
3に示される如くの、差ΔSPとトルクダウン度合いT
Dとの関係を定めたデータマップに照合して、対応する
トルクダウン度合いTDを求める。そして、得られトル
クダウン度合いTDに基づき、燃料供給についての停止
制御用のトルクダウン度合いTDBを、トルクダウン度
合いTDに等しいものとして設定する(TDB=T
D)。
【0024】次に、制御ユニット40は、検出出力信号
Sa及びSnに基づいて、エンジン11の負荷状態及び
回転数状態を判別し、エンジン11が高負荷・高回転運
転状態にないときには、図5において実線により示され
る如くの、トルクダウン度合いTDBと燃料供給停止シ
リンダ数NSとの関係Lcをあらわすデータマップを選
択し、また、エンジン11が高負荷・高回転運転状態に
あるときには、図5において一点鎖線により示される如
くの、トルクダウン度合いTDBと燃料供給停止シリン
ダ数NSとの関係Ldをあらわすデータマップを選択す
る。そして、エンジン11が高負荷・高回転運転状態に
ないときには、設定されたトルクダウン度合いTDBを
図5における関係Lcをあらわすデータマップに照合し
て、対応する燃料供給停止シリンダ数NSを求め、ま
た、エンジン11が高負荷・高回転運転状態にあるとき
には、設定されたトルクダウン度合いTDBを図5にお
ける関係Ldをあらわすデータマップに照合して、対応
する燃料供給停止シリンダ数NSを求める。
【0025】続いて、制御ユニット40は、燃料噴射弁
15A〜15Dのうちの上述の如くにして求められた燃
料供給停止シリンダ数NSがあらわす個数だけ燃料噴射
動作を行なわせないものとする制御信号CF1〜CF4
を形成して、それらを燃料噴射弁15A〜15Dに夫々
に供給する。それにより、燃料噴射弁15A〜15Dの
うちの上述の如くにして求められた燃料供給停止シリン
ダ数NSがあらわす個数だけ燃料噴射動作を行わず、残
りのものが燃料噴射動作を行う状態とされる。その結
果、エンジン11の4個のシリンダ12のうちに燃料供
給がなされないものができ、それにより、エンジン11
の出力トルクが低下せしめられ、それに伴って、駆動輪
である左後輪33L及び右後輪33Rに伝達される駆動
トルクが低減せしめられて、“駆動輪の路面に対するス
リップ”のスリップ値SPが基本目標スリップ値SPR
に一致せしめられるように制御される。
【0026】このようにして、点火進角値についての遅
角制御及び燃料供給についての停止制御によるトラクシ
ョン制御を行っているもとで、制御ユニット40は、排
気通路21に配設された触媒コンバータ22の過剰加熱
を回避すべく、所定の条件のもとに、点火進角値につい
ての遅角制御、もしくは、点火進角値についての遅角制
御と燃料供給についての停止制御の両者を禁止する、ト
ルクダウン制御の禁止動作を行う。
【0027】斯かるトルクダウン制御の禁止動作の第1
の態様にあっては、制御ユニット40は、図3に示され
る関係をあらわすデータマップが参照されて求められた
トルクダウン度合いTDが所定の基準値X、例えば、
“6”以上であるか否か、及び、検出出力信号Snがあ
らわすエンジン回転数Neが所定の基準回転数NR以上
であるか否かを判別し、トルクダウン度合いTDが基準
値X未満であるか、もしくは、エンジン回転数Neが基
準回転数NR未満である場合には、トルクダウン制御の
禁止動作は行わない。また、トルクダウン度合いTDが
基準値X以上であり、かつ、エンジン回転数Neが基準
回転数NR以上である場合には、点火進角値についての
遅角制御の継続時間が所定の期間TA、例えば、120
秒に達したとき、トルクダウン制御の禁止動作を開始す
る。
【0028】トルクダウン制御の禁止動作の開始後にお
いては、制御ユニット40は、基準値X以上とされたト
ルクダウン度合いTDに基づいて設定された、点火進角
値についての遅角制御用のトルクダウン度合いTDA及
び燃料供給についての停止制御用のトルクダウン度合い
TDBの両者の夫々を零に向けて徐々に低減していく。
トルクダウン度合いTDAが零に向けて徐々に低減せし
められていくに伴い、遅角値θが次第に小とされてい
き、やがて、遅角値θが零にされるとともに、トルクダ
ウン度合いTDAが零とされる。従って、エンジン11
の各シリンダ12における点火時期が遅れ側に移行せし
められた状態から徐々に元の状態に復帰していき、それ
により、エンジン11の出力トルクが低下せしめられた
状態から徐々に通常の状態に増大せしめられていく。そ
して、遅角値θが零とされた以後、点火進角値について
の遅角制御が実質的に禁止されることになる。斯かる点
火進角値についての遅角制御の禁止状態は、一旦とられ
ると、その後、少なくとも予め設定された所定の期間T
Bだけ継続するものとされる。
【0029】また、トルクダウン度合いTDBが零に向
けて徐々に低減せしめられていくに伴い、燃料供給停止
シリンダ数NSがあらわす数が徐々に小とされていき、
やがて、燃料供給停止シリンダ数NSが零にされるとと
もに、トルクダウン度合いTDBが零とされる。従っ
て、エンジン11の4個のシリンダ12に夫々配された
燃料噴射弁15A〜15Dの夫々における燃料噴射停止
状態が徐々に解除されて行き、それにより、エンジン1
1の出力トルクが低下せしめられた状態から徐々に通常
の状態に増大せしめられていく。そして、燃料供給停止
シリンダ数NSが零とされた以後、燃料供給についての
停止制御が実質的に禁止されることになる。斯かる燃料
供給についての停止制御の禁止状態も、一旦とられる
と、その後、少なくとも予め設定された所定の期間TB
だけ継続するものとされる。
【0030】このようにされることにより、点火進角値
についての遅角制御が継続される期間に上昇していく触
媒コンバータ22の温度は、点火進角値についての遅角
制御及び燃料供給についての停止制御を禁止する動作の
開始後、その上昇勾配が低減されていき、点火進角値に
ついての遅角制御及び燃料供給についての停止制御が実
質的に禁止されることになったとき、上昇が停止し、そ
の後、点火進角値についての遅角制御及び燃料供給につ
いての停止制御の禁止状態が継続される期間に低下して
いき、その結果、触媒コンバータ22の過剰加熱が確実
に回避される。
【0031】次に、トルクダウン制御の禁止動作の第2
の態様にあっては、制御ユニット40は、図3に示され
る関係をあらわすデータマップが参照されて求められた
トルクダウン度合いTDが基準値X、例えば、“6”以
上であるか否かを判別し、トルクダウン度合いTDが基
準値X未満である場合には、エンジン回転数Neが基準
回転数NR以上であるもとで、点火進角値についての遅
角制御の継続時間が所定の期間TA、例えば、120秒
に達したとき、点火進角値についての遅角制御と燃料供
給についての停止制御の両者によるトルクダウン制御の
禁止動作を開始する。
【0032】また、トルクダウン度合いTDが基準値X
以上である場合には、エンジン回転数Neが基準回転数
NR以上であるもとで、点火進角値についての遅角制御
の継続時間が所定の期間TA、例えば、120秒に達し
たときに、点火進角値についての遅角制御によるトルク
ダウン制御の禁止動作を開始する。
【0033】トルクダウン度合いTDが基準値X未満の
もとで、点火進角値についての遅角制御と燃料供給につ
いての停止制御の両者によるトルクダウン制御の禁止動
作の開始後においては、制御ユニット40は、基準値X
未満とされたトルクダウン度合いTDに基づいて設定さ
れた、点火進角値についての遅角制御用のトルクダウン
度合いTDA及び燃料供給についての停止制御用のトル
クダウン度合いTDBの両者の夫々を零に向けて徐々に
低減していく。トルクダウン度合いTDAが零に向けて
徐々に低減せしめられていくに伴い、遅角値θが次第に
小とされていき、やがて、遅角値θが零にされるととも
に、トルクダウン度合いTDAが零とされる。従って、
エンジン11の各シリンダ12における点火時期が遅れ
側に移行せしめられた状態から徐々に元の状態に復帰し
ていき、それにより、エンジン11の出力トルクが低下
せしめられた状態から徐々に通常の状態に増大せしめら
れていく。そして、遅角値θが零とされた以後、点火進
角値についての遅角制御が実質的に禁止されることにな
る。斯かる点火進角値についての遅角制御の禁止状態
は、一旦とられると、その後、少なくとも予め設定され
た所定の期間TBだけ継続するものとされる。
【0034】また、トルクダウン度合いTDBが零に向
けて徐々に低減せしめられていくに伴い、燃料供給停止
シリンダ数NSがあらわす数が徐々に小とされていき、
やがて、燃料供給停止シリンダ数NSが零にされるとと
もに、トルクダウン度合いTDBが零とされる。従っ
て、エンジン11の4個のシリンダ12に夫々配された
燃料噴射弁15A〜15Dの夫々における燃料噴射停止
状態が徐々に解除されて行き、それにより、エンジン1
1の出力トルクが低下せしめられた状態から徐々に通常
の状態に増大せしめられていく。そして、燃料供給停止
シリンダ数NSが零とされた以後、燃料供給についての
停止制御が実質的に禁止されることになる。斯かる燃料
供給についての停止制御の禁止状態も、一旦とられる
と、その後、少なくとも予め設定された所定の期間TB
だけ継続するものとされる。
【0035】このようにされることにより、点火進角値
についての遅角制御が継続される期間に上昇していく触
媒コンバータ22の温度は、点火進角値についての遅角
制御及び燃料供給についての停止制御を禁止する動作の
開始後、その上昇勾配が低減されていき、点火進角値に
ついての遅角制御及び燃料供給についての停止制御が実
質的に禁止されることになったとき、上昇が停止し、そ
の後、点火進角値についての遅角制御及び燃料供給につ
いての停止制御の禁止状態が継続される期間に低下して
いき、その結果、触媒コンバータ22の過剰加熱が確実
に回避される。
【0036】一方、トルクダウン度合いTDが基準値X
以上のもとで、点火進角値についての遅角制御によるト
ルクダウン制御の禁止動作の開始後においては、制御ユ
ニット40は、基準値X以上とされたトルクダウン度合
いTDに基づいて設定された、点火進角値についての遅
角制御用のトルクダウン度合いTDAを零に向けて徐々
に低減していくとともに、燃料供給についての停止制御
用のトルクダウン度合いTDBについてはそのまま維持
する。トルクダウン度合いTDAが零に向けて徐々に低
減せしめられていくに伴い、遅角値θが次第に小とされ
ていき、やがて、遅角値θが零にされるとともに、トル
クダウン度合いTDAが零とされる。従って、エンジン
11の各シリンダ12における点火時期が遅れ側に移行
せしめられた状態から徐々に元の状態に復帰していき、
それにより、エンジン11の出力トルクが低下せしめら
れた状態から徐々に通常の状態に増大せしめられてい
く。そして、遅角値θが零とされた以後、点火進角値に
ついての遅角制御が実質的に禁止されることになる。斯
かる点火進角値についての遅角制御の禁止状態は、一旦
とられると、その後、少なくとも予め設定された所定の
期間TBだけ継続するものとされる。
【0037】斯かる際、燃料供給についての停止制御
は、トルクダウン度合いTDBに従って引き続き行わ
れ、所定の期間TA、例えば、120秒を越えて継続さ
れる。
【0038】このようにされることにより、燃料供給に
ついての停止制御が継続的に行われて、“駆動輪の路面
に対するスリップ”のスリップ値SPが基本目標スリッ
プ値SPRに一致せしめられるべく制御される状態が継
続されるもとで、点火進角値についての遅角制御が継続
される期間に上昇していく触媒コンバータ22の温度
は、点火進角値についての遅角制御を禁止する動作の開
始後、その上昇勾配が低減されていき、その後、点火進
角値についての遅角制御の禁止状態が継続される期間に
低下するものとされて、触媒コンバータ22の過剰加熱
が回避される。
【0039】上述の如くに動作する制御ユニット40
は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される
が、斯かるマイクロコンピュータがトルクダウン制御に
あたって実行するプログラムの一例について、図6及び
図7に示されるフローチャートを参照して述べる。
【0040】図6のフローチャートは、制御ユニット4
0が、第1の態様のトルクダウン制御の禁止動作を含め
たトラクション制御を行うにあたって実行するプログラ
ムの例を示し、この図6のフローチャートにおいては、
スタート後、ステップ61において、トルクダウン制御
禁止動作フラッグFdを“0”に設定する初期設定を行
った後、ステップ62において各種の検出出力信号を取
り込む。次に、ステップ63において、夫々が前述の如
くにして求められる“駆動輪の路面に対するスリップ”
のスリップ値SPと基本目標スリップ値SPRとについ
て、スリップ値SPが基本目標スリップ値SPR以上で
あるか否かを判断する。そして、スリップ値SPが基本
目標スリップ値SPR未満である場合には、トラクショ
ン制御を行うべき状態をあらわすトルクダウン条件が成
立していないとして、ステップ62に戻り、また、スリ
ップ値SPが基本目標スリップ値SPR以上である場合
には、ステップ64に進む。
【0041】ステップ64においては、“駆動輪の路面
に対するスリップ”のスリップ値SPと基本目標スリッ
プ値SPRとの差ΔSPを算出し、続くステップ65に
おいて、ステップ64で算出された差ΔSPを、予めメ
モリに格納された、図3に示される如くの、差ΔSPと
トルクダウン度合いTDとの関係を定めたデータマップ
に照合して、対応するトルクダウン度合いTDを求め
る。そして、次のステップ66において、ステップ65
で求められたトルクダウン度合いTDに基づき、点火進
角値についての遅角制御用のトルクダウン度合いTDA
及び燃料供給についての停止制御用のトルクダウン度合
いTDBを、夫々、トルクダウン度合いTDに等しいも
のとして設定する(TDA=TDB=TD)。
【0042】続いて、ステップ67において、後述され
るタイマーMpの計測時間Tpが、例えば、120秒に
設定される所定の期間TAに達しているか否かを判断
し、タイマーMpの計測時間Tpが期間TAに達してい
る場合には、ステップ68に進む。ステップ68におい
ては、検出出力信号Snがあらわすエンジン回転数Ne
が予め設定された所定の基準回転数NR以上であるか否
かを判断し、エンジン回転数Neが基準回転数NR以上
である場合には、ステップ69に進む。ステップ69に
おいては、ステップ65で算出されたトルクダウン度合
いTDが、例えば、“6”とされる予め設定された所定
の基準値X以上であるか否かを判断し、トルクダウン度
合いTDが基準値X以上である場合には、ステップ70
において、タイマーMpの計測動作を停止させ、続くス
テップ71において、タイマー作動フラッグFpを
“0”に設定した後、ステップ72に進む。
【0043】一方、ステップ67での判断の結果、タイ
マーMpの計測時間Tpが期間TAに達していない場
合,ステップ68での判断の結果、エンジン回転数Ne
が基準回転数NR未満である場合、あるいは、ステップ
69での判断の結果、トルクダウン度合いTDが基準値
X未満である場合には、ステップ75において、検出出
力信号Saがあらわす吸入空気量Qと検出出力信号Sn
があらわすエンジン回転数Neとから、エンジン11が
高負荷・高回転運転状態にあるか否かを判断する。その
結果、エンジン11が高負荷・高回転運転状態にない場
合には、ステップ76において、図4において実線によ
り示される如くの、トルクダウン度合いTDAと遅角値
θとの関係Laをあらわすデータマップを選択し、続く
ステップ77において、ステップ66あるいはステップ
72で設定されたトルクダウン度合いTDAを図4にお
ける関係Laをあらわすデータマップに照合して対応す
る遅角値θを設定する。さらに、ステップ78におい
て、ステップ77で設定された遅角値θを前述の如くに
して算出される実効点火進角値θoから減算して修正点
火進角値θrを算出し(θr=θo−θ)、続くステッ
プ79において、ステップ78で算出された修正点火進
角値θrに対応する制御信号CIを形成し、それを点火
時期制御部20に供給して、エンジン11の各シリンダ
12に対する点火進角値についての遅角制御が行われる
状態とした後、ステップ80に進む。
【0044】ステップ80においては、図5において実
線により示される如くの、トルクダウン度合いTDBと
燃料供給停止シリンダ数NSとの関係Lcをあらわすデ
ータマップを選択し、続くステップ81において、ステ
ップ66もしくはステップ72で設定されたトルクダウ
ン度合いTDBを図5における関係Lcをあらわすデー
タマップに照合して対応する燃料供給停止シリンダ数N
Sを設定する。さらに、ステップ82において、ステッ
プ81で設定された燃料供給停止シリンダ数NSに対応
する制御信号CF1〜CF4を形成し、それらを燃料噴
射弁15A〜15Dに夫々送出して、エンジン11の4
個のシリンダ12に対する燃料噴射弁15A〜15Dか
らの燃料供給についての停止制御が行われる状態とした
後、ステップ83に進む。
【0045】これに対して、ステップ75での判断の結
果、エンジン11が高負荷・高回転運転状態にある場合
には、ステップ85において、図4において一点鎖線に
より示される如くの、トルクダウン度合いTDAと遅角
値θとの関係Lbをあらわすデータマップを選択し、続
くステップ86において、ステップ66あるいはステッ
プ72で設定されたトルクダウン度合いTDAを図4に
おける関係Lbをあらわすデータマップに照合して対応
する遅角値θを設定する。さらに、ステップ87におい
て、ステップ86で設定された遅角値θを実効点火進角
値θoから減算して修正点火進角値θrを算出し(θr
=θo−θ)、続くステップ88において、ステップ8
7で算出された修正点火進角値θrに対応する制御信号
CIを形成し、それを点火時期制御部20に供給して、
エンジン11の各シリンダ12に対する点火進角値につ
いての遅角制御が行われる状態とした後、ステップ89
に進む。
【0046】ステップ89においては、図5において一
点鎖線により示される如くの、トルクダウン度合いTD
Bと燃料供給停止シリンダ数NSとの関係Ldをあらわ
すデータマップを選択し、続くステップ90において、
ステップ66あるいはステップ72で設定されたトルク
ダウン度合いTDBを図5における関係Ldをあらわす
データマップに照合して対応する燃料供給停止シリンダ
数NSを設定する。さらに、ステップ91において、ス
テップ90で設定された燃料供給停止シリンダ数NSに
対応する制御信号CF1〜CF4を形成し、それらを燃
料噴射弁15A〜15Dに夫々送出して、エンジン11
の4個のシリンダ12に対する燃料噴射弁15A〜15
Dからの燃料供給についての停止制御が行われる状態と
した後、ステップ83に進む。
【0047】ステップ83においては、トルクダウン制
御禁止動作フラッグFdが“1”であるか否かを判断
し、トルクダウン制御禁止動作フラッグFdが“1”で
あれば、ステップ72に進み、また、トルクダウン制御
禁止動作フラッグFdが“1”でなければ、ステップ9
3に進む。ステップ93においては、タイマー作動フラ
ッグFpが“1”であるか否かを判断し、タイマー作動
フラッグFpが“1”であれば、ステップ62に戻り、
また、タイマー作動フラッグFpが“1”でなければ、
ステップ94において、タイマーMpの計測動作を開始
させ、続くステップ95において、タイマー作動フラッ
グFpを“1”に設定した後、ステップ62に戻る。
【0048】ステップ72においては、そのとき設定さ
れている点火進角値についての遅角制御用のトルクダウ
ン度合いTDAから予め設定された小なる値dを減じて
新たなトルクダウン度合いTDAを設定するとともに、
そのとき設定されている燃料供給についての停止制御用
のトルクダウン度合いTDBから予め設定された小なる
値dを減じて新たなトルクダウン度合いTDBを設定す
る。そして、ステップ96において、ステップ72で新
たに設定されたトルクダウン度合いTDAが“0”とさ
れたか否かを判断し、新たに設定されたトルクダウン度
合いTDAが“0”とされていない場合には、ステップ
97において、トルクダウン制御禁止動作フラッグFd
が“1”であるか否かを判断する。その結果、トルクダ
ウン制御禁止動作フラッグFdが“1”とされている場
合には、直接に、ステップ75に進み、また、トルクダ
ウン制御禁止動作フラッグFdが“1”とされていない
場合には、ステップ98において、トルクダウン制御禁
止動作フラッグFdを“1”に設定した後、ステップ7
5に進む。
【0049】また、ステップ96での判断の結果、ステ
ップ72で新たに設定されたトルクダウン度合いTDA
が“0”とされた場合には、ステップ99において、ト
ルクダウン制御禁止動作フラッグFdを“0”に設定
し、続くステップ100において、タイマーMsの計測
動作を開始させる。そして、ステップ101において、
タイマーMsの計測時間Tsが予め設定された所定の期
間TBに達しているか否かを判断し、タイマーMsの計
測時間Tsが期間TBに達していない場合には、ステッ
プ101での判断を繰り返してタイマーMsの計測時間
Tsが期間TBに達するのを待ち、タイマーMsの計測
時間Tsが期間TBに達した場合には、ステップ102
において、タイマーMsの計数動作を停止させた後、ス
テップ62に戻る。
【0050】図7のフローチャートは、制御ユニット4
0が、第2の態様のトルクダウン制御の禁止動作を含め
たトラクション制御を行うにあたって実行するプログラ
ムの例を示し、この図7のフローチャートにおいては、
スタート後、ステップ111において、トルクダウン制
御禁止動作フラッグFd及びFeの夫々を“0”に設定
する初期設定を行った後、ステップ112において各種
の検出出力信号を取り込む。次に、ステップ113にお
いて、夫々が前述の如くにして求められる“駆動輪の路
面に対するスリップ”のスリップ値SPと基本目標スリ
ップ値SPRとについて、スリップ値SPが基本目標ス
リップ値SPR以上であるか否かを判断する。そして、
スリップ値SPが基本目標スリップ値SPR未満である
場合には、トラクション制御を行うべき状態をあらわす
トルクダウン条件が成立していないとして、ステップ1
12に戻り、また、スリップ値SPが基本目標スリップ
値SPR以上である場合には、ステップ114に進む。
【0051】ステップ114においては、“駆動輪の路
面に対するスリップ”のスリップ値SPと基本目標スリ
ップ値SPRとの差ΔSPを算出し、続くステップ11
5において、ステップ114で算出された差ΔSPを、
予めメモリに格納された、図3に示される如くの、差Δ
SPとトルクダウン度合いTDとの関係を定めたデータ
マップに照合して、対応するトルクダウン度合いTDを
求める。そして、次のステップ116において、ステッ
プ115で求められたトルクダウン度合いTDに基づ
き、点火進角値についての遅角制御用のトルクダウン度
合いTDA及び燃料供給についての停止制御用のトルク
ダウン度合いTDBを、夫々、トルクダウン度合いTD
に等しいものとして設定する(TDA=TDB=T
D)。
【0052】続いて、ステップ117において、後述さ
れるタイマーMpの計測時間Tpが、例えば、120秒
に設定される所定の期間TAに達しているか否かを判断
し、タイマーMpの計測時間Tpが期間TAに達してい
る場合には、ステップ118において、タイマーMpの
計測動作を停止させ、続くステップ119において、タ
イマー作動フラッグFpを“0”に設定した後、ステッ
プ120に進む。
【0053】ステップ120においては、検出出力信号
Snがあらわすエンジン回転数Neが予め設定された所
定の基準回転数NR以上であるか否かを判断し、エンジ
ン回転数Neが基準回転数NR以上である場合には、ス
テップ121に進む。ステップ121においては、ステ
ップ115で算出されたトルクダウン度合いTDが、例
えば、“6”とされる予め設定された所定の基準値X以
上であるか否かを判断し、トルクダウン度合いTDが基
準値X以上である場合には、ステップ122に進み、ま
た、トルクダウン度合いTDが基準値X未満である場合
には、ステップ123に進む。
【0054】一方、ステップ117での判断の結果、タ
イマーMpの計測時間Tpが期間TAに達していない場
合、あるいは、ステップ120での判断の結果、エンジ
ン回転数Neが基準回転数NR未満である場合には、ス
テップ124において、検出出力信号Saがあらわす吸
入空気量Qと検出出力信号Snがあらわすエンジン回転
数Neとから、エンジン11が高負荷・高回転運転状態
にあるか否かを判断する。その結果、エンジン11が高
負荷・高回転運転状態にない場合には、ステップ125
において、図4において実線により示される如くの、ト
ルクダウン度合いTDAと遅角値θとの関係Laをあら
わすデータマップを選択し、続くステップ126におい
て、ステップ116,ステップ122あるいはステップ
123で設定されたトルクダウン度合いTDAを図4に
おける関係Laをあらわすデータマップに照合して対応
する遅角値θを設定する。さらに、ステップ127にお
いて、ステップ126で設定された遅角値θを前述の如
くにして算出される実効点火進角値θoから減算して修
正点火進角値θrを算出し(θr=θo−θ)、続くス
テップ128において、ステップ127で算出された修
正点火進角値θrに対応する制御信号CIを形成し、そ
れを点火時期制御部20に供給して、エンジン11の各
シリンダ12に対する点火進角値についての遅角制御が
行われる状態とした後、ステップ129に進む。
【0055】ステップ129においては、図5において
実線により示される如くの、トルクダウン度合いTDB
と燃料供給停止シリンダ数NSとの関係Lcをあらわす
データマップを選択し、続くステップ130において、
ステップ116,ステップ122あるいはステップ12
3で設定されたトルクダウン度合いTDBを図5におけ
る関係Lcをあらわすデータマップに照合して対応する
燃料供給停止シリンダ数NSを設定する。さらに、ステ
ップ131において、ステップ130で設定された燃料
供給停止シリンダ数NSに対応する制御信号CF1〜C
F4を形成し、それらを燃料噴射弁15A〜15Dに夫
々送出して、エンジン11の4個のシリンダ12に対す
る燃料噴射弁15A〜15Dからの燃料供給についての
停止制御が行われる状態とした後、ステップ132に進
む。
【0056】これに対して、ステップ124での判断の
結果、エンジン11が高負荷・高回転運転状態にある場
合には、ステップ133において、図4において一点鎖
線により示される如くの、トルクダウン度合いTDAと
遅角値θとの関係Lbをあらわすデータマップを選択
し、続くステップ134において、ステップ116,ス
テップ122あるいはステップ123で設定されたトル
クダウン度合いTDAを図4における関係Lbをあらわ
すデータマップに照合して対応する遅角値θを設定す
る。さらに、ステップ135において、ステップ134
で設定された遅角値θを実効点火進角値θoから減算し
て修正点火進角値θrを算出し(θr=θo−θ)、続
くステップ136において、ステップ135で算出され
た修正点火進角値θrに対応する制御信号CIを形成
し、それを点火時期制御部20に供給して、エンジン1
1の各シリンダ12に対する点火進角値についての遅角
制御が行われる状態とした後、ステップ137に進む。
【0057】ステップ137においては、図5において
一点鎖線により示される如くの、トルクダウン度合いT
DBと燃料供給停止シリンダ数NSとの関係Ldをあら
わすデータマップを選択し、続くステップ138におい
て、ステップ116,ステップ122あるいはステップ
123で設定されたトルクダウン度合いTDBを図5に
おける関係Ldをあらわすデータマップに照合して対応
する燃料供給停止シリンダ数NSを設定する。さらに、
ステップ139において、ステップ138で設定された
燃料供給停止シリンダ数NSに対応する制御信号CF1
〜CF4を形成し、それらを燃料噴射弁15A〜15D
に夫々送出して、エンジン11の4個のシリンダ12に
対する燃料噴射弁15A〜15Dからの燃料供給につい
ての停止制御が行われる状態とした後、ステップ132
に進む。
【0058】ステップ132においては、トルクダウン
制御禁止動作フラッグFdが“1”であるか否かを判断
し、トルクダウン制御禁止動作フラッグFdが“1”で
あれば、ステップ123に進み、また、トルクダウン制
御禁止動作フラッグFdが“1”でなければ、ステップ
140に進む。ステップ140においては、トルクダウ
ン制御禁止動作フラッグFeが“1”であるか否かを判
断し、トルクダウン制御禁止動作フラッグFeが“1”
であれば、ステップ122に進み、また、トルクダウン
制御禁止動作フラッグFeが“1”でなければ、ステッ
プ141に進む。ステップ141においては、タイマー
作動フラッグFpが“1”であるか否かを判断し、タイ
マー作動フラッグFpが“1”であれば、ステップ11
2に戻り、また、タイマー作動フラッグFpが“1”で
なければ、ステップ142において、タイマーMpの計
測動作を開始させ、続くステップ143において、タイ
マー作動フラッグFpを“1”に設定した後、ステップ
112に戻る。
【0059】ステップ123においては、そのとき設定
されている点火進角値についての遅角制御用のトルクダ
ウン度合いTDAから予め設定された小なる値dを減じ
て新たなトルクダウン度合いTDAを設定するととも
に、そのとき設定されている燃料供給についての停止制
御用のトルクダウン度合いTDBから予め設定された小
なる値dを減じて新たなトルクダウン度合いTDBを設
定する。そして、ステップ145において、ステップ1
23で新たに設定されたトルクダウン度合いTDAが
“0”とされたか否かを判断し、新たに設定されたトル
クダウン度合いTDAが“0”とされていない場合に
は、ステップ146において、トルクダウン制御禁止動
作フラッグFdが“1”であるか否かを判断する。その
結果、トルクダウン制御禁止動作フラッグFdが“1”
とされている場合には、直接に、ステップ124に進
み、また、トルクダウン制御禁止動作フラッグFdが
“1”とされていない場合には、ステップ147におい
て、トルクダウン制御禁止動作フラッグFdを“1”に
設定した後、ステップ124に進む。
【0060】また、ステップ145での判断の結果、ス
テップ123で新たに設定されたトルクダウン度合いT
DAが“0”とされた場合には、ステップ148におい
て、トルクダウン制御禁止動作フラッグFdを“0”に
設定し、続くステップ149において、タイマーMsの
計測動作を開始させる。そして、ステップ150におい
て、タイマーMsの計測時間Tsが予め設定された所定
の期間TBに達しているか否かを判断し、タイマーMs
の計測時間Tsが期間TBに達していない場合には、ス
テップ150での判断を繰り返してタイマーMsの計測
時間Tsが期間TBに達するのを待ち、タイマーMsの
計測時間Tsが期間TBに達した場合には、ステップ1
51において、タイマーMsの計数動作を停止させた
後、ステップ112に戻る。
【0061】さらに、ステップ122においては、その
とき設定されている点火進角値についての遅角制御用の
トルクダウン度合いTDAから予め設定された小なる値
dを減じて新たなトルクダウン度合いTDAを設定する
とともに、そのとき設定されている燃料供給についての
停止制御用のトルクダウン度合いTDBをそのまま新た
なトルクダウン度合いTDBとして設定する。そして、
ステップ152において、ステップ122で新たに設定
されたトルクダウン度合いTDAが“0”とされたか否
かを判断し、新たに設定されたトルクダウン度合いTD
Aが“0”とされていない場合には、ステップ153に
おいて、トルクダウン制御禁止動作フラッグFeが
“1”であるか否かを判断する。その結果、トルクダウ
ン制御禁止動作フラッグFeが“1”とされている場合
には、直接に、ステップ124に進み、また、トルクダ
ウン制御禁止動作フラッグFeが“1”とされていない
場合には、ステップ154において、トルクダウン制御
禁止動作フラッグFeを“1”に設定した後、ステップ
124に進む。
【0062】また、ステップ152での判断の結果、ス
テップ122で新たに設定されたトルクダウン度合いT
DAが“0”とされた場合には、ステップ155におい
て、トルクダウン制御禁止動作フラッグFeを“0”に
設定し、続くステップ156において、タイマーMsの
計測動作を開始させる。そして、ステップ157におい
て、タイマーMsの計測時間Tsが予め設定された所定
の期間TBに達しているか否かを判断し、タイマーMs
の計測時間Tsが期間TBに達していない場合には、ス
テップ124に進み、一方、ステップ157での判断の
結果、タイマーMsの計測時間Tsが期間TBに達した
場合には、ステップ151進み、タイマーMsの計数動
作を停止させた後、ステップ112に戻る。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係るエンジンのトルクダウン制御装置によれば、エンジ
ンが発生するトルクを低減させるべき条件が成立したも
とで、エンジンが発生するトルクについてのトルクダウ
ンを生じさせるべく、エンジンのシリンダに対する点火
進角値についての遅角制御とエンジンのシリンダに対す
る燃料供給についての停止制御との両者が行われ、その
際、エンジンが発生するトルクを低減させるべき条件に
関わる、エンジンが搭載された車両の駆動輪の路面に対
するスリップの度合いが所定の状態にある等の所定の条
件のもとで、点火進角値についての遅角制御が予め設定
された期間継続したときには、点火進角値についての遅
角制御が燃料供給についての停止制御に比して抑制され
るので、エンジンから伸びる排気通路部に配設された触
媒コンバータにその温度を検出する温度センサが設けら
れることが要されることなく、触媒コンバータの過剰加
熱が確実に回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンのトルクダウン制御装置
を特許請求の範囲に対応させて示す基本構成図である。
【図2】本発明に係るエンジンのトルクダウン制御装置
の一例をそれが適用された車両と共に示す概略構成図で
ある。
【図3】図2に示される例の動作説明に供される特性図
である。
【図4】図2に示される例の動作説明に供される特性図
である。
【図5】図2に示される例の動作説明に供される特性図
である。
【図6】図2に示される例における制御ユニットがマイ
クロコンピュータにより構成された場合における、斯か
るマイクロコンピュータがトルクダウン制御にあたって
実行するプログラムの一例を示すフローチャートであ
る。
【図7】図2に示される例における制御ユニットがマイ
クロコンピュータにより構成された場合における、斯か
るマイクロコンピュータがトルクダウン制御にあたって
実行するプログラムの他の例を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
11 エンジン 12 シリンダ 15A,15B,15C,15D 燃料噴射弁 17 点火プラグ 19 点火コイル部 20 点火時期制御部 22 触媒コンバータ 33L 左後輪 33R 右後輪 34L 左前輪 34R 右前輪 40 制御ユニット 41,42,43,44 速度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 45/00 395

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンが発生するトルクを低減させるべ
    き条件の成立を検出するトルクダウン条件検出手段と、 該トルクダウン条件検出手段により上記エンジンが発生
    するトルクを低減させるべき条件が成立したことが検出
    されたもとで、上記エンジンが発生するトルクについて
    のトルクダウンを生じさせるべく、上記エンジンのシリ
    ンダに対する点火進角値遅角制御を行う点火時期制御手
    段と、 上記トルクダウン条件検出手段により上記エンジンが発
    生するトルクを低減させるべき条件が成立したことが検
    出されたもとで、上記エンジンが発生するトルクについ
    てのトルクダウンを生じさせるべく、上記エンジンのシ
    リンダに対する燃料供給停止制御を行う燃料供給制御手
    段と、 記点火進角値遅角制御及び燃料供給停止制御が行われ
    ている状態にあって、所定の条件のもとで上記点火進角
    値遅角制御が予め設定された期間継続したとき、上記点
    火進角値遅角制御を上記燃料供給停止制御に比して抑制
    する動作を行うトルクダウン制御抑制手段と、 を備えて構成されるエンジンのトルクダウン制御装置。
  2. 【請求項2】トルクダウン制御抑制手段が、上記点火進
    角値遅角制御を上記燃料供給停止制御に比して抑制する
    動作を予め設定された所定の期間継続するものとされた
    請求項1記載のエンジンのトルクダウン制御装置。
  3. 【請求項3】トルクダウン制御抑制手段が、上記点火進
    角値遅角制御を上記燃料供給停止制御に比して抑制する
    動作を、上記点火進角値遅角制御が徐々に禁止されてい
    くようにして行うものとされた請求項1記載のエンジン
    のトルクダウン制御装置。
  4. 【請求項4】トルクダウン制御抑制手段が、上記点火進
    角値遅角制御及び燃料供給停止制御が行われている状態
    にあって、所定の条件のもとで上記点火進角値遅角制
    予め設定された期間継続したとき、上記点火進角値遅
    角制御のみを禁止する動作を行うものとされた請求項1
    記載のエンジンのトルクダウン制御装置。
  5. 【請求項5】トルクダウン条件検出手段が、上記エンジ
    ンが搭載された車両における駆動輪の路面に対するスリ
    ップの規模が、目標とされる規模以上であることを検出
    するものとされた請求項4記載のエンジンのトルクダウ
    ン制御装置。
  6. 【請求項6】トルクダウン制御抑制手段が、上記目標と
    される規模以上の規模の上記スリップの度合いが所定未
    満である場合には、上記点火進角値遅角制御が予め設定
    された期間継続したとき、上記点火進角値遅角制御及び
    燃料供給停止制御を禁止する動作を行い、また、上記目
    標とされる規模以上の規模の上記スリップの度合いが所
    定以上である場合には、上記点火進角値遅角制御が予め
    設定された期間継続したとき、上記点火進角値遅角制御
    のみを禁止する動作を行うものとされた請求項4記載の
    エンジンのトルクダウン制御装置。
JP3200823A 1991-08-09 1991-08-09 エンジンのトルクダウン制御装置 Expired - Fee Related JP3034345B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3200823A JP3034345B2 (ja) 1991-08-09 1991-08-09 エンジンのトルクダウン制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3200823A JP3034345B2 (ja) 1991-08-09 1991-08-09 エンジンのトルクダウン制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0544557A JPH0544557A (ja) 1993-02-23
JP3034345B2 true JP3034345B2 (ja) 2000-04-17

Family

ID=16430804

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3200823A Expired - Fee Related JP3034345B2 (ja) 1991-08-09 1991-08-09 エンジンのトルクダウン制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3034345B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160113848A (ko) 2015-03-23 2016-10-04 현대자동차주식회사 차량의 엔진 제어 장치 및 그 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0544557A (ja) 1993-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20020124554A1 (en) Apparatus for controlling catalyst temperature and method for controlling catalyst temperature
JPH0323345A (ja) 車両の加速スリップ制御装置
JP3675018B2 (ja) 車両の駆動力制御装置
JP3760591B2 (ja) エンジンの空気量制御装置
JP2883210B2 (ja) エンジンの点火時期制御装置
JP3034345B2 (ja) エンジンのトルクダウン制御装置
JP3914122B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JPH0575896B2 (ja)
JP2952879B2 (ja) 車両の加速スリップ制御装置
JPH06229361A (ja) エンジンの制御装置
JP3291680B2 (ja) 車両のエンジン制御装置
JP3586918B2 (ja) 車両駆動力制御装置
JP2001003790A (ja) 自動車用内燃機関の制御装置
JP3273179B2 (ja) エンジンの失火検出装置
JP3262419B2 (ja) エンジンの点火装置
JP2500683B2 (ja) 内燃機関の機関出力制御装置
JP3598947B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2581033B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御方法
JP3355679B2 (ja) 車両用内燃機関の回転速度制御装置
JPS61160538A (ja) 車両の加速スリツプ制御装置
JPH06288327A (ja) エンジンの制御装置
JPH08177565A (ja) エンジンのトルク制御装置
JP3003468B2 (ja) 点火時期制御装置
JP2936831B2 (ja) 車両用エンジンの制御装置
JPS6116136A (ja) 車両の加速スリツプ防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees